JP3144782U - 型押用版 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の図柄等が印刷された被加工物の所望の位置に、位置精度よく正確に凹凸形状で形成された成型立体画像が容易に形成できるとともに、被加工物に型押し成型された成型立体画像と被加工物に印刷されている図柄等との位置ずれ形成などの不都合の発生がなくなり、型押し生産の良品歩留りが向上できる型押用版を提供する。
【解決手段】平板状の凸版基板部21と該凸版基板部21の一面から突出して形成された凸形状の凸型部22を有する型押用凸型版2と、平面または凹形状で形成された凹型部32を有する受型版3とを備え、凸型部22と凹型部32のうちの少なくとも1つに立体画像が形成され、型押用凸型版2の凸版基板部21と前記受型版3のうちの少なくとも一つが厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する型押用版。
【選択図】図1

Description

本考案は、被加工物に凹凸形状の立体画像または箔押立体画像を形成するために使用される型押用版に関する。
型押し加工により厚紙などの被加工物に凹凸形状の成型立体画像を形成するために使用される一般的な型押加工装置の主要部の概略の断面図が図11の(a)に示され、この型押加工装置により作製された被加工物の概略の断面図が図11の(b)に示される。図11の(a)において、型押用凸型版102が加工装置の下基盤8にボルトなどの固定冶具により着脱可能に固定され、受型版103が加工装置の上基盤9にボルトなどの固定冶具により着脱可能に固定される。型押用凸型版102には凸形状の立体画像凸型部102aが形成され、受型版103には凹形状の立体画像凹型部103aが形成されている。型押用凸型版102と受型版103とが合わされたときに、立体画像凸型部102aと立体画像凹型部103aは互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有している。凹凸形状の立体画像としては、所定の文字・模様・文様・図柄・絵柄等の任意の凹凸パターンが使用されている。
図11に示される型押用凸型版102の作製工程を説明するための概略の断面図が図12に示される。図12の(a)に示されるような直方体の金属製のブロックが準備される。その金属製ブロックを使用して、腐蝕加工、機械加工、放電加工などにより、所定の箇所が除去されて、(b)に示されるような、凸形状の立体画像凸型部102aを形成した型押用凸型版102が得られる。一般に、立体画像凸型部102aを形成した型押用凸型版102は真ちゅうや鉄合金などの金属製であり、また、凹形状の立体画像凹型部103aを形成した受型版103も真ちゅうや鉄合金などの金属製である。これらの金属製の版は機械加工により作製されている。このような型押用凸型版102と受型版103との間に、被加工物50として所定の図柄等が印刷されている厚紙などをその図柄の所望の位置に配置した状態で、加工装置の下基盤8および上基盤9のうちの少なくとも一つを上下動することにより、被加工物50を押圧して、図11の(b)に示されるように被加工物50の所定の位置に凹凸形状の成型立体画像50aが形成される。このようにして、被加工物50の所望の位置に成型立体画像50aが凹凸形状で型押し形成される。
また、転写箔材料とこのような型押用版を使用して、被加工物に立体形状で凹凸形状であるとともに、箔押し形成した成形立体画像が箔押し形成される。この場合、被加工物と受型版103との間、又は、型押用凸型版102と被加工物との間に転写箔材料としての転写箔フィルムを位置する状態で、型押用凸型版102と受型板103とを互いに押圧することにより、被加工物の所定の位置に凹凸形状で箔転写形成された成型立体画像が形成される。この際、下基盤8又は上基盤9を加熱して押圧加工する方式も使用される。
上記のような型押用版において、型押用凸型版と受型版のそれぞれの版は、鉄合金や真ちゅうなどの金属によって作製されている。一般に、約0.1mm以上の厚さの金属製板は厚さ方向に不透明である。従って、所定の図柄等が印刷された紙類の表面側に金属製の型押用版を重ねて配置したときに、金属製型押用版側から紙類に印刷されている図柄等を視認することはできない。このような金属製の型押用版を使用して、図柄等が印刷された紙類等の被加工物の表面の所望の位置に成型立体画像を形成する場合、試しの型押し操作を繰り返して行って、被加工物に印刷されている図柄の位置と型押用版との位置との相対位置を合わせている。すなわち、多くの試しの型押し操作を繰り返し行って、被加工物と型押用版との相対位置を微調整していき、最終的に正確な位置合わせを行っている。また、被加工物の図柄の位置と型押用版との相対位置が所望の位置からずれて型押しされる場合もあり、成型立体画像が被加工物の所望の位置からずれて型押し形成されるなどの不都合が発生することもある。また、特に、型押用凸型版は金属製であり、腐蝕加工、機械加工、放電加工、手彫りなどの加工により作製するために、型押用凸型版の作製に高いコストが必要であり、型押用凸型版が磨耗などにより破損した場合にも、その補修または再度の作製のためにさらに高コストを要していた。
本考案は、上述した問題点を解決して、被加工物の所望の位置に位置精度よく正確に、立体形状であって凹凸形状で形成された成型立体画像を、容易に形成できるとともに、位置ずれ形成などの不都合の発生ない良品歩留りを向上できる型押用版を提供する。
本考案の型押用版は、被加工物に成型立体画像を成型加工するための型押用凸型版と受型版とを備えた型押用版であって、前記型押用凸型版は、平板状の凸版基板部と、該凸版基板部の一面から突出して形成された凸形状の凸型部を有し、前記受型版は、平面を有する平板状の受版基板部のみ、または、平面を有する平板状の受版基板部と該平面に凹形状で形成された凹型部を有し、前記凸型部と前記凹型部のうちの少なくとも1つに前記成型立体画像の表面形状に一致する表面形状を有する立体画像が形成され、その立体画像が前記凸型部に形成されている場合には前記凸型部は凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部を有し、前記立体画像が前記凹型部に形成されている場合には前記凹型部は凹表面形状の立体画像の立体画像凹型部を有し、前記型押用凸型版の前記凸版基板部と前記受型版のうちの少なくとも一つは、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版において、前記受型版は前記受版基板部と前記凹型部を有し、前記凸型部と前記凹型部の双方に前記立体画像が形成され、前記凸型部は凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部と前記立体画像凸型部の外郭形状を現す凸型部外郭線を有し、前記凹型部は凹表面形状の立体画像の立体画像凹型部と前記立体画像凹型部の外郭形状を現す凹型部外郭線を有し、前記型押用凸型版と前記受型版とが合わされたときに、前記立体画像凸型部と前記立体画像凹型部は互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版において、前記受型版は前記受版基板部と前記凹型部を有し、前記凸型部は凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部と前記立体画像凸型部の外郭形状を現す凸型部外郭線を有し、前記凹型部は、前記凸型部外郭線と同じ形状の凹型部外郭線と、凹表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凹型部を有し、前記型押用凸型版と前記受型版とが合わされたときに、前記立体画像凸型部と前記滑曲面凹型部は互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版において、前記受型版は前記受版基板部と前記凹型部を有し、前記凹型部は、凹表面形状の立体画像の立体画像凹型部と前記立体画像凹型部の外郭形状を現す凹型部外郭線を有し、前記凸型部は、前記凹型部外郭線と同じ形状の凸型部外郭線と、凸表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凸型部を有し、前記型押用凸型版と前記受型版とが合わされたときに、前記立体画像凹型部と前記滑曲面凸型部は互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版において、前記受型版は平面を有する平板状の受版基板部のみを有し、前記凸型部は、凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部と前記立体画像凸型部の外郭形状を現す凸型部外郭線を有し、被加工物の一方の表面に凹形状の立体画像を転写して成型加工することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版において、前記型押用凸型版の前記凸版基板部が厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、前記凸型部が形成されている側およびその反対側の双方の側から前記凸型部の外郭形状を現す凸型部外郭線も透けて視認できることを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版の前記型押用凸型版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、前記凸型部も前記凸版基板部と同じ程度に厚さ方向に透けて見える透明性を有し、前記凸型部が形成されている側およびその反対側の双方の側から前記凸型部の外郭形状も視認できることを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版の前記型押用凸型版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、前記凸型部も厚さ方向に透けて見える透明性を有し、前記凸版基板部と前記凸型部は厚さ方向に異なる透明性を有することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版の前記型押用凸型版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、前記凸型部は厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