JP3150034B2 - ウエザストリップの成形構造 - Google Patents

ウエザストリップの成形構造

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JP3150034B2 JP21984494A JP21984494A JP3150034B2 JP 3150034 B2 JP3150034 B2 JP 3150034B2 JP 21984494 A JP21984494 A JP 21984494A JP 21984494 A JP21984494 A JP 21984494A JP 3150034 B2 JP3150034 B2 JP 3150034B2
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  • Seal Device For Vehicle (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のドア用開口等
に沿って配設されるウエザストリップの成形構造に関
し、さらに詳しくは、一本のウエザストリップをループ
状にしてその両端部を型接合部を介して加硫接着して成
るウエザストリップの成形構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は自動車のドア用開口に沿って配設
される従来のウエザストリップ30を示すものであっ
て、このウエザストリップ30はゴム製の一本のウエザ
ストリップ材1をループ状に巻回してその両端部1a,
1bを型接合部(型成形部)2を介して型接合により加
硫接着して成るものである。そして、このようにしてル
ープ状に形成されたウエザストリップ30は、ドア用開
口を構成する車体のオープニングフランジ3に図6に示
すように取付けられ、自動車ドア(図示せず)の全閉時
に自動車ドアと車体との間の隙間がウエザストリップ3
0にてシールされるようになっている。
【0003】ところで、ウエザストリップ材1並びにそ
の両端部1a,1bを接合する型接合部2は、次のよう
な構造となされている。すなわち、ウエザストリップ材
1は、図6及び図7に示すように、車体(車体パネル1
6)のオープニングフランジ3に取付けられる取付部
(オープニングトリム部)4と、この取付部4に一体成
形された中空シール部5と、この中空シール部5に一体
成形されたリップ片6とをそれぞれ有している。そし
て、上述の取付部4は、図7に明示するように、芯金7
が埋設された断面U字状の基体部8と、この基体部8の
対向片8a,8bに一体成形された二対の挾持片9とか
ら構成されている。
【0004】一方、上述の型接合部2は、図8及び図9
に示すように、前記基体部8と同様の外形を有しかつ前
記対向片8a,8bよりも肉厚に成形された対向片10
a,10bを有する基体部11と、この基体部11に一
体成形されかつ中空シール部5及びリップ片6にそれぞ
れ連設される中空シール部12及びリップ片13とから
構成されている。なお、型接合部2の基体部11には、
既述の如き芯金7や挾持片9は設けられていない。
【0005】また、型接合部2を介してのウエザストリ
ップ材1の両端部1a,1bの連結状態(接合形状)
は、図5に示すように、それらの両端部1a,1bの端
縁部分α,βがほぼストレート状となるように連結され
ており、型接合部2及び端縁部分α,βはその近傍のウ
エザストリップ材1部分と同様の外観形状を呈するよう
に成形されている。
【0006】このような構成のウエザストリップ材1の
両端1a,1bを型接合部2にて加硫接着して成るルー
プ状のウエザストリップ30をオープニングフランジ3
に取付けるに当たっては、通常、前記型接合部2を図6
に示すようにオープニングフランジ3のうちドア開口の
下部(サイドシルの上部)であってかつ車体前後方向の
ほぼ中央位置に配置するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き従来のウエザストリップ30では、ウエザストリッ
プ30をオープニングフランジ3に組付ける際に、組付
けのバラツキや、型接合部2とウエザストリップ材1と
の硬度差(芯金7が入っていない分だけ型接合部2の方
が軟らかい)に起因して、型接合部2に余りが生じ、特
に型接合部2のリップ片13が図6に示す如く波をうっ
た状態となり、非常に見栄えが悪くなるという外観上の
問題点がある。
【0008】そこで、このような波うちの状態を生じな
いようにするためには、図6及び図10(a)又は
(b)に示すように型接合部2の前後近傍箇所に一対の
マーキング15a,15bを付け、これらのマーキング
15a,15bを車体パネル16の合わせ部17a,1
7b又は車体パネル16に形成した穴部18a,18b
