JP3140975U - 防滑性タイル - Google Patents

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Abstract

【課題】防滑性を有し、更に意匠性及び耐久性に優れた防滑性タイルを提供する。
【解決手段】タイル基材11上に、直径150μm以上450μm以下の球状のガラス粒子12が静電吹付けによって配置され、ガラス粒子12はタイル基材11上に形成された第1のプライマー層13によって前記タイル基材の表面に結合固定されており、その表面が、さらにガラス層14で被覆されており、ガラス粒子12が配置された部分を凸部とする凹凸が表面に形成されている防滑性タイル10。
【選択図】図1

Description

本考案は、防滑性を有し、更に意匠性及び耐久性に優れた防滑性タイルに関する。
タイルは、耐候性、耐久性及び意匠性に優れ、メンテナンスも比較的容易であることから、内装材、壁材、床材、及び舗装材等として用いられている。特に、躯体への防水性に優れていることから、厨房等の水回り等にも広く用いられている。しかし、意匠性の向上のために鏡面仕上げがなされているタイル製の床等において、雨天時等に表面が濡れている場合に滑りやすいという問題が生じる。
そこで、表面の摩擦抵抗を増大させ、水濡れ時の滑りやすさを低下させるために、表面に骨材等の滑り止め材を固定することにより凹凸を形成させた、床材や舗装材として用いられるタイルが提案されている。例えば、実用新案登録第3102877号公報(以下、「特許文献1」という)には、床部上面の下塗り塗膜層と上塗り塗膜層(いずれも、アクリル系樹脂等)との間に、適度な角部を有する粒体形状の多数のケイ砂等の、粒体形状の滑り止め材が介設されたプール床の滑り止め構造が開示されている。
また、特開2006−316578号公報(以下「特許文献2」という)には、熱可塑性樹脂製シート基材の上に、平均粒子径100〜200μmの球状粒子を含有する紫外線硬化型塗料からなる表面保護膜を設け、表面に丸みを帯びた凹凸形状を有する特徴とする防滑性床材が開示されている。
実用新案登録第3102877号公報 特開2006−316578号公報
しかしながら、特許文献1記載のプール床の滑り止め構造においては、滑り止め材の角部で靴底が磨耗してゴミが発生し、汚染や意匠性の低下等の問題を生じる。また、使用されているケイ砂等の滑り止め材は、粒子のサイズや形状が不揃いであるため、直接視認されるタイルに適用するには、意匠性の点で問題を生じる場合がある。
また、特許文献1及び特許文献2の両者において、滑り止め材の固定には有機樹脂系材料が使用されているが、屋外や厨房の床材で用いられる場合に、耐候性や耐磨耗性の点で問題を生じる場合がある。さらに、滑り止め材を直接、または紫外線硬化型塗料等に混合して床材上に塗布することにより滑り止め材を配置する従来の方法では、滑り止め材を均一に配置することが困難であり、十分な意匠性及び防滑性を確保できないおそれがあった。
本考案はかかる事情に鑑みてなされたもので、防滑性を有し、更に意匠性及び耐久性に優れた防滑性タイルを提供することを目的とする。
前記目的に沿う本考案は、タイル基材上にガラス粒子が配置され、前記ガラス粒子が配置された部分を凸部とする凹凸が表面に形成されている防滑性タイルにおいて、前記ガラス粒子は、直径150μm以上450μm以下の球状であり、静電吹付けによって前記タイル基材上に配置され、該ガラス粒子は、前記タイル基材上に形成された第1のプライマー層によって前記タイル基材の表面に結合固定されており、表面がガラス層で被覆されていることを特徴とする防滑性タイルを提供することにより、上記課題を解決するものである。
滑り止め材として、直径が150〜450μmの球形のガラス粒子を用いることにより、角をなくし、靴底等の磨耗、及びそれに伴い発生するゴミによる汚染を抑制しつつ、表面に十分な大きさの凹凸を形成することによって、十分な防滑性を発現させることができる。
なお、ここで、「静電吹付け」とは、帯電させた粒子をアースした基材表面に吹き付け、静電引力によって吸着させる、粒子または粉体の塗布方法をいう。静電吹付けを用いて球状のガラス粒子をタイル基材の表面に配置させることにより、ガラス粒子を均一に配置させることができ、得られる防滑性タイルの意匠性および防滑性を向上させることができると共に、均一な性能の防滑性タイルを歩留りよく製造することができる。さらに、吹付け条件を適宜選択することにより、タイル基材表面に配置されるガラス粒子の密度を容易に制御できるため、所望の特性を有する防滑性タイルを容易に得ることができる。
