JP3140982B2 - ドレン管束を用いた水処理設備 - Google Patents
ドレン管束を用いた水処理設備Info
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- JP3140982B2 JP3140982B2 JP09106326A JP10632697A JP3140982B2 JP 3140982 B2 JP3140982 B2 JP 3140982B2 JP 09106326 A JP09106326 A JP 09106326A JP 10632697 A JP10632697 A JP 10632697A JP 3140982 B2 JP3140982 B2 JP 3140982B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸線に沿って連続
して一直線状に延びる取水口が形成されるドレン管を複
数結束したドレン管束を地中に埋設し、ドレン管束内に
回収した水を地下浸透させ、あるいは所定の位置に導い
て水処理するための設備に関する。
して一直線状に延びる取水口が形成されるドレン管を複
数結束したドレン管束を地中に埋設し、ドレン管束内に
回収した水を地下浸透させ、あるいは所定の位置に導い
て水処理するための設備に関する。
【0002】
【従来の技術】谷間を埋立てて造成する、いわば高盛土
の造成地では、盛土前に現地盤に網状管および有効管な
どの暗渠排水管を埋設して、地下浸透水を集水し、この
水を現地盤よりも低い場所まで導いて調整池または河川
に放流している。しかしながら周囲が山で囲まれた盆地
またはそれに類似した地形の造成地では、現地盤がすり
鉢状であるため、現地盤よりも低い放流位置までの距離
が長く、前期暗渠排水管を放流位置まで敷設して水を導
くことは施工コストが高く、極めて不経済であり、充分
な排水が行われていない場合がある。このような造成地
では、現地盤が最も低い地域に周囲の水が集まり、盛土
内の水を円滑に排水処理することが不可能となる。この
ような盛土内の水位は地表面の近くまで達し、盛土地盤
の低い地域では、盛土地盤上に雨天時に水溜まりが生じ
やすく、住環境の低下を生じ、運動グランドおよび公園
などの平坦地の土地利用にも支障が生じてしまう。
の造成地では、盛土前に現地盤に網状管および有効管な
どの暗渠排水管を埋設して、地下浸透水を集水し、この
水を現地盤よりも低い場所まで導いて調整池または河川
に放流している。しかしながら周囲が山で囲まれた盆地
またはそれに類似した地形の造成地では、現地盤がすり
鉢状であるため、現地盤よりも低い放流位置までの距離
が長く、前期暗渠排水管を放流位置まで敷設して水を導
くことは施工コストが高く、極めて不経済であり、充分
な排水が行われていない場合がある。このような造成地
では、現地盤が最も低い地域に周囲の水が集まり、盛土
内の水を円滑に排水処理することが不可能となる。この
ような盛土内の水位は地表面の近くまで達し、盛土地盤
の低い地域では、盛土地盤上に雨天時に水溜まりが生じ
やすく、住環境の低下を生じ、運動グランドおよび公園
などの平坦地の土地利用にも支障が生じてしまう。
【0003】このような問題を解決するために従来で
は、雨水を直接地下へ浸透させる地下浸透工法が採用さ
れている。この地下浸透工法は、浸透トレンチとして、
地下に砕石等の集水層を敷設し、この集水層に鉄製の有
孔パイプを埋設しているため、このパイプが土圧によっ
て圧縮破壊されたり、腐食によって開口部が拡大した
り、さらに土粒砂の流入によって目詰まりを生じやす
く、長期にわたって円滑な排水性を維持することができ
ないという問題がある。
は、雨水を直接地下へ浸透させる地下浸透工法が採用さ
れている。この地下浸透工法は、浸透トレンチとして、
地下に砕石等の集水層を敷設し、この集水層に鉄製の有
孔パイプを埋設しているため、このパイプが土圧によっ
て圧縮破壊されたり、腐食によって開口部が拡大した
り、さらに土粒砂の流入によって目詰まりを生じやす
く、長期にわたって円滑な排水性を維持することができ
ないという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、長期
にわたって円滑な排水性を維持し、円滑に地下浸透水を
排水処理して地下水位を下げることができるようにした
ドレン管束を用いた水処理設備を提供することである。
にわたって円滑な排水性を維持し、円滑に地下浸透水を
排水処理して地下水位を下げることができるようにした
ドレン管束を用いた水処理設備を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、硬質ポリ塩化ビニルから成るドレン管であって、基
部に、複数の軸直角断面が略C字状の周壁部の基端部が
連なり、各周壁部の先端部と、基部または隣接する周壁
部の前記先端部が対向する部分との間に、軸線方向に全
長にわたって連続して延びる取水口が形成される複数の
ドレン管を、平行に揃えて結束して、各ドレン管内およ
び相互に接触する各ドレン管の間に前記軸線方向に延び
る複数の空間を有するドレン管束を形成し、前記ドレン
管束を、地中に略鉛直方向に埋設することを特徴とする
ドレン管束を用いた水処理設備である。本発明に従え
ば、複数のドレン管を結束してドレン管束を形成し、こ
のドレン管束を地中に略鉛直方向に埋設して、ドレン管
束の上端部から流入した被処理水を地中に浸透拡散させ
て排水処理することができる。このようなドレン管束
は、複数のドレン管を結束したものであって、各ドレン
管が相互に接触して土圧などの圧縮力に対して大きな耐
圧強度を有する。また各ドレン管は、その軸線方向に全
長にわたって連続して取水口が形成され、この取水口を
介して内部空間が全長にわたって開放し、このようなド
レン管を複数平行に揃えて結束した状態では、各ドレン
管の間にも空間が形成されるので、ドレン管束の外周部
から内側には前記軸線に沿って延びる複数の流路が形成
され、内部に土砂が侵入して目詰まりするという不具合
が生じにくく、排水性が良好である。したがって長期に
わたって良好な水輸送機能を維持することができ、集水
性、排水性、耐圧性および耐目詰まり性を向上し、高い
信頼性で長期に安定した排水機能を維持することができ
る。
は、硬質ポリ塩化ビニルから成るドレン管であって、基
部に、複数の軸直角断面が略C字状の周壁部の基端部が
連なり、各周壁部の先端部と、基部または隣接する周壁
部の前記先端部が対向する部分との間に、軸線方向に全
長にわたって連続して延びる取水口が形成される複数の
ドレン管を、平行に揃えて結束して、各ドレン管内およ
び相互に接触する各ドレン管の間に前記軸線方向に延び
る複数の空間を有するドレン管束を形成し、前記ドレン
管束を、地中に略鉛直方向に埋設することを特徴とする
ドレン管束を用いた水処理設備である。本発明に従え
ば、複数のドレン管を結束してドレン管束を形成し、こ
のドレン管束を地中に略鉛直方向に埋設して、ドレン管
束の上端部から流入した被処理水を地中に浸透拡散させ
て排水処理することができる。このようなドレン管束
は、複数のドレン管を結束したものであって、各ドレン
管が相互に接触して土圧などの圧縮力に対して大きな耐
圧強度を有する。また各ドレン管は、その軸線方向に全
長にわたって連続して取水口が形成され、この取水口を
介して内部空間が全長にわたって開放し、このようなド
レン管を複数平行に揃えて結束した状態では、各ドレン
管の間にも空間が形成されるので、ドレン管束の外周部
から内側には前記軸線に沿って延びる複数の流路が形成
され、内部に土砂が侵入して目詰まりするという不具合
が生じにくく、排水性が良好である。したがって長期に
わたって良好な水輸送機能を維持することができ、集水
性、排水性、耐圧性および耐目詰まり性を向上し、高い
信頼性で長期に安定した排水機能を維持することができ
る。
【0006】請求項2記載の本発明は、ドレン管束の周
囲には、透水性分散層が設けられることを特徴とする。
本発明に従えば、ドレン管束の周囲に透水性分散層が設
けられるので、ドレン管束の上端部から流入した水は、
各ドレン管の内部空間を通って下方へ流れ落ち、各取水
口から外部へ流出して分散層内に分散して浸透し、この
分散層から地中に浸透して拡散する。このような透水性
分散層は、たとえば砕石をドレン管束の周囲に充填して
実現される。このような分散層によって各ドレン管の取
水口から外部へ流出した水を広い面積に分散して地中へ
浸透させることができ、排水効率が向上される。
囲には、透水性分散層が設けられることを特徴とする。
本発明に従えば、ドレン管束の周囲に透水性分散層が設
けられるので、ドレン管束の上端部から流入した水は、
各ドレン管の内部空間を通って下方へ流れ落ち、各取水
口から外部へ流出して分散層内に分散して浸透し、この
分散層から地中に浸透して拡散する。このような透水性
分散層は、たとえば砕石をドレン管束の周囲に充填して
実現される。このような分散層によって各ドレン管の取
水口から外部へ流出した水を広い面積に分散して地中へ
浸透させることができ、排水効率が向上される。
【0007】請求項3記載の本発明は、ドレン管束の下
方には、このドレン管束よりも大径の地下浸透用ドレン
管束が略鉛直方向に隣接して埋設されることを特徴とす
る。本発明に従えば、ドレン管束の下方に隣接して地下
浸透用ドレン管束が設けられるので、この地下浸透用ド
レン管束よりも上方に配置される前記ドレン管束によっ
て地中または透水性分散層に分散されなかった水は地下
浸透用ドレン管束の各ドレン管の内部空間内に流入し、
前記ドレン管束よりもさらに広い面積に分散して地中に
浸透させることができる。このようにドレン管束の下方
に地下浸透用ドレン管束を設けることによって、排水効
率をさらに向上することができる。
方には、このドレン管束よりも大径の地下浸透用ドレン
管束が略鉛直方向に隣接して埋設されることを特徴とす
る。本発明に従えば、ドレン管束の下方に隣接して地下
浸透用ドレン管束が設けられるので、この地下浸透用ド
レン管束よりも上方に配置される前記ドレン管束によっ
て地中または透水性分散層に分散されなかった水は地下
浸透用ドレン管束の各ドレン管の内部空間内に流入し、
前記ドレン管束よりもさらに広い面積に分散して地中に
浸透させることができる。このようにドレン管束の下方
に地下浸透用ドレン管束を設けることによって、排水効
率をさらに向上することができる。
【0008】請求項4記載の本発明は、ドレン管束の下
方には、水平面に対して所定の排水勾配で導水用ドレン
管束が埋設されることを特徴とする。本発明に従えば、
前記ドレン管束の下方に導水用ドレン管束が設けられる
ので、この導水用ドレン管束よりも上方の前記ドレン管
束によって集水された水を導水用ドレン管束によって所
定の排水設備、海、河川および調整池などに導いて排水
することができる。
方には、水平面に対して所定の排水勾配で導水用ドレン
管束が埋設されることを特徴とする。本発明に従えば、
前記ドレン管束の下方に導水用ドレン管束が設けられる
ので、この導水用ドレン管束よりも上方の前記ドレン管
束によって集水された水を導水用ドレン管束によって所
定の排水設備、海、河川および調整池などに導いて排水
することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態のド
レン管束を用いた水処理設備1の一部を示す鉛直断面図
であり、図2は図1の上方から見た水処理設備1の一部
の簡略化した平面図である。運動グランドおよび公園な
どの地表面2の下方には、水処理設備1が設けられる。
この水処理設備1は、開渠排水工である複数の側溝3
と、各側溝3間に介在される複数の集水桝4と、各集水
桝4に連通管5a〜5dによって接続される各複数(本
実施の形態では各4)の拡散構造体6a〜6dが相互に
接続されて設けられる。
レン管束を用いた水処理設備1の一部を示す鉛直断面図
であり、図2は図1の上方から見た水処理設備1の一部
の簡略化した平面図である。運動グランドおよび公園な
どの地表面2の下方には、水処理設備1が設けられる。
この水処理設備1は、開渠排水工である複数の側溝3
と、各側溝3間に介在される複数の集水桝4と、各集水
桝4に連通管5a〜5dによって接続される各複数(本
実施の形態では各4)の拡散構造体6a〜6dが相互に
接続されて設けられる。
【0010】各集水桝4毎に複数の拡散構造体6a〜6
dのうち集水桝4に隣接して設けられる拡散構造体6a
は、連通管5aによって集水桝4に接続される上部ケー
シング7と、上部ケーシング7の下方に同軸に配置され
る下部ケーシング8と、各ケーシング7,8間に一定の
厚みで介在される砂層9と、上部ケーシング7および下
部ケーシング8間にわたって略鉛直方向にほぼ同軸に収
納されるドレン管束10と、上部ケーシング7内に充填
される上部フィルタ材11と、下部ケーシング8内に充
填される下部フイルタ材12とを含む。各ケーシング
7,8は、有効径φ600のコンクリート製の外圧ヒュ
ーム管によって実現される。このようなヒューム管は無
孔管であってもよく、あるいは有孔管を用いるようにし
てもよい。
dのうち集水桝4に隣接して設けられる拡散構造体6a
は、連通管5aによって集水桝4に接続される上部ケー
シング7と、上部ケーシング7の下方に同軸に配置され
る下部ケーシング8と、各ケーシング7,8間に一定の
厚みで介在される砂層9と、上部ケーシング7および下
部ケーシング8間にわたって略鉛直方向にほぼ同軸に収
納されるドレン管束10と、上部ケーシング7内に充填
される上部フィルタ材11と、下部ケーシング8内に充
填される下部フイルタ材12とを含む。各ケーシング
7,8は、有効径φ600のコンクリート製の外圧ヒュ
ーム管によって実現される。このようなヒューム管は無
孔管であってもよく、あるいは有孔管を用いるようにし
てもよい。
【0011】上部ケーシング7上には、コンクリート製
の円形の蓋13が載置され、上部ケーシング7内に上方
の土砂が入り込むことが防がれている。上部ケーシング
7にはまた、一直径線上に各連通管5a,5bがそれぞ
れ挿入される透孔14,15が形成される。集水桝4の
側壁にもまた、前記連通管5aが挿入される透孔16が
形成されるとともに、この集水桝4に接続される両側の
側溝3の水路に連通する接続用切欠き17が対向して形
成される。各切欠き17は、前記透孔16よりも上方に
形成され、透孔16は集水桝4の底部18の底面19よ
りも上方に形成される。このような透孔16の下方に
は、泥溜空間20が形成され、側溝3から集水桝4内に
流入した水の中に含まれる泥、砂およびその他の固形物
が沈殿する。したがって集水桝4から拡散構造体6aに
前記連通管5aを介して導かれる水は、前記泥、砂およ
びその他の固形物のほとんどが除去されている。
の円形の蓋13が載置され、上部ケーシング7内に上方
の土砂が入り込むことが防がれている。上部ケーシング
7にはまた、一直径線上に各連通管5a,5bがそれぞ
れ挿入される透孔14,15が形成される。集水桝4の
側壁にもまた、前記連通管5aが挿入される透孔16が
形成されるとともに、この集水桝4に接続される両側の
側溝3の水路に連通する接続用切欠き17が対向して形
成される。各切欠き17は、前記透孔16よりも上方に
形成され、透孔16は集水桝4の底部18の底面19よ
りも上方に形成される。このような透孔16の下方に
は、泥溜空間20が形成され、側溝3から集水桝4内に
流入した水の中に含まれる泥、砂およびその他の固形物
が沈殿する。したがって集水桝4から拡散構造体6aに
前記連通管5aを介して導かれる水は、前記泥、砂およ
びその他の固形物のほとんどが除去されている。
【0012】側溝3には蓋21が装着され、集水桝4内
に外部から土砂およびゴミなどが侵入することが防がれ
るとともに、蓋21を外して泥溜空間20内に溜まった
泥、砂およびその他の固形物を除去することができる。
このような集水桝4はコンクリート製であり、市販のも
のを商業的に容易に購入して実現することができる。側
溝3もまた、市販のコンクリート製U形側溝によって実
現することができるけれども、これに限らずコンクリー
ト製の円形水路ブロック、L形側溝、およびその他の街
渠溝製品を用いることができる。
に外部から土砂およびゴミなどが侵入することが防がれ
るとともに、蓋21を外して泥溜空間20内に溜まった
泥、砂およびその他の固形物を除去することができる。
このような集水桝4はコンクリート製であり、市販のも
のを商業的に容易に購入して実現することができる。側
溝3もまた、市販のコンクリート製U形側溝によって実
現することができるけれども、これに限らずコンクリー
ト製の円形水路ブロック、L形側溝、およびその他の街
渠溝製品を用いることができる。
【0013】上部ケーシング7内に充填される上部フィ
ルタ材11は、前記連通管5aの最下面である管底とほ
ぼ等しい高さまで充填され、この上部フィルタ材11上
には泥溜空間20内に沈殿しなかった木の葉およびたば
この吸殻などの浮遊物を除去するための金網22が乗載
される。このような金網22上に溜まった前記木の葉お
よびたばこの吸殻などの浮遊物は、蓋13を外して除去
することができる。このような金網22によって覆われ
た上部フィルタ材11の上面よりも下方に前記ドレン管
束10の上端部が配置される。したがってドレン管束1
0の上端部は上部フィルタ材11によって覆われ、ドレ
ン管束10内への異物の流入が防がれる。
ルタ材11は、前記連通管5aの最下面である管底とほ
ぼ等しい高さまで充填され、この上部フィルタ材11上
には泥溜空間20内に沈殿しなかった木の葉およびたば
この吸殻などの浮遊物を除去するための金網22が乗載
される。このような金網22上に溜まった前記木の葉お
よびたばこの吸殻などの浮遊物は、蓋13を外して除去
することができる。このような金網22によって覆われ
た上部フィルタ材11の上面よりも下方に前記ドレン管
束10の上端部が配置される。したがってドレン管束1
0の上端部は上部フィルタ材11によって覆われ、ドレ
ン管束10内への異物の流入が防がれる。
【0014】ドレン管束10の下端部の端面、下部フィ
ルタ材12の下端部の端面、および下部ケーシング8の
下端部の端面はほぼ同一平面上に配置される。したがっ
て下部ケーシング8、ドレン管束10および下部フィル
タ材12の各下端部は、それぞれ現地盤上に支持され
る。下部ケーシング8内の下部フィルタ材12を下方に
流過する水およびドレン管束10内を上方から下方に流
過する水は、現地盤中に浸透して拡散し、土中水として
分散処理される。
ルタ材12の下端部の端面、および下部ケーシング8の
下端部の端面はほぼ同一平面上に配置される。したがっ
て下部ケーシング8、ドレン管束10および下部フィル
タ材12の各下端部は、それぞれ現地盤上に支持され
る。下部ケーシング8内の下部フィルタ材12を下方に
流過する水およびドレン管束10内を上方から下方に流
過する水は、現地盤中に浸透して拡散し、土中水として
分散処理される。
【0015】このような下部ケーシング8、ドレン管束
10および下部フィルタ材12の各下端部の位置は、地
下水および土質によって決定される。すなわち、前記各
下端部は地下水位よりも上方でかつ透水係数の大きい砂
質層または砂礫層に達し、または部分的に挿入している
ことが好ましく、これによって高い浸透能力で短時間に
多量の水を各下端部から地盤内に吸収して排水処理する
ことができる。また上記のように各フィルタ材11,1
2が無孔管の各ケーシング7,8によって外囲されるた
め、周囲から微細な土粒子が各フィルタ材11,12内
に流れ込んで目詰まりを生じることが防がれ、長期にわ
たって高い透水性を維持することができる。また各ケー
シング7,8として有孔管を用いた場合には、各孔から
各フィルタ材11,12の外周部近傍に微細な土粒子が
流入するけれども、下部フィルタ材12の下部端面だけ
でなく外周部からも上部および下部ケーシング7,8の
孔をそれぞれ介して土中に水を浸透させることができ、
排水処理効率を向上することができる。
10および下部フィルタ材12の各下端部の位置は、地
下水および土質によって決定される。すなわち、前記各
下端部は地下水位よりも上方でかつ透水係数の大きい砂
質層または砂礫層に達し、または部分的に挿入している
ことが好ましく、これによって高い浸透能力で短時間に
多量の水を各下端部から地盤内に吸収して排水処理する
ことができる。また上記のように各フィルタ材11,1
2が無孔管の各ケーシング7,8によって外囲されるた
め、周囲から微細な土粒子が各フィルタ材11,12内
に流れ込んで目詰まりを生じることが防がれ、長期にわ
たって高い透水性を維持することができる。また各ケー
シング7,8として有孔管を用いた場合には、各孔から
各フィルタ材11,12の外周部近傍に微細な土粒子が
流入するけれども、下部フィルタ材12の下部端面だけ
でなく外周部からも上部および下部ケーシング7,8の
孔をそれぞれ介して土中に水を浸透させることができ、
排水処理効率を向上することができる。
【0016】各フィルタ材11,12は、砕石が用いら
れる。また各フィルタ材11,12間に砂層9が介在さ
れることによって、上部フィルタ材27内を通過する水
の中の水中浮遊物が下部フィルタ材12中に持込まれる
ことが防がれ、これによってもまた下部フィルタ12の
目詰まりを防ぎ、透水性の低下を抑制して、長期にわた
って良好な排水性で下部へ浸透水を導いて排水処理する
ことができる。
れる。また各フィルタ材11,12間に砂層9が介在さ
れることによって、上部フィルタ材27内を通過する水
の中の水中浮遊物が下部フィルタ材12中に持込まれる
ことが防がれ、これによってもまた下部フィルタ12の
目詰まりを防ぎ、透水性の低下を抑制して、長期にわた
って良好な排水性で下部へ浸透水を導いて排水処理する
ことができる。
【0017】図3はドレン管27の斜視図であり、図4
は複数のドレン管27を結束したドレン管束10の斜視
図である。前述したドレン管束10は、図4に示される
ように複数のドレン管27を平行に揃えてランダムに集
束し、長手方向両端部と中央部とが合成樹脂製の結束用
テープ28a〜28cによって結束される。これらの結
束用テープ28a〜28cは、その幅が10〜15mm
程度のポリプロピレン製の梱包用帯紐を用いることがで
きる。また各ドレン管27は、硬質ポリ塩化ビニルから
成り、結束本数を8,22,31,52,85,120
としたとき、ドレン管束10を各結束本数にそれぞれ対
応して外径が約75mm、約100mm、約125m
m、約150mm、約200mm、約250mm、約3
00mmの各サイズに規格化しておくことができる。ま
た必要に応じて希望する直径のドレン管束10を容易に
製造することができる。
は複数のドレン管27を結束したドレン管束10の斜視
図である。前述したドレン管束10は、図4に示される
ように複数のドレン管27を平行に揃えてランダムに集
束し、長手方向両端部と中央部とが合成樹脂製の結束用
テープ28a〜28cによって結束される。これらの結
束用テープ28a〜28cは、その幅が10〜15mm
程度のポリプロピレン製の梱包用帯紐を用いることがで
きる。また各ドレン管27は、硬質ポリ塩化ビニルから
成り、結束本数を8,22,31,52,85,120
としたとき、ドレン管束10を各結束本数にそれぞれ対
応して外径が約75mm、約100mm、約125m
m、約150mm、約200mm、約250mm、約3
00mmの各サイズに規格化しておくことができる。ま
た必要に応じて希望する直径のドレン管束10を容易に
製造することができる。
【0018】各ドレン管27は、約130kgf/本の
引張強度を有する。またドレン管束10は曲率半径が5
m程度に湾曲させることができる。この湾曲状態では、
複数のドレン管27を相互に長手方向に拘束せずに上記
の各結束用テープ28a〜28cによって結束して構成
されるので、各ドレン管27の内空断面の縮小はほとん
ど生じない。
引張強度を有する。またドレン管束10は曲率半径が5
m程度に湾曲させることができる。この湾曲状態では、
複数のドレン管27を相互に長手方向に拘束せずに上記
の各結束用テープ28a〜28cによって結束して構成
されるので、各ドレン管27の内空断面の縮小はほとん
ど生じない。
【0019】各ドレン管27の構成について詳述する。
各ドレン管27は、軸直角断面が大略的にS字状であっ
て、平坦な帯状の基部29と、基部29の幅方向両端部
に一体的に連なり、軸直角断面が略C字状の複数である
2つの周壁部30a,30bと、各周壁部30a,30
bの基端部が連なる基部29の幅方向両端部で各周壁部
30a,30bの先端部分31a,31bを挟む両側で
基部29の表裏両側の表面からほぼ垂直に突出し、かつ
軸線に沿って平行に延びる各一対の突条32a,32
b;33a,33bと、各周壁部30a,30bの外周
部から軸線に沿って連続的に突出して延び、軸直角断面
が外方に開放したC字状の各一対の外部突条34a,3
4b;35a,35bとを有する。各突条32a,32
b;33a,33bと、各外部突条34a,34b;3
5a,35bとは、相互に平行であり、基部29および
各周壁部30a,30bの軸線に沿って全長にわたって
連続して形成される。
各ドレン管27は、軸直角断面が大略的にS字状であっ
て、平坦な帯状の基部29と、基部29の幅方向両端部
に一体的に連なり、軸直角断面が略C字状の複数である
2つの周壁部30a,30bと、各周壁部30a,30
bの基端部が連なる基部29の幅方向両端部で各周壁部
30a,30bの先端部分31a,31bを挟む両側で
基部29の表裏両側の表面からほぼ垂直に突出し、かつ
軸線に沿って平行に延びる各一対の突条32a,32
b;33a,33bと、各周壁部30a,30bの外周
部から軸線に沿って連続的に突出して延び、軸直角断面
が外方に開放したC字状の各一対の外部突条34a,3
4b;35a,35bとを有する。各突条32a,32
b;33a,33bと、各外部突条34a,34b;3
5a,35bとは、相互に平行であり、基部29および
各周壁部30a,30bの軸線に沿って全長にわたって
連続して形成される。
【0020】このような構成を有するドレン管27にお
いて、各突条32a,32bと、基部29の各突条32
a,32b間の一方の周壁部30aの先端部分31aが
対向する部分36と、一方の周壁部30aの先端部分3
1aとの間には、凹状の取水口37が軸線に沿って連続
して形成される。また他方の各突条33a,33bと、
基部27の各突条33a,33b間の部分38と、他方
の周壁部30bの先端部分31bとの間には、凹状の取
水口39が形成される。
いて、各突条32a,32bと、基部29の各突条32
a,32b間の一方の周壁部30aの先端部分31aが
対向する部分36と、一方の周壁部30aの先端部分3
1aとの間には、凹状の取水口37が軸線に沿って連続
して形成される。また他方の各突条33a,33bと、
基部27の各突条33a,33b間の部分38と、他方
の周壁部30bの先端部分31bとの間には、凹状の取
水口39が形成される。
【0021】このようにしてドレン管27には複数の取
水口37,39が形成されるので、ドレン管27が土圧
によって圧縮されたとき、各周壁部30a,30bの先
端部分31a,31bは各突条32a,32b;33
a,33bおよび各部分36,38のいずれかに当接し
て支持され、基部29と各周壁部30a,30bとによ
って囲まれた軸直角断面が略楕円状の内部空間41,4
2の内空断面が縮小することが防がれ、各取水口37,
39から流入した水の流路を確保して、排水性の低下を
防止することができる。
水口37,39が形成されるので、ドレン管27が土圧
によって圧縮されたとき、各周壁部30a,30bの先
端部分31a,31bは各突条32a,32b;33
a,33bおよび各部分36,38のいずれかに当接し
て支持され、基部29と各周壁部30a,30bとによ
って囲まれた軸直角断面が略楕円状の内部空間41,4
2の内空断面が縮小することが防がれ、各取水口37,
39から流入した水の流路を確保して、排水性の低下を
防止することができる。
【0022】また各取水口37,39は凹状であるの
で、目詰まりが生じにくく、集水性の低下が防がれ、耐
目詰まり性が向上される。さらにまた各外部突条34
a,34b;35a,35bは、図4に示すように、複
数のドレン管27を結束した状態で、各ドレン管27が
相互に接触して各ドレン管27の間に空間を形成し、流
路とすることができ、排水性が向上される。また各外部
突条34a,34b;35a,35bはC字状とされる
ので、その内部の略円形の空間は流路として機能し、こ
れによってもまた、排水性が向上される。
で、目詰まりが生じにくく、集水性の低下が防がれ、耐
目詰まり性が向上される。さらにまた各外部突条34
a,34b;35a,35bは、図4に示すように、複
数のドレン管27を結束した状態で、各ドレン管27が
相互に接触して各ドレン管27の間に空間を形成し、流
路とすることができ、排水性が向上される。また各外部
突条34a,34b;35a,35bはC字状とされる
ので、その内部の略円形の空間は流路として機能し、こ
れによってもまた、排水性が向上される。
【0023】しかも各突条32a,32b;33a,3
3bおよび外部突条34a,34b;35a,35bに
よって、基部29および各周壁部30a,30bが補強
され、曲げ、捩れおよび引張りに対する強度が向上され
ている。これによって図4に示されるように、たとえば
長さ4mの複数のドレン管27を上記の結束用テープ2
8a〜28cによって少なくとも3箇所で結束した状態
で、各ドレン管27が自重によって各結束用テープ28
a〜28c間でたわみを生じ、各ドレン管27の相互間
に大きな隙間が生じるおそれはなく、土砂がドレン管束
10の内部に侵入することが防がれる。したがってドレ
ン管10を地中に埋設した状態であっても土圧によって
変形せず、略直円柱状の形状が維持され、各ドレン管2
7間への土砂および小石の噛み込みが防がれ、確実な排
水性を継続的に達成することができる。
3bおよび外部突条34a,34b;35a,35bに
よって、基部29および各周壁部30a,30bが補強
され、曲げ、捩れおよび引張りに対する強度が向上され
ている。これによって図4に示されるように、たとえば
長さ4mの複数のドレン管27を上記の結束用テープ2
8a〜28cによって少なくとも3箇所で結束した状態
で、各ドレン管27が自重によって各結束用テープ28
a〜28c間でたわみを生じ、各ドレン管27の相互間
に大きな隙間が生じるおそれはなく、土砂がドレン管束
10の内部に侵入することが防がれる。したがってドレ
ン管10を地中に埋設した状態であっても土圧によって
変形せず、略直円柱状の形状が維持され、各ドレン管2
7間への土砂および小石の噛み込みが防がれ、確実な排
水性を継続的に達成することができる。
【0024】再び図1および図2を参照して、上記のよ
うなドレン管束10は、砂層9の上面よりも上方に突出
する領域Aで全周および上端面から取水し、砂層9の下
面から下方の領域Bで外部へ排水することができる。こ
のようにして取水領域Aから取水した水を下方の排水領
域Bに円滑に導き、下部フィルタ材12に浸透させて下
端面から土中に分散して排水することができる。本実施
の形態において、ドレン管27の取水領域Aの軸線方向
長さは150mmに選ばれ、排水領域Bの軸線方向長さ
は1780mmに選ばれる。このような取水領域Aおよ
び排水領域Bのドレン管27の長さは、排水量および周
囲の土質に応じて適宜選択される。
うなドレン管束10は、砂層9の上面よりも上方に突出
する領域Aで全周および上端面から取水し、砂層9の下
面から下方の領域Bで外部へ排水することができる。こ
のようにして取水領域Aから取水した水を下方の排水領
域Bに円滑に導き、下部フィルタ材12に浸透させて下
端面から土中に分散して排水することができる。本実施
の形態において、ドレン管27の取水領域Aの軸線方向
長さは150mmに選ばれ、排水領域Bの軸線方向長さ
は1780mmに選ばれる。このような取水領域Aおよ
び排水領域Bのドレン管27の長さは、排水量および周
囲の土質に応じて適宜選択される。
【0025】このようにしてドレン管束10を用いるこ
とによって、砂層9だけでは浸透能力が不足するため
に、ドレン管束10によって速やかに上部フィルタ材1
1a内の浸透水を下方へ導いて水位を下げ、ドレン管束
10内が満水になっても、前述の排水領域Bにおける各
取水口37,39から外部へ放出して下部フィルタ材1
2の空隙内に分散して浸透させ、ドレン管束10の下端
面だけでなく下部フィルタ材12の下端面からも土中に
分散して浸透排水し、水の土中への拡散を促進すること
ができる。
とによって、砂層9だけでは浸透能力が不足するため
に、ドレン管束10によって速やかに上部フィルタ材1
1a内の浸透水を下方へ導いて水位を下げ、ドレン管束
10内が満水になっても、前述の排水領域Bにおける各
取水口37,39から外部へ放出して下部フィルタ材1
2の空隙内に分散して浸透させ、ドレン管束10の下端
面だけでなく下部フィルタ材12の下端面からも土中に
分散して浸透排水し、水の土中への拡散を促進すること
ができる。
【0026】このような拡散構造体6aで浸透されなか
った水は、連通管5bを通って次の拡散構造体6bに導
かれて浸透処理され、さらに余剰の水が連通管5cを経
て次の拡散構造体6cに導かれ、さらに余剰の水は連通
管5dを経て最終段の拡散構造体6dに導かれて浸透処
理される。このようにして複数の拡散構造体6a〜6d
によって多段的に排水処理され、大きな水処理能力を有
する水処理設備1を実現することができる。
った水は、連通管5bを通って次の拡散構造体6bに導
かれて浸透処理され、さらに余剰の水が連通管5cを経
て次の拡散構造体6cに導かれ、さらに余剰の水は連通
管5dを経て最終段の拡散構造体6dに導かれて浸透処
理される。このようにして複数の拡散構造体6a〜6d
によって多段的に排水処理され、大きな水処理能力を有
する水処理設備1を実現することができる。
【0027】以上のように本実施の形態では、基部29
と、基部29に連なり軸直角断面が略C字状の複数の周
壁部30a,30bとによって、軸線に沿って連続して
延びる複数の取水口37,39と、各取水口37,39
にそれぞれ連通する複数の内部空間41,42が形成さ
れるドレン管27を、複数結束してドレン管束10を形
成し、前記ドレン管束10を、被処理水が導かれる位置
よりも下方に上端部が配置されるようにして、地中に略
鉛直方向に埋設するドレン管束を用いた水処理設備1に
よって、ドレン管束10の上端部から流入した被処理水
を地中に浸透および拡散させて水処理することができ
る。またドレン管束10は、複数のドレン管27を結束
したものであって、各ドレン管27が相互に接触して土
圧などの圧縮力に対して大きな耐圧強度を有する。しか
も各ドレン管27の間にも空間が形成されるので、ドレ
ン管束10には前記軸線に沿って延びる複数の流路が形
成され、内部に土砂が侵入して目詰まりが生じにくく、
排水性が良好である。したがって長期にわたって水輸送
機能を維持することができ、集水性、排水性、耐圧性お
よび耐目詰まり性を向上し、高い信頼性で長期に安定し
た水処理機能を維持することができる。
と、基部29に連なり軸直角断面が略C字状の複数の周
壁部30a,30bとによって、軸線に沿って連続して
延びる複数の取水口37,39と、各取水口37,39
にそれぞれ連通する複数の内部空間41,42が形成さ
れるドレン管27を、複数結束してドレン管束10を形
成し、前記ドレン管束10を、被処理水が導かれる位置
よりも下方に上端部が配置されるようにして、地中に略
鉛直方向に埋設するドレン管束を用いた水処理設備1に
よって、ドレン管束10の上端部から流入した被処理水
を地中に浸透および拡散させて水処理することができ
る。またドレン管束10は、複数のドレン管27を結束
したものであって、各ドレン管27が相互に接触して土
圧などの圧縮力に対して大きな耐圧強度を有する。しか
も各ドレン管27の間にも空間が形成されるので、ドレ
ン管束10には前記軸線に沿って延びる複数の流路が形
成され、内部に土砂が侵入して目詰まりが生じにくく、
排水性が良好である。したがって長期にわたって水輸送
機能を維持することができ、集水性、排水性、耐圧性お
よび耐目詰まり性を向上し、高い信頼性で長期に安定し
た水処理機能を維持することができる。
【0028】また上記の実施の形態では、ドレン管束1
0の周囲には、透水性分散層として上部フィルタ材11
および下部フィルタ材12が設けられるので、ドレン管
束10の上端部から流入した水は、各ドレン管27の内
部空間41,42を通って下方へ流れ落ち、各取水口3
7,39から外部へ流出して各フィルタ材11,12内
に分散して浸透し、このフィルタ材11,12から地中
に広い面積で分散して地中へ浸透させることができ、排
水効率が向上される。
0の周囲には、透水性分散層として上部フィルタ材11
および下部フィルタ材12が設けられるので、ドレン管
束10の上端部から流入した水は、各ドレン管27の内
部空間41,42を通って下方へ流れ落ち、各取水口3
7,39から外部へ流出して各フィルタ材11,12内
に分散して浸透し、このフィルタ材11,12から地中
に広い面積で分散して地中へ浸透させることができ、排
水効率が向上される。
【0029】図5は、本発明の実施の他の形態の水処理
設備1aを示す平面図であり、図6は図5の切断面線V
I−VIから見た断面図である。山46と山47との間
には谷間48が形成され、この谷間48に盛土して図5
および図6において斜線を付して示すように造成地49
が形成される。谷間48に連なる低地部50には、各山
46,47から谷間48を伝って水が集まって流れ込む
ため、低地部50の現地盤には水処理設備1aが設けら
れる。低地部50の現地盤はオーガーによって垂直掘り
され、図4に示されるドレン管束10と同様な構成を有
する複数のドレン管束10aが相互に間隔をあけて略鉛
直方向に埋設される。各ドレン管束10aの上部は、砕
石から成るフィルタ材51によって覆われ、このフィル
タ材51によって、低地部50に盛土された土砂中の浸
透水を集水して、ドレン管束10aによって地中へ浸透
排水することができる。
設備1aを示す平面図であり、図6は図5の切断面線V
I−VIから見た断面図である。山46と山47との間
には谷間48が形成され、この谷間48に盛土して図5
および図6において斜線を付して示すように造成地49
が形成される。谷間48に連なる低地部50には、各山
46,47から谷間48を伝って水が集まって流れ込む
ため、低地部50の現地盤には水処理設備1aが設けら
れる。低地部50の現地盤はオーガーによって垂直掘り
され、図4に示されるドレン管束10と同様な構成を有
する複数のドレン管束10aが相互に間隔をあけて略鉛
直方向に埋設される。各ドレン管束10aの上部は、砕
石から成るフィルタ材51によって覆われ、このフィル
タ材51によって、低地部50に盛土された土砂中の浸
透水を集水して、ドレン管束10aによって地中へ浸透
排水することができる。
【0030】このように山間部を埋め立てた造成地49
において、盛土するに先立って水処理設備1aを設ける
ことによって、造成地49の地表面での水溜まりの発
生、地盤沈下および湧水の発生を防ぎ、良好な住環境の
造成地を実現することができる。
において、盛土するに先立って水処理設備1aを設ける
ことによって、造成地49の地表面での水溜まりの発
生、地盤沈下および湧水の発生を防ぎ、良好な住環境の
造成地を実現することができる。
【0031】また本発明の実施の他の形態として、上記
の造成地49の盛土地盤に対しても、図1および図2に
示される前述の水処理設備1を設けるようにしてもよ
い。
の造成地49の盛土地盤に対しても、図1および図2に
示される前述の水処理設備1を設けるようにしてもよ
い。
【0032】図7は本発明の実施のさらに他の形態の水
処理設備1bを示す平面図であり、図8は図7の切断面
線VIII−VIIIから見た水処理設備1bの拡大断
面図である。本実施の形態の水処理設備1bは、たとえ
ば学校および競技場などの運動グランドまたは公園など
の平坦地に実施される。排水領域56の中央には本線5
7が一直線状に延びて配置され、この本線57の両側に
はその長手方向に等間隔をあけて複数の支線58がほぼ
直角に埋設される。これらの本線57および各支線58
は、図3に示すドレン管17を複数結束して構成される
図4に示すドレン管束10が用いられる。各支線58
は、本線57に向かって下方となる排水勾配を有し、本
線57の下方には、略鉛直方向に地中に埋設された複数
の地下浸透用ドレン管束59が本線57の長手方向に等
間隔をあけて設けられる。各支線58の相互に対向する
軸線方向一端部は、軸線方向にすき間をあけて支線57
に乗載され、各支線58によって捕捉された水は本線5
8上に落下し、この本線57によって捕捉された水は各
ドレン管束59の上端部へ導かれる。本線57、各支線
58および地下浸透用ドレン管束59は、砕石によって
実現される透水性分散層52,53内に埋設される。
処理設備1bを示す平面図であり、図8は図7の切断面
線VIII−VIIIから見た水処理設備1bの拡大断
面図である。本実施の形態の水処理設備1bは、たとえ
ば学校および競技場などの運動グランドまたは公園など
の平坦地に実施される。排水領域56の中央には本線5
7が一直線状に延びて配置され、この本線57の両側に
はその長手方向に等間隔をあけて複数の支線58がほぼ
直角に埋設される。これらの本線57および各支線58
は、図3に示すドレン管17を複数結束して構成される
図4に示すドレン管束10が用いられる。各支線58
は、本線57に向かって下方となる排水勾配を有し、本
線57の下方には、略鉛直方向に地中に埋設された複数
の地下浸透用ドレン管束59が本線57の長手方向に等
間隔をあけて設けられる。各支線58の相互に対向する
軸線方向一端部は、軸線方向にすき間をあけて支線57
に乗載され、各支線58によって捕捉された水は本線5
8上に落下し、この本線57によって捕捉された水は各
ドレン管束59の上端部へ導かれる。本線57、各支線
58および地下浸透用ドレン管束59は、砕石によって
実現される透水性分散層52,53内に埋設される。
【0033】各地下浸透用ドレン管束59は、本線57
および各支線58に用いられるドレン管束よりも大径で
あり、たとえば120本のドレン管27を結束した直径
300mmのドレン管束が用いられる。また支線58に
用いられるドレン管束は、本線57のドレン管束よりも
小径であり、たとえば13本のドレン管27を結束した
直径100mmのドレン管束が用いられる。本線57に
用いられるドレン管束は、たとえば31本のドレン管2
7を結束した直径150mmのドレン管束が用いられ
る。
および各支線58に用いられるドレン管束よりも大径で
あり、たとえば120本のドレン管27を結束した直径
300mmのドレン管束が用いられる。また支線58に
用いられるドレン管束は、本線57のドレン管束よりも
小径であり、たとえば13本のドレン管27を結束した
直径100mmのドレン管束が用いられる。本線57に
用いられるドレン管束は、たとえば31本のドレン管2
7を結束した直径150mmのドレン管束が用いられ
る。
【0034】このように構成される水処理設備1bによ
ってもまた、排水領域56およびその付近の降雨による
浸透水を地中に浸透分散させて排水処理することができ
る。
ってもまた、排水領域56およびその付近の降雨による
浸透水を地中に浸透分散させて排水処理することができ
る。
【0035】以上のような図7および図8に示す実施の
他の形態では、ドレン管束の下方には、このドレン管束
よりも大径の地下浸透用ドレン管束59が略鉛直方向に
隣接して埋設される。このようにドレン管束の下方に隣
接して地下浸透用ドレン管束59が設けられるので、こ
の地下浸透用ドレン管束59よりも上方に配置される前
記ドレン管束によって地中または透水性分散層に分散さ
れなかった水は地下浸透用ドレン管束の各ドレン管の内
部空間内に流入し、前記ドレン管束よりもさらに広い面
積に分散して地中に浸透させることができる。このよう
に支線ドレン管束58の下方に地下浸透用ドレン管束5
9を設けることによって、排水効率をさらに向上するこ
とができる。
他の形態では、ドレン管束の下方には、このドレン管束
よりも大径の地下浸透用ドレン管束59が略鉛直方向に
隣接して埋設される。このようにドレン管束の下方に隣
接して地下浸透用ドレン管束59が設けられるので、こ
の地下浸透用ドレン管束59よりも上方に配置される前
記ドレン管束によって地中または透水性分散層に分散さ
れなかった水は地下浸透用ドレン管束の各ドレン管の内
部空間内に流入し、前記ドレン管束よりもさらに広い面
積に分散して地中に浸透させることができる。このよう
に支線ドレン管束58の下方に地下浸透用ドレン管束5
9を設けることによって、排水効率をさらに向上するこ
とができる。
【0036】図9は本発明の実施のさらに他の形態の水
処理設備1cを示す断面図であり、図10は図9の切断
面線X−Xから見た水処理設備1cの拡大断面図であ
る。本実施の形態の水処理設備1cは、養砂浜工として
実施される。この水処理設備1cでは、砂中に陸から海
へ向かって延びる複数の砕石から成る透水層61を埋設
し、各透水層61内には、図3に示すドレン管27を複
数結束した図4に示すドレン管束10が縦方向に連続し
て2本平行に埋設されて海に向かって下方に傾斜する排
水勾配を有する導水用ドレン管束62が設けられる。
処理設備1cを示す断面図であり、図10は図9の切断
面線X−Xから見た水処理設備1cの拡大断面図であ
る。本実施の形態の水処理設備1cは、養砂浜工として
実施される。この水処理設備1cでは、砂中に陸から海
へ向かって延びる複数の砕石から成る透水層61を埋設
し、各透水層61内には、図3に示すドレン管27を複
数結束した図4に示すドレン管束10が縦方向に連続し
て2本平行に埋設されて海に向かって下方に傾斜する排
水勾配を有する導水用ドレン管束62が設けられる。
【0037】導水用ドレン管束62上には、図9の左右
方向となる水平方向に間隔をあけて異常高水レベルDH
WLから平均水位レベルMSLにわたって複数の縦ドレ
ン管束63が設けられる。各縦ドレン管束63もまた、
図4に示すドレン管束10と同様な構成を有する。各ド
レン管束63の上端部は、砕石から成るフィルタ層64
によって覆われ、各縦ドレン管束63を構成する各ドレ
ン管27内に砂が流入して目詰まりを生じることが防が
れている。
方向となる水平方向に間隔をあけて異常高水レベルDH
WLから平均水位レベルMSLにわたって複数の縦ドレ
ン管束63が設けられる。各縦ドレン管束63もまた、
図4に示すドレン管束10と同様な構成を有する。各ド
レン管束63の上端部は、砕石から成るフィルタ層64
によって覆われ、各縦ドレン管束63を構成する各ドレ
ン管27内に砂が流入して目詰まりを生じることが防が
れている。
【0038】このように構成される水処理設備1cによ
って、海岸で砕波65が遡上した後、海側へ戻る際に、
砂層表面66から海水が縦ドレン管束63および導水用
ドレン管束62によって吸収されるため、砂粒子が水中
に存在している時間が短くなり、海水中に浮遊した砂粒
子が短時間で砂層表面66に接触し、波による砂の持ち
去りが減少する。これによって波による砂浜の侵食が防
がれ、さらには侵食された砂浜を養砂効果によって復元
させることができる。
って、海岸で砕波65が遡上した後、海側へ戻る際に、
砂層表面66から海水が縦ドレン管束63および導水用
ドレン管束62によって吸収されるため、砂粒子が水中
に存在している時間が短くなり、海水中に浮遊した砂粒
子が短時間で砂層表面66に接触し、波による砂の持ち
去りが減少する。これによって波による砂浜の侵食が防
がれ、さらには侵食された砂浜を養砂効果によって復元
させることができる。
【0039】また上記の図9および図10の実施の他の
形態では、ドレン管束の下方には、水平面に対して所定
の排水勾配で導水用ドレン管束が埋設されるので、この
導水用ドレン管束よりも上方の前記ドレン管束によって
集水された水を導水用ドレン管束によって所定の排水設
備、海、河川および調整池などに導いて排水することが
できる。
形態では、ドレン管束の下方には、水平面に対して所定
の排水勾配で導水用ドレン管束が埋設されるので、この
導水用ドレン管束よりも上方の前記ドレン管束によって
集水された水を導水用ドレン管束によって所定の排水設
備、海、河川および調整池などに導いて排水することが
できる。
【0040】図11は、本発明の実施のさらに他の形態
の水処理設備1dを示す断面図である。なお、本実施の
形態の水処理設備1dは図1に示す水処理設備1に類似
し、対応する部分には同一の参照符を付す。本実施の形
態の水処理設備1dは、各拡散構造体6a〜6dの下方
にほぼ同軸を成して各ドレン管束10よりも大径のドレ
ン管束71が設けられる。このようなドレン管束71も
また、図3に示すドレン管27を複数結束して構成され
る。
の水処理設備1dを示す断面図である。なお、本実施の
形態の水処理設備1dは図1に示す水処理設備1に類似
し、対応する部分には同一の参照符を付す。本実施の形
態の水処理設備1dは、各拡散構造体6a〜6dの下方
にほぼ同軸を成して各ドレン管束10よりも大径のドレ
ン管束71が設けられる。このようなドレン管束71も
また、図3に示すドレン管27を複数結束して構成され
る。
【0041】このドレン管束71によって、図1に示す
実施の形態に比べてさらに土中への浸透排水能力を向上
することができる。またドレン管束71を土中に深く埋
設するために、オーガーによって20〜30mの掘削が
可能であり、このオーガーによって掘削された掘削孔内
にドレン管束71が挿入される。このようなドレン管束
71を設けることによって、地下浸透能力を格段に向上
することができるとともに、その貯留能力によって短時
間に多量の水が排出されることを抑制し、下流側水系に
おける河川の氾濫および洪水の発生を防ぐことができ
る。
実施の形態に比べてさらに土中への浸透排水能力を向上
することができる。またドレン管束71を土中に深く埋
設するために、オーガーによって20〜30mの掘削が
可能であり、このオーガーによって掘削された掘削孔内
にドレン管束71が挿入される。このようなドレン管束
71を設けることによって、地下浸透能力を格段に向上
することができるとともに、その貯留能力によって短時
間に多量の水が排出されることを抑制し、下流側水系に
おける河川の氾濫および洪水の発生を防ぐことができ
る。
【0042】以上のような実施の他の形態では、ドレン
管束10の下方には、このドレン管束10よりも大径の
地下浸透用ドレン管束71が略鉛直方向に隣接して埋設
される。このようにドレン管束10の下方に隣接して地
下浸透用ドレン管束71が設けられるので、この地下浸
透用ドレン管束71よりも上方に配置される前記ドレン
管束10によって地中または透水性分散層に分散されな
かった水は、地下浸透用ドレン管束71の各ドレン管の
内部空間内に流入し、前記ドレン管束10よりもさらに
広い面積に分散して地中に浸透させることができる。こ
のようにドレン管束10の下方に地下浸透用ドレン管束
71を設けることによって、排水効率をさらに向上する
ことができる。
管束10の下方には、このドレン管束10よりも大径の
地下浸透用ドレン管束71が略鉛直方向に隣接して埋設
される。このようにドレン管束10の下方に隣接して地
下浸透用ドレン管束71が設けられるので、この地下浸
透用ドレン管束71よりも上方に配置される前記ドレン
管束10によって地中または透水性分散層に分散されな
かった水は、地下浸透用ドレン管束71の各ドレン管の
内部空間内に流入し、前記ドレン管束10よりもさらに
広い面積に分散して地中に浸透させることができる。こ
のようにドレン管束10の下方に地下浸透用ドレン管束
71を設けることによって、排水効率をさらに向上する
ことができる。
【0043】図12は本発明の実施のさらに他の形態の
ドレン管27aの斜視図であり、図13は複数のドレン
管27aを結束したドレン管束10aを示す斜視図であ
る。本実施の形態のドレン管27aには、軸線に沿う連
続した切れ目のない3つの取水口72a,72b,72
cおよび内部空間78a、78b,78cが形成され
る。このドレン管27aは、周方向に延びる軸直角断面
が略C字状の周壁部73a,73b,73cと、各周壁
部73a〜73cの基端部が連なるY字状の基部74
と、各取水口72a〜72cのそれぞれ近傍であって、
各周壁部73a〜73cの先端部分75a,75b,7
5cよりも外側で軸線方向に連続した各一対の突条76
a1,76a2;76b1,76b2;76c1,76
c2と、各周壁部73a〜73cに一体的に形成され、
外方に突出しかつ外方に開口するC字状の外部突条77
a,77b,77cとを含む。
ドレン管27aの斜視図であり、図13は複数のドレン
管27aを結束したドレン管束10aを示す斜視図であ
る。本実施の形態のドレン管27aには、軸線に沿う連
続した切れ目のない3つの取水口72a,72b,72
cおよび内部空間78a、78b,78cが形成され
る。このドレン管27aは、周方向に延びる軸直角断面
が略C字状の周壁部73a,73b,73cと、各周壁
部73a〜73cの基端部が連なるY字状の基部74
と、各取水口72a〜72cのそれぞれ近傍であって、
各周壁部73a〜73cの先端部分75a,75b,7
5cよりも外側で軸線方向に連続した各一対の突条76
a1,76a2;76b1,76b2;76c1,76
c2と、各周壁部73a〜73cに一体的に形成され、
外方に突出しかつ外方に開口するC字状の外部突条77
a,77b,77cとを含む。
【0044】このようなドレン管10aを複数ランダム
に前述と同様な結束用テープ28a〜28cによって結
束して、ドレン管束71が構成される。このようなドレ
ン管束71は、軸直角断面がいわば三つ葉状であって、
図3および図4に示されるドレン管27およびドレン管
束10に代えて用いることによって、前記ドレン管27
およびドレン管束10と同様な効果を達成することがで
きる。
に前述と同様な結束用テープ28a〜28cによって結
束して、ドレン管束71が構成される。このようなドレ
ン管束71は、軸直角断面がいわば三つ葉状であって、
図3および図4に示されるドレン管27およびドレン管
束10に代えて用いることによって、前記ドレン管27
およびドレン管束10と同様な効果を達成することがで
きる。
【0045】図14は本発明の実施のさらに他の形態の
ドレン管27bの斜視図であり、図15は複数のドレン
管27bを結束したドレン管束10bを示す斜視図であ
る。本実施の形態のドレン管27bは、周方向に複数
(本実施の形態では6)の周壁部81a〜81fと、各
周壁部81a〜81fの基端部が一体的に連なり直円筒
状の基部82と、各周壁部81a〜81fの基端部に設
けられ、隣接する周壁部81a〜81fの先端部分83
a〜83fに臨んで突出する複数の突条84a〜84f
とを有する。
ドレン管27bの斜視図であり、図15は複数のドレン
管27bを結束したドレン管束10bを示す斜視図であ
る。本実施の形態のドレン管27bは、周方向に複数
(本実施の形態では6)の周壁部81a〜81fと、各
周壁部81a〜81fの基端部が一体的に連なり直円筒
状の基部82と、各周壁部81a〜81fの基端部に設
けられ、隣接する周壁部81a〜81fの先端部分83
a〜83fに臨んで突出する複数の突条84a〜84f
とを有する。
【0046】このようなドレン管27bを複数前記結束
用テープ28a〜28cによって結束して、図15に示
されるようなドレン管束10bを形成することができ
る。このドレン管27bは、基部82が円形のパイプ
状、すなわち直円筒状であるので、大きな強度を有し、
しかも複数の周壁部81a〜81fによって複数の流路
となる内部空間85a〜85fが形成されるので、外周
から流入するあらゆる方向の水を各内部空間85a〜8
5fのいずれかに導くことができ、高い集水能力を有す
る。
用テープ28a〜28cによって結束して、図15に示
されるようなドレン管束10bを形成することができ
る。このドレン管27bは、基部82が円形のパイプ
状、すなわち直円筒状であるので、大きな強度を有し、
しかも複数の周壁部81a〜81fによって複数の流路
となる内部空間85a〜85fが形成されるので、外周
から流入するあらゆる方向の水を各内部空間85a〜8
5fのいずれかに導くことができ、高い集水能力を有す
る。
【0047】このようなドレン管27bおよびドレン管
束10bもまた、前述のドレン管27,27aおよびド
レン管束10,10aと同様な効果も達成し得る。この
ドレン管束10bを、前記ドレン管束10,10aに代
えて図1〜図11に示される各実施の形態にそれぞれ用
いるようにしてもよい。
束10bもまた、前述のドレン管27,27aおよびド
レン管束10,10aと同様な効果も達成し得る。この
ドレン管束10bを、前記ドレン管束10,10aに代
えて図1〜図11に示される各実施の形態にそれぞれ用
いるようにしてもよい。
【0048】
【0049】さらに本発明は、運動グランド、公園およ
び造成地だけでなく、坑道およびトンネル内の水処理に
も好適に実施することができる。
び造成地だけでなく、坑道およびトンネル内の水処理に
も好適に実施することができる。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、ドレン
管束は、複数のドレン管を結束したものであって、各ド
レン管が相互に接触して土圧などの圧縮力に対して大き
な耐圧強度を有する。また各ドレン管は、その軸線方向
に全長にわたって連続して取水口が形成され、この取水
口を介して内部空間が全長にわたって開放し、このよう
なドレン管を複数平行に揃えて結束した状態では、各ド
レン管の間にも空間が形成されるので、ドレン管束の外
周部から内側には前記軸線に沿って延びる複数の流路が
形成され、内部に土砂が侵入して目詰まりするという不
具合が生じにくく、排水性が良好である。したがって長
期にわたって良好な水輸送機能を維持することができ、
集水性、排水性、耐圧性および耐目詰まり性を向上し、
高い信頼性で長期に安定した排水機能を維持することが
できる。
管束は、複数のドレン管を結束したものであって、各ド
レン管が相互に接触して土圧などの圧縮力に対して大き
な耐圧強度を有する。また各ドレン管は、その軸線方向
に全長にわたって連続して取水口が形成され、この取水
口を介して内部空間が全長にわたって開放し、このよう
なドレン管を複数平行に揃えて結束した状態では、各ド
レン管の間にも空間が形成されるので、ドレン管束の外
周部から内側には前記軸線に沿って延びる複数の流路が
形成され、内部に土砂が侵入して目詰まりするという不
具合が生じにくく、排水性が良好である。したがって長
期にわたって良好な水輸送機能を維持することができ、
集水性、排水性、耐圧性および耐目詰まり性を向上し、
高い信頼性で長期に安定した排水機能を維持することが
できる。
【0051】請求項2記載の本発明によれば、ドレン管
束の周囲に透水性分散層が設けられるので、ドレン管束
の上端部から流入した水は、各ドレン管の内部空間を通
って下方へ流れ落ち、各取水口から外部へ流出して分散
層内に分散して浸透し、この分散層から地中に浸透して
拡散する。このような透水性分散層は、たとえば砕石を
ドレン管束の周囲に充填して実現される。このような分
散層によって各ドレン管の取水口から外部へ流出した水
を広い面積に分散して地中へ浸透させることができ、排
水効率が向上される。
束の周囲に透水性分散層が設けられるので、ドレン管束
の上端部から流入した水は、各ドレン管の内部空間を通
って下方へ流れ落ち、各取水口から外部へ流出して分散
層内に分散して浸透し、この分散層から地中に浸透して
拡散する。このような透水性分散層は、たとえば砕石を
ドレン管束の周囲に充填して実現される。このような分
散層によって各ドレン管の取水口から外部へ流出した水
を広い面積に分散して地中へ浸透させることができ、排
水効率が向上される。
【0052】請求項3記載の本発明によれば、ドレン管
束の下方に隣接して地下浸透用ドレン管束が設けられる
ので、この地下浸透用ドレン管束よりも上方に配置され