にそれぞれ合わせることにより、オープニングフランジ
3に対するウエザストリップ30の位置決めをする必要
がある。しかし、このような位置決めを行なうには、面
倒な合わせ作業を要する上に、コスト高になるという不
具合がある。
【0009】本発明は、このような実状に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、取付部(オープニングフ
ランジ等)に対するウエザストリップの位置決めを行わ
なくても、ウエザストリップの組付後において型接合部
の外観部分(乗員等が見ることのできる部分)に波うち
を生じることのないようにしたウエザストリップの成形
構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、一本のウエザストリップ材をループ
状にしてその両端部を型接合部を介して加硫接着して成
るウエザストリップの成形構造において、ほぼストレー
ト状の取付部に装着される前記型接合部の箇所で、前記
ウエザストリップの一端部分と他端部分とが互いに傾斜
するように接合し、これにより、前記ウエザストリップ
の型接合部の付近をくの字状に屈曲成形するようにして
いる。
【0011】
【作用】本発明を適用したウエザストリップを車体のオ
ープニングフランジに組付けた場合には、くの字状に屈
曲成形された型接合部の近傍箇所がオープニングフラン
ジに沿ってほぼストレート状に変形されるのに伴い、前
記近傍箇所のうち鈍角側の表面が前記ウエザストリップ
材の両端部分の長手方向に沿って互いに反対方向に引っ
張られた状態となる。そのため、この鈍角側の表面は波
をうつことなく正規の外観形状となされる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1〜図5
を参照して説明する。なお、これらの図において、図6
〜図9と共通する部分には同一の符号を付してその詳細
な説明を省略する。
【0013】図1は本発明を適用したウエザストリップ
20を備えた四輪自動車21を示すものであって、この
ウエザストリップ20は車体22の側部に形成されたド
ア用開口23の端縁に沿って装着されている。
【0014】上述のウエザストリップ20は、芯金7が
埋設されたU字状のオープニングトリム部4,中空シー
ル部5及びリップ片6とを有する1本のウエザストリッ
プ材1をループ状にして、その両端部1a,1bを型接
合部2を介して加硫溶着にて互いに接合して成るもので
ある。
【0015】このようにしてループ状に構成されたウエ
ザストリップ20は、図2に示すように、そのオープニ
ングトリム部4を車体22のオープニングフランジ3に
装着して二対の挾持片9にてオープニングフランジ3を
挾持した状態の下で車体22に取付けられ、ドア用開口
23の周囲に沿って配設されるようになっている。な
お、図2において、25は自動車ドア(サイドドア)の
内側を構成するドアインナパネル、26はドアインナパ
ネル25の内面に取付けられるドアトリム、27は車体
22側に配設される内装トリムである。
【0016】かくして、自動車ドアの全閉時には、ドア
インナパネル25がウエザストリップ20の中空シール
部5に圧着してドアインナパネル25と車体22との間
の隙間がシールされると共に、これらのトリム26,2
7間の隙間がウエザストリップ20のリップ片6にて覆
われるように構成されている。
【0017】一方、本例においては、図3に示すよう
に、型接合部2を介して接合されるウエザストリップ材
1の一端部分αと他端部分βとは角度付けがなされてく
の字状に屈曲されている。具体的には、前記一端部分α
及び他端部分βは、ウエザストリップ20のループの内
側箇所すなわちリップ片6が設けられている側の箇所に
おいて互いのなす角度θが鈍角となるようにくの字状に
屈曲され、これらの部分α,βによりくの字状部分29
が形成されている。そして、ウエザストリップ20の取
付けに当たっては、上述のくの字状部分29が図1に示
すようにドア用開口23の下部の中央箇所に配置される
ようになっている。すなわち、この箇所において、ウエ
ザストリップ材1の一端部分α及び他端部分β,並びに
型接合部2が、車体前後方向に沿ってほぼストレート状
に延びるオープニングフランジ3(図6参照)に装着さ
れて、図4に示す如くほぼストレート状になされた状態
で配設されるようになっている。
【0018】このような構成によれば、ウエザストリッ
プ20を車体22のオープニングフランジ3に装着する
際に、前記くの字状部分29の角度θの側の鈍角側部分
(上部部分)29aがウエザストリップ20のループの
内側に配置されると共に上方に向けられた状態で図4に
示すようにほぼストレート状に配設されるので、前記鈍
角側部分29aが車体前後方向すなわち前記一端部分α
及び他端部分βの長手方向に沿ってそれぞれ引っ張られ
ながら、外側部分29b(前記鈍角側部分29aに対応
する裏側部分)を中心に各々の端部部分α,βが矢印
P,Q方向にウエザストリップ20の適度な弾性により
それぞれ回動されることとなる。このため、前記鈍角側
部分29aは引張状態となり、型接合部2及びその近傍
部分の鈍角側部分29a、特にこの鈍角側部分29aの
リップ部6に波うちを生じるような事態の発生が回避さ
れる。
【0019】なお、ウエザストリップ20の外側部分
(下部部分)29bは前記鈍角側部分29aとは逆に収
縮状態となるが、この部分は乗員等の目に触れにくい下
方の外側箇所に配置されるので、外観上の支障を生じる
ことはない。
【0020】以上、本発明の一実施例につき述べたが、
本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明
の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能であ
る。例えば、ウエザストリップ材1及び型接合部2の形
状は既述の実施例の形状に限らず、必要に応じて各種に
変更可能である。また、型接合部2の配設位置も必要に
応じて変更可能である。
【0021】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、ほぼストレート
状の取付部に装着される型接合部(加硫接着部)の箇所
で、ウエザストリップの一端部分と他端部分とが互いに
傾斜するように接合し、これにより、ウエザストリップ
の型接合部の付近をくの字状に屈曲成形するようにした
ものであるから、ウエザストリップをほぼストレート状
の取付部に装着する際にくの字状の鈍角側部分が引っ張
られてストレート状になされることとなって、この引張
状態の部分に波うちを生じるのを回避できる。従って、
くの字状の鈍角部分を外部から見える箇所に配置するこ
とにより、この部分の見栄えを良くしてウエザストリッ
プの外観性の向上を図ることができる。
【0022】また、本発明によれば、ウエザストリップ
の型接合部に余りを生じて波うち状態になるおそれがな
いので、ウエザストリップにマーキングを付けて位置決
めを正確に行なう必要がなくなり、従ってウエザストリ
ップの組付性の向上を図り得ると共に、組付作業のコス
トも安価に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウエザストリップを備えた四輪自
動車の側面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】本発明に係るウエザストリップのくの字状部分
を説明するためのものであって、両端部を断面としかつ
中間部分を側面とした説明図である。
【図4】本発明に係るウエザストリップを車体のオープ
ニングフランジに取付けた状態を示す図3と同様の説明
図である。
【図5】従来のウエザストリップの成形構造を示す図3
と同様の説明図である。
【図6】従来のウエザストリップを車体のオープニング
フランジに取付けた状態を示す斜視図である。
【図7】図6におけるB−B線断面図である。
【図8】図6におけるC−C線断面図である。
【図9】図6におけるD−D線断面図である。
【図10】(a)及び(b)は従来のウエザストリップ
を車体に対して位置決めする手段をそれぞれ示す側面図
である。
【符号の説明】
1 ウエザストリップ材 1a,1b 端部 2 型接合部 3 オープニングフランジ 4 オープニングトリム(取付部) 5 中空シール部 6 リップ片 20 ウエザストリップ 22 車体 23 ドア用開口 29 くの字状部分 29a 鈍角側部分(上部部分) 29b 外側部分 α 一端部分 β 他端部分 θ 角度(鈍角)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 31:58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一本のウエザストリップ材をループ状に
    してその両端部を型接合部を介して加硫接着して成るウ
    エザストリップの成形構造において、ほぼストレート状
    の取付部に装着される前記型接合部の箇所で、前記ウエ
    ザストリップの一端部分と他端部分とが互いに傾斜する
    ように接合し、これにより、前記ウエザストリップの型
    接合部の付近をくの字状に屈曲成形したことを特徴とす
    るウエザストリップの成形構造。
JP21984494A 1994-09-14 1994-09-14 ウエザストリップの成形構造 Expired - Fee Related JP3150034B2 (ja)

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