JP3143464U - 抽出用フィルターバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】取扱い性、抽出性、粉漏れ防止性、ヒートシール性、熱安定性、地合いの均一性に優れると共に、安全性にも優れたコーヒー粉や茶葉を抽出するための抽出用フィルターバッグを提供する。
【解決手段】帯状の不織布11を用いて、不織布11の一端を折り返して、折り返し部以外の3方の周縁をシールして袋状に被抽出物収納部12を形成されてなり、また、被抽出物収納部12内部には被抽出物13が収納されており、さらに、被抽出物収納部12に連続して帯状の不織布11からなる被抽出物収納部把持用部材14が形成されている抽出用フィルターバッグ10。
【選択図】図1

Description

本考案は、コーヒー粉、あるいは、緑茶・紅茶・麦茶などの茶葉において、不織布のような多孔性シートを袋状に成形して用いる抽出用フィルターバッグに関する。
従来から、コーヒー粉や茶葉を収容するバッグを、紙、不織布などで形成し、これをカップに入れてから熱湯を注入することにより、バッグ本体内のコーヒーや茶葉成分を抽出する、いわゆるお茶バッグ、ティーバッグ、コーヒーバッグなどが使用されている。
これらのフィルターバッグは、ほぼ四角状の不織布からなる袋体に、別途、ひも状の把持部材を取り付けたものや、三角錐状の袋体に同様にひも状の把持部材をとりつけたものなどが多々提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
しかしながら、これらのフィルターバッグは、茶葉収納部を構成する袋体に、別途、ひも状の把持部材を取り付けるために、製造工程が複雑で、コストもかかり、抽出の際には、抽出時のフィルターバッグの取り扱いも不安定になる、などの問題がある。
登録実用新案第3050596号公報 特開平5−65130号公報
本考案は、このような、問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、製造工程が複雑でなく、取り扱い性にも優れ、さらに不織布として熱接着性合成繊維を主体とするエアレイド不織布を用いる場合には、さらに抽出性、粉漏れ防止性、ヒートシール性、熱安定性、地合いの均一性に優れると共に、安全性にも優れる抽出用フィルターバッグを提供することにある。
本考案は、帯状の不織布を用いて、該不織布の一端を折り返して、折り返し部以外の3方の周縁をシールして袋状に被抽出物収納部を形成されてなり、また、該被抽出物収納部内部には被抽出物が収納されており、さらに、該被抽出物収納部に連続して該帯状の不織布からなる被抽出物収納部把持用部材が形成されていることを特徴とする抽出用フィルターバッグに関する。
ここで、帯状の不織布としては、熱接着性合成繊維を主体とするエアレイド不織布または湿式不織布からなるものが好ましい。さらに好ましくは、エアレイド不織布である。
また、エアレイド不織布または湿式不織布の少なくとも片面には、コーヒー粉や茶葉の粉が漏れないようにメルトブロー不織布および/またはスパンボンド不織布がさらに積層されている態様が好ましい。
収納部のシール法としては、ヒートシールまたは超音波シールが挙げられる。
さらに、被抽出物収納部把持用部材を形成する帯状の不織布不織布の少なくとも一方の面には、毛細管現象により、コーヒー液やお茶の液が不織布に浸透してきた場合でも、テーブルや机などを汚すことがないように、フィルムが積層されていてもよい。
さらに、被抽出物収納部把持用部材を形成する帯状の不織布の幅方向のほぼ中央部には、カップの取っ手に固定できるよう、長手方向に沿ってスリットが形成されているものも、好ましい態様である。
以上の本考案の被抽出物の対象となるものとしては、例えば、コーヒー粉、あるいは、緑茶、紅茶、杜仲茶、ムギ茶およびウーロン茶の群から選ばれた少なくとも1種の茶葉などが挙げられる。
本考案の抽出用フィルターバッグは、製造工程が複雑でなく、取り扱い性にも優れ、また不織布として熱接着性合成繊維を主体とするエアレイド不織布または湿式不織布を用いる場合、さらに抽出性、粉漏れ防止性、ヒートシール性、熱安定性、地合いの均一性に優れるという特徴を有する。さらに、熱接着性合成繊維を主とするエアレイド不織布の場合は、食品安全性にも優れる。
また、被抽出物収納部把持用部材が形成されているので、従来、取り扱い上必要とされてきた糸やタグが不必要となり、低コスト化の効果が大きい。
さらに、この把持用部材には、メーカー名称やロゴや使用法などの印刷が可能であるという実用上のメリットを有する。
以下、本考案を図面を用いて説明する。
図1は、本考案のコーヒー粉、茶葉などを抽出するための抽出用フィルターバッグの平面図である。
本考案のフィルターバッグ10は、帯状の不織布11の一端A1を折り返して、折り返し部であるA1以外の3方の周縁A2,B1,B2をシールして、袋状の被抽出物収納部12が形成されている。そして、この被抽出物収納部12内には、被抽出物13が収納されている。さらに、本考案のフィルターバッグ10は、上記被抽出物収納部12に連続して、帯状の不織布からなる被抽出物収納部把持用部材14が形成されている。
ここで、帯状の不織布11としては、不織布の形態であればどのようなものでも使用可能であるが、熱接着性複合繊維を主体とするエアレイド不織布または湿式不織布が好ましい。エアレイド法で形成されたエアレイド不織布が、特に好ましい。このようなエアレイド不織布は、特定の嵩密度と抽出率を有する不織布であり、繊維分散の均一性、地合いの良さ、タテ/ヨコの強度バランスに優れ、耐水性があり、抽出性、粉漏れ防止性、ヒートシール性、熱安定性、地合いの均一性に優れる。
また、このようなエアレイド不織布を用いたフィルターバッグは、熱接着性複合繊維を主体とし、副原料、添加物、添加薬剤などは一切使用しないので、安全性が高い。
本考案のフィルターバッグに用いられるエアレイド不織布は、例えば繊度が0.5〜4.5dtであって、芯鞘型複合繊維の低融点成分である鞘成分あるいはサイドバイサイド型複合繊維の低融点成分の融点(Tm)が110〜170℃である熱接着性複合繊維を主体とする繊維ウェブをエアレイド法により作製し、加熱によって繊維間を結合させて一体化させてなる、エアレイド不織布が挙げられる。
本考案に用いられるエアレイド不織布は、エアレイド不織布製造法によって繊維ウェブを形成する。すなわち、多孔質ネットコンベアー上に位置する単台または多数台の噴き出し部から、繊維長が好ましくは2〜10mm、繊度0.5〜4.5dtの熱接着性複合繊維を噴出し、ネットコンベアー下面に配置した空気サクション部で吸引しながらネットコンベアー上に繊維ウェブを形成するものである。その後、熱風処理および/または熱圧カレンダー処理して繊維間結合を形成して不織布として一体化させる。
繊維量、噴き出し条件、空気サクション条件、熱処理条件などを調節することにより所定の厚さに仕上げて、本考案に用いられる繊維ウェブを得ることができる。
本考案では、エアレイド法を用いることにより、単繊維の解繊が良く、束状が少なく、結果的に地合い、均一性に優れた抽出用シートを得ることができる。また、繊維の配列に方向性が小さく、タテとヨコの強度差が小さいと共に、湿式不織布と異なり、抄紙助剤を使用しないため、安全性にも優れている。
熱接着性複合繊維としては、熱で溶融して相互に結合する繊維であれば、どのような繊維でもよいが、低融点成分である熱接着成分の融点(Tm)は110〜170℃である必要がある。好ましくは110〜155℃である。110℃未満の場合、熱湯中でシール部が剥離するリスクを生じ易く、コーヒー粉や、麦茶やウーロン茶などの場合は特に沸騰水に数分〜数十分浸漬されていても剥がれないことが求められるので、融点は重要である。一方、170℃を超えると、製袋加工のヒートシールもしくは超音波シール工程において高温、低速が必要となり、生産性が落ち実用的でない。
熱接着性複合繊維としては、低融点成分を鞘成分あるいは外周成分とし、高融点成分を芯成分あるいは内部成分とする芯鞘型、一方が低融点、他方が高融点成分であるサイドバイサイド型が好適である。これらの複合繊維の両方の成分の組み合わせとしては、PP/PE、PP/共重合PP、PET/PE、PET/共重合PP、PET/共重合PET(低融点共重合ポリエステル)などが挙げられる。
特に、ポリエステル系の場合は、オレフィン系より水にやや馴染みやすいうえ、比重が1より大なので、水に沈降し易く、好適である。お茶バッグは、通常、水に沈み易い方が使い良い。ここで、上記低融点共重合ポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどを基本骨格として、イソフタル酸、5−金属スルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの脂肪族多価アルコールなどとの変性共重合が挙げられる。
ここで、熱接着性複合繊維の素材として、ポリエステル系などの結晶性の高いポリマーの場合は、融点未満の温度では結合が緩みにくい特徴があるのでさらに好適である。
熱接着性複合繊維は、繊維長が2〜10mmであることが好ましく、さらに好ましくは3〜6mmである。繊維長が2mm未満であると、粉末状に近づくため多孔質ネットコンベアーから抜け落ちる割合が高くなり歩留まりが悪くコストアップするばかりか、加工も難しい。一方、繊維長が10mmを超えると、繊維の紡出量が減るため生産性が悪化するばかりか、繊維の分散も悪化し、抽出性や粉漏れ防止の性能にも影響が出易い。
また、熱接着性複合繊維の繊度は、0.5〜4.5dtであり、好ましくは1.0〜3.5dtである。繊度が0.5dt未満であると、繊維間距離が接近して繊維どうしで形成される微少な穴からの抽出性がダウンしてくるばかりか、目詰りも起きやすくなる。さらに未解繊、未分散の繊維も多くなって不織布地合いが悪くなる傾向がある。一方、繊度が4.5dtを超えると、抽出スピードはアップするものの、微少な食品粉末が漏れ易くなり、本用途に適さなくなる。
なお、熱接着性複合繊維は、捲縮していても、していなくてもよく、またストランドチョップであってもよい。捲縮している場合、ジグザグ型の二次元捲縮繊維およびスパイラル型やオーム型などの三次元(立体)捲縮繊維の何れも使用できる。
ここで、上記エアレイド不織布は、強度の上昇や繊維脱落止めの点から、繊維ウェブが熱接着性複合繊維100重量%からなることが好ましい。しかしながら、これらの熱接着性複合繊維以外の繊維、例えばPP繊維、PET繊維、PBT繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6,6繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、合成パルプ(例えば、三井化学(株)製SWPのような、PEやPPを素材とするフィブリル状繊維)、木材パルプ、コットン、麻、レーヨン、ビスコース繊維などを本考案の趣旨、効果を阻害しない範囲で混合しておいても良い。この場合、他の繊維の比率は10重量%以下に留めるのが好ましい。10重量%を超えると、不織布強力やヒートシール性に影響が出るばかりか、熱接着性のない繊維は実使用中に脱落し易くなる。
繊維ウェブの目付は、10〜50g/m、好ましくは15〜40g/mである。10g/m未満では、強度が低くなり、製袋加工や実使用の時に破袋するリスクが生じるばかりか、繊維間の隙間が広くなるので微小な食品粉末が漏れ易くなる。一方、50g/mを超えると、抽出性がダウンする。
以上のような繊維を原料とするエアレイド不織布製造法は、カード法などの既存の乾式不織布製造法に較べて、長さの短い繊維が使用できるので、空気流によって容易に単繊維に解繊され易い。従って、極めて地合いの良好な、つまり均一性の良好な不織布が得られるという大きな特徴を有する。食品抽出の用途において、粉漏れが少なく、かつ抽出性が良いという性能は重要な特性であり、既存のカード法不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布では得られ難い。また、本製造法によれば、タテ/ヨコの強力比率がほぼ1/1に近いというメリットも有する。
さらに、抄紙薬剤やケミカルバインダーを使用していないので、食品用として安全性が高いばかりか、製造時や廃棄時における環境汚染の恐れも無い。
上記エアレイド不織布において、繊維間結合を形成するための熱風処理としては、熱接着性複合繊維の低融点成分(芯鞘型複合繊維の鞘成分、あるいはサイドバイサイド型複合繊維の低融点側成分)の融点以上の温度が必要である。しかしながら、低融点成分の融点よりも30℃以上高い場合、あるいは高融点成分(芯鞘型複合繊維の芯成分、あるいはサイドバイサイド型複合繊維の高融点成分)の融点以上の場合は、繊維の熱収縮が大きくなり易く、地合いの悪化を招いたり、はなはだしい場合は繊維の劣化を生じるので好ましくない。従って、熱風処理温度は、通常、110〜200℃、好ましくは120〜180℃、さらに好ましくは130〜170℃である。
さらに、本考案では、熱風処理後に熱圧処理することもできる。熱圧処理は、茶葉抽出シートとしての性能や、求められる厚さに応じて行なう場合と、メルトブロー不織布および/またはスパンボンド不織布を積層・一体化する手段として用いる場合がある。
カレンダー処理に用いるローラーとしては、全体に均一な熱圧を加えるため、平滑表面の一対の金属ローラー、または金属ローラーと弾性ローラーの組合わせを用いることが好ましいが、多段ローラーであっても良い。また、本考案の趣旨を損なわない範囲であれば、凸凹表面のエンボスローラーであっても良い。特に、メルトブロー不織布および/またはスパンボンド不織布との一体化にはエンボスローラーを用いるのが好適である。
エアレイド不織布をカレンダー処理により熱接着する際の温度は、用いる熱接着性複合繊維の種類や、全体の目付により適宜選択されるが、あらかじめ熱風処理してある場合には、熱圧処理は厚さ調整の役割となり、常温〜低融点成分の融点までの範囲で任意に設定できる。融点に近い高温の場合には不織布強力が不織布強力がアップするものの、目が詰まって抽出性はダウンする。
なお、カレンダー処理の温度が常温に近い場合には、単なる厚さ調整の役割のみとなる。
また、カレンダー処理の際の熱処理温度は、好ましくは、80〜170℃、さらに好ましくは100〜160℃である。
以上の熱圧処理における、カレンダー処理の線圧は、幅方向で均一な線圧になるよう設定すれば、任意の圧力を選択することができる。高圧の場合は不織布強力がアップするが、厚さがダウンし、目が詰まって抽出性がダウンする。低圧の場合は勿論これに反する影響が出る。カレンダー処理の線圧は、5〜50kgf/cmが好ましい。
以上のエアレイド不織布の目付は、10〜50g/mであり、好ましくは15〜40g/mである。目付が10g/m未満では、強度が弱すぎて実用上の問題を生じ、一方、50g/mを超えると繊維間間隔が密に過ぎて抽出性が悪化する。
また、不織布の厚さは、通常、0.05〜1.5mmであり、好ましくは0.07〜1.2mmである。0.05mm未満では高密度となって抽出性が悪化し、1.5mmを超えると嵩高過ぎて層間剥離のリスクを生じる。
なお、本考案に用いられる上記の不織布には、コーヒー粉や茶葉の微細な粉が収納部のそとに漏れないようにするために、該不織布の表面および/または裏面に、スパンボンド不織布(S)や、メルトブロー不織布(M)などを、別途、積層してもよい。この場合、例えば本考案に用いられるエアレイド不織布を製造する際に、キャリアシートとしてメルトブロー不織布やSMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド不織布)を用いて、この上に、上記繊維ウエブを積層しても良いし、別工程で積層・一体化しても良い。
以上のスパンボンド不織布やメルトブロー不織布の目付けは、通常、10〜40g/m、好ましくは12〜30g/m程度である。
本考案のフィルターバッグは、以上のエアレイド不織布を用いて製造するのが好ましい。
すなわち、まず、上記エアレイド不織布を適宜の寸法に裁断または溶断して、図2に示すような帯状の不織布を作成する。この場合、図2に示すように、帯状の不織布の全体の寸法は、通常、タテ×ヨコが11〜26cm×3〜9cm、好ましくは12〜24cm×3.5〜18cmである。次に、図1に示すように、この帯状の不織布11の一端をA1で折り返して、折り返し部A1以外の3方の周縁B1,B2をシールして袋状に被抽出物収納部12を形成し、この収納部12内にコーヒー粉、茶葉などの食品被抽出物13を入れて、さらにA2をシールする。収納部12の寸法は、図2に示すように、通常、タテ×ヨコが3〜9cm×3〜9cm、好ましくは3.5〜8cm×3.5〜8cmである。収納部12は長方形でも良いし、正方形でも良い。
なお、本考案のフィルターバッグは、二枚の不織布を重ね合わせ、三方の周縁をヒートシールあるいは超音波シールしてもよい。
また、一枚折りたたみ方式の場合は、折りたたんだ左右の周縁を同様にシールすればよい。なお、この場合、折り返し部は、内側に折り返してマチをつけておいた方が、得られるバッグが立体的になり、茶葉の抽出が効率的である。
これらのシールは、公知のヒートシール機、超音波シール機を用いれば良い。この場合の温度、圧力、速度などのシール条件は、不織布に使用される原料繊維の性質に応じて適宜選択することができる。
本考案の抽出用フィルターバッグは、以上のようにして不織布の周縁をシールして袋状に形成された該バッグ内に、抽出食品被抽出物が該バッグの表裏合計の表面積あたり、コーヒー粉の場合は、0.04〜0.25g/cm、好ましくは0.05〜0.2g/cm、茶葉の場合は、0.02〜0.12g/m、好ましくは0.03〜0.09g/m収納されている。
ここで、抽出用食品しては、コーヒー粉のほか、茶葉としては、例えば緑茶、紅茶、杜仲茶、麦茶、ウーロン茶などが挙げられる。
収納量が下限値未満では、得られる抽出液の濃度が薄くなり、一方、上限値を超えた場合は濃度が濃すぎるばかりか、充填漏れを生じやすい。
次いで、本考案では、バッグ内にコーヒー粉や茶葉を収納後、上記したように、開口している他端部A2の周縁を、上記と同様に、ヒートシールあるいは超音波シールすればよい。
本考案のフィルターバッグ10は、上記被抽出物収納部12の周縁部A2に引き続いて、図1〜2に示すように、幅3〜9mm、好ましくは3.5〜8mm、長さが5〜15mm、好ましくは7〜13mm程度の長尺な帯状の不織布からなる被抽出物収納部把持用部材14が形成されている。
このような帯状の被抽出物収納部把持用部材14を形成することにより、コーヒー粉や茶葉などの食品抽出の際、被抽出物収納部の把持が容易で、安定して該食品を抽出することができる。
なお、本考案のフィルターバッグ10では、被抽出物収納把持用部材14の裏面には、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィンフィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムを、別途、エマルジョン系接着剤、ホットメルト系接着剤、ヒートシール、高周波シールなどで積層してもよい(図示せず)。このように、把持用部材14の裏面にフィルムを積層しておくと、抽出後、収納部13を丸め込んでテーブル上においても、抽出液体により、テーブルを汚すことがない。
また、図1に示すように、把持用部材14のほぼ中央部に長手方向に沿って、スリットSを形成させておくと、抽出時にこのスリットをカップの取っ手にかけることにより、抽出が容易となるという副次的効果も奏する。
さらに、把持用部材14の表面および/または裏面には、宣伝文句や、使用方法などの各種の文言や図形を印刷することもできる。
以下、実施例を挙げ、本考案をさらに具体的に説明するが、本考案はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の透気度は、JIS L1096A法(フラジール法)によった。
<実施例1>
キャリアシートとして、目付け20g/m、透気度20cc/cm・secのポリプロピレン製のメルトブロー不織布(クラレクラフレックス(株)製)を用い、このうえに原料繊維として、芯がポリエチレンテレフタレート(PET)で、鞘が融点135℃の高密度ポリエチレンからなる熱接着性複合繊維(繊度2.2dt、長さ5mm、帝人ファイバー(株)製)を用い、送風ブロアで大量の空気流と混合しつつ送綿し、ネット下部からサクションで空気を排気しながらネット上に噴出しネット上に目付15g/mで捕集した。次に、このウェブの上に、繊度が1.7dtである以外は、上記と同様の熱接着性複合繊維を、同様にして目付15g/mで積層捕集した(トータル目付けは30g/m)。この積層ウェブを140℃の熱風オーブンで1分間加熱してから、温度115℃、線圧20kgf/cmの一対のエンボスの金属ローラーでカレンダー仕上げした。得られた層状複合エアレイド不織布は、直径1.5mmの球状の多数のドットが付与されており、該ドットの総面積率は30%であった。この不織布は、均整度が高く、地合い良好なシートであった。
この不織布を、図2に示すように長さ25cm、幅6.5cmに切断し、次いで図1に示すように、長さ方向の端部を6cm折り返して、両サイドを145℃でヒートシールしたうえで、この中にコーヒー粉を約10g入れて、開口部を同様にしてヒートシールした。この際、ヒートシール製袋加工機のシールバーへの粘着トラブルが無く、コーヒー粉の抽出性能が良好で、熱湯でもヒートシール部の剥離がない、食品抽出用シートとして優れて良好な実用性能を有していた。
<実施例2>
原料繊維として、芯がポリプロピレン(PP)で、鞘が融点130℃の高密度ポリエチレン(PE)からなる熱接着性複合繊維(繊度1.0dt、長さ5mm、ESファイバービジョン(株)製)を用い、送風ブロアで大量の空気流と混合しつつ送綿し、ネット下部からサクションで空気を排気しながらネット上に噴出し目付35g/mで捕集した。このウェブを140℃の熱風オーブンで1分間加熱してエアレイド不織布を得た。次に、このエアレイド不織布と、目付けが20g/m、透気度が120cc/cm・secのPP−SMMS(ポリプロピレン製のスパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンドの層状一体化不織布。旭化成(株)製)とを積層し、温度125℃、線圧20kgf/cmの一対のエンボスの金属ローラーでカレンダー仕上げした。得られた層状複合不織布は、直径1.5mmの球状の多数のドットが付与されており、該ドットの総面積率は30%であった。この不織布は、実施例1と同様に均整度が高く、地合い良好な目付け55g/mのシートであり、ヒートシール製袋加工機のシールバーへの粘着トラブルが無く、コーヒー粉の抽出性能が良好で、熱湯でもヒートシール部の剥離がない、食品抽出用シートとして優れた実用性能を有していた。
本考案の抽出用フィルターバッグは、食品抽出性、ヒートシール性、安全性に優れ、ティーバック、コーヒーフィルターなどのほか、だしパックなどの用途に好ましく用いることができる。
本考案の抽出用フィルターバッグの平面図である。 本考案の抽出用フィルターバッグに用いられる帯状の不織布の平面図である。
符号の説明
10:フィルターバッグ
11:帯状の不織布
12:被抽出物収納部
13:被抽出物
14:被抽出物収納部把持用部材

Claims (7)

  1. 帯状の不織布を用いて、該不織布の一端を折り返して、折り返し部以外の3方の周縁をシールして袋状に被抽出物収納部を形成されてなり、また、該被抽出物収納部内部には被抽出物が収納されており、さらに、該被抽出物収納部に連続して該帯状の不織布からなる被抽出物収納部把持用部材が形成されていることを特徴とする抽出用フィルターバッグ。
  2. 帯状の不織布が、熱接着性合成繊維を主体とするエアレイド不織布または湿式不織布からなる請求項1記載の抽出用フィルターバッグ。
  3. エアレイド不織布または湿式不織布の少なくとも片面に、メルトブロー不織布および/またはスパンボンド不織布がさらに積層されている請求項2記載の抽出用フィルターバッグ。
  4. シール法が、ヒートシールまたは超音波シールである請求項1〜3いずれかに記載の抽出用フィルターバッグ。
  5. 被抽出物収納部把持用部材を形成する帯状の不織布の少なくとも一方の面に、フィルムが積層されている請求項1〜4いずれかに記載の抽出用フィルターバッグ。
  6. 被抽出物収納部把持用部材を形成する帯状の不織布の幅方向のほぼ中央部に長手方向に沿ってスリットが形成されている、請求項1〜5いずれかに記載の抽出用フィルターバッグ。
  7. 被抽出物が、コーヒー粉、あるいは、緑茶、紅茶、杜仲茶、ムギ茶およびウーロン茶の群から選ばれた少なくとも1種の茶葉である、請求項1〜6いずれかに記載の抽出用フィルターバッグ。
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