本考案に係る防滑性タイルにおいて、前記第1のプライマー層がセラミックス変性樹脂よりなることが好ましい。粒子状の樹脂の表面をセラミックス層で被覆したセラミックス変性樹脂は、セラミックス層で被覆されない樹脂を用いた樹脂系プライマーよりも、耐候性、耐磨耗性、及びタイル基材やガラス粒子との接着性に優れているため、防滑性タイルの耐候性、耐磨耗性、及びガラス粒子の剥離強度を向上させることができる。
本考案に係る防滑性タイルにおいて、前記第1のプライマー層と前記ガラス層との間に、第2のプライマー層がさらに形成されていることが好ましい。また、第2のプライマー層がセラミックス変性樹脂よりなることが好ましい。第2のプライマー層が形成されることにより、防滑性タイルにおけるガラス粒子の剥離強度をさらに向上させることができる。さらに、第2のプライマー層にセラミックス変性樹脂を用いることにより、ガラス粒子の耐剥離性をさらに向上させることができる。
本考案に係る防滑性タイルにおいて、ガラス層が、液体ガラスより形成されていてもよい。なお、「液体ガラス」とは、テトラハロゲン化ホウ素陰イオン等の触媒を含む金属(ケイ素、アルミニウム等)アルコキシド溶液であり、室温又は200℃以下の低温加熱処理により縮重合反応を起こしてガラス層を形成する化合物又は組成物をいう。
また、本考案に係る防滑性タイルにおいて、ガラス層の厚さが、10μm以上かつ前記ガラス粒子の直径の1/2以下であることが好ましい。液体ガラスを用いることにより、ガラス層の厚さを厳密に制御できるため、均一な所望の厚さのガラス層を形成することができる。また、ガラス層の厚さを15μm以上かつガラス粒子の直径の1/2以下とすることにより、防滑性タイルの表面に、防滑性の発現のために必要な凹凸を維持しつつ、耐候性、耐剥離性等を向上させるために十分な厚さのガラス層を形成することができる。
本考案に係る防滑性タイルにおいて、前記ガラス粒子の直径が150μm以上かつ250μmであり、タイル1mあたり20g以上40g以下の該ガラス粒子が前記タイル基材上に配置されていてもよい。
或いは、前記ガラス粒子の直径が300μm以上かつ450μmであり、タイル1mあたり10g以上30g以下の該ガラス粒子が前記タイル基材上に配置されていてもよい。
本考案に係る防滑性タイルは、滑り止め材として球状のガラス粒子をタイル基材の表面に配置している。そのため、靴底等を磨耗又は損傷させにくく、磨耗により発生するゴミによる汚染も低減することができる。また、表面にガラス層が形成されているので、耐候性及び耐磨耗性に優れている。また、静電吹付けを用いることにより、ガラス粒子が均一に配置されているため、意匠性を向上させると共に、均一な防滑性を得ることができる。以上述べたように、本考案により、防滑性に加え、意匠性及び耐久性に優れた防滑性タイルを提供することができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施の形態につき説明し、本考案の理解に供する。ここで、図1は本考案の第1の実施の形態に係る防滑性タイルの断面構造の模式図、図2は本考案の第2の実施の形態に係る防滑性タイルの断面構造の模式図である。
図1に示すように、本考案の第1の実施の形態に係る防滑性タイル10は、タイル基材11上にガラス粒子12が配置され、ガラス粒子12が配置された部分を凸部とする凹凸が表面に形成されている。ガラス粒子12は、直径150μm以上450μm以下の球状であり、静電吹付けによってタイル基材11上に配置されている。ガラス粒子12は、タイル基材11上に形成された第1のプライマー層13によってタイル基材11の表面に結合固定されている。第1のプライマー層13の厚さは、ガラス粒子12の直径よりも小さい。さらに、タイル基材11の表面を被覆しているガラス粒子12及び第1のプライマー層13の表面には、ガラス層14が形成されている。すなわち、防滑性タイル10の表面は、ガラス層14によって被覆されている。
タイル基材11の材質、寸法及び表面処理の有無等については特に制限されず、用途及び要求される性能等に応じて、任意のものを適宜選択して用いることができる。また、タイル基材は必ずしも板状である必要はなく、例えば、シート状であってもよい。用いられるタイル基材の例としては、床用合成樹脂シート及びタイル板、天然石床板、磁器タイル床板、人造石床板、セメント床板、ガラス板、金属製床板等が挙げられる。
ガラス粒子12としては、任意の材質のものを用いることができ、用途及び要求される性能等に応じて、好適な材質のものが適宜選択される。好ましいガラス粒子の材質としては、NaO−CaO−SiO系ガラス、BaO−SiO−TiO系ガラス、CaO−Al−SiO系ガラス等が挙げられる。
ガラス粒子12は、直径150μm以上450μm以下の球状の形状を有する。ガラス粒子12の直径が150μmを下回ると、防滑性タイル10の表面に形成される凸部の高さが小さくなり、十分な防滑性を発現させることが困難になる。逆に、ガラス粒子12の直径が450μmを超えると、タイル基材11の表面への接着強度が低くなる。上記の直径範囲内で分布を有するガラス粒子、又はほぼ一定の直径を有する(又は粒径分布の狭い)複数種類のガラス粒子を任意の割合で混合して用いてもよいが、好ましくは、ほぼ一定の直径を有するガラス粒子を単独で用いる方が、防滑性タイル10表面に形成される凸部の高さ及び分布を均一にすることができるので、意匠性を向上させると共に、均一な性質を有する防滑性タイル10を得ることができる。入手の容易さ及びコスト等も考慮すると、直径が150〜250μm、より好ましくは180〜250μm、又は300〜425μmのガラス粒子が好ましく用いられる。
なお、本明細書において用いられる場合、「球状」という用語には、真球状(長径と短径との比が1)以外に、長径と短径との比が1を超え1.2以下、好ましくは1.1以下、更に好ましくは1.05以下の楕円球状も含まれる。長径と短径の比が1.2を超えると、タイル基材11上におけるガラス粒子12の配向により、防滑性タイル10上に形成される凸部の高さが不規則に変動するため、意匠性が低下する。このような球状のガラス粒子を用いることにより、防滑性タイル10において、角部が存在しないことによる、靴底等の磨耗及びそれに伴う汚染の低減、意匠性の向上等の効果が得られる。
タイル基材11上に配置されるガラス粒子12の量(単位面積あたりの質量)は、用いられるガラス粒子12の直径(平均直径)及び密度より計算される最密充填時(ガラス粒子12がタイル基材11の表面を隙間なく被覆したガラス粒子層が1層形成される状態となるときを意味する)の量以下の任意の値とすることができるが、用いられるガラス粒子12の直径及び要求される防滑性等に応じて適宜選択することができる。好ましいガラス粒子12の量は、用いられるガラス粒子12の直径に依存して変化するが、ガラス粒子12の直径が大きいほど、防滑性タイル10に形成される凸部の高さが大きくなるので、より少ない量で所望の防滑性を発現させることができる。より具体的には、好ましいガラス粒子12の使用量は、直径が180〜250μmのガラス粒子を用いる場合には20〜40g/m、直径が300〜425μmのガラス粒子を用いる場合には10〜30g/mである。ガラス粒子の使用量がこれらの下限値を下回ると、十分な防滑性を発現させることが困難となり、これらの上限値を上回ると、耐磨耗性の向上等の点においては好ましい場合もあるが、防滑性タイル10上の凹部の割合が低下するため、防滑性が却って低下する。
ガラス粒子12は、タイル基材11上に形成された第1のプライマー層13によってタイル基材11の表面に結合固定されている。第1のプライマー層13は、硬化性を有し、流動性を有する第1の硬化性プライマー組成物よりなり、タイル基材11の上に塗布された後、その上にガラス粒子12を配置し、その後硬化させることによりガラス粒子12をタイル基材11上に結合固定する。第1のプライマー層13の厚さは、用いるガラス粒子12の直径よりも小さいことが好ましい。第1のプライマー層13の厚さがガラス粒子12の直径よりも大きくなると、ガラス粒子12が第1のプライマー層13に埋没してしまい、防滑性タイル10の表面に凸部が形成されなくなる。好ましい第1のプライマー層13の厚さは、15μm以上かつガラス粒子12の直径の1/2以下、より好ましくは15μm以上かつ60μm以下である。第1のプライマー層13の厚さが15μmを下回ると、十分な接着強度を確保できず、ガラス粒子12が剥離しやすくなるおそれがある。
第1のプライマー層13を形成する第1の硬化性プライマー組成物としては、タイル基材11上への塗布、及びガラス粒子12の配置後に、風乾又は加熱による溶媒の揮発、加熱又は光照射によるモノマー、オリゴマー、又はポリマーの重合又は架橋反応等により硬化して、タイル基材11の表面にガラス粒子12を結合固定することができる任意のものを用いることができ、防滑性タイル10の用途及び要求される性能等に応じて適宜選択されるが、製造の簡便性及び製造コストの削減の観点から、室温硬化型のものが好ましい。第1のプライマー層13に用いることができる硬化性組成物としては、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系等の樹脂系組成物、セラミックス変性樹脂等が挙げられるが、耐候性及び耐磨耗性等の観点から、セラミックス変性樹脂、特にセラミックス変性アクリル樹脂が好ましい。
タイル基材11の表面を被覆しているガラス粒子12及び第1のプライマー層13の表面には、ガラス層14が形成されている。これにより、防滑性タイル10表面の耐候性、耐磨耗性、及び防汚性等を向上させることができる。
ガラス層14は、液体ガラス、アルコキシシラン、アルミニウムアルコシキド等の金属ゾル溶液等のガラス層形成用組成物を塗布後硬化させることにより形成することができる。塗布は1回のみでもよく、複数回行ってもよい。また、塗布を複数回行う場合、1回ごとに異なるガラス層形成用組成物を塗布してもよい。用いることができるガラス層形成用組成物としては、シリカ等の液体ガラスが好ましい。特に、加熱工程が不要になるため、製造の簡便さ及び製造コストの削減の観点から、室温で硬化させることが可能な液体ガラスが好ましい。
ガラス層14の厚さは、要求される耐候性、耐磨耗性及び防汚性等の性質、並びに製造コスト等を考慮して適宜決定することができるが、好ましくは15μm以上かつガラス粒子12の直径の1/2以下、特に好ましくは20〜50μmである。ガラス層の厚さが15μmを下回ると、十分な耐磨耗性等の性能を発揮することができず、ガラス粒子12の直径の1/2を上回ると、防滑性タイル10の表面に形成される凸部の高さが不十分になる。
防滑性タイル10は、タイル基材11上に第1の硬化性プライマー組成物を塗布する第1の工程と、第1の硬化性プライマー組成物が塗布されたタイル基材の上に静電吹付けによりガラス粒子12を配置する第2の工程と、第1の硬化性プライマー組成物を硬化させて第1のプライマー層13を形成する第3の工程と、タイル基材11の表面を被覆するガラス粒子12及び第1のプライマー層13の上にガラス層形成用組成物を塗布し、次いでガラス層形成用組成物を硬化させてガラス層14を形成する第4の工程とを有する方法により製造することができる。
第1の工程においてタイル基材11の上に塗布される第1の硬化性プライマー組成物の材質及び厚さについては上述のとおりである。塗布には、スプレーコート、ディップコート、各種塗工機(コーター)を用いる方法等の任意の公知の方法を用いて行うことができるが、ウールローラーを用いて行うこともできる。
第2の工程において、第1の硬化性プライマー組成物が塗布されたタイル基材11上への静電吹付けによるガラス粒子12の配置は、静電粉体塗装装置等の任意の公知の装置を用いて行うことができる。第1の硬化性プライマー組成物が塗布されたタイル基材11上に配置されるガラス粒子12の量は、吹付けエアー圧を適宜調節することにより制御することができる。吹き付けエアー圧の好ましい値は、ガラス粒子の直径及び比重、並びに配置されるガラス粒子12の量等に依存する。例えば、直径180〜250μmの比重2.5程度のガラス粒子の場合、好ましい吹付けエアー圧は、0.01mPa〜0.08mPaであり、特に好ましくは0.04mPaである。また、直径300〜425μmの比重2.5程度のガラス粒子の場合、好ましい吹付けエアー圧は、0.01〜0.06mPaであり、特に好ましくは0.06mPaである。
第3の工程における第1の硬化性プライマー組成物の硬化条件は、用いられる第1の硬化性プライマー組成物の種類に応じて適宜選択される。例えば、室温硬化型のプライマー組成物を用いる場合には、室温下で放置又は送風機等を用いた風乾等により硬化させることができ、加熱を要する場合には、熱風循環型加熱炉、電気炉、真空恒温炉等の加熱装置を用いて硬化させることができる。
第4の工程においてタイル基材11の表面を被覆するガラス粒子12及び第1のプライマー層13の上に塗布されるガラス層形成用組成物の材質及び厚さについては上述のとおりである。塗布及び硬化の条件及び用いられる装置等については、第1及び第2の工程と同様であるので、詳しい説明を省略する。
このようにして得られる防滑性タイル10は、元のタイル基材11と同様の幅広い用途に用いることができる。用途の例としては、フロア、浴室、厨房等の床材、舗道用の舗装材等が挙げられるが、これらに限定されない。防滑性タイル10は、これらの用途にこのまま用いてもよく、そのまま必要に応じて、塗装、撥水加工等の表面処理を更に施してもよい。
次に、図2を参照して、本考案の第2の実施の形態に係る防滑性タイル20について説明する。本考案の第2の実施の形態に係る防滑性タイル20は、タイル基材21上にガラス粒子22が配置され、ガラス粒子22が配置された部分を凸部とする凹凸が表面に形成されている。ガラス粒子22は、ガラス粒子12と同様に、直径150μm以上450μm以下の球状であり、静電吹付けによってタイル基材21上に配置されている。ガラス粒子12は、タイル基材21上に形成された第1のプライマー層23によって前記タイル基材の表面に結合固定されている。第1のプライマー層23の厚さは、ガラス粒子12の直径よりも小さい。タイル基材21の表面を被覆しているガラス粒子22及び第1のプライマー層23の表面には、第2のプライマー層25が形成されており、その表面にはガラス層24が形成されている。すなわち、防滑性タイル20の表面は、ガラス層24によって被覆されている。
タイル基材21、ガラス粒子22、第1のプライマー層23、及びガラス層24については、それぞれ、本考案の第1の実施形態に係るタイル基材11、ガラス粒子12、第1のプライマー層13、及びガラス層14と同様であるので、詳しい説明を省略する。
タイル基材21の表面を被覆しているガラス粒子22及び第1のプライマー層23の表面に第2のプライマー層25を形成することにより、ガラス粒子22の接着強度を更に向上させることができる。第2のプライマー層25は、第1のプライマー層23と同様、硬化性を有し、流動性を有する第2の硬化性プライマー組成物よりなり、ガラス粒子22及び第1のプライマー層23の表面に塗布後硬化させることにより形成される。形成される第2のプライマー層25の厚さ、及び形成に用いることができる第2の硬化性プライマー組成物については、第1の硬化性プライマー組成物と同様であるので、詳しい説明を省略する。なお、第2の硬化性プライマー組成物は、第1の硬化性プライマー組成物と同一のものであっても異なっていてもよいが、同一であることが、接着強度や製造コスト等の観点から好ましい。
防滑性タイル20は、タイル基材21上に第1の硬化性プライマー組成物を塗布する第1の工程と、第1の硬化性プライマー組成物が塗布されたタイル基材の上に静電吹付けによりガラス粒子22を配置する第2の工程と、第1の硬化性プライマー組成物を硬化させて第1のプライマー層23を形成する第3の工程と、タイル基材21の表面を被覆しているガラス粒子22及び第1のプライマー層23の表面に第2の硬化性プライマー組成物を塗布後硬化させて、第2のプライマー層25を形成する第4の工程と、第2のプライマー層25の上にガラス層形成用組成物を塗布し、次いでガラス層形成用組成物を硬化させてガラス層24を形成する第5の工程とを有する方法により製造することができる。各工程については、本考案の第1の実施形態に係る防滑性タイル10の製造方法の対応する各工程と同様であるので、詳しい説明を省略する。
次に、本考案の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
実施例1:防滑性タイルの製造(1)
コンクリートモルタル製タイル(400×600×20mm)の表面を洗浄後、乾燥した。次いで、その表面に、ウールローラーを用いて、セラミックス樹脂プライマー(株式会社日興製ヒートレスグラスGS600用プライマー、特殊セラミックウレタン樹脂、主剤:硬化剤=9:1、110g/m)を、膜厚25〜30μmとなるように塗布した。平均粒径180〜250μmのガラス粒子(株式会社ユニオン製ユニビーズUB−1012L)を、コロナ帯電式小型静電粉体塗装機(エコロナカップXR3−100C)にセットし、エアー圧0.04mPaで、プライマーを塗布したタイルの表面に塗布した。室温で放置し、プライマーが乾燥硬化した後、その表面に、ウールローラーを用いて液体ガラス(株式会社日興製ヒートレスグラスGS600−1、SiO)を塗布し、室温で乾燥させた。液体ガラスの塗布及び乾燥を、2〜3回繰り返し、防滑性タイルを得た。
実施例2:防滑性タイルの製造例(2)
ガラス粒子として平均粒径300〜425μmのもの(株式会社ユニオン製ユニビーズUB−1315L)を用い、静電吹付け時のエアー圧を0.06mPaとした以外は、実施例1と同様の方法を用いて、防滑性タイルを製造した。
実施例3:防滑性タイルの製造(3)
コンクリートモルタル製タイル(400×600×20mm)の表面を洗浄後、乾燥した。次いで、その表面に、ウールローラーを用いて、セラミックス樹脂プライマー(株式会社日興製ヒートレスグラスGS600用プライマー、特殊セラミックウレタン樹脂、主剤:硬化剤=9:1、110g/m)を、膜厚25〜30μmとなるように塗布した。平均粒径180〜250μmのガラス粒子(株式会社ユニオン製ユニビーズUB−1012L)を、コロナ帯電式小型静電粉体塗装機(エコロナカップXR3−100C)にセットし、エアー圧0.04mPaで、プライマーを塗布したタイルの表面に塗布した。室温で放置し、プライマーが乾燥硬化した後、再度セラミックス樹脂プライマー(40g/m)を塗布後、室温で乾燥硬化させた。その表面に、ウールローラーを用いて液体ガラス(株式会社日興製ヒートレスグラスGS600−1、SiO)を塗布し、室温で乾燥させた。液体ガラスの塗布及び乾燥を、2〜3回繰り返し、防滑性タイルを得た。
実施例(1)〜(3)で得られた防滑性タイルを、屋外(建物の玄関部分)に設置し、舗装材として3ヶ月間使用した。使用後、表面性状及び防滑性に目立った劣化は観測されなかった。
本考案の第1の実施の形態に係る防滑性タイルの断面構造の模式図である。 本考案の第2の実施の形態に係る防滑性タイルの断面構造の模式図である。
符号の説明
10、20:防滑性タイル
11、21:タイル基材
12、22:ガラス粒子
13、23:第1のプライマー層
14、24:ガラス層
25:第2のプライマー層

Claims (8)

  1. タイル基材上にガラス粒子が配置され、前記ガラス粒子が配置された部分を凸部とする凹凸が表面に形成されている防滑性タイルにおいて、
    前記ガラス粒子は、直径150μm以上450μm以下の球状であり、静電吹付けによって前記タイル基材上に配置され、該ガラス粒子は、前記タイル基材上に形成された第1のプライマー層によって前記タイル基材の表面に結合固定されており、
    表面がガラス層で被覆されていることを特徴とする防滑性タイル。
  2. 前記第1のプライマー層がセラミックス変性樹脂よりなることを特徴とする、請求項1記載の防滑性タイル。
  3. 前記第1のプライマー層と前記ガラス層との間に、第2のプライマー層がさらに形成されていることを特徴とする、請求項1及び2のいずれか1項記載の防滑性タイル。
  4. 前記第2のプライマー層がセラミックス変性樹脂よりなることを特徴とする、請求項3記載の防滑性タイル。
  5. 前記ガラス層が、液体ガラスより形成されることを特徴とする、請求項1および2のいずれか1項記載の防滑性タイル。
  6. 前記ガラス層の厚さが、10μm以上かつ前記ガラス粒子の直径の1/2以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の防滑性タイル。
  7. 前記ガラス粒子の直径が150μm以上かつ250μmであり、タイル1mあたり20g以上40g以下の該ガラス粒子が前記タイル基材上に配置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の防滑性タイル。
  8. 前記ガラス粒子の直径が300μm以上かつ450μmであり、タイル1mあたり10g以上30g以下の該ガラス粒子が前記タイル基材上に配置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の防滑性タイル。
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JP2011179194A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Three K:Kk 透明性防滑シート
JP2014124383A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Noritz Corp 浴室部材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011179194A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Three K:Kk 透明性防滑シート
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