JP3147119B2 - スクータ型車両 - Google Patents

スクータ型車両

Info

Publication number
JP3147119B2
JP3147119B2 JP31523999A JP31523999A JP3147119B2 JP 3147119 B2 JP3147119 B2 JP 3147119B2 JP 31523999 A JP31523999 A JP 31523999A JP 31523999 A JP31523999 A JP 31523999A JP 3147119 B2 JP3147119 B2 JP 3147119B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
type vehicle
scooter
step board
down member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31523999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000103379A (ja
Inventor
啓一郎 石井
敬三 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP31523999A priority Critical patent/JP3147119B2/ja
Publication of JP2000103379A publication Critical patent/JP2000103379A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3147119B2 publication Critical patent/JP3147119B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)
  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスクータ型車両に係
り、特に車体フレームに特徴のあるスクータ型車両に関
する。
【0002】
【従来の技術】スクータ型車両は、エンジンや動力伝達
装置、サスペンション、操舵装置等の各装置が取付られ
る車体フレームを有する。この車体フレームには、前記
各装置および乗員や積み荷の荷重を支え、かつ走行中路
面の凹凸から起こる激しい振動と衝撃に耐え得る充分な
機械的、物理的強度が求められる。
【0003】一方、スクータ型車両の特徴として、ハン
ドルバーと運転シートとの間は下方に大きくU字状に湾
曲しており、この部分にライダが足を載せる低床式のス
テップボードが設けられている。また、近年のスクータ
型車両は、運転シートの下方にヘルメット等が収納可能
な物品収納室を備えることが常識となりつつある。
【0004】車体フレームの構造例としては、例えば図
8(a)に示す車体フレーム1aのように、鋼管製のヘ
ッドパイプ2aから下方に湾曲して延びる鋼管製のダウ
ンメンバ3aの後端に、鋼板をプレス成型したモノコッ
ク構造の後部フレーム4aを設け、その内部をヘルメッ
ト等を収納可能な物品収納室5aとしたものがある。
【0005】後部フレーム4aの後方にはリヤショック
アブソーバ取付用のブラケット6aや、その他の付属機
器取付用のブラケットを兼ねた鋼製の補強部材7aが設
けられている。また、ダウンメンバ3aの水平部分には
図示しないステップボードを支持する鋼製のステップブ
ラケット8aが横架されている。
【0006】また、車体フレームの別な構造例として、
例えば図8(b)に示す車体フレーム1bのように、鋼
管製のヘッドパイプ2bから下方に湾曲して延びる鋼管
製のダウンメンバ3bの後端に、左右一対の鋼管製後部
フレーム4bの先端部を固着して後上方に延ばしたもの
もある。
【0007】後部フレーム4bの後部にはリヤショック
アブソーバ取付用のブラケット6bや、その他の付属機
器取付用のブラケットを兼ねた鋼製の補強部材7bが設
けられている。また、樹脂等で成形した物品収納室5b
を後部フレーム4b上に設けている。さらに、ダウンチ
ューブ3bの水平部分には図示しないステップボードを
支持する鋼製のステップブラケット8bが横架されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに鋼管や鋼板等の鋼製部材を多数組み合わせて構成さ
れる車体フレームは必然的に重量が重くなり、スクータ
等の小型車両にとって不利であるばかりか、ブラケット
や補強部材等を含む多数の部品が必要であることから生
産性も悪く、製造コストが高かった。
【0009】また、多数の鋼製部材を組み合わせるため
に数多くの溶接作業が必要であることも車体フレームの
生産性を低める一因であり、しかも鋼板をプレス成型し
て後部フレームを成形する場合における絞り深さの制限
からデザイン性も悪く、その上溶接時の熱変形により車
体フレームの寸法精度が低下しやすく、溶接や修正のた
めに多大な設備や多数の熟練工の動員が必要であった。
【0010】さらに、従来の車体フレームは分解が不可
能であったために汎用性に乏しく、例えば車体フレーム
の一部分の仕様を少し改変するだけでも車体フレーム全
体を別機種として作り直す必要が生じ、これにより車体
フレームの種別が増加し、その製造および管理に費やさ
れるコストが大きかった。
【0011】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、軽量かつ高剛性、高精度であり、生産性および
汎用性が高く、なおかつデザイン性に優れた車体フレー
ムを備えたスクータ型車両を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスクータ型
車両は、上述した課題を解決するために、請求項1に記
載したように、フロントフォークと運転シートとの間に
低床式のステップボードが設けられ、上記運転シートの
下方に物品収納室が設けられるとともに、後輪を支持か
つ駆動するパワーユニットが上記物品収納室の下方で車
体フレームにスイング自在に支持されたスクータ型車両
において、上記車体フレームを複数の分割フレームが組
み立てられて一体化される構成とし、そのうちの1つの
分割フレームを、上記フロントフォークを支持するヘッ
ドパイプと、このヘッドパイプから後下方に延在するダ
ウンメンバと、上記ダウンメンバの下部から後方に延在
するステップボード構成部とを備えて一体成形された前
部フレームとしたことを特徴とする。
【0013】また、本発明に係るスクータ型車両は、請
求項2に記載したように、請求項1の構成において、前
記前部フレームに、前記パワーユニット緩衝懸架用のリ
ヤショックアブソーバの取付部を備えた別体の分割フレ
ームを後部フレームとしてボルトで連結固定した。
【0014】さらに、本発明に係るスクータ型車両は、
請求項3に記載したように、請求項2の構成において、
前記前部フレームと後部フレームの連結位置を前記物品
収納室の下方付近とした。
【0015】また、本発明に係るスクータ型車両は、請
求項4に記載したように、請求項1の構成において、前
記前部フレームのダウンメンバとステップボード構成部
に、車両側面視で前記ヘッドパイプの軸方向と平行な複
数の補強リブを形成した。
【0016】そして、本発明に係るスクータ型車両は、
請求項5に記載したように、請求項4の構成において、
前記前部フレームのダウンメンバとステップボード構成
部の接続部付近において、前記補強リブの配置密度を他
の部分よりも高くした。
【0017】さらに、本発明に係るスクータ型車両は、
請求項6に記載したように、請求項1の構成において、
前記前部フレームのダウンメンバの形状を、前記ステッ
プボード構成部に向かって太くなる末広がり形状にし
た。
【0018】
【作用】請求項1の構成によれば、前部フレームがヘッ
ドパイプとダウンメンバとステップボード構成部とを備
えて一体成形されたことにより、前部フレームを鋼材よ
りも軽量な材料を用いて自由な形状に一体鋳造可能にな
る。これにより、車体フレーム全体の構成部品点数およ
び溶接箇所を大幅に削減でき、車体フレームを軽量かつ
高剛性、高精度で生産性が高く、しかもデザイン性の優
れたものにすることができる。
【0019】また、請求項2の構成によれば、後部フレ
ームも前部フレームと同様に軽量材料を用いて一体鋳造
できるため、車体フレーム全体の構成部品点数および溶
接箇所を一層削減して車体フレームの生産性を高めると
ともに軽量化と精度向上を図ることができる。しかも、
前部フレームと後部フレームの組み替えが可能なので、
車体フレームの汎用性を高めることができる。
【0020】さらに、請求項3のように、前部フレーム
と後部フレームの連結位置を物品収納室の下方付近とす
れば、前部フレームと後部フレームを広い面積で連結す
ることができ、車体フレーム全体の剛性を良好に確保で
きる。
【0021】また、請求項4のように構成すれば、複数
の補強リブによりダウンメンバとステップボード構成部
の剛性が高められる。各補強リブはヘッドパイプの軸方
向と平行であるために前部フレームの型抜き方向に沿う
ものとなり、型の複雑化を招かないため、補強リブの設
置によって車体フレームの生産性が低下することがな
い。
【0022】そして、請求項5の構成によれば、ダウン
メンバとステップボード構成部の接続部付近において補
強リブの配置密度が高められたので、補強リブの設置に
伴う車体フレームの重量増加を最小限に止めながら効果
的に剛性を高めることができる。
【0023】また、請求項6のようにダウンメンバの形
状を末広がり形状にしたことにより、車体フレームの重
量増加を最小限に止めながら強度的負担の大きいダウン
メンバ下部の剛性を高めることができる。
【0024】
【発明の実施形態】以下、本発明の一実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0025】図1は、この発明を適用したスクータ型車
両の一例を示す左側面図である。このスクータ型車両1
1は、複数の分割フレームが組み立てられて一体化され
た車体フレーム12を備えている。例えば、車体フレー
ム12の前半部は前部フレーム13、後半部は後部フレ
ーム14とされ、これら前部フレーム13と後部フレー
ム14がボルトで連結固定されるようになっている。
【0026】前部フレーム13の前方にはヘッドパイプ
15が設けられ、このヘッドパイプ15からダウンメン
バ16が後下方に延在する。また、ヘッドパイプ15に
は前輪17を回動自在に支持するフロントフォーク18
やハンドルバー19等が設けられ、ハンドルバー19に
より前輪17が左右に回動自在に操舵される。
【0027】前部フレーム13の後方下部に設けられた
エンジン懸架ステー20には車幅方向に延びるピボット
軸21が架設され、このピボット軸21にリンク22を
介してパワーユニット23がスイング自在に設けられ
る。このパワーユニット23はエンジン24と、このエ
ンジン24の一側から後方に延びる伝導ケース25とが
一体化されている。エンジン24にはキャブレタ26お
よびエアクリーナ27、排気マフラ28等の補機類が設
けられる。
【0028】伝導ケース25の後端には駆動輪である後
輪29が保持される。伝導ケース25はスイングアーム
を兼ねており、リヤショックアブソーバ30により後部
フレーム14に弾性的に支持される。また、後輪29上
方の後部フレーム14にはリヤフェンダ31が取付けら
れる。
【0029】後部フレーム14の周囲には、車体カバー
の一部を構成する左右一体あるいは別体に形成されたア
ッパーフレームカバー32が後部フレーム14の上部を
囲むように設けられており、このアッパーフレームカバ
ー32下部にはロアサイドカバー33が例えば左右に分
割されて設けられる。
【0030】このアッパーフレームカバー32とロアサ
イドカバー33との接合部後端にはリアコンビネーショ
ンランプ34が設けられ、リヤコンビネーションランプ
34の上方、かつアッパーフレームカバー32の後端部
にはリヤキャリア35が設けられる。
【0031】アッパーフレームカバー32の上方には運
転シート36が例えば前方向に開閉自在に設けられ、こ
の運転シート36の下方、かつパワーユニット23の上
方にはヘルメット37等を収納可能な物品収納室38が
画成される。また、運転シート36後方のアッパーフレ
ームカバー32内にはシートロック装置39が設けられ
る。
【0032】フロントフォーク18と運転シート36と
の間は下方に大きくU字状に湾入しており、この部分に
ライダが足を載せる低床式のステップボード40が設け
られている。
【0033】図2は前部フレーム13の平面図であり、
図3は前部フレーム13の左側面図である。前部フレー
ム13はヘッドパイプ15と、このヘッドパイプ15か
ら後下方に延びるダウンメンバ16と、このダウンメン
バ16の下部から後方に延在するステップボード構成部
41と、後部フレーム支持部42とを備えて一体成形さ
れている。ステップボード構成部41はステップボード
40を下方から支持する部分であるが、ステップボード
構成部41の上面をそのままステップボード40として
活用してもよい。
【0034】ダウンメンバ16の形状は、ステップボー
ド構成部41に向かって太くなる末広がり形状であり、
その車幅方向に沿う縦断面形状がほぼ逆U字状となって
いる。そして、このダウンメンバ16の内側と、ステッ
プボード構成部41および後部フレーム支持部42の内
側(下面)には、それぞれ複数の補強リブ43が形成さ
れ、各部の剛性が高められている。これらの補強リブ4
3は、車両側面視でヘッドパイプ15と平行になるよう
に形成されている。また、ダウンメンバ16とステップ
ボード構成部41の接続部付近においては、他の部分よ
りも補強リブ43の配置密度(配置間隔)が高められて
いる。
【0035】さらに、後部フレーム支持部42の下端に
はエンジン懸架ステー20の取付穴44が穿設され、後
部フレーム支持部42上面および後端部側面には後部フ
レーム14取付用のボルト穴45が複数箇所穿設され
る。
【0036】図4は後部フレーム14の平面図であり、
図5は後部フレーム14の左側面図である。ここに示す
ように後部フレーム14は、上方に開口するバケット状
の物品収納室38と、この物品収納室38の後上部から
後方に延びる付属機器取付ブラケット46とを備えて一
体に成形されている。付属機器取付ブラケット46に
は、リヤキャリア取付部47と、リヤフェンダ取付部4
8と、シートロック装置取付部49と、リヤショックア
ブソーバ取付部50が一体成形されている。
【0037】リヤキャリア取付部47は付属機器取付ブ
ラケット46の後端部に設けられ、リヤキャリア35取
付用のねじ穴47aが複数個穿設されている。また、リ
ヤフェンダ取付部48はリヤキャリア取付部47の下方
に延設され、リヤフェンダ31取付用のねじ穴48aが
複数個穿設されている。なお、物品収納室38の後方両
側面にもリヤフェンダ31取付用のねじ穴48bが穿設
される。
【0038】さらに、シートロック装置取付部49は物
品収納室38とリヤキャリア取付部47との間に設けら
れ、シートロック装置39取付用のねじ穴49aが複数
個穿設されている。また、リヤショックアブソーバ取付
部50は物品収納室38の後方かつシートロック装置取
付部49の下方に設けられ、リヤショックアブソーバ3
0上端部取付用のボルト穴50aが穿設されている。な
お、これらの付属機器取付部47,48,49,50以
外に、例えば図示しない燃料タンクやオイルタンク等の
取付部を後部フレーム14に設けることもできる。
【0039】物品収納室38の底面には、前部フレーム
13の後部フレーム支持部42に穿設されたボルト穴4
5に整合する部位に複数のボルト穴51が穿設されてい
る。また、物品収納室38底面の下面後方寄りには左右
一対の後部フレーム取付ブラケット52が形成され、さ
らに物品収納室38の先端部には、運転シート36開閉
用のヒンジ(非図示)取付用のねじ穴53が穿設されて
いる。
【0040】そして、図6に平面図で、図7に左側面図
で示すように、前部フレーム13の後部フレーム支持部
42上面に後部フレーム14の物品収納室38底面が重
ねられ、後部フレーム支持部42のボルト穴45と物品
収納室38のボルト穴51に例えば上方からボルト54
aが挿通され、下方からナット54bが締結されること
により、前部フレーム13と後部フレーム14とが一体
的に結合される。
【0041】このように、前部フレーム13と後部フレ
ーム14の連結位置は物品収納室38の下方とされてお
り、これによって前部フレーム13と後部フレーム14
の連結部の面積を広く確保し、その連結強度を高めて車
体フレーム12全体の剛性を高めることができる。な
お、図7では後部フレーム14に付属機器30,31,
35,39が取り付けられた状態が示されている。
【0042】スクータ型車両11は以上のように構成さ
れている。このスクータ型車両11は、その車体フレー
ム12が物品収納室38の下方で前部フレーム13と後
部フレーム14に分割される構造であり、前部フレーム
13はヘッドパイプ15とダウンメンバ16とステップ
ボード構成部41と後部フレーム支持部42とが一体成
形され、後部フレーム14は物品収納室38と付属機器
取付ブラケット46(47,48,49,50)とが一
体成形されたものであるため、前部フレーム13および
後部フレーム14を鋼材よりも軽量な材料(例えば合成
樹脂や軽合金等)により一体鋳造することができる。
【0043】これにより、車体フレーム12全体の構成
部品点数および溶接箇所を大幅に削減することができ、
従来の鋼製部材で構成された車体フレームに比べ、車体
フレーム12を軽量、高剛性、高精度で生産性が高く、
しかもデザイン性の優れたものにすることができる。ま
た、前部フレーム13と後部フレーム14に種別を設け
て組み替えることにより、車体フレーム12の汎用性を
高めて多機種のスクータ型車両に対応することができ
る。
【0044】さらに、前部フレーム13に複数設けられ
た補強リブ43が、車両側面視でヘッドパイプ15の軸
方向と平行に形成されているため、各補強リブ43が前
部フレーム13の鋳造型の抜き方向(即ちヘッドパイプ
15の軸方向)に沿うものとなる。したがって、補強リ
ブ43の形成のために専用の型(スライド型等)を増設
する必要がなく、鋳造型の複雑化を招かないので、補強
リブ43の設置により車体フレーム12の生産性や製造
コストが低下することがない。
【0045】その上、ダウンメンバ16とステップボー
ド構成部41の接続部付近において補強リブ43の配置
密度を他の部分よりも高くしたことと、ダウンメンバ1
6の形状をステップボード構成部41に向かって太くな
る末広がり形状にしたことにより、車体フレーム12の
重量増加を最小限に止めつつ、強度的に最も負担の大き
いダウンメンバ16下部とステップボード構成部41の
接続部付近における剛性を高めることができる。
【0046】なお、前部フレーム13および後部フレー
ム14は、鋳造成型に限らず、鍛造成型や圧縮成型等に
よって製造してもよい。また、この実施形態では車体フ
レーム12が前部フレーム13と後部フレーム14の2
つに分割された例について述べたが、前後2分割に限ら
ず、他の分割形態(左右分割、上下分割、2つ以上の分
割等)にすることも考えられる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るスク
ータ型車両は、その車体フレームを複数の分割フレーム
が組み立てられて一体化される構成とし、そのうちの1
つの分割フレームをヘッドパイプとダウンメンバとステ
ップボード構成部とを備えて一体成形された前部フレー
ムとしたことを特徴としており、これにより前部フレー
ムを鋼材よりも軽量な材料を用いて自由な形状に一体鋳
造可能にし、軽量、高剛性、高精度で生産性および汎用
性が高く、かつデザイン性にも優れた車体フレームとす
ることができる。
【0048】また、本発明に係るスクータ型車両は、前
記前部フレームに、パワーユニット緩衝懸架用のリヤシ
ョックアブソーバの取付部を備えた別体の分割フレーム
を後部フレームとしてボルトで連結固定したので、車体
フレーム全体の構成部品点数および溶接箇所を一層削減
して車体フレームの生産性を高めるとともに軽量化と精
度向上を図り、しかも後部フレームと前部フレームの組
み替えを可能にして車体フレームの汎用性を高めること
ができる。
【0049】さらに、本発明に係るスクータ型車両は、
前記前部フレームと後部フレームの連結位置を、運転シ
ート下方に設けられる物品収納室の下方付近としたの
で、前部フレームと後部フレームの連結面積を広く取っ
て連結強度を高め、車体フレーム全体の剛性を良好に確
保することができる。
【0050】また、本発明に係るスクータ型車両は、前
記前部フレームのダウンメンバとステップボード構成部
に、車両側面視で前記ヘッドパイプの軸方向と平行な複
数の補強リブを形成したため、各補強リブを前部フレー
ムの型抜き方向に沿わせて、車体フレームの生産性を低
下させる型の複雑化を招くことなく、ダウンメンバとス
テップボード構成部の剛性を高めることができる。
【0051】さらに、本発明に係るスクータ型車両は、
前記前部フレームのダウンメンバとステップボード構成
部の接続部付近において、前記補強リブの配置密度を他
の部分よりも高くしたため、補強リブの設置に伴う車体
フレームの重量増加を最小限に止めながら効果的に剛性
を高めることができる。
【0052】さらに、本発明に係るスクータ型車両は、
前記前部フレームのダウンメンバの形状を、前記ステッ
プボード構成部に向かって太くなる末広がり形状にした
ので、車体フレームの重量増加を最小限に止めながら強
度的負担の大きいダウンメンバ下部の剛性を効果的に高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクータ型車両の一例を示す左側
面図。
【図2】前部フレームの平面図。
【図3】前部フレームの左側面図。
【図4】後部フレームの平面図。
【図5】後部フレームの左側面図。
【図6】車体フレーム全体の平面図。
【図7】本発明の一実施形態を示す車体フレーム全体の
左側面図。
【図8】(a)および(b)は、従来の車体フレームの
構造を示す斜視図。
【符号の説明】
11 スクータ型車両 12 車体フレーム 13 複数の分割フレームの1つである前部フレーム 14 複数の分割フレームの1つである後部フレーム 15 ヘッドパイプ 16 ダウンメンバ 18 フロントフォーク 23 パワーユニット 29 後輪 30 リヤショックアブソーバ 36 運転シート 38 物品収納室 40 ステップボード 41 ステップボード構成部 43 補強リブ 50 リヤショックアブソーバ取付部 54a ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62K 11/10 B62K 19/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントフォークと運転シートとの間に
    低床式のステップボードが設けられ、上記運転シートの
    下方に物品収納室が設けられるとともに、後輪を支持か
    つ駆動するパワーユニットが上記物品収納室の下方で車
    体フレームにスイング自在に支持されたスクータ型車両
    において、上記車体フレームを複数の分割フレームが組
    み立てられて一体化される構成とし、そのうちの1つの
    分割フレームを、上記フロントフォークを支持するヘッ
    ドパイプと、このヘッドパイプから後下方に延在するダ
    ウンメンバと、上記ダウンメンバの下部から後方に延在
    するステップボード構成部とを備えて一体成形された前
    部フレームとしたことを特徴とするスクータ型車両。
  2. 【請求項2】 前記前部フレームに、前記パワーユニッ
    ト緩衝懸架用のリヤショックアブソーバの取付部を備え
    た別体の分割フレームを後部フレームとしてボルトで連
    結固定した請求項1に記載のスクータ型車両。
  3. 【請求項3】 前記前部フレームと後部フレームの連結
    位置を前記物品収納室の下方付近とした請求項2に記載
    のスクータ型車両。
  4. 【請求項4】 前記前部フレームのダウンメンバとステ
    ップボード構成部に、車両側面視で前記ヘッドパイプの
    軸方向と平行な複数の補強リブを形成した請求項1に記
    載のスクータ型車両。
  5. 【請求項5】 前記前部フレームのダウンメンバとステ
    ップボード構成部の接続部付近において、前記補強リブ
    の配置密度を他の部分よりも高くした請求項4に記載の
    スクータ型車両。
  6. 【請求項6】 前記前部フレームのダウンメンバの形状
    を、前記ステップボード構成部に向かって太くなる末広
    がり形状にした請求項1に記載のスクータ型車両。
JP31523999A 1999-11-05 1999-11-05 スクータ型車両 Expired - Fee Related JP3147119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31523999A JP3147119B2 (ja) 1999-11-05 1999-11-05 スクータ型車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31523999A JP3147119B2 (ja) 1999-11-05 1999-11-05 スクータ型車両

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30523393A Division JP3279017B2 (ja) 1993-12-06 1993-12-06 スクータ型車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000103379A JP2000103379A (ja) 2000-04-11
JP3147119B2 true JP3147119B2 (ja) 2001-03-19

Family

ID=18063059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31523999A Expired - Fee Related JP3147119B2 (ja) 1999-11-05 1999-11-05 スクータ型車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3147119B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6729909B2 (ja) * 2016-03-25 2020-07-29 パナソニック ホームエレベーター株式会社 エレベーターのドア開閉装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000103379A (ja) 2000-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4739038B2 (ja) 自動二輪車のリヤクッション配置構造
JP3279017B2 (ja) スクータ型車両
JP2012025286A (ja) 車両用のリヤフェンダ
JPH1159542A (ja) 自動2輪車の車体構造
JP3147119B2 (ja) スクータ型車両
JP3569597B2 (ja) スクータ型車両における車体構造
JPS5849581A (ja) 自動二輪車の車体フレ−ム
JP4008096B2 (ja) 車体フレーム構造
JP2007076553A (ja) 自動二輪車のメインフレーム
JP3147118B2 (ja) スクータ型車両
JP3201108B2 (ja) スクータ型車両
JP3958555B2 (ja) スクータ型自動二輪車
JP4762652B2 (ja) 自動二輪車の車体フレーム
JP2000313391A (ja) スクータ型車両用車体フレーム
JP3701361B2 (ja) 自動二輪車の補機部品取付用ステイ構造
JPS63315383A (ja) 自動2輪車用車体フレ−ム
JP2003104267A (ja) スクータ型自動二輪車の車体フレーム
JP2020032887A (ja) 鞍乗り型車両の車体フレーム構造
JP2000313387A (ja) 自動二輪車用車体フレーム
JP3617282B2 (ja) 自動二輪車のツールボックス
JP4023899B2 (ja) 自動2輪車の背もたれ取付構造
JPH03136987A (ja) 自動2輪車のフレーム
JP2003237659A (ja) スクータ型自動二輪車
JP2000313390A (ja) スクータ型車両におけるリヤクッションユニットの取付構造
JPH11321756A (ja) スクータの車体フレーム装置

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100112

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees