JP3149142U - 防護柵 - Google Patents

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Abstract

【課題】支柱及び木製ビームに間伐材が使用された防護柵を、できるだけ低コストで提供する。【手段】支柱(中間支柱)1を挟んだ両側に木製ビーム2が対称に配置されている。支柱1には連結棒5が横向き姿勢で貫通している。連結棒5の一端側は木ねじ部6になっており、これが一方の木製ビーム2の一端部にねじ込まれている。連結棒5の他端側はボルト部7になっており、これに、他方の木製ビーム2の鬼目ナット9がねじ込まれている。木ねじ部6のねじ込みは、ボルト部7に螺合するナット状ビットを使用することで簡単に行える。構造は簡単でしかも部材点数は少ないため、防護柵のコストダウンに貢献できる。木製ビーム2及び支柱1に間伐材を使用することで山林育成にも貢献できる。【選択図】図2

Description

本願考案は、好適な材料として間伐材を使用できる防護柵に関するものである。
防護柵として支柱にビーム(横木)を取り付けた構造のものがあり、このタイプの防護柵は、ビームと支柱との両方を木製としたり、ビームのみを木製としたりすることが行われている。支柱とビームとの両方を木製にした一例として、本願考案者の発明に係る特開2002−356821号公報に開示のものが挙げられる。すなわちこの公報には、木製支柱にシーソー方式の回動式金具を連結し、この金具に木製ビームを取り付けることが開示されている。
さて、戦後の植林ブームにより、我が国の山林には杉と檜を中心にした人工林が膨大な面積で広がっている。人工林は適切な育成のためには2〜3回程度の間伐をせねばならないが、廉価な外材の輸入に伴う国内材市況の悪化や山林労働者の高齢化などにより、間伐されずに放置されたままになっている人工林は広がる一方である。そして、人工林が間伐されないのは、間伐しても採算がとれないからに他ならない。
本願考案者は間伐材に市場価値を付与することを一つの目的として上記発明を成したものであり、上記公報の防護柵は、施工現場が傾斜していても傾斜に的確にフィットできる等の利点がある。そして、上記公報の実施物は、地場の間伐材が使用されていて間伐材の有効利用に貢献していると共に、木の持つ質感が景観にマッチしており、技術と外観との両面において好評を博している。
上記公報の防護柵は傾斜面への対応に主たる眼目があるが、防護柵の設置割合から見ると平地が多く、従って、間伐材の一層の利用拡大を図るには、平地対応のものをコストダウンして提供することが必要であり、コストダウンのためには構造を簡単化することが必要である。
そして、ビームや支柱にコンクリートやプラスチックからなる疑木を使用したタイプの防護柵において、支柱に貫通したボルトで一対のビームを連結することが行われている。このように支柱に簡易通したボルトを使用する方式は、概ね2つのタイプに分けられる。
第1のタイプは、一対のビームの内部にそれぞれ固定ナットを固定しておいて、先ず、一方のビームの固定ナットに、支柱に貫通させたボルトをその一端部からねじ込み、次いで、ボルトにその他端部から締結ナットをねじ込むことにより、一方のビームを支柱に締結すると共にボルトを回転不能に保持し、次いで、他方のビームを回転させることで、当該他方のビームに固定された固定ナットをボルトにねじ込む、というものである(例えば特許文献1)。この方式では、一対のビームで支柱が挟まれた状態になっているため、支柱と一対のビームとは強固に固定されている。
支柱に貫通したボルトを使用する方式の他の1つは、一方のビームをボルト及びナットで支柱に固定することは第1のタイプと共通しつつ、他方のビームはボルトにねじ込まずに、ボルトの他端部に取り付けた部材に嵌め込むだけのものである(例えば特許文献2)。この方式ではビームを回転させる必要がないため、施工の手間を軽減できる利点がある。