る前記ドレン管束によって地中または透水性分散層に分
散されなかった水は地下浸透用ドレン管束の各ドレン管
の内部空間内に流入し、前記ドレン管束よりもさらに広
い面積に分散して地中に浸透させることができる。この
ようにドレン管束の下方に地下浸透用ドレン管束を設け
ることによって、排水効率をさらに向上することができ
る。
束の下方に隣接して地下浸透用ドレン管束が設けられる
ので、この地下浸透用ドレン管束よりも上方に配置され
る前記ドレン管束によって地中または透水性分散層に分
散されなかった水は地下浸透用ドレン管束の各ドレン管
の内部空間内に流入し、前記ドレン管束よりもさらに広
い面積に分散して地中に浸透させることができる。この
ようにドレン管束の下方に地下浸透用ドレン管束を設け
ることによって、排水効率をさらに向上することができ
る。
【0053】請求項4記載の本発明によれば、前記ドレ
ン管束の下方に導水用ドレン管束が設けられるので、こ
の導水用ドレン管束よりも上方の前記ドレン管束によっ
て集水された水を導水用ドレン管束によって所定の排水
設備、海、河川および調整池などに導いて排水すること
ができる。
ン管束の下方に導水用ドレン管束が設けられるので、こ
の導水用ドレン管束よりも上方の前記ドレン管束によっ
て集水された水を導水用ドレン管束によって所定の排水
設備、海、河川および調整池などに導いて排水すること
ができる。
【図1】本発明の実施の一形態のドレン管束を用いた水
処理設備1を示す一部の鉛直断面図である。
処理設備1を示す一部の鉛直断面図である。
【図2】図1の上方から見た水処理設備1の一部の簡略
化した平面図である。
化した平面図である。
【図3】ドレン管27の斜視図である。
【図4】複数のドレン管27を結束したドレン管束10
の斜視図である。
の斜視図である。
【図5】本発明の実施の他の形態の水処理設備1aを示
す平面図である。
す平面図である。
【図6】図5の切断面線VI−VIから見た断面図であ
る。
る。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態の水処理設備1
bを示す平面図である。
bを示す平面図である。
【図8】図7の切断面線VIII−VIIIから見た水
処理設備1bの拡大断面図である。
処理設備1bの拡大断面図である。
【図9】本発明の実施のさらに他の形態の水処理設備1
cを示す断面図である。
cを示す断面図である。
【図10】図9の切断面線X−Xから見た水処理設備1
cの拡大断面図である。
cの拡大断面図である。
【図11】本発明の実施のさらに他の形態の水処理設備
1dを示す鉛直断面図である。
1dを示す鉛直断面図である。
【図12】本発明の実施のさらに他の形態のドレン管2
7aの斜視図である。
7aの斜視図である。
【図13】複数のドレン管27aを結束したドレン管束
10aを示す斜視図である。
10aを示す斜視図である。
【図14】本発明の実施のさらに他の形態のドレン管2
7bを示す斜視図である。
7bを示す斜視図である。
【図15】複数のドレン管27bを結束したドレン管束
10bを示す斜視図である。
10bを示す斜視図である。
1,1a,1b,1c,1d 水処理設備 4 集水桝 5a,5b,5c,5d 連通管 6a,6b,6c,6d 拡散構造体 7 上部ケーシング 8 下部ケーシング 9 砂層 10,10a,10b ドレン管束 11 上部フィルタ材 12 下部フィルタ材 27,27a,27b ドレン管 29,74,82 基部 30a,30b;73a〜73c;81a〜81f 周
壁部 37,39;72a〜72c,86a〜86f 取水口 41,42 内部空間 59 地下浸透用ドレン管束 62 導水用ドレン管束 63 縦ドレン管束
壁部 37,39;72a〜72c,86a〜86f 取水口 41,42 内部空間 59 地下浸透用ドレン管束 62 導水用ドレン管束 63 縦ドレン管束
Claims (4)
- 【請求項1】 硬質ポリ塩化ビニルから成るドレン管で
あって、基部に、複数の軸直角断面が略C字状の周壁部
の基端部が連なり、各周壁部の先端部と、基部または隣
接する周壁部の前記先端部が対向する部分との間に、軸
線方向に全長にわたって連続して延びる取水口が形成さ
れる複数のドレン管を、平行に揃えて結束して、各ドレ
ン管内および相互に接触する各ドレン管の間に前記軸線
方向に延びる複数の空間を有するドレン管束を形成し、 前記ドレン管束を、地中に略鉛直方向に埋設することを
特徴とするドレン管束を用いた水処理設備。 - 【請求項2】 ドレン管束の周囲には、透水性分散層が
設けられることを特徴とする請求項1記載のドレン管束
を用いた水処理設備。 - 【請求項3】 ドレン管束の下方には、このドレン管束
よりも大径の地下浸透用ドレン管束が略鉛直方向に隣接
して埋設されることを特徴とする請求項1または2記載
のドレン管束を用いた水処理設備。 - 【請求項4】 ドレン管束の下方には、水平面に対して
所定の排水勾配で導水用ドレン管束が埋設されることを
特徴とする請求項1または2記載のドレン管束を用いた
水処理設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09106326A JP3140982B2 (ja) | 1997-04-23 | 1997-04-23 | ドレン管束を用いた水処理設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09106326A JP3140982B2 (ja) | 1997-04-23 | 1997-04-23 | ドレン管束を用いた水処理設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10299067A JPH10299067A (ja) | 1998-11-10 |
JP3140982B2 true JP3140982B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=14430800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09106326A Expired - Fee Related JP3140982B2 (ja) | 1997-04-23 | 1997-04-23 | ドレン管束を用いた水処理設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3140982B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012219591A (ja) * | 2011-04-14 | 2012-11-12 | Erdec Co Ltd | 浸透構造体、及び浸透構造体付き集水施設並びに浸透構造体の設置方法 |
US9877793B2 (en) | 2002-03-20 | 2018-01-30 | P Tech, Llc | Robotic arthroplasty system |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5770609B2 (ja) * | 2011-11-30 | 2015-08-26 | アロン化成株式会社 | 雨水配管構造 |
CN106284590B (zh) * | 2016-10-10 | 2019-01-25 | 北京京诚泽宇能源环保工程技术有限公司 | 一种用于低温液体围堰的冰封式排水井 |
JP6404422B1 (ja) * | 2017-08-31 | 2018-10-10 | ニホン・ドレン株式会社 | 浸透トレンチおよびその製造方法 |
-
1997
- 1997-04-23 JP JP09106326A patent/JP3140982B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9877793B2 (en) | 2002-03-20 | 2018-01-30 | P Tech, Llc | Robotic arthroplasty system |
JP2012219591A (ja) * | 2011-04-14 | 2012-11-12 | Erdec Co Ltd | 浸透構造体、及び浸透構造体付き集水施設並びに浸透構造体の設置方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10299067A (ja) | 1998-11-10 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |