JP3149208B2 - 水溶性プロポリス製剤の製造法 - Google Patents

水溶性プロポリス製剤の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水溶性プロポリス製剤の
製造法に関する。本発明の製法によって得られるプロポ
リス製剤は、水によく溶け、不溶物を含まないので、医
薬、化粧料、飲料等に好適に利用される。
【0002】
【従来の技術】プロポリスは、粘性のゴム質、樹脂およ
び香油の集合体であり、ミツバチによって樹木のつぼみ
や樹皮から採取され、巣箱に持ち帰られ、他の物質、主
として蜂ろうおよび唾液分泌物と混ぜ合わされて作られ
たタール状物質である。プロポリスは抗菌作用、ウイル
ス増殖抑制作用、局所麻酔作用、抗炎症作用、抗酸化作
用等の薬理作用を有し、医薬品、化粧品、飲食品の他、
美術・文化財保護用塗料液等その用途は多岐にわたって
いる。プロポリスは、水に難溶性であるため、そのまま
では使用に不便であり、その効果も十分発揮することが
できない。そこで、プロポリスをアルコール、ケトン、
エーテル等の有機溶剤で抽出して水溶性プロポリス製剤
を得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記有
機溶剤による抽出液は医薬や食用に供する場合、有機溶
剤を除去する工程が必要であり、エチルアルコールを溶
剤として使用した場合にも刺激的な香味が強く飲みにく
い。さらに、有機溶剤抽出物を水あるいはグリセリンに
溶かすと、樹脂状の高粘性物質が析出し、これの分離・
除去は極めて困難である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究の結果、本発明を完成したもの
であり、本発明はプロポリスをグリセリンに加え、95
〜160℃に加熱撹拌し、熱時に不溶物を除去すること
を特徴とする水溶性プロポリス製剤の製造法よりなる。
【0005】本発明の製造法を実施するに際しては、先
ずプロポリスを十分に浸漬するに足りる量のグリセリン
にプロポリスを加えて95℃〜160℃に加熱撹拌す
る。グリセリンの量はプロポリスの2倍量(重量)以上
が好ましい。加熱は好ましくは110℃〜150℃であ
り、この範囲の温度で30分〜1時間ゆるやかに撹拌す
ることによりプロポリスの水溶性の有用成分がグリセリ
ンに抽出される。プロポリスの塊りが大きいかあるいは
非常に固い場合には抽出に長時間を要するので、エチル
アルコール等の適当な有機溶剤をプロポリスの塊りにス
プレーし、数時間密閉放置して塊りを柔らかくすること
により抽出時間を短縮することができる。グリセリンは
常温では粘度が高いので、グリセリン抽出液を熱時、好
ましくは80℃以上で不溶物と分離することが必要であ
る。分離法は熱時に行なう限り特に限定はなく、遠心分
離、遠心濾過、加圧濾過、吸引濾過などを用いることが
できる。グリセリンの0.1乃至0.3倍量の熱水(8
0℃以上)または熱アルコール(約50℃)をグリセリ
ン抽出液に加えると、抽出液の粘度が低下して分離操作
が容易となる。また、抽出液の濾滓に熱水を加えてグリ
セリン抽出液を押し出して回収することもでき、これに
よって付着液や濾滓の粘着性が低下するので使用した機
器の洗浄も容易になる。さらに、これらの濾滓から既知
の方法で抽出を行なうことにより、未回収の有用成分を
得ることも可能である。かくて得られるプロポリスのグ
リセリン抽出液は室温で粘土状の物質であるが、水によ
く溶け、不溶物を残さない。
【0006】
【実施例】次に実施例を示して、本発明をさらに具体的
に説明する。
【0007】例1 プロポリスを5倍重量のグリセリン中に加えて撹拌しな
がら、115℃〜125℃で1時間加熱した後、200
メッシュの金網で熱時に吸引濾過した。濾過性は良好
で、残渣は押しつけない限り粘着することはなく、回収
も容易であった。濾液は茶褐色に濁ってはいるが、水に
入れると完全に溶解した。刺激性の臭気が少なく、味も
甘味を伴って刺激性が少なく、アルコール抽出液との比
較と5%水溶液で官能評価し、20人中19人に好まれ
た。
【0008】例2 径2cm位の塊状プロポリスを、3倍重量のグリセリンに
加え、120℃〜130℃で1時間撹拌抽出した。プロ
ポリスは小さくはなっているが塊りで残っており、抽出
不十分を示す黒色であった。同じプロポリスに約0.2
倍重量のエチルアルコールをスプレーして一夜密栓放置
した後、3倍重量のグリセリンを加えて、100℃〜1
10℃で30分間撹拌抽出した。アルコールは100℃
付近で揮散したのでトラップをつけて回収した。200
メッシュの金網で濾過した。濾過性は良好であった。
【0009】例3 プロポリスを4倍重量のグリセリンに加え、130℃〜
150℃で30分間撹拌抽出した。200メッシュの金
網で熱時に吸引濾過した。濾滓は泥砂状で付着母液が多
かったが濾過は十分可能であった。
【0010】例1〜3で得られた水溶性プロポリス製剤
を、高分解能液体クロマトグラフ(HPLC)でそれぞ
れ分析し、同一のプロポリス原料から殆んど同一の成分
組成の抽出液が得られることを確認した。
【0011】例4 例1の抽出液を90℃まで冷却し、撹拌中にて、熱水
(約80℃)15%を加えて遠心濾過したところ、濾過
性、特に最後の液切れ性が向上し、濾滓の粘着性低下し
て、機器の洗浄等を含めた後始末が容易になった。
【0012】参考例 例1の濾滓を集めて、このものの2倍重量のアルコール
を加え、50℃で30分撹拌した後、濾紙で加圧濾過し
た。濾過性は良好で、濾滓は粘着性が少なく取扱い易い
ものであった。この抽出液のHPLCのパターンをアル
コール抽出液と比べると、水溶性成分の多い低RT側の
フラクションピークは低いが、油溶性成分の多い高RT
側のフラクションピークはほぼ同じであった。
【0013】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、水に速やかに
溶け不溶物を全く含まない水溶性プロポリス製剤が簡単
な操作によって製造されるプロポリスをエチルアルコー
ル等で抽出して得られる従来の水溶性プロポリス製剤
は、水やグリセリンに溶かした際に高粘度の不溶物が析
出し、このものを工業的に除去することは極めて困難で
あった。
【0014】この高粘度物質はプロポリス中に存在する
細胞の中に含まれており、エチルアルコール等による抽
出では細胞が破壊されて高粘度物質も抽出されるが、グ
リセリンによる抽出では細胞は破壊されず、高粘度物質
は細胞とともにグリセリン抽出液から除去されるためと
考えられる。さらに、エチルアルコールによる抽出液は
刺激臭が強く、また飲用に不適な有機溶剤で抽出した場
合には抽出液から溶剤を除去する工程を要するが、本発
明の製造法にはこれらの欠点がない。
フロントページの続き (72)発明者 井手 美樹 神奈川県茅ケ崎市円藏2433 (56)参考文献 特開 平1−243974(JP,A) 特開 平1−245058(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 35/64 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロポリスをグリセリンに加え、95〜
    160℃に加熱撹拌し、熱時に不溶物を除去することを
    特徴とする水溶性プロポリス製剤の製造法。
JP17343091A 1991-06-19 1991-06-19 水溶性プロポリス製剤の製造法 Expired - Fee Related JP3149208B2 (ja)

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