版の前記型押用凸型版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有するとともに、無色または着色され、前記凸型部は前記凸版基板部と比べて異なる色に着色された材料から構成されていることを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版の前記型押用凸型版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する第一材料から構成され、前記凸型部は前記第一材料と異なる材質の第二材料から構成され、前記凸型部が前記凸版基板部に接合固定されていることを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版の前記型押用凸型版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する材質の材料より構成され、前記凸型部は、立体画像形状に対して凹凸が逆転した形状の立体画像反対凹型部を形成した反対金型とプラスチック原材料との使用により形成されたプラスチック成型体より構成されることを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版の前記型押用凸型版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する熱硬化性樹脂製板材であり、前記凸型部は、立体画像形状に対して凹凸が逆転した形状の立体画像反対凹型部を形成した反対金型と熱硬化性樹脂原材料との使用により、前記凸版基板部の表面に直接に転写形成されて接合固定された熱硬化性樹脂製成形体であることを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版の前記型押用凸型版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、前記凸版基板部と前記凸型部は同じ材料から構成され、前記凸型部は平板状の前記凸版基板部と一体に形成されていることを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、前記受型版は厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版において、前記受型版は金属材料から構成され、前記型押用凸型版はプラスチック材料から構成されていることを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版において、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、前記受型版は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版において、前記受型版は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有するとともに、前記受型版は平面を有する平板状の受版基板部と該平面に凹形状で形成された凹型部を有し、前記凹型部が形成されている側およびその反対側の双方から前記凹型部の外郭形状を現す凹型部外郭線も透けて視認でき、前記凸版基板部は厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有することを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版は、前記型押用凸型版2と前記受型版3により、所定の図柄が印刷された被加工物の所望の位置に、成型立体画像部を型押し転写形成するために使用されることを特徴とする。
望ましくは、本考案の型押用版は、前記型押用凸型版2と前記受型版3により、所定の図柄が印刷された被加工物の所望の位置に、転写箔材料による成型立体画像部を箔押し転写形成するために使用されることを特徴とする。
上記の本考案の型押用版の構成において、型押用凸型版の凸版基板部と受型版のうちの少なくとも一つが厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有するため、所定の図柄等が印刷された被加工物に、上記の透明性を有する型押用凸型版または受型版またはこれら双方の版を重ねた場合に、これらの版の裏面側に位置する前記被加工物に印刷形成されている図柄等が、重ねられた版の表面側から透けて見えるようになる。従って、型押用版に形成された立体画像と被加工物に印刷されている図柄等との相対位置を、操作者が容易に視認することができるようになるために、操作者が型押し操作するときに、型押用版と被加工物との相対位置を、容易に、優れた位置精度で、正確に微調整して、制御して設定することが可能になる。その結果、所定の図柄等が印刷された被加工物の所望の位置に、位置精度よく、正確に、凹凸形状で形成された成型立体画像が容易に形成できる。さらに、被加工物に型押し成型された成型立体画像と被加工物に印刷されている図柄等との位置ずれ形成などの不都合の発生がなくなり、型押し生産の良品歩留りが向上できる。
本考案の型押用版は、被加工物に成型立体画像を成型加工するための型押用凸型版と受型版とからなる一対の型押用版であって、前記型押用凸型版は、平板状の凸版基板部と、該凸版基板部の一面から突出して形成された凸形状の凸型部を有し、前記受型版は、平面を有する平板状の受版基板部のみ、または、平面を有する平板状の受版基板部と該平面に凹形状で形成された凹型部を有し、前記凸型部と前記凹型部のうちの少なくとも1つに前記成型立体画像の表面に一致する表面を有する立体画像が形成され、その立体画像が前記凸型部に形成されている場合には前記凸型部は凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部を有し、前記立体画像が前記凹型部に形成されている場合には前記凹型部は凹表面形状の立体画像の立体画像凹型部を有し、前記型押用凸型版の前記凸版基板部と前記受型版のうちの少なくとも一つは、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有することを特徴とするものである。
「厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する」という表現の定義について以下に説明する。一般に、所定の厚さを有する物質は、厚さ方向において完全に透明ではなく、種々の物理的現象による若干の濁りを有している。その物質の厚さが薄い場合には、物質の裏面側に配置した紙に印刷されている図柄や文字が、その物質の表面側からその物質を通して透けて視認できても、その物質の厚さが厚くなるにしたがって見えにくくなり、物質の裏面側に配置した紙に印刷されている図柄や文字が、その物質の表面側からその物質を通して視認できなくなることがある。また、この「厚さ方向に透けて見える程度の透明性」は、型押用凸型版や受型版などに着色されている色の種類によっても、その透明性が異なる。例えば、透明性を有する同じ厚さの物質であって、黒色に着色されている場合、青色に着色されている場合、無色の場合を比較した場合には、同じ厚さであっても、無色の場合が最も、視認しやすく、黒色の場合が最も視認しにくくなる。着色剤として顔料が使用されている場合には、この差がさらに著しくなる。このように、本考案においては、「厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する」という表現は、例えば、型押用凸型版の材質、色、厚さ、形状などが所定に設定されたものであって、「所定の厚さを有する型押用凸型版の厚さ方向の裏面側に、所定の図柄や文字が印刷された紙を重ねて配置した場合、その型押用凸型版の表面側から、紙に印刷されている図柄や文字がその型押用凸型版を通して透けて視認できる程度の透明性を有し、その型押用凸型版に形成されている立体画像と紙に印刷されている図柄や文字との相対位置を視認して設定できる程度の透明性を有する」ということである。型押用凸型版に替えて受型版の場合にも、同様のことである。
以下に本考案の具体的構成および効果等について、実施例と図面を示しながら説明する。図面において、構成要素の形状・大きさ・寸法等は正確に示すものではなく形状、構成等の特徴を説明するための概略を示すものである。
実施例1
図1は本考案の型押用凸型版と受型版とを備えた型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略構成の断面図である。図1の(a)の型押加工装置は原理的な機構を示すものであり、受型版3が型押加工装置の上基盤9に固定手段により固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の下基盤8に固定手段により固定され、所定の図柄等が印刷された厚紙などの被加工物5が型押用凸型版2と受型版3との間に位置するように設定される。型押用凸型版2は、平板状の凸版基板部21と、該凸版基板部21の一面から突出して形成された凸形状の凸型部22を有する。受型版3は、平面を有する平板状の受版基板部31と該平面に凹形状で形成された凹型部32を有する。凸型部22と凹型部32の双方に、成型加工しようとする成型立体画像の表面形状に一致する表面形状を有する立体画像が形成されている。型押用凸型版2の凸版基板部21と受型版3のうちの少なくとも一つは、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する。このような状態で、上基盤9と下基盤8とのうちの少なくとも一つを稼動して、被加工物5の厚さに相当する間隔で、型押用凸型版2と受型版3とを互いに押圧する。図1の(b)はこの型押加工装置を使用して型押し成型された被加工物5の断面図であり、凸型部22と凹型部32とにより加圧されることにより変形して警醒された成型立体画像5aが被加工物5に加工形成されている。成型立体画像5aの凸部側の表面形状は受型版3の凹型部32に形成された立体画像の表面形状に一致した形状で立体形状に転写形成され、成型立体画像5aの凹部側の表面形状は型押用凸型版2の凸型部22に形成された立体画像の表面形状に一致した形状で立体形状に転写形成される。この構成により、上記の「考案の効果」の項で説明したような効果が得られる。
なお、成型立体画像5aとしては、特に限定されることなく、画像、絵柄、図柄、文様、文字、記号などの立体的に形成された形状、または、このような立体的に形成された形状であって微細な凹凸形状の表面形状を有する成型立体画像が適用できる。図1に示す実施例においては、受型版3が型押加工装置の上基盤9に固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の下基盤8に固定されているが、これに限定されることなく、例えば、受型版3が型押加工装置の下基盤8に固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の上基盤9に固定されて使用されることも可能である。被加工物5として、例えば、厚紙、紙製板、段ボール紙、押圧により変形可能なプラスチック製薄板、プラスチック製フィルム、および、これらの複合積層物などが使用される。
本実施例1の構成において、さらに具体的な実施例について以下に説明する。
(実施例1−1)
図1に示される型押用凸型版2の拡大図が図2に示され、図2の(a)は型押用凸型版2の凸型部22側から見た平面図であり、(b)は型押用凸型版2のAA線における断面図である。図1に示される受型版3の拡大図が図3に示され、図3の(a)は型押用凹型版3の凹型部32側から見た平面図であり、(b)は型押用凹型版3のBB線における断面図である。本実施例の図1、図2および図3においては、受型版3は受版基板部31と凹型部32を有し、凸型部22と前記凹型部32の双方に立体画像が形成され、凸型部22は凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部22aと立体画像凸型部22aの外郭形状を現す凸型部外郭線22bを有し、凹型部32は、凹表面形状の立体画像の立体画像凹型部32aと立体画像凹型部32aの外郭形状を現す凹型部外郭線32bを有し、型押用凸型版2と受型版3とが合わされたときに、立体画像凸型部22aと立体画像凹型部32aは互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有するような構造を有する。本実施例においては、成型立体画像5aの一実施例として、全体として立体的に形成されるとともに微細な凹凸の表面形状を有する「馬に乗った騎士」の図柄について説明するが、これに限定されることなく、前述の画像、絵柄、図柄、文様、文字、記号などの所望の立体画像を適用することができる。また、本実施例においては、被加工物5として図柄などが印刷された厚紙を使用するが、これに限定されることなく、前述の他の被加工物も使用できる。
図2の型押用凸型版2において、型押用凸型版2の凸版基板部21が厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、凸型部22が形成されている側およびその反対側の双方の側から凸型部22の外郭形状を現す凸型部外郭線22bが透けて視認できることが特徴である。透明性を有する凸版基板部21としては、例えば、プラスチック製の板材が使用でき、強い機械的強度と高い耐熱性を有する熱硬化性樹脂が望ましい。このような材質としては、ガラス繊維製の織布または不織布にエポキシ樹脂を含浸して硬化されたガラス繊維強化熱硬化性樹脂が使用できる。凸型部22に形成された立体画像凸型部22aとしては、注型用エポキシ樹脂などを使用して所望の形状に成型硬化された熱硬化性樹脂が使用できる。
凸版基板部21が厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する場合、図3に示す受型版3としては、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する構成、または、厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有する構成のいずれの構成も使用できる。
本実施例において使用される型押用凸型版2の製造方法の製造工程の一例を示す断面図が図4に示される。図4の(a)に示されるように、立体画像反対凹型部1aと基板反対平面部1bを形成した反対金型1を準備する。反対金型1は金属製であり、立体画像反対凹型部1aは、金属製ブロックに、腐蝕エッチング法による腐蝕加工、NC機械加工、放電加工、機械加工または手彫り加工などの組み合わせにより、所望の形状に彫刻加工形成される。次に、(b)に示されるように、立体画像反対凹型部1aの凹部に注型用エポキシ樹脂22dを充填する。次に、(c)に示されるように、あらかじめ準備しておいた厚さ方向に透明性を有する熱硬化性樹脂製板21dを、充填した注型用エポキシ樹脂22dに接触するように反対金型1の基板反対平面部1bに配置し、その熱硬化性樹脂製板21dに圧力を加えた状態で、注型用エポキシ樹脂22dを加熱等により硬化する。これにより、注型用エポキシ樹脂22dが硬化されて立体画像凸型部22aになり、熱硬化性樹脂製板21dは凸版基板部21となって、凸版基板部21に接合固定された立体画像凸型部22aが形成される。(d)に示されるように、この立体画像凸型部22aと凸版基板部21とを反対金型1から取り出して、熱硬化性樹脂製板により形成された凸版基板部21とその凸版基板部21に接合固定されたエポキシ樹脂により形成された立体画像凸型部22aとからなる型押用凸型版2が得られる。このようにして得られた型押用凸型版2の凸版基板部21が厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有するとともに、凸型部22が形成されている側およびその反対側の双方の側から凸型部22の外郭形状を現す凸型部外郭線22bが透けて視認できる。
図2および図4で説明した型押用凸型版2において、次のような変形例も使用できる。例えば、凸版基板部21として、ガラス繊維、無機粉末、セラミック粉末などの強化充填材を混入した熱硬化性樹脂製材であって、熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの、透明性を有する樹脂が使用できる。充填材を含有しない熱硬化性樹脂も使用できる。また、型押用凸型版2の材質としては、熱硬化性樹脂に限定されることなく、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリサルファイド樹脂その他の透明性を有する耐熱性熱可塑性樹脂も使用できる。型押用凸型版2の材質は、使用目的によって、適宜、選択して実施することができる。
本実施例において、所定の図柄等が印刷された被加工物5に型押用凸型版2を重ねた場合に、この型押用凸型版2の裏面側に位置する被加工物5に印刷形成されている図柄等が、重ねられた型押用凸型版2の表面側から凸版基板部21を通して透けて見えるようになり、また、凸型部22の外郭形状を現す凸型部外郭線22bと被加工物5に形成されている図柄等との相対位置が視認できる。このことは、立体画像凸型部22aを有する凸型部22の側に被加工物5を重ねた場合、または、立体画像凸型部22aを有する凸型部22と反対側に被加工物5を重ねた場合のいずれの場合にも、型押用凸型版2の凸型部外郭線22bと被加工物5に形成されている図柄等との相対位置が視認できる。操作者が型押し操作するときに、型押用版2と被加工物5との相対位置を、容易に、優れた位置精度で、正確に微調整して、制御して設定することが可能になる。その結果、所定の図柄等が印刷された被加工物5の所望の位置に、位置精度よく、正確に、凹凸形状で形成された成型立体画像が容易に形成できる。さらに、被加工物5に型押し成型された成型立体画像5aと被加工物に印刷されている図柄等との位置ずれ形成などの不都合の発生がなくなり、型押し生産の良品歩留りが向上できる。また、図4に示すように、型押用凸型版2がプラスチックを使用して作製できるために、その作製が容易であり、作製費用が低減できる。また、型押用凸型版2が磨耗などにより損傷した場合にも、反対金型1を作製しておけば、数多くの型押用凸型版2を安価で作製できるため、型押用凸型版2の作製費用が低減できる効果がある。
(実施例1−2)
本実施例は、図2および図4で説明した型押用凸型版2において、凸版基板部21は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、凸型部22も凸版基板部21と同じ程度に厚さ方向に透けて見える透明性を有するとともに、凸型部22が形成されている側およびその反対側の双方の側から凸型部22の外郭形状を現す凸型部外郭線22bが透けて視認できることを特徴とするような構成である。この構成は、前記の図4の説明において、凸型部22として、凸版基板部21と同じ程度の透明性を有するエポキシ樹脂の使用などの樹脂の種類を所望に選択使用することにより達成できる。この構成により、上記の実施例1−1で説明した作用効果と同じ作用効果が得られる。
(実施例1−3)
本実施例は、図2および図4で説明した型押用凸型版2において、凸版基板部21が厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有するとともに、凸型部22も厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、凸版基板部21と凸型部22は、厚さ方向に異なる透明性を有することを特徴とするような構成である。この構成も、凸型部22として、凸版基板部21と異なる透明性を有するエポキシ樹脂の使用などの樹脂の種類を所望に選択使用することにより達成できる。この構成により、凸型部22の外郭形状である凸型部外郭線22bが、より明確に視認できるようになり、その結果、上記の考案の効果の項で説明したような効果が一層向上した効果が得られる。
(実施例1−4)
本実施例は、図2および図4で説明した型押用凸型版2において、凸版基板部21が厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、凸型部22は厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有することを特徴とするような構成である。この構成は、凸型部22として、不透明な無機粉末等を混入したエポキシ樹脂の使用などの樹脂の種類を所望に選択使用することにより達成できる。この構成により、凸型部22の外郭形状である凸型部外郭線22bが、さらに、より明確に視認できるようになり、その結果、上記の考案の効果の項で説明したような効果よりも一層向上した効果が得られる。
(実施例1−5)
本実施例は、上記の実施例1−1から実施例1−4で説明した型押用凸型版2において、凸版基板部21は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有するとともに、無色または着色され、凸型部22は、凸版基板部21と比べて異なる色に着色された材料から構成されていることを特徴とするような構成である。このような構成は、凸型部22として、所望の色に着色したエポキシ樹脂の使用などの樹脂の種類を所望に選択使用することにより達成できる。この構成により、凸型部22の外郭形状である凸型部外郭線22bが、さらに、より明確に視認できるようになり、その結果、上記の考案の効果の項で説明したような効果よりもさらに、一層向上した効果が得られる。
(実施例1−6)
本実施例は、上記の実施例1−1から実施例1−5で説明した型押用凸型版2において、凸版基板部21は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する第一材料から構成され、凸型部22は、その第一材料と異なる材質の第二材料から構成され、凸型部22が凸版基板部21に接合固定されていることを特徴とするような構成である。このように、凸版基板部21と凸型部22に使用される材料が異なる場合、それぞれの目的に最適な材料を選択することができる。例えば、凸版基板部21としては、透明性と強い機械的強度とを有する材料が要求され、凸型部22としては、反対金型1の立体画像反対凹型部1aの表面形状に忠実に高い精度で注型転写形成できる材質の材料が要求される。このように、凸版基板部21に要求される性能と凸型部22に要求される性能とが異なるため、最適な性能を有する材料を選択することができる。その結果、多数回の型押操作の使用に耐える使用耐久性と、所望する立体画像に忠実な表面形状を有する型押性能に優れた型押用凸型版2が得られる効果がある。この効果に加えて、上記の考案の効果の項で説明した効果も得られる。
(実施例1−7)
本実施例は、上記の実施例1−1から実施例1−6で説明した型押用凸型版2において、凸版基板部21は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する材質の材料より構成され、凸型部22は、立体画像形状に対して凹凸が逆転した形状の立体画像反対凹型部1aを形成した反対金型1とプラスチック原材料の使用により形成されたプラスチック成型体により構成されていることを特徴とするような構成である。特に、立体画像形状に対して凹凸が逆転した形状の立体画像反対凹型部1aを形成した反対金型1の使用により形成された凸型部22を構成することにより、反対金型1の立体画像反対凹型部1aの表面形状に忠実に高い精度の凸型部22を得ることができるとともに、さらに、注型成型法により、簡単な製造方法で容易に多数の型押用凸型版2を製造できる。従って、型押用凸型版2の凸型部22が使用中に損傷した時には、安いコストで新たな型押用凸型版2を作製できるなど、生産性に優れ、経済的に安価な型押用凸型版2が得られる。この効果に加えて、上記の考案の効果の項で説明した効果も得られる。
(実施例1−8)
本実施例は、上記の実施例1−1から実施例1−7で説明した型押用凸型版2において、凸版基板部21は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する熱硬化性樹脂製板材であり、凸型部22は、立体画像形状に対して凹凸が逆転した形状の立体画像反対凹型部1aを形成した反対金型1と熱硬化性樹脂原材料の使用により、凸版基板部21の表面に直接に転写形成されて接合固定された熱硬化性樹脂製成形体であることを特徴とする構成である。すなわち、凸版基板部21が熱硬化性樹脂製板材であるとともに、凸型部22は凸版基板部21の表面に直接に転写形成されて接合固定された熱硬化性樹脂製成形体である。これにより、接着剤などの接着手段を使用することなく、凸型部22が凸版基板部21に一体に接合されるために、生産工程が簡略化され、製造コストが軽減できる。さらに、凸版基板部21と立体画像凸型部22の双方が熱硬化性樹脂製板材であるために、高い耐熱性と強い機械的強度を有し、多数回の型押操作においても損傷が少なく、使用耐久性に優れた型押用凸型版2が得られる。この効果に加えて、上記の考案の効果の項で説明した効果も得られる。
(実施例1−9)
本実施例は、本実施例において、凸版基板部21は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、型押用凸型版2の凸版基板部21と凸型部22は同じ材料から構成され、凸型部22は平板状の凸版基板部21と一体に形成され、凸版基板部21と凸型部22が透けて見える程度の透明性を有することを特徴とする構成である。型押用凸型版2は、前述の図4で説明した型押用凸型版2の製造方法に替えて、図5に示される製造方法により作製される。図5において、(a)に示されるように、立体画像反対凹型部1aと基板反対平面部1bを形成した反対金型1を準備する。反対金型1は金属製であり、立体画像反対凹型部1aと基板反対平面部1bは、金属製ブロックに、腐蝕エッチング法による腐蝕加工、NC機械加工、放電加工、機械加工または手彫り加工などの組み合わせにより、所望の形状に彫刻加工形成される。次に、(b)に示されるように、立体画像反対凹型部1aと基板反対平面部1bの凹部に透明性を有する注型用エポキシ樹脂22dを充填する。次に、(c)に示されるように、注型用エポキシ樹脂22dが充填された凹部を覆って、金属製対金型11を設置して加圧した状態で、注型用エポキシ樹脂22dを加熱等により硬化する。これにより、注型用エポキシ樹脂22dが硬化されて、凸版基板部21と立体画像凸型部22aが連続して一体に形成される。(d)に示されるように、このようにして成型された熱硬化性樹脂を反対金型1から取り出して、凸版基板部21と立体画像凸型部22aとからなる型押用凸型版2が得られる。この凸版基板部21と立体画像凸型部22aが一体に形成された型押用凸型版2は、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する。
図5で説明したような製造法に替えて、他のプラスチック材料を使用して、通常のプラスチック成型に使用される圧縮成型、射出成型などの成型方法によっても、透けて見える程度の透明性を有するプラスチック製の型押用凸型版2を得ることもできる。この構成により、上記の考案の効果の項で説明した効果が得られるとともに、通常のプラスチック成型方法により、安価に型押用凸型版2を作製できる効果が得られる。ただし、上記の実施例1−1から実施例1−8と比較して、立体画像凸型部22aの外郭形状である凸型部外郭線22bの視認性が若干劣る傾向にあるが、凸型部外郭線22bの実用可能な程度の視認性を有する型押用凸型版2が得られる。
(実施例1−10)
本実施例は、前述の実施例1−1から実施例1−9の構成において、凸版基板部21は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、特に、受型版3が厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有することを特徴とする構成である。本構成においては、あらかじめ、型押用凸型版2と受型版3との相対位置を設定して、そして、少なくとも透明性の凸版基板部21を有する型押用凸型版2と図柄等を印刷形成した被加工物5との相対位置を、その透明性を有する凸版基板部21を通して視認しながら設定できる。したがって、上記の考案の効果の項で説明した効果が得られる。さらに、受型版3が厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有するために、受型版3を構成する材料の選択の範囲と自由度が増し、機械的強度、耐熱性、機械加工性、製作容易性などを勘案して、最適な材質の材料を使用した受型版3が得られる。そのため、型押加工処理の生産性が向上するという効果が得られる。
(実施例1−11)
本実施例は、前述の実施例1−1から実施例1−10の構成において、特に、受型版3は金属材料から構成され、型押用凸型版2はプラスチック材料から構成されていることを特徴とする構成である。本構成においては、型押用凸型版2がプラスチック製であるために、前述の実施例1−1から実施例1−9において説明したように、凸型部22と透明性のある凸版基板部21とを有する型押用凸型版2を容易に製作できる。また、上記の実施例1−10において説明した作用効果と同じ作用効果が得られるとともに、さらに、特に、受型版3が金属材料から作製されるために、腐蝕加工、NC機械加工、放電加工、手彫り加工などの通常の金属加工方法によって製作できる。したがって、より精密な寸法制度の受型版3を得ることができる効果がある。さらに、金属製の型押用凸型版を使用した場合と比較して、型押用凸型版2がプラスチック製であり金属よりも柔らかいために、金属製の受型版3の摩擦や磨耗による損傷が著しく少なく、型押操作による使用耐久性に優れた受型版3が得られる。他方、プラスチック製の型押用凸型版2は金属製の受型版3に比べて損傷が多くなるが、上記それぞれの実施例で説明したように、容易に、安価に、数多く作製できるために、新しい型押用凸型版2と交換使用して使用できる。このように、両者の利点が重なって、型押加工処理の生産性が著しく向上するという効果が得られる。
(実施例1−12)
本実施例は、前述の実施例1−1から実施例1−9の構成において、凸版基板部21は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、特に、受型版3も厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有することを特徴とする構成である。厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する受型版3としては、例えば、透明性を有するプラスチック材料を使用して加工作製されたプラスチック製の受型版3が使用できる。このようなプラスチック製の受型版3は、(a)ブロック状のプラスチック材料に機械加工、手彫り加工などを施して凹型部32を形成する方法、または、(b)所定の立体画像の反対画像を形成した成型加工用金型を作製し、その成型加工用金型を使用して、圧縮成型や射出成型する方法などによって製造できる。この構成においては、上記の実施例1−9において説明した作用効果と同じ作用効果が得られるとともに、受型版3も厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有しているために、型押用凸型版2と受型版3と被加工物5との3者の相対位置を視認により確認でき、したがって、位置合わせ操作が著しく容易になる効果が得られる。ただし、プラスチック製の受型版3は柔らかく、金属製に比べて損傷しやすいが、この点については、上記(b)の成型加工用金型を使用して、圧縮成型や射出成型する方法などによって製造することによって、数多くのプラスチック製の透明な受型版3を作製することにより、新しい受型版3と交換使用して使用できる。そのため、型押加工処理の生産性が向上するという効果が得られる。
(実施例1−13)
前述の実施例1−1から実施例1−12において、凸版基板部21が厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する構成であるが、本実施例は、これらの構成と異なり、凸版基板部21が厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有する。そして、受型版3が厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有するとともに、受型版3が平面を有する平板状の受版基板部31と該平面に凹形状で形成された凹型部32を有し、凹型部32が形成されている側およびその反対側の双方から凹型部32の外郭形状を現す凹型部外郭線が透けて視認でき、凸版基板部21は厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有することを特徴とする構成である。この構成において、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する受型版3としては、前述の実施例1−12と同じように、例えば、透明性を有するプラスチック材料を使用して加工作製されたプラスチック製の受型版3が使用できる。このようなプラスチック製の受型版3は、(a)ブロック状のプラスチック材料に機械加工、手彫り加工などを施して凹型部32を形成する方法、または、(b)所定の立体画像の反対画像を形成した成型加工用金型を作製し、その成型加工用金型を使用して、圧縮成型や射出成型する方法などによって製造できる。また、厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有する凸版基板部21と凸型部22とからなる型押用凸型版2としては、金属材料から作製され、腐蝕加工、NC機械加工、放電加工、手彫り加工などの通常の金属加工方法によって製作される。
本実施例において、所定の図柄等が印刷された被加工物5に受型版3を重ねた場合に、この受型版3の裏面側に位置する被加工物5に印刷形成されている図柄等が、重ねられた受型版の表面側から透けて見えるようになり、また、凹型部32の外郭形状を現す凹型部外郭線32bと被加工物5に形成されている図柄等との相対位置が視認できる。このことは、立体画像凹型部32aを有する凹型部32の側に被加工物5を重ねた場合、または、立体画像凹型部32aを有する凹型部32と反対側に被加工物5を重ねた場合のいずれの場合にも、受型版3の凹型部外郭線32bと被加工物5に形成されている図柄等との相対位置が視認できる。操作者が型押し操作するときに、受型版3と被加工物5との相対位置を、容易に、優れた位置精度で、正確に微調整して、制御して設定することが可能になる。その結果、所定の図柄等が印刷された被加工物5の所望の位置に、位置精度よく、正確に、凹凸形状で形成された成型立体画像が容易に形成できる。さらに、被加工物5に型押し成型された成型立体画像5aと被加工物に印刷されている図柄等との位置ずれ形成などの不都合の発生がなくなり、型押し生産の良品歩留りが向上できる。
(実施例1−14)
本型押用版のさらに具体的な一実施例について説明する。上記実施例の図1および図2において、型押用凸型版2の凸版基板部21は薄板形状で、平面図において長方形であり、その凸版基板部21の大きさ寸法は、縦108mm、横145mm、厚さ0.7mmである。また、凸型部22に形成される立体画像凸型部22aとしては、例えば、図2に示される「馬に乗った騎士」のような全体として立体的に形成されるとともに微細な凹凸表面を持つ立体画像であり、その最も突起する高い部分の厚さは2.2mmである。凸版基板部21は、無色で若干の濁りがあって、印刷された厚紙を凸版基板部21の裏面側に重ねた場合には、凸版基板部21の表面側からその印刷された文字、図柄が明瞭に視認できる状態である。また、凸版基板部21の表面側に突起して形成されている立体画像凸型部22aは、黒色に着色されたプラスチック製であり、印刷された厚紙を、立体画像凸型部22aを形成した凸版基板部21の裏面側に重ねた場合には、凸版基板部21の表面側からその印刷された文字、図柄が明瞭に視認でき、黒色に着色された立体画像凸型部22aの部分からは印刷された文字や図柄が視認できないが、立体画像凸型部22aの凸型部外郭線22bと印刷された文字や図柄との相対位置は明確に視認できる。
図1および図3において、受型版3は金属の真ちゅう製であり、直方体の厚板形状の受版基板部31の凹型部32に立体画像凹型部32aが凹形状で形成され、その受版基板部31の大きさ寸法は、縦108mm、横145mm、厚さ5mmである。凹型部外郭線32bは凸型部外郭線22bと同じ大きさ寸法であり、立体画像凹型部32aの形状は、立体画像凸型部22aと比べて微細な凹凸表面を持ちその凹凸を逆にしたような全体として凹に窪んだ形状であって、立体画像凹型部32aの最も深い部分の深さは2.2mmである。型押用凸型版2と受型版3とが合わされたときに、立体画像凸型部22aと立体画像凹型部32aは互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有する。
本考案においては、型押用凸型版2と受型版3の大きさ寸法や形状は、本実施例の大きさ寸法、形状に限定されることなく、所望の大きさ寸法、形状のものが使用できる。例えば、凸版基板部21の大きさ寸法において、縦は10mmから300mmまでの範囲、横は15mmから500mmまでの範囲、厚さは0.1mmから10mmまでの範囲であって、立体画像凸型部22aは、その凸版基板部21の大きさ寸法よりも小さく、その凸版基板部21の表面に形成できる大きさであって、突起した立体画像の最も高い部分の寸法は0.1mmから20mmまでの範囲のものも使用できる。ただし、大きさ寸法が著しく小さいもの、または、著しく大きいものは、その型押用凸型版2と受型版3の製作に最適な製造方法を選択する必要がある。また、型押用凸型版2と受型版3の形状としては、平面形状が四角形に限定されることなく、例えば、円形、楕円形、多角形など任意の形状の凸版基板部21が使用できる。また、立体画像凸型部22aや立体画像凹型部32aとしては、特に限定されることなく、画像、絵柄、図柄、文様、文字、記号などであって、全体として立体的に形成されるとともに、微細な凹凸形状の表面形状を有する立体画像が適用できる。また、成型立体画像5aが文字である場合などには、文字を現す部分のみが全体として立体的に形成されるだけであって、微細な凹凸形状の表面形状を持たないような形状も適用できる。また、型押用凸型版2に形成された立体画像凸型部22aと受型版3に形成された立体画像凹型部32aの大きさ寸法は必ずしも同じ大きさ寸法である必要はなく、例えば、立体画像凸型部22aと立体画像凹型部32aの表面形状が相似形状であって、立体画像凹型部32aの大きさ寸法が立体画像凸型部22aの大きさ寸法よりもやや大きい寸法であるような形状も適用できる。これらの立体画像凸型部22aや立体画像凹型部32aの大きさ寸法は、使用する被加工物の厚さ、成型立体画像の大きさ、立体絞り加工の絞り深さ、及び画像の種類などによって、最適に設定できる。
実施例2
図6は本考案の他の実施例の型押用凸型版と受型版からなる型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略構成の断面図である。図6の(a)は型押加工装置の原理的な機構を示すものであり、受型版3が型押加工装置の上基盤9に固定手段により固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の下基盤8に固定手段により固定され、所定の図柄等が印刷された被加工物5が型押用凸型版2と受型版3との間に位置するように設定される。受型版3は受版基板部31と凹型部32を有する。凸型部22は、凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部22aと立体画像凸型部22aの外郭形状を現す凸型部外郭線22bを有する。凹型部32は、凸型部外郭線22bと同じ形状の凹型部外郭線32bと、凹表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凹型部32cを有する。型押用凸型版2と受型版3とが合わされたときに、立体画像凸型部22aと滑曲面凹型部32cは互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有する。
すなわち、前述の図1と比べて、受型版3の凹型部32の表面形状が異なり、その凹型部32は凹表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凹型部32cを有する。型押用凸型版2の形状は図1および図2に示す型押用凸型版2の形状と同じである。型押用凸型版2の凸版基板部21と受型版3のうちの少なくとも一つは、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する。このような状態で、上基盤9と下基盤8とのうちの少なくとも一つを稼動して、被加工物5の厚さに相当する間隔で、型押用凸型版2と受型版3とを互いに押圧する。図6の(b)はこの型押加工装置を使用して型押し成型された被加工物5の断面図であり、成型立体画像5aが被加工物5に加工形成されている。成型立体画像5aの凹面側には立体画像凸型部22aに相当する凹凸表面の立体画像が形成され、成型立体画像5aの凸面側には滑曲面凹型部32cに相当する凹凸表面の立体画像が形成される。この構成により、上記の考案の効果の項で説明したような効果が得られる。
なお、成型立体画像5aとしては、特に限定されることなく、画像、絵柄、図柄、文様、文字、記号などの立体的な微細な凹凸形状の表面形状を有する成型立体画像が適用できる。図6に示す実施例においては、受型版3が型押加工装置の上基盤9に固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の下基盤8に固定されているが、これに限定されることなく、例えば、受型版3が型押加工装置の下基盤8に固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の上基盤9に固定されて使用されることも可能である。被加工物5として、例えば、厚紙、段ボール紙、押圧により変形可能なプラスチック製薄板、プラスチック製フィルム、および、これらの複合積層物などが使用される。
本実施例2の変形例として、前述の実施例1−1から実施例1−14において説明した構成において、受型版3の凹型部32には立体画像凹型部32aの代わりに、受型版3の凹型部32が凹表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凹型部32cを有し、型押用凸型版2が実施例1−1から実施例1−14と同じ構成を有する型押用版が使用できる。このような変形例においても、前述の実施例1−1から実施例1−14において説明した内容と同じ作用効果が得られる。
実施例3
図7は本考案の他の実施例の型押用凸型版と受型版とを備えた型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略構成の断面図である。図7の(a)の型押加工装置は原理的な機構を示すものであり、受型版3が型押加工装置の下基盤8に固定手段により固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の上基盤9に固定手段により固定され、所定の図柄等が印刷された被加工物5が型押用凸型版2と受型版3との間に位置するように設定される。受型版3は受版基板部31と凹型部32を有し、凹型部32は、凹表面形状の立体画像の立体画像凹型部32aと前記立体画像凹型部32aの外郭形状を現す凹型部外郭線32bを有する。凸型部22は、凹型部外郭線32bと同じ形状の凸型部外郭線22bと、凸表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凸型部22cを有する。型押用凸型版2と受型版3とが合わされたときに、立体画像凹型部32aと滑曲面凸型部22cは互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有する。
すなわち、前述の図1と比べて、型押用凸型版2の凸型部22の表面形状が異なり、その凸型部22は凸表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凸型部22cを有する。受型版3の形状は図1および図3に示す受型版3の形状と同じである。型押用凸型版2の凸版基板部21と受型版3のうちの少なくとも一つは、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する。このような状態で、上基盤9と下基盤8とのうちの少なくとも一つを稼動して、被加工物5の厚さに相当する間隔で、型押用凸型版2と受型版3とを互いに押圧する。図7の(b)はこの型押加工装置を使用して型押し成型された被加工物5の断面図であり、成型立体画像5aが被加工物5に加工形成されている。成型立体画像5aの凹面側には滑曲面凸型部22cに相当する凹凸表面の立体画像が形成され、成型立体画像5aの凸面側には立体画像凹型部32aに相当する凹凸表面の立体画像が形成される。この構成により、上記の考案の効果の項で説明したような効果が得られる。
なお、成型立体画像5aとしては、特に限定されることなく、画像、絵柄、図柄、文様、文字、記号などの立体的な微細な凹凸形状の表面形状を有する成型立体画像が適用できる。図7に示す実施例においては、受型版3が型押加工装置の下基盤8に固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の上基盤9に固定されているが、これに限定されることなく、例えば、受型版3が型押加工装置の上基盤9に固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の下基盤8に固定されて使用されることも可能である。被加工物5として、例えば、厚紙、段ボール紙、押圧により変形可能なプラスチック製薄板、プラスチック製フィルム、および、これらの複合積層物などが使用される。
本実施例3の変形例として、前述の実施例1−1から実施例1−14において説明した構成において、型押用凸型版2の凸型部22には立体画像凸型部22aの代わりに、凸表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凸型部22cが形成されている構成を有する型押用版が使用できる。すなわち、型押用凸型版2の凸型部22が凸表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凸型部22cを有し、受型版3が実施例1−1から実施例1−14で説明したような構成を有する型押用版が使用できる。このような変形例においても、前述の実施例1−1から実施例1−14において説明した内容と同じ作用効果が得られる。
実施例4
図8は本考案の他の実施例の型押用凸型版と受型版からなる型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略構成の断面図である。図8の(a)は型押加工装置の原理的な機構を示すものであり、受型版3が型押加工装置の下基盤8に固定手段により固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の上基盤9に固定手段により固定され、所定の図柄等が印刷された被加工物5が型押用凸型版2と受型版3との間に位置するように設定される。受型版3は平面を有する平板状の受版基板部31のみを有する。型押用凸型版2の凸型部22は、凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部22aと前記立体画像凸型部22aの外郭形状を現す凸型部外郭線22bを有する。本実施例の型押用版は被加工物の一方の表面のみに凹形状の立体画像を立体的に転写して成型加工するために使用される。
すなわち、前述の図1と比べて、受型版3の表面形状が異なり、受型版3は平面を有する平板状の受版基板部31のみを有する。本構成においては、受型版3は、押圧時に型押用凸型版2からの押圧力を受け止める役割を有することになる。型押用凸型版2の形状は図1および図2に示す型押用凸型版2の形状と同じである。少なくとも、型押用凸型版2の凸版基板部21が、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する。図8の(b)はこの型押加工装置を使用して型押し成型された被加工物5の断面図であり、型押用凸型版2の立体画像凸型部22aに対応する形状で、成型立体画像5aが被加工物5の一方の表面に凹形状で立体的に転写されて成型加工されている。なお、成型立体画像5aとしては、特に限定されることなく、画像、絵柄、図柄、文様、文字、記号などの立体的な微細な凹凸形状の表面形状を有する成型立体画像が適用できるが、特に、凹形状で形成される成型立体画像5aの深さが浅くなるような成型立体画像5a適用される。
本実施例において使用される被加工物5としては、型押用凸型版2に形成されている立体画像凸型部22aの最大厚さを超える厚さを有する被加工物であって、押圧処理によって、型押用凸型版2よりも柔らかく、押圧により表面が永久変形可能な材質の被加工物が使用できる。このような被加工物5として、例えば、厚紙、厚い段ボール紙、プラスチック類、プラスチック成型物、厚いプラスチックフィルム、これらの積層複合物などが使用できる。これによって、成型立体画像5aの一方の表面には立体画像凸型部22aに相当する微細凹凸表面の立体画像が、凹状態で形成される。この構成により、上記の考案の効果の項で説明したような効果が得られる。
本実施例4の変形例として、前述の実施例1−1から実施例1−12、および実施例1−14において説明した構成において、受型版3が平面を有する平板状の受版基板部31のみを有し、型押用凸型版2が実施例1−1から実施例1−12、実施例1−14と同じ構成を有する型押用版が使用できる。このような変形例においても、前述の実施例1−1から実施例1−14において説明した内容と同じ作用効果が得られる。
また、本実施例4の他の変形例として、受型版3が平面を有する平板状の受版基板部31のみを有する構成であって、その受型版3が押圧時に型押用凸型版2からの押圧力を受け止める役割を有するため、受型版3としては、金属製または硬質プラスチック製であって、型押用凸型版2からの押圧力に耐える平板形状の受型版3が使用できる。
本実施例4の他の変形例として、下基盤8が押圧力に耐える平板形状の金属である場合には、下基盤8が受型版3としての役割を有するため、受型版3を構成することなく、型押用凸型版2のみを使用して、被加工物5に型押し成型加工することもできる。このような変形例においても、前述の実施例1−1から実施例1−12、および、実施例1−14において説明した内容と同じ作用効果が得られる。
実施例5
図9は本考案の型押用凸型版と受型版からなる一対の型押用版を使用した転写箔材料を使用した箔押し型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略構成の断面図である。図9の(a)の箔押し型押加工装置は原理的な機構を示すものであり、受型版3が型押加工装置の上基盤9に固定手段により固定され、型押用凸型版2が箔押し加工装置の下基盤8に固定手段により固定され、所定の図柄等が印刷された被加工物5が型押用凸型版2と受型版3との間に位置するように設定され、また、転写箔材料6が被加工物5と受型版3の間に位置するように設定される。型押用凸型版2は、平板状の凸版基板部21と、該凸版基板部21の一面から突出して形成された凸形状の凸型部22を有し、立体画像凸型部22aがその凸型部22に形成されている。受型版3は平面を有する平板状の受版基板部31と該平面に凹形状で形成された凹型部32を有し、受版基板部31は下基板部31bとその下基板部31bから突起する表面基板部31aを有し、凹型部32が表面基板部31aの表面に形成され、立体画像凹型部32aが表面基板部31aの表面に形成されている。立体画像凹型部32aの外郭形状を現す凹型部外郭線32bは表面基板部31aの表面の外郭形状と一致する。
すなわち、立体画像凹型部32aが受版基板部31から突出した表面基板部31aの表面に形成されている構成が図1の型押加工装置の構成と異なる。この構成により箔押し加工に適した型押用版が得られる。型押用凸型版2の凸版基板部21と受型版3のうちの少なくとも一つは、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する。この箔押し型押加工装置を使用して、下基盤8と上基盤9の少なくとも一つを稼動して箔押し型押し成型する。この箔押し型押し成型時に下基盤8と上基盤9の何れかを加熱した状態で型押しすることもある。これにより、箔押しされた転写箔材料6が被加工物5に転写形成されると同時に、成型立体画像5aが箔押しされた転写箔材料6と被加工物5に加工形成される。
図9の(b)はこのようにして箔押し型押し成型加工された被加工物5の断面図である。図9の(b)において、成型立体画像5aが立体的形状で形成されるとともに、成型転写箔立体画像6aがその成型立体画像5aの凸面側に接着して転写形成される。この構成により、上記の考案の効果の項で説明したような効果が得られる。成型立体画像5aおよび成型転写箔立体画像6aとしては、特に限定されることなく、画像、絵柄、図柄、文様、文字、記号などの立体的な微細な凹凸形状の表面形状を有する成型立体画像が適用できる。なお、本実施例においては、転写箔材料6が被加工物5と受型版3の間に位置するように設定されているが、これに限定されることなく、転写箔材料6が被加工物5と型押用凸型版2の間に位置するように設定されることも可能であり、この場合には、成型転写箔立体画像6aは成型立体画像5aの凹面側に接着形成される。また、本実施例においては、受型版3が型押加工装置の上基盤9に固定され、型押用凸型版2が箔押し加工装置の下基盤8に固定されているが、これに限定されることなく、型押用凸型版2が型押加工装置の上基盤9に固定手段により固定され、受型版3が箔押し加工装置の下基盤8に固定手段により固定される構成も実施可能である。このような構成において、前述の「考案の効果」の項で説明した効果と同じ効果が得られる。
本実施例5の変形例として、前述の実施例1−1から実施例1−14において説明した構成とそれぞれ類似する構成の型押用版が使用できる。すなわち、転写箔材料6を使用するとともに、図9に示すような受型版3を使用して、型押用凸型版2が実施例1−1から実施例1−14と同じ構成を有する型押用版が使用できる。このような変形例においても、前述の実施例1−1から実施例1−14において説明した内容と同じ作用効果が得られる。
実施例6
図10は本考案の他の実施例の型押用凸型版と受型版からなる型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略構成の断面図である。図10の(a)は型押用凸型版2の凸型部22側から見た平面図であり、(b)は型押用凸型版2と受型版3とを設置した型押加工装置の原理的な機構を示すものであり、(c)は(b)の型押加工装置により成型された被加工物の断面図である。図10(b)において、受型版3が型押加工装置の上基盤9に固定手段により固定され、型押用凸型版2が型押加工装置の下基盤8に固定手段により固定され、所定の図柄等が印刷された被加工物5が型押用凸型版2と受型版3との間に位置するように設定される。型押用凸型版2は、平板状の凸版基板部21と、該凸版基板部21の一面から突出して形成された凸形状の凸型部22を有する。受型版3は、平面を有する平板状の受版基板部31と該平面に凹形状で形成された凹型部32を有する。凸型部22と凹型部32の双方に、成型加工しようとする成型立体画像の表面形状に一致する表面形状を有する立体画像が形成されている。型押用凸型版2の凸型部22は、立体画像の立体画像凸型部22aと立体画像凸型部22aの外郭形状を現す凸型部外郭線22bを有する。その立体画像凸型部22aは平面図において略八角形の突出部とその突出部からさらに突起して形成されたBC文字を有する。型押用凸型版2と受型版3とが合わされたときに、凸型部22と凹型部32は互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有する。本実施例は、前述の実施例1と異なり、立体画像として突出部を有するとともにその突出部からさらに突起して形成されたBCの文字が形成されている点である。本実施例において、平板状の凸版基板部21は透けて見える程度の透明性を有し、凸型部22は略八角形の平板形状の突出部の表面からBC文字が突出して形成され、この凸型部22は不透明な材料で形成されている。受型版3の凹型部32には、凸型部22に形成されている立体画像に対応する表面形状であって凹形状の立体画像が形成されている。これらの凸型部22に形成された立体画像と凹型部32に形成された立体画像の表面形状は相似形状であって、凹型部32に形成された立体画像の大きさ寸法が凸型部22に形成された立体画像の大きさ寸法よりもやや大きくなっている。その他の構成は実施例1とほぼ同じである。この構成により、実施例1において説明した作用効果と同じ作用効果が得られる。
本実施例の変形例として、前述の実施例1−1から実施例1−14において説明した構成とそれぞれ類似する構成の型押用版が使用できる。すなわち、立体画像として、図10に示すような型押用版を使用して、その他の構成が実施例1−1から実施例1−14と類似する構成を有する型押用版が使用できる。このような変形例においても、前述の実施例1−1から実施例1−14において説明した内容と同じ作用効果が得られる。
平板状の凸版基板部21と該凸版基板部21の一面から突出して形成された凸形状の凸型部22を有する型押用凸型版2と、平面または凹形状で形成された凹型部32を有する受型版3とから構成され、凸型部22と凹型部32のうちの少なくとも1つに立体画像が形成され、型押用凸型版2の凸版基板部21と前記受型版3のうちの少なくとも一つが厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有することを特徴とする型押用版である。このような型押用版を使用して、型押し成型または箔押し型押成型を行った場合、所定の図柄等が印刷された被加工物に、上記の透明性を有する型押用凸型版または受型版またはこれら双方の版を重ねた場合に、これらの版の裏面側に位置する前記被加工物に印刷形成されている図柄等が、重ねられた版の表面側から透けて見えるようになる。従って、型押用版に形成された立体画像と被加工物に印刷されている図柄等との相対位置を、操作者が容易に視認することができるようになるために、操作者が型押し操作するときに、型押用版と被加工物との相対位置を、容易に、優れた位置精度で、正確に微調整して、制御して設定することが可能になる。その結果、所定の図柄等が印刷された被加工物の所望の位置に、位置精度よく、正確に、凹凸形状で形成された成型立体画像が容易に形成できる。さらに、被加工物に型押し成型された成型立体画像と被加工物に印刷されている図柄等との位置ずれ形成などの不都合の発生がなくなり、型押し生産の良品歩留りが向上できる。さらに、型押用版の作製コストが低減する。
実施例1の型押用凸型版と受型版からなる型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略を示す構成の断面図および成型された被加工物の概略を示す断面図 実施例1の型押用版に使用される型押用凸型版の一実施例の平面図と拡大断面図 実施例1の型押用版に使用される受型版の一実施例の平面図と拡大断面図 実施例1の型押用版に使用される型押用凸型版の製造工程の一実施例を説明する概略図 実施例1の型押用版に使用される型押用凸型版の他の製造工程の一実施例を説明する概略図 実施例2の型押用凸型版と受型版からなる型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略を示す構成の断面図および成型された被加工物の概略を示す断面図 実施例3の型押用凸型版と受型版からなる型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略を示す構成の断面図および成型された被加工物の概略を示す断面図 実施例4の型押用凸型版と受型版からなる型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略を示す構成の断面図および成型された被加工物の概略を示す断面図 実施例5の型押用凸型版と受型版からなる型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略を示す構成の断面図および成型された被加工物の概略を示す断面図 実施例6の型押用凸型版と受型版からなる型押用版を使用した型押加工装置の主要部の一実施例を示す概略を示す構成の断面図および成型された被加工物の概略を示す断面図 型押し加工により厚紙などの薄平面状の被加工物に凹凸形状の成型立体画像を形成するために使用される一般的な型押加工装置の主要部の概略の断面図および成型された被加工物の概略を示す断面図 図11に示される一般的な型押用凸型版の作製工程を説明するための概略の断面図
符号の説明
1 反対金型
1a 立体画像反対凹型部
1b 基板反対平面部
2 型押用凸型版
3 受型版
5 被加工物
5a 成型立体画像
6 転写箔材料
6a 成型転写箔立体画像
8 型押加工装置の下基盤
9 型押加工装置の上基盤
11 金属製対金型
21 凸版基板部
21d 熱硬化性樹脂製板
22 凸型部
22a 立体画像凸型部
22b 凸型部外郭線
22c 滑曲面凸型部
22d 注型用樹脂
31 受版基板部
31a 表面基板部
31b 下基板部
32 凹型部
32a 立体画像凹型部
32b 凹型部外郭線
32c 滑曲面凹型部

Claims (20)

  1. 被加工物に成型立体画像を成型加工するための型押用凸型版(2)と受型版(3)とを備えた型押用版であって、
    前記型押用凸型版(2)は、平板状の凸版基板部(21)と、該凸版基板部(21)の一面から突出して形成された凸形状の凸型部(22)を有し、
    前記受型版(3)は、平面を有する平板状の受版基板部(31)のみ、または、平面を有する平板状の受版基板部(31)と該平面に凹形状で形成された凹型部(32)を有し、
    前記凸型部(22)と前記凹型部(32)のうちの少なくとも1つに前記成型立体画像の表面形状に一致する表面形状を有する立体画像が形成され、その立体画像が前記凸型部(22)に形成されている場合には前記凸型部(22)は凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部を(22a)有し、前記立体画像が前記凹型部(32)に形成されている場合には前記凹型部(32)は凹表面形状の立体画像の立体画像凹型部(32a)を有し、
    前記型押用凸型版(2)の前記凸版基板部(21)と前記受型版(3)のうちの少なくとも一つは、厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有することを特徴とする型押用版。
  2. 前記受型版(3)は前記受版基板部(31)と前記凹型部(32)を有し、
    前記凸型部(22)と前記凹型部(32)の双方に、前記立体画像が形成され、
    前記凸型部(22)は、凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部(22a)と前記立体画像凸型部(22a)の外郭形状を現す凸型部外郭線(22b)を有し、
    前記凹型部(32)は、凹表面形状の立体画像の立体画像凹型部(32a)と前記立体画像凹型部(32a)の外郭形状を現す凹型部外郭線(32b)を有し、
    前記型押用凸型版(2)と前記受型版(3)とが合わされたときに、前記立体画像凸型部(22a)と前記立体画像凹型部(32a)は互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有することを特徴とする請求項1に記載の型押用版。
  3. 前記受型版(3)は前記受版基板部(31)と前記凹型部(32)を有し、
    前記凸型部(22)は、凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部(22a)と前記立体画像凸型部(22a)の外郭形状を現す凸型部外郭線(22b)を有し、
    前記凹型部(32)は、前記凸型部外郭線(22b)と同じ形状の凹型部外郭線(32b)と、凹表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凹型部(32c)を有し、
    前記型押用凸型版(2)と前記受型版(3)とが合わされたときに、前記立体画像凸型部(22a)と前記滑曲面凹型部(32c)は互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有することを特徴とする請求項1に記載の型押用版。
  4. 前記受型版(3)は前記受版基板部(31)と前記凹型部(32)を有し、
    前記凹型部(32)は、凹表面形状の立体画像の立体画像凹型部(32a)と前記立体画像凹型部(32a)の外郭形状を現す凹型部外郭線(32b)を有し、
    前記凸型部(22)は、前記凹型部外郭線(32b)と同じ形状の凸型部外郭線(22b)と、凸表面形状の立体画像の微細凹凸表面形状をならした滑らかな曲面の表面形状の滑曲面凸型部(22c)を有し、
    前記型押用凸型版(2)と前記受型版(3)とが合わされたときに、前記立体画像凹型部(32a)と前記滑曲面凸型部(22c)は互いに接触することなく所望の隙間をもって嵌め合い可能な表面形状を有することを特徴とする請求項1に記載の型押用版。
  5. 前記受型版(3)は平面を有する平板状の受版基板部(31)のみを有し、
    前記凸型部(22)は、凸表面形状の立体画像の立体画像凸型部(22a)と前記立体画像凸型部(22a)の外郭形状を現す凸型部外郭線(22b)を有し、
    被加工物の一方の表面に凹形状の立体画像を転写して成型加工することを特徴とする請求項1に記載の型押用版。
  6. 前記型押用凸型版(2)の前記凸版基板部(21)が厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、
    前記凸型部(22)が形成されている側およびその反対側の双方の側から前記凸型部(22)の外郭形状を現す凸型部外郭線も透けて視認できることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の型押用版。
  7. 前記型押用凸型版(2)において、
    前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、
    前記凸型部(22)も前記凸版基板部(21)と同じ程度に厚さ方向に透けて見える透明性を有し、
    前記凸型部(22)が形成されている側およびその反対側の双方の側から前記凸型部(22)の外郭形状を現す凸型部外郭線も透けて視認できることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の型押用版。
  8. 前記型押用凸型版(2)において、
    前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、
    前記凸型部(22)も厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、
    前記凸版基板部(21)と前記凸型部(22)は、厚さ方向に異なる透明性を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の型押用版。
  9. 前記型押用凸型版(2)において、
    前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、
    前記凸型部(22)は厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の型押用版。
  10. 前記型押用凸型版(2)において、
    前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有するとともに、無色または着色され、
    前記凸型部(22)は、前記凸版基板部(21)と比べて異なる色に着色された材料から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の型押用版。
  11. 前記型押用凸型版(2)において、
    前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する第一材料から構成され、
    前記凸型部(22)は、前記第一材料と異なる材質の第二材料から構成され、
    前記凸型部(22)が前記凸版基板部(21)に接合固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の型押用版。
  12. 前記型押用凸型版(2)において、
    前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する材質の材料より構成され、
    前記凸型部(22)は、立体画像形状に対して凹凸が逆転した形状の立体画像反対凹型部(1a)を形成した反対金型(1)とプラスチック原材料との使用により形成されたプラスチック成型体より構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の型押用版。
  13. 前記型押用凸型版(2)において、
    前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有する熱硬化性樹脂製板材であり、
    前記凸型部(22)は、立体画像形状に対して凹凸が逆転した形状の立体画像反対凹型部(1a)を形成した反対金型(1)と熱硬化性樹脂原材料との使用により、前記凸版基板部21の表面に直接に転写形成されて接合固定された熱硬化性樹脂製成形体であることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の型押用版。
  14. 前記型押用凸型版(2)において、
    前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、
    前記凸版基板部(21)と前記凸型部(22)は同じ材料から構成され、
    前記凸型部(22)は平板状の前記凸版基板部(21)と一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の型押用版。
  15. 前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、
    前記受型版(3)は厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有することを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の型押用版。
  16. 前記受型版(3)は金属材料から構成され、
    前記型押用凸型版(2)はプラスチック材料から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の型押用版。
  17. 前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有し、
    前記受型版(3)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有することを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の型押用版。
  18. 前記受型版(3)は厚さ方向に透けて見える程度の透明性を有するとともに、前記受型版(3)は平面を有する平板状の受版基板部(31)と該平面に凹形状で形成された凹型部(32)を有し、
    前記凹型部(32)が形成されている側およびその反対側の双方から前記凹型部(32)の外郭形状を現す凹型部外郭線が透けて視認でき、
    前記凸版基板部(21)は厚さ方向に透けて見えない程度の不透明性を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の型押用版。
  19. 前記型押用凸型版(2)と前記受型版(3)により、所定の図柄等が印刷された被加工物の所望の位置に、成型立体画像部を型押し転写形成するために使用されることを特徴とする請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載の型押用版。
  20. 前記型押用凸型版(2)と前記受型版(3)により、所定の図柄等が印刷された被加工物の所望の位置に、転写箔材料による成型立体画像部を箔押し転写形成するために使用されることを特徴とする請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載の型押用版。
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