JP3148043B2 - 復調装置 - Google Patents
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- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L27/00—Modulated-carrier systems
- H04L27/18—Phase-modulated carrier systems, i.e. using phase-shift keying
- H04L27/22—Demodulator circuits; Receiver circuits
- H04L27/227—Demodulator circuits; Receiver circuits using coherent demodulation
- H04L27/2271—Demodulator circuits; Receiver circuits using coherent demodulation wherein the carrier recovery circuit uses only the demodulated signals
- H04L27/2273—Demodulator circuits; Receiver circuits using coherent demodulation wherein the carrier recovery circuit uses only the demodulated signals associated with quadrature demodulation, e.g. Costas loop
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
- Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送信側から伝送された
ディジタル位相変調波を入力信号としてこれを復調し再
生データを得る復調装置に関する。ディジタル位相変調
によるデータ伝送方式は無線通信あるいは衛星通信等の
分野で多く利用されている。現在実用されているデータ
伝送方式としては、2相位相変調方式(BPSK)や4
相位相変調方式(QPSK)がある。この復調装置は複
数の機能部分からなるが、本発明では特にこの中で搬送
波再生機能部分について述べる。この搬送波再生機能部
分には、入力信号の搬送波と再生搬送波との間で高速に
位相同期を確立することが要求される。
ディジタル位相変調波を入力信号としてこれを復調し再
生データを得る復調装置に関する。ディジタル位相変調
によるデータ伝送方式は無線通信あるいは衛星通信等の
分野で多く利用されている。現在実用されているデータ
伝送方式としては、2相位相変調方式(BPSK)や4
相位相変調方式(QPSK)がある。この復調装置は複
数の機能部分からなるが、本発明では特にこの中で搬送
波再生機能部分について述べる。この搬送波再生機能部
分には、入力信号の搬送波と再生搬送波との間で高速に
位相同期を確立することが要求される。
【0002】
【従来の技術】図12は本発明の一適用例である周知の
衛星通信システムを示す図である。本図において、A,
BおよびCは地上局(簡単のため、3局のみを示す)で
あり、地上の通信衛星Sを介して相互間で通信を行う。
今、仮に地上局Aと地上局Bとの間で、アップコンバー
トまたはダウンコンバートされた周波数f1及び周波数
f2により通信を行っているものとする(ただし、周波
数f1は地上局Cでも受信可)。ここで、地上局Aが地
上局Bに代えて地上局Cと通信を始めたいとする。そう
すると、まず、地上局Aは地上局Bとの間の通信を断に
して、地上局Cとの間でリンクを張ろうとする。このと
き、先の周波数f2は断となり新たに地上局Cからの周
波数f2を待ち受けることになる。このとき、先の周波
数f2と新たな周波数f2とは送信源が異なるため、通
信を開始するに際し改めて両局間での同期をとる必要が
ある。
衛星通信システムを示す図である。本図において、A,
BおよびCは地上局(簡単のため、3局のみを示す)で
あり、地上の通信衛星Sを介して相互間で通信を行う。
今、仮に地上局Aと地上局Bとの間で、アップコンバー
トまたはダウンコンバートされた周波数f1及び周波数
f2により通信を行っているものとする(ただし、周波
数f1は地上局Cでも受信可)。ここで、地上局Aが地
上局Bに代えて地上局Cと通信を始めたいとする。そう
すると、まず、地上局Aは地上局Bとの間の通信を断に
して、地上局Cとの間でリンクを張ろうとする。このと
き、先の周波数f2は断となり新たに地上局Cからの周
波数f2を待ち受けることになる。このとき、先の周波
数f2と新たな周波数f2とは送信源が異なるため、通
信を開始するに際し改めて両局間での同期をとる必要が
ある。
【0003】図13は復調装置の一般的な構成を示す図
であり、地上局A,BおよびCに共通に設けられる。例
えば地上局Aの復調装置は、例えば地上局Cからの4相
PSK波等の入力信号QPSKを受信し、シンセサイザ
2からの周波数で、周波数変換器1にていわゆる第2ロ
ーカル信号に落とす。さらに自局に必要なチャネルのみ
をバンドパスフィルタ3にて抽出し、可変アテネータ4
を通して90°ハイブリッド5に印加する。ここで同相
信号(I)と直交信号(Q)とに分離してまず、再生搬
送波を生成する発振器11(通常、電圧制御発振器(V
CO)からなる)からの再生搬送波を用い、ミキサ6
I,6Qにて同期検波を行う。さらに、ローパスフィル
タ7I,7Qを通して、アナログ/ディジタル変換器
(A/D)8I,8Qに入力し、再生データDi,Dq
を得る。このアナログ/ディジタル変換に際してはビッ
トタイミング再生器(BTR)9からのタイミング信号
が用いられる。なお、図中のCLKは再生クロックであ
り、上記タイミング信号を生成する際の時間基準とな
る。
であり、地上局A,BおよびCに共通に設けられる。例
えば地上局Aの復調装置は、例えば地上局Cからの4相
PSK波等の入力信号QPSKを受信し、シンセサイザ
2からの周波数で、周波数変換器1にていわゆる第2ロ
ーカル信号に落とす。さらに自局に必要なチャネルのみ
をバンドパスフィルタ3にて抽出し、可変アテネータ4
を通して90°ハイブリッド5に印加する。ここで同相
信号(I)と直交信号(Q)とに分離してまず、再生搬
送波を生成する発振器11(通常、電圧制御発振器(V
CO)からなる)からの再生搬送波を用い、ミキサ6
I,6Qにて同期検波を行う。さらに、ローパスフィル
タ7I,7Qを通して、アナログ/ディジタル変換器
(A/D)8I,8Qに入力し、再生データDi,Dq
を得る。このアナログ/ディジタル変換に際してはビッ
トタイミング再生器(BTR)9からのタイミング信号
が用いられる。なお、図中のCLKは再生クロックであ
り、上記タイミング信号を生成する際の時間基準とな
る。
【0004】上述した構成において、前記再生搬送波は
入力信号QPSKに対し完全に位相同期することが求め
られ、このために搬送波再生部10が設けられ、これら
の間の位相ずれを常に最小にするように発振器11を制
御する。なお、以上述べた構成は復調装置の基本をなし
その構成自体は何れの形式の復調装置にも共通する。し
かし、搬送波再生部10の内部の構成については種々提
案がなされている。
入力信号QPSKに対し完全に位相同期することが求め
られ、このために搬送波再生部10が設けられ、これら
の間の位相ずれを常に最小にするように発振器11を制
御する。なお、以上述べた構成は復調装置の基本をなし
その構成自体は何れの形式の復調装置にも共通する。し
かし、搬送波再生部10の内部の構成については種々提
案がなされている。
【0005】図14は本発明の前提をなす公知の搬送波
再生部10の詳細例を示す図であり、アップ・ダウンカ
ウンタと加算・減算部を含んで構成される。この搬送波
再生部10は、入力信号QPSKを再生搬送波(f0)
にて同期検波して得た再生データDi,Dqを入力と
し、入力信号QPSKと再生搬送波(f0)との間の位
相の進みまたは遅れに応じた2値信号を位相検出信号と
して出力する位相検波器21と、前記位相検出信号に応
じてクロックCLKをアップカウントまたはダウンカウ
ントするアップ・ダウンカウンタ(U/Dカウンタ)2
4と、該アップダウンカウンタ24のカウント出力に対
し、同期引込み帯域設定回路27より得た所定の同期引
込み帯域に相当する帯域値を加算または減算して、再生
搬送波(f0)を生成する発振器(VCO)11への制
御入力とする加算・減算部25と、再生搬送波(f0)
の位相が再生データを読み取る最適位相にあるか否かを
示す、位相不確定除去回路(図示せず)から得た再生搬
送波同期検出信号INITを入力とし、該最適位相にあ
るか否かに応じてそれぞれ発振器11をフェーズロック
ドループモードで動作させるためのトラック信号または
自動掃引させるためのスイープ信号を出力するスイープ
・トラック信号出力部22とから主としてなる。
再生部10の詳細例を示す図であり、アップ・ダウンカ
ウンタと加算・減算部を含んで構成される。この搬送波
再生部10は、入力信号QPSKを再生搬送波(f0)
にて同期検波して得た再生データDi,Dqを入力と
し、入力信号QPSKと再生搬送波(f0)との間の位
相の進みまたは遅れに応じた2値信号を位相検出信号と
して出力する位相検波器21と、前記位相検出信号に応
じてクロックCLKをアップカウントまたはダウンカウ
ントするアップ・ダウンカウンタ(U/Dカウンタ)2
4と、該アップダウンカウンタ24のカウント出力に対
し、同期引込み帯域設定回路27より得た所定の同期引
込み帯域に相当する帯域値を加算または減算して、再生
搬送波(f0)を生成する発振器(VCO)11への制
御入力とする加算・減算部25と、再生搬送波(f0)
の位相が再生データを読み取る最適位相にあるか否かを
示す、位相不確定除去回路(図示せず)から得た再生搬
送波同期検出信号INITを入力とし、該最適位相にあ
るか否かに応じてそれぞれ発振器11をフェーズロック
ドループモードで動作させるためのトラック信号または
自動掃引させるためのスイープ信号を出力するスイープ
・トラック信号出力部22とから主としてなる。
【0006】なお、26はいわゆる前方保護および後方
保護の役目を果たす保護回路であり、28はアナログV
CO11へアナログの制御入力を与えるためのディジタ
ル/アナログ変換器(D/A)である。また23は前記
スイープ信号のときに閉、前記トラック信号のときに開
となるANDゲートである。さらに、同期引込み帯域設
定回路27は、発振器11をフェーズロックドループモ
ードで動作させるためのトラック信号が出力されるトラ
ックモード(再生搬送波の位相を、入力された搬送波の
位相に追従させる)では上記の帯域値を小さく設定して
ノイズの影響を受けにくくし、一方、自動掃引させるた
めのスイープ信号が出力されるスイープモードではその
帯域値を大きく設定して同期引込みに要する時間を短縮
する。
保護の役目を果たす保護回路であり、28はアナログV
CO11へアナログの制御入力を与えるためのディジタ
ル/アナログ変換器(D/A)である。また23は前記
スイープ信号のときに閉、前記トラック信号のときに開
となるANDゲートである。さらに、同期引込み帯域設
定回路27は、発振器11をフェーズロックドループモ
ードで動作させるためのトラック信号が出力されるトラ
ックモード(再生搬送波の位相を、入力された搬送波の
位相に追従させる)では上記の帯域値を小さく設定して
ノイズの影響を受けにくくし、一方、自動掃引させるた
めのスイープ信号が出力されるスイープモードではその
帯域値を大きく設定して同期引込みに要する時間を短縮
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図12の説明を例にと
ると、地上局Aが地上局Cとの通信を開始すべく地上局
Bとの通信を中止する。このとき一時的に地上局Aは、
入力信号断の状態になる。そうすると、地上局A内の図
14に示すアップ・ダウンカウンタ24は、スイープ・
トラック信号出力部22からのスイープ信号を受けて即
座に一方向へのアップカウント(またはダウンカウン
ト)動作に入る。つまりスイープモードに入る。この場
合、次に通信を開始する地上局Cからの入力信号が、上
記の入力信号が断の状態に入った直後に受信されれば、
再びトラックモードに復帰できる可能性はあるが、その
入力信号が、上記の入力信号断の状態に入った後しばら
くして受信されたときは、そのスイープモードでのスイ
ープがかなり進行し、トラックモードでの同期引込み帯
域から外れてしまう。そうすると、改めてそのスイープ
モードのもとで同期引込みを開始することになるから、
最大、スイープの一周期が経過し(つまり、アップ・ダ
ウンカウンタ24が一方向に一周期分のカウントを終え
るまで)、その間に同期が確立するまでは、地上局Aと
地上局Cとの通信は開始できない。
ると、地上局Aが地上局Cとの通信を開始すべく地上局
Bとの通信を中止する。このとき一時的に地上局Aは、
入力信号断の状態になる。そうすると、地上局A内の図
14に示すアップ・ダウンカウンタ24は、スイープ・
トラック信号出力部22からのスイープ信号を受けて即
座に一方向へのアップカウント(またはダウンカウン
ト)動作に入る。つまりスイープモードに入る。この場
合、次に通信を開始する地上局Cからの入力信号が、上
記の入力信号が断の状態に入った直後に受信されれば、
再びトラックモードに復帰できる可能性はあるが、その
入力信号が、上記の入力信号断の状態に入った後しばら
くして受信されたときは、そのスイープモードでのスイ
ープがかなり進行し、トラックモードでの同期引込み帯
域から外れてしまう。そうすると、改めてそのスイープ
モードのもとで同期引込みを開始することになるから、
最大、スイープの一周期が経過し(つまり、アップ・ダ
ウンカウンタ24が一方向に一周期分のカウントを終え
るまで)、その間に同期が確立するまでは、地上局Aと
地上局Cとの通信は開始できない。
【0008】結局、各地上局において、ある地上局から
の入力信号が断となった後、他の地上局からの入力信号
を正常に受信開始できるまでに数秒間を要する、という
問題がある。この数秒間という時間自体は短いが、例え
ばテレビ会議通信を行っている最中に生じるその数秒間
の空白は会議を間延びさせ通信サービスの品質を著しく
低下させる。
の入力信号が断となった後、他の地上局からの入力信号
を正常に受信開始できるまでに数秒間を要する、という
問題がある。この数秒間という時間自体は短いが、例え
ばテレビ会議通信を行っている最中に生じるその数秒間
の空白は会議を間延びさせ通信サービスの品質を著しく
低下させる。
【0009】したがって本発明は上記の問題点に鑑み、
入力信号の瞬断があったとき、引き続き到来する入力信
号に対し高速に同期引込み可能な復調装置を提供するこ
とを目的とするものである。
入力信号の瞬断があったとき、引き続き到来する入力信
号に対し高速に同期引込み可能な復調装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成
を示す図である。本図において、搬送波再生部10内の
構成(21,22,24および25)は、基本的に図1
4に示す従来構成と変わらない。また、再生搬送波(f
0)を生成する発振器(VCO)11も従来と変わらな
い。
を示す図である。本図において、搬送波再生部10内の
構成(21,22,24および25)は、基本的に図1
4に示す従来構成と変わらない。また、再生搬送波(f
0)を生成する発振器(VCO)11も従来と変わらな
い。
【0011】本発明の特徴的な構成要素は、カウンタ停
止部31および同期引込み帯域設定部32である。カウ
ンタ停止部31は、スイープ・トラック信号出力部22
からの信号が、トラック信号からスイープ信号へ変化し
たとき、即座にアップ・ダウンカウンタ24の動作を停
止し、そのときのカウント出力を凍結する機能を有す
る。また、同期引込み帯域設定部32は、アップ・ダウ
ンカウンタ24の動作が停止せしめられるのとほぼ同時
に、既述の帯域値として広帯域値(ΔF2)を生成し、
また、スイープ・トラック信号出力部22からの信号
が、スイープ信号からトラック信号へ変化したとき、該
帯域値として狭帯域値(ΔF1;ΔF2>F1)を生成
する機能を有する。
止部31および同期引込み帯域設定部32である。カウ
ンタ停止部31は、スイープ・トラック信号出力部22
からの信号が、トラック信号からスイープ信号へ変化し
たとき、即座にアップ・ダウンカウンタ24の動作を停
止し、そのときのカウント出力を凍結する機能を有す
る。また、同期引込み帯域設定部32は、アップ・ダウ
ンカウンタ24の動作が停止せしめられるのとほぼ同時
に、既述の帯域値として広帯域値(ΔF2)を生成し、
また、スイープ・トラック信号出力部22からの信号
が、スイープ信号からトラック信号へ変化したとき、該
帯域値として狭帯域値(ΔF1;ΔF2>F1)を生成
する機能を有する。
【0012】
【作用】図2は本発明の動作原理を説明するための図で
ある。本図中の(a)は既述のトラックモードでの同期
引込み帯域(−ΔF1,+ΔF1)を示す。すなわち、
このときの発振器(VCO)11の出力周波数は、再生
搬送波の周波数f0を中心としてf0±ΔF1の範囲に
あり、この範囲内の入力信号の搬送波の周波数に忠実に
追従している。
ある。本図中の(a)は既述のトラックモードでの同期
引込み帯域(−ΔF1,+ΔF1)を示す。すなわち、
このときの発振器(VCO)11の出力周波数は、再生
搬送波の周波数f0を中心としてf0±ΔF1の範囲に
あり、この範囲内の入力信号の搬送波の周波数に忠実に
追従している。
【0013】ところが、既述の入力信号の断が発生する
と、搬送波再生部10は追従すべき搬送波を失い、再生
搬送波の周波数はシフトし始める。本図の説明では高周
波側にシフトしたものとする(ただし、低周波側にシフ
トしたときも同じ)。そして再生搬送波の周波数がシフ
トして、同期引込み帯域の低周波端(f0−ΔF1)が
(a)の同期引込み帯域の高周波端(f0+ΔF1)を
超えると、スイープモードに入る。このスイープモード
に入る直前の状態を示したのが本図の(b)である。ス
イープモードに入った後は、発振器11の出力周波数は
図中の太矢印のように一方向にスイープして元に戻る。
この間に再び同期確立が行われる。
と、搬送波再生部10は追従すべき搬送波を失い、再生
搬送波の周波数はシフトし始める。本図の説明では高周
波側にシフトしたものとする(ただし、低周波側にシフ
トしたときも同じ)。そして再生搬送波の周波数がシフ
トして、同期引込み帯域の低周波端(f0−ΔF1)が
(a)の同期引込み帯域の高周波端(f0+ΔF1)を
超えると、スイープモードに入る。このスイープモード
に入る直前の状態を示したのが本図の(b)である。ス
イープモードに入った後は、発振器11の出力周波数は
図中の太矢印のように一方向にスイープして元に戻る。
この間に再び同期確立が行われる。
【0014】ところが、その一方向のスイープが一巡す
るのに数秒を要し、前述した問題が生じる。そこで本発
明では、前述のカウンタ停止部31により、入力信号が
断となった直後に即座にアップ・ダウンカウンタ24の
動作を停止する。なお、図14の従来の復調装置では、
入力信号が断になると、即座に(b)のスイープモード
に遷移させていた。
るのに数秒を要し、前述した問題が生じる。そこで本発
明では、前述のカウンタ停止部31により、入力信号が
断となった直後に即座にアップ・ダウンカウンタ24の
動作を停止する。なお、図14の従来の復調装置では、
入力信号が断になると、即座に(b)のスイープモード
に遷移させていた。
【0015】アップ・ダウンカウンタ24の動作を入力
信号の断と共に即座に停止させることにより、そのカウ
ント出力(f0)は、図2の(a)の2×ΔF1内で凍
結され、上述した再生搬送波の周波数シフトは停止す
る。この周波数シフトは、(a)のどの周波数で停止す
るかは分からないが、最悪は高周波端(f0+ΔF1)
で停止する。これを万一外れたときは本発明の効果が得
られないだけで、通常のスイープモードによる同期確立
が数秒かけて行われる。
信号の断と共に即座に停止させることにより、そのカウ
ント出力(f0)は、図2の(a)の2×ΔF1内で凍
結され、上述した再生搬送波の周波数シフトは停止す
る。この周波数シフトは、(a)のどの周波数で停止す
るかは分からないが、最悪は高周波端(f0+ΔF1)
で停止する。これを万一外れたときは本発明の効果が得
られないだけで、通常のスイープモードによる同期確立
が数秒かけて行われる。
【0016】本発明ではアップ・ダウンカウンタ24の
動作を入力信号の断と共に即座に停止させると同時に、
さらに、同期引込み帯域設定部32によって同期引込み
帯域をΔF2に広げる。これにより、次に受信される入
力信号をトラックモードで待ち受けることができる。し
たがって、数秒の遅れを伴うスイープモードを介在させ
ることなく、次に受信される入力信号に対し高速に同期
引込みが完了する。この状態を示すのが図2の(c)で
ある。上述のように入力信号断の後、発振器11の出力
周波数は、最悪、図2の(b)に示すスイープモードに
入る直前にある。図2の(c)は、この最悪時のもとで
の拡大された同期引込み帯域を示している。
動作を入力信号の断と共に即座に停止させると同時に、
さらに、同期引込み帯域設定部32によって同期引込み
帯域をΔF2に広げる。これにより、次に受信される入
力信号をトラックモードで待ち受けることができる。し
たがって、数秒の遅れを伴うスイープモードを介在させ
ることなく、次に受信される入力信号に対し高速に同期
引込みが完了する。この状態を示すのが図2の(c)で
ある。上述のように入力信号断の後、発振器11の出力
周波数は、最悪、図2の(b)に示すスイープモードに
入る直前にある。図2の(c)は、この最悪時のもとで
の拡大された同期引込み帯域を示している。
【0017】拡大された同期引込み帯域を有するトラッ
クモードで、新たな入力信号に対する位相同期引込みが
開始されたときは、スイープ・トラック信号出力部22
からの出力は、スイープ信号からトラック信号に変化す
る。この変化を受けて同期引込み帯域設定部32は、拡
大された同期引込み帯域ΔF2を通常のトラックモード
における狭い同期引込み帯域ΔF1に戻し、一層迅速な
位相同期の確立を図る。
クモードで、新たな入力信号に対する位相同期引込みが
開始されたときは、スイープ・トラック信号出力部22
からの出力は、スイープ信号からトラック信号に変化す
る。この変化を受けて同期引込み帯域設定部32は、拡
大された同期引込み帯域ΔF2を通常のトラックモード
における狭い同期引込み帯域ΔF1に戻し、一層迅速な
位相同期の確立を図る。
【0018】同期引込み帯域設定部32より加算・減算
部25に与える広狭2種の帯域値、すなわち、広帯域値
(ΔF2)および狭帯域値(ΔF1)の具体的数値とし
ては、狭帯域値(ΔF1)のほぼ4倍(4×ΔF1)を
広帯域値(ΔF2)に選定することができる。これは、
図2のように同期引込み帯域を割り振った場合に相当す
る。
部25に与える広狭2種の帯域値、すなわち、広帯域値
(ΔF2)および狭帯域値(ΔF1)の具体的数値とし
ては、狭帯域値(ΔF1)のほぼ4倍(4×ΔF1)を
広帯域値(ΔF2)に選定することができる。これは、
図2のように同期引込み帯域を割り振った場合に相当す
る。
【0019】
【実施例】図3は本発明の一実施例を示す図である。本
図において、図1に示したカウンタ停止部31はタイマ
ー回路41を含んで構成される。さらに、タイマー回路
41の出力およびスイープ・トラック信号出力部22か
らの出力をそれぞれ入力とするゲート回路42を含んで
構成される。タイマー回路41は、入力信号の断により
スイープ・トラック信号出力部22からの出力がトラッ
ク信号からスイープ信号に変化したときに、オンとな
り、第2のゲート回路(NANDゲート)44を介して
第1のゲート回路(ANDゲート)43を閉とする。こ
れにより、アップ・ダウンカウンタ24に対するクロッ
クCLKの供給を停止する。かくして該カウンタ24の
カウント出力は凍結される。なお、タイマー回路41お
よび第2のゲート回路44が必要な理由については後述
する。
図において、図1に示したカウンタ停止部31はタイマ
ー回路41を含んで構成される。さらに、タイマー回路
41の出力およびスイープ・トラック信号出力部22か
らの出力をそれぞれ入力とするゲート回路42を含んで
構成される。タイマー回路41は、入力信号の断により
スイープ・トラック信号出力部22からの出力がトラッ
ク信号からスイープ信号に変化したときに、オンとな
り、第2のゲート回路(NANDゲート)44を介して
第1のゲート回路(ANDゲート)43を閉とする。こ
れにより、アップ・ダウンカウンタ24に対するクロッ
クCLKの供給を停止する。かくして該カウンタ24の
カウント出力は凍結される。なお、タイマー回路41お
よび第2のゲート回路44が必要な理由については後述
する。
【0020】図1に示した同期引込み帯域設定部32は
アドレスカウンタ45およびメモリ46から構成され
る。メモリ46は、同期引込み帯域に相当する帯域値を
加算・減算部25に与える。この帯域値は、狭帯域値
(ΔF1)、広帯域値(ΔF2)およびこれらの中間の
帯域値(1つまたは複数)である。これらの中間の帯域
値は、図2の(c)において、同期引込み帯域をΔF2
からΔF1に収れんさせる過渡的な帯域値として用いら
れる。
アドレスカウンタ45およびメモリ46から構成され
る。メモリ46は、同期引込み帯域に相当する帯域値を
加算・減算部25に与える。この帯域値は、狭帯域値
(ΔF1)、広帯域値(ΔF2)およびこれらの中間の
帯域値(1つまたは複数)である。これらの中間の帯域
値は、図2の(c)において、同期引込み帯域をΔF2
からΔF1に収れんさせる過渡的な帯域値として用いら
れる。
【0021】上記の各帯域値(ΔF1,ΔF2およびこ
れらの中間の帯域値)は、メモリ(例えばROMからな
る)46内に各アドレス対応に格納され、メモリ46へ
のアクセスは、該アドレスによって行われる。アドレス
カウンタ45は、メモリ46へのアクセスを行うために
アドレス群を1つ1つ歩進しながら巡回的に出力する。
このアドレスカウンタ45は、スイープ・トラック信号
出力部22からトラック信号を受けているときは非動作
となり、所定の1のアドレスをメモリ46に出力する。
つまり、スイープモードに定められた1つの帯域値(Δ
F1)をメモリ46から出力せしめる。一方、このアド
レスカウンタ45は、スイープ・トラック信号出力部2
2からの信号がスイープ信号に変化したとき(入力信号
が断になったとき)にカウント動作を開始し、メモリ4
6からの前記帯域値をΔF2→ΔF1と変化させ、入力
信号に対する同期確立が完了してトラック信号が出力さ
れるとそのカウント動作を停止する。
れらの中間の帯域値)は、メモリ(例えばROMからな
る)46内に各アドレス対応に格納され、メモリ46へ
のアクセスは、該アドレスによって行われる。アドレス
カウンタ45は、メモリ46へのアクセスを行うために
アドレス群を1つ1つ歩進しながら巡回的に出力する。
このアドレスカウンタ45は、スイープ・トラック信号
出力部22からトラック信号を受けているときは非動作
となり、所定の1のアドレスをメモリ46に出力する。
つまり、スイープモードに定められた1つの帯域値(Δ
F1)をメモリ46から出力せしめる。一方、このアド
レスカウンタ45は、スイープ・トラック信号出力部2
2からの信号がスイープ信号に変化したとき(入力信号
が断になったとき)にカウント動作を開始し、メモリ4
6からの前記帯域値をΔF2→ΔF1と変化させ、入力
信号に対する同期確立が完了してトラック信号が出力さ
れるとそのカウント動作を停止する。
【0022】図4は図3における同期引込み帯域設定部
の具体例を示す図である。アドレスカウンタ45は8ビ
ットカウンタからなり、そのイネーブル端子ENにスイ
ープ・トラック信号出力部22からの信号(スイープ信
号またはトラック信号)を受ける。スイープ信号を受け
たときは8ビットカウンタ45はクロックCLKの計数
を開始し、そのカウント出力は「0」から「255」ま
で変化する。「0」のときカウント出力はオール“0”
である。このオール“0”で、ROMからなるメモリ4
6をアクセスすると、まずは広帯域値(ΔF2)が読み
出される。カウンタ45がカウントアップし、カウント
出力が「1」〜「128」にあるときは中間の帯域値が
読み出され、カウンタ出力が「129」〜「255」に
あるときは狭帯域値(ΔF1)が読み出される。
の具体例を示す図である。アドレスカウンタ45は8ビ
ットカウンタからなり、そのイネーブル端子ENにスイ
ープ・トラック信号出力部22からの信号(スイープ信
号またはトラック信号)を受ける。スイープ信号を受け
たときは8ビットカウンタ45はクロックCLKの計数
を開始し、そのカウント出力は「0」から「255」ま
で変化する。「0」のときカウント出力はオール“0”
である。このオール“0”で、ROMからなるメモリ4
6をアクセスすると、まずは広帯域値(ΔF2)が読み
出される。カウンタ45がカウントアップし、カウント
出力が「1」〜「128」にあるときは中間の帯域値が
読み出され、カウンタ出力が「129」〜「255」に
あるときは狭帯域値(ΔF1)が読み出される。
【0023】カウント出力がオール“0”のとき、つま
り入力信号が断となったとき、このオール“0”は図3
のタイマー回路41にも印加され、これをオンにする。
タイマー回路41は例えばモノマルチバイブレータから
なり、上記のオンにより一定時間その出力を“H”にす
る。この一定時間は、アップ・ダウンカウンタ24のカ
ウント出力を凍結する期間を制限するためのものであ
る。この一定時間を例えば5秒とすると、もしこの5秒
の間にスイープ・トラック信号出力部22からトラック
信号(“L”)を受けることができなかったときは(同
期確立不成功)、5秒経過後にタイマー回路41の出力
は“L”に切り替わり、強制的に第2のゲート回路44
の出力を“H”とし、第1のゲート回路43を強制的に
開として、アップ・ダウンカウンタ24にクロックを供
給開始する。これにより通常のスイープモードが行われ
る。
り入力信号が断となったとき、このオール“0”は図3
のタイマー回路41にも印加され、これをオンにする。
タイマー回路41は例えばモノマルチバイブレータから
なり、上記のオンにより一定時間その出力を“H”にす
る。この一定時間は、アップ・ダウンカウンタ24のカ
ウント出力を凍結する期間を制限するためのものであ
る。この一定時間を例えば5秒とすると、もしこの5秒
の間にスイープ・トラック信号出力部22からトラック
信号(“L”)を受けることができなかったときは(同
期確立不成功)、5秒経過後にタイマー回路41の出力
は“L”に切り替わり、強制的に第2のゲート回路44
の出力を“H”とし、第1のゲート回路43を強制的に
開として、アップ・ダウンカウンタ24にクロックを供
給開始する。これにより通常のスイープモードが行われ
る。
【0024】しかし、その5秒の間にトラック信号
(“L”)が発生すれば(同期確立成功)、即座にカウ
ンタ24を動作状態にしなければならない。これはゲー
ト回路42により満足される。つまり、スイープ・トラ
ック信号出力部22からトラック信号(“L”)が出力
されれば、第2のゲート回路(NANDゲート)44の
出力は“H”となり、第1のゲート回路(ANDゲー
ト)43を開としてクロックCLKを通過させる。
(“L”)が発生すれば(同期確立成功)、即座にカウ
ンタ24を動作状態にしなければならない。これはゲー
ト回路42により満足される。つまり、スイープ・トラ
ック信号出力部22からトラック信号(“L”)が出力
されれば、第2のゲート回路(NANDゲート)44の
出力は“H”となり、第1のゲート回路(ANDゲー
ト)43を開としてクロックCLKを通過させる。
【0025】タイマー回路41の出力はまたラインL1
を通してアップ・ダウンカウンタ24にも入力される。
このアップ・ダウンカウンタ24は好ましくは段数可変
のカウンタとして構成され、カウンタ24のカウント出
力が凍結されている期間中(タイマー回路41がオンと
なっている期間中)はこの段数可変のカウンタの段数を
大にする。入力信号が断になった直後は復調装置内の状
態は安定しておらず、またノイズも生じ易い。このた
め、スイープ・トラック信号出力22からの出力も安定
していない。つまり、同期確立が完了していないにも拘
らず誤ってトラック信号が発生することもある。このよ
うな誤ったトラック信号(“L”)が発生すると、第2
のゲート回路44を通して第1のゲート回路43が開と
なりクロックCLKがアップ・ダウンカウンタ24に印
加され、凍結しておくべきカウンタ出力がシフトしてし
まう。このようなシフトが何回か生ずると、同期引込み
帯域からずれ、トラックモードでの入力信号に対する同
期確立が困難になる。
を通してアップ・ダウンカウンタ24にも入力される。
このアップ・ダウンカウンタ24は好ましくは段数可変
のカウンタとして構成され、カウンタ24のカウント出
力が凍結されている期間中(タイマー回路41がオンと
なっている期間中)はこの段数可変のカウンタの段数を
大にする。入力信号が断になった直後は復調装置内の状
態は安定しておらず、またノイズも生じ易い。このた
め、スイープ・トラック信号出力22からの出力も安定
していない。つまり、同期確立が完了していないにも拘
らず誤ってトラック信号が発生することもある。このよ
うな誤ったトラック信号(“L”)が発生すると、第2
のゲート回路44を通して第1のゲート回路43が開と
なりクロックCLKがアップ・ダウンカウンタ24に印
加され、凍結しておくべきカウンタ出力がシフトしてし
まう。このようなシフトが何回か生ずると、同期引込み
帯域からずれ、トラックモードでの入力信号に対する同
期確立が困難になる。
【0026】そこで、タイマー回路41がオンの期間中
は、そのような誤ったトラック信号に対するアップ・ダ
ウンカウンタ24の感度を鈍くする。具体的には該カウ
ンタ24の段数を大にする。アップ・ダウンカウンタ2
4は一般に積分器としての機能を果すが、カウンタ24
の段数を大にするということは、その積分時定数(τ)
を大にすることと等価であり、誤ったトラック信号より
供給されるクロックCLKの計数速度を遅くすることが
できる。
は、そのような誤ったトラック信号に対するアップ・ダ
ウンカウンタ24の感度を鈍くする。具体的には該カウ
ンタ24の段数を大にする。アップ・ダウンカウンタ2
4は一般に積分器としての機能を果すが、カウンタ24
の段数を大にするということは、その積分時定数(τ)
を大にすることと等価であり、誤ったトラック信号より
供給されるクロックCLKの計数速度を遅くすることが
できる。
【0027】図5はアップ・ダウンカウンタの構成例を
示す図であり、段数可変のカウンタを実現できる。本図
において、51は例えば4ビットのカウンタで複数段縦
属接続される。各カウンタ51はクロック端子にクロッ
クCLKを共通に受信すると共に、イネーブル端子EN
とキャリーアウト端子COとを備えている。隣接するカ
ウンタ51の間には選択接続手段52が設けられてお
り、隣接カウンタ間を接続または非接続として接続段数
を可変にする。なお、図では1つの選択接続手段52を
示すが、さらに複数設けてもよい。該手段52の一例と
してANDゲートが用いられている。タイマー回路41
がオンとなってその出力が“H”になると、LSB(最
下位桁ビット)側のカウンタ51のキャリーアウト端子
COと、このカウンタに隣接するMSB(最上位桁ビッ
ト)側のカウンタ51のイネーブル端子ENとが接続さ
れ、カウンタ51の総接続段数は増加する。
示す図であり、段数可変のカウンタを実現できる。本図
において、51は例えば4ビットのカウンタで複数段縦
属接続される。各カウンタ51はクロック端子にクロッ
クCLKを共通に受信すると共に、イネーブル端子EN
とキャリーアウト端子COとを備えている。隣接するカ
ウンタ51の間には選択接続手段52が設けられてお
り、隣接カウンタ間を接続または非接続として接続段数
を可変にする。なお、図では1つの選択接続手段52を
示すが、さらに複数設けてもよい。該手段52の一例と
してANDゲートが用いられている。タイマー回路41
がオンとなってその出力が“H”になると、LSB(最
下位桁ビット)側のカウンタ51のキャリーアウト端子
COと、このカウンタに隣接するMSB(最上位桁ビッ
ト)側のカウンタ51のイネーブル端子ENとが接続さ
れ、カウンタ51の総接続段数は増加する。
【0028】図6は加算・減算部の一例を示す図であ
る。加算・減算部25は1つのアダー(ADDER)回
路61とEOR(排他的論理和回路)62とで構成で
き、位相検波器21からの加算・減算制御信号をEOR
62の一方の入力に与えて、ROM46からの既述の帯
域値をそのまま、または符号反転してアダー回路61に
加える。アダー回路61の他方の入力にはアップ・ダウ
ンカウンタ24からのカウント出力が加えられる。
る。加算・減算部25は1つのアダー(ADDER)回
路61とEOR(排他的論理和回路)62とで構成で
き、位相検波器21からの加算・減算制御信号をEOR
62の一方の入力に与えて、ROM46からの既述の帯
域値をそのまま、または符号反転してアダー回路61に
加える。アダー回路61の他方の入力にはアップ・ダウ
ンカウンタ24からのカウント出力が加えられる。
【0029】アップ・ダウンカウンタ24のアップ・ダ
ウンカウント制御は、位相検波器21からの位相検出信
号の進み/遅れ状態に応じて行われる。例えば進み状態
ではカウントアップ制御され、VCO11からの再生搬
送波の周波数(f0)を、図2のf(周波数)軸上で右
シフトする。また遅れ状態ではカウントダウン制御さ
れ、VCO11からの再生搬送波を、同図のf軸上で左
シフトする。
ウンカウント制御は、位相検波器21からの位相検出信
号の進み/遅れ状態に応じて行われる。例えば進み状態
ではカウントアップ制御され、VCO11からの再生搬
送波の周波数(f0)を、図2のf(周波数)軸上で右
シフトする。また遅れ状態ではカウントダウン制御さ
れ、VCO11からの再生搬送波を、同図のf軸上で左
シフトする。
【0030】上記のように右シフトまたは左シフトされ
るアップ・ダウンカウンタ24のカウント出力に対し、
ROM46からの帯域値(ΔF)を加算し、または減算
する。この帯域値の絶対値は既述のように、ΔF1,Δ
F2あるいはこれらの中間値の如く変化する。上記位相
検出信号の進み/遅れ状態は、加算・減算制御信号
(“1”または“0”)として、EOR62に印加さ
れ、ROM46からの帯域値(ΔF)を、進み状態では
+ΔF(例えば図2の(a)において、周波数f0より
も右側に設定されるΔF1に相当)として、遅れ状態で
は−ΔF(同図の(a)において、f0よりも左側に設
定されるΔF1に相当)として、アダー回路61に印加
する。
るアップ・ダウンカウンタ24のカウント出力に対し、
ROM46からの帯域値(ΔF)を加算し、または減算
する。この帯域値の絶対値は既述のように、ΔF1,Δ
F2あるいはこれらの中間値の如く変化する。上記位相
検出信号の進み/遅れ状態は、加算・減算制御信号
(“1”または“0”)として、EOR62に印加さ
れ、ROM46からの帯域値(ΔF)を、進み状態では
+ΔF(例えば図2の(a)において、周波数f0より
も右側に設定されるΔF1に相当)として、遅れ状態で
は−ΔF(同図の(a)において、f0よりも左側に設
定されるΔF1に相当)として、アダー回路61に印加
する。
【0031】図7はスイープ・トラック信号出力部の具
体例を示す図である。前述したように、スイープ・トラ
ック信号出力部22は、再生搬送波の位相が再生データ
を読み取る最適位相にあるか否かを示す再生搬送波同期
検出信号INIT(後述する、位相不確定除去回路83
から出力される)を図7の左側より入力し、その最適位
相にあるか否かに応じてそれぞれVCO11をフェーズ
ロックドループで動作させるためのトラック信号
(“L”)または自動掃引させるためのスイープ信号
(“H”)をそれぞれ図7の右側より出力する。
体例を示す図である。前述したように、スイープ・トラ
ック信号出力部22は、再生搬送波の位相が再生データ
を読み取る最適位相にあるか否かを示す再生搬送波同期
検出信号INIT(後述する、位相不確定除去回路83
から出力される)を図7の左側より入力し、その最適位
相にあるか否かに応じてそれぞれVCO11をフェーズ
ロックドループで動作させるためのトラック信号
(“L”)または自動掃引させるためのスイープ信号
(“H”)をそれぞれ図7の右側より出力する。
【0032】このスイープ・トラック信号出力部22の
主たる役割は、信号INITの前方保護および後方保護
を行うことにある。前方保護の段数(Nf)はカウンタ
71に設定され、後方保護の段数(Nr)はカウンタ7
2に設定される。信号INIT(既述の最適位相にない
とき“H”)がNr回連続して検出されないとき(最適
位相に落ち着いたと想定されるとき)、カウンタ72よ
りキャリーが出力され、ラッチ回路73より論理“L”
(トラック信号)が出力され、トラックモードに入る。
逆に、信号INITがNr回を超えて連続して検出され
たときは同期外れと認定される。
主たる役割は、信号INITの前方保護および後方保護
を行うことにある。前方保護の段数(Nf)はカウンタ
71に設定され、後方保護の段数(Nr)はカウンタ7
2に設定される。信号INIT(既述の最適位相にない
とき“H”)がNr回連続して検出されないとき(最適
位相に落ち着いたと想定されるとき)、カウンタ72よ
りキャリーが出力され、ラッチ回路73より論理“L”
(トラック信号)が出力され、トラックモードに入る。
逆に、信号INITがNr回を超えて連続して検出され
たときは同期外れと認定される。
【0033】一方、信号INITがNf回連続して検出
されたとき(最適位相にないことがほぼ確実なとき)、
カウンタ71よりキャリーが出力され、ラッチ回路73
より論理“H”(スイープ信号)が出され、スイープモ
ードに入る。図7におけるDFFはD−フリップフロッ
プであり、各種信号をクロックと同期させるためのタイ
ミング調整回路である。またフリップフロップ74は、
カウンタ72からのキャリー(後方保護)でセットさ
れ、カウンタ71からのキャリー(前方保護)でリセッ
トされる。2つのNORゲートは、各1ビットの外部設
定値ST1およびST2を入力とし、必要に応じてマニ
ュアルでも、スイープモードまたはトラックモードに入
れるようにしている。
されたとき(最適位相にないことがほぼ確実なとき)、
カウンタ71よりキャリーが出力され、ラッチ回路73
より論理“H”(スイープ信号)が出され、スイープモ
ードに入る。図7におけるDFFはD−フリップフロッ
プであり、各種信号をクロックと同期させるためのタイ
ミング調整回路である。またフリップフロップ74は、
カウンタ72からのキャリー(後方保護)でセットさ
れ、カウンタ71からのキャリー(前方保護)でリセッ
トされる。2つのNORゲートは、各1ビットの外部設
定値ST1およびST2を入力とし、必要に応じてマニ
ュアルでも、スイープモードまたはトラックモードに入
れるようにしている。
【0034】本発明は前述したように、入力信号の断を
検出するや否や、アップ・ダウンカウンタ24のカウン
ト出力を凍結し、かつ、同期引込み帯域(ΔF)をΔF
2に拡大することにより、引き続く入力信号との同期引
込みを位相同期だけで行うようにし、高速の同期確立を
可能にするものである。この場合、その入力信号の断を
如何に検出するかによって本発明の効果に差が出てく
る。この場合、入力信号の断を迅速に検出しなければな
らないことも、本発明にとって重要なポイントになる。
この検出時間が長いと、搬送波再生回路10は既にスイ
ープモードに入ってしまっていて、発振器(VCO)1
1の出力周波数が、図2の(c)のf軸上でf0 +2Δ
F1よりも遙かに右側にシフトし、同期引込み帯域を拡
大(ΔF2)しても、最早、新たな入力信号に対する同
期引込みが不可能になってしまうからである。
検出するや否や、アップ・ダウンカウンタ24のカウン
ト出力を凍結し、かつ、同期引込み帯域(ΔF)をΔF
2に拡大することにより、引き続く入力信号との同期引
込みを位相同期だけで行うようにし、高速の同期確立を
可能にするものである。この場合、その入力信号の断を
如何に検出するかによって本発明の効果に差が出てく
る。この場合、入力信号の断を迅速に検出しなければな
らないことも、本発明にとって重要なポイントになる。
この検出時間が長いと、搬送波再生回路10は既にスイ
ープモードに入ってしまっていて、発振器(VCO)1
1の出力周波数が、図2の(c)のf軸上でf0 +2Δ
F1よりも遙かに右側にシフトし、同期引込み帯域を拡
大(ΔF2)しても、最早、新たな入力信号に対する同
期引込みが不可能になってしまうからである。
【0035】入力信号の断を検出する最も一般的な方法
はAGC(Automatic Gain Contr
ol)回路のゲインを監視する方法である。なお、AG
C回路は図13の左端に示す周波数変換器1の入力側に
設けられる。このゲインを監視し、これが最大になった
とき一応、入力信号の断が発生したものと判定できる。
このAGC回路を利用する方法では、入力信号の断を検
出するのに要する時間が短く好ましい。しかしながら、
この方法は雑音の多い回線では採用できない。雑音によ
っても上記のゲインが最大値に達するため、入力信号の
断を確実に検出することが困難になるという欠点がある
からである。
はAGC(Automatic Gain Contr
ol)回路のゲインを監視する方法である。なお、AG
C回路は図13の左端に示す周波数変換器1の入力側に
設けられる。このゲインを監視し、これが最大になった
とき一応、入力信号の断が発生したものと判定できる。
このAGC回路を利用する方法では、入力信号の断を検
出するのに要する時間が短く好ましい。しかしながら、
この方法は雑音の多い回線では採用できない。雑音によ
っても上記のゲインが最大値に達するため、入力信号の
断を確実に検出することが困難になるという欠点がある
からである。
【0036】そこで本発明ではそのような欠点がなく、
かつ、検出時間も比較的短い、入力信号の断検出方法と
して、位相不確定除去回路を利用する。この位相不確定
除去回路自体は既に公知であり、この回路から出力され
る信号を入力信号断の検出のために利用する。この信号
が前述した搬送波同期検出信号INITである。図8は
位相不確定除去回路の概要を示すブロック図、図9は位
相不確定の態様を表す図である。図8を参照すると、ブ
ロック81は送信側の直交変調装置であり、該装置81
より無線送信された原データDi′およびDq′は、本
発明が適用される受信側の直交復調装置82で受信さ
れ、既述の再生データDiおよびDqを得る。しかしこ
の再生データDiおよびDqは原データDi′およびD
q′と一致している保証はない。再生搬送波の位相が受
信データ(Di′,Dq′)の位相と一致しているとは
限らないからである。そこで位相不確定除去回路82を
通して、再生搬送波の位相を確定し、原データDi′お
よびDq′を再生する。位相の不確定または確定は、前
述の再生搬送波同期検出信号INITの“H”または
“L”として該回路82より出力される。
かつ、検出時間も比較的短い、入力信号の断検出方法と
して、位相不確定除去回路を利用する。この位相不確定
除去回路自体は既に公知であり、この回路から出力され
る信号を入力信号断の検出のために利用する。この信号
が前述した搬送波同期検出信号INITである。図8は
位相不確定除去回路の概要を示すブロック図、図9は位
相不確定の態様を表す図である。図8を参照すると、ブ
ロック81は送信側の直交変調装置であり、該装置81
より無線送信された原データDi′およびDq′は、本
発明が適用される受信側の直交復調装置82で受信さ
れ、既述の再生データDiおよびDqを得る。しかしこ
の再生データDiおよびDqは原データDi′およびD
q′と一致している保証はない。再生搬送波の位相が受
信データ(Di′,Dq′)の位相と一致しているとは
限らないからである。そこで位相不確定除去回路82を
通して、再生搬送波の位相を確定し、原データDi′お
よびDq′を再生する。位相の不確定または確定は、前
述の再生搬送波同期検出信号INITの“H”または
“L”として該回路82より出力される。
【0037】図9を参照すると、(a)が再生搬送波の
位相が確定した場合を示す。つまり、DiがそのままD
i′となり、DqがそのままDq′となる。ところが、
図9の(b),(c)および(d)に示すように再生搬
送波の位相が、最適位相よりもそれぞれ90°,180
°および270°ずれると、同図の91,92および9
3に図解的に示すデータ入替をしなければならない。例
えばデータ入替91ではDiをDq′とし、Dqの反転
をDi′とする。同様に他のデータ入替92および93
ではそれぞれ図示するデータの処理を行う。
位相が確定した場合を示す。つまり、DiがそのままD
i′となり、DqがそのままDq′となる。ところが、
図9の(b),(c)および(d)に示すように再生搬
送波の位相が、最適位相よりもそれぞれ90°,180
°および270°ずれると、同図の91,92および9
3に図解的に示すデータ入替をしなければならない。例
えばデータ入替91ではDiをDq′とし、Dqの反転
をDi′とする。同様に他のデータ入替92および93
ではそれぞれ図示するデータの処理を行う。
【0038】なお位相不確定除去回路を構成する原理は
種々周知のものがある。例えば衛星通信のようにバース
ト信号を扱うシステムでは、各受信バーストの先頭部分
にあるユニークワードの検出極性によってその不確定性
を除去している。また一般の音声伝送では、PCM音声
224ビット毎に32ビットの既知符号(SOM)が付
加され、このSOMを用いてフレーム同期を確立すると
共に、受信されたSOMパターンを調べて再生搬送波の
位相不確定を除去する。一方、一般のデータ伝送では、
そのようなSOMが挿入されていないため、フレーム同
期および再生搬送波位相不確定の除去は、誤り訂正復号
時に得られるシンドロームを用いて行われる。つまり、
シンドロームカウンタで検出されるビット誤りの発生率
がある値以下になるように、再生搬送波の位相を修正す
る。
種々周知のものがある。例えば衛星通信のようにバース
ト信号を扱うシステムでは、各受信バーストの先頭部分
にあるユニークワードの検出極性によってその不確定性
を除去している。また一般の音声伝送では、PCM音声
224ビット毎に32ビットの既知符号(SOM)が付
加され、このSOMを用いてフレーム同期を確立すると
共に、受信されたSOMパターンを調べて再生搬送波の
位相不確定を除去する。一方、一般のデータ伝送では、
そのようなSOMが挿入されていないため、フレーム同
期および再生搬送波位相不確定の除去は、誤り訂正復号
時に得られるシンドロームを用いて行われる。つまり、
シンドロームカウンタで検出されるビット誤りの発生率
がある値以下になるように、再生搬送波の位相を修正す
る。
【0039】図10は本発明に基づく実施例の動作を表
すフローチャート(その1)であり、図11は同動作を
表すフローチャート(その2)である。まず図10のフ
ローチャートを説明する。 ステップ1(S1):送信側からの入力信号を受信す
る。まず、入力信号と再生搬送波との同期をとるべくス
イープモードに入る。このときの同期引込み帯域(Δ
F)は広くする。スイープが一周する時間を短縮するた
めである。本発明ではその帯域(ΔF)として、図2の
(c)に示した広い帯域ΔF2を設定する。また、この
ときのアップ・ダウンカウンタ24の前述した積分時定
数τ(図5に示したカウンタ51の段数に相当)を小さ
く選ぶ。すなわちτ=τ1とする。
すフローチャート(その1)であり、図11は同動作を
表すフローチャート(その2)である。まず図10のフ
ローチャートを説明する。 ステップ1(S1):送信側からの入力信号を受信す
る。まず、入力信号と再生搬送波との同期をとるべくス
イープモードに入る。このときの同期引込み帯域(Δ
F)は広くする。スイープが一周する時間を短縮するた
めである。本発明ではその帯域(ΔF)として、図2の
(c)に示した広い帯域ΔF2を設定する。また、この
ときのアップ・ダウンカウンタ24の前述した積分時定
数τ(図5に示したカウンタ51の段数に相当)を小さ
く選ぶ。すなわちτ=τ1とする。
【0040】ステップ2(S2):同期外れ宣言(図1
3のビットタイミング再生器(BTR)9が安定してい
ないことに相当)の有無を調べ、同期外れ宣言がなくな
ったとき、次ステップに移行する。 ステップ3(S3):同期確立宣言の有無を調べる。こ
の同期確立宣言の有無は前述した再生搬送波同期検出信
号INITが“L”か“H”かで分かる。同期確立すれ
ば次のステップに移行する。
3のビットタイミング再生器(BTR)9が安定してい
ないことに相当)の有無を調べ、同期外れ宣言がなくな
ったとき、次ステップに移行する。 ステップ3(S3):同期確立宣言の有無を調べる。こ
の同期確立宣言の有無は前述した再生搬送波同期検出信
号INITが“L”か“H”かで分かる。同期確立すれ
ば次のステップに移行する。
【0041】ステップ4(S4):同期確立宣言がなさ
れると、スイープモードは停止する。図11を参照す
る。 ステップ5(S5):スイープモードの停止と同時に同
期引込み帯域(ΔF)を狭く切換える。この狭帯域とし
て前述したΔF1を設定する。
れると、スイープモードは停止する。図11を参照す
る。 ステップ5(S5):スイープモードの停止と同時に同
期引込み帯域(ΔF)を狭く切換える。この狭帯域とし
て前述したΔF1を設定する。
【0042】ステップ6(S6):トラックモードに入
る(図2の(a)参照) ステップ7(S7):スイープ・トラック信号出力部2
2の出力変化を監視する。このステップ7以降は本発明
の本質に係る動作であり、このうちステップ7は前述し
た入力信号の断を検出するステップであり、具体的には
該スイープ・トラック信号出力部22からの出力が、ト
ラック信号からスイープ信号に変化したか否かを検出す
る。
る(図2の(a)参照) ステップ7(S7):スイープ・トラック信号出力部2
2の出力変化を監視する。このステップ7以降は本発明
の本質に係る動作であり、このうちステップ7は前述し
た入力信号の断を検出するステップであり、具体的には
該スイープ・トラック信号出力部22からの出力が、ト
ラック信号からスイープ信号に変化したか否かを検出す
る。
【0043】ステップ8(S8):トラック信号からス
イープ信号に変化したこと(入力信号の断)が検出され
ると即座にホールドモードに入る。ホールドモードと
は、アップ・ダウンカウンタ24のカウント出力を凍結
するモードのことである。 ステップ9(S9):このステップ9は上記ステップS
8とほぼ同時に発生するが、本フローチャートでは理解
し易いように区別して表示する。
イープ信号に変化したこと(入力信号の断)が検出され
ると即座にホールドモードに入る。ホールドモードと
は、アップ・ダウンカウンタ24のカウント出力を凍結
するモードのことである。 ステップ9(S9):このステップ9は上記ステップS
8とほぼ同時に発生するが、本フローチャートでは理解
し易いように区別して表示する。
【0044】ステップ9では、同期引込み帯域(ΔF)
を広くし(ΔF=ΔF2)、次の入力信号に対する高速
同期引込みを開始する。これは図2の(c)に示され
る。またタイマー回路41(図3)をオンにする。さら
にこのタイマー回路41のオンによってアップ・ダウン
カウンタ24の積分時定数τを大きく選ぶ。すなわちτ
=τ2(τ2>τ1)とし、アップ・ダウンカウンタ2
4の感度を鈍くする(既述)。これは図5に示すカウン
タ51の段数を多くすることに相当する。
を広くし(ΔF=ΔF2)、次の入力信号に対する高速
同期引込みを開始する。これは図2の(c)に示され
る。またタイマー回路41(図3)をオンにする。さら
にこのタイマー回路41のオンによってアップ・ダウン
カウンタ24の積分時定数τを大きく選ぶ。すなわちτ
=τ2(τ2>τ1)とし、アップ・ダウンカウンタ2
4の感度を鈍くする(既述)。これは図5に示すカウン
タ51の段数を多くすることに相当する。
【0045】ステップ10(S10):タイマー回路4
1がタイムアウト(既述の例では5秒経過)したか否か
調べる。タイムアウトすればステップ1(S1)に戻
り、通常のスイープモードが開始する。この場合は本発
明による利益は得られない。 ステップ11(S11):タイマー回路41がタイムア
ウトするまでは、同期確立宣言(信号INITが“H”
→“L”)が出たかどうかチェックする。
1がタイムアウト(既述の例では5秒経過)したか否か
調べる。タイムアウトすればステップ1(S1)に戻
り、通常のスイープモードが開始する。この場合は本発
明による利益は得られない。 ステップ11(S11):タイマー回路41がタイムア
ウトするまでは、同期確立宣言(信号INITが“H”
→“L”)が出たかどうかチェックする。
【0046】同期確立宣言が出ればステップ5(S5)
に戻り、同期引込み帯域ΔFをΔF1に狭めてトラック
モード(通常の通信状態)に入る。この場合、図2の
(c)や図4に示すように、ΔF2からΔF1に移行す
る間にこれらの中間の帯域(図4のΔF2→ΔF1参
照)を介在させ、ΔF2からΔF1への移行を円滑かつ
迅速に行うのが望ましい。図10のステップ1(S1)
から図11のステップ6(S6)に至るまでに通常、
3,4秒を要し、その間通信が途絶えてしまい、例えば
テレビ会議用の通信ではサービス品質の劣化を招いた。
ところが本発明によれば、入力信号断から次の入力信号
に対する同期確立までに図11のステップS8→S9→
S10→S11→S5→S6というルートをたどるの
で、長時間を要するスイープモード(ステップ1(S
1)参照)を排除することができる。
に戻り、同期引込み帯域ΔFをΔF1に狭めてトラック
モード(通常の通信状態)に入る。この場合、図2の
(c)や図4に示すように、ΔF2からΔF1に移行す
る間にこれらの中間の帯域(図4のΔF2→ΔF1参
照)を介在させ、ΔF2からΔF1への移行を円滑かつ
迅速に行うのが望ましい。図10のステップ1(S1)
から図11のステップ6(S6)に至るまでに通常、
3,4秒を要し、その間通信が途絶えてしまい、例えば
テレビ会議用の通信ではサービス品質の劣化を招いた。
ところが本発明によれば、入力信号断から次の入力信号
に対する同期確立までに図11のステップS8→S9→
S10→S11→S5→S6というルートをたどるの
で、長時間を要するスイープモード(ステップ1(S
1)参照)を排除することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、入
力信号の断が発生した後、次の入力信号に対する同期確
立を行うまでの間にスイープモードは一切介在させな
い。このため、通常3,4秒は必要なスイープモードが
排除され、1秒程度で正常な通信に復帰できる。例えば
テレビ会議用の通信において、3,4秒の空白はかなり
間延びしたものに感じられるが、1秒程度の空白であれ
ば視聴者にとってそのような空白感はなく、会議の自然
な流れが確保されるので通信サービスの品質を劣化させ
ることはない。
力信号の断が発生した後、次の入力信号に対する同期確
立を行うまでの間にスイープモードは一切介在させな
い。このため、通常3,4秒は必要なスイープモードが
排除され、1秒程度で正常な通信に復帰できる。例えば
テレビ会議用の通信において、3,4秒の空白はかなり
間延びしたものに感じられるが、1秒程度の空白であれ
ば視聴者にとってそのような空白感はなく、会議の自然
な流れが確保されるので通信サービスの品質を劣化させ
ることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成を示す図である。
【図2】本発明の動作原理を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例を示す図である。
【図4】図3における同期引込み帯域設定部の具体例を
示す図である。
示す図である。
【図5】アップ・ダウンカウンタの構成例を示す図であ
る。
る。
【図6】加算・減算部の一例を示す図である。
【図7】スイープ・トラック信号出力部の具体例を示す
図である。
図である。
【図8】位相不確定除去回路の概要を示す図である。
【図9】位相不確定の態様を示す図である。
【図10】本発明の実施例(図3)の動作を表すフロー
チャート(その1)である。
チャート(その1)である。
【図11】本発明の実施例(図3)の動作を表すフロー
チャート(その2)である。
チャート(その2)である。
【図12】本発明の一適用例である周知の衛星通信シス
テムを示す図である。
テムを示す図である。
【図13】復調装置の一般的な構成を示す図である。
【図14】本発明の前提をなす公知の搬送波再生部の詳
細例を示す図である。
細例を示す図である。
10…搬送波再生回路 11…発振器(VCO) 21…位相検波器 22…スイープ・トラック信号出力部 24…アップ・ダウンカウンタ 24…加算・減算部 31…カウンタ停止部 32…同期引込み帯域設定部 41…タイマー回路 42…ゲート回路 45…アドレスカウンタ 46…メモリ(ROM) 52…選択接続手段 83…位相不確定除去回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/227 H03L 7/00 H04L 7/033
Claims (8)
- 【請求項1】 入力信号を再生搬送波にて同期検波して
得た再生データを入力とし、該入力信号と該再生搬送波
との間の位相の進みまたは遅れに応じた2値信号を位相
検出信号として出力する位相検波器(21)と、前記位
相検出信号に応じてクロックをアップカウントまたはダ
ウンカウントするアップ・ダウンカウンタ(24)と、
該アップ・ダウンカウンタのカウント出力に対し、所定
の同期引込み帯域に相当する帯域値を加算または減算し
て、前記再生搬送波を生成する発振器(11)への制御
入力とする加算・減算部(25)と、前記再生搬送波の
位相が前記再生データを読み取る最適位相にあるか否か
を示す再生搬送波同期検出信号を入力とし、該最適位相
にあるか否かに応じてそれぞれ前記発振器をフェーズロ
ックドループモードで作動させるためのトラック信号ま
たは自動掃引させるためのスイープ信号を出力するスイ
ープ・トラック信号出力部(22)とを有する復調装置
において、 前記スイープ・トラック信号出力部からの信号が、トラ
ック信号からスイープ信号へ変化したとき、即座に前記
アップ・ダウンカウンタの動作を停止し、そのときのカ
ウント出力を凍結するカウンタ停止部(31)と、 前記アップ・ダウンカウンタの動作が停止せしめられる
のとほぼ同時に、前記帯域値として広帯域値(ΔF2)
を生成し、また、前記スイープ・トラック信号出力部か
らの信号が、スイープ信号からトラック信号へ変化した
ときは、該帯域値として狭帯域値(ΔF1)を生成する
同期引込み帯域設定部(32)とを設けると共に、前記カウンタ停止部はタイマー回路(41)を含み、該
タイマー回路は、前記カウント出力を凍結する期間を予
め定めた一定時間に制限し、その一定時間を経過したと
きは、前記の自動掃引を開始させ、 前記同期引込み帯域設定部は、前記広帯域値と前記狭帯
域値の中間値を介在させて該広帯域値から該狭帯域値へ
収れんさせる ことを特徴とする復調装置。 - 【請求項2】 前記アップ・ダウンカウンタ(24)を
段数可変のカウンタとし、前記カウント出力が凍結され
ている期間中は該カウンタの段数を大にする請求項1に
記載の復調装置。 - 【請求項3】 前記カウンタ停止部(31)は、前記タ
イマー回路(41)の出力および前記スイープ・トラッ
ク信号出力部(22)からの出力をそれぞれ制御入力と
するゲート回路(42)を含み、該ゲート回路は、前記
一定時間中は前記クロックの前記アップ・ダウンカウン
タ(24)への供給をしゃ断する一方、前記スイープ信
号から前記トラック信号への変化があったときは該クロ
ックを該アップ・ダウンカウンタへ供給開始する請求項
2に記載の復調装置。 - 【請求項4】 前記広帯域値(ΔF2)は、前記狭帯域
値(ΔF1)のほぼ4倍(4×ΔF1)に等しい値に設
定する請求項3に記載の復調装置。 - 【請求項5】 前記同期引込み帯域設定部(32)は、
前記広帯域値(ΔF2)および前記狭帯域値(ΔF1)
の2値とこれらの中間の帯域値を各アドレス対応に格納
するメモリ(46)と、該アドレス群を1つ1つ歩進し
ながら巡回的に出力するアドレスカウンタ(45)とか
らなり、該アドレスカウンタは、前記スイープ信号を受
けたときにカウント動作を開始し、前記トラック信号を
受けたときに非動作となる請求項4に記載の復調装置。 - 【請求項6】 前記アドレスカウンタ(45)の出力が
オール“0”となった瞬時に前記タイマー回路(41)
をオンにする請求項5に記載の復調装置。 - 【請求項7】 前記タイマー回路(41)の出力によ
り、前記アップ・ダウンカウンタ(24)の段数を可変
にし、該タイマー回路がオンとなったとき、該段数を大
にする請求項6に記載の復調装置。 - 【請求項8】 前記アップ・ダウンカウンタ(24)
は、クロックを共通に受信すると共に各々がイネーブル
端子とキャリーアウト端子とを備える複数段のカウンタ
(51)からなり、LSB側の該カウンタの該キャリー
アウト端子と、該カウンタに隣接するMSB側の該カウ
ンタの該イネーブル端子との間に接続される選択接続手
段(52)を設け、前記タイマー回路(41)がオンと
なったとき、該選択接続手段は該イネーブル端子および
キャリーアウト端子間を接続する請求項7に記載の復調
装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10559593A JP3148043B2 (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 復調装置 |
US08/187,698 US5440266A (en) | 1993-05-06 | 1994-01-27 | Demodulating apparatus having quick pull-in synchronization facility at instantaneous disconnection of input signal |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10559593A JP3148043B2 (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 復調装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06318961A JPH06318961A (ja) | 1994-11-15 |
JP3148043B2 true JP3148043B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=14411859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10559593A Expired - Fee Related JP3148043B2 (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 復調装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5440266A (ja) |
JP (1) | JP3148043B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2741221B1 (fr) * | 1995-11-13 | 1997-12-05 | Alcatel Telspace | Etage de demodulation directe d'un signal module en quadrature de phase et recepteur comprenant un tel etage de demodulation |
US5867503A (en) * | 1996-01-30 | 1999-02-02 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Digital sound broadcasting receiver and automatic phase controlling method therefor |
US6606357B1 (en) | 1999-09-10 | 2003-08-12 | Harris Corporation | Carrier injecting waveform-based modulation scheme for reducing satellite transponder power requirements and earth terminal antenna size |
US6823031B1 (en) * | 2000-01-20 | 2004-11-23 | Wavtrace, Inc. | Automated frequency compensation for remote synchronization |
CN101207455B (zh) * | 2006-12-20 | 2010-12-15 | 华为技术有限公司 | 同步帧检错、纠错方法和装置 |
US7729463B2 (en) * | 2006-12-22 | 2010-06-01 | Newport Media, Inc. | Host processor assisted fast re-synchronization techniques for DVB-H systems |
US7729462B2 (en) * | 2006-12-22 | 2010-06-01 | Newport Media, Inc. | Fast re-synchronization techniques for DVB-H systems |
US8238436B2 (en) * | 2007-03-30 | 2012-08-07 | Mediatek Inc. | Methods and device for fast acquisition of digital video signals |
JP4950106B2 (ja) * | 2008-03-17 | 2012-06-13 | パイオニア株式会社 | 周波数生成装置、周波数生成方法、信号処理装置及び信号処理方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4525676A (en) * | 1981-02-24 | 1985-06-25 | Nippon Electric Co., Ltd. | PSK Demodulation system having carrier frequency variation compensation |
US4542347A (en) * | 1982-03-30 | 1985-09-17 | International Standard Electric Corporation | Demodulator circuit with integrated automatic gain control |
JPH0810879B2 (ja) * | 1986-02-20 | 1996-01-31 | 富士通株式会社 | 復調装置 |
-
1993
- 1993-05-06 JP JP10559593A patent/JP3148043B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-01-27 US US08/187,698 patent/US5440266A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5440266A (en) | 1995-08-08 |
JPH06318961A (ja) | 1994-11-15 |
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