JP3141196U - 弾球遊技機の入賞装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】開閉部材に外力が加えられても閉位置から開位置へ変位させることができない弾球遊技機の入賞装置を提供すること。
【解決手段】開閉部材7,8が閉位置にあるとき、第1突出部11cは第1突杆7bの左側面および第1突杆8bの右側面に当接する位置にあり、開閉部材7,8に外力が加えられても、開閉部材7,8はレバー11に変位を阻止されて閉位置に維持される。一方、開閉部材7,8を開動作させる際、レバー11は、開閉部材7,8を変位させることなく上昇して、開閉部材7,8の開動作を阻止しない位置に達し、さらにレバー11が変位すると、第1突出部11cが第2突杆7c,8cを押し上げ、開閉部材7,8を開動作させる。このとき、第1突出部11cは既に開閉部材7,8の開動作を阻止しない状態となっているので、開閉部材7,8はレバー11に動作を阻止されず、開位置へと変位する。
【選択図】図5
【解決手段】開閉部材7,8が閉位置にあるとき、第1突出部11cは第1突杆7bの左側面および第1突杆8bの右側面に当接する位置にあり、開閉部材7,8に外力が加えられても、開閉部材7,8はレバー11に変位を阻止されて閉位置に維持される。一方、開閉部材7,8を開動作させる際、レバー11は、開閉部材7,8を変位させることなく上昇して、開閉部材7,8の開動作を阻止しない位置に達し、さらにレバー11が変位すると、第1突出部11cが第2突杆7c,8cを押し上げ、開閉部材7,8を開動作させる。このとき、第1突出部11cは既に開閉部材7,8の開動作を阻止しない状態となっているので、開閉部材7,8はレバー11に動作を阻止されず、開位置へと変位する。
【選択図】図5
Description
本考案は、弾球遊技機の入賞装置に関する。
従来、弾球遊技機が備える入賞装置の一つとして、入口となる箇所に配設された開閉部材を開閉動作させて、入口を開放(または拡大)したり閉鎖(または縮小)したりすることができるように構成された開閉機構付きの入賞装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
開閉機構の具体的な構造は、左右一対の開閉部材が左右対称に開閉動作するもの(いわゆるチューリップ型のもの;特許文献1参照)や、単一の開閉部材が正面側に向かって傾倒するもの(いわゆるアタッカー型のもの;特許文献2参照)など様々である。
ただし、どちらの構造においても、一つ以上の可動部品を備える動力伝達手段を介して、ソレノイドなどの動力源から開閉部材へと動力を伝達することにより、開閉部材を駆動する構造になっている点は共通している。
特開平10−155982号公報
特開平10−258160号公報
しかしながら、上記従来の開閉機構は、開閉部材に対して直接外力を加えれば、開閉部材を閉位置から開位置へ変位させることも可能な構造になっていた。
そのため、本来であれば、開閉部材を閉位置に維持しておきたい状況であるにもかかわらず、遊技球が開閉部材に勢いよく衝突すると、その勢いで開閉部材が一瞬開位置へと変位してしまい、不適正な入賞が発生してしまうおそれがあった。
そのため、本来であれば、開閉部材を閉位置に維持しておきたい状況であるにもかかわらず、遊技球が開閉部材に勢いよく衝突すると、その勢いで開閉部材が一瞬開位置へと変位してしまい、不適正な入賞が発生してしまうおそれがあった。
また、悪意を持った不審者が、何らかの道具で開閉部材を引っかけるなどして、開閉部材を強制的に開位置へと変位させて不正に入賞を頻発させるなど、不正な遊技が行われてしまう可能性もあった。
本考案は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、開閉部材に外力が加えられるようなことがあっても、開閉部材が閉位置から開位置へ変位してしまうことのない弾球遊技機の入賞装置を提供することにある。
以下、本考案において採用した構成について説明する。
請求項1に記載の弾球遊技機の入賞装置は、開位置と閉位置との間で変位可能な開閉部材と、動力源からの動力を前記開閉部材へと伝達して前記開閉部材を作動させる動力伝達手段とを備え、前記動力伝達手段を介して伝達される動力で前記開閉部材を前記閉位置から前記開位置へ開動作させると、前記開閉部材が前記閉位置にあるときよりも、入賞口に遊技球が入りやすい状態に切り替わる弾球遊技機の入賞装置であって、前記動力伝達手段の少なくとも一部を構成する可動部材は、前記開閉部材が前記閉位置にあるときには第1の位置にあって、前記第1の位置において前記開閉部材の第1部分に当接することにより、前記開閉部材の開動作を阻止する状態になっており、しかも、前記可動部材は、前記開閉部材を開動作させる際に、前記第1の位置から第2の位置を経て第3の位置へと移動する構造で、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間には、前記開閉部材を変位させることなく前記第2の位置へ移動して、前記開閉部材の開動作を阻止しない状態となり、さらに、前記第2の位置から前記第3の位置へ移動する間には、前記開閉部材の第2部分に当接して、前記開閉部材を開動作させることを特徴とする。
請求項1に記載の弾球遊技機の入賞装置は、開位置と閉位置との間で変位可能な開閉部材と、動力源からの動力を前記開閉部材へと伝達して前記開閉部材を作動させる動力伝達手段とを備え、前記動力伝達手段を介して伝達される動力で前記開閉部材を前記閉位置から前記開位置へ開動作させると、前記開閉部材が前記閉位置にあるときよりも、入賞口に遊技球が入りやすい状態に切り替わる弾球遊技機の入賞装置であって、前記動力伝達手段の少なくとも一部を構成する可動部材は、前記開閉部材が前記閉位置にあるときには第1の位置にあって、前記第1の位置において前記開閉部材の第1部分に当接することにより、前記開閉部材の開動作を阻止する状態になっており、しかも、前記可動部材は、前記開閉部材を開動作させる際に、前記第1の位置から第2の位置を経て第3の位置へと移動する構造で、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間には、前記開閉部材を変位させることなく前記第2の位置へ移動して、前記開閉部材の開動作を阻止しない状態となり、さらに、前記第2の位置から前記第3の位置へ移動する間には、前記開閉部材の第2部分に当接して、前記開閉部材を開動作させることを特徴とする。
以上のように構成される弾球遊技機の入賞装置において、開閉部材は、開位置へ変位すると開閉部材が閉位置にあるときよりも入賞口に遊技球が入りやすい状態に切り替わるものである。ただし、開閉部材が閉位置にあるときに入賞口に遊技球が入るか否かは任意である。すなわち、開閉部材が閉位置にあるときには入賞口に遊技球が入りにくいものであってもよいし、開閉部材が閉位置にあるときには入賞口に遊技球が全く入らないものであってもよい。
このような開閉機構において、可動部材は、開閉部材が閉位置にあるときには第1の位置にあって、第1の位置において開閉部材の第1部分に当接することにより、開閉部材の開動作を阻止する状態になっている。そのため、この状態で、開閉部材に外力が加えられたとしても、開閉部材は可動部材に変位を阻止されて閉位置に維持される。
したがって、例えば、遊技球が開閉部材に勢いよく衝突しても、その勢いで開閉部材が開位置へと変位してしまうことはなく、不適正な入賞が発生するのを未然に防止できる。また、悪意を持った不審者が何らかの道具で開閉部材を引っかけるなどして開閉部材を強制的に開位置へと変位させようとしても、開閉部材を閉位置から動かすことはできないので、不正な遊技が行われてしまうのを未然に防止することもできる。
一方、可動部材は、上述のように開閉部材が閉位置にあるときに、開閉部材の動きを封じているものの、可動部材自体は移動可能な状態にある。そして、開閉部材を開動作させる際には、可動部材は、第1の位置から第2の位置を経て第3の位置へと移動する。
可動部材が第1の位置から第2の位置へ移動する間には、開閉部材を変位させることなく第2の位置へ移動して、開閉部材の開動作を阻止しない状態となる。さらに、可動部材が第2の位置から第3の位置へ移動する間には、開閉部材の第2部分に当接して、開閉部材を開動作させる。このとき、可動部材は、既に開閉部材の開動作を阻止しない状態となっているので、開閉部材は、可動部材に動作を阻止されることなく、開位置へと変位する。
つまり、可動部材は、第1の位置にあるときは、開閉部材の開動作を阻止する開動作阻止手段として機能する一方、第1の位置から第2の位置へ移動する間に開動作阻止手段としての機能を喪失する。そして、第2の位置から第3の位置へ移動する間には、動力伝達手段の一部として機能し、開閉部材を閉位置から開位置へと変位させるのである。
したがって、この開閉機構によれば、単一の可動部材で、上述したような動力伝達手段の一部と開動作阻止手段の双方を構成することができるので、両手段の機能を備えながら、動力伝達手段相当物と開動作阻止手段相当物とを別々に備えるものに比べ、構造の簡素化を図ることができる。
ところで、上記のような開閉機構を備えた入賞装置を構成するに当たって、開閉部材の具体的な形状については種々考え得るが、一例を挙げれば、請求項2に記載のとおり、前記開閉部材は、第1突杆および第2突杆が突設された形状とされていて、前記可動部材は、前記第1の位置において前記第1突杆に当接することにより、前記開閉部材の開動作を阻止する状態になっており、しかも、前記可動部材は、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間には、前記開閉部材を変位させることなく前記第2の位置へ移動して、前記開閉部材の開動作を阻止しない状態となり、さらに、前記第2の位置から前記第3の位置へ移動する間には、前記第2突杆に当接して、前記開閉部材を開動作させる、といったものを考え得る。
このように構成された開閉機構を備えた入賞装置によれば、開閉部材は、第1突杆および第2突杆が突設された形状とされているものなので、開閉部材の形状を過剰に複雑なものとすることなく、請求項1に記載の弾球遊技機の入賞装置について述べたとおりの作用、効果を奏する構造を構築することができる。
また、上記のような開閉機構を備えた入賞装置を構成するに当たって、開閉部材および可動部材それぞれの具体的な動作態様も種々考え得るが、一例を挙げれば、双方とも回動可能に構成されているものなどを考えることができる。より具体的には、例えば、請求項3に記載のとおり、前記開閉部材および前記可動部材は、双方とも回動可能な構造で、前記開閉部材および前記可動部材それぞれの回動中心となる軸線は、両方の軸線が水平となる配置状態とした場合に、当該水平な面に対して直交する方向から前記両方の軸線を平面視すると、前記両方の軸線が互いに直交する位置関係にあり、前記可動部材は、前記第1の位置において前記第1突杆に当接して、前記第1突杆の水平方向への変位を阻止することにより、前記開閉部材の開動作を阻止する状態になっており、しかも、前記可動部材は、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間には、前記第1突杆を水平方向へ変位させることなく前記可動部材が鉛直方向へと変位することによって前記第2の位置へ移動して、前記開閉部材の開動作を阻止しない状態となる、といったものを挙げることができる。
このように構成された開閉機構において、可動部材は、第1の位置から第2の位置へ移動する間には、第1突杆を水平方向へ変位させることなく可動部材が鉛直方向へと変位することによって第2の位置へ移動する。このような動作をする可動部材であれば、第1の位置において第1突杆に当接した際、可動部材を鉛直方向へ変位させやすい構造としても水平方向へは変位しない構造にできるので、第1突杆の水平方向への変位を容易に阻止することができ、開動作阻止手段としての機能を発揮させることができる。
さらに、請求項4に記載の弾球遊技機の入賞装置は、請求項2または請求項3に記載の弾球遊技機の入賞装置において、前記動力伝達手段を介して伝達される動力で前記開閉部材を前記開位置から前記閉位置へ閉動作させる際、前記可動部材は、前記第3の位置から前記第1の位置へ移動する間に、前記第1突杆に当接して、前記開閉部材を閉動作させることを特徴とする。
このように構成された開閉機構を備えた入賞装置であれば、可動部材は、第1突杆を利用して開閉部材を閉動作させることができるので、第1突杆は、可動部材による開動作阻止対象として機能するのに加え、可動部材が開閉部材を閉動作させる際の動力伝達対象としても機能することになる。したがって、可動部材による開動作阻止対象と可動部材が開閉部材を閉動作させる際の動力伝達対象とを別々に備えるものに比べ、構造の簡素化を図ることができる。
また、請求項5に記載の弾球遊技機の入賞装置は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の弾球遊技機の入賞装置において、前記開閉部材は、前記入賞口への通路となる間隙を挟む両側の位置それぞれに配置され、前記両側の位置に配置された一対の前記開閉部材が、前記間隙を挟んで対称に動作して、双方の上端間の間隔が拡大する前記開位置、または、前記間隔が縮小する前記閉位置へ変位可能に構成されていることを特徴とする。
このような開閉機構であれば、弾球遊技機の分野においてチューリップ型と呼ばれる開閉機構となるので、チューリップ型の開閉機構を備えた入賞装置を構成することができる。
なお、本考案の入賞装置は、チューリップ型の開閉機構にのみ適用可能な技術ではなく、例えば、単一の開閉機構を備えたアタッカー型の入賞装置として構成することも可能である。あるいは、いわゆるワープ通路などの入口部分などに本考案の構成を適用してもよい。さらに、これら本考案の構成を適用した入賞装置は、賞球のある入賞口、賞球のない入賞口、どちらをも構成可能な装置であり、具体的には、いわゆるスタートチャッカー、スルーチャッカー、アタッカー、その他の入賞口、いずれを構成する際にも利用可能である。
次に、本考案の実施形態について一例を挙げて説明する。
図1(a)および同図(b)は、本考案の一実施形態として例示する入賞装置の斜視図である。なお、図中に示す前後左右上下は、入賞装置の構造を説明しやすくするため便宜的に規定したものであるが、この入賞装置が弾球遊技機の遊技盤上に取り付けられた状態において、図中前側が遊技者側(遊技機正面側)となり、図中後側が遊技機の内部側(遊技機背面側)となる方向でもある。
図1(a)および同図(b)は、本考案の一実施形態として例示する入賞装置の斜視図である。なお、図中に示す前後左右上下は、入賞装置の構造を説明しやすくするため便宜的に規定したものであるが、この入賞装置が弾球遊技機の遊技盤上に取り付けられた状態において、図中前側が遊技者側(遊技機正面側)となり、図中後側が遊技機の内部側(遊技機背面側)となる方向でもある。
この入賞装置1は、図1(a)および同図(b)に示すように、前面側上方に第1入球口3a、前面側下方に第2入球口3bが形成されたベース部品3と、ベース部品3の前面側に固定された前飾り5と、ベース部品3と前飾り5との間に挟み込まれて回動可能に支持された開閉部材7,8と、ベース部品3の後面側に固定された裏カバー9とを備えている。
これらの内、開閉部材7,8は、第2入球口3bの上端付近において第2入球口3bへの通路となる間隙をなし、この間隙を挟んで互いに相反する方向へ回動することにより、開閉部材7,8の上端間の間隔が縮小する閉位置(図1(a)参照)、または上端間の間隔が拡大する開位置(図1(b)参照)へ変位可能となっている。
図2は、上述した入賞装置1の構成部品の内、開閉部材7,8とベース部品3を抜粋して示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその右側面図である。
開閉部材7,8は、図2(a)〜同図(c)に示すように、それぞれ回転軸7a,8aを中心に回動可能で、各開閉部材7,8の後面側には、後方に向かって突出する第1突杆7b,8bと、第2突杆7c,8cが形成されている。
これら第1突杆7b,8bおよび第2突杆7c,8cは、いずれも第2入球口3bの内側を前方から後方へと通り抜けていて、これにより、開閉部材7,8が特定の可動範囲内で動作するようになっている。
具体的には、開閉部材7,8が開位置側から閉位置側へ向かって変位(閉動作)する際には、第1突杆7b,8bが第2入球口3bの内周面に当接するまで変位可能で、当接した位置が閉位置となる。一方、開閉部材7,8が閉位置側から開位置側へ向かって変位(開動作)する際には、第2突杆7c,8cが第2入球口3bの内周面に当接するまで変位可能で、当接した位置が開位置となる。
図3は、上述した入賞装置1の構成部品の内、ベース部品3と裏カバー9を抜粋して示す右側面図である。図3に示すように、裏カバー9は、ベース部品3の後側に固定されている。この裏カバー9の下部には、レバー11が設けられている。このレバー11は回動軸11aを有する形状に成形されていて、レバー11の回動軸11aが裏カバー9下部の軸受部9aに嵌め込まれることにより、レバー11は回動可能な状態で支持されている。
このレバー11は、開閉部材7,8を作動させるために設けられた部材で、本考案でいう動力伝達手段に相当するものであり、動力伝達手段の少なくとも一部を構成する可動部材に相当するものでもある。
図4は、上述した入賞装置1の構成部品の内、開閉部材7,8とレバー11を抜粋して示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその右側面図である。レバー11には、図4(a)〜同図(c)に示すように、ソレノイド13のプランジャ13aが連結されている。このソレノイド13は、裏カバー9が備えるソレノイド取付部9b(図3参照)に固定されるものである。
ソレノイド13のプランジャ13aは、二つのフランジ部を有する形状になっていて、それら二つのフランジ部間にある隙間には、レバー11に形成された連結突起11bが遊嵌した状態になっている。
図5は、レバーの作動状態を説明するための図であり、(a)は前端部が下降位置にある状態のレバーとソレノイドの右側面図、(b)は前端部が下降位置にある状態のレバーとソレノイドと開閉部材の斜視図、(c)は前端部が上昇位置にある状態のレバーとソレノイドの右側面図、(d)は前端部が上昇位置にある状態のレバーとソレノイドと開閉部材の斜視図、(e)は前端部が下降位置にある状態のレバーとソレノイドと開閉部材の背面図である。
ソレノイド13に駆動電力を与えてプランジャ13aを前後方向に進退動作させると、プランジャ13aは、レバー11の回動中心(回動軸11a)から離れた位置にある連結突起11bを前後方向へ変位させようとするため、図5(a)および同図(c)に示すように、レバー11が回動することになる。
また、レバー11の前端部は、左右両側それぞれに第1突出部11c、第2突出部11d、第3突出部11eを有する形状とされている。これら第1突出部11c、第2突出部11d、第3突出部11eは、レバー11の回動時に開閉部材7,8が備える第1突杆7b,8bないし第2突杆7c,8cに当接して、ソレノイド13からの動力を開閉部材7,8へと伝達する部分である。
具体的には、開閉部材7,8が閉位置にある場合、レバー11の前端部は下降した位置にある(図5(a)および同図(b)参照)。この状態において、ソレノイド13のプランジャ13aが後方へ変位すると、レバー11は前端部を上昇させる方向へ回動する。
このとき、第1突出部11cは、開閉部材7,8が備える第2突杆7c,8cを押し上げるため、これに伴って開閉部材7,8も回動して閉位置から開位置へと変位する。なお、開閉部材7,8が開位置へ変位すると、開閉部材7,8が備える第1突杆7b,8bは、ちょうど第1突出部11cと第3突出部11eとの間に入り込む。これにより、第3突出部11eは、開閉部材7,8が開位置から閉位置へ変位するのを阻止する。
さて、こうして開閉部材7,8が開位置に変位した場合、レバー11の前端部は上昇した位置にある(図5(c)および同図(d)参照)。この状態において、ソレノイド13のプランジャ13aが前方へ変位すると、レバー11は前端部を下降させる方向へ回動する。
このとき、第1突出部11cは、開閉部材7,8が備える第1突杆7b,8bを押し下げるため、これに伴って開閉部材7,8も回動して開位置から閉位置へと変位する。なお、開閉部材7,8が閉位置へ変位すると、開閉部材7,8が備える第2突杆7c,8cは、第1突出部11cと第2突出部11dとの間に入り込む。これにより、第2突出部11dは、開閉部材7,8が閉位置から開位置へ変位するのを阻止する。
ところで、開閉部材7,8が閉位置にあるときには、第1突出部11cは、第1突杆7bの左側面および第1突杆8bの右側面に当接する位置(本考案でいう第1の位置)にあり、これにより、開閉部材7,8の開動作を阻止する状態になっている(図5(b)および図5(e)参照)。
すなわち、開閉部材7,8は、第1突杆7b,8bを側方へ変位させつつ回動するが、その側方への変位が第1突出部11cによって阻止されているため、開閉部材7,8は回動不能な状態になっている。そのため、この状態で、開閉部材7,8に外力が加えられたとしても、開閉部材7,8はレバー11に変位を阻止されて閉位置に維持される。
したがって、例えば、遊技球が開閉部材7,8に勢いよく衝突しても、その勢いで開閉部材7,8が開位置へと変位してしまうことはなく、不適正な入賞が発生するのを未然に防止できる。また、悪意を持った不審者が何らかの道具で開閉部材7,8を引っかけるなどして開閉部材7,8を強制的に開位置へと変位させようとしても、開閉部材7,8を閉位置から動かすことはできないので、不正な遊技が行われてしまうのを未然に防止することもできる。
一方、レバー11は、上述のように開閉部材7,8が閉位置にあるときに、開閉部材7,8の動きを阻止しているが、レバー11自体は移動可能な状態にある。そして、開閉部材7,8を開動作させる際、レバー11は、まず開閉部材7,8を変位させることなく上昇して、開閉部材7,8の開動作を阻止しない位置(本考案でいう第2の位置)に達する。
そして、さらにレバー11が変位すると、第1突出部11cが第2突杆7c,8cを押し上げる位置(本考案でいう第3の位置)に到達し、以降は、開閉部材7,8を開動作させる。このとき、第1突出部11cは、既に開閉部材7,8の開動作を阻止しない状態となっているので、開閉部材7,8は、レバー11に動作を阻止されることなく、開位置へと変位する。
つまり、レバー11が回動を開始してから開閉部材7,8が開始するまでには僅かな時差あり、その時差分だけレバー11が回動する間に、第1突出部11cは第1突杆7b,8bの変位を妨げない位置に達するのである。
したがって、このような開閉機構によれば、単一のレバー11を、ソレノイド13から開閉部材7,8へ動力を伝達する動力伝達手段として機能させるとともに、開閉部材7,8が開位置から変位するのを規制する開動作阻止手段としても機能させることができるので、両手段の機能を備えながら、これら動力伝達手段相当物と開動作阻止手段相当物とを別々に備えるものに比べ、開閉機構の構造を簡素化することができる。
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態においては、開閉部材7,8が間隙をなす位置に第1入球口3aを設けてあったので、開閉部材7,8が閉位置にある場合、開閉部材7,8のなす間隙はちょうど第1入球口3aによって塞がれる構造となっていたが、第1入球口3aを設けるか否かは任意である。すなわち、第1入球口3aを設けなければ、より一般的なチューリップ型入賞装置となるが、この場合でも、本考案の構成を採用することができる。
例えば、上記実施形態においては、開閉部材7,8が間隙をなす位置に第1入球口3aを設けてあったので、開閉部材7,8が閉位置にある場合、開閉部材7,8のなす間隙はちょうど第1入球口3aによって塞がれる構造となっていたが、第1入球口3aを設けるか否かは任意である。すなわち、第1入球口3aを設けなければ、より一般的なチューリップ型入賞装置となるが、この場合でも、本考案の構成を採用することができる。
また、上記実施形態においては、開閉部材7,8が閉位置にある場合、完全に遊技球が第2入球口3bへと侵入できないが、開閉部材7,8が閉位置にある状態で、遊技球が第2入球口3bへと侵入するのに必要な隙間が、開閉部材7,8間にいくらか残されているようなものでもよく、特に、チューリップ型入賞装置の場合は、遊技球1球分の隙間が残されているのが一般的である。
さらに、本考案の構成は、遊技球を遊技盤の裏側へと導く構造の入賞装置の他、遊技盤の表側で遊技球を通過させる通過ゲート(いわゆるスルーチャッカーなど)の入口部分に設けることもできる。あるいは、ワープ通路と呼ばれる部分の入口に本考案の構成を適用してもよい。
加えて、上述の実施形態では、本考案の構成をチューリップ型開閉機構に適用した例について詳述したが、本考案の構成をアタッカー型の入賞装置に適用することもできる。例えば、上述したチューリップ型開閉機構の左右いずれか半分に相当する構造を、そのまま水平に90度回転させれば、開閉部材が閉位置から開位置に変位すると前傾する構造となるので、このような構造を持つアタッカー型の入賞装置を構成すればよい。
このようにアタッカー型入賞装置において本考案の構成を適用した場合でも、遊技球が衝突した勢いで開閉部材が開放されない、不審者が外力を加えても開閉部材が開放されない、といった効果については、上述の実施形態と全く同様の効果があるものと期待できる。
なお、本考案の入賞装置は、弾球遊技機の遊技盤に装着して利用されるものであり、この弾球遊技機としてはぱちんこ遊技機が最も一般的であるが、ぱちんこ遊技機の他、アレンジボールやその他の弾球遊技機であっても、本考案の入賞装置を装着可能である。
1・・・入賞装置、3・・・ベース部品、3a・・・第1入球口、3b・・・第2入球口、5・・・前飾り、7・・・開閉部材、7a・・・回転軸、7b,8b・・・第1突杆、7c,8c・・・第2突杆、9・・・裏カバー、9a・・・軸受部、9b・・・ソレノイド取付部、11・・・レバー、11a・・・回動軸、11b・・・連結突起、11c・・・第1突出部、11d・・・第2突出部、11e・・・第3突出部、13・・・ソレノイド、13a・・・プランジャ。
Claims (5)
- 開位置と閉位置との間で変位可能な開閉部材と、動力源からの動力を前記開閉部材へと伝達して前記開閉部材を作動させる動力伝達手段とを備え、前記動力伝達手段を介して伝達される動力で前記開閉部材を前記閉位置から前記開位置へ開動作させると、前記開閉部材が前記閉位置にあるときよりも、入賞口に遊技球が入りやすい状態に切り替わる弾球遊技機の入賞装置であって、
前記動力伝達手段の少なくとも一部を構成する可動部材は、前記開閉部材が前記閉位置にあるときには第1の位置にあって、前記第1の位置において前記開閉部材の第1部分に当接することにより、前記開閉部材の開動作を阻止する状態になっており、
しかも、前記可動部材は、前記開閉部材を開動作させる際に、前記第1の位置から第2の位置を経て第3の位置へと移動する構造で、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間には、前記開閉部材を変位させることなく前記第2の位置へ移動して、前記開閉部材の開動作を阻止しない状態となり、さらに、前記第2の位置から前記第3の位置へ移動する間には、前記開閉部材の第2部分に当接して、前記開閉部材を開動作させる
ことを特徴とする弾球遊技機の入賞装置。 - 前記開閉部材は、第1突杆および第2突杆が突設された形状とされていて、
前記可動部材は、前記第1の位置において前記第1突杆に当接することにより、前記開閉部材の開動作を阻止する状態になっており、
しかも、前記可動部材は、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間には、前記開閉部材を変位させることなく前記第2の位置へ移動して、前記開閉部材の開動作を阻止しない状態となり、さらに、前記第2の位置から前記第3の位置へ移動する間には、前記第2突杆に当接して、前記開閉部材を開動作させる
ことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機の入賞装置。 - 前記開閉部材および前記可動部材は、双方とも回動可能な構造で、
前記開閉部材および前記可動部材それぞれの回動中心となる軸線は、両方の軸線が水平となる配置状態とした場合に、当該水平な面に対して直交する方向から前記両方の軸線を平面視すると、前記両方の軸線が互いに直交する位置関係にあり、
前記可動部材は、前記第1の位置において前記第1突杆に当接して、前記第1突杆の水平方向への変位を阻止することにより、前記開閉部材の開動作を阻止する状態になっており、
しかも、前記可動部材は、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間には、前記第1突杆を水平方向へ変位させることなく前記可動部材が鉛直方向へと変位することによって前記第2の位置へ移動して、前記開閉部材の開動作を阻止しない状態となる
ことを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機の入賞装置。 - 前記動力伝達手段を介して伝達される動力で前記開閉部材を前記開位置から前記閉位置へ閉動作させる際、前記可動部材は、前記第3の位置から前記第1の位置へ移動する間に、前記第1突杆に当接して、前記開閉部材を閉動作させる
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の弾球遊技機の入賞装置。 - 前記開閉部材は、前記入賞口への通路となる間隙を挟む両側の位置それぞれに配置され、
前記両側の位置に配置された一対の前記開閉部材が、前記間隙を挟んで対称に動作して、双方の上端間の間隔が拡大する前記開位置、または、前記間隔が縮小する前記閉位置へ変位可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の弾球遊技機の入賞装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008000725U JP3141196U (ja) | 2008-02-13 | 2008-02-13 | 弾球遊技機の入賞装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008000725U JP3141196U (ja) | 2008-02-13 | 2008-02-13 | 弾球遊技機の入賞装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3141196U true JP3141196U (ja) | 2008-04-24 |
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ID=43291264
Family Applications (1)
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JP2008000725U Expired - Fee Related JP3141196U (ja) | 2008-02-13 | 2008-02-13 | 弾球遊技機の入賞装置 |
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JP (1) | JP3141196U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010253008A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Nippon Pachinko Buhin Kk | 遊技機用可変入賞装置及びそれを備えた遊技機 |
-
2008
- 2008-02-13 JP JP2008000725U patent/JP3141196U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2010253008A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Nippon Pachinko Buhin Kk | 遊技機用可変入賞装置及びそれを備えた遊技機 |
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