JP3145929B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特に表面チャネル型MOSトランジスタの
製造方法に関する。
方法に関し、特に表面チャネル型MOSトランジスタの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MOSFETの微細化に伴い短チャネル
効果の抑制および駆動力の向上を考慮した場合、表面チ
ャネル型MOS構造が有利とされている。従って、不純
物のドーピング方法としては、ゲート電極とソース/ド
レイン拡散層へイオン注入により同時にドーピングする
方法が一般的である。またゲート酸化膜の膜厚もできる
限り薄く形成することが現在のトレンドであり、特にp
MOSへのイオン注入時にボロンを用いると、チャネリ
ングにより拡散層が深く形成されることの他、ゲート電
極およびゲート酸化膜を突き抜けてチャネル領域までボ
ロンが注入され、しきい値の変動等を起こすことが問題
となっている。このため、分子イオンであるBF2 イオ
ンを用いチャネリングを抑制し、これらの問題を防ぐ方
法が一般的に用いられている。
効果の抑制および駆動力の向上を考慮した場合、表面チ
ャネル型MOS構造が有利とされている。従って、不純
物のドーピング方法としては、ゲート電極とソース/ド
レイン拡散層へイオン注入により同時にドーピングする
方法が一般的である。またゲート酸化膜の膜厚もできる
限り薄く形成することが現在のトレンドであり、特にp
MOSへのイオン注入時にボロンを用いると、チャネリ
ングにより拡散層が深く形成されることの他、ゲート電
極およびゲート酸化膜を突き抜けてチャネル領域までボ
ロンが注入され、しきい値の変動等を起こすことが問題
となっている。このため、分子イオンであるBF2 イオ
ンを用いチャネリングを抑制し、これらの問題を防ぐ方
法が一般的に用いられている。
【0003】ところが、BF2 イオン注入時にはボロン
と同時に弗素が導入され、この弗素は熱拡散により酸化
膜中や結晶欠陥に捕獲されやすいという性質がある。ま
た、この弗素イオンが酸化膜中に存在すると、酸化膜中
でのボロンの拡散を促進する作用が現れることが知られ
ている。従って、pMOS形成時のBF2 注入後、活性
化熱処理を行った時に弗素がゲート酸化膜中に大量に存
在すると、ゲート電極中のボロンがゲート酸化膜を通り
抜けてしまう。
と同時に弗素が導入され、この弗素は熱拡散により酸化
膜中や結晶欠陥に捕獲されやすいという性質がある。ま
た、この弗素イオンが酸化膜中に存在すると、酸化膜中
でのボロンの拡散を促進する作用が現れることが知られ
ている。従って、pMOS形成時のBF2 注入後、活性
化熱処理を行った時に弗素がゲート酸化膜中に大量に存
在すると、ゲート電極中のボロンがゲート酸化膜を通り
抜けてしまう。
【0004】この問題を抑制する施策として、特開平5
−102067号公報に、ゲート酸化膜中に塩素を導入
することにより、BF2 イオン注入によってドーピング
されたゲート電極中からのボロンの拡散を抑制する方法
が提案されている。この方法では、ゲート酸化膜中での
弗素結合を減らすために塩素を導入し、弗素のボロン拡
散促進を抑制することを目的としている。
−102067号公報に、ゲート酸化膜中に塩素を導入
することにより、BF2 イオン注入によってドーピング
されたゲート電極中からのボロンの拡散を抑制する方法
が提案されている。この方法では、ゲート酸化膜中での
弗素結合を減らすために塩素を導入し、弗素のボロン拡
散促進を抑制することを目的としている。
【0005】また、特開平7−122746号公報に
は、BF2 イオン注入時のゲート電極への弗素の侵入を
防ぐために、図5に示すようにイオン注入前にゲート電
極3上に酸化膜8を堆積しておいて、この酸化膜8中に
BF2 イオンの投影飛程をもってくることによって、ゲ
ートポリシリコン3に注入される弗素の濃度を減らすこ
とができる。従って、活性化熱処理時にゲート電極に弗
素が入るのを抑え、しきい値電圧を安定化させる。
は、BF2 イオン注入時のゲート電極への弗素の侵入を
防ぐために、図5に示すようにイオン注入前にゲート電
極3上に酸化膜8を堆積しておいて、この酸化膜8中に
BF2 イオンの投影飛程をもってくることによって、ゲ
ートポリシリコン3に注入される弗素の濃度を減らすこ
とができる。従って、活性化熱処理時にゲート電極に弗
素が入るのを抑え、しきい値電圧を安定化させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
5−102067号公報に示された方法では、ゲート酸
化膜中に塩素を導入しているため塩素自身の固定電荷の
影響により、しきい値の不安定性やゲート酸化膜の信頼
性に悪影響を及ぼす可能性がある。
5−102067号公報に示された方法では、ゲート酸
化膜中に塩素を導入しているため塩素自身の固定電荷の
影響により、しきい値の不安定性やゲート酸化膜の信頼
性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0007】また、特開平7−122746号公報に示
された方法では、弗素の注入量が減少すると同時にBの
導入量も減少するため、ゲート電極中のボロン濃度が低
くなり、層抵抗の上昇およびゲート電極の空乏化による
駆動力の低下の問題が生じる。また、この問題を回避す
るためにポリシリコンを堆積した直後に、NMOS領域
にはリンを、PMOS領域にはボロンを、それぞれレジ
ストをマスクにしてイオン注入を行うことにより、p+
ゲートへの弗素の侵入を防止すると同時にゲート電極へ
のドーピングを十分に行い低抵抗化を行う手段も述べら
れているが、この低抵抗化注入時のボロンの突き抜けに
関しては述べられていないし、工程数の増加が著しい。
された方法では、弗素の注入量が減少すると同時にBの
導入量も減少するため、ゲート電極中のボロン濃度が低
くなり、層抵抗の上昇およびゲート電極の空乏化による
駆動力の低下の問題が生じる。また、この問題を回避す
るためにポリシリコンを堆積した直後に、NMOS領域
にはリンを、PMOS領域にはボロンを、それぞれレジ
ストをマスクにしてイオン注入を行うことにより、p+
ゲートへの弗素の侵入を防止すると同時にゲート電極へ
のドーピングを十分に行い低抵抗化を行う手段も述べら
れているが、この低抵抗化注入時のボロンの突き抜けに
関しては述べられていないし、工程数の増加が著しい。
【0008】LSIの高速化および低消費電力化を実現
するためには、半導体素子の高性能化が必要となり、M
OS型トランジスタの微細化に伴う短チャネル効果の抑
制のために、表面チャネル型MOSFETを形成しなけ
ればならない。
するためには、半導体素子の高性能化が必要となり、M
OS型トランジスタの微細化に伴う短チャネル効果の抑
制のために、表面チャネル型MOSFETを形成しなけ
ればならない。
【0009】従って、本発明の目的は、p+ ゲート電極
からのボロンの突き抜けを抑制し、動作の安定性や信頼
性を向上させるための、MOS型トランジスタのゲート
電極の形成技術を確立した方法を提供することにある。
からのボロンの突き抜けを抑制し、動作の安定性や信頼
性を向上させるための、MOS型トランジスタのゲート
電極の形成技術を確立した方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、半導体素子
の製造方法において、半導体基板上に、ゲート酸化膜を
介してゲート電極となるポリシリコンを形成し、BF2
をイオン注入した後の活性化熱処理時に、ゲート酸化膜
中に偏析する弗素の濃度を1E14cm-2以下に抑える
とボロンの突き抜けを低減し、しきい値の変動を抑制で
きることを見出した。以下に課題を解決するための手段
について工程を追って説明する。
の製造方法において、半導体基板上に、ゲート酸化膜を
介してゲート電極となるポリシリコンを形成し、BF2
をイオン注入した後の活性化熱処理時に、ゲート酸化膜
中に偏析する弗素の濃度を1E14cm-2以下に抑える
とボロンの突き抜けを低減し、しきい値の変動を抑制で
きることを見出した。以下に課題を解決するための手段
について工程を追って説明する。
【0011】シリコン半導体を熱酸化してSiO2 膜を
形成する工程と、該SiO2 膜の上にポリシリコン膜を
堆積する工程と、前記ポリシリコン膜中に酸素リーク層
を設ける工程と、前記ポリシリコン膜中にBF2 イオン
を注入する工程と、活性化熱処理によりS/Dおよびゲ
ート電極に注入された該BF2 のボロン活性化を行うこ
とによりpMOSが完成される。前記工程において、B
F2 注入時の弗素のピークを、酸素リーク層の位置より
も浅く形成する工程と、導入した不純物の活性化熱処理
時に、この酸素リーク層および非晶質化層/ポリシリコ
ン界面に形成される結晶欠陥に弗素を偏析させること
で、ゲート酸化膜中に取り込まれる弗素を低く抑える工
程を含んでなる半導体装置の製造方法である。
形成する工程と、該SiO2 膜の上にポリシリコン膜を
堆積する工程と、前記ポリシリコン膜中に酸素リーク層
を設ける工程と、前記ポリシリコン膜中にBF2 イオン
を注入する工程と、活性化熱処理によりS/Dおよびゲ
ート電極に注入された該BF2 のボロン活性化を行うこ
とによりpMOSが完成される。前記工程において、B
F2 注入時の弗素のピークを、酸素リーク層の位置より
も浅く形成する工程と、導入した不純物の活性化熱処理
時に、この酸素リーク層および非晶質化層/ポリシリコ
ン界面に形成される結晶欠陥に弗素を偏析させること
で、ゲート酸化膜中に取り込まれる弗素を低く抑える工
程を含んでなる半導体装置の製造方法である。
【0012】本発明では、ゲート酸化膜中に偏析する弗
素原子を減らすことによって、弗素が原因となるボロン
の拡散促進の影響が低減され、ボロンの突き抜けを抑制
することになる。
素原子を減らすことによって、弗素が原因となるボロン
の拡散促進の影響が低減され、ボロンの突き抜けを抑制
することになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を用いて説明する。
図面を用いて説明する。
【0014】図1は本発明の一実施例を示すプロセス断
面図である。図1(a)は、シリコン基板1の表面に、
選択的にフィールド酸化膜2を形成した後、この基板の
素子形成領域の表面にゲート酸化膜3を形成した構造を
示す。図1(b)はゲート酸化膜上にノンドープのポリ
シリコンからなるゲート電極4を形成するにあたり、ポ
リシリコン膜中に酸素リーク層5を設ける。これはポリ
シリコンの成長中に、酸素ガスを混入させ5nm〜10
nm程度の薄い酸化膜層をポリシリコン膜中に形成させ
る。
面図である。図1(a)は、シリコン基板1の表面に、
選択的にフィールド酸化膜2を形成した後、この基板の
素子形成領域の表面にゲート酸化膜3を形成した構造を
示す。図1(b)はゲート酸化膜上にノンドープのポリ
シリコンからなるゲート電極4を形成するにあたり、ポ
リシリコン膜中に酸素リーク層5を設ける。これはポリ
シリコンの成長中に、酸素ガスを混入させ5nm〜10
nm程度の薄い酸化膜層をポリシリコン膜中に形成させ
る。
【0015】図1(c)では、レジストをマスクとして
パターニングを行いゲート電極6を形成し、ゲート側壁
に絶縁膜7を配置した一般的なMOS型構造を示す。こ
のゲート電極をマスクとして、ソース・ドレイン領域お
よびゲート電極へのドーピングのためにBF2 を20k
eV程度のエネルギーで3×1015cm-2注入する
(d)。このとき、BF2 注入時の弗素のピークを酸素
リーク層よりも浅い領域に位置することが重要なため、
予めポリシリコンの成長時に酸素リーク層の位置を規定
しておく。
パターニングを行いゲート電極6を形成し、ゲート側壁
に絶縁膜7を配置した一般的なMOS型構造を示す。こ
のゲート電極をマスクとして、ソース・ドレイン領域お
よびゲート電極へのドーピングのためにBF2 を20k
eV程度のエネルギーで3×1015cm-2注入する
(d)。このとき、BF2 注入時の弗素のピークを酸素
リーク層よりも浅い領域に位置することが重要なため、
予めポリシリコンの成長時に酸素リーク層の位置を規定
しておく。
【0016】注入した不純物の活性化熱処理は、ランプ
アニールにより高温短時間処理を施す。BF2 イオン注
入直後、および活性化熱処理後のポリシリコン膜中のボ
ロンと弗素のプロファイルを図2(a)(b)にそれぞ
れ示す。イオン注入直後には弗素のピーク(Rp:投影
飛程)は酸素リーク層より表面側に位置し、且つボロン
はイオン注入時のチャネリングを考慮してもゲート酸化
膜を突き抜けないようにポリシリコンの膜厚を150n
mとする。活性化熱処理時には、弗素は酸化膜や結晶欠
陥に捕獲され易いという特性があり、酸素リーク層に大
部分の弗素が偏析され、これより深い位置にあるゲート
酸化膜まで拡散していく弗素原子が減少する。また、酸
化膜中に捕獲された弗素はボロンの拡散を促進する特性
があるため、ボロンは図2(b)に示したようにポリシ
リコン中に一様に分布し、ゲート電極の空乏化は生じな
い。
アニールにより高温短時間処理を施す。BF2 イオン注
入直後、および活性化熱処理後のポリシリコン膜中のボ
ロンと弗素のプロファイルを図2(a)(b)にそれぞ
れ示す。イオン注入直後には弗素のピーク(Rp:投影
飛程)は酸素リーク層より表面側に位置し、且つボロン
はイオン注入時のチャネリングを考慮してもゲート酸化
膜を突き抜けないようにポリシリコンの膜厚を150n
mとする。活性化熱処理時には、弗素は酸化膜や結晶欠
陥に捕獲され易いという特性があり、酸素リーク層に大
部分の弗素が偏析され、これより深い位置にあるゲート
酸化膜まで拡散していく弗素原子が減少する。また、酸
化膜中に捕獲された弗素はボロンの拡散を促進する特性
があるため、ボロンは図2(b)に示したようにポリシ
リコン中に一様に分布し、ゲート電極の空乏化は生じな
い。
【0017】図3には、ゲート酸化膜中の弗素ドーズ量
とフラットバンド電圧(Vfb)のシフト量(ゲートポリ
シリコンに弗素が導入されていないサンプルに対しての
シフト量)を示した。この図からゲート酸化膜中の弗素
ドーズ量が1×1014cm−2以下であると、Vfbの
シフトはほとんど起こらないことが分かる。従って本発
明ではゲート酸化膜中の弗素ドーズ量を1×1014c
m−2以下に抑えられるため、しきい値電圧は安定でば
らつきが小さい。
とフラットバンド電圧(Vfb)のシフト量(ゲートポリ
シリコンに弗素が導入されていないサンプルに対しての
シフト量)を示した。この図からゲート酸化膜中の弗素
ドーズ量が1×1014cm−2以下であると、Vfbの
シフトはほとんど起こらないことが分かる。従って本発
明ではゲート酸化膜中の弗素ドーズ量を1×1014c
m−2以下に抑えられるため、しきい値電圧は安定でば
らつきが小さい。
【0018】第1の参考例について図4を用いて説明す
る。図4は、シリコン基板1の表面に、選択的にフィー
ルド酸化膜2を形成した後、この基板の素子形成領域の
表面にゲート酸化膜3、およびノンドープのポリシリコ
ンからなるゲート電極6を形成した一般的なMOS型構
造を示し、このゲート電極をマスクとして、BF2を2
0keVのエネルギーで1×1015cm-2イオン注入を
行う。
る。図4は、シリコン基板1の表面に、選択的にフィー
ルド酸化膜2を形成した後、この基板の素子形成領域の
表面にゲート酸化膜3、およびノンドープのポリシリコ
ンからなるゲート電極6を形成した一般的なMOS型構
造を示し、このゲート電極をマスクとして、BF2を2
0keVのエネルギーで1×1015cm-2イオン注入を
行う。
【0019】次に、ポリシリコン中に注入された弗素濃
度を減らす目的で、600℃程度で5時間の熱処理を行
うことにより、拡散層に注入されたボロンが増速拡散せ
ず、且つ注入された弗素は外方拡散する。この熱処理時
には、ゲートポリシリコンの表面は膜で覆われていない
ことが条件である。前記工程により、弗素濃度は注入直
後の1/3以下に減少する。続けて活性化アニールとし
て、ランプアニールにより高温短時間アニールを行う。
このときポリシリコン膜中での弗素濃度が減少している
ため、ゲート酸化膜付近に偏析する弗素の濃度が1×1
014cm-2以下に減少し、ゲート酸化膜中でのボロンの
増速拡散が促進されることがなく、ボロンの突き抜けを
抑制できる。
度を減らす目的で、600℃程度で5時間の熱処理を行
うことにより、拡散層に注入されたボロンが増速拡散せ
ず、且つ注入された弗素は外方拡散する。この熱処理時
には、ゲートポリシリコンの表面は膜で覆われていない
ことが条件である。前記工程により、弗素濃度は注入直
後の1/3以下に減少する。続けて活性化アニールとし
て、ランプアニールにより高温短時間アニールを行う。
このときポリシリコン膜中での弗素濃度が減少している
ため、ゲート酸化膜付近に偏析する弗素の濃度が1×1
014cm-2以下に減少し、ゲート酸化膜中でのボロンの
増速拡散が促進されることがなく、ボロンの突き抜けを
抑制できる。
【0020】第2の参考例は第1の参考例と同様に、シ
リコン基板1の表面に、選択的にフィールド酸化膜2を
形成した後、この基板の素子形成領域の表面にゲート酸
化膜3、およびノンドープのポリシリコンからなるゲー
ト電極4を形成した一般的なMOS型構造を形成する。
このゲート電極をマスクとして、BF2を5keV以下
のエネルギーで3×1015cm-2イオン注入を行う。イ
オン注入時の拡散層とゲートポリシリコンの表面の保護
酸化膜は被覆せず、注入後にキャップとなるシリコン酸
化膜あるいは窒化膜で表面を覆う。これは、活性化熱処
理時にボロンの外方拡散を防ぐためのもので、注入エネ
ルギーが低い場合、不純物は大部分が最表面に分布して
おり、注入欠陥も小さく表面部分にしか形成されないた
め、キャップ膜がないと外方拡散が生じやすい。ボロン
が外方拡散してしまうと、拡散層およびゲートポリシリ
コンの不純物濃度が減少し、層抵抗が上昇し駆動力の低
下が生じる。ゲートポリシリコン中の弗素は、表面の酸
化膜部分にその大半が偏析し、ゲート酸化膜中に偏析す
る弗素を1×1014cm-2以下に低減できるため、ボロ
ンの突き抜けが抑制される。本参考例においては、ゲー
ト酸化膜のボロンの突き抜けが抑制されると同時に、ソ
―ス・ドレイン拡散層が極めて浅く形成できるため、短
チャネル効果が抑制された高性能なpMOSが形成でき
る。
リコン基板1の表面に、選択的にフィールド酸化膜2を
形成した後、この基板の素子形成領域の表面にゲート酸
化膜3、およびノンドープのポリシリコンからなるゲー
ト電極4を形成した一般的なMOS型構造を形成する。
このゲート電極をマスクとして、BF2を5keV以下
のエネルギーで3×1015cm-2イオン注入を行う。イ
オン注入時の拡散層とゲートポリシリコンの表面の保護
酸化膜は被覆せず、注入後にキャップとなるシリコン酸
化膜あるいは窒化膜で表面を覆う。これは、活性化熱処
理時にボロンの外方拡散を防ぐためのもので、注入エネ
ルギーが低い場合、不純物は大部分が最表面に分布して
おり、注入欠陥も小さく表面部分にしか形成されないた
め、キャップ膜がないと外方拡散が生じやすい。ボロン
が外方拡散してしまうと、拡散層およびゲートポリシリ
コンの不純物濃度が減少し、層抵抗が上昇し駆動力の低
下が生じる。ゲートポリシリコン中の弗素は、表面の酸
化膜部分にその大半が偏析し、ゲート酸化膜中に偏析す
る弗素を1×1014cm-2以下に低減できるため、ボロ
ンの突き抜けが抑制される。本参考例においては、ゲー
ト酸化膜のボロンの突き抜けが抑制されると同時に、ソ
―ス・ドレイン拡散層が極めて浅く形成できるため、短
チャネル効果が抑制された高性能なpMOSが形成でき
る。
【0021】
【発明の効果】以上のような製造方法で作製したトラン
ジスタは、ゲート酸化膜近傍に偏析する弗素の濃度をコ
ントロールし、ゲート酸化膜中でのボロンの増速拡散を
抑制することができるため、しきい値の変動を防ぎ安定
したデバイス動作が得られるのに加え、長期信頼性に関
しても効果が得られる。
ジスタは、ゲート酸化膜近傍に偏析する弗素の濃度をコ
ントロールし、ゲート酸化膜中でのボロンの増速拡散を
抑制することができるため、しきい値の変動を防ぎ安定
したデバイス動作が得られるのに加え、長期信頼性に関
しても効果が得られる。
【図1】本発明の第1実施例を示す工程断面図。
【図2】図1のp型ポリシリコンゲートのボロンと弗素
の深さ方向の濃度プロファイル。
の深さ方向の濃度プロファイル。
【図3】図1のゲート酸化膜中の弗素濃度とMOS容量
特性との関係図。
特性との関係図。
【図4】第1の参考例を示す断面図。
【図5】従来例の工程断面図。
1 Si基板 2 フィールド酸化膜 3 ゲート酸化膜 4 ポリシリコン膜 5 酸素リーク層 6 ゲート電極 7 ゲート側壁 8 BF2注入領域
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−102466(JP,A) 特開 平7−106276(JP,A) 特開 昭63−21825(JP,A) 特開 平2−129927(JP,A) 特開 昭62−97325(JP,A) 特開 昭49−56585(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】半導体基板上にゲート酸化膜を介してポリ
シリコンのゲート電極を形成し、前記ゲート電極にBF
2のイオンを注入する半導体装置の製造方法であって、
前記ポリシリコンの成長中に酸素ガスを混入させること
で前記ゲート電極中にフッ素を捕獲しボロンの拡散を促
進する酸素リーク層を形成することを特徴とする半導体
装置の製造方法。 - 【請求項2】前記BF2のイオンを、フッ素のピーク位
置を前記酸素リーク層よりも浅い領域に注入することを
特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】前記BF2イオン注入後に、活性化熱処理
をすることにより前記酸素リーク層にフッ素を捕獲させ
前記ゲート酸化膜へのフッ素の拡散を防ぐことを特徴と
する請求項2記載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21564496A JP3145929B2 (ja) | 1996-08-15 | 1996-08-15 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21564496A JP3145929B2 (ja) | 1996-08-15 | 1996-08-15 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1065152A JPH1065152A (ja) | 1998-03-06 |
JP3145929B2 true JP3145929B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=16675825
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21564496A Expired - Fee Related JP3145929B2 (ja) | 1996-08-15 | 1996-08-15 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3145929B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11163345A (ja) * | 1997-09-29 | 1999-06-18 | Matsushita Electron Corp | 半導体装置の製造方法 |
KR100587050B1 (ko) * | 2000-06-29 | 2006-06-07 | 주식회사 하이닉스반도체 | 반도체 소자의 제조방법 |
JP4733912B2 (ja) | 2003-04-03 | 2011-07-27 | 株式会社東芝 | 半導体装置の製造方法 |
US7157341B2 (en) * | 2004-10-01 | 2007-01-02 | International Business Machines Corporation | Gate stacks |
-
1996
- 1996-08-15 JP JP21564496A patent/JP3145929B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1065152A (ja) | 1998-03-06 |
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