JP3147747B2 - 便座取付装置 - Google Patents

便座取付装置

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JP3147747B2
JP3147747B2 JP30449295A JP30449295A JP3147747B2 JP 3147747 B2 JP3147747 B2 JP 3147747B2 JP 30449295 A JP30449295 A JP 30449295A JP 30449295 A JP30449295 A JP 30449295A JP 3147747 B2 JP3147747 B2 JP 3147747B2
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俊介 川添
上原  智
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株式会社イナックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は便座あるいはさらに
便蓋を便器に取り付けるための便座取付装置に関する。
詳しくは、便器に固定される固定部材と、該固定部材に
着脱自在な便座支持部材とからなり、該便座支持部材に
対し便座等を伏仰方向回動自在に支持させるようにした
便座取付装置において、この固定部材と便座支持部材と
の連結構造を改良した便座取付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】便器に固定される固定部材と、該固定部
材に着脱自在な便座支持部材とからなる便座取付装置に
よって便座等を便器に取り付けると、該便座支持部材と
共に便座を便器から取り外し、便座の付根付近も含めて
便器上面を十分に且つ容易に清掃することができる。
【0003】かかる便座取付装置の従来例(実公平7−
159号公報)について第7〜9図を参照して説明す
る。
【0004】第8図の通り、平板状のベース10及び該
ベース10から下方に延設されたボルト12を有する固
定部材14がナット(図示略)によって便器16(第9
図(a))に固定される。この固定部材14に対し便座
支持部材18が被嵌され、掛止片20a付きのレバー2
0によって固定されている。このレバー20はシャフト
22によって便座支持部材18に軸支されると共に、つ
る巻コイルバネ24によって第9図(b)の矢印θ1
向に付勢されている。
【0005】固定部材14には、この掛止片20aと係
合する係合部14aが突設されている。
【0006】便座支持部材18に装着されたピン26を
固定部材14の凹溝28に係合させると共に、掛止片2
0aを係合部14aに係合させることにより、第9図
(a),(b)の通り便座支持部材20が固定部材14
に対し固定される。この便座支持部材18から突設され
た軸棒18aに対し、第7図の通り便座30及び便蓋3
2が枢支される。
【0007】第9図(c)の矢印θ2 方向にレバー20
を引き上げて回すことにより、係合部14aと掛止片2
0aとの係合が解除され、便座支持部材18を第9図
(a)の矢印Rの如く固定部材14から離脱させ、これ
によって便座30等を便器16から取り外すことができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】第7〜9図の便座取付
装置にあっては、掛止片20aがバネ24の付勢力によ
って係合部14aに係合されているため、便座支持部材
18に対し第9図(a)の矢印R方向に大きな外力(以
下、離脱力ということがある。)が加えられた場合、レ
バー20が第9図(c)の矢印θ2 方向に回転し、便座
支持部材18が固定部材14から外れてしまう。
【0009】このような便座の外れを防止するために
は、バネ24のバネ定数を大きくすれば良いのである
が、そのようにすると、便座取り外し時にレバー20に
加えるべきθ2 方向の力が大きなものとなり、便座取り
外し作業性が悪いものとなる。
【0010】なお、便座取り外し時には、レバー20を
矢印θ2 方向に回した状態に保持しておく必要があり、
レバー20を引き上げて保持しておく動作と、便座支持
部材18を上方に引き上げる動作とを併行して行なう必
要があり、この点によっても、便座取り外し作業性に劣
るものとなっていた。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決し、便座の
取付強度が高く、しかも便座の取り外し作業性が良好な
便座取付装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の便座取
付装置は、便器に固定される固定部材と、該固定部材に
着脱自在に係合された便座支持部材と、該便座支持部材
の該固定部材からの離脱を阻止するためのロック機構と
を備えてなる便座取付装置において、前記固定部材は便
器上面に配置される円盤状のヘッドを備え、該ヘッドの
側周面には周回方向に溝が設けられており、前記便座支
持部材は、該ヘッドが挿入されるヘッド挿入孔を備えて
おり、該ヘッド挿入孔内において該ヘッドと同心状にリ
ングが配置されており、該リングには、該リングを径方
向に貫く孔又は切欠が設けられており、該孔又は切欠内
にロック部材が該径方向へ移動可能に配置されており、
該ヘッド挿入孔の内周面の一部には、該ロック部材のリ
ング外方の端部が入り込み得る凹部が設けられており、
該ロック部材は、そのリング外方の端部が該凹部に入り
込んだときにはそのリング内方の端部が該ヘッドの該溝
から退出し、そのリング外方の端部が該凹部以外のヘッ
ド挿入孔内周面に当接したときには、そのリング内方の
端部が該ヘッドの該溝内に係入する大きさを有している
ことを特徴とするものである。
【0013】かかる請求項1の便座取付装置において
は、リングを回転させることにより、ロック部材をリン
グ内周面から突出させてヘッドの溝に係入させてロック
状態(固定部材に対し便座支持部材が固定取付された状
態)としたり、ロック部材を該溝から退出させてアンロ
ック状態とすることが可能である。
【0014】請求項2の便座取付装置は、便器に固定さ
れる固定部材と、該固定部材に着脱自在に係合された便
座支持部材と、該便座支持部材の該固定部材からの離脱
を阻止するためのロック機構とを備えてなる便座取付装
置において、前記固定部材は便器上面に配置される円盤
状のヘッドを備え、該ヘッドの側周面には周回方向に溝
が設けられており、前記便座支持部材は、該ヘッドが挿
入されるヘッド挿入孔を備えており、該ヘッド挿入孔内
において該ヘッドと同心状にリングが配置されており、
該リングには、該リングを径方向に貫く孔又は切欠が設
けられており、該孔又は切欠内に前記ロック部材が、そ
のリング内方の端部が該ヘッドの側周面の該溝に入り込
むように配置されており、該ヘッドの外周縁の一部に
は、該ロック部材のリング内方の端部が通過し得る切欠
部が設けられていることを特徴とするものである。
【0015】かかる請求項2の便座取付装置において
は、リングを回転させることにより、ロック部材をヘッ
ドの溝内にのみ押し止めてロック状態としたり、ヘッド
の切欠部を通過しうる位置に移動させてアンロック状態
とすることができる。
【0016】このロック部材としては球状のボールが好
適である。なお、前記リングの孔又は切欠は、前記ロッ
ク部材のリング内方への脱落を阻止するように該リング
の内周側を狭めるのが好ましい。
【0017】便座支持部材の上面に、前記リングと連結
された又は一体とされた回転板が配置されており、該回
転板によって該リング及びヘッド挿入孔が覆われている
ように構成した場合には、該円板を回すことによりリン
グを回転させることができる。この回転板に摘みを設け
ることにより、リングを容易に回転操作できる。
【0018】リングに弾性片を設け、この弾性片とヘッ
ド挿入孔内周面とに設けられた爪同士を係合させること
によりリングを便座支持部材に保持させた場合には、リ
ングを便座支持部材のヘッド挿入孔内に押し込み、弾性
片を弾性変形させて爪同士を係合させることができ、リ
ングの便座支持部材への装着を容易に行なえる。
【0019】弾性片を複数個設け、このうちの1つの高
さを小さくし、この高さの小さい弾性片の先端面に対峙
して便座支持部材に凸部を設けた場合には、左右対称形
状の便座取付装置に対し、それに適合するリングだけを
装着することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して実施例につい
て説明する。第1図は本発明の実施例に係る便座取付装
置の斜視図、第2図は正面図、第3図は平面図、第4,
5図は第2図のIV−IV線及びV−V線に沿う断面図、第
6図(a)は分解斜視図、第6図(b)は同(a)のB
−B線に沿う断面図である。
【0021】この便座取付装置は、便器に固定される固
定部材70と、該固定部材70に着脱自在に連結される
便座支持部材72とを備えている。この便座支持部材7
2の軸棒72aに便座及び便蓋が装着される。
【0022】固定部材70は、便器への固定用のボルト
74と、該ボルト74と一体のフランジ76及びヘッド
78を備えている。このヘッド78は円盤形状であり、
その側周面には周回方向に溝80が延設されている。こ
の溝80は円弧形断面形状のものとなっている。
【0023】便座支持部材72には、このヘッド78が
挿入されるヘッド挿入孔82が設けられている。このヘ
ッド挿入孔82の上部は大径部82aとなっており、こ
の大径部82aにリング84が挿入される。このリング
84は、その径方向に貫通する切欠86を備えており、
この切欠86にボール88が挿入されている。
【0024】ヘッド挿入孔82の内周面のうち、大径部
82aの部分には、このボール88を受け入れるための
凹部90が設けられている。
【0025】リング84には、上方に突出する突起92
が設けられており、この突起92は、便座支持部材72
の上面に配置された回転板94の開口96に係合してい
る。
【0026】この回転板94は、略円盤形状のものであ
り、その外周面の一部には張出部94aが設けられてい
る。この張出部94aの内周面には、周回方向に延在す
る凹条98が設けられている。前記便座支持部材72の
一端側は、この張出部94aに倣った円弧形状となって
おり、且つ凹条98と係合する凸条100がその周方向
に延設されている。凹条98と凸条100とが係合する
ことにより、回転板94が便座支持部材72に対し回転
可能に係合される。なお、回転板94には、その回転を
行なうための摘み102が設けられている。
【0027】この便座支持部材72は、そのヘッド挿入
孔82をヘッド78に嵌合させ、摘み102を摘んで回
転板94を回転させ、第4,5図のようにボール88を
大径部82aの周面のうち凹部90以外の箇所に当接さ
せることにより、固定部材70に対し固定される。即
ち、ボール88が大径部82aの周面のうち凹部90以
外の箇所に当接すると、ボール88がリング84の内周
面から突出し、該ボール88がヘッド78の溝80に係
合する。これにより、便座支持部材72がボール88を
介して固定部材70に対し固定される。この場合、便座
支持部材72に対し離脱方向の大きな外力が加えられた
としても、ボール88が溝80から退出することがな
く、便座支持部材72が固定部材70から外れることは
ない。
【0028】便座支持部材72を固定部材70から取り
外す場合には、摘み102を摘んで回転板94を回転さ
せ、ボール88を凹部90に対面した位置に配置する。
この状態で便座支持部材72を持ち上げると、ボール8
8がリング84の内周面から引っ込み、便座支持部材7
2が固定部材70から抜き出される。
【0029】なお、本実施例にあっては、第1図に示す
ように張出部94aの一端94Aが便座支持部材72の
段部72Aに当接した状態に置くと、第4図のようにボ
ール88が凹部90以外の箇所に配置される。この状態
において、回転板94を第6図の矢印S方向に回し、張
出部94aの端部94Bを段部72Bに当接させると、
ボール88が凹部90に対面する。
【0030】本実施例にあっては、第4図に示されるよ
うに、切欠86のリング内周側を若干窄ませることによ
り、ボール88のリング84内方への脱落を阻止してい
る。このようにすることにより、便座支持部材72にボ
ール88及びリング84を組み付ける際の作業性がきわ
めて良好なものとなる。
【0031】上記実施例ではリング84に切欠86が設
けられているが、この切欠の代わりに貫通孔を設けても
良い。
【0032】上記実施例では、4個のボールをリング8
4に保持させているが、ボールの個数は4個以外として
も良い。なお、ボールは3個以上とするのが好ましい。
【0033】上記実施例にあっては、第6図に示すよう
に、固定部材70のフランジ76に切欠部106を設
け、便座支持部材72に、この切欠部106に係合する
突部108(第5図)を設けている。これにより、便座
支持部材72の固定部材70に対する周方向の位置決め
を行なうようにしている。
【0034】第10図〜第17図を参照して別の実施例
について説明する。
【0035】この便座取付装置は、便器に固定される固
定部材170と、該固定部材170に着脱自在に連結さ
れる便座支持部材172とを備えている。この便座支持
部材172の軸棒172aに便座及び便蓋が装着され
る。
【0036】固定部材170は、便器への固定用のボル
ト174と、該ボルト174と一体のフランジ176及
びヘッド178を備えている。このヘッド178は円盤
形状であり、その側周面には周回方向に溝180が延設
されている。この溝180は円弧形断面形状のものとな
っている。
【0037】便座支持部材172には、このヘッド17
8が挿入されるヘッド挿入孔182が設けられている。
このヘッド挿入孔182の上部は大径部182aとなっ
ており、この大径部182aに回転板194と一体のリ
ング184が挿入される。このリング184は、その径
方向に貫通する切欠186を備えており、この切欠18
6にボール188が挿入されている。
【0038】ヘッド挿入孔182の内周面のうち、大径
部182aの部分には、このボール188を受け入れる
ための凹部190が設けられている。
【0039】第16,17図に明示の通り、リング18
4には、スリット191を切り込むことにより2個の弾
性片192,193が設けられている。この弾性片19
2,193には爪192t,193tがリング184の
外周面の周方向に延設されている。
【0040】大径部182aの内周面には、この爪19
2t,193tが係合する爪192T,193Tが設け
られている。
【0041】この回転板194は、略円盤形状のもので
あり、リング184を大径部182aに強く押し込み、
爪192t,193tを爪192T,193Tに係合さ
せることにより、回転板194が便座支持部材172に
対し回転可能に係合される。なお、回転板194には、
その回転を行なうための摘み202が設けられている。
【0042】この便座支持部材172は、そのヘッド挿
入孔182をヘッド178に嵌合させ、摘み202を摘
んで回転板194を回転させ、ボール188を大径部1
82aの周面のうち凹部190以外の箇所に当接させる
ことにより、固定部材170に対し固定される。即ち、
ボール188が大径部182aの周面のうち凹部190
以外の箇所に当接すると、第12図及び第15図(a)
のようにボール188がリング184の内周面から突出
し、該ボール188がヘッド178の溝180に係合す
る。これにより、便座支持部材172がボール188を
介して固定部材170に対し固定される。この場合、便
座支持部材172に対し離脱方向の大きな外力が加えら
れたとしても、ボール188が溝180から退出するこ
とがなく、便座支持部材172が固定部材170から外
れることはない。
【0043】便座支持部材172を固定部材170から
取り外す場合には、摘み202を摘んで回転板194を
回転させ、ボール188を凹部190に対面した位置に
配置する。この状態で便座支持部材172を持ち上げる
と、第15図(b)のようにボール188がリング18
4の内周面から引っ込み、便座支持部材172が固定部
材170から抜き出される。
【0044】本実施例にあっても、切欠186のリング
内周側を若干窄ませることにより、ボール188のリン
グ184内方への脱落を阻止するのが好ましい。このよ
うにすることにより、便座支持部材172にボール18
8及び回転板194を組み付ける際の作業性がきわめて
良好なものとなる。
【0045】上記実施例ではリング184に切欠186
が設けられているが、この切欠の代わりに貫通孔を設け
ても良い。
【0046】上記実施例では、5個のボールをリング1
84に保持させているが、ボールの個数は5個以外とし
ても良い。なお、ボールは3個以上とするのが好まし
い。
【0047】この実施例にあっては、第15,16図の
通り、回転板194のリング184の外周面に2個の小
凹部196が周方向に所定距離だけ離して設けられてい
る。便座支持部材172の大径部182aの内周面に
は、第15図の通り、1個の小突起198が設けられる
と共に、この小突起198の背後に空洞200が形成さ
れ、小突起198付近が板バネ状にヘッド挿入孔182
の径方向に弾性変形可能となっている。
【0048】回転板194は、第15図の通り、スリッ
ト191に臨む端面191aが大径部182a内周面の
段部182bに当接する範囲θ(第15図(b)参照)
だけ回動しうるのであるが、回転板194が回動限界ま
で回転すると、小突起198が小凹部196に入り込
み、摘み202の操作者の指先に軽いクリック感が感取
され、これによって、回転板194がロック位置又はア
ンロック位置まで回転したことが知覚される。
【0049】本実施例では、爪192t,193tはリ
ング184の直径方向に対峙して設けられているのであ
るが、このうちの一方の爪193tは他方の爪192t
よりも高さが小さくなっている。
【0050】ヘッド挿入孔182の大径部182aの底
面部のうち、この高さの低い爪193tに対応する箇所
に凸部206(第11図、第14図)が設けられてい
る。従って、爪193tが凸部194に対峙する回転板
194だけがこの便座支持部材172のヘッド挿入孔1
82に係合できる。このようにしたのは、前記第7図の
ように、左右1対の便座支持部材172を用いて便座を
支持する場合、左右の便座支持部材172の回転板19
4の摘み202を便器内方に回すとロック(又はアンロ
ック)となるようにするためである。このようにするた
めには、便座支持部材172として左右対称の構成のも
のを用いることになり、回転板194としても弾性片1
92,193の配置が左右で反対になるものを用いるこ
とになる。
【0051】もし、右側の便座支持部材用の回転板19
4を左側の便座支持部材172に装着してしまうと、摘
み202を左右の便座取付装置で同方向(例えば時計方
向)に回さない限りロック動作できないことになる。
【0052】このような不具合を無くすために、凸部2
06と高さの小さい弾性片193とを設け、右側用便座
支持部材の回転板は右側用便座支持部材のヘッド挿入孔
182にのみ装着できるようにしたのである。
【0053】即ち、左側用便座支持部材の回転板194
を右側用便座支持部材のヘッド挿入孔に挿入すると、高
さの大きい弾性片192が凸部206に当ってしまい、
ヘッド挿入孔に装着できない。
【0054】本実施例にあっては、第11,12図の通
り、固定部材170のフランジ176は略円形である
が、一部のみ弦方向にカットしたDカット形状となって
いる。このフランジ176のDカット部176dに対応
して、便座支持部材172のヘッド挿入孔182の内周
面にも弦方向部182dが設けられており、これらDカ
ット部176dと弦方向部182dとが係合することに
より、便座支持部材172の方向決め及び回転防止が行
なわれる。
【0055】なお、本実施例では、第10図の通り、パ
ッキン210の方向性を良くするため、ボルト174の
根本部分に平面部174hを2ヶ所設け、パッキン21
0の内孔にも2ヶ所の弦方向部210aを設けてある。
このパッキン210の外周面にも弦方向部210bを設
けてある。
【0056】第18〜20図は、第10〜17図の実施
例においてボール188の退避用の凹部190を便座支
持部材172から無くし、代わりにボール脱出用の切欠
部212をヘッド178に設けた便座取付装置を示すも
のである。
【0057】この第18〜20図の便座取付装置のその
他の構成は第10〜17図と同様であり、第10〜17
図と同一符号は同一部分を示している。
【0058】この第18〜20図の便座取付装置におい
ても、摘み202によって回転板194を回すことによ
り、便座支持部材172のロック、アンロックを行なえ
る。アンロック状態にしておいて便座支持部材172を
上方に引くと、ボール188は切欠部212を通り抜け
るので、便座支持部材172を固定部材170から分離
できる。
【0059】
【発明の効果】以上の通り、本発明の便座取付装置にあ
っては、便座支持部材を固定部材に装着し、ロック状態
とした場合、該便座支持部材に対し離脱方向に大きな外
力が加えられたとしても、便座支持部材が固定部材から
外れることが確実に防止される。また、この便座支持部
材を固定部材から取り外す場合には、ロック部材を予め
係合部から離脱する位置に配置しておき、便座支持部材
を持ち上げる操作のみを行なえば良く、固定部材から容
易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る便座取付装置の斜視図である。
【図2】図1の装置の正面図である。
【図3】図1の装置の平面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図2のV−V線に沿う断面図である。
【図6】便座支持装置の分解斜視図である。
【図7】従来例を示す斜視図である。
【図8】従来例を示す分解斜視図である。
【図9】従来例を示す断面図である。
【図10】別の実施例に係る便座取付装置の斜視図であ
る。
【図11】図10の装置の分解図である。
【図12】図10のXII-XII 線に沿う断面図である
【図13】図12においてボルトを除いた状態の断面図
である。
【図14】図13のXIV-XIV 線に沿う断面図である。
【図15】図13のXV−XV線に沿う断面図である。
【図16】回転板の裏面斜視図である。
【図17】図16のXVII−XVII線に沿う断面図である。
【図18】さらに別の実施例に係る便座取付装置の分解
斜視図である。
【図19】図18の装置の縦断面図である。
【図20】図19のXX−XX線に沿う断面図である。
【符号の説明】
70,170 固定部材 72,172 便座支持部材 78,178 ヘッド 80,180 溝 82,182 ヘッド挿入孔 84,184 リング 88,188 ボール 94,194 回転板
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47K 13/26

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器に固定される固定部材と、該固定部
    材に着脱自在に係合された便座支持部材と、該便座支持
    部材の該固定部材からの離脱を阻止するためのロック機
    構とを備えてなる便座取付装置において、 前記固定部材は便器上面に配置される円盤状のヘッドを
    備え、該ヘッドの側周面には周回方向に溝が設けられて
    おり、 前記便座支持部材は、該ヘッドが挿入されるヘッド挿入
    孔を備えており、 該ヘッド挿入孔内において該ヘッドと同心状にリングが
    配置されており、 該リングには、該リングを径方向に貫く孔又は切欠が設
    けられており、 該孔又は切欠内にロック部材が該径方向へ移動可能に配
    置されており、 該ヘッド挿入孔の内周面の一部には、該ロック部材のリ
    ング外方の端部が入り込み得る凹部が設けられており、 該ロック部材は、そのリング外方の端部が該凹部に入り
    込んだときにはそのリング内方の端部が該ヘッドの該溝
    から退出し、そのリング外方の端部が該凹部以外のヘッ
    ド挿入孔内周面に当接したときには、そのリング内方の
    端部が該ヘッドの該溝内に係入する大きさを有している
    ことを特徴とする便座取付装置。
  2. 【請求項2】 便器に固定される固定部材と、該固定部
    材に着脱自在に係合された便座支持部材と、該便座支持
    部材の該固定部材からの離脱を阻止するためのロック機
    構とを備えてなる便座取付装置において、 前記固定部材は便器上面に配置される円盤状のヘッドを
    備え、該ヘッドの側周面には周回方向に溝が設けられて
    おり、 前記便座支持部材は、該ヘッドが挿入されるヘッド挿入
    孔を備えており、 該ヘッド挿入孔内において該ヘッドと同心状にリングが
    配置されており、 該リングには、該リングを径方向に貫く孔又は切欠が設
    けられており、 該孔又は切欠内に前記ロック部材が、そのリング内方の
    端部が該ヘッドの側周面の該溝に入り込むように配置さ
    れており、 該ヘッドの外周縁の一部には、該ロック部材のリング内
    方の端部が通過し得る切欠部が設けられていることを特
    徴とする便座取付装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記ロック部
    材は球状のボールよりなることを特徴とする便座取付装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、前記リングの
    孔又は切欠は、前記ロック部材のリング内方への脱落を
    阻止するように該リングの内周側が狭まっていることを
    特徴とする便座取付装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、前記便座支持部材の上面に、前記リングと連結され
    た回転板が配置されており、該回転板によって該リング
    及びヘッド挿入孔が覆われていることを特徴とする便座
    取付装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、前記リングと一体に回転板が設けられており、該回
    転板によってヘッド挿入孔が覆われていることを特徴と
    する便座取付装置。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、前記回転板に
    前記リング回転操作用の摘みが設けられていることを特
    徴とする便座取付装置。
  8. 【請求項8】 請求項6において、前記リングに複数の
    スリットをリングの軸心線と平行方向に切込形状に設け
    ることにより、リングの径方向に弾性変形しうる弾性片
    が設けられており、該弾性片と前記ヘッド挿入孔の内周
    面とに設けられた爪同士を係合させることにより該リン
    グが前記便座支持部材に回転可能に保持されていること
    を特徴とする便座取付装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記弾性片は複数個
    設けられており、そのうちの1個は他の弾性片よりも高
    さが小さく、 この高さの小さい弾性片の先端面に対峙して前記便座支
    持部材に凸部が設けられていることを特徴とする便座取
    付装置。
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