JP3140705B2 - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

シリンダヘッドガスケット

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JP3140705B2
JP3140705B2 JP09001758A JP175897A JP3140705B2 JP 3140705 B2 JP3140705 B2 JP 3140705B2 JP 09001758 A JP09001758 A JP 09001758A JP 175897 A JP175897 A JP 175897A JP 3140705 B2 JP3140705 B2 JP 3140705B2
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収 相沢
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダヘッドと
シリンダブロックとの間に介装されるシリンダヘッドガ
スケットに関し、特に、グロメット類を設けずに構成さ
れるシリンダヘッドガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、シリンダヘッドとシリンダブ
ロックとの間に介装されるシリンダヘッドガスケット
で、複数の金属製薄板を積層してなるものには、図2に
示すようなものがあり、これらのガスケットには、それ
に穿設された燃焼室孔や流体孔部まわりのシール性を高
めるために、種々の工夫が施されている。図2(A)の
ガスケット20は、積層された薄板21〜25のうちの
薄板21を燃焼室孔や流体孔部まわりに沿って折り返
し、折り返した薄板21により薄板22及び25に形成
されたビードが押圧されるようにして、かかる部位のシ
ール面圧を確保している。また、同図(B)のガスケッ
ト30は、積層された薄板31〜35のうちの外側の薄
板31及び35にビードが形成され、かかるビードが直
接所謂グロメット36により押圧されるようにして、か
かるグロメット36の部位、即ち、燃焼室孔や流体孔部
位のシール面圧を確保している。また更に、同図(C)
のガスケット40は、積層された薄板41〜45のうち
の内側の薄板42及び44にビードが形成され、かかる
ビードがこれら薄板41及び45により押圧されるよう
にして、薄板41及び45の、燃焼室孔や流体孔部に臨
む端部を折曲させグロメット46により被包しつつ、燃
焼室孔や流体孔部位のシール面圧を確保している。
【0003】このように、これらのガスケットには、そ
れに穿設された燃焼室孔や流体孔部まわりのシール性を
高めるためのグロメットが設けられ、かかるグロメット
は、それがビードを直接押圧するようにしたものか否か
を問わず、燃焼室孔や流体孔部に臨む積層薄板の端部を
被包するように設けられている。したがって、これらの
ガスケットは、上述のようなグロメットが設けられるこ
とを前提として構成されるものである。尚、上述した図
2(A)のガスケットには、グロメット自体は設けられ
ていないが、薄板を折り返すことによりグロメットを設
けたのと同様の効果を生ぜしめており、したがって、か
かるガスケットも、グロメットが設けられることを前提
として構成されるものの範疇に入ると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなグロメットをガスケットの燃焼室孔や流体孔部まわ
りに設けたり、或いは薄板を折り返したりする加工は、
ガスケット製作の上で工数を要するものであり、また、
グロメットを組み込んだり、或いは薄板を折り返したり
する際、そのシール性に配慮しなければならないことに
加え、グロメットがビードを直接押圧する場合には、そ
れが均等に押圧するようにビードの位置や大きさを調整
する必要があり、ガスケット製作の上で工数を要するも
のである。本発明の目的は、燃焼室孔や流体孔部のシー
ル性を確保しつつ、製作に工数を要しない安価で、フロ
ー破壊や剥離が生じにくく、また、シリンダヘッドやブ
ロック等からの熱影響によるクリープ現象が生じにくい
シリンダヘッドガスケットを提供することにある。ま
た、本発明の目的は、薄板に施される被覆層の厚さをそ
の被覆層が接する部材に応じて変えてガスケット自体の
全高を抑え、シール性を確保しつつ、製作上の工数を要
しない安価なシリンダヘッドガスケットを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のシリンダヘッド
ガスケットは、複数の金属製薄板を積層するとともに、
積層薄板のうち最外側の薄板間で挟まれたものの中から
いくつかを選定し、選定されたものに適宜数のビード加
工を施し、更に、最外側の薄板の表面を、ゴム材と繊維
材とで構成される複合材により被覆するとともに、ビー
ド加工が施されている薄板を除くものを当該複合材によ
り被覆し、かかる被覆層を隔ててビード加工を施してな
るものを含む薄板が積層されるようにしたものである。
上記ビード加工は、通常、最外側の薄板には施されな
い。けだし、ビード加工によってたわみやねじれを生じ
所定の平面度を維持することが困難になる場合があるか
らである。このために、ガスケットの全高や使用条件を
考慮して、最外側の薄板を除く積層薄板の中から所定の
いくつかの薄板を選ぶとともに、これらの薄板に形成す
るビードの位置や形状等を決定する。
【0006】また、上記被覆層は、互いに隣接する薄板
の少なくとも一方に施され、かかる被覆層を隔てて各薄
板が積層される。但し、ビード加工された薄板に対して
は被覆層は施されない。けだし、施された被覆層が、ビ
ード加工のところで剥がれたり、フローし易くなるから
である。ところで、金属製薄板は、表面処理鋼板のみな
らず、例えばアルミニウムやステンレス鋼板等が用いら
れ、また、複合材は、より具体的にはニトリルゴムやク
ロロプレンゴム等のゴム材、並びにグラファイトやマイ
カ等のフィラー、ガラス繊維等の無機繊維及び芳香族ポ
リアミド繊維等の有機繊維から構成されるものである。
れにより、本ガスケットは、ビードを押圧することに
より被覆層の機密性が保持されるので、グロメット類を
用いずとも燃焼室孔や流体孔部のシール性を従来と同様
に確保でき、したがって、ガスケット製作に工数を要せ
ず安価に製作することができることに加え、被覆層をゴ
ム系や樹脂系材で構成したときに比し、フロー破壊や剥
離が生じにくく、また、シリンダヘッドやブロック等か
らの熱影響によるクリープ現象が生じにくくなる。
【0007】また、本発明のシリンダヘッドガスケット
は、積層された複数の金属製薄板のうち最外側の薄板表
面に施した被覆層を、これらの積層薄板のうち互いに隣
接する薄板を隔てて形成される被覆層より厚くしてなる
ものである。これにより、本ガスケットは、ガスケット
製作上の工数を要せずに従来と同様のシール性を確保で
きることに加え、最外側の厚い被覆層が、相手部材であ
るヘッドやブロックの加工面と接し、この加工面の粗さ
等を吸収するとともに、薄板同士が、その間の機密性を
保持する程度に薄い被覆層を介して隣接するようにし
て、不必要に被覆層を厚く形成しないようにしているた
め、ガスケット自体の全高を抑えることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図1
を参照して説明する。本実施の形態に係るシリンダヘッ
ドガスケット1は、図1に示すように、シリンダヘッド
2とシリンダブロック3との間に介装されるものであ
り、表面処理された3枚の鋼板製薄板4〜6を積層して
なるもので、このうちの最外側の薄板4及び6の表面、
即ち、ヘッド2及びブロック3との接合面側には、複合
材により所要の被覆層7がそれぞれ施され、また、薄板
4及び6の裏面、即ち、上記被覆層7が施された面と反
対側の薄板5との接合面側には、上述したのと同種の複
合材により所要の被覆層8がそれぞれ施され、この被覆
層8を隔てて薄板4〜6が積層されており、この被覆層
8は、上記被覆層7より薄く形成されている。但し、薄
板5に対しては、後述するビード加工が施されるために
上記被覆層8は施されない。
【0009】ところで、上述のように被覆層7、8の厚
さを相違させると、ガスケット1が介装される相手部
材、即ち、ヘッド2及びブロック3の面粗さ等を被覆層
7で吸収し、これより薄い被覆層8では薄板間の機密性
を保持するようにして、被覆層8を不必要に厚く形成し
ないようにすることにより、ガスケット1自体の全高を
抑えることができる。この場合、被覆層7及び8の厚さ
は、ガスケット1の全高に加え、それを構成する薄板4
〜6の面粗さ、及びビード加工が施された薄板5の平面
度、並びに上述したヘッド2やブロック3の面粗さ等の
精度をも考慮して種々に選定しなければならないが、一
般的には、被覆層7は、100μm以上とするのが好ま
しく、また、被覆層8は、50μm以下とするのが好ま
しい。尚、本実施の形態では、同じ厚さの被覆層7を薄
板4及び6の表面に形成した場合について説明したが、
これに限ることなく、ヘッド2及びブロック3のそれぞ
れの面粗さ等によって異なるように形成してもよい。こ
のことは、被覆層8に関しても薄板4〜6の面粗さ等に
よっては同様のことが言える。
【0010】ところで、本ガスケット1には、薄板5に
ビード加工が施され、ビード加工が施された近傍の流体
孔部1aにはグロメット類は設けられておらず、流体孔
部1aに臨む積層薄板4〜6の端部は、この流体孔部1
aを流れる流体に直接接触している。かかるビード加工
は、薄板5に穿設された流体孔部1a周りに、例えば適
宜な大きさで、図1(B)に示すような下方に凸型の突
部9を形成せしめたもので、本ガスケット1には、この
ような突部9が薄板5の片側面にのみ形成されており、
薄板5は、突部9が形成された部位を含め、上述のよう
に被覆層8を隔てて、薄板4及び6にサンドイッチ状に
積層されている。
【0011】このようにして本ガスケット1は、グロメ
ット類を設けずに、流体孔部1a周りに形成されたビー
ドを押圧することにより被覆層の機密性を保持してその
部位のシール性を確保しようとするもので、ガスケット
製作に工数を要せず、したがって安価に製作することが
できるものである。また、本ガスケット1は、積層した
薄板4〜6に被覆層7や8を形成する構造としているた
め、上述のようにガスケット1の全高を調整することが
できることに加え、高荷重が付与されてヘッド2とブロ
ック3との間に介装されても、被覆層7や8によって圧
縮変形が可能となり、ヘッド2やブロック3の変形にも
追従し易くなる、という更なる効果を生ずる。また、本
実施の形態のように、被覆層7及び8に複合材を使用す
れば、ゴム系や樹脂系材を用いたときに比し、フロー破
壊や剥離が生じにくく、また、ブロック3等からの熱影
響によるクリープ現象が生じにくくなる、という効果を
も生ずる。
【0012】本実施の形態では、生産性やコストの観点
から最も多用されると考えられる3の薄板4〜6を積層
し、そのうちの一枚の薄板5にビード加工を施してなる
ものについて説明したが、ガスケットの使用条件によっ
ては、4枚以上の薄板を積層し、そのうちの数枚の薄板
にビード加工を施すようにしたものであってもよい。
【0013】
【発明の効果】本発明のシリンダヘッドガスケットによ
れば、燃焼室孔や流体孔部のシール性を確保しつつ、工
数を要しないで安価に製作することができ、しかも、フ
ロー破壊や剥離が生じにくく、また、シリンダヘッドや
ブロック等からの熱影響によるクリープ現象が生じにく
くなる。また、本発明のシリンダヘッドガスケットによ
れば、上述の効果に加え、薄板に施される被覆層の厚さ
をその被覆層が接する部材に応じて変えてガスケット自
体の全高を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係るシリンダヘッドガスケッ
トの平面図及びその流体孔部の拡大A−A断面図であ
る。
【図2】 従来のシリンダヘッドガスケットの流体孔部
の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッドガスケット 4〜6 薄板 7,8 被覆層 9 突部(ビード)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の金属製薄板を積層するとともに、
    該積層薄板のうち最外側の薄板間で挟まれたものの中か
    らいくつかを選定し、該選定されたものに適宜数のビー
    ド加工を施してなるシリンダヘッドガスケットであっ
    て、前記最外側の薄板の表面を、ゴム材と繊維材とで構
    成される複合材により被覆するとともに、前記積層薄板
    の、前記ビード加工を施してなるものを除く薄板に前記
    複合材を被覆して、該被覆層を隔てて前記ビード加工を
    施してなるものを含む薄板を積層させてなることを特徴
    とするシリンダヘッドガスケット。
  2. 【請求項2】 前記最外側の薄板表面の被覆層を、前記
    互いに隣接する薄板を隔てて形成される被覆層より厚く
    形成したことを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘ
    ッドガスケット。
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