JP3140261B2 - 混合紡糸繊維の延伸方法 - Google Patents

混合紡糸繊維の延伸方法

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JP3140261B2
JP3140261B2 JP05141987A JP14198793A JP3140261B2 JP 3140261 B2 JP3140261 B2 JP 3140261B2 JP 05141987 A JP05141987 A JP 05141987A JP 14198793 A JP14198793 A JP 14198793A JP 3140261 B2 JP3140261 B2 JP 3140261B2
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stretching
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民男 山本
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  • Artificial Filaments (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は混合紡糸繊維の延伸方法
に関するものであり、更に詳しくは脂肪族ポリアミドと
ポリオレフィンからなる混合紡糸繊維の延伸方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、混合紡糸繊維は繊維特性の改良、
繊維構成成分の一成分を除去して特殊な形状繊維として
広く利用されている。特に海島型混合紡糸繊維の海成分
を溶解除去し、超極細繊維束となしたものは人工皮革と
して最も多く利用されている。また、混合紡糸繊維を安
定に製造するための紡糸方法についても多数提案されて
きている。しかしながら、混合紡糸繊維の延伸方法に関
する提案は比較的少なく、特に延伸温度に関する提案が
少ない。特開平3―51314号公報の実施例にナイロ
ン―6とポリプロピレンからなる混合紡糸繊維を95℃
の熱水中で延伸する例があり、比較的高い温度で延伸し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】その理由としては、ポ
リアミドとポリオレフィンは非相溶性で接着性が乏しい
ため延伸しにくく、より均一な延伸を行なうため比較的
高い温度で延伸していたものと考えられるが、上記の温
度で延伸すると単糸切れが非常に多く、高倍率延伸が不
可能であった。
【0004】本発明は、ポリアミドとポリオレフィンと
からなる混合紡糸繊維を延伸する際の単糸切れが少な
く、高倍率延伸が可能な延伸方法を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ポリアミド
とポリオレフィンとからなる混合紡糸繊維を単糸切れな
く安定に延伸する方法について鋭意検討した結果本発明
に到達したものである。
【0006】即ち、本発明は、脂肪族ポリアミドを分散
成分、ポリオレフィンを分散媒成分とする混合紡糸され
た未延伸繊維を延伸するに際し、延伸温度を10〜50
℃の範囲にすることを特徴とする混合紡糸繊維の延伸方
法である。
【0007】本発明における脂肪族ポリアミドは、ナイ
ロン―6、ナイロン―66、ナイロン―610、ナイロ
ン―12から選ばれた少なくとも1種類のポリマーであ
り、これらには少量の第3成分が共重合されていてもよ
い。またかかるポリアミド中には、カーボンブラック、
酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイソ、炭酸カル
シウム、金属粉末、有機顔料、無機顔料から選ばれた少
なくとも1種類の添加剤が配合されていてもよく、カー
ボンブラックおよび/または酸化チタンが好適に用いら
れる。一方、分散媒成分のポリオレフィンは、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブチレンおよびこれらに少
量の第3成分が共重合されたポリオレフィンから選ばれ
た少なくとも1種類のポリマーであり特に熱トルエン可
溶性ポリマーが好ましい。なかでもコストおよび性能面
からは、分散成分としてナイロン―6および/またはナ
イロン―66が好適であり、分散媒成分としてはポリエ
チレンが好適である。
【0008】本発明の混合紡糸繊維の紡糸は、非相溶性
の溶融ポリマーを紡糸する関係上、単成分ポリマーの紡
糸より難しい。従って、紡糸パフォーマンスを向上させ
るため少量の相溶化剤を添加したり、紡糸口金に工夫を
加えたり、ノズルから吐出された液体糸を速やかに固体
糸にするための急冷却を行なったりすることが好まし
い。なお、分散成分の混合比率は30〜70重量%、好
ましくは40〜60重量%である。混合比率が30重量
%より低い場合は、溶解除去成分が増えるためコストが
高くなり、混合比率が70重量%を越えると分散(島)
成分の島形状が複雑かつ不安定となるため好ましくな
い。
【0009】混合紡糸された未延伸繊維は10〜50
℃、好ましくは15〜45℃の範囲の延伸温度で延伸す
る。延伸温度が10℃より低くなると延伸時の単糸切れ
が多くなり、実用上は15℃以上が好適である。逆に延
伸温度が50℃を越えてしまうと、また延伸時の単糸切
れが増大する。延伸温度の好適範囲が常温付近に存在す
ることは全く予想外の現象である。この理由は明白では
ないが、各ポリマーのガラス転移点や水の存在等が複雑
に寄与しているものと考えられる。延伸は水中や空気中
等で行なうが、所定の温度に維持されたピンやローラー
上で行なってもよい。本発明の方法によれば、延伸時の
単糸切れが発生しにくいため、延伸倍率を高くすること
が可能であり、得られる繊維もより高強力となる。
【0010】本発明の方法で得られた混合紡糸繊維は種
々の分野で利用することができる。例えば、織布にした
後で分散媒成分を溶解除去して超極細繊維束からなる織
布とすることができる。また混合紡糸繊維からウエブを
作りニードルパンチおよび/またはウォータージェット
ニードル処理によって絡合不織布とし、次いで該不織布
にポリウレタンを含浸させ、その後分散媒成分を溶解除
去することによって人工皮革用シートを作ることもでき
る。これらの織布やシートは柔軟性に優れ、引裂強力、
引張強力などにも優れかつ立毛触感も非常に優れた製品
となる。
【0011】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0012】
【実施例1〜3、比較例1〜2】35℃のm―クレゾー
ル中で測定した固有粘度が1.34dl/gのナイロン
―6 40重量%とJIS K6760に従って測定し
たメルトフローレートが50.0g/10minの低密
度ポリエチレン59重量%と平均分子量が約20,00
0のポリエチレングリコール1重量%をチップで混合し
てエクストルーダーに供給し、250℃で溶融後、ポリ
マー温度238℃で紡糸した。口金は孔径0.45m
m、孔数は450個のものを使用し、口金直下30mm
の位置で25℃の冷却風によって急冷し、600m/m
inで捲取り、単糸デニールが16デニールの未延伸糸
を得た。得られた未延伸糸を62万デニールのトウとな
し、2.5倍の延伸倍率で延伸後捲縮を賦与し51mm
に切断した。延伸は水浴中で行ない、この際水浴温度を
種々変更し、延伸直後の単糸切れ本数を数え、表1の結
果を得た。なお、得られた繊維は繊度が7.7デニー
ル、強度が2.7g/de、伸度が92%であった。
【0013】
【表1】
【0014】
【実施例4〜6、比較例3〜4】35℃のm―クレゾー
ル中で測定した固有粘度が1.65dl/gのナイロン
―6 40重量%とカーボンブラック濃度が25重量%
のマスターバッチ(ベースポリマーは固有粘度が0.8
3dl/gのナイロン―6)10重量%と実施例1〜3
と同じ低密度ポリエチレンを49重量%と平均分子量が
約20,000のポリエチレングリコール1重量%をチ
ップで混合してエクストルーダーに供給し、260℃で
溶融後、ポリマー温度240℃で紡糸した。口金は孔径
0.40mm、孔数は160個のものを使用し、口金直
下32mmの位置で25℃の冷却風によって急冷し、6
00m/minで捲取り、単糸デニールが16デニール
の未延伸糸を得た。該未延伸糸を57万デニールのトウ
となし、ラウリルホスフェートカリウム塩の0.5重量
%水溶液で処理後2.3倍に延伸後捲縮を付与し51m
mに切断した。延伸は、供給ローラー群の最終ローラー
の表面温度を種々変更し、空気中で行なった。得られた
黒色繊維は繊度が8.1デニール、強度が1.6g/d
e、伸度が80%であった。ローラーの表面温度と延伸
直後の単糸切れ本数の関係を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】本発明の方法による混合紡糸繊維は、延
伸時の単糸切れが少なく、より高強力であるため、それ
を使用して作った繊維シートは欠点の少ない高品位のも
のが得られる。従って、高級人工皮革やワイピングクロ
ス等向けに好適な製品を提供することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−51314(JP,A) 特開 平4−352815(JP,A) 特開 平4−174767(JP,A) 特開 平3−161511(JP,A) 特開 平6−248514(JP,A) 特開 平5−279968(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 8/12 D01F 8/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ポリアミドを分散成分、ポリオレ
    フィンを分散媒成分とする混合紡糸された未延伸繊維を
    延伸するに際し、延伸温度を10〜50℃の範囲にする
    ことを特徴とする混合紡糸繊維の延伸方法。
  2. 【請求項2】 脂肪族ポリアミドがナイロン―6、ナイ
    ロン―66、ナイロン―610、ナイロン―12から選
    ばれた少なくとも1種類のポリマーである請求項1記載
    の混合紡糸繊維の延伸方法。
  3. 【請求項3】 脂肪族ポリアミドがカーボンブラック、
    酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイソ、炭酸カル
    シウム、金属粉末、有機顔料、無機顔料から選ばれた少
    なくとも1種類を添加してなる請求項1または請求項2
    記載の混合紡糸繊維の延伸方法。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィンがポリエチレン、ポリプ
    ロピレン、ポリイソブチレンから選ばれた少なくとも1
    種類の熱トルエン可溶性ポリマーである請求項1ないし
    請求項3記載のいずれかである混合紡糸繊維の延伸方
    法。
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