JP3144175B2 - X線光学素子およびx線光学系 - Google Patents

X線光学素子およびx線光学系

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JP3144175B2 JP22917393A JP22917393A JP3144175B2 JP 3144175 B2 JP3144175 B2 JP 3144175B2 JP 22917393 A JP22917393 A JP 22917393A JP 22917393 A JP22917393 A JP 22917393A JP 3144175 B2 JP3144175 B2 JP 3144175B2
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/702Reflective illumination, i.e. reflective optical elements other than folding mirrors, e.g. extreme ultraviolet [EUV] illumination systems

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  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線リソグラフィーに
用いられるX線(縮小)投影露光装置等を構成するX線
光学素子およびそれを有するX線光学系に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化にと
もない、回折限界によって制限される光学系の解像力を
向上させるために、従来の紫外線にかわってこれより波
長の短いX線を使用した縮小投影リソグラフィー技術が
開発されている。
【0003】この技術に使用されるX線露光装置は、主
としてX線源、照明光学系、マスク、結像光学系(縮小
投影光学系)、ウェファーステージ等により構成され
る。X線の光源には放射光またはレーザープラズマX線
源が使用される。照明光学系は、反射面に斜め方向から
入射したX線を反射させる斜入射ミラー、反射面が多層
膜により形成される多層膜ミラー、および所定の波長の
X線のみを反射または透過させるフィルター等により構
成され、マスク上を所望の波長のX線で照明する。
【0004】マスクには透過型マスクと反射型マスクと
がある。透過型マスクは、X線をよく透過する物質から
なる薄いメンブレインの上にX線を吸収する物質を所望
の形状に設けることによりパターンを形成したものであ
る。一方、反射型マスクは、例えばX線を反射する多層
膜上に反射率の低い部分を所望の形状に設けてパターン
を形成したものである。このようなマスク上に形成され
たパターンは、複数の多層膜ミラー等で構成された縮小
投影光学系により、フォトレジストが塗布されたウェフ
ァー上に結像して該レジストに転写される。なお、X線
は大気に吸収されて減衰するため、その光路は全て所定
の真空度に維持されている。
【0005】このようなX線露光装置では、照明光学系
はマスクの広い範囲にX線を照射(照明)する必要があ
る。例えば、縮小倍率が1/5の縮小投影光学系を備え
たX線縮小投影露光装置においては、この縮小投影光学
系によりウェファー上で一辺の長さが20mmの正方形の領
域を露光するためには、マスク上では一辺100mmの正方
形の領域を照明する必要がある。この場合、所望の回折
限界の解像力を得るためには、縮小投影光学系の開口数
全体を使用する、すなわち、マスクを透過または反射し
た光線が、結像光学系(縮小投影光学系)に入射側開口
数の角度範囲を覆うだけの角度範囲を持っていることが
望まれる。そのためには、単にマスク上のパターン面の
各点に露光光(X線)が照射されるだけでなく、縮小投
影光学系の露光光の入射側開口数に相当する広がり角を
有する光がマスク上のパターン面の各点に照射される必
要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、X線露光装
置のX線源として使用される放射光やレーザープラズマ
X線源などでは、X線が放射される源となる部分の大き
さ(X線源の大きさ)はかなり小さい。X線源の大きさ
は、放射光の場合は電子ビームの直径で決まり、レーザ
ープラズマX線源の場合はターゲットに照射するレーザ
ー光のスポット径で決まる。しかし、いずれの場合も得
られるX線源の大きさは直径0.1〜1mm程度でしかなく、
マスクに照明すべき領域と比較して著しく小さい。
【0007】そのため、斜入射ミラーや多層膜ミラーな
どの曲面ミラーあるいはそれらを複数組み合わせて構成
された従来の照明光学系では、前述のような小さなX線
源を使用する限り上記の要求を満たすことはできなかっ
た。
【0008】例えば、図2(a)に示すように、照明光学
系3による光源2の像Pの近くにマスク4を配置した場
合(このような配置をクリティカル照明という)、露光
光Bの光軸A上およびその近傍では充分な広がり角をも
って露光光Bが照射される。しかし、露光光Bが照射さ
れる領域は、光軸Aの近傍のごく狭い領域における光源
2の像の大きさ程に過ぎない。照明光学系3の拡大倍率
を大きくしてある程度光源2の像を大きくすることは可
能だが、そうすると露光光の広がり角は小さくなってし
まう。
【0009】また、図2(b)に示すように、結像光学系
の入射瞳50上に照明光学系3による光源2の像Pが結
ばれるような配置にした場合(このような配置をケーラ
ー照明という)、マスク4上ではある程度の範囲に露光
光Bを照射することが可能となる。しかし、マスク4上
のパターン面の各点を照射する光の広がり角は著しく小
さくなり、結像光学系の回折限界の解像力を得ることが
困難になる。また、図2(a)と図2(b)の間の位置、つ
まり、光源2の像Pと結像光学系の入射瞳との間の位置
にマスク4を配置した場合でも、露光光Bがマスク4に
照射される領域の広さとマスク4のパターンの各点を照
射する光の広がり角の大きさを両立することはできな
い。
【0010】もし、図3(a)に示すように、光源2の大
きさがマスク4と同程度であれば、マスク4上の光軸A
から離れた点においても様々な方向から光線(露光光
B)が入射するため、マスク4のパターン全面をカバー
する領域で回折限界の解像力を得ることができる。な
お、図3(a)はケーラー照明の場合を示すが、クリティ
カル照明の場合も大きな光源の像がマスク上に形成され
るので照明領域は拡大される。しかしながら、現実には
そのような寸法の大きなX線源を求めることは困難であ
った。
【0011】特願平5−21577には、複数の凸部ま
たは凹部が設けられた基板とこの基板上に形成されたX
線を反射する多層膜とを有するX線反射用光学素子を用
いることによって、以上のような問題を解決する手段が
記述されている。
【0012】すなわち、図3(b)に示すように、X線源
2から発したX線を、2次光源として機能するX線反射
用光学素子1に照射する。このX線反射用光学素子1の
表面(反射面)には微細な凸部もしくは凹部が多数設け
てあり、光学素子1に入射したほぼ平行光に近いX線は
単純な鏡面反射をするのではなく、鏡面反射の方向を中
心としてある広がりをもって拡散するように反射する。
そのため、このX線反射用光学素子1の表面(反射面)
が、広い面積と発散角とを併せ持つ2次X線源となる。
この方法によれば、広い露光領域で回折限界の解像力を
得ることが可能である。
【0013】上述の出願においては、X線反射用光学素
子1の表面に設けられた凸部または凹部の形状が、主と
して球面である場合について述べられている。しかしな
がら、X線反射用光学素子1上の凸部または凹部の形状
に球面を用いた場合、このX線反射用光学素子1で反射
したX線の広がり角がX線の入射面に対する方向によっ
て異なるという問題があった。
【0014】具体的には、凸部または凹部の形状が球面
のX線反射用光学素子1では、X線の入射面に対して平
行な方向の広がり角は、X線の入射角によらず一定であ
る。しかし、入射面に対して直交する方向の広がり角
は、入射角をθとするとcosθに比例する。したがっ
て、X線がX線反射用光学素子1に垂直に入射する場合
(θ=0)にのみ両方向の広がり角は一致し、X線が斜
めに入射する場合には、入射面に直交する方向の広がり
角は入射面に平行な方向の広がり角よりも必ず小さくな
る。そして、X線反射用光学素子1は、ほとんどの場合
に斜め入射で使用される。この場合、X線反射用光学素
子1で反射したX線は底面を円とする円錐形状に広がる
のではなく、入射面に平行な方向に伸びた、底面を楕円
とする(楕)円錐形状に広がることになる。
【0015】一方、結像光学系の入射瞳は通常円形であ
る。したがって、結像光学系の入射側開口数全体を満た
すように照明を行うためには、マスクを照明する露光光
は円錐状の広がり角を持つことが好ましい。
【0016】しかし、上述のように露光光の広がり角が
方向によって異なる場合には、結像光学形の開口数全体
と露光光の広がり角とを一致させることはできない。露
光光の一方向の広がり角が結像光学系の開口数と一致
し、それに直交する方向の広がり角が結像光学系の開口
数よりも小さい場合には、解像力に異方性が生じてしま
う。すなわち、像面上で一方向には回折限界の解像度が
得られるが、それに直交する方向には回折限界の解像度
が得られない。また、露光光の一方向の広がり角が結像
光学系の開口数と一致し、それに垂直方向の広がり角が
結像光学系の開口数よりも大きい場合には、露光光の一
部が結像光学系の入射瞳に入射しないことになるので、
X線の利用効率が著しく低下してX線露光装置のスルー
プットの低下を招く。
【0017】本発明の目的は、スループットを低下させ
ることなく全ての方向のパターンに対しても回折限界の
解像力を得ることの可能なX線光学素子およびX線光学
系を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1およ
び図6に対応付けて説明すると、請求項1の発明は、複
数の凸曲面10または凹曲面が表面に形成された基板6
と、基板6の表面上に形成されたX線を反射する多層膜
9とを備えたX線光学素子1に適用される。そして、上
述の目的は、X線の入射面と凸曲面10または凹曲面と
の交点を結ぶ線に対して平行な方向の曲率半径R0xと交
点を結ぶ線に対して直交する方向の曲率半径R0yとが異
なるように凸曲面10または凹曲面を形成することによ
り達成される。凸曲面10または凹曲面は、トロイダル
曲面に形成してもよい。
【0019】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
のX線光学素子1と、所望のパターンが形成されたマス
ク4と、X線光学素子1とマスク4との間に配置された
照明光学系13と、パターンを結像させる結像光学系1
4とを備えたX線光学系に適用される。そして、上述の
目的は、凸曲面10または凹曲面の、X線12の入射面
と凸曲面10または凹曲面との交点を結ぶ線に対して平
行な方向の曲率半径をrx、交点を結ぶ線の長さをdx
交点を結ぶ線に対して直交する方向の曲率半径をry
交点を結ぶ線に対して直交する方向の凸曲面10または
凹曲面の長さをdyとし、照明光学系13の倍率をmと
し、X線光学素子1へのX線12の入射角をθとした場
合に、dx/(rx・m)および(dy・cosθ)/
(ry・m)で求められる値のいずれも結像光学系14
における露光光の入射側の開口数にほぼ等しくすること
により達成される。
【0020】さらに、請求項4の発明は、請求項1に記
載のX線光学素子1と、所望のパターンが形成されたマ
スク4と、X線光学素子1とマスク4との間に配置され
た照明光学系13と、パターンを結像させる結像光学系
14とを備えたX線光学系に適用される。そして、上述
の目的は、照明光学系が13、X線光学素子1で反射し
たX線を2次光源として用い、この2次光源の像を結像
光学系14の入射瞳上、マスク4上および入射瞳とマス
ク4との間の任意の位置のいずれかに結像させるように
構成することにより達成される。
【0021】本発明では、既に図3(b)に示したよう
に、X線源2から発したX線を、2次光源として機能す
るX線光学素子1に照射する。このX線光学素子1の表
面(反射面)には微細な凸部もしくは凹部が多数設けて
あり、光学素子1に入射したほぼ平行光に近いX線は単
純な鏡面反射をするのではなく、鏡面反射の方向を中心
としてある広がりをもって拡散するように反射する。そ
のため、このX線反射用光学素子1の表面(反射面)
が、広い面積と発散角とを併せ持つ2次X線源となる。
【0022】図1(b)は本発明のX線光学素子1の一例
の概略を示す斜視図、図1(c)は図1(b)に示す光学素
子1の垂直断面図である。このX線光学素子1は、基板
6上に微細な凸部10を多数設け、その上にX線を反射
する多層膜9を形成したものである。あるいは、凸部1
0にかえて凹部を基板6上に形成し、その上に多層膜9
を形成してもよい。これら凸部および凹部の寸法は素子
10自体の寸法に比べて十分小さければよく、特に限定
はない。
【0023】凸部10または凹部の表面、つまり凸曲面
または凹曲面は、X線の入射面と凸曲面との交点を結ぶ
線に対して平行な方向の曲率半径と交点を結ぶ線に対し
て直交する方向の曲率半径Rとが異なるように形成され
ている。このような曲面の一例としては、トロイド(ド
ーナツ状立体)の表面を形成するトロイダル面がある
が、本発明のX線光学素子1は、その基板6上に設ける
凸部10もしくは凹部の形状精度について特に厳しくす
る必要はない。すなわち、方向による曲率半径の異なる
凸曲面または凹曲面が形成されていれば良いので、トロ
イダル面に限らず楕円面や放物面等でも同様の効果を期
待できるし、製造工程においてその形状が多少設計値か
らずれてしまっても充分な効果が得られる。しかし、表
面粗さについては、この表面上に形成する多層膜9の反
射率を低下させない程度に小さくしておくことが好まし
く、例えば、自乗平均で数Å以下の平滑な表面とすると
良い。
【0024】そのためには、基板6に感光材料を塗布し
てこれをフォトリソグラフィーにより加工する方法、基
板6上に耐熱性材料をスクリーン印刷する方法、基板6
をエッチングする方法、可塑性の材料からなる基板6上
に圧痕を形成する方法等を用いることができる。
【0025】このようにして形成された凸部10もしく
は凹部の上に多層膜9を形成する際は、通常の多層膜を
形成する時と同様の方法を用いることができる。例とし
て、スパッタリング、真空蒸着およびCVD(Chemical
Vapour Deposition)などの薄膜製造方法が挙げられる。
多層膜9を構成する物質としては、Mo(モリブデン)
とSi(シリコン)の組み合わせ等が挙げられるが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0026】なお、本発明のX線光学素子1の製造方法
の詳細は上述の特願平5−21577号のそれと略同一
であるので詳細な説明は省略する。
【0027】
【作用】本発明によるX線反射用光学素子において、一
個の凸部もしくは凹部へ平行な光束が入射したときに、
ここで反射した光束はどのような広がり角をもつのかを
説明する。
【0028】図4(a)に示すような、一個の凸部の頂上
を原点とし、xy平面がこのX線光学素子の反射面(正
確には基板の一平面)に平行な座標系を考える。凸部で
なく凹部の場合には若干途中の式が異なるが、最終的に
得られる反射光の広がり角は同じになるので、以下凸部
の場合について考えることとする。初めに、凸部の表面
が球面の場合について検討する。球面の曲率半径を
0、凸部の半径をRとする。ここでR0はRに比べて充
分大きいと仮定する。すなわち、−R<x<R、−R<
y<R、r=(x2+y2)1/2なるx、y、rをとると、
x/R0、y/R0、r/R0の2次以上の項は無視でき
るものとする。言い換えれば、c(x/R0)2≒0(cは
任意の定数)、…とみなすことができるものとする。凸
部のz方向の突出量は(r/R0)2に比例する量なので、
ここでは無視することができる。
【0029】このとき、図4(c)に示すような凸部の表
面(つまり球面)上の任意の点(x,y)での凸部の法
線ベクトルn(x,y)を考える。図4(C)はZ軸と
法線ベクトルn(x,y)を含む平面内の様子を示す。
なお、図および数式中においては通常のスカラー量と区
別するためにアルファベットの字形を変えてベクトル表
示をしているが、明細書中では単に「ベクトル」という
接頭語をつけてベクトル表示にかえる。図4(b)、(c)
より明らかなように、ベクトルn(x,y)は次式で与
えられる。
【数1】 ここで、αは図4(c)に定義するように、ベクトルn
(x,y)がz軸となす角、βは図4(b)に定義するよ
うに、原点Oと点(x,y)(のxy平面への投影)を
結んだ直線とx軸とがなす角である。
【0030】sinα=r/R0、cosα=(1−(r2
/R0 2))1/2、sinβ=y/r、cosβ=x/rを
用いると、ベクトルn(x,y)は次式のようになる。
【数2】
【0031】いま、図5(a)のようにxz平面内でz軸
に対してθ0の方向から平行光束が入射したとすると、
この光線の方向ベクトルninは次式で与えられる。
【数3】 凸部上の点(x,y)の近傍の面で反射した光線の進む
方向を表す方向ベクトルをnout(x,y)とすると、
図5(b)から明かなように、ベクトルnout(x,y)
は次式で与えられる。
【数4】
【0032】この式から以下の事実が導かれる。 1.入射光線の当たる位置がx方向にずれると、xに比例
してxz平面(入射面)内で反射光線の方向が変わり、
y方向にずれると、yに比例してxz平面(入射面)に
垂直方向に反射光線の方向が変わる。 2.入射面(xz平面)内の反射光束の広がり角、すなわ
ち、−R<x<R、−R<y<Rの範囲内で入射光線の
当たる位置を変動させたときの入射面内における反射光
束の広がる範囲を角度であらわしたときの範囲は±2R
/R0[rad.]であり、入射角θ0に依存しない。 3.入射面(xz平面)に直交する方向の反射光束の広が
り角は、±2R/R0・cosθ0[rad.]であり、入射角
θ0に依存する。垂直入射(θ0=0)の時に入射面内の
広がり角と一致し、入射角θ0が大きいほど広がり角は
小さくなる。 以上のことから、凸部もしくは凹部の表面を球面にする
と、方向によって反射光の広がり角が異なってしまうこ
とが明らかになった。
【0033】次に、凸部の表面がトロイダル面であった
場合について検討する。図1(a)に示すように、二つの
回転中心軸がそれぞれx軸、y軸に平行なトロイダル面
を考える。R0xをx軸に平行な方向の曲率半径、2Rx
をx軸方向のトロイダル面の長さ、R0yをy軸に平行な
方向の曲率半径、2Ryをy軸方向のトロイダル面の長
さとする。ここでR0xおよびR0yは、RxおよびRyに比
べて充分大きいと仮定する。
【0034】−Rx<x<Rx、−Ry<y<Ryなるx、
yをとると、x/R0x、y/R0yの2次以上の項は無視
することができる。凸部のz方向の突出量はこれらの量
の自乗に比例する量なので、ここでは無視することがで
きる。
【0035】このとき、図1(a)に示すように、凸部上
の点(x,y)での法線ベクトルn(x,y)を考え
る。図1(a)から明らかなように、
【数5】
【数6】 であり、ベクトルn(x,y)は、図1(a)に示すよう
に、ベクトルn(0,0)を直線lの回りに回転してベ
クトルn(0,y)に重ねたときの回転角と同じ回転角
だけベクトルn(x,0)を直線lの回りに回転したも
のであるから、結局次式のようになる。
【数7】
【0036】このようなトロイダル面形状の凸部へ、式
(3)で与えられる方向ベクトルninを持つ平行光束がx
z平面内に沿って入射したとき、凸部上の点(x,y)
の近傍の面で反射した光線の進む方向を表す方向ベクト
ルnout(x,y)は次式で与えられる。
【数8】
【0037】この式から以下の事実が導かれる。 1.入射光線の当たる位置がx方向にずれると、xに比例
してxz平面(入射面)内で反射光線の方向が変わり、
y方向にずれると、yに比例してxz平面(入射面)に
垂直方向に反射光線の方向が変わる。 2.入射面(xz平面)内の反射光束の広がり角は±2R
x/R0x[rad.]であり、入射角θ0に依存しない。 3.入射面(xz平面)に直交する方向の反射光束の広が
り角は、±2Ry/R0y・cosθ0[rad.]であり、入射
角θ0に依存する。入射角θ0が大きいほど広がり角は小
さくなるが、垂直入射(θ0=0)の時の広がり角は入
射面内の広がり角と必ずしも一致しない。 このように、凸部の形状がトロイダル面の場合には、入
射面に平行な方向の反射光の広がり角はR0x、Rxによ
って決まり、入射面に直交する方向の反射光の広がり角
はR0y、Ryによって決まるので、それぞれの方向の反
射光の広がり角を独立に決めることができる。
【0038】照明光学系の入射側開口数を丁度満たすよ
うにトロイダル面の形状を決めるためには、以下の3つ
の式を用いれば良い。
【数9】
【数10】
【数11】 式(9)、(10)は、反射光束の広がり角と照明光学系の入
射側開口数とを一致させる条件から導かれる。また、式
(11)は、凸部の高さ(凸部の裾から頂点までの高さ)を
0x、R0y、Rx、Ryを用いて表した式を近似、展開す
ることにより求められる。
【0039】R0x、R0y、Rx、Ryの4つのパラメータ
は独立ではない。式(11)は、これらのパラメータが満た
さなければならない関係を示すものである。これらの式
から各パラメータを決定するには、例えば次のような手
順で行えば良い。 1.まず、照明光学系に求められる入射側開口数から、式
(9)によりR0x、Rx(の比)を決める。 2.入射角θ0から、Ry=Rx・cosθ0によりRyを決め
る。 3.R0y=R0x・cos2θ0によりR0yを決める。
【0040】この手順で決まるのは、各パラメータの比
率であり、絶対値は決まらない。絶対値は、このような
微細な凸部もしくは凹部を形成する加工方法の都合から
決めることができる。以上のように、本発明によるX線
反射用光学素子の表面は、個々の凸部もしくは凹部の形
状をトロイダル面にし、これを充分小さくして多数配置
することによって、片寄りのない円錐状の発散角をもつ
2次光源として機能する。
【0041】照明光学系は、この2次光源の等倍の像ま
たは数倍に拡大した像を縮小投影光学系の入射瞳上また
はマスク上もしくは両者の間の任意の位置に結像させ
る。この時、マスクを照明するX線の光束は、縮小投影
光学系の入射側開口数を満たすのに充分な広がり角を有
していなければならない。
【0042】いま、照明光学系へψの発散角をもつ光束
が入射したとすると、その入射側開口数はsinψ≒ψ
となり、出射側開口数は、照明光学系の倍率をmとする
と、sinψ/m≒ψ/mとなる。所望の回折限界の解
像力を得る目的で縮小投影光学系の開口数の全体を使用
するためには、この照明光学系の出射側開口数が縮小投
影光学系の入射側開口数と等しいか、あるいはこれより
大きい値とすれば良い。ただし、照明光学系の出射側開
口数を縮小投影光学系の入射側開口数よりも大きくする
と、縮小投影光学系に入射しない光線の割合が大きくな
って露光時間を長くする必要が生じ、露光装置のスルー
プットが低下する。従って、照明光学系の出射側開口数
と縮小投影光学系の入射側開口数とを等しい値になるよ
うにすることが好ましい。言い換えれば、式(9)、(10)
を用いると、本発明によるX線反射用光学素子の凸部も
しくは凹部の表面を構成するトロイダル面の形状を表す
パラメータは、次の式(12)、(13)を満たせば良い。
【数12】
【数13】 ここで、dx=2Rx、dy=2Ryは、それぞれ、トロイ
ダル面のx方向、y方向の長さである。
【0043】なお、X線光学素子1の多層膜9へのX線
の入射角ωは、図5(b)から明かなように次式で与えら
れる。
【数14】 −R<x<Rの範囲でX線の入射位置を変更すると、入
射角ωは、θ0±cos-1(Rx/R0xsinθ0)の範
囲で変化する。従って、多層膜の反射ピークの半値幅
は、2・cos-1(Rx/R0xsinθ0)程度以上ある
ことが望まれる。一般に、多層膜のピーク半値幅はこれ
より充分に大きいが、特に入射角の変化が大きい場合に
は、多層膜の積層数を少なくすることによりピーク半値
幅を広げるようにしても良い。すなわち、多層膜のピー
ク半値幅はこの多層膜の積層数に反比例して小さくなる
ので、積層数を少なくしておけば、反射率のピーク値は
低くなるものの、ピーク半値幅を広くして入射角ωの変
動に対応することができる。
【0044】
【実施例】
−第1実施例− 図6は、本発明の第1実施例であるX線光学系を示す概
略構成図であり、X線縮小投影露光装置に使用されるも
のである。このX線光学系は、2次X線源として機能す
るX線光学素子1、Mo(モリブデン)/Si(シリコ
ン)の組み合わせからなる多層膜が表面に形成された照
明光学系として作用する楕円ミラー13、マスク4およ
び縮小投影光学系14とを備え、マスク4に形成された
パターンの縮小された像がウェファー5に結像されるよ
うになっている。
【0045】このX線光学系に入射するX線12は、X
線源(本実施例では放射光を用いた)から出射し、斜入
射ミラーやフィルター等からなる前置光学系(共に図示
せず)により130Å付近の波長が選択された後、スリッ
ト(図示せず)でX線の光束の形状が約30mm角となる
ように成形されている。そして、発散角が約0.1゜以下
のほぼ平行な光束としてX線光学系に入射する。
【0046】X線光学素子1の表面には、Mo(モリブ
デン)/Si(シリコン)の組み合わせからなる多層膜
が形成されている。さらに、この表面には、X線の入射
面(図6の紙面内)と凸部表面との交点を結ぶ線に対し
て平行な方向の曲率半径がR0x=160μm、長さが2Rx
=10μm、上述の交点を結ぶ線に対して直交する方向
(図6の紙面を貫く方向)の曲率半径がR0y=40μm、
長さが2Ry=5μmのトロイダル面を外表面とする凸
部(図示せず)が、一辺30mmの正方形の領域を埋め尽
くすように形成されている。X線光学素子1へのX線1
2の入射角は、θ0=60゜とした。
【0047】楕円ミラー13は、2つある焦点の一方が
X線光学素子1の設置位置に重なるように配置されてい
る。縮小投影光学系14は、図面では詳細を示していな
いが、放物面を有するミラー1枚と楕円面を有するミラ
ー2枚の計3枚のミラーにより構成される。これら3枚
のミラーは、共にその反射面にMo/Siの組み合わせ
からなる多層膜が形成されている。本実施例の縮小投影
光学系14は、解像力が0.1μ以下、焦点深度が1.8μm
以上となるように縮小倍率を1/5、像側(出射側)開口
数を0.0625に設定してあり、マスク側(入射側)の開口
数は0.0125となる。
【0048】このような構成のX線光学系においては、
上述のように発散角約0.1゜以下のほぼ平行な光束とし
て入射するX線12は、まず、X線光学素子1の表面
(反射面)により反射される。このX線光学素子1は、
発散角がψの2次光源として機能する。このψの値は、
X線光学素子1の表面に形成された凸部の形状によって
決まり、入射面に平行な方向では2Rx/R0x=10/160
=0.0625(rad.)=3.6゜となり、入射面に垂直な方向で
は2Ry/R0y・cosθ0=5/40・0.5=0.0625(rad.)=
3.6゜となる。つまり、X線反射用光学素子1は、30m
m四方の寸法と、いずれの方向へも3.6゜の発散角を有
する2次X線光源として機能する。
【0049】X線光学素子1で反射したX線は、楕円ミ
ラー13で反射して2次X線光源の像を5倍に拡大して
縮小投影光学系14の入射瞳に結像する。従って、マス
ク4の150mm角以上の広い範囲が照明される。この時
のX線の発散角は楕円ミラー13の拡大倍率に応じて減
少し、約0.0125(rad.)=0.72゜となり、縮小投影光学系
14のマスク側の開口数と一致する。マスク4を照明、
透過したX線は、縮小投影光学系14を通過することに
よりマスク4上に形成されたパターンの縮小像をウェフ
ァー5上に結像する。
【0050】本実施例のX線光学系で縮小投影露光実験
を行ったところ、長さ30mm、幅0.2mm、半径17.5m
mの円弧状の領域全体にわたって、0.1μmのライン・
アンド・スペースを解像することができた。また、パタ
ーンの方向による解像力の違いも認められなかった。一
方、X線光学素子1にかえて単純平面の多層膜ミラーを
用いた以外は同様の条件を設定して露光実験を行ったと
ころ、0.2μmのライン・アンド・スペースしか解像す
ることができなかった。
【0051】−第2実施例− 図7は、本発明の第2実施例であるX線光学系を示す概
略構成図であり、X線縮小投影露光装置に使用されるも
のである。図7において、図6と同一の構成および機能
を有する構成要素は同一符号を付してその説明を適宜省
略する。
【0052】本実施例のX線光学系は、X線源であるレ
ーザープラズマX線源15、このX線源15から出射し
たX線をほぼ平行光となるように反射する放物面ミラー
16、2次X線源として機能するX線光学素子1、照明
光学系として作用するシュバルツシルドミラー17、マ
スク4および縮小投影光学系14を備え、マスク4に形
成されたパターンの縮小された像がウェファー5に結像
されるようになっている。
【0053】放物面ミラー16は、その反射面にMo/
Siの組み合わせからなる多層膜がコーティングされて
おり、レーザープラズマX線源15から等方的に出射さ
れたX線のうち広い立体角範囲のX線をカバーし、反射
したX線12がほぼ平行光となるようにその反射面(放
物面)の形状が設定されている。
【0054】X線光学素子1の表面には、Mo/Siの
組み合わせからなる多層膜が形成されている。さらに、
この表面には、X線の入射面(図7の紙面内)と凸部表
面との交点を結ぶ線に対して平行な方向の曲率半径がR
0x=80μm、長さが2Rx=10μm、上述の交点を結ぶ
線に対して直交する方向(図7の紙面を貫く方向)の曲
率半径がR0y=65μm、長さが2Ry=9μmのトロイ
ダル面形状の外表面を有する凸部が、直径15mmの円状
の領域を埋め尽くすように形成されている。X線光学素
子1へのX線12の入射角はθ0=26゜とした。
【0055】シュバルツシルドミラー17は、中心を共
有する2枚の球面鏡17a、17bで構成された光学系
で、各球面鏡17a、17bの反射面にはMo/Siの
組み合わせからなる多層膜が形成されている。なお、シ
ュバルツシルドミラー17の光軸付近に設置された球面
鏡(凸面鏡)17aと入射するX線との干渉を避けるた
め、X線光学素子1による反射光の主光線の方向がシュ
バルツシルドミラー17の光軸に対して約10゜傾くよう
に設定してある。
【0056】縮小投影光学系14は第1実施例と同じ構
成であり、縮小倍率が1/5、像側(出射側)開口数が0.0
625となるように設定されており、マスク側(入射側)
の開口数は0.0125である。
【0057】このような構成のX線光学系においては、
上述のように発散角約0.1゜以下のほぼ平行な光束とし
て入射するX線12は、まず、X線光学素子1の表面
(反射面)により反射される。この光学素子1は、発散
角がψの2次X線源として機能する。このψの値は、表
面の凸部の形状によって決まり、入射面に平行な方向で
は2Rx/R0x=10/80=0.125(rad.)=7.2゜となり、入
射面に直交する方向では2Ry/R0y・cosθ0=9/65・
0.9=0.125(rad.)=7.2゜となる。つまり、X線光学素
子1は、直径15mm、発散角7.2゜の2次光源として機
能する。
【0058】X線反射用光学素子1で反射したX線は、
シュバルツシルドミラー17で反射して2次X線源の像
を10倍に拡大して縮小投影光学系14の入射瞳に結像
する。従って、マスク4のおよそ150mmの広い範囲が
照明される。このときのX線の発散角はシュバルツシル
ドミラーの拡大倍率に応じて減少し、0.0125(rad.)=0.
72゜となり、縮小投影光学系14のマスク側の開口数と
一致する。マスク4を照明、透過したX線は、縮小投影
光学系14を通過することによりマスク4上に形成され
たパターンの縮小像をウェファー5上に結像する。
【0059】本実施例のX線光学系で縮小投影露光実験
を行ったところ、長さ30mm、幅0.2mm、半径17.5m
mの円弧上の領域全体にわたって、0.1μmのライン・
アンド・スペースを解像することができた。また、パタ
ーンの方向による解像力の違いも認められなかった。一
方、X線反射用光学素子1にかえて平面の多層膜ミラー
を用いた以外は同様の条件を設定して露光実験を行った
ところ、0.2μmのライン・アンド・スペースしか解像
することができなかった。
【0060】なお、本発明のX線光学素子は、X線縮小
投影露光装置での使用に限定されるものではなく、X線
の結像を利用した他のX線光学機器にも広く適用するこ
とが可能である。例えば、オフナー型光学系等を用いた
等倍の投影露光装置に本発明を適用すれば、縮小投影露
光の場合と同様に広い露光領域で回折限界の解像力を得
ることが可能であり、また、X線顕微鏡の照明光学系に
本発明を適用すれば、顕微鏡の視野を大幅に拡大するこ
とが可能となる。
【0061】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のう
ち請求項1の発明によれば、X線光学素子からの反射光
の広がり角を方向によらず一定にすることができるの
で、結像光学系の入射側開口数全体を有効に利用するこ
とができ、もって、スループットを低下させることなく
全ての方向のパターンに対しても回折限界の解像力を得
ることができる。
【0062】また、請求項3の発明によれば、凸曲面ま
たは凹曲面の、X線の入射面と凸曲面または凹曲面との
交点を結ぶ線に対して平行な方向の曲率半径をrx、交
点を結ぶ線の長さをdx、交点を結ぶ線に対して直交す
る方向の曲率半径をry、交点を結ぶ線に対して直交す
る方向の凸曲面または凹曲面の長さをdyとし、照明光
学系の倍率をmとし、X線光学素子へのX線の入射角を
θとした場合に、dx/(rx・m)および(dy・co
sθ)/(ry・m)で求められる値のいずれもが結像
光学系における露光光の入射側の開口数にほぼ等しくな
るように設定したので、X線光学素子へ入射したX線の
ほとんどを縮小投影光学系による結像に寄与させること
が可能となり、X線の利用効率を高めることができてX
線光学系全体のスループットを向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)はそれぞれ本発明のX線光学素子を
示す図であって、(a)はX線光学素子の形状を定めるパ
ラメータを説明するための図、(b)はX線光学素子の概
略斜視図、(c)はX線光学素子の断面図である。
【図2】(a)、(b)ともに従来の照明光学系による照明
方式を示す概略図である。
【図3】(a)は面光源によりマスクを照明した状態を示
す図、(b)は従来のX線光学素子を用いた照明方式を示
す概略図である。
【図4】(a)〜(c)は従来の球面状の凸部を設けたX線
光学素子を示す図である。
【図5】(a)はX線光学素子へのX線の入射角を示す
図、(b)はX線光学素子へ入射したX線の反射する方向
を示す図である。
【図6】本発明の第1実施例であるX線光学系の概略構
成図である。
【図7】本発明の第2実施例であるX線光学系の概略構
成図である。
【符号の説明】 1 X線反射用光学素子 2 X線源 3 照明光学系 4 マスク 5 ウェファー 6 基板 9 多層膜 10 凸部 12 平行X線 13 楕円ミラー 14 縮小投影光学系 15 レーザープラズマX線源 16 放物面ミラー 17 シュバルツシルドミラー 50 結像光学系の入射瞳

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の凸曲面または凹曲面が表面に形成
    された基板と、 前記基板の前記表面上に形成されたX線を反射する多層
    膜とを備えたX線光学素子において、 前記凸曲面または凹曲面は、前記X線の入射面と前記凸
    曲面または凹曲面との交点を結ぶ線に対して平行な方向
    の曲率半径と前記交点を結ぶ線に対して直交する方向の
    曲率半径とが異なるように形成されていることを特徴と
    するX線光学素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線光学素子におい
    て、 前記凸曲面または凹曲面はトロイダル曲面であることを
    特徴とするX線光学素子。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のX線光学素子と、所望
    のパターンが形成されたマスクと、前記X線光学素子と
    マスクとの間に配置された照明光学系と、前記パターン
    を結像させる結像光学系とを備えたX線光学系であっ
    て、 前記凸曲面または凹曲面の、前記X線の入射面と前記凸
    曲面または凹曲面との交点を結ぶ線に対して平行な方向
    の曲率半径をrx、前記交点を結ぶ線の長さをdx、前記
    交点を結ぶ線に対して直交する方向の曲率半径をry
    前記交点を結ぶ線に対して直交する方向の前記凸曲面ま
    たは凹曲面の長さをdyとし、前記照明光学系の倍率を
    mとし、前記X線光学素子へのX線の入射角をθとした
    場合に、dx/(rx・m)および(dy・cosθ)/
    (ry・m)で求められる値のいずれもが前記結像光学
    系における露光光の入射側の開口数にほぼ等しくされて
    いることを特徴とするX線光学系。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のX線光学素子と、所望
    のパターンが形成されたマスクと、前記X線光学素子と
    マスクとの間に配置された照明光学系と、前記パターン
    を結像させる結像光学系とを備えたX線光学系であっ
    て、 前記照明光学系は、前記X線光学素子で反射したX線を
    2次光源として用い、この2次光源の像を前記結像光学
    系の入射瞳上、マスク上および前記入射瞳と前記マスク
    との間の任意の位置のいずれかに結像させるように構成
    されていることを特徴とするX線光学系。
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