JP3143509B2 - カラー電子写真装置 - Google Patents

カラー電子写真装置

Info

Publication number
JP3143509B2
JP3143509B2 JP04005793A JP579392A JP3143509B2 JP 3143509 B2 JP3143509 B2 JP 3143509B2 JP 04005793 A JP04005793 A JP 04005793A JP 579392 A JP579392 A JP 579392A JP 3143509 B2 JP3143509 B2 JP 3143509B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
color
correction
exposure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04005793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05197253A (ja
Inventor
啓之 鈴木
幸雄 永瀬
和久 剱持
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP04005793A priority Critical patent/JP3143509B2/ja
Publication of JPH05197253A publication Critical patent/JPH05197253A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3143509B2 publication Critical patent/JP3143509B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Fax Reproducing Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフルカラー、マルチカラ
ー等の多色画像を形成することができる電子写真方式や
静電記録方式などの複写機、プリンタ等の多色画像形成
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、異なる色の現像剤(トナー)をそ
れぞれ収納する複数の現像器を備え、電子写真法を用い
て、帯電、露光、現像の工程を逐次行ない、1回又は複
数回の記録サイクルで像担持体である感光体ドラム上に
可視の多色画像を形成し、この多色画像を記録材に一括
転写し、定着して所望の多色画像を得る多色画像形成装
置が盛んに提案されているが、このような多色画像形成
装置の一例、例えばカラーレーザビームプリンタの概略
構成例を図5に示す。
【0003】このカラーレーザビームプリンタは、ドラ
ム形状の導電性基体上に光導電層を被着した感光体ドラ
ム1を有し、この感光体ドラム1は図示矢印方向に定常
回転し、その回転方向に沿って、感光体ドラム1に一様
帯電を行なう帯電器2、露光後の潜像の現像を行なうそ
れぞれ異なる色の現像剤(トナー)が入っている第1〜
第4のマゼンタ・シアン・イエロー・ブラックの4つの
現像器31〜34、現像後のトナー像を記録材(紙)へ
転写する転写手段4、感光体ドラム1上の残留トナーを
除去するクリーナ5、感光体ドラム1表面を除電する除
電器である除電ランプ8がそれぞれ配設されている。
【0004】多色画像形成時には、感光体ドラム1を帯
電器2によって一様に帯電し、特定の色の画像信号に基
づく像露光を行なって潜像を形成し、該潜像を前記特定
の色に対応する色トナーを収納する現像器により現像し
て可視画像を形成するという工程を予め設定された複数
の色の各色の画像信号毎に所定の順序で繰り返すことに
よって、感光体ドラム1に多重の多色トナー像を形成
し、この多色トナー像を転写手段4を通じて記録材に一
括転写し、図示しない定着器を通過させることにより永
久像にしている。
【0005】上記カラーレーザビームプリンタは感光体
ドラム1上に各色のトナー像を重ね形成して多色トナー
像を得るという特徴から、現像方法としては、先に感光
体ドラム1上に形成されたトナー像が後の異なる色の潜
像を現像する際に破壊されたり、異なる色のトナーが収
納されている現像器内に混入されないことが必要となる
ため、感光体ドラム1に対して非接触の現像方法が必要
となる。また、像露光の光源としては、半導体レーザを
用いるものが代表的である。例えば、図示するように、
リーダー部10から入力される色分解画像データに応じ
て半導体レーザ6を駆動し、この半導体レーザ6から発
光される光で感光体ドラム1を走査し、特定色の画像信
号に応じた静電潜像を形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例においては、第1色目は直接感光ドラム1上に像露光
を照射するため、潜像形成が正しく行えるが、第2色目
以降のプロセスを行う場合、トナー像の上から像露光を
照射しなければならないため、トナーがある部分とトナ
ーがない部分においては、感光ドラム1に到達する像露
光量が違ってきてしまい、適正な潜像形成が行えない。
そのため、このプロセスによるカラー画像は、色の再現
性が乏しいものとなってしまっていた。
【0007】また、このような方式によるカラー画像形
成法によると、トナー像上に文字やラインを現像する場
合に、この文字やラインが細くなるという傾向が見られ
る。この原因を図11により説明する。
【0008】図11はこのような装置において多色画像
が形成される過程の像担持体表面電位の変化を示す図で
ある。図中においては説明のために極性は正とする。以
下、順次に説明する。
【0009】(1)像担持体は帯電器により一様な帯電
が施こされて一定の正の表面電位Eとなる。(図11
(A)参照。) (2)半導体レーザ等の露光源により第1の画像が露光
され、この第1の露光部の電位がE′に低下する。(図
11(B)参照。) (3)このようにして形成された静電潜像を、未露光部
の表面電位Eに近い正のバイアスが印加された現像器に
より現像する。その結果、正帯電のトナーが相対的に電
位の低い第1の露光部に付着して第1のトナー像が形成
される。(図11(C)参照。) (4)前露光ランプ(除電ランプ)等によって除電を行
なうことにより、未露光部の表面電位は除電され、トナ
ー電荷による電位T1 だけトナー付着部の電荷が高くな
る。(図11(D)参照。)この除電工程は未露光部が
過剰帯電されるのを防ぐために行なうものである。 (5)第1のトナー像が形成された像担持体表面は再び
帯電器により一様な帯電が施こされ、その結果、トナー
の有無にかかわらずほぼ均一な表面電位Eとなる。この
とき、形成されたトナー像の上から再帯電が行なわれる
ためトナーの電荷量は上昇し、トナー電位(トナー電荷
による電位)も高くなる(T1 →T1 ′)。このため像
担持体上の表面電位Eが均一であったとしても、光導電
層表面(トナー層の下)における電位はトナー電位T
1 ′分だけ低くなり、E−T1 ′となる。(図11
(E)参照。) (6)この像担持体の表面に第2の像露光を第1の像露
光の光量と同等の光量で行なったとすると、第1のトナ
ー像の上から像露光が行なわれるので光導電層表面にお
ける電位がE−T1 ′と低いことと、トナー像によって
像露光光量が減衰されるために、像担持体の表面電位は
露光部においてE″となり、トナーがない場合よりも高
くなる。(図11(F)参照。) (7)ここで上記(3)と同様にして第1のトナーとは
異なる色の正帯電トナーの現像が行なわれ、多重トナー
像が形成される。しかし、上記(6)のように同じ露光
量の像露光により第1のトナー像と第2のトナー像を重
ね合わせても、第2のトナー像のための潜像コントラス
トの方が小さくなってしまい、第2のトナー像の方がト
ナーの付着量が少なくなることが分かる。(図11
(G)参照。) (8)この後除電を行ない(図11(H)参照)、さら
に第3、第4のトナー像を重ね現像した場合には、この
現象はさらに顕著になることが分かっている。
【0010】本発明は、多重現像を行う際に、良好なカ
ラー画像を得ることができる画像処理装置を提供するこ
とを目的とする。
【0011】また、本発明の他の目的は、上記問題点を
解決し、色再現性を良くし、画像の文字やラインなどの
微細な部分を鮮明に再現することが可能な多色画像形成
装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、電子写真感光体と、この感光体に静電像を形成する
静電像形成手段であって、前記感光体に画像信号に基づ
いて光を走査する光学手段を備える静電像形成手段と、
前記静電像を異なる色のトナーで現像してトナー像を形
成する現像手段と、前記感光体上に形成されたトナー像
を一括して転写材に転写する転写手段と、を有し、前記
感光体上に複数色のトナー像を重ねて形成可能なカラー
電子写真装置において、前記感光体上に既にトナー像が
ある部分に静電像を形成するために前記光学手段によっ
て光走査する場合には、前記感光体上のトナー像がない
部分に静電像を形成するために前記光学手段によって光
走査する場合に対して、前記感光体上に既にあるトナー
像のトナー透過率及びトナーのもつ電荷により生じる電
位に応じて前記光学手段の光強度または露光時間を補正
する制御手段を有することを特徴とするカラー電子写真
装置である。
【0013】また、本発明中の1画素とは、画像情報の
最小記録単位を示すものであり、2値,多値,擬似階調
等においても、本発明の意味する1画素とは、最小の記
録単位を示すものである。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。
【0015】図1は本発明を電子写真方式のカラーレー
ザビームプリンタに適用した第1の実施例の要部を示す
