JP3142795B2 - 上げ下げ窓 - Google Patents

上げ下げ窓

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JP3142795B2
JP3142795B2 JP09122658A JP12265897A JP3142795B2 JP 3142795 B2 JP3142795 B2 JP 3142795B2 JP 09122658 A JP09122658 A JP 09122658A JP 12265897 A JP12265897 A JP 12265897A JP 3142795 B2 JP3142795 B2 JP 3142795B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦枠、上枠及び下
枠により組まれた枠内に、室外側の上障子と、室内側の
下障子とを、上障子は枠に固定して、下障子は上下動自
在に取付けてなる上げ下げ窓に係り、特に上障子と下障
子との間のコーナー部における気密構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図8(A)、(B)は従来の上げ下げ窓
をそれぞれ開いた状態と閉じた状態について室内側から
見た斜視図であり、この上げ下げ窓は、左右の縦枠1、
上枠2及び下枠3により組まれた枠内に、室外側の上障
子4と、室内側の下障子5とを、上障子4は枠に固定し
て、下障子5は上下動自在に取付けてなる。
【0003】この上げ下げ窓は、図8(B)に示すよう
に、下障子5を下げて窓を閉じた状態においては、下障
子5の下部に左右側面より突没自在に設けたロック用の
ロッド7をスプリング(図示せず)によって突出させる
ことにより、縦枠1の内側に設けたアタッチメント8の
ロック孔8aにロッド7を嵌合してロックしている。窓
を開く場合には、つまみ6を操作することにより、ロッ
ク用のロッド7をアタッチメント8のロック孔8aから
抜き、下障子5を持ちあげてアタッチメント8の上部の
ロック孔8bにスプリングの力によりロッド7を押し出
し嵌合して下障子5を上げた開いた状態に保つ。下障子
5の上下動の時、下障子5の上桟5aに取付けた摺動爪
9は縦枠1の溝1aに沿って摺動する。
【0004】なお、本例の上げ下げ窓は、縦枠1におけ
る下障子5の上桟5aに対応する高さの箇所に取付けた
樹脂成形体でなるサブロック受け11と、前記摺動爪9
を上桟5aに取付けたつまみ12により突没させる操作
機構からなるサブロック機構を有しており、つまみ12
の操作により摺動爪9を縦枠1側に突出させることによ
り、摺動爪9をサブロック受け11の係止受け部11a
に係止させることができる。また、つまみ12を反対側
に操作するにより、摺動爪9を下障子5内に没入させ、
溝1aから摺動爪9を外すことにより、下障子5を図8
(A)の二点鎖線に示すように室内側に倒すことがで
き、これにより下障子5の室外側の面を掃除することが
できる。
【0005】上述のような上げ下げ窓においては、図9
に示すように、下障子5の上桟5a、縦桟5bに、それ
ぞれひれ状の横気密材13と縦気密材14を取付け、こ
れらの気密材13、14をそれぞれ上障子4の下桟と縦
枠1に当接させる場合がある。下障子5の縦桟5bの室
内側にも、縦枠1に当接させる縦気密材15を設けてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図9に示したように、
横気密材13と縦気密材14は、それぞれ上桟5a、縦
桟5bに取付けられる構造であるため、これらの気密材
13、14の突き合わせ部に隙間16が生じることは回
避できず、暴風雨時にこれらの気密材13、14間の隙
間16より雨水が浸入し、さらに室内側に浸入するおそ
れがある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑み、暴風雨時にお
ける下障子の上コーナー部からの雨水の浸入を防止しう
る構造の上げ下げ窓を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、縦枠、上枠及び下枠により組まれた枠内
に、室外側の上障子と、室内側の下障子とを、上障子は
枠に固定して、下障子は上下動自在に取付け、下障子を
下げて窓を閉じた状態で前記縦枠の下障子の上桟と上障
子の下桟との間の横気密材の位置よりやや高い箇所に、
下障子の縦桟に当接する横向きの気密部材を設けると共
に、該気密部材の下に、室内外方向に対面させた下向き
の気密部材を設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明においては、下障子の上コーナー部にお
いて上障子の下桟と下障子の上桟との間の気密材間より
浸入する雨水の上昇流は、横向きの気密部材により上昇
が阻止され、また、下向きの気密部材により室内側への
流れが阻止され、縦枠内面に沿って流下するので、室内
側への雨水の浸入が防止される。
【0010】
【発明の実施の態様】以下、本発明の実施例を図面を参
照して詳述する。図1、図2はそれぞれ本発明の上げ下
げ窓の一実施例を示す縦断面図および横断面図である。
図1、図2において、1、2、3はそれぞれアルミニウ
ム合金製押出形材でなる縦枠、上枠、下枠であり、これ
らは方形に組み合わされて建物開口部に固定されるもの
である。
【0011】4、5はそれぞれ上障子、下障子であり、
上障子4は、前記縦枠1と、上枠2と、および左右の縦
枠1間に架設したアルミニウム合金製押出形材でなる下
桟20とでなる枠内に、ビート材21を介してパネル2
2を装着することにより、嵌め殺し構造に構成される。
【0012】下障子5は、いずれもアルミニウム合金製
押出形材でなる上桟5aと、縦桟5bと、下桟5cとに
より構成される枠内に、パネル22をビート材21を介
して装着することにより構成され、下桟5cには、ロッ
ク用のロッド7が、縦桟5bより突没自在に装着され
る。該ロッド7は、スプリング(図示せず)の力により
側方に押し出され、縦枠1の内面に固定されるアタッチ
メント8のロック孔に嵌合されることにより下障子5を
ロックする。また、つまみ6を把持することにより、ロ
ッド7がロック孔より外されてロックが解除される。該
アタッチメント8は、ロッド7を上下動自在に摺動させ
る溝8cを有し、図3に示すように、下障子5を上げた
状態(窓を開いた状態)においてロッド7を嵌め込むロ
ック用孔8bを有する。
【0013】11は、図3および図4の拡大横断面図に
示すように、縦枠1における下障子5の上桟5aに対応
する高さの箇所にボルト23により取付けた樹脂成形体
でなるサブロック受けであり、該サブロック受け11
は、図5(A)の正面図、(B)の側面図、(C)の底
面図に示すように、摺動爪9を係止させる係止受け部1
1aを有する。摺動爪9は、図8、図9に示したよう
に、下障子5の上桟5aに取付けたつまみ12の操作に
より下障子5より突没自在に取付けられる。該摺動爪9
は、図2の実線に示すように、縦枠1の溝1aに嵌合さ
れた中間突出位置と、二点鎖線dで示すように、係止受
け部11aに係止させる最大突出位置を取り得る。ま
た、摺動爪9を二点鎖線eで示すように、下障子5内に
没入させると、摺動爪9を縦枠1の溝1aから外して、
図8(A)の二点鎖線に示したように、下障子5を室内
側に倒すことができる。
【0014】図5に示すように、サブロック受け11の
下部には、横方向に設けられるひれ状の気密部材24
と、該気密部材24の下部に下方に隣接して設けられる
気密部材25とを有する。これらの気密部材24、25
は、例えば軟質ポリエチレン等の軟質合成樹脂製のもの
であり、他の部分を区別するために斜線を付して示して
おり、硬質ポリエチレン等の硬質合成樹脂製サブロック
受け11と共に、二色成形または接着材止め等により一
体に成形される。
【0015】このサブロック受け11は、図1の部分拡
大図である図6と、図7の横断面図に示すように、下障
子5の上桟5aに対応する位置に取付けられる。図5
(B)および図7に示すように、横方向に設けられる気
密部材24は、その先端が縦桟5bに気密部材24が撓
んだ状態で当接するように、縦桟5bと縦枠1との間を
閉塞する幅よりやや幅広に形成される。また、下向きの
気密部材25は、その先端が、下障子5の縦桟5bに接
触するかあるいは近接する程度の幅に形成する。
【0016】図6に示すように、横向きの気密部材24
は、下障子5を下げて窓を閉じた状態において、下障子
5の上桟5aに取付けたひれ状の横気密材13(該横気
密材13は上障子4の下桟20の室内側の受け面20a
に当接して下桟20と上桟5aとの間を閉塞するもので
あり、該横気密材13は下桟20側に設けてもよい)よ
りやや上部位置する。また、下向きの気密部材25は、
前記横気密材13のやや上方から、横気密材13の下方
に達する範囲にわたる幅に、室内外方向に対面して、縦
枠の室外側に対向して設けられる。
【0017】このような気密部材24、25を設けれ
ば、図6、図7に示すように、下障子5の横気密材13
と縦気密材14間に隙間16が存在することにより、矢
印aに示すように室内側に吹きあげる雨水を含んだ風が
吹きつけた場合、この雨水が一部縦桟5bの側面に達し
たとしても、横向きの気密部材24の存在により、縦枠
1と縦桟5aとの間を矢印bに示すように斜め上方に上
昇して室内側に浸入することがことが防止される。ま
た、下向きの気密部材25の存在により、隙間16から
矢印cに示すように向かう流れが阻止され、室内側に雨
水が浸入することが防止される。
【0018】また、本実施例においては、下障子5の下
部にロック用ピン7が取付けられ、下障子5の下部の室
外側と下枠3との間に気密材を設けると、暴風雨時にそ
の気密材より室内側に雨水が溜るおそれがあるため、下
桟5cの室外側と下枠3との間には気密材を設けない構
造(なお下桟5cと下枠3の対向面との間には気密材2
6(図1参照)が設けられる)としているが、前記横向
きの気密部材24を、図7に示すように、縦枠1と縦桟
5bとの間全体を閉塞する形状に形成することにより、
縦枠1と縦桟5bとの間を上昇する気流を阻止すること
ができ、気密性も向上させることができる。
【0019】本発明は、サブロック受け11と別体に構
成することもできるが、サブロック受け11と一体に形
成することにより、部品点数が低減され、部品管理が容
易でかつ取付け工数も少なくなる。また本発明は、サブ
ロック受け11の無いものにも適用できる。また、本発
明の要旨を変更しない範囲内で、縦枠1、上枠2、下枠
3、上障子4、下障子5、横気密材13、縦気密材14
や気密部材24、25の形状や構造について種々に変
更、付加が可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、上げ下げ窓の縦枠にお
ける、下障子の上桟と上障子の下桟との間の横気密材よ
りやや高い位置に、下障子の縦桟に当接する横向きの気
密部材を設けると共に、該横向きの気密部材の下に、室
内外方向に対面させた下向きの気密部材を設けたので、
下障子の上コーナー部からの室内への雨水の浸入を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の上げ下げ窓の一実施例を示す縦断面図
である。
【図2】図1の上げ下げ窓の横断面図である。
【図3】本実施例の気密部材を有するサブロック受けの
縦枠への取付け構造を示す正面図である。
【図4】本実施例の気密部材を有するサブロック受けの
縦枠への取付け構造を示す平面図である。
【図5】(A)、(B)、(C)はそれぞれ本実施例の
気密部材を有するサブロック受けの正面図、側面図、底
面図である。
【図6】図1の部分拡大断面図である。
【図7】本実施例の気密部材と下障子の縦桟との相対位
置関係を示す横断面図である。
【図8】(A)、(B)はそれぞれ従来の上げ下げ窓を
開いた状態、閉じた状態で示す斜視図である。
【図9】従来の上げ下げ窓の気密材の取付け構造を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1:縦枠、1a:溝、2:上枠、3:下枠、4:上障
子、5:下障子、5a:上桟、5b:縦桟、5c:下
桟、6:つまみ、7:ロッド、8:アタッチメント、
9:摺動爪、11:サブロック受け、11a:係止受け
部、12:つまみ、13:横気密材、14:縦気密材、
16:間隙、20:下桟、21:ビート材、22:パネ
ル、23:ボルト、24、25:気密部材、26:気密
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 7/22 E06B 3/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縦枠、上枠及び下枠により組まれた枠内
    に、室外側の上障子と、室内側の下障子とを、上障子は
    枠に固定して、下障子は上下動自在に取付け、 下障子を下げて窓を閉じた状態で前記縦枠の下障子の上
    桟と上障子の下桟との間の横気密材の位置よりやや高い
    箇所に、下障子の縦桟に当接する横向きの気密部材を設
    けると共に、該気密部材の下に、室内外方向に対面させ
    た下向きの気密部材を設けたことを特徴とする上げ下げ
    窓。
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