JP3147443B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP3147443B2
JP3147443B2 JP32438191A JP32438191A JP3147443B2 JP 3147443 B2 JP3147443 B2 JP 3147443B2 JP 32438191 A JP32438191 A JP 32438191A JP 32438191 A JP32438191 A JP 32438191A JP 3147443 B2 JP3147443 B2 JP 3147443B2
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Japan
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film
magnetic head
retaining wall
coil
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豊慈 角田
実 山森
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Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気媒体であるハードデ
ィスクに磁気記録を行うための薄膜磁気ヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクに磁気記録を行うための
薄膜磁気ヘッドは、ホトリソグラフィーや蒸着やめっき
などにより、微細なスパイラル状のコイルを形成するの
で、コイルのインダクタンスを小さくすることができ
る。また磁性コアについても同様のホトリソグラフィー
や蒸着やめっきなどでトラック幅が6μm程度の微細な
寸法を比較的容易に実現できる。さらにギャップと呼ば
れるトラック部の磁性体コア間の空隙もスパッタ膜を用
いて0.5μm以下とすることも可能である。これらの
薄膜技術の特徴によって、薄膜磁気ヘッドは、高密度の
記録,再生を可能にするとともに、データの転送速度に
対応した高周波応答の面でも有利である。
【0003】以下に従来の薄膜磁気ヘッドについて説明
する。図4および図5に示すように、フェライトまたは
Al23・TiC(アルチック)製でウエハを称する円
板状の基板1は導電性を有しており、ヘッド側のノイズ
を誘起するため、これの抑制に基板1の上に絶縁層2が
アルミナまたはシリカのスパッタ膜で形成される。下部
コア3は、予めパーマロイ蒸着膜を用いて電極を形成
し、レジストを用いて所定形状にしたのち、部分めっき
をする。めっきの厚さは3〜6μmであり、めっき後、
イオンミリングにより、不要のパーマロイ蒸着膜を除去
する。パーマロイ蒸着膜は厚さ1000〜2000Åで
あり、付着力増強のため、絶縁層2との間に、チタン層
を形成することもある。次にギャップ部8を形成するた
めのギャップ層がSiO2を用いたスパッタ膜により、
所要のギャップ長になるように設けられ、その厚さは略
0.5μmである。絶縁層4は感光基を有するフェノー
ル系のノボラック樹脂のポジレジストであり、プレポリ
マー液を回転塗布して、ベーキングした後、露光,現
像,ベーキングの順で形成する。このポジレジストは最
終的に200℃以上の温度でベーキングし、フェノール
基ベースの樹脂に変えて、耐熱性を向上させる。コイル
5は、あらかじめ蒸着またはスパッタなどで1000Å
〜2000Åの厚さの下地銅膜を形成しておき、これを
電極として、レジストを用いてスパイラル状に形成した
コイルに部分めっきする。厚さは3〜5μm程度であ
る。然る後に不要の下地銅膜はイオンミリングにより除
去される。これらの処理を繰返して2層目のコイル6や
これを絶縁するレジスト絶縁層を形成する。上記コア7
は下部コア3と同じく、めっきにより形成する。厚さは
同じく3〜6μmである。
【0004】その後、保護層12が30〜50μ厚さの
アルミナスパッタ膜で形成される。ギャップ8は磁気ヘ
ッドでリードまたはライトするときの最も重要な位置で
あり、バックギャップ9は上部下部各コア3,7の後方
部接点である。電極端子10,11はコイル5,6の引
き出し端子である。
【0005】以上のように構成された薄膜磁気ヘッドで
は、パターンが微細であるにもかかわらず、各層の厚さ
が厚いために膜の内部応力が高くなり、膜の剥離不良が
発生することが多い。すなわち膜の応力として絶縁層2
や保護層12はアルミナスパッタ膜であるため、比較的
低い圧縮応力に抑えることができる。また、パーマロイ
めっきによる下部コア3および上部コア7はめっき条件
により、応力が変化するが通常1〜10kg/mm2程度の張
力を有する。またコイル5やコイル6の銅めっき膜およ
びこれらの電気的な絶縁層4も1〜数kg/mm2の膜内部応
力を発生する。いずれも張力となるために剥離現像に結
びつき易い。各膜の内部応力は低く抑制されるが、膜の
付着強度が低い場合や、材料強度が低い場合に剥離をお
こす。アルミナスパッタ膜やパーマロイ膜など無機物同
志の付着力は比較的高く、10kg/cm以上のピーリング
強度を得ることが可能であるが、一方レジストを素材と
した絶縁層4は有機物であり、無機物との間の付着力は
最大でも200g/cm程度しかない。したがって、この部
分での付着力が他の膜の張力には耐えきれずレジスト剥
離部14を生ずる剥離にいたるケースが多い。レジスト
などの有機物と金属ないしは金属酸化物などの無機物と
を接着改善の方法として、結合剤などが利用されるケー
スがあるが、200g/cmを越えるピーリング強度を維持
することは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の構
成では、レジストを素材とした絶縁層4は有機物であ
り、アルミナまたはシリカの絶縁層2との付着力が他の
膜の張力に耐えられず、レジスト剥離部14を生ずると
いう問題点、また絶縁層4の変形による磁気特性の劣化
を生じるという問題点を有していた。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、レジストを素材とした絶縁層の変形による磁気的な
劣化を防止して、安定したヘッド特性の薄膜磁気ヘッド
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の薄膜磁気ヘッドは、基板上に絶縁層を設け、
その絶縁層の上に一対の磁性コア及び導体コイルを設
け、その導体コイルを覆う有機絶縁物を絶縁層の上にも
設け、絶縁層の上であって有機絶縁物内に配置されしか
も前記導体コイルの外周部に擁壁を設けた。
【0009】
【作用】この構成において、パーマロイや銅のめっき膜
を活用して、レジストの絶縁層の周囲にアンカー効果を
有することとなる。
【0010】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0011】本発明の実施例を示す図1ないし図3で
は、従来例と同一部分に同一番号を付して説明は省略す
る。
【0012】図1及び図2に示すように、本実施例の特
徴とするところは、前述従来の構成に擁壁13を付加し
たことにある。なお、本実施例で言う擁壁13とは、以
下のものを意味する。すなわち擁壁13とは、絶縁層2
上に直接設けられるとともに絶縁層4中に配置され、し
かもコイル6の外周部に設けられるものであり、その擁
壁13を設けることによって、強固に絶縁層2上に擁壁
13を形成できるので、擁壁13によって絶縁層4にア
ンカー効果を持たせることができるという作用効果を有
する。
【0013】擁壁13は、アルミナスパッタ膜による絶
縁層2の上に直接メタライズされた下部コア3や、コイ
ル5,6および上部コア7を作製する際に同一製造工程
で形成され、しかも擁壁13は連続的な柱状体に形成さ
ている。この様に、擁壁13を無機物で形成すること
によって、無機物で構成された絶縁層2上に無機物で形
成された擁壁13を形成することで、無機物同志の結合
となるので、絶縁層2と擁壁13との結合度は高くな
る。アルミナスパッタ膜による絶縁層2と、パーマロイ
膜またはパーマロイ膜下にチタン層を形成した下部コア
3との接着強度は5〜10kg/cm以上のピーリング強度
を有する。これに比べて、レジストによる絶縁層4とア
ルミナスパッタ膜による絶縁層2との間の付着力の強さ
は100〜200g/cmである。この絶縁層4は200〜
250℃の熱硬化によって1〜数kg/mm2の張力を発生す
るが、コイル6の最終径は0.2〜0.3mm程度であっ
て、この寸法に対応するレジストの発生する張力は、擁
壁13の接着強度を越えない。またパーマロイめっき膜
による下部コア3および上部コア7の応力の一部がレジ
ストに加わるが、コアのサイズは、幅0.06mm,長さ
0.12程度であって、その張力は、絶縁層4の内部で
一部吸収され、擁壁13の接着強度を越えることはな
い。
【0014】以上のように本実施例によれば、コイル
5,6の最外周部の近傍に、コア材料および/またはコ
イル材料を用いたメタライズの擁壁13を配設すること
により、絶縁層4に対するアンカー効果を持たせて、絶
縁層4の付着力不足を補うことができる。また、レジス
トの硬化温度を300℃に上げても絶縁層4の剥離は生
じない。したがって、外観上の不良をなくすことができ
るとともに、変形による磁気的な劣化を防いで、安定し
たヘッド特性を得ることができる。
【0015】なお、擁壁13の製造工程は、コアやコイ
ルの製造工程と同一であるため、工程の増加は生じな
い。
【0016】(実施例2)以下に本発明の第2の実施例
について説明する。
【0017】図3に示すように、第1の実施例の構成と
異なるのは、連続的な柱状体の擁壁13を不連続的な柱
状体の擁壁14とした点である。本実施例の効果につい
ては、第1の実施例と同様であるので説明は省略する。
【0018】
【発明の効果】以上の実施例の説明からも明らかなよう
に本発明は、基板上に絶縁層を設け、その絶縁層の上に
一対の磁性コア及び導体コイルを設け、その導体コイル
を覆う有機絶縁物を絶縁層の上にも設け、絶縁層の上で
あって有機絶縁物内に配置されしかも前記導体コイルの
外周部に擁壁を設けた構成により、レジストを素材とし
た絶縁層の変形による磁気的な劣化を防止して安定した
ヘッド特性の優れた薄膜磁気ヘッドを実現できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の薄膜磁気ヘッドの要部
の概念を示した平面略図
【図2】図1のA−A′断面図
【図3】本発明の第2の実施例の薄膜磁気ヘッドの要部
の概念を示した平面略図
【図4】従来の薄膜磁気ヘッドの要部の概念を示した平
面略図
【図5】図4のB−B′断面図
【符号の説明】
3 下部コア 4 絶縁層(絶縁体) 5 コイル(導体コイル) 6 コイル(導体コイル) 7 上部コア 13 擁壁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、前記基板上に設けられた絶縁層
    と、前記絶縁層上に設けられた一対の磁性コアと、前記
    一対の磁性コアの間と前記絶縁層上に設けられた導体コ
    イルと、前記導体コイルを覆うように設けられ、前記導
    体コイルと前記一対の磁性コアの間を絶縁すると共に、
    前記絶縁層上にも設けられた有機絶縁物と、前記絶縁層
    上であってしかも前記有機絶縁物中に配置され、さらに
    前記導体コイルの外周部に設けられた擁壁とを備えたこ
    とを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 擁壁は連続的または不連続的な柱状体で
    ある請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 磁性膜および/または導体コイルと同材
    料の擁壁を配設した請求項1または2記載の薄膜磁気ヘ
    ッド。
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