JP3150950B2 - 貯湯式電気温水器 - Google Patents

貯湯式電気温水器

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JP3150950B2
JP3150950B2 JP33553098A JP33553098A JP3150950B2 JP 3150950 B2 JP3150950 B2 JP 3150950B2 JP 33553098 A JP33553098 A JP 33553098A JP 33553098 A JP33553098 A JP 33553098A JP 3150950 B2 JP3150950 B2 JP 3150950B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は貯湯式電気温水器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の貯湯式電気温水器では、深夜電力
供給専用の給電線から電力の供給を受けているため、深
夜電力時間帯内でのみ湯を沸き上げている。しかしなが
ら最近、電力需給バランスの関係から、深夜電力時間帯
以外でも深夜電力供給専用の給電線から電力を供給する
ことが検討され、現実化されようとしている。
【0003】そこでこのような電力供給体制にも対応で
きるものとして、深夜電力時間帯以外の電力や一般電灯
用電源を利用し、湯の使用状態及び使用予定に応じて必
要な湯の追い焚き(追加加熱)を行う技術が提案されて
いる。この種の公知技術としては、例えば特開平2−1
69958号、特開平2−217748号、特開平2−
219948号、特開平2−219949号等がある。
これらの公報に記載されている技術では、貯湯タンク内
の下部に配置された下部発熱体を用いて主たる加熱(以
下主加熱と言う。)を行う深夜電力時間帯のような特定
電力時間帯を自由に設定できるようにしている。そし
て、これら従来の技術では基本的には特定電力時間帯以
外の時間帯において追加加熱を行う。追加加熱は、貯湯
タンク内の上部に上部発熱体を設けてこの上部発熱体を
加熱するか(特開平2−169958号、特開平2−2
17748号、特開平2−219948号)、上部発熱
体を設けずに下部発熱体を加熱する(特開平2−219
949号)かのいずれかによって行う。なお、追加加熱
を行うために、上部発熱体を用いる技術は、特開昭57
−166443号公報に開示されており、特に目新しい
技術ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上部発熱体を用いて追
加加熱(追い焚き)を行う場合には、上部発熱体よりも
上方の部分の湯だけが沸かされるため、ある程度少量の
湯が使用されたときには十分に対処できるものの、比較
的大量の湯が使用されたときには対処できない。これに
対して上部発熱体を用いずに下部発熱体のみで追加加熱
を行う場合には、少量の湯の追加加熱が必要な場合で
も、下部発熱体より上方にある必要以上の量の湯を追加
加熱しなければならず、著しく不経済である。
【0005】また従来の技術では、特定電力時間帯以外
の時間で追加加熱を行うことを原則としているため、特
定電力時間帯内においてある程度の量の湯が使用される
と、通電時間帯内において予定通りに湯を沸き上げるこ
とができない事態が発生する。また従来の温水器では、
上部発熱体を用いて追加加熱を行う場合に、上部発熱体
の電源を100Vの商用電源から取り、下部発熱体の電
源を200Vの商用電源から取るものもあり、このよう
にすると追加加熱のために100Vの商用電源の電力契
約量を増加しなければならない事態も発生し、維持費が
高くなる問題が生じる。
【0006】更に従来の上部発熱体を用いた追加加熱で
は、1個の温度センサを用いて追加加熱による湯温の上
昇を測定し、追加加熱による湯温の上昇が設定値になる
と追加加熱を停止する構成を採用している。しかしなが
ら貯湯タンク内の湯温は一定ではなく、1個の温度セン
サだけで湯温を測定した場合には、貯湯タンク内の頂部
の湯が沸騰しても追加加熱が継続されて、著しく危険な
状態が発生する場合がある。
【0007】本発明の目的は、上記問題を解決すること
ができる貯湯式電気温水器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1に示した実施例に見
られるように、発明の貯湯式電気温水器は、貯湯タン
ク2と、貯湯タンク2の内部の下部に配置された下部発
熱体H1 と、貯湯タンク2の内部の上部に配置された上
部発熱体H2 と、下部発熱体H1 より上方の湯の湯温を
測定する下部湯温測定手段(3,TS3)と、上部発熱体
H2 より上方の湯の湯温を測定する上部湯温測定手段
(4,TS1 ,TS2 ) と、下部発熱体H1 及び上部発
熱体H2 の選択された一方の発熱体に通電が行われるよ
うに通電路を切替える通電路切替手段5と、主加熱制御
手段101と、追加加熱制御手段102と追加加熱制御
手段に前記追加加熱指令を与える追加加熱指令設定手段
107とから構成される。
【0009】そして主加熱制御手段101は、所定のデ
ータに基いて深夜電力通電時間帯のような特定電力通電
時間帯における通電開始時刻を演算により求め、通電路
切替手段5に駆動指令を与えて通電開始時刻から下部発
熱体H1 に通電を開始するように通電路を切替えて貯湯
タンク2内の湯温を所定の温度まで沸き上げるように下
部発熱体H1 への通電を制御する。
【0010】追加加熱制御手段102は、特定電力通電
時間帯を含む全通電時間帯内において、追加加熱指令及
び上部湯温測定手段または下部湯温測定手段からの出力
に応じて通電路切替手段に駆動指令を与えて通電路を切
替えることにより下部発熱体及び上部発熱体への通電を
制御する。そして追加加熱制御手段102は、下部発熱
体のみを用いて追加加熱を行う追加加熱指令及び上部発
熱体のみを用いて追加加熱を行う追加加熱指令を与える
追加加熱指令設定手段107とを具備する。そして追加
加熱制御手段102は、特定電力通電時間帯終了後から
通電開始時刻前迄は指令された追加加熱モードに従って
上部発熱体H2のみまたは下部発熱体H1のみによる追
加加熱を実行し且つ通電開始時刻後は主加熱制御手段1
01による下部発熱体H1の加熱に優先して上部発熱体
H2のみによる追加加熱を実行する。
【0011】このようにすると、下部発熱体H1 を用い
た主加熱とは別に、上部発熱体H2または下部発熱体H1
を用いて追加加熱を行うことができるため、湯の使用
量の多少に応じて確実に且つ経済的に追加加熱できる。
すなわち残湯量が少なくなった時には、上部発熱体H2
を用いて比較的少量の湯を短時間に且つ経済的に自動追
加加熱することができ、湯の使用量が多いと予測される
場合には予め下部発熱体H1 を用いて必要な湯量を少し
時間をかけて追加加熱することができる。
【0012】特に本発明では、追加加熱制御手段102
から、追加加熱指令により上部発熱体H2のみを用いる
追加加熱が指令されると、上部湯温測定手段4により測
定した測定湯温が所定の通電開始条件または通電停止条
件を満たしたときに上部発熱体H2への通電の開始また
は停止を行う上部発熱体通電制御手段103と、追加加
熱指令により下部発熱体H1のみを用いる追加加熱が指
令されると、下部湯温測定手段3により測定した測定湯
温が所定の通電開始条件または通電停止条件を満たした
ときに下部発熱体への通電の開始または停止を行う下部
発熱体通電制御手段104とから構成される
【0013】このようにすると、深夜電力時間帯のよう
な特定時間帯を含む一日中、湯が使用されると上部発熱
体H2 によって追加加熱を行えるため、貯湯量が少ない
特定時間帯においても必要な湯を短時間に確保できる。
さらに本発明においては、通電路切替手段5を設けて、
上部発熱体及び下部発熱体H1 を共通の電源から通電す
ることができるため、追加加熱のために、わざわざ電力
契約量を増加する必要がない。
【0014】また上部湯温測定手段4を上部発熱体H2
の上方に配置された第1及び第2の温度センサTS1 及
びTS2 を含んで構成してよい。この場合、第1の温度
センサTS1 を貯湯タンク2内の頂部付近の湯温を検知
するように配置し、第2の温度センサTS2 は第1の温
度センサTS1 よりも下方の湯温を検知するように配置
する。そして上部発熱体制御手段103は、第1の温度
センサTS1 及び前記第2の温度センサTS2 のそれぞ
れが予め定めた温度より低い温度を測定しているときに
は上部発熱体H2 への通電を許容し、通電開始後は第1
の温度センサ及び前記第2の温度センサの何れか一方が
それぞれのセンサについて予め定めた温度を測定すると
上部発熱体H2 への通電を停止させる。この場合には、
貯湯タンク2内の頂部に配置した第1の温度センサTS
1 と該第1の温度センサより下方に配置される第2の温
度センサTS2 の出力を用いて上部発熱体H2 の制御を
行う。特に第1の温度センサTS1 を用いることにより
貯湯タンク2内の頂部の湯が沸騰しないように制御する
ことができ、また第1の温度センサTS1 と第2の温度
センサTS2 とを組合せることにより上部発熱体H2 の
上方の湯中に生じる温度差によって、十分な追加加熱が
できなくなるのを防止できる。第1の温度センサTS1
は貯湯タンク2内の頂部付近の湯の沸騰を防止し、第2
の温度センサTS2 は必要な追加加熱の開始時期を決定
する。
【0015】また下部発熱体通電制御手段104が、特
定電力時間帯以外の通電時間帯において予め定めた一定
の時間帯内においてのみ下部発熱体H1 へ通電を行うよ
うにしてもよい。このように下部発熱体H1 を用いた追
加加熱を一定の時間に限定することにより、予め湯が大
量に使用される時間帯を避けて経済的に追加加熱を行う
ことができる。
【0016】更に、追加加熱を上部発熱体H2 で行う場
合に、第1及び第2の温度センサを用いて上部発熱体通
電制御手段103が上部発熱体H2 の通電を制御するよ
うにしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0018】[実施例の構成]図1は本発明の貯湯式電
気温水器の一実施例の概略構成図を示しており、図2は
発熱体への通電回路の要部を示している。なお図1にお
いては、電気回路も概略的に示してある。本実施例は、
マイクロコンピュータを用いて制御を行うタイプの温水
器に本発明を適用した例であり、制御装置1はハードウ
エアの構成で見れば、演算処理を行うCPU、各センサ
からの入力を演算処理に必要なデジタル信号に変換する
A/D変換器、条件を入力するための入力回路、データ
及びソフトを記憶するメモリ、各制御対象に指令を出力
する出力回路等を含んで構成される。なお図1には、制
御装置1内にソフトによって構成される各手段を示して
ある。
【0019】2は貯湯タンクであり、貯湯タンク2の内
部には下方から水が供給され、上方から湯が出力され
る。貯湯タンクの下部には、貯湯タンク2内の水を全体
的に沸き上げるための下部発熱体H1 が設けられてお
り、貯湯タンク内の上部には追い焚き用の上部発熱体H
2 が設けられている。最大貯湯湯量は下部発熱体H1 の
位置で決められ、追い焚き湯量は上部発熱体H2 の位置
で決められる。なお本実施例では、下部発熱体H1 と上
部発熱体H2 の選択した一方を用いて追加加熱を行う
が、本願明細書では上部発熱体H2 を加熱して行う追加
加熱を追焚といい、下部発熱体H1 を加熱して行う追加
加熱を増焚という。
【0020】下部発熱体H1 の上には、貯湯タンク2の
下部の湯温を測定する下部湯温測定手段3としてサーミ
スタ等からなる温度センサTS3 が設けられている。ま
た該温度センサの近くには湯が沸騰する前に下部発熱体
H1 への通電を自動的に遮断するサーモスタットを用い
た過昇防止器TH1 が設けられている。上部発熱体H2
の上方には、上部発熱体H2 より上方の湯温を測定する
サーミスタ等からなる第1及び第2の温度センサTS1
及びTS2 が設けられている。これら第1及び第2の温
度センサTS1 及びTS2 によって上部湯温測定手段4
が構成され、第1の温度センサTS1 は貯湯タンク内の
頂部の湯温を測定し、第2の温度センサTS2 は上部発
熱体H2 の上方近くの湯温を測定する。また第2の温度
センサTS2 の近くにも、湯が沸騰する前に上部発熱体
H2 への通電を自動的に遮断するサーモスタットを用い
た過昇防止器TH2 が設けられている。
【0021】なお図1においては、図面をより簡略化す
るために各温度センサTS1 〜TS3 の駆動制御回路及
び過昇防止器への配線は省略してある。また理解を容易
にするために、下部湯温測定手段3及び上部湯温測定手
段4を概念的にブロックで示してある。
【0022】下部発熱体H1 及び上部発熱体H2 への交
流電源ACからの通電は、通電路切替手段5を介して行
われる。図面は概略図であるため、交流電源ACと通電
路切替手段5との間に配置される電源回路は省略してあ
る。なお上部及び下部発熱体H2 及びH1 は、直流電源
によって駆動されるものであっても好い。なおこの例で
は交流電源ACとして交流200Vが用いられる。通電
路切替手段5は、制御装置1からの駆動指令に従ってス
イッチSW1 及びSW2 を駆動して、下部発熱体H1 及
び上部発熱体H2 への通電を切替えるスイッチ駆動手段
501を備えている。スイッチ駆動手段501は、スイ
ッチSW1 の可動接点が固定接点t2 と接触していると
きには、上部発熱体H2 に交流電源ACから電流を通電
して上部発熱体H2 を加熱し、スイッチSW1 の可動接
点が固定接点t1 と接触し且つスイッチSW2 が閉じて
いるときには、交流電源ACから下部発熱体H1 への通
電が行われる。
【0023】制御装置1は、主加熱制御手段101と追
加加熱制御手段102とを有しており、追加加熱制御手
段102は上部発熱体通電制御手段103と下部発熱体
通電制御手段104とを備えている。主加熱制御手段1
01は、深夜電力時間帯のような特定通電時間帯におい
て下部発熱体H1 への通電を制御することにより、貯湯
タンク2内の湯を所定の温度まで沸き上げる。本実施例
では、湯温設定手段105によって設定した湯温まで沸
き上げるよう下部発熱体H1 の通電時間を演算により求
めて制御を行う。通電時間の演算は、公知の方法に基い
て行えばよく、本実施例では貯湯タンク2に設けた残湯
量センサS1 〜S3 によって測定した残湯量、水温、湯
温設定手段105によって設定した沸き上げ湯温等に基
いて必要通電時間を演算して通電開始時刻を決定する。
なお自動的に沸き上げ湯温を決定する場合にも、本発明
を適用できるのは勿論である。
【0024】なお24時間電力が供給される場合には、
従来のように電力の供給開始及び停止によって深夜電力
時間帯のような特定通電時間帯を検知することができな
くなる。そこで特定通電時間帯を制御装置1に内蔵した
図示しない時計機能を有するタイマ部に記憶させる必要
が生じる。本実施例では特定通電時間帯設定手段106
によりタイマ部に特定通電時間帯を設定する。なお特定
通電時間帯が、可変されずに固定される場合には、特に
特定通電時間帯設定手段106を設けずに、最初からタ
イマ部に特定通電時間帯を永久設定しておけばよい。
【0025】追加加熱制御手段102は、追加加熱指令
設定手段107から出力された追加加熱指令に従って、
上部発熱体H2 または下部発熱体H1 を追加加熱する。
追加加熱指令によって設定する追加加熱モードは任意で
あるが、本発明においては上部発熱体H2 による追加加
熱(追焚)が、下部発熱体H1 による追加加熱(増焚)
に優先する。そして上部発熱体と下部発熱体の両方が、
同時に加熱されることは無い。追加加熱モードの代表的
な例を下記に示す。
【0026】追焚モード…上部発熱体だけで追加加熱
を行う。 追焚・増焚モード…上部発熱体と下部発熱体とを用い
て追加加熱を行う。 増焚モード…下部発熱体だけで追加加熱を行う。
【0027】上記モードは、追焚を行う時間及び温度の
条件によって更に具体的なモードに分けることできる。
上部発熱体通電制御手段103は、追加加熱指令と上部
湯温測定手段4(TS1 ,TS2 )からの湯温データに
基いて上部発熱体H2 の通電を制御する。
【0028】本実施例では、特に上部湯温測定手段4が
第1の温度センサTS1 と第2の温度センサTS2 とか
らなり、第1の温度センサTS1 は貯湯タンク2内の頂
部の湯温が沸騰しない範囲で追焚を行うために設けられ
ており、第2の温度センサTS2 は追焚のための通電開
始時期を決定するために設けられる。上部発熱体通電制
御手段103の追焚開始条件は、第1の温度センサTS
1 が頂部の湯温が簡単に沸騰しない湯温を検出してお
り、第2の温度センサTS2 が追焚を必要とする湯温を
検出していることである。また追焚停止条件は、第1の
温度センサTS1が湯が短時間に沸騰する危険温度を検
知するかまたは、第2の温度センサが所定の湯温を検知
した場合である。第1及び第2の温度センサTS1 及び
TS2 のいずれが先に設定温度を検知するかは、設定温
度、追焚容量、発熱体の出力によって異なるが、沸上げ
温度をできるだけ高く取るため、基本的には第1の温度
センサTS1 が最高温度を検知する場合が先になる。ち
なみに上部発熱体H2 の上部の容量(追焚容量)が約5
0lで、上部発熱体H2 が4.4Wのヒータである場
合の好ましい検出温度の範囲は下記の通りである。
【0029】(追焚開始条件) 第1の温度センサ…90〜93℃以下の湯温を測定して
いること。 第2の温度センサ…沸き上げ設定温度より20〜26℃
低い湯温を測定していること。
【0030】(追焚停止条件) 第1の温度センサ…91〜94℃以上の湯温を測定して
いること。 第2の温度センサ…80〜84℃以上の湯温を測定して
いること。
【0031】下部発熱体通電制御手段104の制御によ
り行なう増焚は、上部発熱体H2 による追焚によって沸
き上げる湯量よりも多い湯量を追加加熱する場合に用い
るのが適している。増焚は貯湯タンク内の湯を全部沸き
上げるものであるため、実際の湯の使用量によっては即
応性に欠け且つ不経済になることもあり、また後の深夜
電力時間帯における沸き上げで必要な湯量を確保できる
場合もあり、更に時間帯によっては追焚で対応する方が
好ましい場合もある。そこで本実施例では、深夜電力時
間帯、通常湯の使用量が多くなる時間帯等を避けて増焚
を行う。そのために下部発熱体通電制御手段104に対
しては、増焚を行う時間帯を設定するための時間帯設定
手段108が設けられている。一般的な家庭を想定した
場合における増焚に好ましい時間帯は、12〜17時の
範囲であると考えられる。但しこの範囲は、湯の使用条
件によって変わるため、本実施例ではこの範囲を可変に
している。湯の使用量が極端に多い場合には、24時間
増焚を行えるようにしてもよい。上記追焚の場合と同様
の条件における、増焚の開始条件と停止条件の例を下記
に示す。
【0032】(増焚開始条件) 下部湯温測定手段3…沸き上げ設定湯温より13〜18
℃以下の湯温を測定していること。 時刻…設定した通電時間帯であること。
【0033】(増焚停止条件)下部湯温測定手段3が沸
き上げ設定湯温を測定するか、設定した通電時間帯が終
了すること。
【0034】[実施例の動作]次に上記実施例を、運転
する場合の動作を説明する。なおこの動作は、制御装置
1を構成するマイクロコンピュータのメモリに記憶させ
たソフトウエアによって実行される。図3ないし図5
は、ソフトウエアのフロー・チャートの一例を示してい
る。
【0035】この図3の例では特定通電時間帯を可変に
制御できるため、まず特定通電時間帯設定手段106に
より深夜電力時間帯のような特定電力通電時間帯(以下
簡略化のために特定時間帯という。)を設定する(ステ
ップST1)。実施例では深夜電力通電時間帯(23時
〜7時)を設定するものとする。次に湯温設定手段10
5により設定した希望の沸き上げ湯温を確認する(ステ
ップST2)。なおこの沸き上げ湯温は、いつでも変更
可能なものであり、本実施例では常に設定した沸き上げ
湯温の変更をチェックできる体制になっている。次に追
加加熱指令設定手段107によって追加加熱モードを設
定する。なおこの追加加熱モードもいつでも変更が可能
である。
【0036】特定時間帯(23時〜7時)であるか否か
を確認し(ステップST4)、特定時間帯以外であれ
ば、追加加熱モードの内容をチェックし、特定時間帯内
であれば図4のルーチンへと進む。図3は特定時間帯以
外(7時〜23時)の間のフローを示している。
【0037】常に追焚を優先するために、まず追焚指令
があるか否を確認し(ステップST5)、追焚指令があ
る場合には、追焚を実行する。そのために追焚条件が揃
っているか否かをみるために上部発熱体H2 より上の湯
温を確認する(ステップST6及び7)。第1及び第2
の温度センサTS1 及びTS2 が、追焚開始条件を満た
している場合には、通電路切替手段5が通電路を上部発
熱体H2 側に切替えて通電を開始する(ステップST8
及び9)。このとき通電路切替手段5内のスイッチSW
1 は固定接点t2 に接触し、スイッチSW2 は開いてい
る。追焚開始条件を満たしていない場合には、後述する
ステップST14へと進む。なおステップST6及び
7、後述するステップST10及び11に記載した温度
条件は一例である。
【0038】上部発熱体H2 による追焚が開始されて、
追焚停止条件が揃った場合には、追焚は停止される。こ
の例では第1及び2の温度センサTS1 及びTS2 のい
ずれかが所定の温度を検出した場合である(ステップS
T10または11)。追焚停止条件が満たされると、上
部発熱体H2 への通電が停止され(ステップST1
2)、同時に通電路が下部発熱体H1 側に切替えられる
(ステップST13)。この状態ではスイッチSW1 の
可動接触子が固定接点t1 に接触しており、スイッチS
W2 は開いた状態にある。ステップST14では、追焚
指令があるかまたは増焚指令があるかを判断し、増焚指
令があれば、増焚条件が満たされているか否かを判断す
るためにステップST17へと進む。
【0039】ステップST5で追焚指令が無く増焚指令
があることを確認すると、ステップST15に進んで、
通電路を下部発熱体H1 側に切替える。すなわちスイッ
チSW1 の可動接触子が固定接点t1 に接触し、スイッ
チSW2 が開いた状態になる。追焚及び増焚のいずれも
が指定されていない場合には、フローの最初に戻る。増
焚指令の場合には、時間帯設定手段108で任意に設定
した時間帯(12時〜16時)であるかを確認し(ステ
ップST17)、設定時間帯内であれば増焚条件が満た
されているか否かを判断する(ステップST18)。こ
の例では下部湯温測定手段3(第3の温度センサTS3
)が湯温設定手段105で設定した設定温度より−1
5℃より低い温度を検出すると(ステップST18)、
増焚を開始するために下部発熱体H1 をオン状態(通電
状態)にする(ステップST19)。具体的には、スイ
ッチSW2 が閉じられる。下部発熱体H1 への通電開始
後、増焚停止条件が満たされると、下部発熱体への通電
は停止される(ステップST20及び21またはステッ
プST22)。増焚停止条件は、下部湯温測定手段3
(温度センサTS3 )が設定温度を検出するか、時間帯
が終了時間(16時)になるかのいずれかである。増焚
後及び時間帯が終了時間(16時)になると、追加加熱
モードの変更で追焚指令が入力されているか否かを見る
ために、ステップST2に戻る。
【0040】次に図4に示した特定時間帯(深夜電力通
電時間帯)における動作を説明する。図3のステップS
T5で特定時間帯内であることが判定されると、ステッ
プST23において下部発熱体H1 を用いた主加熱制御
のために、下部発熱体H1 への通電開始時刻の演算が開
始される。特定時間帯中においても、主加熱のための下
部発熱体H1 への通電開始時刻前にあっては、追焚と増
焚が実行される。但しここでの増焚は、増焚時間が特定
時間帯と重なるように設定されるか、または増焚時間が
24時間と設定された場合に実行される。ステップST
25からステップST34までの動作は図3のステップ
ST5からステップST14までと同じであるため説明
は省略する。増焚が設定されている場合には、ステップ
ST35へと進み、増焚条件が満たされているか否かの
判定が行われる(ステップST37)。増焚条件が満た
されれば、増焚として通電開始時刻前でも下部発熱体H
1への通電が開始され(ステップST38)、下部湯温
測定手段3で測定した湯温が設定温度になると下部発熱
体H1 への通電を停止する(ステップST39及び4
0)。ここでも温度設定及び追加加熱モードの変更に対
応するために、設定温度に達していない場合には、ステ
ップST39からステップST2に戻るようになってい
る。
【0041】次に図5に示した特定時間帯(深夜電力通
電時間帯)内における通電開始時刻以降の動作を説明す
る。まず通電時間帯になると増焚設定が解除される(ス
テップST41)。そして追焚指令があるか否かの判定
が行われ(ステップST42)、常に追焚が優先するよ
うになっている。追焚指令がある場合には、ステップS
T43〜ステップST50に従って追焚制御が行われ
る。なおステップST43〜ステップST50は、図3
のステップST6〜ステップST13と実施的に同じで
あるため説明を省略する。なおステップST43及びス
テップST44において、追焚開始条件が満たされない
場合には、いつでも下部発熱体H1 による主加熱を継続
するように、後述するステップST52に進むようにな
っている点が図3の場合とは異なる。
【0042】追焚指令がない場合には、通電路が下部発
熱体側に切替えられて(ステップST51)、下部発熱
体H1 への通電が開始される(ステップST52)。そ
して設定温度になると下部発熱体H1 への通電が停止さ
れる(ステップST53及び54)。深夜電力通電時間
帯が終了した時(7時)に、湯温が設定温度に達しない
場合でも下部発熱体H1 への通電は停止される(ステッ
プST57及び58)。本実施例では下部発熱体H1 へ
の通電を停止した時点で、まだ深夜電力通電時間帯が終
了していないときには、大量に湯が使用された場合を考
慮して、湯温の再加熱条件が満たされると自動的に再加
熱を行うようになっている(ステップST56)。
【0043】動作は以上の通りであるが、本発明は上記
実施例にのみ限定されるものではない。特に、増焚は必
須の要件ではないため、追焚と主加熱とを行うように制
御装置1を構成してもよい。その場合には、下部発熱体
通電制御手段が不要になる。
【0044】
【発明の効果】発明によれば、下部発熱体を用いた主
加熱とは別に、上部発熱体又は下部発熱体を用いて追加
加熱を行うことができるため、湯の使用量の多少に応じ
て確実に且つ経済的に追加加熱できる。すなわち残湯量
が少なくなった時に、上部発熱体を用いて比較的少量の
湯を短時間に且つ経済的に自動追加加熱することがで
き、湯の使用量が多いと予測される場合には予め下部発
熱体を用いて必要な湯量を少し時間をかけて追加加熱す
ることができる。
【0045】また発明によれば、深夜電力時間帯のよ
うな特定時間帯を含む一日中、湯が使用されると上部発
熱体によって追加加熱を行えるため、貯湯量が少ない特
定時間帯においても必要な湯を短時間に確保できる。さ
らに本発明においては、通電路切替手段を設けているた
め、上部発熱体及び下部発熱体のそれぞれに別電源を用
意する必要がなく、電力契約量を増加させる必要性が生
じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成図である。
【図2】上部発熱体及び下部発熱体への具体的な通電回
路を示す図である。
【図3】実施例の動作を説明するためのフローチャート
図である。
【図4】実施例の動作を説明するためのフローチャート
図である。
【図5】実施例の動作を説明するためのフローチャート
図である。
【符号の説明】 1…制御装置、2…貯湯タンク、3…下部湯温測定手
段、4…上部湯温測定手段、5…通電路切替手段、10
1…主加熱制御手段、102…追加加熱制御手段、10
3…上部発熱体通電制御手段、104…下部発熱体通電
制御手段、105…湯温設定手段、106…特定通電時
間帯設定手段、107…追加加熱指令設定手段、108
…時間帯設定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 秀雄 福岡県福岡市中央区渡辺通二丁目1番82 号 九州電力株式会社内 (72)発明者 西村 純一 福岡県宗像郡福間町花見が浜二丁目1番 1号 九州変圧器株式会社内 (72)発明者 桑野 浩 福岡県宗像郡福間町花見が浜二丁目1番 1号 九州変圧器株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−203846(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 1/18 302

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯湯タンクと、 前記貯湯タンクの内部の下部に配置された下部発熱体
    と、 前記貯湯タンクの内部の上部に配置された上部発熱体
    と、 前記下部発熱体と前記上部発熱体との間に配置されて湯
    温を測定する下部湯温測定手段と、 前記上部発熱体より上部に配置されて湯温を測定する上
    部湯温測定手段と、 前記下部発熱体及び前記上部発熱体の選択された一方の
    発熱体に通電が行われるように通電路を切替える通電路
    切替手段と、 所定のデータに基いて深夜電力通電時間帯のような特定
    電力通電時間帯における通電開始時刻を演算により求
    め、前記通電路切替手段に駆動指令を与えて前記通電開
    始時刻から前記下部発熱体に通電を開始するように前記
    通電路を切替えて前記貯湯タンク内の湯温を所定の温度
    まで沸き上げるように前記下部発熱体への通電を制御す
    る主加熱制御手段と、 前記特定電力通電時間帯を含む全通電時間帯内におい
    て、追加加熱指令及び前記上部湯温測定手段または下部
    湯温測定手段からの出力に応じて前記通電路切替手段に
    駆動指令を与えて前記通電路を切替えることにより前記
    下部発熱体及び上部発熱体への通電を制御する追加加熱
    制御手段と、 前記追加加熱制御手段に前記下部発熱体のみを用いて追
    加加熱を行う前記追加加熱指令及び前記上部発熱体のみ
    を用いて追加加熱を行う前記追加加熱指令を与える追加
    加熱指令設定手段とを具備し、 前記追加加熱制御手段は、前記特定電力通電時間帯終了
    後から前記通電開始時刻前迄は指令された追加加熱モー
    ドに従って前記上部発熱体のみまたは前記下部発熱体
    による追加加熱を実行し且つ前記通電開始時刻後は前
    記主加熱制御手段による前記下部発熱体の加熱に優先し
    て前記上部発熱体のみによる追加加熱を実行するように
    構成され、 前記追加加熱制御手段は、前記追加加熱指令により前記
    上部発熱体のみを用いる追加加熱が指令されると、前記
    上部湯温測定手段により測定した測定湯温が所定の通電
    開始条件または通電停止条件を満たしたときに前記上部
    発熱体への通電の開始または停止を行う上部発熱体通電
    制御手段と、前記追加加熱指令により前記下部発熱体
    を用いる追加加熱が指令されると、前記下部湯温測定
    手段により測定した測定湯温が所定の通電開始条件また
    は通電停止条件を満たしたときに前記下部発熱体への通
    電の開始または停止を行う下部発熱体通電制御手段とを
    具備することを特徴とする貯湯式電気温水器。
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