概略構成図である。このカラーレーザビームプリンタ
は、画像データ形成装置、画像記憶装置、画像読み取り
装置、画像処理装置、画像表示装置など、さまざまな形
態の画像データ出力装置から転送される画像データに基
づいてハードコピーを作成するプリンタである。なお、
前述した図5に示す従来のカラーレーザビームプリンタ
と対応する部品、部材等には同一符号を付して必要のな
い限りその説明を省略する。勿論、本発明は電子写真方
式の種々の構成のカラープリンタ、カラー複写機等の多
色画像形成装置、或は電子写真方式以外の種々の構成の
カラープリンタ、カラー複写機等の多色画像形成装置に
も適用できるものである。
【0016】本実施例のプリンタもドラム形状の導電性
基体上に光導電層を被着した感光体ドラム1を有し、こ
の感光体ドラム1は図示矢印方向に定常回転し、その回
転方向に沿って、感光体ドラム1に一様帯電を行なう帯
電器2、露光後の潜像の現像を行なうそれぞれ異なる色
の現像剤(トナー)、例えばイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックのトナーが入っている第1〜第4の4つの
現像器31〜34、現像後のトナー像を記録材(紙)へ
転写する転写手段4、感光体ドラム1上の残留トナーを
除去するクリーナ5、感光体ドラム1表面を除電する除
電器である除電ランプ8がそれぞれ配設されている。ま
た、像露光の光源として、半導体レーザ6が用いられて
いる。
【0017】リーダー部10から入力される色分解画像
データに応じてこの半導体レーザ6は駆動される。
【0018】本実施例においては、リーダー部10から
出力される色分解画像データをパルス幅変調(PWM)
回路9に供給し、ここで1画素当りの像露光時間を変化
させる。即ち、このパルス幅変調回路9は色分解画像デ
ータの補正手段であり、リーダー部10から供給される
色分解画像データを、同データから推定される各色のト
ナー量に応じて補正し、1画素当りの像露光時間をトナ
ー量に対応して変化させる。このパルス幅変調回路9か
らの補正された駆動信号で半導体レーザ6を駆動し、こ
の半導体レーザ6から発光される光で感光体ドラム1を
走査し、特定色の画像信号に応じた静電潜像を形成する
ものである。
【0019】次に、上記1画素当りの像露光時間を変化
させるパルス幅変調回路9の回路構成及び動作について
説明する。
【0020】図9は本実施例で使用されたパルス幅変調
(PWM)回路9の一例を示す回路構成図、図8は図9
のレーザドライバ回路の一例を示す回路図、図10は図
9のパルス幅変調回路の動作を示すタイミングチャート
である。
【0021】図9において、リーダー部10からの色分
解画像データである8ビットのデジタル画像信号はTT
Lラツチ回路401に入力され、ラッチされる。このラ
ッチ回路401にはクロック信号2fを発生するクロッ
ク信号発振器406から1/2分周器408を通じて画
素クロック信号fが供給されており、この画素クロック
信号fに同期してラッチ回路401からTTL論理レベ
ル信号が第1のレベル変換器402に供給される。この
第1のレベル変換器402はTTL論理レベル信号を高
速のECL論理レベル信号に変換してデジタル−アナロ
グ変換器(D/A変換器)403に供給し、ECL論理
レベル信号をアナログ信号に変換する。変換されたアナ
ログ信号はECLコンパレータ404の一方の入力に供
給され、このコンパレータ404の他方の入力に供給さ
れる三角波発生器407からのECL三角波信号dとに
よりECL論理レベルのパルス幅変調(PWM)信号を
発生する。コンパレータ404からのPWM信号は第2
のレベル変換器405によりTTL論理レベルのPWM
信号に変換されてレーザドライバ回路500に供給され
る。なお、上記三角波発生器407はクロック信号2f
に同期してほぼ理想的な三角波信号を発生する。また、
1/2分周器408はクロック信号2fを1/2分周し
て画素クロック信号fを生成している。従って、クロッ
ク信号2fは画素クロック信号fの2倍の周期を有して
いる。なお、回路を高速動作させるために、随所にEC
L論理回路を配している。
【0022】上記構成のパルス幅変調回路9の動作を図
10のタイミングチャートを参照して説明する。クロッ
ク信号2fとその倍の周期の画素クロック信号fは図示
するように関係付けられている。また、三角波発生器4
07は、発生される三角波信号のデューテイ比を50%
に保つため、その内部においてクロック信号2fをいっ
たん1/2分周してから三角波信号cを発生し、さらに
この三角波信号cをECLレベル(0〜−1V)に変換
してECL三角波信号dを発生する。
【0023】一方、画像信号eは00H(白)〜FFH
(黒)まで256階調レベルで変化する。なお、記号
「H」は16進数表示を示している。図10では画像信
号eはいくつかの画像信号値についてそれらをD/A変
換したECL電圧レベルで示されている。例えば、第1
画素は黒画素レベルのFFH、第2画素は中間調レベル
の80H、第3画素は中間調レベルの40H、第4画素
は中間調レベルの20Hの各電圧を示している。コンパ
レータ404はECL三角波信号dと画像信号eを比較
することにより、形成すべき画素濃度に応じたパルス幅
T、t2 、t3 、t4 等のPWM信号を発生する。そし
て、このPWM信号は0V又は5VのTTLレベル信号
に変換されてPWM信号fになり、レーザドライバ回路
500に入力される。
【0024】次に、図8を参照してレーザドライバ回路
500の構成について説明する。このレーザドライバ回
路500は定電流型レーザドライバ回路であり、発光源
として半導体レーザ素子501を用いている。この半導
体レーザ素子501はスイッチングトランジスタ502
がオンしているときにレーザ光を発し、また、このスイ
ッチングトランジスタ502がオフしたときにレーザ光
の発生を停止する。このスイッチングトランジスタ50
2は、これと対をなすトランジスタ504と共に電流ス
イッチ回路を形成しており、入力するTTLのPWM信
号fに応じて半導体レーザ素子501に流れるべき電流
をオン/オフ(転流)制御する。このレーザ素子501
を流れる電流は、トランジスタ505により一定に制御
されている。しかも、この一定電流値はトランジスタ5
05のベース電位を変えることにより可変になる。即
ち、入力した8ビットのレーザーパワー値をデジタル−
アナログ変換器503でアナログ電圧に変換し、この電
圧と基準電圧とを比較した電圧値をトランジスタ505
のベースに入力することにより、レーザパワー値に対応
したレーザ駆動電流値を決定している。
【0025】このようなパルス幅変調回路9を用いてP
WM露光を行なうことにより、1画素において256の
階調を得ることができる。
【0026】本実施例で使用するトナーはポリエステル
系、粒径8μmトナーであり、像露光光源には波長78
0nmの半導体レーザー6を用いる。この粒径8μmト
ナーのマゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの各色ト
ナーのレーザー透過率を測定したものが図6である。こ
のデータの測定方法は、感光ドラム1近傍におけるレー
ザースポット光を透明フィルムに透過させセンサーで測
ったものを100[%]とした場合に、透明フィルム上
に未定着トナーをのせた場合の透過率が何[%]になる
かを調べたものである。
【0027】このトナー量とレーザー透過率との関係に
ついて各色のトナーにおける近似式を作ると、トナー量
をX、最大トナー量をXmax=255(256階調の
レーザーPWM露光により像露光を行った。)とした場
合のレーザー透過率F(X)[%]は以下のように表せ
る。
【0028】 イエロー Fy(Xy)=4.9×10-4×X2−2.
7×10-1×X+100…(1) マゼンタ Fm(Xm)=4.4×10-4×X2−2.
7×10-1×X+100…(2) シアン Fc(Xc)=4.3×10-4×X2−3.4
×10-1×X+100…(3) ブラック Fbk(Xbk)=5.9×10-4×X2
4.0×10-1×X+100 …(4)
【0029】本発明は、これらの式を利用して図4
(B)のようにレーザー光量(像露光量)の減衰分の補
正を行い、感光ドラム1に到達する光量がトナーがない
場合と同様となるようにするものである。本実施例にお
いては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で
色重ねを行うが、色重ねの順序はこれに限らない。ま
た、現像方法としては非接触現像法を用い、前段階に形
成したトナー像を乱さないようにする。
【0030】ここで半導体レーザ6の出力を変化させ、
上記減衰分の光量を補正する方法を図8のレーザドライ
バの構成を用いて説明する。連続発振時の出力はレーザ
素子501を流れる電流値によって決まってくる。そし
てレーザ素子501を流れる電流はトランジスタ505
により制御されており、トランジスタ505のベース電
位を変えることにより、可変となる。
【0031】即ち、前述の入力した8ビットのレーザー
パワー値をデジタル−アナログ変換器503でアナログ
電圧に変換し、この電圧と基準電圧とを比較した電圧値
をトランジスタ503のベースに入力することによりレ
ーザー駆動電流を決定する。本実施例においては、この
ような手段によって、後述の補正式に応じてレーザ素子
501を流れる電流値を変化させることにより半導体レ
ーザ6の出力を変化させる。
【0032】次にレーザ出力をB[mW]、レーザパワ
ー値をA[0−255]とすると、本実施例において使
用した半導体レーザ6においてはB[mW]=0.05
×(A−160)という関係にあるため、感光ドラム1
上のトナー像によるレーザ光の減衰に対する補正方法
は、補正後のレーザパワー値A″、補正後のレーザ出力
をB″[mW]とF(X)[%]を用いるとB″=0.
05×(A″−160)、B=[{F(X)}/10
0]×B″であるために像露光補正のためのレーザパワ
ー値補正式は次のように表せる。A″=INT[[10
0/{F(X)}]×(A−160)+160] ここ
で補正項は[100/{F(X)}]であり以下G
(X)で表す。本実施例においてはレーザパワー値を以
下のように補正した。
【0033】1色目 イエロー A″m=A 2色目 マゼンタ A″y=INT[Gy(Xy)×
(A−160)+160] 3色目 シアン A″c=INT[Gy(Xy)×Gm
(Xm)×(A−160)+160] 4色目 ブラック A″bk=INT[Gy(Xy)×
Gm(Xm)×Gc(Xc)×(A−160)+16
0] ここでINTとは、[ ]内の1番小さな整数を表わす
記号であり、整数化をおこなった理由は、レーザーパワ
ー値が整数である必要があるためである。
【0034】またPWM信号値(256階調のレーザP
WM露光のためのスキャナー部から読み取られた信号
[0−255])をPとするとPとトナー量Xは補正が
正しく行えた場合、同値となるため前記補正式は以下の
ように表せる。
【0035】1色目 イエロー A″y=A 2色目 マゼンタ A″m=INT[Gy(Py)×
(A−160)+160] 3色目 シアン A″c=INT[Gy(Py)×Gm
(Pm)×(A−160)+160] 4色目 ブラック A″bk=INT[Gy(Py)×
Gm(Pm)×Gc(Pc)×(A−160)+16
0]
【0036】本実施例では補正前のレーザーパワー値を
180(露光強度約1mn)と仮に設定したため、上記
補正式は次のように表わせる。 1色目 イエロー 潜像時 A″y=180 2色目 マゼンタ 潜像時 A″m=INT[Gy(Py)×20+160] 3色目 シアン 潜像時 A″c=INT[Gy(Py)×Gm(Pm)×20+
160] 4色目 ブラック 潜像時 A″bk=INT[Gy(Py)×Gm(Pm)×Gc
(Pc)×20+160]
【0037】次に、実際に上記補正式を用いた補正方法
を述べる。図3にあるように、原稿画像をCCDセンサ
ー31によって読み取ったR(レッド)、G(グリー
ン)、B(ブルー)成分の信号はA/D変換器32によ
ってR、G、Bのデジタル信号に変換される。そして、
このR、G、B成分のデジタル信号に対して画像処理部
33において、対数変換、マスキング、UCR等の処理
を行いマゼンタ成分から順に面順次に画素のデータを出
力する。そして同様にイエロー成分、シアン成分、ブラ
ック成分、の順にデータを出力する。
【0038】得られた画素データに対してプリンタ部3
4において以下のような補正処理を行う。
【0039】それではイエロー成分、マゼンタ成分、ブ
ラック成分、シアン成分のそれぞれの信号が入力された
ときの処理及び補正方法について述べる。
【0040】まずイエロー成分の信号Pyが入力される
と、レーザーパワー値をAとして、感光ドラム1上に潜
像を書き込む。同時に画像メモリーに次色マゼンタのた
めの補正項Gy(Py)が各画素ごとに入力される。
【0041】次にマゼンタ成分の信号Pmが入力される
と、画像メモリーから読み出した補正項Gy(Py)を
用いて、レーザーパワー値をA″m=INT[Gy(P
y)×20+160]と各画素ごとに変化させることに
より補正を行い潜像を形成する。そして同時に画像メモ
リーにはGm(Pm)をかけた値、つまりシアンのため
の補正項Gy(Py)×Gm(Pm)が各画素ごとに書
き換え入力される。
【0042】次にシアン成分の信号Pcが入力される
と、画像メモリーから読みだした補正項Gy(Py)×
Gm(Pm)を用いて、レーザーパワー値をA″c=I
NT[Gy(Py)×Gm(Pm)×20+160]と
各画素ごとに変化させることにより補正を行い潜像を形
成する。
【0043】そして同時に画像メモリーにはGc(P
c)をかけた値、つまりブラックのための補正項Gy
(Py)×Gm(Pm)×Gc(Pc)が各画素ごとに
書き換え入力される。そして最後にブラック成分の信号
Pbkが入力されると、画像メモリーから読みだした補
正項Gy(Py)×Gm(Pm)×Gc(Pc)を用い
て、レーザーパワー値をA″bk=INT[Gy(P
y)×Gm(Pm)×Gc(Pc)×20+160]と
各画素ごとに変化させることにより補正を行い潜像を形
成する。
【0044】(実施例2)実施例1と同様の補正方法に
おいて、露光手段にLEDアレイ7を用いて実施した場
合について説明する。LEDアレイ7を用いた場合のプ
ロセスを図2に示す。本実施例において使用したトナー
は、実施例1と同様にポリエステル系、粒径8μmトナ
ーであり、像露光光源には波長665nmのLEDアレ
イ7を用い、現像方法としては非接触現像方法を用い
た。
【0045】そして本実施例においては、イエロー、マ
ゼンタ、シアンの順で3色のトナーを感光ドラム1上に
おいて重ね合わせる多重現像方法においてカラー画像を
形成した。ここで色順をイエロー、マゼンタ、シアンの
順にしたのは、今回検討に使用したLEDアレイ7の発
光波長におけるトナーの透過率が、半導体レーザー6の
場合と比較すると、イエロートナー、マゼンタトナー
は、ほぼ同等の透過率を示したが、シアントナーはほと
んど透過しなかったためである。
【0046】ここで本実施例においては、像露光手段に
LEDアレイを用いて4画素×4画素のディザ方法によ
って17階調の出力を行う。そのため、画素単位で考え
ると2値のトナー像となっている。よって本実施例にお
ける補正方法も、画素単位でトナーのある部分とない部
分の2値での補正となる。
【0047】次に、露光出力をB[mW],LED発光
のための電流値をA[mA]とすると、本実施例におい
て使用したLEDアレイ7においては、B[mW]=
1.2×10-3×Aという関係にある。ここで、画素ご
とのスキャナー部からの入力信号Qを露光する画素にお
いては1、露光しない画素においては0として、トナー
がある部分の透過率[%]を各色それぞれHm、Hy、
Hc、(定数)とするとトナーを透過して感光ドラムに
到達する露光量が、トナーがない場合と同等にするため
には以下のような補正が必要になる。補正後の露光出力
をB″、補正後のLED発光のための電流値をA″とす
ると、上記のような補正をするためにはQ=1(トナー
がある場合)のときB″=(100/H)×B、Q=0
(トナーがない場合)のときB″=Bという補正を行わ
なければならない。よってB″=[1−(1−100/
H)×Q]×Bという補正式ができる。この補正式から
LED発光のための電流値による補正式はA″=[1−
(1−100/H)×Q]×Aとなる。
【0048】1色目 イエロー A″y=A 2色目 マゼンタ A″m=[1−(1−100/H
y)×Qy]×A 3色目 シアン A″c=[1−(1−100/Hy)
×Qy]×[1−(1−100/Hm)×Qm]×A
【0049】次に、実際に上記補正式を用いた補正方法
を述べる。図3にあるように、画像よりCCDセンサー
によって読み取られたR、G、B成分の信号がA/D変
換器によってデジタル信号に変換される。そして、この
R、G、B成分のデジタル信号から公知技術である画像
処理において、イエロー成分を各画素ごとに読み取る。
そして同様にマゼンタ成分、シアン成分の順で抽出、読
み取りを行う。それでは、イエロー成分、マゼンタ成
分、シアン成分のそれぞれの信号が入力されたときの、
処理及び補正方法について述べる。
【0050】まず、イエロー成分の信号Qy(1or
0)が入力されると、LED発光のための電流値をAと
して、感光ドラム1上に潜像を書き込む。同時に、画像
メモリーに次色マゼンタのための補正項[1−(1−1
00/Hy)×Qy]が各画素ごとに入力される。
【0051】次にマゼンタ成分の信号Qm(1or0)
が入力されると画像メモリーから読みだした補正項[1
−(1−100/Hy)×Qy]を用いて、LED発光
のための電流値をA″m=[1−(1−100/Hy)
×Qy]×Aと各画素ごとに変化させることにより、補
正を行い潜像を形成する。そして同時に画像メモリーに
は[1−(1−100/Hm)×Qm]をかけた値、つ
まりシアンのための補正項[1−(1−100/Hy)
×Qy]×[1−(1−100/Hm)×Qm]が各画
素ごとに書き換え入力される。
【0052】そして最後にシアン成分の信号Qc(1o
r0)が入力されると画像メモリーから読みだした補正
項[1−(1−100/Hy)×Qy]×[1−(1−
100/Hm)×Qm]を用いて、LED発光のための
電流値をA″c=[1−(1−100/Hy)×Qy]
×[1−(1−100/Hm)×Qm]×Aと各画素ご
とに変化させることにより補正を行い潜像を形成する。
【0053】(実施例3)実施例2においてイエロー、
マゼンタ、シアンの3色重ねで行ったのは、波長665
nmのLEDアレイにおいては、シアン、ブラックのト
ナーはほとんど像露光が透過出来ないためである。よっ
て、4色重ねにおいて多重現像を行うためには、半導体
レーザーと同様にLEDアレイの波長を780nm以上
にしてやればよい。そこで、本実施例においては、波長
780nmのLEDアレイを用いて実施例2と同様の補
正を行った結果、LEDアレイを用いた4色重ね多重現
像における補正が可能になった。
【0054】また、これらの実施例における数値はトナ
ー、感光体、露光手段等により決めたものでありこれら
の要素が変われば数値も対応させる必要がある。
【0055】以上説明したように、感光体上のトナー等
の現像剤による露光量の減衰を、露光手段(半導体レー
ザー6、LED7)の電流値によって補正を行い露光出
力を強めることにより、図4のように、感光体に到達す
る光量が、現像剤がある部分と現像剤のない部分で同等
となり正常な潜像形成が行えるようになった。よって、
従来の多重現像プロセスと比較して色再現性が格段に向
上し高品位な画像を得ることができるようになった。
【0056】(実施例4)本実施例におけるプロセス図
は、実施例1の図1と同様である。
【0057】本実施例は上述の(1)〜(4)式を利用
して像露光量の減衰分を補正して感光ドラム1に到達す
る光量がトナーがない場合と同様にするものである。
【0058】本実施例においては、イエロー、マゼン
タ、シアン、ブラックの順で色重ねを行なった。また、
現像方法としては非接触現像法を用い前段階に形成した
トナー像のかき取りが起こらないようにした。次にトナ
ーによるレーザー光の減衰に対する本発明における補正
方法としては、図7(B)の様にレーザー出力が減衰さ
れる分PWM露光時間を長くすることによって感光ドラ
ムに到達する露光量をトナーのある部分とない部分にお
いて同等にするものである。(露光量=レーザー出力×
PWM露光時間)実際の補正式としては、PWM入力信
号(256階調のレーザーPWM露光のためのスキャナ
ー部から読み取られた信号〔0−255〕)をPとしP
WM出力信号(補正後の信号)をRとすると、感光ドラ
ム上のトナー像に対するレーザー透過光量F(X)
〔%〕を用いるとR=〔100/{F(X)}〕×Pと
いう式で表される。ここで補正項は〔100/{F
(X)}〕であり以下G(X)で表す。ところがR=G
(X)×Pの言う補正方法においては、P=255(P
WM露光時間最大値)近辺においてはPWM露光時間の
補正を行なうことは出来ない。これは、PWM値のMA
Xは255だからである。そこでこのことを考慮に入れ
て以下の実施例について述べる。
【0059】(実施例5)本実施例においては、連続発
振時出力を3mwと高めに設定し一定にする。そしてP
WM露光時間を通常時の40%にして現像条件を設定す
る。このようにPWM露光時間を通常時の40%にした
ことによりレーザー透過光量が40%以上までの補正が
できるようになった。
【0060】ここで本実施例における補正を透過光量4
0%以上とした理由は本実施例の装置及びトナーにおい
ては単色最大トナー量を現像するための潜像をつくる場
合、感光ドラム1上のトナーの最大量における透過光量
が40%以上であったためである。本実施例における補
正式は以下のようである。
【0061】1色目 イエロー 連続発振時の出力 3
mw Ry=INT〔0.4×Py〕 2色目 マゼンタ 連続発振時の出力 3mw Rm=INT〔0.4×Gy(Xy)×Pm〕 3色目 シアン 連続発振時の出力 3mw Rc=INT〔0.4×Gy(Xy)×Gm(Xm)×
Pc〕 4色目 ブラック 連続発振時の出力 3mw Rbk=INT〔0.4×Gy(Xy)×Gm(Xm)
×Gc(Xc)×Pbk〕
【0062】ここでINTとは〔 〕内で1番小さな整
数を表す記号であり、整数化を行なった理由はPWM露
光の信号値が整数である必要があるためである。またP
とXとは補正が正しく行なえた場合、同値となるため前
記補正式は以下のように表せる。
【0063】1色目 イエロー 連続発振時の出力 3
mw Ry=INT〔0.4×Py〕 2色目 マゼンタ 連続発振時の出力 3mw Rm=INT〔0.4×Gy(Py)×Pm〕 3色目 シアン 連続発振時の出力 3mw Rc=INT〔0.4×Gy(Py)×Gm(Pm)×
Pc〕 4色目 ブラック 連続発振時の出力 3mw Rbk=INT〔0.4×Gy(Py)×Gm(Pm)
×Gc(Pc)×Pbk〕
【0064】実際に上記補正式を用いた補正方法を述べ
る。上述の図2にあるように、画像よりCCDセンサー
31によって読み取られたR、G、B、成分の信号が、
A/D変換器32によってデジタル信号に変換される。
そして、このR、G、B成分のデジタル信号から画像処
理部33においてイエロー成分を各画素ごとに読み取
る。そして同様にマゼンタ成分、シアン成分、ブラック
成分の順で読み取りを行なう。
【0065】次にイエロー成分、マゼンタ成分、シアン
成分、ブラック成分、のそれぞれの信号が入力されたと
きのプリンタ部34における処理方法について述べる。
【0066】まずイエロー成分の信号Pyが入力される
と出力信号としてRy=0.4×Pyが出力され半導体
レーザーによって感光ドラム1上に潜像を書き込む。同
時に画像メモリーに次色マゼンタのための補正項Gy
(Py)が各画素ごとに入力される。次に、マゼンタ成
分の信号Pmが入力されると、画像メモリーから読みだ
した補正項Gy(Py)を用いた補正を行ない、Rm=
INT〔0.4×Gy(Py)Pm〕という信号で出力
され半導体レーザーによって感光ドラム1上に潜像を書
き込む。そして同時に画像メモリーにはGm(Pm)を
かけた値、つまりシアンのための補正項Gy(Py)×
Gm(Pm)が各画素ごとに書き換え入力される。
【0067】次にシアン成分の信号Pcが入力される
と、画像メモリーから読みだした補正項Gy(Py)×
Gm(Pm)を用いた補正を行ないRc=INT〔0.
4×Gy(Py)×Gm(Pm)×Pc〕という信号で
出力され、半導体レーザーによって感光ドラム1上に潜
像を書き込む。そして同時に画像メモリーにはGc(P
c)をかけた値、つまりブラックのための補正項Gy
(Py)×Gm(Pm)×Gc(Pc)が各画素ごとに
書き換え入力される。
【0068】そして最後にブラック成分の信号Pbkが
入力されると、画像メモリーから読みだした補正項Gy
(Py)×Gm(Pm)×Gc(Pc)を用いた補正を
行ないRbk=INT〔0.4×Gy(Py)×Gm
(Pm)×Gc(Pc)×Pbk〕という信号で出力さ
れ、半導体レーザーによって感光ドラム1上に潜像を書
き込む。
【0069】(実施例6)本実施例においては1色目−
4色目にかけて半導体レーザー6の連続発振時の出力を
1mw、2mw、3mw、3mwと変化させ以下のよう
な補正を行なった。
【0070】1色目 イエロー 連続発振時の出力 1
mw Ry=Py 2色目 マゼンタ 連続発振時の出力 2mw Rm=INT〔(1/2)×Gy(Py)×Pm〕 3色目 シアン 連続発振時の出力 3mw Rc=INT〔(1/3)×Gy(Py)×Gm(P
m)×Pc〕 4色目 ブラック 連続発振時の出力 3mw Rbk=INT〔(1/3)×Gy(Py)×Gm(P
m)×Gc(Pc)×Pbk〕 この方法は色重ねが進むにしたがってレーザーの出力を
強め、露光時間を短くする(PWM露光時間を短くす
る。)ことによって露光量(レーザー出力×PWM露光
時間)を変えずにPWM露光量補正の行なえる範囲を広
めたものである。
【0071】次に実際に上記補正式を用いた補正方法を
述べる。図2にあるように、画像よりCCDセンサー3
1によって読み取られたR、G、B成分の信号が、A/
D変換器32によってデジタル信号に変換される。そし
てこのR、G、B成分のデジタル信号から画像処理部3
3においてイエロー成分を各画素ごとに読み取る。そし
て同様にマゼンタ成分、シアン成分、ブラック成分、の
順で読み取りを行なう。それではイエロー成分、マゼン
タ成分、ブラック成分、シアン成分のそれぞれの信号が
入力されたときのプリンタ部34における処理及び補正
方法について述べる。
【0072】まずイエロー成分の信号Pyが入力される
と、出力信号としてRy=Pyが出力され半導体レーザ
ーによって感光ドラム1上に潜像を書き込む。同時に画
像メモリーに次色マゼンタのための補正項Gy(Ay)
が各画素ごとに入力される。
【0073】次にマゼンタ成分の信号Pmが入力される
と画像メモリーから読みだした補正項Gy(Py)を用
いた補正を行ないRy=INT〔(1/2)×Gy(P
y)×Pm〕という信号で出力され半導体レーザーによ
って感光ドラム1上に潜像を書き込む。そして同時に画
像メモリーにはGm(Pm)をかけた値、つまりシアン
ための補正項Gy(Py)×Gm(Pm)が各画素ごと
に書き換え入力される。
【0074】次にシアン成分の信号Acが入力されると
画像メモリーから読みだした補正項Gy(Py)×Gm
(Pm)を用いた補正を行ないRc=INT〔(1/
3)×Gy(Py)×Gm(Pm)×Pc〕という信号
で出力され半導体レーザーによって感光ドラム1上に潜
像を書き込む。そして同時に画像メモリーにはGc(P
c)をかけた値、つまりブラックのための補正項Gy
(Py)×Gm(Pm)×Gc(Pc)が各画素ごとに
書き換え入力される。
【0075】そして最後にブラック成分の信号Pbkが
入力されると画像メモリーから読みだした補正項Gy
(Py)×Gm(Pm)×Gc(Pc)を用いた補正を
行ないRbk=INT〔(1/3)×Gy(Pm)×G
y(Py)×Gc(Pc)×Pbk〕という信号で出力
され半導体レーザーによって感光ドラム1上に潜像を書
き込む。
【0076】(実施例7)本実施例においては、露光手
段に波長665nmのLEDを用いてイエロー、マゼン
タ、シアン、の3色重ねによる多重現像を行なった。
【0077】また本実施例においては、LEDの発光時
間を制御することにより、PWM露光を行なった。そし
て、補正方法としては実施例1と同様に連続発光時出力
を高めに設定し一定にして、PWM露光時間を通常時の
40%にして現像条件を設定した後に、PWM補正を行
なった。
【0078】(実施例8)実施例6と同様のLEDを用
いて、PWM露光を行ない、補正方法として実施例5と
同様に各色順次に連続発光時出力を強め、発光時間を短
くすることにより補正範囲を広げた後に、PWM補正を
行ない露光した。
【0079】(実施例9)実施例6、7においてイエロ
ー、マゼンタ、シアン、の3色重ねで行なったのは、波
長665nmのLEDアレイにおいては、シアン、ブラ
ックのトナーはほとんど像露光が透過出来ないためであ
る。よって、4色重ねにおいて多重現像を行なうために
は、半導体レーザーと同様にLEDアレイの波長を78
0nm以上にしてやればよい。そこで、本実施例におい
ては、波長780nmのLEDアレイを用いて実施例
6、7と同様の補正を行なった結果、LEDアレイを用
いた4色重ね多重現像における補正が可能になった。
【0080】また、これらの実施例における数値はトナ
ー、感光体、露光手段等より決めたものでありこれらの
要素が変われば数値も対応させる必要がある。
【0081】以上説明したように感光体上のトナー等の
現像剤による露光量の減衰をPWM露光時間によって補
正を行ない露光時間を長くすることにより図7のよう
に、感光体に到達する露光量が現像剤がある部分と現像
剤のない部分で同等となり正常な潜像形成が行なえるよ
うになった。よって従来の多重現像プロセスと比較して
色再現性が格段に向上した。
【0082】以上の第1から第9の実施例によれば、図
4(A)のようにトナー等の現像剤上から、像露光を行
うことにより、像露光量が減衰される現象に対して、図
4(B)のように、像露光出力(電流値)の補正を行う
ことにより、感光ドラム1に到達する像露光量が、現像
剤がない場合と同等になるため、従来にくらべ色再現性
が向上された画像出力が行えるカラー画像形成装置が多
重現像プロセスにおいて可能となる。
【0083】また、図7(A)のようにトナー等の現像
剤上から、像露光を行うことにより、像露光量が減衰さ
れる現象に対して、図7(B)のように像露光出力が減
衰される分、PWM露光時間を長くすることにより感光
ドラム1に到達する像露光量がトナーがある部分とトナ
ーがない部分において同等となるため、従来にくらべ色
再現性が向上された画像出力が行えるカラー画像形成装
置が、多重現像プロセスにおいて可能となる。
【0084】以上の実施例1〜9は、本発明の実施例1
0〜17の参考例として示したものであり、以下に本発
明の実施例10〜17を説明する。次の実施例は上記ト
ナーの光の波長により、その光の透過率が異なることに
原因する問題の他に、図11で述べたトナーの帯電電位
による問題をも同時に解決したものである。
【0085】(実施例10)本実施例では、上記図1と
同じ装置を用い、そこで使用したトナーは上記第1の実
施例で使用したものと同系統のポリエステル系、粒径8
μmのトナーであり、像露光光源には波長780nmの
半導体レーザ6を用いた。この粒径8μmのトナーのイ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナーのト
ナー量(PWM信号値「0(00H)〜255(FF
H)」に対応したトナー量であり、同様に「0〜25
5」で表わした)とレーザ透過率の関係を測定したもの
が図5である。測定方法としては、導電性基体が透明な
像担持体の内側に光量測定器(ディテクター)を固定
し、半導体レーザによって露光を行なう。そして、像担
持体上にトナーがない場合の光量を100%とした場
合、像担持体上に各色トナーのトナー量を変えてのせた
場合の透過率がどれだけかを測定したものである。ま
た、トナー量とトナーの電荷による電位(接地された像
担持体、即ち接地された感光体ドラム上にトナーをのせ
た状態で再帯電、前露光を行なった後の表面電位。以
下、トナー電位と呼ぶ)の関係を測定したものが図12
である。本実施例において使用したトナーの、帯電回数
とトナー電位の関係は図13に示す通りである。図13
に示すように、ポリエステル系のトナーを用いた場合、
一次帯電器のグリッドバイアス500V〜700Vにお
いて、一回の再帯電によってトナー電位は飽和し、ほぼ
一定であった。そこで、本実施例における補正において
は、図12に示すように、トナー量に対して一義的にト
ナー電位が決まるものとした。ちなみに、本実施例にお
いては、各色トナーによるトナー電位の違いは見られな
かった。
【0086】次に、このトナー電位による影響を調べる
ため、トナーによる遮光の影響を取り除くことを目的と
して、導電性基体が透明な像担持体を用いて、この像担
持体の内側からLEDアレイによって像露光を行なう背
面露光方法によって実験を行なった。トナー電位100
V(一点鎖線Dで示す)に相当するだけの量のトナーを
像担持体にのせた場合の表面電位減衰カーブ(帯電電位
700V)が図16のカーブ(C)である。そして、ト
ナーをのせない場合の表面電位減衰カーブ(帯電電位7
00V)が図16のカーブ(B)である。このカーブ
(C)と(B)のズレが、トナー電位による影響であ
る。
【0087】ここで、このズレの原因として以下のこと
が考察される。トナーが像担持体にある場合には表面電
位がトナーのない部分と同様に700Vであったとして
も、光導電層表面においてはトナー電位分だけ低く60
0Vであると考えられる。そのため、トナーを像担持体
にのせた場合の表面電位減衰カーブ(帯電電位700
V)は、上記カーブ(C)のように、像担持体の表面電
位減衰カーブ(帯電電位600V)(C′)にトナー電
位100V(D)を加えたものとなる。このように、た
とえトナーによる遮光がなくても、トナー電荷が存在す
る限り、トナーのある部分とない部分において表面電位
減衰カーブのズレが生じてしまう。
【0088】上記の実験においては、トナーによる遮光
の影響をなくすため、透明な導電性基体を使った像担持
体を用いたが、今度は通常使われているアルミ基板のO
PC感光体ドラムを用い、半導体レーザーにより像露光
を行なった。この場合の表面電位減衰カーブを図17に
示す。図17において、トナー電位が100Vになるだ
けの量のトナーを像担持体にのせた場合の表面電位減衰
カーブ(帯電電位700V)が図17のカーブ(A)で
ある。そして、トナーをのせない場合の表面電位減衰カ
ーブ(帯電電位700V)が図17のカーブ(B)であ
る。ここで、トナー電位が100Vのときの、光導電層
上における表面電位減衰カーブ(帯電電位600V)は
(C′)であり、これにトナー電位分100V(D)を
加えてやることにより、トナーによる光量減衰がない場
合(トナー電位による影響のみの場合)の表面電位減衰
カーブ(帯電電位700V)は図17の(C)となるこ
とが分かる。この図17において、(A)−(C)(カ
ーブ(A)からカーブ(B)を引いたもの)が光量減衰
分であり、同様に、(C)−(B)がトナー電位の影響
によるズレの部分である。
【0089】以上の説明から明白なように、像担持体上
にトナー像があり、その上から潜像形成を行なう場合、
光量減衰による影響とトナー電位による影響について補
正を行なう必要がある。以下本実施例における補正方法
について述べる。
【0090】図19に示すように、まず、図1の装置の
リーダー部10において、プリントすべき画像を例えば
CCDセンサによって読み取り、R、G、B成分の信号
に分解してアナログ−デジタル変換器(A/D変換器)
に送り、デジタル信号に変換する。そして、このR、
G、B成分のデジタル信号を、画像処理部において公知
技術の画像処理を行なって、イエロー成分、マゼンタ成
分、シアン成分、ブラック成分に各画素ごとに分解す
る。このようにして得られたイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックのPWM信号値「0〜255」PY 、P
M 、PC 、PBKがリーダー部10から毎スキャン時出力
されてくる。
【0091】そこでまず、光量減衰に対する補正項につ
いて説明する。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
のトナー量(PWM信号値で示す)「0〜255」をそ
れぞれPY 、PM 、PC 、PBKとすると、図14から、
レーザ透過率(%)はF(PY )、F(PM )、F(P
C )、F(PBK)というように、トナー量の関数で表わ
せる。本実施例において使用した光量減衰に対する補正
項は、まず、イエローの潜像時には、感光体ドラム1上
にトナーは存在しないため補正項は1となる。次に、マ
ゼンタの潜像時には、感光体ドラム1上にイエローのト
ナーがのっているため補正項はG(PY )となる(ここ
で、G(P)=100/F(P)(図15参照)とし
た)。そして、シアンの潜像時には、イエロートナーと
マゼンタトナーの重ね合わせの上からの露光になるた
め、補正項はG(PY )×G(PM )となる。最後に、
ブラックの潜像時には、マゼンタトナーとイエロートナ
ーとシアントナーの重ね合わせの上からの露光になるた
め、補正項はG(PY )×G(PM )×G(PC )とな
る。
【0092】次に、トナー電位に対する補正項の求め方
について説明する。トナー電位によるズレは、前記のと
おり図17のカーブ(C)からカーブ(B)を引いたも
の((C)−(B))である。このズレを補正するため
には、リーダー部10からの出力信号値PY 、PM 、P
C 、PBKに、補正項K(P)(ただし、K(P)≧1で
あり、Pは前色分までの入力信号値の累積値を示してい
る)を掛ける必要がある。ここで、この補正項K(P)
は、今回の実験条件においては、図18に示すようなト
ナー電位D(P)に対する関数となっている。これを、
各色時における補正項で表わすと、イエロー潜像時は
1、マゼンタ潜像時はK(PY )、シアン潜像時にはK
(PY +PM )、ブラック潜像時はK(PY +PM +P
C )となる。トナー電位に対してこのような補正を加え
ることによって、トナー電位による図17の(C)−
(B)のようなズレは本実施例ではほぼなくすことがで
きた。
【0093】このようにして求められた光量減衰に対す
る補正項G(P)及びトナー電位に対する補正項K
(P)を用いて、実際にイエロー、マゼンタ、シアン、
ブラックの順で色重ねを行なった。また、現像方法とし
ては非接触現像法を用い、前段階に形成したトナー像の
かき取りが起こらないようにした。ここで、光量減衰に
対する補正項G(P)とトナー電位に対する補正項K
(P)とを掛け合わせたG(P)×K(P)という補正
項を単純に用いると、P=255(PWM露光時間最大
値)近辺においてはPWM露光時間の補正を行なうこと
ができない。(何故ならば、PWM値の最大値は255
であるからである。)そこで本実施例ではこのことを考
慮に入れて補正を行なった。
【0094】(実施例11)本実施例においては、図1
の半導体レーザ6の連続発振時の出力を4mWと高めに
設定し、一定にした。そしてPWM露光時間を通常時の
25%にして現像条件を設定した。(PWM露光時間が
25%の場合において、通常時と同様の濃度が得られる
ように設定した。)このようにPWM露光時間を通常時
の25%にしたことにより、補正項G(P)×K(P)
=4までの補正ができるようになった。ここで、本実施
例における補正をG(P)×K(P)=4までとした理
由は、本実施例の装置及びトナーにおいてカラー画像を
形成する際に、G(P)×K(P)=4までの補正でほ
ぼすべてのカラー画像が補正できたためである。
【0095】本実施例における補正式は以下の通りであ
る。(リーダー部10から出力される信号値をPY 、P
M 、PC 、PBKとし、補正後の信号値をRY 、RM 、R
C 、RBKとした。) 1色目 イエロー 連続発振時の出力 4mW RY =INT[0.25×PY ] 2色目 マゼンタ 連続発振時の出力 4mW RM =INT[0.25×GY(PY )×K(PY )×
M ] 3色目 シアン 連続発振時の出力 4mW RC =INT[0.25×GY(PY )×GM(PM )×
K(PY +PM )×PC ] 4色目 ブラック 連続発振時の出力 4mW RBK=INT[0.25×GY(PY )×GM(PM )×
C(PC )×K(PY+PM +PC )×PBK] ここでINTとは[ ]内で1番小さな整数を表わす記
号であり、整数化を行なった理由はPWM露光の信号値
が整数である必要があるためである。
【0096】上記実施例では半導体レーザ6の連続発振
時の出力を4mW一定としたが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0097】例えば、半導体レーザ6の連続発振時の出
力を1色目〜4色目にかけて1mW、2.5mW、4m
W、4mWと変化させた本発明の第2の実施例における
補正式を以下に示す。
【0098】1色目 イエロー 連続発振時の出力
1mW RY =PY 2色目 マゼンタ 連続発振時の出力 2.5mW RM =INT[0.4×GY(PY )×K(PY )×PM
] 3色目 シアン 連続発振時の出力 4mW RC =INT[0.25×GY(PY )×GM(PM )×
K(PY +PM )×PC ] 4色目 ブラック 連続発振時の出力 4mW RBK=INT[0.25×GY(PY )×GM(PM )×
C(PC )×K(PY+PM +PC )×PBK
【0099】本実施例では色重ねが進むに従ってレーザ
の出力を強め、露光時間を短くする(PWM露光時間を
短くする)ことによって、露光量(レーザ出力×PWM
露光時間)を変えずにPWM露光量の補正が行なえる範
囲を広めたものである。
【0100】(実施例12)図2と同様の装置構成を用
い、露光手段に波長665nmのLED(発光ダイオー
ド)アレイ7を用い、また、上記第1の実施例と同様に
ポリエステル系の粒径8μmのトナーを収納するイエロ
ー、マゼンタ、シアンの3つの現像器31、32、33
を用いて非接触現像法で3色のトナー像を感光体ドラム
1上に順次に重ねて形成し、多色画像を得る電子写真方
式のカラーレーザビームプリンタに本発明を適用したも
のである。
【0101】本実施例においては、LEDアレイ7の発
光時間を制御することにより、PWM露光を行なった。
そして、補正方法としては上記第9の実施例と同様に、
連続発光時出力を高めに設定し、かつ一定出力にし、P
WM露光時間を通常時の25%にして現像条件を設定し
た後に、PWM補正を行なった。その結果、上記第9の
実施例と同等の作用効果が得られた。
【0102】(実施例13)上記第11の実施例ではL
EDアレイ7の連続発光時の出力を4mW一定とした
が、本発明の第12の実施例では、上記第10の実施例
のように、各色順次にLEDアレイ7の連続発光時の出
力を強め、発光時間を短くすることにより、露光量を変
えずにPWM露光量の補正が行なえる補正範囲を広げ、
その後PWM補正を行なって露光した。その結果、上記
第10の実施例と同等の作用効果が得られた。
【0103】(実施例14)上記第11及び第12の実
施例においてイエロー、マゼンタ、シアンの順で3色ト
ナー像の重ね現像を行なったのは、波長665nmのL
EDアレイ7においては、シアン及びブラックのトナー
は殆ど像露光の光を透過させないためである。よって、
4色トナー像の重ね現像により多色画像を形成するため
には、シアントナーを透過できるように、上記第9及び
第10の実施例の半導体レーザ6と同様に、LEDアレ
イ7の波長を780nm以上にしてやれば良い。そこ
で、本発明の第13の実施例においては、波長780n
mのLEDアレイを用いて上記第11及び第12の実施
例と同様の補正を行なった結果、良好な結果が得られ、
露光源としてLEDアレイを用いた4色重ね多重現像に
おける補正が可能になった。
【0104】なお、上記各実施例における数値は使用す
るトナー、像担持体、露光手段等により適宜決定された
ものであり、これらの要素が変われば数値も対応させる
必要がある。現在のところ、トナー等の現像剤の電荷量
が低いほど、トナー電位が低くなるため補正に有利にな
り、出力画像の階調数を上げることができるということ
が分かっている。望ましくは、トナー電荷量が、再帯電
後において20μc/g以下、トナー電位が、単色にお
ける最大トナー量において70〜80V以下となるよう
なトナーを用いると良いと言える。
【0105】上記各実施例ではリーダー部10から入力
される色分解画像データを、同データから推定される各
色のトナー量に応じて、補正を行なうことにより、1画
素当りの像露光時間をトナー量に対応して変化させた
が、リーダー部10から入力される色分解画像データ
を、同データから推定される各色のトナー量に応じて、
補正を行なうことにより、1画素当りの像露光の露光強
度をトナー量に対応して変化させても良い。
【0106】次に、この1画素当りの像露光の露光強度
をトナー量に対応して変化させた本発明の第14〜第1
6の実施例について説明する。なお、以下に説明する各
実施例は図1或は図2に示す構成の多色画像形成装置に
適用したものであり、また、像露光の露光強度を変化さ
せるために、図9に示すパルス幅変調回路及び図8に示
すレーザドライバ回路500を使用し、リーダー部は図
19に示す構成のものを使用したので、これらの説明は
省略する。さらに、トナーはポリエステル系、粒径8μ
mのトナーであり、像露光光源として第14の実施例で
は上記第9及び第10の実施例と同じ波長780nmの
半導体レーザ、第15の実施例では上記第11及び第1
2の実施例と同じ波長665nmのLEDアレイ、第1
6の実施例では上記第13の実施例と同じ波長780n
mのLEDアレイを用いた。従って、図12、図13、
図14〜図18を参照して前述したトナー量とトナーの
電荷による電位との関係、トナーの帯電回数とトナー電
位の関係、トナー量とレーザ透過率の関係、トナー量と
透過光量補正比の関係、光量減衰による影響とトナー電
位による影響についての補正等は上記各実施例と同じで
あるので、必要のない限りそれらの説明も省略する。
【0107】(実施例15)まず、本発明の第14の実
施例は図1に示す構成の多色画像形成装置に適用したも
ので、前述した8ビットのレーザパワー値を補正するこ
とにより、半導体レーザ6に流れる電流値を変化させて
像露光の露光強度の補正を行なった。また、本実施例に
おいても、前述したようにして求められた、光量減衰に
対する補正項G(P)及びトナー電位に対する補正項K
(P)を用いて、実際にイエロー、マゼンタ、シアン、
ブラックの順で色重ねを行なって多色画像を形成した。
現像方法としては非接触現像法を用い、前段階に形成し
たトナー像のかき取りが起こらないようにした。
【0108】次に、レーザ出力値をB(mW)、レーザ
パワー値をA「0〜255」とすると、本実施例で使用
した半導体レーザ6は図20に示すような出力特性を有
しており、これを式で表わすとB=0.05(A−16
0)という関係になっている。従って、像担持体上のト
ナー像に起因する光量減衰及びトナー電位の影響に対す
る補正は以下のようにして行なった。
【0109】補正後のレーザパワー値をA″、補正後の
レーザ出力値をB″(mW)とすると、光量減衰に対す
る補正項G(P)とトナー電位に対する補正項K(P)
とを掛け合わせたG(P)×K(P)を補正項として用
いた場合、 B″=G(P)×K(P)×B であるためにレーザパワー値の補正式は A″=G(P)×K(P)×(A−160)+160 と表わせる。
【0110】本実施例においてはレーザパワー値を各画
素毎に次のように補正した。
【0111】1色目 イエロー 潜像時 A″Y =A 2色目 マゼンタ 潜像時 A″M =INT[G(PY )×K(PY )×(A−16
0)+160] 3色目 シアン 潜像時 A″C =INT[G(PY )×G(PM )×K(PY
M )×(A−160)+160] 4色目 ブラック 潜像時 A″BK=INT[G(PY )×G(PM )×G(PC
×K(PY +PM +PC )×(A−160)+160]
【0112】ここでINTとは[ ]内で1番小さな整
数を表わす記号であり、整数化を行なった理由はレーザ
パワー値が整数である必要があるためである。
【0113】本実施例では補正前のレーザパワー値を1
80(露光強度約1mW)と仮に設定したため、上記補
正式は次のように表わせる。
【0114】1色目 イエロー 潜像時 A″Y =180 2色目 マゼンタ 潜像時 A″M =INT[G(PY )×K(PY )×20+16
0] 3色目 シアン 潜像時 A″C =INT[G(PY )×G(PM )×K(PY
M )×20+160] 4色目 ブラック 潜像時 A″BK=INT[G(PY )×G(PM )×G(PC
×K(PY +PM +PC )×20+160]
【0115】上記のような像露光強度補正を各画素毎に
行なうことにより、トナーの有無にかかわらず適正な潜
像を形成することができた。
【0116】(実施例16)次に、本発明の第15の実
施例は図2に示す上記構成の多色画像形成装置に適用し
たもので、像露光光源として上記第11及び第12の実
施例と同じ波長665nmのLEDアレイを使用し、ま
た、上記第11及び第12の実施例と同様にポリエステ
ル系の粒径8μmのトナーを収納するイエロー、マゼン
タ、シアンの3つの現像器31、32、33を用いて非
接触現像法で3色のトナー像を感光体ドラム1上に順次
に重ねて形成し、多色画像を得た。ここで、イエロー、
マゼンタ、シアンの順で3色トナー像の重ね現像を行な
ったのは、波長665nmのLEDアレイの発光波長に
おけるトナーの透過率が、半導体レーザの場合と比較す
ると、イエロートナー、マゼンタトナーはほぼ同等の透
過率を示したが、シアントナーは殆ど透過しなかったた
めである。よって、本実施例においては、像露光手段に
LEDアレイを用いて4画素×4画素のディザ法によっ
て17階調の出力を行なった。それ故、画素単位で考え
ると2値のトナー像となっている。従って、本実施例に
おける補正方法も画素単位でトナーのある部分とない部
分の2値での補正となる。次に、露光出力をB(m
W)、LED発光のための電流値をA(mW)とする
と、本実施例で使用したLEDアレイにおいてはB(m
W)=1.2×10-3×Aという関係にある。ここで、
画素毎のスキャナ部からの入力信号Qを、露光する画素
においては1、露光しない画素においては0とした。
【0117】このように画素単位においては2値のトナ
ー像となっているので、各色の透過率についてもトナー
がある部分は定数となる。本実施例において各色の透過
率Hは次のようになった。
【0118】 イエロー HY =0.85 (85%) マゼンタ HM =0.80 (80%) シアン HC =0.10 (10%)
【0119】よって、光量減衰に対する補正項は、ま
ず、イエローの潜像時には像担持体上にトナーが存在し
ないため、補正項は1となる。次に、マゼンタの潜像時
には像担持体上にイエローのトナー像がのっているた
め、補正項は [1−(1−1/0.85)QY ] となり、( )内を計算すると(1+0.176QY
が補正項となる(QY は1又は0)。そして、シアンの
潜像時にはイエローとマゼンタのトナー像がのっている
ため、補正項は (1+0.176QY )×(1+0.25QM ) となる。
【0120】次に、トナー電位の影響に対する補正項に
ついて説明する。2値画像においてイエロー、マゼン
タ、シアンの3色重ねで多色画像を形成する場合、補正
が必要なのはマゼンタの潜像時にイエロートナーがのっ
ている場合、若しくはシアンの潜像時にイエロートナー
及びマゼンタトナーのどちらか一方又は両方がのってい
る場合である。ここで、上述した通り色差によるトナー
電位の差は見られなかったため、補正項の決め方を1色
のトナーがのっている場合と、2色のトナーがのってい
る場合の2種類だけ考えればよい。本実施例に使用した
トナー、LED等の条件においては以下のような補正が
必要であることが分かった。即ち、1色のトナーがのっ
ている場合の補正項は1.6、また、2色のトナーがの
っている場合の補正項は2.2であった。
【0121】よって、各色潜像時に入力信号QY 、Q
M 、QC を用いて表わすと、イエローの潜像時には像担
持体上にトナーが存在しないため、補正項は1となる。
次に、マゼンタの潜像時には像担持体上にイエローのト
ナー像がのっているため、補正項は(1+0.6QY
となる(QY =0のとき1、QY =1のとき1.6)。
そして、シアンの潜像時にはイエローとマゼンタのトナ
ー像がのっているため、補正項は[1+0.6(QY
M )]となる(QY +QM =0のとき1、QY+QM
=1のとき1.6、QY +QM =2のとき2.2)。
【0122】このようにして求められた光量減衰に対す
る補正項とトナー電位に対する補正項を用いて実際にイ
エロー、マゼンタ、シアンの順で色重ねを行ない、3色
多重の多色画像を形成した。
【0123】次に、LEDアレイの露光強度をB(m
W)、LEDアレイに流れる電流値をA(mW)とする
と、上述したように、B(mW)=1.2×10-3×A
という比例関係にある。このため、LEDに流れる電流
値Aを補正する比と同様の補正比で露光強度Bを補正す
ることができる。本実施例においては、LEDに流れる
電流値を1画素毎に以下のように補正した。ただし、
A″は補正後の電流値である。
【0124】1色目 イエロー 潜像時 A″Y =A 2色目 マゼンタ 潜像時 A″M =(1+0.176QY )×(1+0.6QY
×A 3色目 シアン 潜像時 A″C =(1+0.176QY )×(1+0.25Q
M )×[1+0.6(QY +QM )]×A
【0125】上記のような像露光強度補正を各画素毎に
行なうことにより、トナーの有無にかかわらず適正な潜
像を形成することができた。
【0126】(実施例17)上記第15の実施例におい
てイエロー、マゼンタ、シアンの順で3色トナー像の重
ね現像を行なったのは、波長665nmのLEDアレイ
においては、シアン及びブラックのトナーは殆ど像露光
の光を透過させないためである。よって、4色トナー像
の重ね現像により多色画像を形成するためには、シアン
トナーを透過できるように、半導体レーザと同様に、L
EDアレイの波長を780nm以上にしてやれば良い。
そこで、本発明の第16の実施例においては、波長78
0nmのLEDアレイを用いて上記第15の実施例と同
様の決め方で補正値を決定し、この補正値で補正を行な
った結果、良好な結果が得られ、像露光源としてLED
アレイを用いた4色重ね多重現像における補正が可能に
なった。
【0127】なお、上記各実施例における数値は使用す
るトナー、像担持体、露光手段等により適宜決定された
ものであり、これらの要素が変われば数値も対応させる
必要があることは勿論である。また、本発明は図示し、
上述した構成の多色画像形成装置のみならず、電子写真
方式の種々の他の構成のカラープリンタ、カラー複写機
等の多色画像形成装置、或は電子写真方式以外の種々の
構成のカラープリンタ、カラー複写機等の多色画像形成
装置にも適用できるものである。さらに、パルス幅変調
回路やレーザドライバ回路等の構成、使用する回路素
子、部品等は必要に応じて種々に変更できることは言う
までもない。
【0128】以上説明したように、第9の実施例から第
16の実施例による多色画像形成装置は、像担持体上の
トナー等の現像剤による像露光の遮光の影響と現像剤の
電荷量による影響に起因する現像剤の有無による表面電
位減衰カーブのズレに対して、入力される色分解画像デ
ータを、同データから推定される各色のトナー量に応じ
て、露光時間の補正を行ない、各画素毎の露光時間を変
化させるようにしたので、或は像露光の露光強度の補正
を行ない、各画素毎の露光強度を変化させるようにした
ので、従来の多重現像プロセスと比較して、色再現性が
格段に向上し、画像の文字やラインなどの微細な部分を
鮮明に再現することができるという顕著な効果がある。
【0129】
【発明の効果】以上のように色トナーを重ねて現像する
際、各色トナーの光の透過率の相違を考慮し、若しくは
更に各色トナーの静電量の相違を考慮し、次に重ねるト
ナー量を調整することで、カラーバランスの精度を従来
のものと比較して、更に高めることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のプロセスを示す図。
【図2】本発明の実施例2のプロセスを示す図。
【図3】画像処理部のブロック図。
【図4】本発明の補正処理のモデル図。
【図5】多重現像プロセスを示す従来例。
【図6】トナー量と透過光量の関係を示す図。
【図7】本発明の補正処理を示すモデル図。
【図8】レーザードライバ回路。
【図9】PWM回路のブロック図。
【図10】PWM回路の動作を示すタイミングチャー
ト。
【図11】従来の多色画像形成装置における像担持体上
の表面電位の変化を示す説明図である。
【図12】トナー量とトナー電位の関係を表わした図で
ある。
【図13】トナーの帯電回数とトナー電位の関係を表わ
した図である。
【図14】トナー量とレーザ透過率の関係を表わした図
である。
【図15】トナー量と透過光量補正比の関係を表わした
図である。
【図16】像担持体の内面から像露光を行なったときの
像担持体上の電位の減衰状態を示す図である。
【図17】通常のOPC感光体ドラムにおける電位減衰
状態を示す図である。
【図18】トナー量(積算値)とトナー電位補正比の関
係を表わした図である。
【図19】本発明の多色画像形成装置に使用されたリー
ダー部の一例を示す回路構成図である。
【図20】本発明の第6の実施例で使用された半導体レ
ーザの出力特性を示す図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 4 転写手段 6 半導体レーザ 7 LEDアレイ 10 リーダー部 31 イエロー現像器 32 マゼンタ現像器 33 シアン現像器 34 ブラック現像器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−172159(JP,A) 特開 平1−304471(JP,A) 特開 昭63−68865(JP,A) 特開 平1−287581(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/01 G03G 15/01 - 15/01 117

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体と、この感光体に静電像
    を形成する静電像形成手段であって、前記感光体に画像
    信号に基づいて光を走査する光学手段を備える静電像形
    成手段と、前記静電像を異なる色のトナーで現像してト
    ナー像を形成する現像手段と、前記感光体上に形成され
    たトナー像を一括して転写材に転写する転写手段と、を
    有し、前記感光体上に複数色のトナー像を重ねて形成可
    能なカラー電子写真装置において、 前記感光体上に既にトナー像がある部分に静電像を形成
    するために前記光学手段によって光走査する場合には、
    前記感光体上のトナー像がない部分に静電像を形成する
    ために前記光学手段によって光走査する場合に対して、
    前記感光体上に既にあるトナー像のトナー透過率及びト
    ナーのもつ電荷により生じる電位に応じて前記光学手段
    の光強度または露光時間を補正する制御手段を有するこ
    とを特徴とするカラー電子写真装置。
JP04005793A 1991-01-16 1992-01-16 カラー電子写真装置 Expired - Fee Related JP3143509B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04005793A JP3143509B2 (ja) 1991-01-16 1992-01-16 カラー電子写真装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP324691 1991-01-16
JP3-329444 1991-11-18
JP32944491 1991-11-18
JP3-3246 1991-11-18
JP04005793A JP3143509B2 (ja) 1991-01-16 1992-01-16 カラー電子写真装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05197253A JPH05197253A (ja) 1993-08-06
JP3143509B2 true JP3143509B2 (ja) 2001-03-07

Family

ID=27275720

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04005793A Expired - Fee Related JP3143509B2 (ja) 1991-01-16 1992-01-16 カラー電子写真装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3143509B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5983045A (en) * 1996-11-14 1999-11-09 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus for forming plural toner images on photosensitive member and for transferring toner images onto transfer material collectively
JP5593940B2 (ja) * 2009-09-10 2014-09-24 株式会社リコー 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05197253A (ja) 1993-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3576709B2 (ja) 画像形成装置及び方法
US5250959A (en) Electrophotographic image forming apparatus and method
US5341165A (en) Scanning controller for color electrophotographic apparatus
JP3143509B2 (ja) カラー電子写真装置
US5305069A (en) Two color image forming apparatus
JP3257891B2 (ja) カラー画像形成装置およびカラー画像形成装置の制御方法
US5561455A (en) Color image forming apparatus
JPH06106782A (ja) 適応露光色補正装置
JPH1195502A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2693422B2 (ja) 画像形成方法及びその装置
JP3563776B2 (ja) 画像形成装置およびその方法
JP3521472B2 (ja) 画像データ変換装置
JPH068525A (ja) 多色画像形成装置
JP2001111861A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP3002072B2 (ja) 画像形成装置
JPH03290676A (ja) 多色記録装置
JP2983320B2 (ja) 画像形成装置
JP2973003B2 (ja) カラー画像形成装置
JPH04251875A (ja) 画像形成装置
JP2973002B2 (ja) カラー画像形成装置
JPH10153899A (ja) カラー画像形成方法及びこれを用いた装置
JPH0736243A (ja) カラー画像形成装置
JPH0954473A (ja) カラー画像形成装置
JP3110953B2 (ja) 画像形成装置
JPH0918726A (ja) カラー画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001121

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees