JP3144629B2 - 外周駆動型圧縮機 - Google Patents

外周駆動型圧縮機

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JP3144629B2
JP3144629B2 JP34513996A JP34513996A JP3144629B2 JP 3144629 B2 JP3144629 B2 JP 3144629B2 JP 34513996 A JP34513996 A JP 34513996A JP 34513996 A JP34513996 A JP 34513996A JP 3144629 B2 JP3144629 B2 JP 3144629B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮作動室の容積
を減じながら気体を圧縮する旋回運動形容積式圧縮機で
あって、特に渦巻状に構成されたスクロール部材によっ
て三日月状の圧縮室が形成され、両歯形旋回スクロール
がその外周部に配置された複数の駆動軸によって駆動さ
れる外周駆動型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からスクロール圧縮機は知られてい
るように、基本的な動作原理を説明すると、この圧縮機
は鏡板に渦巻き状のラップを直立して設けた2つのスク
ロール部材を互いに噛み合わせて、一方のスクロール部
材を他方のスクロール部材に対して自転しないように拘
束しながら相対的に旋回運動させ、スクロール部材の外
周部から中央部に向かって気体を圧縮させるものであ
る。この種のスクロール圧縮機においては、圧縮動作に
伴って発生する熱によって旋回スクロールや固定スクロ
ールが熱膨張し、両スクロールのラップ側面部で互いに
接触することがある。このようなラップ接触が生じる
と、運転中に異常な振動や騒音が発生したりラップ側面
部での異常摩耗やかじり現象が発生するため、圧縮機と
して正常な運転動作ができなくなる恐れがあった。
【0003】特開昭63−167090号公報に記載さ
れている公知技術によれば、旋回スクロールと固定スク
ロールとの相対熱膨張差を考慮した熱膨張補正歯形が示
されている。この公知技術は、旋回スクロールと固定ス
クロールのいずれか一方、例えば旋回スクロールのラッ
プ溝内に内接する内接円半径を中央部の巻き始めから巻
き終わりに向かって漸次変化するように設定するもので
ある。この狙いは、旋回スクロールの熱膨張量、ひいて
は固定スクロールとの相対熱膨張差を考慮して予めいず
れか一方のスクロール部材のラップ側面を、理論インボ
リュート曲線に対して補正を行い熱膨張によるラップ同
士の接触を未然に避けることにある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】先に示した公知技術は
その実施例からも知れるように、旋回スクロールはほぼ
その中心部の反ラップ側に設けられた駆動軸によって旋
回運動が達成されるように構成されている。従って、旋
回スクロールの位置基準はその中央部になるため旋回ス
クロールの熱膨張は、その基準位置から放射状に発生す
ることになり、熱膨張量はほぼ中心からの距離すなわち
半径に比例した大きさになる。このような構成のスクロ
ール圧縮機に対してスクロール部材の相対熱膨張量差を
回避するには、公知技術の適応が妥当であった。
【0005】しかしながら、本発明で対象とするスクロ
ール圧縮機は公知技術で見るような構成ではなく、平行
に配置された固定スクロールの間に鏡板の両側にスクロ
ールラップを備えた旋回スクロールをその外周部に配置
した複数の駆動軸で互いに回転の同期性を保った状態で
駆動させて旋回運動させる構造である。本構造の圧縮機
では、旋回スクロールを駆動させるとき複数のうち何れ
か一本の外周に配置した駆動軸が基準軸になる。従っ
て、旋回スクロールの熱膨張量も基準軸と係合した外周
部が基準となるため、スクロールラップの側壁面での熱
変形量はその基準点からの距離に影響されることにな
る。
【0006】すなわち、本発明で対象とする圧縮機のス
クロールラップの熱変形量は、圧縮熱に伴って生じるス
クロール部材自身の熱膨張が中心からの距離にほぼ比例
して発生するが、固定端がスクロールの外周部であるた
めスクロールの熱変形量はスクロールラップ全体が平行
移動を伴った変形量となる。このように、スクロールラ
ップの変形量は、基準となる駆動軸に近い部分が最も小
さく反対に最も遠い部分が変形量も大きくなる。
【0007】さらには、本発明では圧縮機の用途に一般
産業用を考えているため、圧縮機の吐出圧力が0.8Mpa程
度からそれ以上の高い圧力になることが多く、しかもオ
イルフリーでの圧縮気体の提供も行うことを考えてい
る。従って、圧縮機としては油潤滑式の圧縮機に比べ非
常に高い温度になる。また、本発明では圧縮機の軽量化
等を図るためスクロール部材の材質にアルミニウム材料
を適用することことも考えている。よって、このような
圧縮機を運転すると、旋回・固定両スクロール部材は比
較的大きな熱膨張を伴うことになる。
【0008】従って、公知技術では外周駆動型圧縮機に
対する配慮が十分でなかったため熱変形量をスクロール
中心を基準にした公知の技術を本発明が対象とする外周
駆動型圧縮機に採用すると、圧縮機運転時にはラップ側
面の一定の部分で接触しやすくなり、圧縮機として正常
な運転が達成できなくなるという恐れが有った。
【0009】本発明の目的は上記欠点を解消することに
あり、一対の固定スクロールの間に配置された旋回スク
ロールをその外周に配置した複数の駆動軸によって駆動
するように構成され駆動軸と被駆動軸とがベルト伝動手
段によって連結された外周駆動形オイルフリースクロー
ル圧縮機において、旋回スクロールの熱膨張量、ひいて
は固定スクロールとの相対熱膨張差を考慮して予めいず
れか一方のスクロール部材の位置や外周に配置した駆動
軸の偏心量に対して補正を行い、熱膨張によるラップ同
士の接触を未然に避けることにある。さらには、旋回ス
クロールと固定スクロールのラップ側面間の隙間を適正
に保ち高い圧縮機性能を維持すると共に、両スクロール
のラップ側面同士の接触を防止し信頼性の高いスクロー
ル圧縮機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】外周駆動型圧縮機は、平
行に配置された2つの固定スクロールの間に旋回スクロ
ールが挟まれた状態で、旋回スクロールの外周部に配置
した複数の駆動軸で駆動され、気体を圧縮するように構
成されているので、上記したような熱膨張を回避するた
め本発明では次のような手段を講じている。
【0011】まず第一の手段として、固定スクロールと
旋回スクロールのスクロールラップ中心間距離を旋回ス
クロール駆動用クランク軸の偏心量とは異なる寸法で配
置すると共に、旋回スクロールの外周部に配置した駆動
軸の偏心量を旋回スクロールもしくは固定スクロールの
ラップ溝幅とラップの厚さから決定される最大旋回半径
より小さく設定することにある。
【0012】第二の手段として、圧縮機の組立状態とほ
ぼ同じような温度状態で旋回スクロールの駆動軸を1回
転以上回転させた時、旋回スクロールもしくは固定スク
ロールのラップ側面部の内側と外側にできるスクロール
ラップ間の半径方向の最小隙間をそれぞれ異なる大きさ
に構成して旋回スクロールと固定スクロールを組み立て
ると共に、旋回スクロールの外周部に配置した駆動軸の
偏心量を旋回スクロールもしくは固定スクロールのラッ
プ溝幅とラップの厚さから決定される最大旋回半径より
小さく設定することにある。
【0013】第三の手段として、旋回スクロールもしく
は固定スクロールのいずれか一方のスクロールのラップ
位置を複数の駆動軸を軸支する軸受け穴中心から概略等
しい距離に配置すると共に、他方のスクロールのラップ
中心位置を複数の駆動軸を軸支する軸受け穴中心から異
なる距離に配置し、さらに旋回スクロールの外周部に配
置した駆動軸の偏心量を旋回スクロールもしくは固定ス
クロールのラップ溝幅とラップの厚さから決定される最
大旋回半径より小さく設定したことにある。
【0014】第四の手段として、それぞれのスクロール
が駆動軸を軸支する軸受け穴位置を基準として一方のス
クロールラップの中心位置と他方のスクロールラップの
中心位置が互いに異なるように配置すると共に、旋回ス
クロールの外周部に配置した駆動軸の偏心量を旋回スク
ロールもしくは固定スクロールのラップ溝幅とラップの
厚さから決定される最大旋回半径より小さく設定したこ
とにある。
【0015】このとき、一対の固定スクロールは互いの
ラップ中心位置を前記したように各駆動軸を軸支する軸
受け穴を基準にしてみたときに同じ位置に配置するが、
固定スクロールラップの中心位置と旋回スクロールラッ
プとの中心位置との距離に差を設けることにある。言い
換えれば、固定スクロールラップの中心位置は各駆動軸
を軸支する軸受け穴から不等距離に配置されると共に、
旋回スクロールも各駆動軸を軸支する軸受け穴から不等
距離に配置され、さらに固定スクロールラップの中心位
置と旋回スクロールラップとの中心位置との距離は、旋
回スクロールもしくは固定スクロールのラップ溝幅とラ
ップの厚さから決定される最大旋回半径より大きな寸法
で組み立てられていることにある。
【0016】さらに、第五の手段として前記第一から第
四の手段において次のような手段を追加することによっ
て、旋回スクロールと固定スクロールとの相対熱膨張差
を回避する上でより好適な手段を達成することができ
る。すなわち、旋回スクロールを駆動するためにその外
周部に配置された複数の駆動軸の内の一つに係合する旋
回スクロール側に設けた軸受けの外周部に弾性体を配設
し、旋回スクロールに対して弾性支持するように構成し
たことにある。なおこの駆動軸は平行に配置された固定
スクロールに設けられた軸受けで回転可能に軸支されて
いる。このように旋回スクロール側を弾性支持すること
で固定スクロールと旋回スクロールとの熱膨張差を前記
弾性体が吸収するため、駆動軸に過大な荷重が作用する
のを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施例を図1から
図5に従って説明する。図1は、外周駆動型圧縮機の全
体構造を表す縦断面図である。図2は、図1のラップか
み合い状態を示す断面図で旋回スクロールと固定スクロ
ールのラップによって圧縮作動室が形成される様子や駆
動軸の配置の様子を表したものである。ただし、渦巻き
状のスクロールラップ部分は断面図ではなく、説明の都
合上、互いにラップ先端面を表したものである。
【0018】図1の外周駆動型スクロール圧縮機は、渦
巻き状に形成されたスクロールラップ1bを有する固定
スクロール1と同じように形成されたスクロールラップ
2bを有する固定スクロール2が平行に配置されてお
り、その間に鏡板3aの両側に同じく渦巻き状に形成さ
れたスクロールラップ3b,3cを有する旋回スクロー
ル3がそれぞれの固定スクロールに噛み合って旋回スク
ロール3の鏡板3aの両側に圧縮作動室14と15を形
成している。これらの圧縮作動室は、図2に示すように
両スクロールラップで三日月状に形成される。スクロー
ル圧縮機では三日月状の圧縮作動室が中心軸に対して対
称に一対の部屋が同じ体積で構成される。この圧縮作動
室は、外周部から中心に向かって順次その体積が小さく
なるように構成されていると共に、旋回スクロール3の
旋回運動に伴って圧縮作動室が連続的に中心部に移動す
るようになっている。
【0019】固定スクロール1及び固定スクロール2、
そして旋回スクロール3のそれぞれのラップ先端部には
カーボン等の無機系材料や4フッ化エチレン樹脂やポリ
イミド樹脂を主成分とする複合材料で形成されたチップ
シール1c,2c,3d,3eがそれぞれ渦巻きに沿っ
て複数個に分割して設けられている。この分割により、
チップシールの成形性、組立性さらには、メンテナンス
コストの低減を図ることができる。また、旋回スクロー
ル鏡板3aには上下の圧縮作動室14と15とが該鏡板
3aのほぼ中央部で連通するように流路8が設けられて
いる。
【0020】旋回スクロール3の鏡板外周部には偏心部
を有する駆動軸4と同じ偏心量の偏心部を有する補助駆
動軸5とが配置されており、旋回スクロール3はそれら
の駆動軸の偏心部分で少なくともいずれか一方、本実施
例では補助駆動軸に弾性支持部13を有する転がり軸受
11bが設けられている。駆動軸4や補助駆動軸5は旋
回スクロール3に設けられた軸受11a及び11bを介
して回転可能に係合している。一方、旋回スクロール3
は駆動軸4や補助駆動軸5が同時に回転することによっ
て、自転を阻止された状態で旋回運動が行われるように
なっている。
【0021】固定スクロール1はそのほぼ中央部に吐出
ポート9と外表面全体に設けられた放熱フィン1dがあ
り、そのフィン回りは冷却風の流路になっており、放熱
フィン1dの放熱効果を高めることができる。他方、固
定スクロール2もその外表面に放熱フィン部2dを有
し、固定スクロール1と同様に冷却風の流路が構成され
ている。
【0022】図2に示すように、固定スクロールのフラ
ンジ部を貫通するように吸入孔22が設けられており、
旋回スクロール全体を覆うように構成されている吸い込
み室空間に連通している。また、旋回スクロールの鏡板
3aには圧縮作動室14と15を互いに連通するように
小さな直径の連通孔3fが渦巻きに沿って180度間隔
で複数個設けられている。
【0023】固定スクロール1の外周部にはフランジ部
1eがあり、固定スクロール2の外周部にもフランジ部
2eが配置されている。そして、互いの固定スクロール
1と2がこのフランジ部1e,2eにおいてボルト18
等によって結合されている。結合の際、図2に示したよ
うに両固定スクロールの相対位置を合わせる位置決め手
段16によって、両固定スクロール1、2同志ならびに
旋回スクロール3との位置関係が適正に保たれて組み立
てられ、圧縮動作に好適な圧縮作動室14や15が形成
されると同時に、旋回スクロールがスムーズに旋回運動
が達成できるようになっている。
【0024】駆動軸4は、その一部分を固定スクロール
2にリング状の押さえ板41によって固定された転がり
軸受10aやナット42によって軸方向に固定された状
態で軸支されており、駆動軸4の先端部は他方の固定ス
クロール1に固定された軸受12aに回転可能に係合さ
れている。また、軸受12aを固定スクロール1に固定
するため押さえ板43が設けられている。なお、図面で
は押さえ板43を袋状の構成で示しているが、押さえ板
41のようにリング状に構成してもよい。さらに、駆動
軸4には、旋回スクロール3の旋回運動に伴う不釣り合
いを相殺するためにバランスウエイト17aと17bが
固定配置されている。他方、駆動軸4とは対称の反対側
に位置している補助駆動軸5も同様に固定スクロール2
にリング状の押さえ板51によって固定された転がり軸
受10bやナット52によって軸方向に固定された状態
で軸支されており、補助駆動軸5の先端部は他方の固定
スクロール1に固定された軸受12bに回転可能に係合
されている。
【0025】また、軸受12bを固定スクロール1に固
定するため押さえ板44が設けられている。なお、図面
では押さえ板44を袋状の構成で示しているが、押さえ
板51のようにリング状に構成してもよい。さらに、補
助駆動軸5にも、旋回スクロール3の旋回運動に伴う不
釣り合いを相殺するためにバランスウエイト17cと1
7dが固定配置されている。
【0026】駆動軸4にはプーリ6が相対滑りを防止す
るためのキー手段61を介して設けてあり、他に設置し
た動力源から回転動力が供給されるようになっている。
さらに、駆動軸4と補助駆動軸5とはタイミングベルト
7によって回転の同期性を保つように、それぞれの軸に
設けた歯付きプーリ20a,20bなどを介して連結さ
れている。
【0027】前記したように固定スクロール1と2それ
に、旋回スクロール3はそれぞれアルミニウム合金等に
代表されるように軽くて、熱伝導性の良い材料で構成さ
れている。無潤滑式圧縮機を提供するためには特にシリ
コンが含有されたアルミニウム合金を適用することが望
ましい。さらには、ラップ接触時の潤滑性を向上、ある
いは接触時の焼き付きなどにたいして信頼性の高い無潤
滑式圧縮機を提供するため、スクロールラップの側面や
底面などほぼ全面的に陽極酸化皮膜処理等のアルミニウ
ム合金に適合する表面処理を施すこともできる。
【0028】図3は、固定スクロール1と旋回スクロー
ル3スクロールラップの位置関係を示す平面図である。
また、本実施例である熱膨張差回避のための熱膨張補正
歯形の一実施例を示すものである。なお図3は、説明の
都合上、組立時の両者の相対位置関係を模式的に表すた
め旋回スクロールと固定スクロールとを併記したもので
ある。
【0029】固定スクロール1はスクロールラップの外
側に主駆動軸側軸受け12aと補助駆動軸側軸受け12
bが設けられている。スクロールラップ1bは、熱膨張
補正前の当初のスクロールラップはof′を中心とする位
置に配置されている。ハッチングで示したスクロールラ
ップは、熱膨張を考慮してラップ中心位置をWoffだけ当
初のラップ位置から補助駆動軸側にずらして配置したも
のである。当初のスクロールラップはラップのオフセッ
トを考えるための架空の存在位置である。従って、最終
的に実在するラップ位置はof1を中心とすることにな
る。即ち、固定スクロールのラップ位置は、基本的な位
置からWoffだけ軸受け中心を結ぶ方向に偏心した位置に
構成されることになる。この結果、当初のスクロールラ
ップの中心of′と各軸受け中心間距離をf1、f2とする
と、実際のラップ中心とそれぞれの軸受け中心間距離
は、各々f3=f1-Woff、f4=f2+Woffとなる。図面には表さ
ないが、固定スクロール2についてもこれと同様な位置
関係を保った構成になっている。
【0030】一方、旋回スクロール3は、ラップの中心
osから各軸受け中心os1、os2までの距離s1とs2は、固定
スクロール1の架空ラップ位置に適合してそれぞれs1=f
1、s2=f2となるように構成されている。スクロールラッ
プの厚さやピッチそして、渦巻き角度は固定スクロール
と同様に形成されている。旋回スクロール3の旋回半径
は、ラップ形状から決定される理論旋回半径Σthが最大
値となる。一方、実際の旋回半径は駆動軸の偏心量で決
定されるが本実施例では、理論旋回半径Σthに対してオ
フセットΣoffを駆動軸の偏心部に設けて若干小さい旋
回半径Σを与えている。これらの関係は、Σ=Σth−Σ
offとなり旋回スクロールが旋回半径Σで旋回運動する
と固定スクロールラップとの間には適当な半径方向隙間
が設けられる。さらに、適当な半径方向隙間を維持する
ために、固定スクロールのラップオフセット量Woffは駆
動軸のオフセット量より小さく保たれている。
【0031】さらに、旋回スクロール3の補助駆動軸側
の軸受け11bは、弾性体13により弾性支持されてい
る。この弾性体は、ゴムやバネを適用することができる
が、軸受け11bの位置決め手段25a、25bによっ
て弾性変形の方向性が保たれている。即ち、この位置決
め手段25a、25bは金属材料で構成されているた
め、軸中心を結ぶ方向とは直角方向には軸受け11bの
動きが規制され、軸中心を結ぶ方向には弾性体13の変
形に応じた動きが許容されている。
【0032】図4と図5は、図3のように構成したスク
ロールを組み合わせた時の半径方向隙間について説明す
るため、スクロールラップの噛み合い状態を部分的に示
したものである。上記した如く駆動軸の軸受け中心を基
準にすると、旋回スクロール3と固定スクロール1のラ
ップ中心位置が異なるため、組立時のラップの噛み合い
状態ではラップの外壁面と内壁面にできる半径方向隙間
の大きさが異なっている。旋回スクロールが1回転する
間、旋回スクロールラップの側面には180度毎に最小隙
間が形成されるが、以下この様子について説明する。
【0033】図4は、固定スクロール中心of1に対して
旋回スクロール中心osが右側に位置した場合の状態を示
すもので、この場合には旋回スクロールラップ3bの外
壁面と固定スクロールラップ1aの内壁面との間に半径
方向隙間δr1が形成される。図5は、固定スクロール中
心of1に対して旋回スクロール中心osが左側に位置した
場合の状態を示すもので、この場合には旋回スクロール
ラップ3bの内壁面と固定スクロールラップ1aの外壁
面との間に半径方向隙間δr2が形成される。このとき、
両半径方向隙間の大きさについてはδr1>δr2の関係が
維持されている。
【0034】次ぎに、図1から図5における構成の圧縮
機についてその作用を説明する。プーリ6に回転動力が
伝達されると駆動軸4が回転し、さらに補助駆動軸5は
タイミングベルト7によって駆動軸4と同期して回転す
る。すると、旋回スクロール3も同時に駆動軸4や補助
駆動軸5の偏心量Σを半径とする旋回運動がもたらされ
る。
【0035】その結果、気体は吸入口22から吸入され
吸入室23に入る。その後、気体はさらに旋回スクロー
ル鏡板3aの上側の圧縮作動室14や旋回スクロール鏡
板3aの下側の圧縮作動室15に流入し、渦巻きの中心
に向かってそれぞれ所定の圧力まで圧縮される。圧縮作
動室15で圧縮された気体は最終的に鏡板3aの中央部
に設けられた連通孔8を通って上側の圧縮作動室14の
中心部の吐出空間に流入し、旋回スクロール鏡板上側の
圧縮作動室14で圧縮された気体と合流し、固定スクロ
ール1に設けられた吐出ポート9から機外へ流出する。
【0036】圧縮動作中、圧縮作動室14,15は連通
孔3fにより鏡板上下の圧縮作動室内のガス圧力の均衡
が保たれるため、圧縮ガスのスラスト力の総和がほぼ等
しくなるの。このため、旋回スクロールはいずれの固定
スクロールに対しても強く押しつけられることはなく、
ラップの先端面には大きなスラスト荷重は作用しない。
従って、ラップ先端部での摺動損失を最小に維持するこ
とができる。
【0037】さらには、圧縮作動室内14,15には潤
滑油がほとんど無いため圧縮熱の発生が盛んになるが、
この熱は固定スクロール外表面に設けた放熱フィンの回
りをダクト構造として強制空冷することによって効果的
に除去される。従って、旋回スクロールや固定スクロー
ルは適当な温度に保たれる。旋回スクロール3は固定ス
クロール1と2に囲まれるように配設されているため、
運転中の温度は旋回スクロール3の方が高くなりがちで
ある。従って、熱膨張量としては旋回スクロール3が大
きくなり、両軸受け11a,11b間距離は固定スクロ
ール側の軸受け12a,12b間距離よりも大きくな
る。
【0038】旋回スクロール3は、駆動軸受け11a側
では転がり軸受けなどによって位置決めされていて、補
助駆動軸側では弾性支持されているので、この熱膨張量
の差は、旋回スクロール3の補助駆動軸側に設けた弾性
支持軸受け11bによって好適に吸収されることにな
る。この結果、補助駆動軸5には過大な荷重が作用する
のを防止できる。一方、旋回スクロール3が熱膨張する
とラップ中心も補助駆動軸側に移動することになる。し
かしながら、前記したように、軸受けを結ぶ方向には固
定スクロールのラップ中心を予め補助駆動軸側にオフセ
ットさせてあるため、旋回スクロールと固定スクロール
との相対位置関係は、良好な状態が保たれるようにな
る。
【0039】即ち、組立時には軸受けを結ぶ方向は不均
一に設けていた半径方向隙間も圧縮機運転時には、ラッ
プ内外壁面でほぼ等しい状態になって、かつ、小さな隙
間が維持されるため圧縮機の性能も高い状態に維持でき
る。また、相対熱膨張量差はこれまで開示してきたこと
から知れるように軸受けを結ぶ方向には、最大で駆動軸
側のオフセット量Σoffとラップのオフセット量Woff合
計にほぼ等しい寸法を許容できる。一方、軸受けを結ぶ
方向と直角方向にはラップの中心が熱膨張の基準になる
ので、この方向の熱膨張差は、駆動軸のオフセット量Σ
offで許容することができる。これらのオフセット量は
非常に小さな寸法であり、具体的には駆動軸のオフセッ
ト量Σoffが0.3mm以下であり、ラップのオフセット量Wo
ffはおおよそそのまた半分もしくはそれ以下である。
【0040】次ぎに、他の実施例を図6,図7に従って
説明する。この実施例では、上記した実施例とは逆に固
定スクロール側を基準として、旋回スクロール側にラッ
プのオフセットを設けたものである。そのために、図6
に示した固定スクロール1のラップ位置は軸受け中心か
らそれぞれf1,f2の距離にあり、図3に示したf1とf2に
等しい寸法になっている。
【0041】一方旋回スクロール3は、図7に示すよう
にラップ中心と軸受け中心間距離はそれぞれs3とs4に形
成され、ラップのオフセットが主駆動軸の軸受け11a
の方向に設けられている。このオフセット量は、図3の
寸法と同じWoffであり、次の関係になっている。即ち、
s3=s1+Woff、s4=s2-Woffである。このように構成する
ことにより、組立時には、図4ならびに図5に示した状
態とほぼ同じ状態を達成することができる。
【0042】さらに他の実施例として、図7でスクロー
ル中心から補助駆動軸側の軸受け中心までの距離s3を図
3のs1に等しくすると共に、他方の軸受け中心os1の位
置をWoffだけラップ側にオフセットさせて構成すること
ができる。この実施例では、旋回スクロールを両駆動軸
と共に固定スクロールに組むことによって弾性体13が
適宜弾性変形するため旋回スクロールのラップ位置をオ
フセットすることができる。
【0043】以上のように、旋回スクロールと固定スク
ロールに対して大きな熱膨張差を許容できるので圧縮機
の温度をかなり高い温度になるまでスクロールラップ同
士を非接触状態で運転することができる。言い換えれ
ば、圧縮機の温度は吐出圧力に強い関連があるので、高
圧力の気体を提供できる圧縮機を実現できることにな
る。さらに、組立時の状態より、運転によって生じる熱
膨張でスクロールラップの半径方向隙間を小さく保つこ
とができるため、定格容量での運転時に最も性能が高い
圧縮機を提供することができる。
【0044】さらには、組立時から予め半径方向隙間を
設けていることから、スクロールラップの加工公差や、
軸受け中心位置誤差そして、軸受け隙間、ならびに組立
時のミスアライメントなどが在ってもラップ同士が半径
方向で接触する機会を少なくする効果もある。なお、本
発明の実施例では圧縮機を提供することについて述べて
きたが、他の用途例えば真空ポンプに適用することもで
きるし、種々のガスを圧縮する圧縮機にも利用すること
ができる
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、旋回スクロールと固定
スクロールの熱膨張量の差を吸収すべくいずれか一方の
スクロールラップの中心位置を基準位置からオフセット
を設けて配置したことにより、圧縮機運転時の圧縮熱に
よってもたらされるスクロール部材の熱変形に応じてラ
ップ隙間を好適な状態に保つことのできる外周駆動型圧
縮機を提供することができる。
【0046】また、本発明によれば複数の駆動軸の内の
いずれか一本を旋回スクロール側で弾性支持したことと
ラップの接触を回避したことにより、旋回スクロールの
熱膨張差や接触時の反力が直接的に駆動軸の変形をもた
らすことがないので、各軸受けに作用する負荷が軽減で
き、軸受けの信頼性を大幅に向上することができる。さ
らには、圧縮動作中高温になりがちな圧縮気体中に油分
を含まないオイルフリー式の圧縮機でもラップ側面の隙
間を適正に維持できるので、ラップ同士の接触を回避で
きると共に振動騒音が小さく、性能や信頼性の高い圧縮
機を提供できる。
【0047】また、本発明のさらなる効果として特に、
旋回スクロールと固定スクロールでは温度環境の異なる
ダブルスクロール圧縮機、すなわち鏡板の両側にスクロ
ールラップを備えた旋回スクロールを有する圧縮機に対
して熱変形による悪影響を未然に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す外周駆動形スクロール圧
縮機の全断面図。
【図2】本発明の実施例で旋回スクロールに固定スクロ
ールのラップ部を噛みあわせた様子を示す平面図。
【図3】本発明の実施例を示す固定スクロールと旋回ス
クロールの平面図。
【図4】本発明の実施例で旋回スクロールに固定スクロ
ールのラップ部を噛みあわせた時の隙間の様子を示す部
分拡大図。
【図5】本発明の実施例で旋回スクロールに固定スクロ
ールのラップ部を噛みあわせた時の隙間の様子を示す部
分拡大図。
【図6】本発明の他の実施例を示す固定スクロールの平
面面図。
【図7】本発明の他の実施例を示す旋回スクロールの平
面図。
【符号の説明】
1 固定スクロール 2 固定スクロール 3 旋回スクロール 4 主駆動軸 5 補助駆動軸 6 プーリ 7 タイミングベルト 8 貫通孔 9 吐出ポート 10,11,12 軸受 13 弾性支持部材 14,15 圧縮作動室 17 バランスウエイト 20 歯付きプーリ 22 吸入孔 of1 固定スクロールラップの中心 os 旋回スクロールラップの中心 ok1,ok2 固定スクロールの軸受け中心 os1,os2 旋回スクロールの軸受け中心 25 軸受位置規制手段 δr スクロールラップの半径方向隙間 Σ 旋回半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川端 夏樹 静岡県清水市村松390番地 株式会社日 立製作所 空調システム事業部内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311 F04C 18/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回スクロールの鏡板の両側に渦巻き形
    の溝もしくはラップを形成、前記旋回スクロールの溝
    もしくはラップに一対の固定スクロールを噛み合わせ、
    旋回スクロールの外周部に配置した複数の駆動軸によっ
    て旋回スクロールを旋回運動させる外周駆動型圧縮機に
    おいて、運転前に、前記旋回スクロールのラップ側面部と固定ス
    クロールのラップ側面部とで形成される半径方向隙間の
    最小値が、少なくとも旋回スクロールの2つの回転位置
    において異なること を特徴とする外周駆動型圧縮磯。
  2. 【請求項2】 旋回スクロールの鏡板の両側に渦巻き形
    の溝もしくはラップを形成し、前記旋回スクロールの溝
    もしくはラップに一対の固定スクロールを噛み合わせ、
    旋回スクロールの外周部に配置した複数の駆動軸によっ
    て旋回スクロールを旋回運動させる外周駆動型圧縮機に
    おいて、 前記固定スクロールと前記旋回スクロールのスクロール
    ラップ中心間距離を前記駆動軸の偏心量とは異ならせた
    こと を特徴とする外周駆動型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記駆動軸の少なくとも1本を、弾性体
    を介して弾性支持したことを特徹とする請求項2に記載
    外周駆動型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記旋回スクロールと固定スクロールの
    いずれか一方のスクロール中心を基準状態から変位さ
    せ、旋回スクロールと固定スクロールの中心間距離を前
    記駆動軸の偏心量より大にしたことを特徴とする請求項
    1または2に記載の外周駆動型圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記複数の駆動軸のいずれか一本をこれ
    ら駆動軸の中心を結ぶ方向に弾性支持し、この方向とは
    直角方向に対しては移動不可能にしたことを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の外周駆動型圧
    縮機。
  6. 【請求項6】 前記旋回スクロール及び固定スクロール
    をアルミニウム合金としたことを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか1項に記載の外周駆動型スクロール圧
    縮機。
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