JP3144168B2 - 計器指針のバランスウェイト用組成物及びバランスウェイト - Google Patents
計器指針のバランスウェイト用組成物及びバランスウェイトInfo
- Publication number
- JP3144168B2 JP3144168B2 JP18275093A JP18275093A JP3144168B2 JP 3144168 B2 JP3144168 B2 JP 3144168B2 JP 18275093 A JP18275093 A JP 18275093A JP 18275093 A JP18275093 A JP 18275093A JP 3144168 B2 JP3144168 B2 JP 3144168B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- balance weight
- composition
- instrument pointer
- heavy metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Details Of Measuring And Other Instruments (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動車、オ−
トバイ等の振動環境下の車両用計器に取り付けられる計
器の指針のバランスウェイトに用いられる組成物に関
し、更には、成形が容易で、且つ重量精度の高いバラン
スウェイト用組成物及びこれを用いて成るバランスウェ
イトに関するものである。
トバイ等の振動環境下の車両用計器に取り付けられる計
器の指針のバランスウェイトに用いられる組成物に関
し、更には、成形が容易で、且つ重量精度の高いバラン
スウェイト用組成物及びこれを用いて成るバランスウェ
イトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、タングステン、モリブデン等の
重金属を主体に合金を鋳造して、単純な円盤形状のブロ
ックを作り、そのブロックより要求形状を旋盤加工によ
り、削り出す方法を取ることが一般的であった。
重金属を主体に合金を鋳造して、単純な円盤形状のブロ
ックを作り、そのブロックより要求形状を旋盤加工によ
り、削り出す方法を取ることが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、重金属
を円盤状のブロックに鋳造し、ブロックより要求形状、
及び要求重量に切削する従来方法では、切削量が多く、
材料に多くの無駄が生じていた。しかも、切削加工に負
担がかかり、コストが割高で品質も安定しないという問
題があった。尚、自動巻き時計用重りとして重金属粉末
と熱可塑性樹脂を併用した組成物(特開昭第60−24
4888号公報)も知られているが、重金属の比率が高
いため重量精度が劣り、計器指針のバランスウェイトと
しては実用に供し得なかった。
を円盤状のブロックに鋳造し、ブロックより要求形状、
及び要求重量に切削する従来方法では、切削量が多く、
材料に多くの無駄が生じていた。しかも、切削加工に負
担がかかり、コストが割高で品質も安定しないという問
題があった。尚、自動巻き時計用重りとして重金属粉末
と熱可塑性樹脂を併用した組成物(特開昭第60−24
4888号公報)も知られているが、重金属の比率が高
いため重量精度が劣り、計器指針のバランスウェイトと
しては実用に供し得なかった。
【0004】本発明は、このような問題点を解決するも
のであり、重金属を高充填した、表面の平滑性及び成形
性が良好で、重量精度の高い、計器指針のバランスウェ
イト組成物及びこれを用いて成るバランスウェイトの提
供を目的とする。
のであり、重金属を高充填した、表面の平滑性及び成形
性が良好で、重量精度の高い、計器指針のバランスウェ
イト組成物及びこれを用いて成るバランスウェイトの提
供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、重金属の粉末
86〜96重量%と熱可塑性樹脂4〜14重量%とを含
む計器指針のバランスウェイト用組成物であって、重金
属の比重が19以上、粉末の平均粒径が1μm〜30μ
mであることを特徴とする計器指針のバランスウェイト
用組成物に関するものである。 上記重金属の粉末の平均
粒径が30μmを越えると成形品表面の凹凸が10μm
以上となり好ましくなく、又、粒子が1μm未満では流
動性が悪くなり成形加工性に困難が伴う。上記重金属
は、比重が19以上のものが用いられる。これにより熱
可塑性樹脂と併用しても、バランスウェイトとして必要
な比重5〜10を保持することができる。
86〜96重量%と熱可塑性樹脂4〜14重量%とを含
む計器指針のバランスウェイト用組成物であって、重金
属の比重が19以上、粉末の平均粒径が1μm〜30μ
mであることを特徴とする計器指針のバランスウェイト
用組成物に関するものである。 上記重金属の粉末の平均
粒径が30μmを越えると成形品表面の凹凸が10μm
以上となり好ましくなく、又、粒子が1μm未満では流
動性が悪くなり成形加工性に困難が伴う。上記重金属
は、比重が19以上のものが用いられる。これにより熱
可塑性樹脂と併用しても、バランスウェイトとして必要
な比重5〜10を保持することができる。
【0006】本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては
ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボ
ネ−ト系樹脂、及びPBT系樹脂であることが好まし
く、また、重金属の粉末との混練時に、含浸残りや気泡
の発生を抑えて重金属を充分に含浸させるために、溶融
時の粘度が10000cps以下であることが好まし
い。
ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボ
ネ−ト系樹脂、及びPBT系樹脂であることが好まし
く、また、重金属の粉末との混練時に、含浸残りや気泡
の発生を抑えて重金属を充分に含浸させるために、溶融
時の粘度が10000cps以下であることが好まし
い。
【0007】重金属粉末としては、タングステン、金、
又は、白金が好ましい。更にタングステンが粉末として
粒径を揃え易く、及び経済上優位であることから望まし
い。例えばタングステン粉末と樹脂との混合比率は、タ
ングステン粉末86重量%〜96重量%、樹脂4重量%
〜14重量%で、タングステン粉末86重量%未満であ
れば、組成物の比重が5以下となり、バランスウェイト
の体積が大きくなり実用に適しない。また、タングステ
ン粉末が96重量%以上であると、成形加工性が悪く強
度が低下する。
又は、白金が好ましい。更にタングステンが粉末として
粒径を揃え易く、及び経済上優位であることから望まし
い。例えばタングステン粉末と樹脂との混合比率は、タ
ングステン粉末86重量%〜96重量%、樹脂4重量%
〜14重量%で、タングステン粉末86重量%未満であ
れば、組成物の比重が5以下となり、バランスウェイト
の体積が大きくなり実用に適しない。また、タングステ
ン粉末が96重量%以上であると、成形加工性が悪く強
度が低下する。
【0008】本発明のバランスウェイトは、上記重金属
と熱可塑性樹脂とを混練し、射出成形することにより得
られる。使用する熱可塑性樹脂には、樹脂の熱劣化用の
添加剤、例えば高分子量型フェノ−ル系化合物、より具
体的にはテトラキス[メチレン{3−(3,5ジter
tブチル−4−ヒドロキシフェニル)pロパノ−ト}]
メタン、及びタングステン粉末と樹脂とのぬれ向上用と
して、シラン系、チタン系のカップリング剤等を必要に
応じて添加してもよい。
と熱可塑性樹脂とを混練し、射出成形することにより得
られる。使用する熱可塑性樹脂には、樹脂の熱劣化用の
添加剤、例えば高分子量型フェノ−ル系化合物、より具
体的にはテトラキス[メチレン{3−(3,5ジter
tブチル−4−ヒドロキシフェニル)pロパノ−ト}]
メタン、及びタングステン粉末と樹脂とのぬれ向上用と
して、シラン系、チタン系のカップリング剤等を必要に
応じて添加してもよい。
【0009】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に
説明する。 実施例1 平均粒径6.0μmのタングステン粉末90重量%、ポ
リプロピレン樹脂9重量%、その他に酸化防止剤等を1
重量%添加し、混合した後二軸押出機にて混練造粒を行
い、このペレットにより射出成形機にてバランスウェイ
トを成形した成形品の平均比重は6.25、比重のバラ
ツキの標準偏差は0.01以下であり、実用上充分満足
できる重量精度であった。表面平滑性に優れ、外観上の
問題はなく車両用の計器指針のバランスウェイトに用い
たところ、充分に使用に耐え得た。
説明する。 実施例1 平均粒径6.0μmのタングステン粉末90重量%、ポ
リプロピレン樹脂9重量%、その他に酸化防止剤等を1
重量%添加し、混合した後二軸押出機にて混練造粒を行
い、このペレットにより射出成形機にてバランスウェイ
トを成形した成形品の平均比重は6.25、比重のバラ
ツキの標準偏差は0.01以下であり、実用上充分満足
できる重量精度であった。表面平滑性に優れ、外観上の
問題はなく車両用の計器指針のバランスウェイトに用い
たところ、充分に使用に耐え得た。
【0010】実施例2 平均粒径6.0μmのタングステン粉末90重量%、平
均粒径1.0μmのタングステン粉末4重量%、ポリア
ミド樹脂5.5重量%、その他添加剤0.5重量%を混
合した後、二軸押出機にて混練造粒を行い、このペレッ
トにより射出成形にてバランスウェイトを成形した。成
形品の平均比重は9.34であった。比重のバラツキ標
準偏差は0.02で、バランスウェイトとして品質上良
好であった。
均粒径1.0μmのタングステン粉末4重量%、ポリア
ミド樹脂5.5重量%、その他添加剤0.5重量%を混
合した後、二軸押出機にて混練造粒を行い、このペレッ
トにより射出成形にてバランスウェイトを成形した。成
形品の平均比重は9.34であった。比重のバラツキ標
準偏差は0.02で、バランスウェイトとして品質上良
好であった。
【0011】
【発明の効果】本発明のバランスウェイト用組成物は、
製造が容易であり、且つバランスウェイトとして必要な
重量精度が高く、表面が平滑なものが得られる。つま
り、従来法の切削によらずに、通常の射出成形で重量精
度の高いバランスウェイトが得られる。
製造が容易であり、且つバランスウェイトとして必要な
重量精度が高く、表面が平滑なものが得られる。つま
り、従来法の切削によらずに、通常の射出成形で重量精
度の高いバランスウェイトが得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】重金属の粉末86〜96重量%と熱可塑性
樹脂4〜14重量%とを含む計器指針のバランスウェイ
ト用組成物であって、重金属の比重が19以上、粉末の
平均粒径が1μm〜30μmであることを特徴とする計
器指針のバランスウェイト用組成物。 - 【請求項2】重金属の粉末がタングステン、金、白金か
ら選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求
項1に記載の計器指針のバランスウェイト用組成物。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の計器指針のバラ
ンスウェイト用組成物を用いて成るバランスウェイト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18275093A JP3144168B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 計器指針のバランスウェイト用組成物及びバランスウェイト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18275093A JP3144168B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 計器指針のバランスウェイト用組成物及びバランスウェイト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0733905A JPH0733905A (ja) | 1995-02-03 |
JP3144168B2 true JP3144168B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=16123786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18275093A Expired - Fee Related JP3144168B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 計器指針のバランスウェイト用組成物及びバランスウェイト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3144168B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4644327B2 (ja) * | 1999-11-25 | 2011-03-02 | 株式会社河合楽器製作所 | 鍵盤 |
JP2007271539A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Nippon Tungsten Co Ltd | 樹脂タングステン複合材料 |
KR101407340B1 (ko) * | 2012-05-11 | 2014-06-13 | (주)케비워 | 재사용되는 세탁기용 밸런스 웨이트의 제조방법 |
-
1993
- 1993-07-23 JP JP18275093A patent/JP3144168B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0733905A (ja) | 1995-02-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN109513916B (zh) | 一种高流动性金属粉末注射成型喂料及其制备方法 | |
JPH06506726A (ja) | 粉末混合物及びその製造方法 | |
US20150291792A1 (en) | Composites for use in injection molding processes | |
US5578383A (en) | Precious-metal material for articles of jewelry and a method of manufacturing them | |
JP3144168B2 (ja) | 計器指針のバランスウェイト用組成物及びバランスウェイト | |
JP2007533813A (ja) | 熱可塑性材料中に取込まれる高タルク含有率の分割固体組成物 | |
CN108070158A (zh) | 一种低后收缩率的聚丙烯复合材料及其制备方法 | |
JPS642616B2 (ja) | ||
JPH11279415A (ja) | 高比重樹脂組成物の製造方法 | |
JPS62187735A (ja) | 時計用外装部品組成物 | |
JPS62176103A (ja) | プラスチツク磁石組成物 | |
JP2607443B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH049123B2 (ja) | ||
JPH09180932A (ja) | プラスチック磁石用組成物 | |
JPH08104903A (ja) | 金属粉末射出成形用原料コンパウンドの製造方法 | |
JPS6230261B2 (ja) | ||
JPH0431344A (ja) | 熱可塑性樹脂補強用ガラス繊維束並びに繊維補強樹脂体の製造法 | |
JPS596495Y2 (ja) | レコ−ドプレ−ヤ用ア−ムベ−ス板 | |
JPH03287666A (ja) | 鉄粉充填プラスチック組成物及びその製造法 | |
JPH02185540A (ja) | 高比重プラスチック組成物及びその製造法 | |
JPH09219312A (ja) | プラスチック磁石用組成物 | |
JP2852942B2 (ja) | 導電性樹脂組成物及びその成形品 | |
JPH0571625B2 (ja) | ||
JPH02140268A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPS63295053A (ja) | 金属系複合材料の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |