JP3139019B2 - L―アスコルビン酸及びその塩類の安定化剤並びにそれを使用したl―アスコルビン酸及びその塩類の安定化法 - Google Patents
L―アスコルビン酸及びその塩類の安定化剤並びにそれを使用したl―アスコルビン酸及びその塩類の安定化法Info
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て得られるL−アスコルビン酸及びその塩類の安定化
剤、並びにそれをL−アスコルビン酸及びその塩類を含
んだ組成物に添加することによる組成物中のL−アスコ
ルビン酸等の安定化方法に関する。
従来不安定であり、空気中の酸素や光によって容易に酸
化分解を受けることが知られている。特に中性付近では
非常に不安定であるため、これまで多くの安定性に優れ
たビタミンC誘導体の開発が試みられているが、安定
性、生理作用、安全性、コストなどすべてを満足するも
のはいまだ開発されていないのが現状である。
ビン酸誘導体であるアスコルビン酸グルコシドが開発さ
れている(フレグランス ジャーナル 1990−5)。
作用はこれまで多くの臨床例などを含めた報告があるの
に対し、アスコルビン酸誘導体のそれは充分なものとは
いえず実用上多大な試験例と年月が必要であると思われ
る。
しかも安全性、コストなどを満足させる物質を提供する
ことである。
安定化するのに優れた成分としてヒマワリの種子または
その搾油粕の水あるいは含水アルコール抽出物が強い活
性成分を有していることを見いだし、本発明を完成させ
た。
しくは含水アルコールで抽出して得られる成分を有効成
分とすることを特徴とするL−アスコルビン酸及びその
塩類の安定化剤と、L−アスコルビン酸及びその塩類を
含んだ組成物にヒマワリの種子またはその搾油粕より抽
出して得られる成分を添加することを特徴とするL−ア
スコルビン酸及びその塩類の安定化法である。
リ属に属するヒマワリ「和名;日回、漢名;向日葵、学
名;ヘリアンザス アニュース(Helianthus annuus
L.)」のそう果と呼ばれるものであり、主にヒマワリ油
の原料として、またペット用の試料として用いられてい
るものをいう。又、搾油した後の粕は、通常家畜の試料
として用いられているが、これも本発明の適当な原料で
ある。本発明者らの検討では、種子の中身よりも種子殻
に活性成分が多く含まれている結果が得られている。勿
論、搾油した後、ヘキサンあるいはその他の有機溶剤で
油脂成分を除いてある原料が本発明においてはより好ま
しい。本発明によりL−アスコルビン酸の安定化剤を得
るには、ヒマワリの種子を粉砕機等で適当な粒子になる
ように粉砕する。搾油粕などですでに殻が破砕されてい
るものであれば、そのまま用いてもよい。抽出にさいし
ては、これらに対し約5倍〜20倍量の水または含水アル
コールを加えればよい。水で抽出する場合は、一般に50
〜100℃に加熱して行うか、オートクレーブ(120℃×1
気圧)を用いて行ってもよい。また、含水アルコールを
用いる場合は、20〜90容量%のアルコール溶液好ましく
は30〜75容量%のアルコール溶液とし、室温〜70℃好ま
しくは50℃前後で加温抽出することにより抽出される。
は、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコー
ル、ブタノール等が挙げられるが、一般にはエタノール
を用いる。
スト状もしくは含水エタノール溶液として本発明のL−
アスコルビン酸安定化剤を得ることができる。
C)そのものまたはこれを含有した飲食品、医薬品、医
薬部外品、飼料または化粧品等の組成物に添加して使用
され、その場合の使用量は通常0.0005〜1重量%であ
り、好ましくは0.0025〜0.1重量%である。
としては、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩等
の塩類が挙げられる。
1重量%の水溶液ではpH2.9であり、この状態では比較的
安定である。しかし、実際の飲食品及び医薬品等におい
ては中性の状態での使用を余儀なくされることが多く、
この場合L−アスコルビン酸の分解を見越して飲食品あ
るいは医薬品等へ過剰に添加しているのが現状である
が、本発明の安定化剤によれば必要最小限以上の添加が
不要となる。
は、天然物であるヒマワリの種子又はその搾油粕より得
られるものであり、安全性が高い。
ものではなく、L−アスコルビン酸の酸化を抑える還元
効果があると解せられるので、生体内での安全性及び生
理作用はまったく問題がない。
これらに限定されるものでもない。
道水5000mlを加えて80〜85℃で3時間抽出した。ブフナ
ーにてろ過後エバポレーターで濃縮し、再度沈澱物を冷
却遠心分離機にて遠沈(5000G×10分)し、その後凍結
乾燥を行った。得られたL−アスコルビン酸安定化剤は
32gであった。
え50℃で5時間抽出した。ブフナーろ過後、エバポレー
ターで固形分約15%まで濃縮し、その後冷蔵庫内にて1
日放置して沈澱物を析出させた。沈澱物をろ過後凍結乾
燥を行って38.5gのL−アスコルビン酸安定化剤を得
た。
る。
5nmの紫外部極大吸収を示すことを利用して行い、試験
サンプルによるバックグランドはその都度確認して、ブ
ランク値として値を差し引いた。保存方法は、0.1Mの酢
酸バッファー(pH5.3)又は0.05Mのリン酸バッファー
(pH6.8)で0.1重量%のL−アスコルビン酸溶液を作製
し、その50mlを100ml容の透明ガラス容器に入れ、試験
サンプルに添加後室内自然光条件下にて保存した。一定
期間ごとにその1mlをサンプリングしてそれを100倍に希
釈し、265nmの吸光度を測定した。
を行った。
mm 2)移動層;アセトニトリル:水=85:15vol比 3)流量;1ml/min 4)温度;70℃ 5)波長;265nm 試験例1 L−アスコルビン酸の0.1重量%溶液(0.1M酢酸緩衝
液,pH5.3)の100mlを作成し、これに実施例1で得られ
たL−アスコルビン酸安定化剤を0ppm、20ppm、100ppm
になるように添加した。これを透明ガラス管に入れて室
内に放置し、経時的にL−アスコルビン酸量を定量し
た。結果を表1に示した。なお数値はもとのL−アスコ
ルビン酸量に対する残存量(%)として表した。
スコルビン酸の分解を抑える効果が示された。
酸の0.1重量%溶液を作成し、試験例1と同様に実施例
1で得られた本発明品を添加した。L−アスコルビン酸
残存量の経時変化を表2に示した。
的であることが示された。
の抗酸化成分と比較した。既知の抗酸化成分であるルチ
ン、エピカテキン、カテキンとの比較では、図−1に示
したようにpH5.3の緩衝液中の100ppmの添加濃度で、比
較したいずれの抗酸化成分もほとんど効果が認められな
かった。
販抗酸化剤と比較した。市販品として、天然ビタミンE
系(A社)、香辛料系(B社)、緑茶抽出物系(C社)
を用いた。図−2に示したように、pH5.3の緩衝液中比
較として用いた各抗酸化剤の活性成分を100%として100
ppm添加して比較したところ、いずれの市販抗酸化剤よ
りも本発明品の優れた効果が示された。
液が褐色に着色する現象が見られるが、表3に示したよ
うに、本発明品の添加でこの抑制が示された。
スコルビン酸溶液を室内で保存した場合の着色度を420n
mの吸光度でみると、明らかに本発明品の効果が優れて
いることが示された。
コルビン酸ナトリウム0.5部と実施例2で得られた本発
明0.01部を精製水49.49部にて溶解した液を混合させ模
擬化粧水を試作した。同時に本発明品無添加の模擬化粧
水を試作し、これらを40℃の恒温機中で20日保存したと
ころ、本発明安定化剤を添加したものに比べ、無添加の
ものははるかに強く着色していた。
酸化成分と比較したものであり、図−2は、市販抗酸化
剤と比較したものである。
Claims (2)
- 【請求項1】ヒマワリの種子またはその搾油粕を水もし
くは含水アルコールで抽出して得られる成分を有効成分
とすることを特徴とするL−アスコルビン酸及びその塩
類の安定化剤。 - 【請求項2】L−アスコルビン酸及びその塩類を含んだ
組成物にヒマワリの種子またはその搾油粕より抽出して
得られる成分を添加することを特徴とするL−アスコル
ビン酸及びその塩類の安定化法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02335712A JP3139019B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | L―アスコルビン酸及びその塩類の安定化剤並びにそれを使用したl―アスコルビン酸及びその塩類の安定化法 |
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EP91903828A EP0513354A1 (en) | 1990-08-31 | 1991-02-18 | Antioxidizing composition and composition containing the same |
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JP02335712A JP3139019B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | L―アスコルビン酸及びその塩類の安定化剤並びにそれを使用したl―アスコルビン酸及びその塩類の安定化法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04200354A JPH04200354A (ja) | 1992-07-21 |
JP3139019B2 true JP3139019B2 (ja) | 2001-02-26 |
Family
ID=18291636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02335712A Expired - Lifetime JP3139019B2 (ja) | 1990-08-31 | 1990-11-30 | L―アスコルビン酸及びその塩類の安定化剤並びにそれを使用したl―アスコルビン酸及びその塩類の安定化法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3139019B2 (ja) |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP02335712A patent/JP3139019B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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