なお、特許文献1,2と同様に連結手段としてボルト又は棒材を使用した技術文献は、特許文献1,2の他にも、実開平1−162563号のマイクロフィルム、実開平2−1370号のマイクロフィルム、実開平4−34365号のマイクロフィルム、実開平5−38232号のCD−ROM、特開平7−91112号公報、特開平9−291725号公報、特開平11−6331号公報、特開平11−241528号公報、特開2000−320194号公報、特開2001−123706号公報など多数が存在している。
実開昭63−21377号のマイクロフィルム 特開平6−117150号公報
さて、特許文献1,2を初めとしたボルト連結方式の防護柵は、支柱やビームをコンクリートや樹脂製の疑木とすることで、その内部に固定ナットを取り付けており、ナットとボルトとのねじ合わせを利用して、少なくとも一方のビームを支柱に固定している。更に述べると、疑木は金属製の筒状心材を有しており、心材に固定ナットを溶接で固着している。従って、ビームに間伐材のような木材(丸太)を使用している場合には、適用することはできない。つまり、特許文献1,2の技術は木製防護柵にはそのままでは適用できないのである。
本願考案はこのような現状に鑑み成されたものであり、ビームや支柱に木材が使用された防護柵を、よりコストダウンした状態で提供することを課題とするものである。
請求項1の考案は、「適宜間隔で立設した複数本の支柱と、隣り合った支柱の間に配置された木製ビームと、前記支柱と両木製ビームを連結するための連結棒とを有しており、前記連結棒は支柱を横方向に貫通すると共に両端部が支柱の外側に突出したはみ出し部になっており、連結棒の一方のはみ出し部は先端を尖らせた木ねじ部となり、連結棒の他方のはみ出し部はボルト部になっている」、という基本構成になっている。
そして、上記の基本構成において、前記木製ビームの一端面には連結棒の木ねじ部をねじ込むためのねじ込み下穴が予め空けられて、前記木製ビームの他端部には連結棒のボルト部がねじ込まれる鬼目ナットを嵌着しており、更に、前記連結棒の木ねじ部は、前記支柱を挟んで一方の側に位置した木製ビームのねじ込み下穴にねじ込まれている一方、前記連結棒のボルト部には、前記支柱を挟んで他方の側に位置した木製ビームの鬼目ナットがねじ込まれている。
請求項2の考案は、請求項1と同じ基本基本構成になっている。そして、請求項2の考案では、上記の基本構成において、前記木製ビームの一端面には連結棒の木ねじ部をねじ込むためのねじ込み下穴が予め空けられて、前記木製ビームの他端部には連結棒のボルト部に嵌まる支持穴が空けられており、かつ、前記連結棒の木ねじ部は、前記支柱を挟んで一方の側に位置した木製ビームのねじ込み下穴にねじ込まれており、前記ボルト部に締結ナットをねじ込むことで木製ビームはその一端部が支柱に締結されており、更に、前記連結棒のボルト部には、前記支柱を挟んで他方の側に位置した木製ビームの支持穴が嵌め込まれている。
請求項3の考案は請求項2の考案の好適な態様であり、請求項2において、前記支柱は木製であって前記連結棒のボルト部は支柱に入り込む状態に形成されており、前記締結ナットはその大部分が支柱に食い込んでいる。
請求項4の考案は、「適宜間隔で立設した複数本の支柱と、隣り合った支柱の間に配置された木製ビームと、前記支柱と両木製ビームを連結するための連結棒とを有しており、前記連結棒は支柱を横方向に貫通すると共に両端部が支柱の外側に突出したはみ出し部になっており、連結棒の両方のはみ出し部はいずれも先端を尖らせた木ねじ部になっている」、という基本構成になっている。
そして、この基本構成において、前記木製ビームの両端面には連結棒の木ねじ部をねじ込むためのねじ込み下穴が予め空けられており、前記連結棒の一方の木ねじ部は、前記支柱を挟んで一方の側に位置した木製ビームのねじ込み下穴にねじ込まれており、前記連結棒の他方の木ねじ部には、前記支柱を挟んで他方の側に位置した木製ビームがねじ込まれている。
請求項5の考案は、請求項1〜4のうちのいずれかにおいて、前記支柱と木製ビームとはいずれも間伐材であって、支柱には木製ビームの端部が嵌まる穴は空けられておらず、木製ビームの端面が支柱の外周面に当接している。
本願各考案では、連結棒の一端部は木ねじ部になっており、これが木製ビームの一端部にねじ込まれることにより、支柱に対する木製ビームの一端部の支持が行われる。従って、木製ビームの一端部にはその端面からねじ込み下穴を空けるだけで足りるため、加工コストを低廉に抑制できる。その結果、木製ビームが使用された防護柵を低コストで提供することができる。
請求項1の考案では、木製ビームの他端部が連結棒のボルト部にねじ込まれていることにより、直列に配置された2本の木製ビームで支柱が挟み付けられているため、支柱と各木製ビームとはしっかりと固定されており、このため防護柵は全体として高い強度が保持されている。また、木製ビームの他端面には穴を空けてこれに鬼目ナットを打ち込むだけで足りるため、特許文献1,2のように疑木を使用したものに比べて加工コストも著しく低く抑えることができる。
請求項1の考案において、連結棒の木ねじ部を木製ビームにねじ込むためには連結棒を回転させる必要があるが、この回転作業は、例えば、連結棒のボルト部にねじ込まれるナット方式のビットを使用して、このビットを動力ドライバに取り付けることで簡単に行える。連結棒のボルト部に袋ナットをねじ込んでおいて、袋ナットを動力ドライバに取り付けたソケットビットで回転させる、という方法によってもねじ込むことができる。何れにしても、連結棒はボルト部を利用して回転操作できるのであり、この点は請求項1の考案の利点である。
請求項2の考案は請求項1の連結棒をそのまま使用したものであり、従って、既述のとおり、連結棒の木ねじ部を木製ビームにねじ込む作業は支障なく行える。そして、請求項2の考案では、木製ビームの他端部は、当該木製ビームを軸方向に動かして連結棒のボルト部に嵌め込むだけであるため、木製ビームの加工コストと部材コストとを抑制して一層のコスト抑制に貢献できると共に、防護柵の施工の作業性も格段に向上できる。また、連結棒のボルト部にねじ込んだ締結ナットによって木製ビームの一端部が支柱に引き付けられるため、木製ビームの一端部は支柱にしっかりと固定されており、従って、木製ビームの他端部を連結棒に嵌め込んだだけであっても、防護柵は全体としての強度が確保されている。
請求項3の構成を採用すると、木製ビームの他端面を支柱に密着又は密接させることができて好適である。支柱は木製であるため、締結ナットはそのねじ込みによって支柱に食い込ませることができるのであり、この点、木材の性質を利用している本願考案の特色の一つである。
請求項4の考案は請求項1の考案と本質的には同じであり、支柱は一対の木製ビームで挟み付けられるため、支柱と両木製ビームとが強固に固定されている。そして、この請求項4では、木製ビームの両端面にねじ込み下穴を空けておくだけで、支柱とその両側の木製ビームとを強固に固定することができる利点がある。
請求項4の考案において、防護柵を組み立てるには、まず、支柱に貫通させた連結棒を、支柱を挟んだ一方の側の木製ビームにねじ込み、それから、支柱を挟んで他方の側の木製ビームを回転させてその他端部を連結棒の他方の木ねじ部にねじ込む、という手順を採るが、一方の側の木製ビームへの連結棒のねじ込みは、連結棒の他方の木ねじ部にきっちりねじ込まれるビットを使用して行うことができる。
本願考案では木製ビームと支柱とに各種の木材(丸太)を使用できるが、請求項5のように両方に間伐材を使用することにより、間伐材を有効利用することができ、これにより、人工林の間伐を促進して山林の育成に貢献できる。
次に、本願考案の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図5では第1実施形態を示し、図6では参考例を示し、図7以下では他の実施形態を示している。以下、順番に説明する。
(1).第1実施形態の構造
図1では、第1実施形態に係る防護柵の概略を示している。防護柵は、適宜の間隔(例えば2〜4m程度)で立設された多数本の支柱1,1a,1bを有しており、隣り合った支柱1,1a,1bの間に2段ずつの木製ビーム2が配置されている。支柱の群は、防護柵の一端を構成するエンド支柱1aと他端を構成するエンド支柱1b、及び、両エンド支柱1a,1bの間に配置されている多数本の中間支柱1とに分類できる。本願考案は、中間支柱1とビーム2との連結構造を要点にしている。従って、請求項に記載している「支柱」は本実施形態では「中間支柱1」に相当する。
支柱1,1a,1bは杉や檜の間伐材が使用されており、その下部は、地面Gに埋設したコンクリート製基礎3には埋め込み又は嵌め込みされている。支柱1,1a,1bは、基礎3に突設したベース金具にボルト等のファスナで固定することも可能である。また、支柱1,1a,1bは杉や檜の間伐材を皮剥ぎして防腐処理したものをそのまま使用しても良いし、真円状に簡単に切削加工したものを使用しても良い。支柱1,1a,1bのピッチを正確に揃えるという点からは、外径が所定寸法(例えば120〜150mm程度)に揃うように加工しておくのが好ましい。
木製ビーム2も杉や檜の間伐材が使用されており、おおよそ外径が100mm程度のものを使用している。外観の点からは、各木製ビーム2の外径は揃えておくのが好ましい。隣り合った支柱1,1a,1bの間に2段の木製ビーム2を配置しているが、1段のみ又は3段以上の配置も有り得る。
図2のうち(A)は中間支柱1と木製ビーム2との連結構造を示す一部破断正面図、図3は同じく中間支柱1と木製ビーム2との連結構造を示す分離正面図である。これらの図に示すように、中間支柱1には横方向に貫通する取り付け穴4が空いており、この取り付け穴4に金属製の連結棒5が貫通している。連結棒5の一端部と他端部とはそれぞれ中間支柱1の外側にはみ出たはみ出し部となっており、一方のはみ出し部はワークへの自己進入性を持つ木ねじ部6となり、他方のはみ出し部はメートルねじからなるボルト部7になっている。
図1(B)に具体的に示すように、木ねじ部6は先端を尖らせており、その先端部を始端としてねじ山6aが形成されている。ねじ山6aのピッチはねじ山の巾寸法(軸方向の寸法)よりも遙かに大きい寸法であり、このため、木製ビーム2に食い込ませることができる。木ねじ部6及びボルト部7とも、部分的に中間支柱1の内部に入り込んでいる。
木製ビーム2の一端部2aの端面(すなわち一端面2a′)には、連結棒5の木ねじ部6がねじ込まれるねじ込み下穴8が空けられている。ねじ込み下穴8の内径は連結棒5における木ねじ部6の谷径と同じ程度で良く、例えば木ねじ部6の外径(呼び径)が12mmの場合であると、ねじ込み下穴8の内径は8mm程度が好ましい。取り付け穴4の内径は、木ねじ部6及びボルト部7の外径よりも多少大径としておくのが好ましい。また、木ねじ部6の外径とボルト部7の外径とは連結棒5の素材径と同じ程度に設定おくのが好ましいと言える。木ねじ部6の外径とボルト部7の外径とを異ならせることも可能であるが、概ね同径とするのが好ましい。
木製ビーム2における他端部2bの端面(すなわち他端面2b′)には、ボルト部7と螺合する鬼目ナット9が嵌着されている。敢えて述べるまでもないが、ねじ込み下穴8と鬼目ナットとは木製ビーム2の軸心と同心になっている。
(2).エンド支柱との固定手段
図4では、エンド支柱1a,1bと木製ビーム2との連結構造の例を示している。このうち(A)(B)に示す例は、一方のエンド支柱1aと木製ビーム2の他端部2bとを締結する構造の例(すなわち、図1において左端のエンド支柱1aと木製ビーム2との連結構造の例)であり、(A)では、エンド支柱1aの外周面に、木ねじ部11aとボルト部11bとを有するスタッドボルト11の木ねじ部11aをねじ込んで、スタッドボルト11のボルト部11bに木製ビーム2の鬼目ナット9をねじ込んでいる。エンド支柱1aには、スタッドボルト11がねじ込まれるねじ込み下穴12を空けている。
他方、(B)に示す例では、エンド支柱1aの取り付け穴4に挿入した六角ボルト13を木製ビーム2の鬼目ナット9にねじ込んでいる。(B)の例ではエント支柱1aはエンド用として特別に用意する必要はなく、中間支柱1と同じものを使用できる。
図4のうち(C)(D)に示す例は、他方のエンド支柱1bと木製ビーム2の一端部2aとを締結する構造の例(すなわち、図1において右端に位置したエンド支柱1bと木製ビーム2との連結構造の例)であり、(C)では、木ねじ部14aを有する六角頭付きビス14が使用されている。
他方、(D)に示す例では、中間支柱1と木製ビーム2とを連結するための連結棒5が使用されており、連結棒5はエンド支柱1bに貫通してその木ねじ部6が木製ビーム2にねじ込まれている。この連結棒5は、木ねじ部6を木製ビーム2にねじ込んでから、ボルト部7はサンダー等の工具で短く切り落されており、切り落として短かくなったボルト部7に袋ナット15がねじ込まれている(通常の六角ナットをねじ込んでも良い。)。(D)の工法を採用すると、特別のエンド用ビスを用意する必要がない利点がある。
(3).施工手順
本実施形態における防護柵の施工は、図1を基準にした場合、左端のエンド支柱1aを建てる工事から始まって順次右に移行していく方法と、右端のエンド支柱1bを建てる工事から始まって順次左に移行していく手順とがある。
前者の手順では、まず左端のエンド支柱1aを地面に固定して、図4の(A)又は(B)の方法で1番目の木製ビーム2をエンド支柱1aに固定し、次いで、1番目の中間支柱1を建てて、2番目の中間支柱1に挿通した連結棒5を1番目の木製ビーム2にねじ込み、次いで、1番目の木製ビーム2を木製ビーム2を連結棒5のボルト部7にねじ込み、次いで2番目の中間支柱1を建てて、これに挿通した連結棒5を2番目の木製ビーム2に連結する、という作業を繰り返していき、図4(C)又は(D)の手段で最後の木製ビーム2と他方のエンド支柱1aとを締結する。上下2段の木製ビーム2は、下段のものを先に連結するのが好ましい。
図5(A)に示すように、連結棒5の木ねじ部6を木製ビーム2にねじ込む作業は動力ドライバ17を使用して行える。この場合、動力ドライバ17の回転軸には、連結棒5のボルト部7にねじ込まれるナット式ビット18が取り付けられている。ボルト部7に袋ナットをねじ込んで、袋ナットをソケットビットで回転させることも可能である。
連結棒5のボルト部7に鬼目ナット9をねじ込むことは、図5(B)に示すように木製ビーム2を回転させることで行われる。鬼目ナット9を連結棒5のボルト部7にねじ込むことにより、中間支柱1はその両側の木製ビーム2でしっかりと挟み付けられており、その結果、防護柵は全体として頑丈な状態に施工される。
(4).曲がり部の処理
防護柵が平面視で屈曲している場合がある。この場合は、図6に示すように、図4(A)と同じスタッドボルト10を使用してコーナー支柱1cと木製ビーム2とを連結したら良い。図6のうち左側の木製ビーム2は鬼目ナット9を備えておらず、その他端部が単にスタッドボルト10に嵌め込まれているに過ぎないが、木製ビーム2の一端部2aは中間支柱1に締結されているので、実際上の問題はない。勿論、一点鎖線で示すように鬼目ナット9を設けても良い。このようにコーナー支柱1cを有する場合は、防護柵の組み立てはコーナー支柱1cから始めるのが好ましい。
防護柵が平面視において大きな曲率で曲がっている場合があるが、この場合は、木製ビーム2を連結棒5のボルト部7にねじ込んでから、木製ビーム2を僅かに水平旋回させて、先行した木製ビーム2に対して若干の角度だけ交叉させ、その状態で次の中間支柱1を建てる、という手順を採ったら良い。連結棒5は中間支柱1の取り付け穴4の内部で僅かながら平面視の姿勢を変えることができ、また、支柱1と木製ビーム2は多少なら変形するため、隣り合った木製ビーム2を僅かの角度なら交叉姿勢に変えることができる。木製ビーム2と支柱1とが木製であることで、このような融通を効かせた工事が可能になる。
(5).第2実施形態(図7)
図7では第2実施形態を示している。これは請求項2,3を具体化したものである。この実施形態では、第1実施形態と同じ連結棒5が使用されており、木ねじ部6は木製ビーム2の一端部にねじ込まれている。そして、この実施形態の特有の構成として、連結棒5のボルト部7には締結ナット(六角ナット)19がねじ込まれおり、かつ、木製ビーム2の他端部は、その端面2b′に空けた支持穴20がボルト部7に嵌まっているだけである。支持穴20に金属製や樹脂製のブッシュを嵌め込むことも可能である。
締結ナット19はその大部分が中間支柱1にめり込んでいる。これは、連結棒5を木製ビーム2の一端部2aにねじ込み切ってから、ソケットレンチで締結ナット19を締め込むことで実現できる(締結ナット19の大部分が支柱1にめり込むと、ソケットレンチは締結ナット19から外れる。)。中間支柱1が木製であって、その繊維が上下方向に延びていて水平方向の外力には弱く、横方向には圧縮変形し易いこととにより、締結ナット19を中間支柱1にめり込ませることを容易に行える。
この実施形態では、木製ビーム2の他端部2bは連結棒5のボルト部7に嵌め込んだだけであるので、防護柵の施工能率を格段に向上できる。
(6).第3実施形態(図8)
図8では、請求項4の具体例である第3実施形態を示している。(A)は要部の平断面図であり、この図に示すように、連結棒5はその両端側に木ねじ部6を形成しており、両木ねじ部6がそれぞれ木製ビーム2の一端部2aと他端部2bとにねじ込まれている。従って、木製ビーム2の両端面にはねじ込み下穴8が空けられているに過ぎない。
この実施形態では、連結棒5の一方の木ねじ部6を、中間支柱1を挟んだ一方の側の木製ビーム2にねじ込み、それから、中間支柱1を挟んだ他方の側の木製ビーム2を連結棒5の他方の木ねじ部6にねじ込むことになる。他方の木ねじ部6への木製ビーム2のねじ込みは、木製ビーム2を回転させることで行われるが、一方の木製ビーム2への連結棒5のねじ込みは、連結棒5を回転させることで行われる。
連結棒5を回転させる手段としては、(B)に示すように、木ねじ部6に螺合するビット21が使用される。このビット21は、基本的には図5(A)で示したナット式ビット18と同じものである。
(7).他の実施形態(図9〜図10)
図9では他の実施形態を示している。このうち(A)(B)に示す第4実施形態では、木製ビーム2の一端面2a′と支柱1との間に回り止め用の座金22を介在させている。座金22の内周部と外周部とに爪23,24を曲げ形成している。内周部の爪23と外周部の爪24とは向きが逆になっており、これらの爪23,24が木製ビーム2と支柱1とに食い込むことにより、木製ビーム2の回り止めが確実らなしめられる。
座金22は、ねじ込み下穴8と同心の状態で予め木製ビーム2の一端面2a′に打ち込み固定しておくか、又は、ねじ込み下穴8と同心の状態で予め支柱1の外周面に打ち込み固定しておくのが好ましい。これは、連結棒5における木ねじ部6のねじ山6aはリード角が大きいため、木製ビーム2又は支柱1に予め固定しておかないと、座金22が木ねじ部6の谷部に落ち込んでしまう虞があるからである。
図10に示す第5実施形態では、木製ビーム2のねじ込み下穴8に、木ねじ部6の誘い込みのためのガイド部8aを形成している。(A)の例ではガイド部8aは木ねじ部6の外径と同じかやや大きい径のストレート状に形成されており、(B)に示す例ではガイド部8aはテーパ状に形成されている。これらガイド部8aを設けると、木ねじ部6をねじ込み下穴8に同心にねじ込むことができるため、締結力が高いと共にねじ込み抵抗が小さくて作業も楽に行える。
第1実施形態に係る防護柵の概略正面図である。 (A)は中間支柱と木製ビームとの連結構造を示す一部破断正面図、(B)は連結棒における木ねじ部の詳細図である。 中間支柱と木製ビームとの連結構造を示す分離正面図である。 エンド支柱と木製ビームとの連結構造を示す図である。 (A)(B)とも施工手順の一部を示す図である。 コーナー部の連結構造を示す参考図である。 第2実施形態を示す図である。 第3実施形態を示す図である。 第4実施形態を示す図である。 第5実施形態を示す図である。
符号の説明
1 中間支柱(請求項に記載した支柱)
1a,1b エンド支柱
2 木製ビーム
3 基礎
4 取り付け穴
5 連結棒
6 連結棒の木ねじ部
7 連結棒のボルト部
8 ねじ込み下穴
9 鬼目ナット
19 締結ナット
20 支持穴

Claims (5)

  1. 支柱と、前記支柱を挟んだ両側に対称状に配置された木製ビームと、前記支柱と両木製ビームを連結するための連結棒とを有しており、前記連結棒は支柱を横方向に貫通すると共に両端部が支柱の外側に突出したはみ出し部になっており、前記連結棒の一方のはみ出し部は先端を尖らせた木ねじ部となり、前記連結棒の他方のはみ出し部はボルト部になっている、
    という防護柵であって、
    前記木製ビームの一端面には連結棒の木ねじ部をねじ込むためのねじ込み下穴が予め空けられて、前記木製ビームの他端部には連結棒のボルト部がねじ込まれる鬼目ナットを嵌着しており、
    前記連結棒の木ねじ部は、前記支柱を挟んで一方の側に位置した木製ビームのねじ込み下穴にねじ込まれている一方、前記連結棒のボルト部には、前記支柱を挟んで他方の側に位置した木製ビームの鬼目ナットがねじ込まれている、
    防護柵。
  2. 支柱と、前記支柱を挟んだ両側に対称状に配置された木製ビームと、前記支柱と両木製ビームを連結するための連結棒とを有しており、前記連結棒は支柱を横方向に貫通すると共に両端部が支柱の外側に突出したはみ出し部になっており、前記連結棒の一方のはみ出し部は先端を尖らせた木ねじ部となり、前記連結棒の他方のはみ出し部はボルト部になっている、
    という防護柵であって、
    前記木製ビームの一端面には連結棒の木ねじ部をねじ込むためのねじ込み下穴が予め空けられて、前記木製ビームの他端部には連結棒のボルト部に嵌まる支持穴が空けられており、
    前記連結棒の木ねじ部は、前記支柱を挟んで一方の側に位置した木製ビームのねじ込み下穴にねじ込まれており、前記ボルト部に締結ナットをねじ込むことで木製ビームはその一端部が支柱に締結されており、更に、前記連結棒のボルト部には、前記支柱を挟んで他方の側に位置した木製ビームの支持穴が嵌め込まれている、
    防護柵。
  3. 前記支柱は木製であって前記連結棒のボルト部は支柱に入り込む状態に形成されており、前記締結ナットはその大部分が支柱に食い込んでいる、
    請求項2に記載した防護柵。
  4. 支柱と、前記支柱を挟んだ両側に対称状に配置された木製ビームと、前記支柱と両木製ビームを連結するための連結棒とを有しており、前記連結棒は支柱を横方向に貫通すると共に両端部が支柱の外側に突出したはみ出し部になっており、前記連結棒の両方のはみ出し部はいずれも先端を尖らせた木ねじ部になっている、
    という防護柵であって、
    前記木製ビームの両端面には連結棒の木ねじ部をねじ込むためのねじ込み下穴が予め空けられており、前記連結棒の一方の木ねじ部は、前記支柱を挟んで一方の側に位置した木製ビームのねじ込み下穴にねじ込まれており、前記連結棒の他方の木ねじ部には、前記支柱を挟んで他方の側に位置した木製ビームがねじ込まれている、
    防護柵。
  5. 前記支柱と木製ビームとはいずれも間伐材であって、支柱には木製ビームの端部が嵌まる穴は空けられておらず、木製ビームの端面が支柱の外周面に当接している、
    請求項1〜4のうちのいずれかに記載した防護柵。
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