JP3140706B2 - 眼幅調整可能な双眼鏡 - Google Patents
眼幅調整可能な双眼鏡Info
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- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B7/00—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
- G02B7/02—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
- G02B7/12—Adjusting pupillary distance of binocular pairs
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- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Telescopes (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右の接眼部の間
隔が調節可能な双眼鏡に関するものであり、より詳細に
は、左右の接眼部を互いに平行な二つの軸に対して揺動
させることにより左右の接眼部の間隔を調整するタイプ
の双眼鏡に関するものである。
隔が調節可能な双眼鏡に関するものであり、より詳細に
は、左右の接眼部を互いに平行な二つの軸に対して揺動
させることにより左右の接眼部の間隔を調整するタイプ
の双眼鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、左右の接眼部を、左右の対物
光学系の最も前方のレンズの光軸に対して所定量偏心さ
せて配置し、各接眼部を夫々上記各光軸に対して揺動さ
せることにより眼幅を調整する、所謂二軸連動式の双眼
鏡が知られている。図10及び図11は、従来の二軸連
動式双眼鏡の一例を示す斜視図及び分解斜視図である。
図10に示すように、左右の接眼部103,104は、
左右の対物光学系の最も前方のレンズ101,102の
光軸XL,XRに対し所定量偏心しており、光軸XL,XR
の周りに夫々揺動可能となっている。
光学系の最も前方のレンズの光軸に対して所定量偏心さ
せて配置し、各接眼部を夫々上記各光軸に対して揺動さ
せることにより眼幅を調整する、所謂二軸連動式の双眼
鏡が知られている。図10及び図11は、従来の二軸連
動式双眼鏡の一例を示す斜視図及び分解斜視図である。
図10に示すように、左右の接眼部103,104は、
左右の対物光学系の最も前方のレンズ101,102の
光軸XL,XRに対し所定量偏心しており、光軸XL,XR
の周りに夫々揺動可能となっている。
【0003】図11に示すように、左右の接眼部10
3,104を連動して揺動させるため、左右の望遠鏡光
学系を収容する左右一対の鏡体105,106の夫々対
向する面105a,106aには、互いに係合するセク
タギア107,108が設けられている。セクタギア1
07,108は、図12(a)及び(b)に示すように
係合して、左右の鏡体105,106を連動させる。
3,104を連動して揺動させるため、左右の望遠鏡光
学系を収容する左右一対の鏡体105,106の夫々対
向する面105a,106aには、互いに係合するセク
タギア107,108が設けられている。セクタギア1
07,108は、図12(a)及び(b)に示すように
係合して、左右の鏡体105,106を連動させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
(b)に示すように、セクタギア107,108は、最
小眼幅時に鏡体105,106の上部にまで達すること
から、左右の鏡体105,106の間のスペースに、操
作つまみ等の部材を収容することができず、双眼鏡のコ
ンパクト化の妨げとなっていた。
(b)に示すように、セクタギア107,108は、最
小眼幅時に鏡体105,106の上部にまで達すること
から、左右の鏡体105,106の間のスペースに、操
作つまみ等の部材を収容することができず、双眼鏡のコ
ンパクト化の妨げとなっていた。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑み、コンパクト
な構成で左右の鏡体を連動させることができる双眼鏡を
提供することを目的とするものである。
な構成で左右の鏡体を連動させることができる双眼鏡を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明による眼幅調整可能な双眼鏡は、一方の鏡体
に、揺動軸に直交する面内において所定の長さを有する
摺動面を設けると共に、他方の鏡体に、当該摺動面に摺
接する摺動部材を設け、摺動面と摺動部材との摺接によ
って、左右の鏡体が連動して揺動するよう構成したもの
である。このように構成すれば、摺動面及び摺動部材を
左右の鏡体の所望の位置に設けることが可能になる。
め、本発明による眼幅調整可能な双眼鏡は、一方の鏡体
に、揺動軸に直交する面内において所定の長さを有する
摺動面を設けると共に、他方の鏡体に、当該摺動面に摺
接する摺動部材を設け、摺動面と摺動部材との摺接によ
って、左右の鏡体が連動して揺動するよう構成したもの
である。このように構成すれば、摺動面及び摺動部材を
左右の鏡体の所望の位置に設けることが可能になる。
【0007】そして、摺動面は、その法線方向が摺動部
材の移動方向に常に一致する形状に構成されている。こ
のように構成すれば、左右の揺動角度の変化量が常に等
しくなる上、どの作動領域でも一定の力で回転させるこ
とが可能になる。また、上記の摺動部材の移動範囲を、
左右の当該揺動軸を結んだ線分上及び該線分に対し鉛直
方向下側になるよう構成すれば、左右の鏡体の間に操作
つまみ等を設けるスペースを設けることが可能になり、
それだけ双眼鏡をコンパクトに構成することが可能にな
る。
材の移動方向に常に一致する形状に構成されている。こ
のように構成すれば、左右の揺動角度の変化量が常に等
しくなる上、どの作動領域でも一定の力で回転させるこ
とが可能になる。また、上記の摺動部材の移動範囲を、
左右の当該揺動軸を結んだ線分上及び該線分に対し鉛直
方向下側になるよう構成すれば、左右の鏡体の間に操作
つまみ等を設けるスペースを設けることが可能になり、
それだけ双眼鏡をコンパクトに構成することが可能にな
る。
【0008】なお、上記の摺動面を、一方の鏡体に設け
られたブロックに形成された溝とし、上記の摺動部材
を、当該溝に係合するピンとすると、簡単な構成で、摺
動面と摺動部材とを常時摺接状態にしておくことが可能
になる。また、溝の長手方向一端を開放端とすると、組
み付け作業がより簡単になる。さらに、溝の長手方向他
端を閉塞端とし、最小眼幅時にピンが閉塞端に当接する
よう構成すれば、揺動範囲の端部におけるストッパーが
不要になる。
られたブロックに形成された溝とし、上記の摺動部材
を、当該溝に係合するピンとすると、簡単な構成で、摺
動面と摺動部材とを常時摺接状態にしておくことが可能
になる。また、溝の長手方向一端を開放端とすると、組
み付け作業がより簡単になる。さらに、溝の長手方向他
端を閉塞端とし、最小眼幅時にピンが閉塞端に当接する
よう構成すれば、揺動範囲の端部におけるストッパーが
不要になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、実施形態の双眼鏡1の外観形状を
示す斜視図であり、図2は双眼鏡1の光学系を示す概略
図である。図2に示すように、双眼鏡1は、左右一対の
望遠鏡光学系10L、10Rを有している。左の望遠鏡
光学系10Lは、対物光学系を構成する第1及び第2レ
ンズ11L,12L、ポロプリズム正立光学系を構成す
る2つのプリズム13L,14L、及び接眼光学系を構
成する第3及び第4レンズ15L,16Lにより構成さ
れている。第2、第3、第4レンズ12L,15L,1
6Lは、第1レンズ11Lの光軸OLに対し所定量偏心
している。また、第2レンズ12Lと第3レンズ15L
の間には、視野を限定する視野枠17Lが設けられてい
る。
て説明する。図1は、実施形態の双眼鏡1の外観形状を
示す斜視図であり、図2は双眼鏡1の光学系を示す概略
図である。図2に示すように、双眼鏡1は、左右一対の
望遠鏡光学系10L、10Rを有している。左の望遠鏡
光学系10Lは、対物光学系を構成する第1及び第2レ
ンズ11L,12L、ポロプリズム正立光学系を構成す
る2つのプリズム13L,14L、及び接眼光学系を構
成する第3及び第4レンズ15L,16Lにより構成さ
れている。第2、第3、第4レンズ12L,15L,1
6Lは、第1レンズ11Lの光軸OLに対し所定量偏心
している。また、第2レンズ12Lと第3レンズ15L
の間には、視野を限定する視野枠17Lが設けられてい
る。
【0010】同様に、右の望遠鏡光学系10Rは、対物
光学系を構成する第1及び第2レンズ11R,12R、
ポロプリズム正立光学系を構成する2つのプリズム13
R,14R、及び接眼光学系を構成する第3及び第4レ
ンズ15R,16Rにより構成されている。第2、第
3、第4レンズ12R,15R,16Rは、第1レンズ
11Rの光軸ORに対し所定量偏心している。また、第
2レンズ12Rと第3レンズ15Rの間には、視野を限
定する視野枠17Rが設けられている。なお、以後の説
明において、双眼鏡1の第1レンズ11L,11R側を
前方とし、第4レンズ16L,16R側を後方とする。
光学系を構成する第1及び第2レンズ11R,12R、
ポロプリズム正立光学系を構成する2つのプリズム13
R,14R、及び接眼光学系を構成する第3及び第4レ
ンズ15R,16Rにより構成されている。第2、第
3、第4レンズ12R,15R,16Rは、第1レンズ
11Rの光軸ORに対し所定量偏心している。また、第
2レンズ12Rと第3レンズ15Rの間には、視野を限
定する視野枠17Rが設けられている。なお、以後の説
明において、双眼鏡1の第1レンズ11L,11R側を
前方とし、第4レンズ16L,16R側を後方とする。
【0011】図1に示す双眼鏡1は、接眼部18,19
が、左右の第1レンズ11L,11Rを通る光軸OL,
ORを中心として、図中矢印で示す方向に揺動すること
により、観察者の眼幅に合わせて接眼部18,19の間
隔を調節できるよう構成されているものである。以下、
この眼幅調整のための構成について説明する。
が、左右の第1レンズ11L,11Rを通る光軸OL,
ORを中心として、図中矢印で示す方向に揺動すること
により、観察者の眼幅に合わせて接眼部18,19の間
隔を調節できるよう構成されているものである。以下、
この眼幅調整のための構成について説明する。
【0012】図3は双眼鏡1の分解斜視図である。左右
の望遠光学系10L,10R(図2)は、左右一対の鏡
体3,4に収容されている。鏡体3は、第1レンズ11
Lの光軸OLを中心とする円筒部材である第1鏡筒31
と、該第1鏡筒に対し所定量偏心して設けられた第3鏡
筒33と、両鏡筒の中間の第2鏡筒32により構成され
ている。第1レンズ11Lは第1鏡筒31に収容され、
第2レンズ12Lとプリズム13L,14L(図2)は
第2鏡筒32に収容される。第3及び第4レンズ15
L,16L(図2)は第3鏡筒33に収容され、この第
3鏡筒33の後部が接眼部18となる。
の望遠光学系10L,10R(図2)は、左右一対の鏡
体3,4に収容されている。鏡体3は、第1レンズ11
Lの光軸OLを中心とする円筒部材である第1鏡筒31
と、該第1鏡筒に対し所定量偏心して設けられた第3鏡
筒33と、両鏡筒の中間の第2鏡筒32により構成され
ている。第1レンズ11Lは第1鏡筒31に収容され、
第2レンズ12Lとプリズム13L,14L(図2)は
第2鏡筒32に収容される。第3及び第4レンズ15
L,16L(図2)は第3鏡筒33に収容され、この第
3鏡筒33の後部が接眼部18となる。
【0013】同様に、鏡体4は、第1レンズ11Rの光
軸ORを中心とする円筒部材である第1鏡筒41と、該
第1鏡筒に対し所定量偏心して設けられた第3鏡筒43
と、両鏡筒の中間の第2鏡筒42により構成されてい
る。第1レンズ11Rは、第1鏡筒41に収容され、第
2レンズ12Rとプリズム13R,14R(図2)は第
2鏡筒42に収容される。第3及び第4レンズ15R,
16R(図2)は第3鏡筒43に収容され、この第3鏡
筒43の後部が接眼部19となる。
軸ORを中心とする円筒部材である第1鏡筒41と、該
第1鏡筒に対し所定量偏心して設けられた第3鏡筒43
と、両鏡筒の中間の第2鏡筒42により構成されてい
る。第1レンズ11Rは、第1鏡筒41に収容され、第
2レンズ12Rとプリズム13R,14R(図2)は第
2鏡筒42に収容される。第3及び第4レンズ15R,
16R(図2)は第3鏡筒43に収容され、この第3鏡
筒43の後部が接眼部19となる。
【0014】左右の鏡体3,4は、フレーム2と押え板
5によって前後から挟まれて保持される。フレーム2に
は、左右一対の円形のボア21,22が形成されてお
り、第1鏡筒31,41がボア21,22に挿入される
と、第1鏡筒31,41の外周面とボア21,22の内
周面とが摺接するよう構成されている。また、フレーム
2の上端部には、後方に向かって延び、後端面にねじ孔
を有する左右一対の延出部25,26が形成されてい
る。また、フレーム2の下端には、後方に向かって延
び、後端面にねじ孔を有する延出部27が形成されてい
る。
5によって前後から挟まれて保持される。フレーム2に
は、左右一対の円形のボア21,22が形成されてお
り、第1鏡筒31,41がボア21,22に挿入される
と、第1鏡筒31,41の外周面とボア21,22の内
周面とが摺接するよう構成されている。また、フレーム
2の上端部には、後方に向かって延び、後端面にねじ孔
を有する左右一対の延出部25,26が形成されてい
る。また、フレーム2の下端には、後方に向かって延
び、後端面にねじ孔を有する延出部27が形成されてい
る。
【0015】第2鏡筒32,42の後端で且つ光軸O
L,ORの延長線上には、窪み321,421が形成され
ている。また、押え板5の、第2鏡筒32,42の窪み
321,421に対応する位置には、孔53,54が形
成されている。押え板5は、第2鏡筒32,42の窪み
321,421と孔53,54との間にボール51,5
2を挟んだ状態で、フレーム2の延出部25,26,2
7にねじ止めされる。かくして、左右の鏡体3,4は、
フレーム2と押え板5との間に挟まれた状態で、光軸O
L,ORを中心に揺動可能に保持される。
L,ORの延長線上には、窪み321,421が形成され
ている。また、押え板5の、第2鏡筒32,42の窪み
321,421に対応する位置には、孔53,54が形
成されている。押え板5は、第2鏡筒32,42の窪み
321,421と孔53,54との間にボール51,5
2を挟んだ状態で、フレーム2の延出部25,26,2
7にねじ止めされる。かくして、左右の鏡体3,4は、
フレーム2と押え板5との間に挟まれた状態で、光軸O
L,ORを中心に揺動可能に保持される。
【0016】なお、フレーム2に対する左右の鏡体3,
4の光軸OL,OR方向の位置決めのため、第1鏡筒3
1,41の外周にはショルダー311,411が形成さ
れており、ボア21,22の内部にはショルダー31
1,411に当接する当接部211,221(221は
図示せず)が設けられている。押え板5により後方から
付勢されることにより、ショルダー311,411が当
接部211,221に当接し、フレーム2に対する左右
の鏡体3,4の光軸方向の位置決めがなされる。
4の光軸OL,OR方向の位置決めのため、第1鏡筒3
1,41の外周にはショルダー311,411が形成さ
れており、ボア21,22の内部にはショルダー31
1,411に当接する当接部211,221(221は
図示せず)が設けられている。押え板5により後方から
付勢されることにより、ショルダー311,411が当
接部211,221に当接し、フレーム2に対する左右
の鏡体3,4の光軸方向の位置決めがなされる。
【0017】実施形態の双眼鏡1は、第1レンズ11
L,11Rを光軸OL,ORに沿って移動することにより
焦点調整を行い、右の第1レンズ11Rを光軸ORに沿
って移動することにより左右の視度差の調整を行うよう
構成されている。また、双眼鏡1は、第2レンズ12
L,12R(図2)と第3レンズ15L,15R(図
2)を光軸OL,ORと平行に移動することにより、変倍
を行うよう構成されている。
L,11Rを光軸OL,ORに沿って移動することにより
焦点調整を行い、右の第1レンズ11Rを光軸ORに沿
って移動することにより左右の視度差の調整を行うよう
構成されている。また、双眼鏡1は、第2レンズ12
L,12R(図2)と第3レンズ15L,15R(図
2)を光軸OL,ORと平行に移動することにより、変倍
を行うよう構成されている。
【0018】焦点調整を行うためのための回転操作つま
み91はフレーム2の上部に配置され、視度差調整及び
変倍操作を行うためのための回転操作つまみ92,93
は、押え板5の後方の後端カバー6の上部に配置されて
いる。ここでは、焦点調整・視度差調整・変倍のための
構成についての説明は省略する。
み91はフレーム2の上部に配置され、視度差調整及び
変倍操作を行うためのための回転操作つまみ92,93
は、押え板5の後方の後端カバー6の上部に配置されて
いる。ここでは、焦点調整・視度差調整・変倍のための
構成についての説明は省略する。
【0019】図4は左右の鏡体3,4を取り出して示す
斜視図である。眼幅調整時に左右の接眼部を連動して揺
動させるため、左右の第2鏡筒32,42には、連動機
構7が設けられている。連動機構7は、左の第2鏡筒3
2から右の第2鏡筒に向けて突出形成されたブロック7
2と、該ブロックに形成された溝71と、右の第2鏡筒
42に設けられ溝71に係合するピン73と、ピン73
の長手方向両端を保持するブラケット74とにより構成
される。溝71は光軸OLに直交する面内において所定
の曲線を描く所定長さの摺動面を持っている。また、溝
71の一端は開放端となっており、ピン73を簡単に組
み付けることができるよう構成されている。
斜視図である。眼幅調整時に左右の接眼部を連動して揺
動させるため、左右の第2鏡筒32,42には、連動機
構7が設けられている。連動機構7は、左の第2鏡筒3
2から右の第2鏡筒に向けて突出形成されたブロック7
2と、該ブロックに形成された溝71と、右の第2鏡筒
42に設けられ溝71に係合するピン73と、ピン73
の長手方向両端を保持するブラケット74とにより構成
される。溝71は光軸OLに直交する面内において所定
の曲線を描く所定長さの摺動面を持っている。また、溝
71の一端は開放端となっており、ピン73を簡単に組
み付けることができるよう構成されている。
【0020】図5、図6及び図7は眼幅が最大、中間、
最小の場合の連動機構7を示す図である。図5に示すよ
うに、眼幅が最大の時には、ブロック72とピン73は
夫々水平面(2つの揺動軸:光軸OL,ORを含む面)か
ら下方に約30°傾斜している。そして、ピン73は溝
71の開放端近傍に摺接している。なお、図5に示す最
大眼幅の状態では、ブロック72とピン73は、フレー
ム2下端部の延出部27に上方から当接している。即
ち、延出部27が、鏡体3,4の揺動を規制するストッ
パーとなっている。
最小の場合の連動機構7を示す図である。図5に示すよ
うに、眼幅が最大の時には、ブロック72とピン73は
夫々水平面(2つの揺動軸:光軸OL,ORを含む面)か
ら下方に約30°傾斜している。そして、ピン73は溝
71の開放端近傍に摺接している。なお、図5に示す最
大眼幅の状態では、ブロック72とピン73は、フレー
ム2下端部の延出部27に上方から当接している。即
ち、延出部27が、鏡体3,4の揺動を規制するストッ
パーとなっている。
【0021】左右いずれかの鏡体を揺動させると、ピン
73と溝71との摺接によって、他方の鏡体も連動して
揺動する。即ち、右の鏡体4を揺動させると、ピン73
が溝71を付勢して左の鏡体3を揺動させ、左の鏡体3
を揺動させると、溝71がピン73を付勢して右の鏡体
4を揺動させる。左右の鏡体3,4を図5に示す状態か
ら眼幅を狭める方向に揺動させると、図6に示すよう
に、ピン73は溝71に対し相対摺動し、ブロック72
とピン73は夫々水平に近づく。そして、図7に示すよ
うに、ピン73が溝71の閉塞端に達した状態で、ブロ
ック72とピン73は水平になり、眼幅は最小となる。
73と溝71との摺接によって、他方の鏡体も連動して
揺動する。即ち、右の鏡体4を揺動させると、ピン73
が溝71を付勢して左の鏡体3を揺動させ、左の鏡体3
を揺動させると、溝71がピン73を付勢して右の鏡体
4を揺動させる。左右の鏡体3,4を図5に示す状態か
ら眼幅を狭める方向に揺動させると、図6に示すよう
に、ピン73は溝71に対し相対摺動し、ブロック72
とピン73は夫々水平に近づく。そして、図7に示すよ
うに、ピン73が溝71の閉塞端に達した状態で、ブロ
ック72とピン73は水平になり、眼幅は最小となる。
【0022】このように、本実施形態の双眼鏡では、ピ
ン73と溝71との係合を利用して左右の鏡体3,4の
連動を行うよう構成したため、図7に示すように左右の
鏡体3,4の間に有効な空間Cが形成される。そのた
め、前述の操作つまみ9等を空間Cに収容し、双眼鏡の
縦寸法を縮小することが可能になる。
ン73と溝71との係合を利用して左右の鏡体3,4の
連動を行うよう構成したため、図7に示すように左右の
鏡体3,4の間に有効な空間Cが形成される。そのた
め、前述の操作つまみ9等を空間Cに収容し、双眼鏡の
縦寸法を縮小することが可能になる。
【0023】図8に、上記の眼幅調整過程におけるピン
73と溝71との係合状態を詳細に示す。比較のため、
図9に、溝71を直線形状に構成した場合のピン73と
溝71との係合状態を示す。図8及び図9において、θ
は右の鏡体4の揺動角、即ちピン73と右の揺動中心
(光軸OR)とを結ぶ線分と、水平面(光軸OL,ORを
含む面)との成す角度である。最小眼幅時にはθ=0
°、最大眼幅時にはθ=30°である。
73と溝71との係合状態を詳細に示す。比較のため、
図9に、溝71を直線形状に構成した場合のピン73と
溝71との係合状態を示す。図8及び図9において、θ
は右の鏡体4の揺動角、即ちピン73と右の揺動中心
(光軸OR)とを結ぶ線分と、水平面(光軸OL,ORを
含む面)との成す角度である。最小眼幅時にはθ=0
°、最大眼幅時にはθ=30°である。
【0024】ピン73は右の揺動中心(光軸OR)の周
りに円運動する。ここで、図9に示すように、溝71を
直線形状に構成した場合には、θが大きくなるにつれ
て、溝71の摺動面の法線方向Nがピン73の回転中心
(右の揺動中心:光軸OR)に向かう方向に近くなる。
従って、例えば最大眼幅の状態(θ=30°)から左の
鏡体3を内側(反時計回りに)に揺動させようとする
と、溝71がピン73を押す力のうち、ピン73の回転
中心に向かう方向の成分が大きくなり、動きが渋くな
る。また、θが一定の変化量で増加するのに対して右の
揺動角の変化量が減少するため、左右の揺動角に差が生
じ接眼部の動作が非対称になる。
りに円運動する。ここで、図9に示すように、溝71を
直線形状に構成した場合には、θが大きくなるにつれ
て、溝71の摺動面の法線方向Nがピン73の回転中心
(右の揺動中心:光軸OR)に向かう方向に近くなる。
従って、例えば最大眼幅の状態(θ=30°)から左の
鏡体3を内側(反時計回りに)に揺動させようとする
と、溝71がピン73を押す力のうち、ピン73の回転
中心に向かう方向の成分が大きくなり、動きが渋くな
る。また、θが一定の変化量で増加するのに対して右の
揺動角の変化量が減少するため、左右の揺動角に差が生
じ接眼部の動作が非対称になる。
【0025】そこで、本実施形態では、図8に示すよう
に、溝71の摺動面を、その法線方向が常にピン73の
回転方向に向かうよう構成している。このように構成す
れば、左右の揺動角を常に等しくすることができるた
め、接眼部が左右対称に揺動する。また、溝71がピン
73を押す力が常にピン73の回転方向に働くため、ど
の作動領域でも一定の力で回転させることが可能にな
る。
に、溝71の摺動面を、その法線方向が常にピン73の
回転方向に向かうよう構成している。このように構成す
れば、左右の揺動角を常に等しくすることができるた
め、接眼部が左右対称に揺動する。また、溝71がピン
73を押す力が常にピン73の回転方向に働くため、ど
の作動領域でも一定の力で回転させることが可能にな
る。
【0026】以上説明したように、本実施形態の双眼鏡
では、ピン73と溝71との係合を利用して左右の鏡体
3,4の連動を行うよう構成したため、図7に示すよう
に左右の鏡体3,4の間に有効な空間Cが形成される。
そのため、前述の操作つまみ91を空間Cに収容し、双
眼鏡の縦寸法を縮小することが可能になる。
では、ピン73と溝71との係合を利用して左右の鏡体
3,4の連動を行うよう構成したため、図7に示すよう
に左右の鏡体3,4の間に有効な空間Cが形成される。
そのため、前述の操作つまみ91を空間Cに収容し、双
眼鏡の縦寸法を縮小することが可能になる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の眼幅調整
可能な双眼鏡によると、摺動面と摺動部材との摺接を利
用して左右の鏡体を連動するよう構成したため、ギア連
動の場合よりも、左右の鏡体の間の空間を有効に活用す
ることが可能になる。これにより、コンパクトな構成で
左右の鏡体を連動させることが可能になる。
可能な双眼鏡によると、摺動面と摺動部材との摺接を利
用して左右の鏡体を連動するよう構成したため、ギア連
動の場合よりも、左右の鏡体の間の空間を有効に活用す
ることが可能になる。これにより、コンパクトな構成で
左右の鏡体を連動させることが可能になる。
【図1】実施形態の双眼鏡の外観形状を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】図1の双眼鏡の光学系を示す図である。
【図3】図1の双眼鏡の分解斜視図である。
【図4】図1の双眼鏡の左右の鏡体を取り出して示す斜
視図である。
視図である。
【図5】最大眼幅時の連動機構を示す図である。
【図6】中間眼幅時の連動機構を示す図である。
【図7】最小眼幅時の連動機構を示す図である
【図8】連動機構を示す図である。
【図9】連動機構を示す図である。
【図10】従来の双眼鏡の一例を示す斜視図である。
【図11】図10の双眼鏡の分解斜視図である。
【図12】図10の双眼鏡の眼幅調整時の連動機構を示
す図である。
す図である。
1 双眼鏡 2 フレーム 3、4 鏡筒 31、41 第1鏡筒 32、42 第2鏡筒 5 押え板 7 連動機構 71 溝 72 ブロック 73 ピン 74 ブラケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 23/18
Claims (7)
- 【請求項1】 左右の望遠鏡光学系を収容する左右一対
の鏡体を、2本の平行な揺動軸を中心として夫々揺動可
能に構成した双眼鏡において、 一方の鏡体に、前記揺動軸に直交する面内において所定
の長さを有する摺動面を設けると共に、他方の鏡体に、
前記摺動面に摺接する摺動部材を設け、前記摺動面は、その法線方向が、前記摺動部材の移動方
向に常に一致する形状に形成され、 前記摺動面と前記摺動部材との摺接によって、左右の鏡
体が連動して揺動するよう構成した眼幅調整可能な双眼
鏡。 - 【請求項2】 前記揺動軸は、前記左右の望遠鏡光学系
に属する各対物光学系の夫々最も前方のレンズの光軸で
あること、を特徴とする請求項1に記載の眼幅調整可能
な双眼鏡。 - 【請求項3】 前記摺動部材の移動範囲は、左右の前記
揺動軸を結んだ線分上及び該線分に対し鉛直方向下側で
あること、を特徴とする請求項1又は2に記載の眼幅調
整可能な双眼鏡。 - 【請求項4】 前記摺動面は、前記一方の鏡体から前記
他方の鏡体に向けて突出形成されたブロックに形成され
た溝であり、 前記摺動部材は、前記溝に係合するピンであること、を
特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の眼幅調整
可能な双眼鏡。 - 【請求項5】 前記溝の長手方向一端は開放端であるこ
と、を特徴とする請求項4に記載の眼幅調整可能な双眼
鏡。 - 【請求項6】 前記溝の長手方向他端は閉塞端であり、
最小眼幅時には、前記ピンが前記閉塞端に当接するこ
と、を特徴とする請求項5に記載の眼幅調整可能な双眼
鏡。 - 【請求項7】 最大眼幅時に前記ブロックに当接するこ
とにより、左右の鏡体の揺動を規制するストッパー部材
をさらに備えたこと、を特徴とする請求項4から6のい
ずれかに記載の眼幅調整可能な双眼鏡。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09029616A JP3140706B2 (ja) | 1997-01-29 | 1997-01-29 | 眼幅調整可能な双眼鏡 |
US09/014,978 US5973830A (en) | 1997-01-29 | 1998-01-28 | Binocular with interpupillary adjustment mechanism |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09029616A JP3140706B2 (ja) | 1997-01-29 | 1997-01-29 | 眼幅調整可能な双眼鏡 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10213753A JPH10213753A (ja) | 1998-08-11 |
JP3140706B2 true JP3140706B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=12281019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09029616A Expired - Fee Related JP3140706B2 (ja) | 1997-01-29 | 1997-01-29 | 眼幅調整可能な双眼鏡 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5973830A (ja) |
JP (1) | JP3140706B2 (ja) |
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JP3595468B2 (ja) | 1999-11-02 | 2004-12-02 | ペンタックス株式会社 | 双眼鏡とその製造方法 |
JP3595469B2 (ja) | 1999-11-09 | 2004-12-02 | ペンタックス株式会社 | 双眼鏡の合焦装置 |
JP2003107367A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-09 | Pentax Corp | 撮影機能を有する観察装置 |
TWI281553B (en) * | 2005-04-01 | 2007-05-21 | Asia Optical Co Inc | Eye span adjustment mechanism for optic apparatus |
US7675678B2 (en) * | 2005-11-08 | 2010-03-09 | Perioptix | Locking inter-pupillary distance and convergence adjustment mechanism |
DE102007020529B4 (de) * | 2007-05-02 | 2010-11-04 | Minox Gmbh Optische Und Feinmechanische Werke | Binokulares Fernglas |
DE102012205352B4 (de) * | 2012-02-24 | 2022-12-08 | Rohde & Schwarz GmbH & Co. Kommanditgesellschaft | Adapter für einen Tastkopf zur Messung eines differenziellen Signals |
TWI548394B (zh) * | 2012-09-24 | 2016-09-11 | 榮晶生物科技股份有限公司 | 影像偵測裝置及影像偵測方法 |
AT520473B1 (de) * | 2017-09-22 | 2019-07-15 | Swarovski Optik Kg | Drehgelenk für ein fernoptisches Instrument |
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US2988955A (en) * | 1958-12-15 | 1961-06-20 | Goto Sampei | Binocular provided with an improved interlocking device between a pair of ocular systems |
US4620874A (en) * | 1984-06-28 | 1986-11-04 | Btl Specialty Resins Corporation | Metal modified phenolic resin color developers |
US4659194A (en) * | 1984-10-15 | 1987-04-21 | Sears, Roebuck And Co. | Binocular focusing mechanism |
US5071242A (en) * | 1988-04-26 | 1991-12-10 | Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Binocular with interocular adjustment while maintaining objective lenses spacing constant |
DE4244161A1 (en) * | 1991-12-26 | 1993-07-01 | Asahi Optical Co Ltd | Automatic focus field glasses - have lens which can be moved in direction of optical axis for sharp adjustment and lenses movable along optical axis for varying refractory force |
-
1997
- 1997-01-29 JP JP09029616A patent/JP3140706B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1998
- 1998-01-28 US US09/014,978 patent/US5973830A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10213753A (ja) | 1998-08-11 |
US5973830A (en) | 1999-10-26 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |