JP2014218766A - フィルター用不織布 - Google Patents
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Abstract
【課題】コーヒーの雑味成分となるコーヒー粉の微粒子をフィルター内部で補足でき、抽出バッグに熱湯を注いだときに目詰まりすることなく適度な抽出時間が得られるフィルター用不織布を提供する。
【解決手段】合成パルプ10〜90重量%及び合成繊維90〜10重量%を含有する第1の層の両方の面に、主成分として合成繊維を含有する第2の層を積層したフィルター用不織布であって、第1の層の合成繊維は、主体繊維0〜50重量%とバインダー繊維100〜50重量%とからなり、第2の層の合成繊維は、主体繊維10〜90重量%とバインダー繊維90〜10重量%とからなることを特徴とするフィルター用不織布。
【選択図】 なし
【解決手段】合成パルプ10〜90重量%及び合成繊維90〜10重量%を含有する第1の層の両方の面に、主成分として合成繊維を含有する第2の層を積層したフィルター用不織布であって、第1の層の合成繊維は、主体繊維0〜50重量%とバインダー繊維100〜50重量%とからなり、第2の層の合成繊維は、主体繊維10〜90重量%とバインダー繊維90〜10重量%とからなることを特徴とするフィルター用不織布。
【選択図】 なし
Description
本発明は、フィルター用不織布に関し、さらに詳しくはコーヒー粉末や、紅茶、緑茶、烏龍茶などの茶葉を充填し、熱湯を注ぐことによってコーヒー成分や茶成分を抽出する抽出バッグに用いられるフィルター用不織布に関する。
従来、コーヒー粉末や、紅茶、緑茶、烏龍茶などの茶葉を袋状の抽出バッグに充填し、抽出バッグを板紙製などの簡易な固定具により既存のカップなどに固定し、抽出バッグの開口部より熱湯を注ぎ、コーヒー成分や茶成分を抽出するいわゆるドリップ方式による抽出方法が採用されている。この抽出バッグは、紙や不織布からなるフィルターが用いられているが、抽出バッグにパルプからなる紙あるいはパルプからなる不織布を用いた場合、抽出したコーヒーあるいは茶に、パルプ由来の臭いついてしまう問題があるため、合成繊維からなるシートや不織布が用いられることが一般的である。
特許文献1には、コーヒーを抽出する際に充分な蒸らし時間を確保する目的で、第1の不織布層と第2の不織布層からなり、疎水性繊維を主とする第1層と親水性繊維を主とする第1層よりも空隙率の小さな第2層からなるフィルター用紙が提案されている。
特許文献2には、第1の不織布層の両面に第2の不織布層が積層されており、第1の不織布層は1〜6μmのポリオレフィン極細繊維からなり、第2の不織布層は平均繊維径が10〜30μmであるポリオレフィン繊維からなるフィルター用紙が提案されている。
特許文献3には、第1の不織布層の少なくとも一方の面に第2の不織布が積層されており、第1の不織布層は2〜5μmの平均繊維径を有し2.5μm以下の繊維本数が構成繊維の10〜60%を占め、かつ構成繊維の30〜80%が2本以上の束状繊維からなり、第2の不織布層は10μm以上の合成繊維からなる積層体であるフィルター用紙が提案されている。このコーヒーフィルターはコーヒー微粒子をフィルター内部に拡散させることを目的として第1層の不織布の極細繊維の太さと結束繊維の比率を一定とするものである。
上述したように、天然繊維を含まず合成繊維のみからなる不織布をコーヒー成分や茶成分を抽出する抽出バッグに用いるフィルター用不織布として使用する場合において、たとえばコーヒーの雑味成分となるコーヒー粉の微粒子をフィルター表面もしくはフィルター内部で補足しようとすると、通常の丸型断面を有する合成繊維を使用する場合においては合成繊維の断面直径を細くする必要があり、且つ断面直径のきわめて細い極細合成繊維を有する層を厚くする必要があった。
このため、極細合成繊維を有する層を厚くすると、フィルター用不織布が高価になるばかりでなく、抽出バッグに熱湯を注いだときの抽出時間が長くなり、コーヒー粉の微粒子でフィルター用不織布が目詰まりを起こしてしまうなどの問題が発生する。さらに、極細合成繊維を使用した場合においても、その合成繊維の断面形状は丸型断面であり、コーヒー粉などの微粒子(雑味成分など)を十分に捕捉できないといった問題がある。
そこで本発明は、天然繊維を含まず合成繊維のみからなる不織布をコーヒー成分や茶成分を抽出する抽出バッグに用いられるフィルター用不織布として使用する場合において、たとえばコーヒーの雑味成分となるコーヒー粉の微粒子をフィルター内部で補足でき、抽出バッグに熱湯を注いだときに目詰まりすることなく適度な抽出時間が得られるフィルター用不織布を提供することを目的とする。
本発明は下記の(1)〜(6)を提供する。
(1) 合成パルプ10〜90重量%及び合成繊維90〜10重量%を含有する第1の層の両方の面に、主成分として合成繊維を含有する第2の層を積層したフィルター用不織布であって、第1の層の合成繊維は、主体繊維0〜50重量%とバインダー繊維100〜50重量%とからなり、第2の層の合成繊維は、主体繊維10〜90重量%とバインダー繊維90〜10重量%とからなることを特徴とするフィルター用不織布。
(2) 前記フィルター用不織布の坪量が20〜60g/m2、厚さが70〜150μm、バブルポイント法による最大細孔径が50〜150μm、通気度が10,000〜40,000ml/min・cm2であることを特徴とする(1)に記載のフィルター用不織布。
(3) 前記第1の層の坪量と第2の層の坪量の比率が、第1の層:第2の層=1:3〜4:1の範囲であることを特徴とする(1)〜(2)に記載のフィルター用不織布。
(4)前記第1の層の合成パルプがポリオレフィン系合成パルプであることを特徴とする(1)〜(3)に記載のフィルター用不織布。
(5) 前記第1の層の合成パルプのフリーネスが300〜750CSFであることを特徴とする(1)〜(4)に記載のフィルター用不織布。
(6) 前記第1の層の合成パルプと合成繊維の混合フリーネスが600〜800CSFであることを特徴とする(1)〜(5)に記載のフィルター用不織布。
(1) 合成パルプ10〜90重量%及び合成繊維90〜10重量%を含有する第1の層の両方の面に、主成分として合成繊維を含有する第2の層を積層したフィルター用不織布であって、第1の層の合成繊維は、主体繊維0〜50重量%とバインダー繊維100〜50重量%とからなり、第2の層の合成繊維は、主体繊維10〜90重量%とバインダー繊維90〜10重量%とからなることを特徴とするフィルター用不織布。
(2) 前記フィルター用不織布の坪量が20〜60g/m2、厚さが70〜150μm、バブルポイント法による最大細孔径が50〜150μm、通気度が10,000〜40,000ml/min・cm2であることを特徴とする(1)に記載のフィルター用不織布。
(3) 前記第1の層の坪量と第2の層の坪量の比率が、第1の層:第2の層=1:3〜4:1の範囲であることを特徴とする(1)〜(2)に記載のフィルター用不織布。
(4)前記第1の層の合成パルプがポリオレフィン系合成パルプであることを特徴とする(1)〜(3)に記載のフィルター用不織布。
(5) 前記第1の層の合成パルプのフリーネスが300〜750CSFであることを特徴とする(1)〜(4)に記載のフィルター用不織布。
(6) 前記第1の層の合成パルプと合成繊維の混合フリーネスが600〜800CSFであることを特徴とする(1)〜(5)に記載のフィルター用不織布。
天然繊維を含まず合成繊維のみからなる不織布をコーヒー成分や茶成分を抽出する抽出バッグに用いられるフィルター用不織布として使用する場合において、たとえばコーヒーの雑味成分となるコーヒー粉の微粒子をフィルター内部で補足でき、抽出バッグに熱湯を注いだときに目詰まりすることなく適度な抽出時間が得られるフィルター用不織布を提供することができる。
本発明のフィルター用不織布は、合成パルプ及び合成繊維を含有する第1の層の両方の面に、主として合成繊維からなる第2の層が積層されたフィルター用不織布である。2つの第2の層の間に積層される第1の層が合成パルプを含有することで、合成パルプのフィブリルが、コーヒー、茶の抽出時に発生する微粒子(雑味成分)を捕捉する事ができる。
第1の層は、合成パルプ10〜90重量%と合成繊維90〜10重量%とを含有することが望ましい。合成パルプが10重量%未満では合成パルプのフィブリルによる微粒子補足効果が充分発揮できず、合成パルプが90重量%以上では第1の層の通気性あるいは通水性が低下するため、目詰まりを起こし適度な時間での抽出が困難になる。
本発明のフィルター用不織布に用いられる合成パルプは、ポリオレフィン系合成パルプ、全芳香族ポリアミド系合成パルプ、全芳香族ポリエステル系合成パルプなどが例示できるが、入手のしやすさや食品安全性の面からポリオレフィン系合成パルプが好ましく用いられる。
ポリオレフィン系合成パルプは、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂、エチレン・α−不飽和カルボン酸共重合樹脂、エチレン・1−ブテン共重合樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、および/もしくはそれらの酸変性物などのポリオレフィン系樹脂を、単独もしくは複数を主たる樹脂成分として、フラッシュ法等の公知の手段で繊維状にしたものであり、その形態は叩解した木材パルプと類似で、繊維が枝分かれフィブリル化しおり、市販のものとしては三井化学株式会社製SWP(登録商標)が例示できる。
ポリオレフィン合成パルプの平均繊維長は、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは0.2〜5mm、最も好ましくは0.5〜2mmのものが用いられる。
本発明のフィルター用不織布に用いられる合成パルプの離解後のカナダ標準フリーネス(CSF)は300〜750mlのものが好適に用いられ、650〜750mlのものがより好適に用いられる。
さらに合成繊維と混合したときのカナダ標準フリーネス(CSF)は600〜800mlである原料を用いて抄造することが好ましい。
第1の層の合成繊維は主体繊維とバインダー繊維とからなることが好ましい。第1の層の層内強度及び隣接する第2の層との層間強度の点から、主体繊維0〜50重量%とバインダー繊維繊維100〜50重量%との比率で混合されることが望ましい。第2の層の合成繊維は主体繊維とバインダー繊維とからなることがこのましく、フィルターとしての機械強度を満足するために好ましい比率は、主体繊維10〜90重量%とバインダー繊維繊維90〜10重量%である。
本発明において、上記の主体繊維及びバインダー繊維とは、フィルター用不織布の製造工程において加えられる熱(乾燥工程、熱カレンダー処理)によって、ほとんど溶融せずに層の骨格になる繊維を主体繊維、溶融することでバインダー効果を発現するものをバインダー繊維と区分している。なお、製造工程で加えられる熱としては、乾燥工程においては製造されるフィルター用不織布は90〜130℃、熱カレンダー処理においては、100〜250℃の状態となる。
本発明のフィルター用不織布において、第1の層及び第2の層に用いられる合成繊維としては、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアクリル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ乳酸系繊維、再生セルロース系繊維などが包含され、特にポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維が好ましく用いられる。
第1の層及び第2の層に用いられる合成繊維のうち、主体繊維とは配向結晶化した合成繊維であり、ポリエステル系主体繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート繊維などが挙げられる。またポリオレフィン系主体繊維としては、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、エチレン・ビニルアルコール共重合繊維、エチレン・酢酸ビニル共重合繊維などが挙げられる。
第1の層及び第2の層に用いられる合成繊維のうち、バインダー繊維とは、芯鞘型、偏芯型、サイドバイサイド型などの複合繊維、あるいは単一成分タイプなどが挙げられる。本発明に用いられるバインダー繊維は、芯鞘型の複合繊維が好ましく用いられる。このような芯鞘型複合繊維としては、ポリエステル系共重合樹脂−ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂−ポリエステル樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂−ポリエステル樹脂、ポリエステル系共重合樹脂−ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂−ポリプロピレン樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂−ポリプロピレン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂−ポリプロピレン樹脂などの組み合わせが挙げられるが、鞘部に用いられる樹脂が芯部に用いられる樹脂よりも融点が低い、もしくは結晶化度が低く、熱および/もしくは圧力によって融着する芯鞘型複合バインダー繊維であれば、上記の例示に限らず使用することができる。
本発明のフィルター用不織布においては、上記主体繊維および/もしくはバインダー繊維の中から1種類を用いても良いし、2種類以上を組み合わせても構わない。
第1の層の主体繊維の繊度は0.03〜1.7dtexが好ましく用いられる。第1の層のバインダー繊維の繊度は0.3〜3.3dtexが好ましく用いられる。第2の層の主体繊維の繊度は0.03〜3.3dtexが好ましく用いられる。第2の層のバインダー繊維の繊度は0.3〜3.3dtexが好ましく用いられる。
本発明のフィルター用不織布においては、上記主体繊維および/もしくはバインダー繊維の繊度は適宜1種類を用いても良いし、2種類以上を組み合わせても構わない。
本発明のフィルター用不織布に用いられる合成繊維の繊維長は、2mm以上15mm以下が好ましく用いられ、さらに好ましくは3mm以上6mm以下である。
第1の層と第2の層とは、坪量の比率が第1の層:第2の層=1:3〜4:1となるよう積層することが好ましく、積層したときの坪量は20〜60g/m2、厚さは70〜150μmである。
第1の層の坪量が低いと合成パルプのフィブリルによる微粒子補足効果が充分発揮できず、微粒子が通過してしまう。第2の層の坪量が低いととフィルター用不織布としての機械強度が充分でないほかに、第1の層の合成パルプのフィブリルがフィルター用不織布として使用する際に脱落する恐れがある。
第1の層の両面に積層させる第2の層は、主体繊維とバインダー繊維とから構成されればよく、それぞれ同じ原料であっても異なる原料であっても構わない。さらにそれぞれの坪量は同じであっても異なっていても構わない。本発明のフィルター用不織布の使用方法やその必要な強度特性などによって、適宜変更することができる。
本発明のフィルター用不織布にとって好ましいバブルポイント法による最大細孔径は50〜150μmであり、好ましい通気度は10,000〜40,000ml/min・cm2である。
極細合成繊維を使用したフィルター用不織布において微粒子が通過しない通気度の範囲は、引用文献2に記載のフィルター用不織布において、実施例2〜5に2,100〜4,500ml/min・cm2が例示されており、引用文献3に2,700〜13,800ml/min・cm2が例示されている。また、最大細孔径は引用文献2において50μm以下と例示されている。しかしながら、通気度が10,000以下では、たとえばコーヒー抽出時にコーヒー液がいつまでも滴り落ち、ドリップバッグの廃棄時にカップ周辺を汚してしまう。さらに最大細孔径が50μm以下ではコーヒー粉による目詰まりが発生しやすくなる。
本発明のフィルター用不織布は、従来公知の多層抄き合わせの抄紙法により製造することができる。この抄紙法は、少なくとも3つの湿紙をすき合せた後、乾燥させる工程を含む。抄紙機としては、従来公知の各種のもの、例えば、円網抄紙機、傾斜短網抄紙機、長網抄紙機、短網抄紙機等を用いることができ、適宜要求特性に応じて抄紙機を組み合わせることができる。本発明で用いる抄紙法における抄き合わせ工程の好ましい例を示すと、
(i)第1の円網抄紙機により形成された湿紙と、第2の円網抄紙機により形成された湿紙とを抄き合わせた後、第3の円網抄紙機により形成された湿紙とを抄き合せる工程、
(ii)第1の円網抄紙により形成された湿紙と、傾斜短網抄紙により形成された湿紙とを抄き合わせた後、第2の円網抄紙機により形成された湿紙とを抄き合せる工程、
(iii)長網抄紙機により形成された湿紙と、長網抄紙機により形成された湿紙とを抄き合わせた後、長網抄紙機により形成された湿紙とをすき合せる工程、
等を挙げることができる。
(i)第1の円網抄紙機により形成された湿紙と、第2の円網抄紙機により形成された湿紙とを抄き合わせた後、第3の円網抄紙機により形成された湿紙とを抄き合せる工程、
(ii)第1の円網抄紙により形成された湿紙と、傾斜短網抄紙により形成された湿紙とを抄き合わせた後、第2の円網抄紙機により形成された湿紙とを抄き合せる工程、
(iii)長網抄紙機により形成された湿紙と、長網抄紙機により形成された湿紙とを抄き合わせた後、長網抄紙機により形成された湿紙とをすき合せる工程、
等を挙げることができる。
このように抄き合わされた湿紙は、従来公知の乾燥方法により乾燥することができる。
本発明で用いる抄紙法における乾燥工程としては、ヤンキードライヤー式、多筒式、熱風式、赤外線加熱式、などを挙げることができる。
本発明で用いる抄紙法における乾燥工程としては、ヤンキードライヤー式、多筒式、熱風式、赤外線加熱式、などを挙げることができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例の評価方法については、以下の方法を用いた。
(最大気孔径)
JIS−K3832に準じてバブルポイント圧力を測定し、式(1)を用いて最大気孔径を算出した。
DBP=4γcosθ/P×10−6 … 式(1)
ここで、DBPは最大気孔径(μm)、γは試験液の表面張力(N/m)、θは不織布と溶剤の接触角(rad)、Pはバブルポイント圧力(Pa)である。
JIS−K3832に準じてバブルポイント圧力を測定し、式(1)を用いて最大気孔径を算出した。
DBP=4γcosθ/P×10−6 … 式(1)
ここで、DBPは最大気孔径(μm)、γは試験液の表面張力(N/m)、θは不織布と溶剤の接触角(rad)、Pはバブルポイント圧力(Pa)である。
(通気度)
米国FILTRONA社製通気度計PPM100を用いて、気温23℃、相対湿度50%の環境下において、100mmH2Oの圧力下における1cm2あたりに流れる空気の流量(ml/min)を測定した。
米国FILTRONA社製通気度計PPM100を用いて、気温23℃、相対湿度50%の環境下において、100mmH2Oの圧力下における1cm2あたりに流れる空気の流量(ml/min)を測定した。
(コーヒーのドリップ試験)
対象となるフィルター用不織布を2枚重ね、タテ80mm、ヨコ70mmの袋状となるよう三方をハンディヒートシーラーを用いて熱融着し、試験用ドリップバッグを作製した。
試験用ドリップバッグに味の素ゼネラルフーヅ株式会社製ブレンディ(登録商標)ドリップパック スペシャル・ブレンドのコーヒー粉末1パック分(8g)を入れ、300ml容量のビーカーに試験用ドリップバッグを固定し、95℃の熱湯175mlを注ぎ込んだ。
175mlの熱湯を注ぎ込んでから20秒、30秒、60秒で抽出されるコーヒー液の抽出量を測定し、さらに150mlが抽出されるまでの時間を測定し、抽出速度(sec/150ml)とした。
さらに、175mlの熱湯を注ぎ込んでから60秒後にドリップバッグを取り外し、抽出したコーヒー液の量を測定し、抽出量(ml)とした。
抽出したコーヒー液へのコーヒー微粉末の抜けの様子を観察し、微粉抜けのないものを○、微粉抜けのあるものを×とした。
対象となるフィルター用不織布を2枚重ね、タテ80mm、ヨコ70mmの袋状となるよう三方をハンディヒートシーラーを用いて熱融着し、試験用ドリップバッグを作製した。
試験用ドリップバッグに味の素ゼネラルフーヅ株式会社製ブレンディ(登録商標)ドリップパック スペシャル・ブレンドのコーヒー粉末1パック分(8g)を入れ、300ml容量のビーカーに試験用ドリップバッグを固定し、95℃の熱湯175mlを注ぎ込んだ。
175mlの熱湯を注ぎ込んでから20秒、30秒、60秒で抽出されるコーヒー液の抽出量を測定し、さらに150mlが抽出されるまでの時間を測定し、抽出速度(sec/150ml)とした。
さらに、175mlの熱湯を注ぎ込んでから60秒後にドリップバッグを取り外し、抽出したコーヒー液の量を測定し、抽出量(ml)とした。
抽出したコーヒー液へのコーヒー微粉末の抜けの様子を観察し、微粉抜けのないものを○、微粉抜けのあるものを×とした。
(コーヒーの臭い試験)
上記コーヒードリップ試験で得られたコーヒー液の臭いを、パルプ臭がする×、パルプ臭の臭いがしない○とした。
上記コーヒードリップ試験で得られたコーヒー液の臭いを、パルプ臭がする×、パルプ臭の臭いがしない○とした。
<実施例1>
743CSFとなるよう離解処理したポリオレフィン系合成パルプ(三井化学株式会社製、SWP(登録商標)AU690)50質量%と繊度1.1dtex、繊維長5mmのポリエステル系バインダー繊維(株式会社帝人製、テピルス(登録商標)TJ04CN)50質量%とを混合し、第1の層の抄紙用紙料とした。第1の層の抄紙用紙料のフリーネスは775CSFであった。
別途、繊度0.4dtex、繊維長5mmのポリエステル主体繊維(ユニチカ株式会社製、<521>)50質量%と繊度1.7dtex、繊維長5mmのポリエステル系バインダー繊維(ユニチカ株式会社製、メルティ(登録商標)4080)50質量%とを混合し、第2の層の抄紙用紙料とした。
第2の層の抄紙用紙料10g/m2相当量を用いてTAPPI標準型手漉き機のワイヤー上に湿紙を形成させ、その上からろ紙を重ねピックアップした。次に、第1の層の抄紙用紙料10g/m2相当量を用いてTAPPI標準型手漉き機のワイヤー上に湿紙を形成させ、その上からろ紙上に密着した第2の層の湿紙の表面に第1の層の湿紙を重ねピックアップした。さらに、第2の層の抄紙用紙料10g/m2相当量を用いてTAPPI標準型手漉き機のワイヤー上に湿紙を形成させ、その上からろ紙上に密着した第1の層の湿紙の表面に第2の層の湿紙を重ねピックアップし、第2の層/第1の層/第2の層の3層を抄き合わせた湿紙を得た。抄き合わせた湿紙は搾水プレス後、表面温度115℃の実験用シリンダードライヤーで乾燥し、本発明のフィルター用不織布を得た。
743CSFとなるよう離解処理したポリオレフィン系合成パルプ(三井化学株式会社製、SWP(登録商標)AU690)50質量%と繊度1.1dtex、繊維長5mmのポリエステル系バインダー繊維(株式会社帝人製、テピルス(登録商標)TJ04CN)50質量%とを混合し、第1の層の抄紙用紙料とした。第1の層の抄紙用紙料のフリーネスは775CSFであった。
別途、繊度0.4dtex、繊維長5mmのポリエステル主体繊維(ユニチカ株式会社製、<521>)50質量%と繊度1.7dtex、繊維長5mmのポリエステル系バインダー繊維(ユニチカ株式会社製、メルティ(登録商標)4080)50質量%とを混合し、第2の層の抄紙用紙料とした。
第2の層の抄紙用紙料10g/m2相当量を用いてTAPPI標準型手漉き機のワイヤー上に湿紙を形成させ、その上からろ紙を重ねピックアップした。次に、第1の層の抄紙用紙料10g/m2相当量を用いてTAPPI標準型手漉き機のワイヤー上に湿紙を形成させ、その上からろ紙上に密着した第2の層の湿紙の表面に第1の層の湿紙を重ねピックアップした。さらに、第2の層の抄紙用紙料10g/m2相当量を用いてTAPPI標準型手漉き機のワイヤー上に湿紙を形成させ、その上からろ紙上に密着した第1の層の湿紙の表面に第2の層の湿紙を重ねピックアップし、第2の層/第1の層/第2の層の3層を抄き合わせた湿紙を得た。抄き合わせた湿紙は搾水プレス後、表面温度115℃の実験用シリンダードライヤーで乾燥し、本発明のフィルター用不織布を得た。
<実施例2>
実施例1と同様にして、第1の層の抄紙用紙料と第2の層の抄紙用紙料を準備した。
第1円網抄紙部、第2円網抄紙部、第3円網抄紙部を有する複合抄紙機を用い、第2の層の抄紙用紙料を各々坪量10g/m2を目標に第1円網抄紙部及び第3円網抄紙部へ送り、第1の抄紙用紙料を坪量10g/m2を目標に第2円網抄紙部へ送って抄き合わせ、ヤンキードライヤーにて乾燥し、第2の層/第1の層/第2の層の3層からなる本発明のフィルター用不織布を得た。
実施例1と同様にして、第1の層の抄紙用紙料と第2の層の抄紙用紙料を準備した。
第1円網抄紙部、第2円網抄紙部、第3円網抄紙部を有する複合抄紙機を用い、第2の層の抄紙用紙料を各々坪量10g/m2を目標に第1円網抄紙部及び第3円網抄紙部へ送り、第1の抄紙用紙料を坪量10g/m2を目標に第2円網抄紙部へ送って抄き合わせ、ヤンキードライヤーにて乾燥し、第2の層/第1の層/第2の層の3層からなる本発明のフィルター用不織布を得た。
<比較例1>
実施例1において、ポリオレフィン系合成パルプを750CSFに離解した針葉樹クラフトパルプとした以外は実施例1と同様にしてフィルター用不織布を得た。第1の層の抄紙用紙料のフリーネスは770CSFであった。
実施例1において、ポリオレフィン系合成パルプを750CSFに離解した針葉樹クラフトパルプとした以外は実施例1と同様にしてフィルター用不織布を得た。第1の層の抄紙用紙料のフリーネスは770CSFであった。
<比較例2>
繊度0.1dtex、繊維長3mmのポリエステル主体繊維(株式会社帝人製、テピルス(登録商標)TM04PN)50質量%と繊度0.2dtex、繊維長3mmのポリエステル系バインダー繊維(株式会社帝人製、テピルス(登録商標)TK08PN)50質量%とを混合し、第1の層の抄紙用紙料としたとした以外は実施例1と同様にしてフィルター用不織布を得た。第1の層の抄紙用紙料のフリーネスは710CSFであった。
繊度0.1dtex、繊維長3mmのポリエステル主体繊維(株式会社帝人製、テピルス(登録商標)TM04PN)50質量%と繊度0.2dtex、繊維長3mmのポリエステル系バインダー繊維(株式会社帝人製、テピルス(登録商標)TK08PN)50質量%とを混合し、第1の層の抄紙用紙料としたとした以外は実施例1と同様にしてフィルター用不織布を得た。第1の層の抄紙用紙料のフリーネスは710CSFであった。
中層に0.3dtex(5μm)以下の極細繊維を使用したフィルター用不織布である比較例2では、細孔径が45μmと小さくコーヒーの微粉が抽出液に混じることはないが、途中で抽出が止まり、フィルター用不織布にコーヒー粉末が目詰まりを起こした。
それに対して本発明の実施例のフィルター用不織布は、細孔径が大きく目詰まりしないにもかかわらず、コーヒーの微粉が抜けることなくコーヒー抽出液が得られた。
また、木材パルプを使用したフィルター用不織布である比較例1では、目詰まりせずコーヒー微粉が抜けることはないが、パルプ臭がコーヒー抽出液に移る現象が生じた。
それに対して本発明の実施例のフィルター用不織布は、細孔径が大きく目詰まりしないにもかかわらず、コーヒーの微粉が抜けることなくコーヒー抽出液が得られた。
また、木材パルプを使用したフィルター用不織布である比較例1では、目詰まりせずコーヒー微粉が抜けることはないが、パルプ臭がコーヒー抽出液に移る現象が生じた。
Claims (6)
- 合成パルプ10〜90重量%及び合成繊維90〜10重量%を含有する第1の層の両方の面に、主成分として合成繊維を含有する第2の層を積層したフィルター用不織布であって、第1の層の合成繊維は、主体繊維0〜50重量%とバインダー繊維100〜50重量%とからなり、第2の層の合成繊維は、主体繊維10〜90重量%とバインダー繊維90〜10重量%とからなることを特徴とするフィルター用不織布。
- 前記フィルター用不織布の坪量が20〜60g/m2、厚さが70〜150μm、バブルポイント法による最大細孔径が50〜150μm、通気度が10,000〜40,000ml/min・cm2であることを特徴とする請求項1に記載のフィルター用不織布。
- 前記第1の層の坪量と第2の層の坪量の比率が、第1の層:第2の層=1:3〜4:1の範囲であることを特徴とする請求項1〜2に記載のフィルター用不織布。
- 前記第1の層の合成パルプがポリオレフィン系合成パルプであることを特徴とする請求項1〜3に記載のフィルター用不織布。
- 前記第1の層の合成パルプのカナダ標準フリーネス(CSF)が300〜750mlであることを特徴とする請求項1〜4に記載のフィルター用不織布。
- 前記第1の層の合成パルプと合成繊維を混合したカナダ標準フリーネス(CNF)が600〜800mlであることを特徴とする請求項1〜5に記載のフィルター用不織布。
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-
2013
- 2013-05-10 JP JP2013100222A patent/JP2014218766A/ja active Pending
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