JP3138940B2 - リパーゼ活性の測定方法及びリパーゼ活性測定用試薬キット - Google Patents

リパーゼ活性の測定方法及びリパーゼ活性測定用試薬キット

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JP3138940B2
JP3138940B2 JP04160016A JP16001692A JP3138940B2 JP 3138940 B2 JP3138940 B2 JP 3138940B2 JP 04160016 A JP04160016 A JP 04160016A JP 16001692 A JP16001692 A JP 16001692A JP 3138940 B2 JP3138940 B2 JP 3138940B2
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隆行 藤井
正美 小島
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株式会社ヤトロン
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リパーゼ活性の測定方
法に関する。更に詳細には、検体に、リパーゼの基質及
びリパーゼ活性賦活剤を添加して遊離させた脂肪酸量
を、NADHとNAD+ 、またはNADPHとNADP
+ 量の増減に変換して測定するリパーゼ活性の測定方法
において、リパーゼ活性測定前に、検体中に存在する遊
離の脂肪酸を酵素共役反応系による酵素反応によって予
め消去し、前記遊離の脂肪酸を消去する際に生成するN
AD+ またはNADP+をICDH反応を用いてNAD
HまたはNADPHに変換(還元)してリサイクルさ
せ、更に前記ICDH反応を、胆汁酸またはその塩類か
ら選択される1種類以上を用いて停止させるリパーゼ活
性の測定方法に関する。ただし、本願明細書において
は、NADHとは還元型ニコチンアミドアデニンジヌク
レオチド、NADPHとは還元型ニコチンアミドアデニ
ンジヌクレオチドホスフェート、NAD+ とは酸化型ニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチド、NADP+ とは
酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェ
ート、ICDHとはイソクエン酸脱水素酵素をいう。
【0002】
【従来の技術】リパーゼ(油脂分解酵素、EC3.1.
1.3)の存在は古くから知られており、臨床診断の分
野では、主に血中に逸脱したリパーゼ活性の変動から、
急性・慢性膵炎、膵癌、肝疾患等の病的変化を知る目的
で、リパーゼ活性を測定することが近年普及しつつあ
る。
【0003】リパーゼ活性を測定するために、従来臨床
的に使用されている方法としては、比濁法(トリグリ
セライド等の懸濁液を基質としてリパーゼを作用させ、
その濁度の減少を分光学的に測定する方法)、合成基
質法(p−ニトロフェニルラウリン酸エステル等のエス
テルを基質として用い、リパーゼの作用により遊離する
アグリコンを直接または間接的に比色定量する方法)、
酵素法(トリグリセライド、ジグリセライドの長鎖脂
肪酸エステルを水に可溶化して濁りのない基質液を用
い、リパーゼによって生成した脂肪酸を酵素共役反応系
により測定する方法)等が存在する。本願発明は、前記
酵素法の分析精度を向上させる方法に関するものであ
る。
【0004】さて、従来の酵素法によるリパーゼの測定
は、基質(通常測定系に添加する)であるトリグリセラ
イドまたはジグリセライドからリパーゼにより遊離させ
た脂肪酸に、アデノシントリリン酸(ATP)及びコエ
ンザイムA(CoA)存在下で、アシルCoAシンセタ
ーゼ(ACS)を作用させる方法を基本としているもの
で、その後以下のような操作が行われる。 (A)生成したアデノシンモノリン酸(AMP)を測定
する。 (B)生成したアシルCoAを測定する。 (C)残存するCoAを測定する。 特に、補酵素を用いる共役反応系である前記(A)のA
MPを測定する方法においては、次いで、例えばATP
及びホスフォエノールピルビン酸(PEP)の共存下
で、ミオキナーゼ(MK)及びピルビン酸キナーゼ(P
K)を作用させてピルビン酸を生成させ、このピルビン
酸を乳酸脱水素酵素(LDH)を用いてNAD(P)H
の減少を検出することによりリパーゼ活性を測定するも
のである。この反応を図示すると、図1の通りである。
【0005】ところで、前記の方法により基質から生成
された脂肪酸を酵素法により測定する場合、リパーゼ活
性測定開始前に、既に検体中に遊離の脂肪酸が存在して
いれば、基質、リパーゼ活性賦活剤等を添加して、測定
対象であるリパーゼにより遊離させた脂肪酸と識別でき
ないために、測定値に誤差を生じてしまうので、その影
響を排除するためには、基質あるいはリパーゼ活性賦活
剤またはそれら両方の非存在下に脂肪酸を消去する操作
を行い、検体ブランク値を求めておくことを要する。こ
の脂肪酸を消去する操作を行う(検体ブランク値を求め
る)際には、NAD(P)Hが消費されるので、反応系
には従来過剰量のNAD(P)Hを予め添加しておくこ
とが行われていた。従って、前記方法には、検体ブラン
ク値をその都度測定しなければならないので操作上煩雑
であり、また本来の測定に対して必要量以上のNAD
(P)Hを添加しなければならないので試薬コストが高
くなるという問題点もあった。
【0006】この問題点(NAD(P)H量の不足)を
補う方法として、リパーゼ活性の測定方法に関するもの
ではないが、NAD(P)Hから生じたNAD(P)+
を、イソクエン酸またはその塩、マグネシウムイオ
ンまたはマンガンイオンなどの金属イオン、及びイソ
クエン酸脱水素酵素(以下ICDHともいう)の共存下
で、NAD(P)+ をNAD(P)Hにリサイクルする
前処理方法が開示された(特開昭59−31697
号)。しかしこの前処理方法を行えば、前処理終了後に
おいては、ICDHを不活性化して、反応が全く起こら
ないように(完全に停止)しておく必要がある(さもな
いと目的物質を測定する本反応の際にも、NAD(P)
+ とNAD(P)Hがリサイクルしてしまい測定が困難
となるからである)。
【0007】以上の観点から、例えばNAD+ を補酵素
とするICDHによる、イソクエン酸――→α−ケトグ
ルタル酸で表される反応を、ATP(アデノシン三リン
酸)または/及びキレート剤を添加することにより停止
する方法(特開昭61−247400号)が、またNA
DP+ を補酵素とするICDH反応を、キレート剤の添
加によって停止する方法(特開昭62−6699号)が
開示された。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の停止方法によれば、例えば前記ピルビン酸キナーゼあ
るいはクレアチンキナーゼのようなATPを生成する反
応系に、ICDHの活性を止めるために別途ATPを添
加するので、これら酵素の反応性が悪くなる欠点があ
る。また、キレート剤を添加して反応を停止する方法
は、金属イオン要求性の酵素、例えばクレアチンキナー
ゼやピルビン酸キナーゼ、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ
等への影響が生じる。更に停止効果が不十分であるなど
の問題点がある。すなわち、一般にキレート剤やATP
などの影響を受ける酵素は数多くあるため、ICDHの
反応停止効果が高く、かつ反応系に用いられる酵素等に
影響を与えないICDHの反応停止剤及び停止方法の開
発が強く望まれていた。
【0009】本願発明者等は、リパーゼ活性測定前に、
検体中に存在する遊離の脂肪酸を酵素共役反応系による
酵素反応によって予め消去し、前記遊離の脂肪酸を消去
する際に生成するNAD+ またはNADP+ をICDH
反応を用いてNADHまたはNADPHに変換(還元)
してリサイクルさせた後、該ICDH反応を効率的に停
止することができると共に、脂肪酸を測定する反応系
(本反応)には影響を与えないICDH反応の停止方法
を開発すべく鋭意研究した結果、胆汁酸またはその塩類
が極めて有効であることを知り、本願発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明は次の(1)及
び(2)の請求項により構成されている。 (1)次の行程を順次経ることを特徴とする生体試料中
のリパーゼ活性の測定方法。 第1工程:リパーゼ活性測定前に、検体中に存在する脂
肪酸を酵素共役反応系による酵素反応によって予め消去
する行程。 第2工程:前記第1工程と同時、または第1工程終了
後、前記第1工程の酵素反応により、NADHまたはN
ADPHから夫々生成したNAD+ またはNADP+
を、ICDHを用いた共役反応によって夫々NADHま
たはNADPHに変換する行程。 第3工程:ICDH反応を胆汁酸またはその塩類から選
択される1種類以上を添加して停止する行程。 第4工程:第3工程と同時、または第3工程終了後、リ
パーゼに対する基質または/及びリパーゼ活性賦活剤を
添加して検体中のリパーゼ活性を発現させ、それにより
生じた脂肪酸を酵素共役反応系による酵素反応により測
定する行程。 (2)リパーゼ活性測定前に、検体中に存在する遊離の
脂肪酸を酵素共役反応系による酵素反応によって予め消
去し、前記遊離の脂肪酸を消去する際に消費されるNA
DHまたはNADPHをICDH反応を用いてNAD+
またはNADP+を変換(還元)してNADHまたはN
ADPHにリサイクルさせ、前記ICDH反応を反応停
止剤を用いて停止させた後、検体中に存在するリパーゼ
を賦活して遊離させた脂肪酸量を、NADHとNAD
+ 、またはNADPHとNADP+ 量の増減に変換して
リパーゼ活性を測定するために使用する下記の第1試薬
及び第2試薬により構成されることを特徴とするリパー
ゼ活性測定用試薬キット。 第1試薬:検体中に存在する遊離の脂肪酸を消去する反
応と、ICDHによるNAD(P)+ をNAD(P)H
に変換する反応を行わせるための試薬 第2試薬:ICDH反応の停止剤として胆汁酸またはそ
の塩類から選択される1種類以上を含有すると共に、検
体中のリパーゼ活性を発現させる(リパーゼを賦活させ
る)ための試薬
【0011】すなわち本願のリパーゼ活性の測定方法
は、検体に、リパーゼの基質及びリパーゼ活性賦活剤を
添加して遊離させた脂肪酸量を、NADHとNAD+
またはNADPHとNADP+ 量の増減に変換して測定
するリパーゼ活性の測定方法において、リパーゼ活性測
定前に、検体中に存在する遊離の脂肪酸を酵素共役反応
系による酵素反応によって予め消去し、前記遊離の脂肪
酸を消去する際に生成するNAD+ またはNADP+
ICDH反応を用いてNADHまたはNADPHに変換
(還元)してリサイクルさせ、更に前記ICDH反応
を、胆汁酸またはその塩類から選択される1種類以上を
用いて停止させることを特徴とするものである。
【0012】本発明で用いられるICDH反応の停止方
法は、胆汁酸またはその塩類から選択される1種類以上
を添加することによって達成される。ここで胆汁酸また
はその塩類とは、コラン酸を母体とするステロイドのヒ
ドロキシ酸またはその塩であり、具体的には、例えば、
コール酸、デオキシコール酸、タウロコール酸、タウロ
デオキシコール酸、リトコール酸、デヒドロコール酸、
ケノデオキシコール酸等またはその塩等が挙げられる。
これらの胆汁酸または塩類から選択されるものを単独
に、あるいは複数種を適宜組合せて用いることができ
る。
【0013】これらの添加量としては、ICDHの反応
を停止させるに十分な量であれば限定されないが、例え
ばICDH1.0IU/ml(国際単位)に対して、最
終濃度として1mM以上、好ましくは2mM以上、特に
好ましくは3mM以上の濃度となるように胆汁酸または
その塩類を存在させれば良い。また複数種を組合せて用
いる場合でも、それぞれの総量が上述の濃度以上あれば
良い。胆汁酸またはその塩類の濃度が低過ぎると、IC
DH反応の停止が不十分で好ましくなく、また、必要以
上に添加すると溶解性の面で好ましくない。以上のよう
に構成した反応系を図2に示す。
【0014】リパーゼの定義が第一に長鎖のトリグリセ
ライドを加水分解する酵素であることから、基質として
は好ましくはトリグリセライドを使用するべきである
が、ジグリセライドを用いても何ら不都合は生じない。
本発明に使用されるトリグリセライドまたはジグリセラ
イドは、炭素数11以上の飽和または不飽和脂肪酸と3
価のアルコールであるグリセロールとのエステルであ
り、グリセロールの水酸基が3個あるいは1,2位(ま
たは2,3位)または1,3位の水酸基が2個、同一の
あるいはそれぞれ異なった脂肪酸によってエステル化さ
れたものである。具体的にはトリグリセライドとして、
トリパルミチン、トリオレイン、トリステアリン、トリ
リノレイン、トリミリスチン等を挙げることができる。
またジグリセライドとして、1,2−ジパルミチン、
1,3−ジパルミチン、1,2−ジオレイン、1,3−
ジオレイン、1,2−ジステアリン、1,3−ジステア
リン、1,2−ジリノレイン、1,3−ジリノレイン等
を挙げることができる。
【0015】前述の基質は非水溶性あるいは水難溶性で
あるので、透明基質溶液を調製する必要がある。この目
的には、例えば特公昭59−39168号や特開昭63
−91136号等に開示されている従来公知の種々の方
法を利用すれば良い。すなわち、非イオン界面活性剤、
例えばHLB10〜16のポリエチレングリコール高級
アルコール等を蒸留水または緩衝液に溶解し、この水溶
液の曇点以上に加熱し、トリグリセライドあるいはジグ
リセライドを加え攪拌を続けながら溶解すれば良い。あ
るいは、非イオン界面活性剤を蒸留水または緩衝液に溶
解し、更に反応系に影響の無いビルダー(例えば塩化ナ
トリウム、塩化カリウム等)を添加しトリグリセライド
あるいはジグリセライドを加え室温付近で攪拌を続け、
最後に蒸留水あるいは緩衝液で希釈すれば、透明な基質
溶液が調製できる。
【0016】酵素法によるリパーゼの測定は、通常次の
ように行われる。 (a)リパーゼにより基質から遊離した脂肪酸を、AT
P及びCoA共存下でACSを作用させる。 (b)すると、アシルCoA、ピロリン酸(PPi)お
よびAMPを生成する。 (c)この生成AMPを、ATP共存下でミオキナーゼ
(MK)を作用させてADPを生成させ、さらに生成A
DPにホスフォエノールピルビン酸(PEP)共存下で
ピルビン酸キナーゼ(PK)を作用させるとピルビン酸
とATPが生成する。 (d)生じたピルビン酸を補酵素NAD(P)Hの共存
下LDHによって乳酸に変換するとき、共役反応によっ
てNAD(P)HがNAD(P)+ に変換(酸化)され
る。 (e)この減少するNAD(P)Hの量を波長340n
m付近にて測定する。
【0017】酵素法によるリパーゼの測定は、以上の経
路により測定することを基本とするが、脂肪酸を最終的
にNAD(P)Hを用いた共役酵素反応系に導くことが
できれば、途中の反応経路は特に限定されない。例え
ば、図3に示すような反応経路を採用することもでき
る。すなわち、図3において、またはのNAD
(P)+ を測定し、各々ICDHによる補酵素のリサイ
クル系を付加すれば良い。
【0018】ここで使用される酵素の起源は特に限定せ
ずとも種々用いることができる。また酵素を含む各試薬
の濃度は適宜選択しうるが、具体的には最終濃度として
例えば、基質溶液のトリグリセライドまたはジグリセラ
イドは0.01〜2.0mM、好ましくは0.05〜
1.0mM、リパーゼ活性賦活剤であるコリパーゼは5
0〜10000U/ml、好ましくは100〜5000
U/ml、同じくリパーゼ活性賦活剤であるCa塩(C
aCl2 として)0.1mM〜50mM、好ましくは
0.5mM〜30mM、またリパーゼ活性賦活剤(促進
剤)としての胆汁酸は0.1mM〜100mM、好まし
くは0.5mM〜50mM、NAD(P)Hは0.01
〜5.0mM、好ましくは0.05〜2.0mM、AT
Pは0.5〜50mM、好ましくは1.0〜10mM、
CoAは0.5〜50mM、好ましくは1.0〜10m
M、ACSは0.05〜5.0U/ml、好ましくは
0.1〜1.0U/ml、MKは1.0〜100U/m
l、好ましくは5.0〜50U/ml、PEPは0.1
〜50mM、好ましくは0.5〜20mM、PKは1.
0〜100U/ml、好ましくは5.0〜50U/m
l、LDHは1.0〜100U/ml、好ましくは5.
0〜50U/ml、イソクエン酸は0.1〜50mM、
好ましくは0.5〜20mM、ICDHは0.1〜50
U/ml、好ましくは0.5〜10U/ml、塩化マグ
ネシウムは0.1〜50mM、好ましくは0.5〜20
mMとなるように調製して、反応を行えば良い。
【0019】これらを、好ましくは2試薬系として構成
し用いることができる。つまり、検体中の脂肪酸を消去
する反応と、ICDHによるNAD(P)+ をNAD
(P)Hに変換する反応を第1試薬の構成要件とし、I
CDH反応を完全に停止させ、検体中のリパーゼ活性を
発現させ得る機能を第2試薬の構成要件とすれば、現在
広く普及している自動分析装置への適用が容易に行える
(請求項2)。
【0020】例えば、第1試薬はATP、CoA、AC
S、MK、PEP、PK、LDH、NAD(P)H(脂
肪酸消去系)およびイソクエン酸、マグネシウムイオン
あるいはマンガンイオン、ICDH(リサイクル系)と
リパーゼ用基質からなる各成分を緩衝液、例えば、トリ
ス塩酸緩衝液、グッド緩衝液、リン酸緩衝液、イミダゾ
ール緩衝液等の公知の緩衝液に溶解する。このとき、リ
パーゼ基質は第2試薬の方に含ませても良い。
【0021】また、第2試薬はコリパーゼ(リパーゼ活
性賦活剤)およびリサイクル系のICDH反応停止用の
胆汁酸またはその塩類の1種以上を上述の緩衝液で溶解
する。このとき、本発明の重要な要件の1つであるIC
DH反応停止剤である胆汁酸またはその塩類は、併せて
リパーゼ活性賦活剤の役目も有していることが特徴であ
る。つまり、リパーゼ活性を発現させるには、コリパー
ゼと胆汁酸は必須あるいは重要な成分である。この胆汁
酸の添加によってICDHのリサイクル反応を完全に停
止させると同時に、リパーゼ活性も誘起せしめることが
できる。さらに、第2試薬にはモノグリセライドリパー
ゼおよび/またはジグリセライドリパーゼ等の補助的な
酵素を加えて、トリグリセライドからの脂肪酸生成を迅
速に進めることもできる。
【0022】これらを溶解する緩衝液は前述の通り公知
の緩衝液を用いることができる。このときのpHはリパ
ーゼ活性が発現する範囲であれば良く、具体的にはpH
6.0〜10.0、好ましくはpH7.0〜9.0を維
持し得る緩衝液を用いれば良い。
【0023】また、本発明によれば、使用する種々の酵
素中、特に不安定なNAD(P)Hに対して、それをリ
サイクルする反応系を採用しているため、溶液状態での
試薬保存安定性の面でも優れた性能を有している。
【0024】さらに、従来公知の手段により凍結乾燥品
として用いることもできる。
【0025】以上に記載した試薬の他、従来公知の防腐
剤や安定化剤を適宜選択して添加することもできる。
【0026】このように構成した試薬を用いた検体中の
リパーゼ活性測定操作法は、例えば、検体に第1試薬を
加えて検体中に存在する脂肪酸を消去後、第2試薬を加
えてICDH反応を停止すると共に、リパーゼ活性を発
現させてNAD(P)H量の減少量あるいはその減少速
度を分光学的に測定する。このときの検体はリパーゼを
含有する可能性のある試料であり、臨床面においては生
体試料、特には血清、尿、髄液、膵液等である。操作時
の温度は20〜50℃、好ましくは25〜40℃の範囲
で行う。第1試薬による脂肪酸の消去反応は、含有され
ている脂肪酸量や試薬濃度によって一概にはいえない
が、少なくとも2分以上、好ましくは3分以上行えば十
分脂肪酸は消去される。第2試薬によるリパーゼ活性発
現反応は、第2試薬添加後、2分、好ましくは3分経過
後に測光を開始する。例えば3〜4分間の1分間当りの
波長340nm付近における吸光度変化量を測定すれば
良い。
【0027】以上のように構成した試薬を用いて上述の
測定方法によれば、検体由来の脂肪酸の影響を受けず
に、正確にリパーゼ活性を測定することができる。ま
た、保存安定性の面でも優れた試薬を提供することがで
きる。
【0028】以下に本発明を実施例により更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【実施例】
<実施例1> リパーゼ活性の定量性の確認 以下の試薬を調製した。 (試薬1)NADH 0.2mM ATP 2.0mM PEP 2.0mM CoA 2.0mM 塩化マグネシウム 5.0mM イソクエン酸ナトリウム 4.0mM 塩化カルシウム 5.0mM トリオレイン 0.1mM MK 10.0U/ml PK 10.0U/ml LDH 10.0U/ml ACS 0.2U/ml ICDH 2.0U/ml を含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.60) (試薬2)デオキシコール酸ナトリウム 829mg/dl コリパーゼ 4000U/ml を含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.60) (操作)リパーゼ活性既知の膵液を50mMトリス塩酸
緩衝液(pH7.60)で希釈し、リパーゼ活性0〜1
000U/lの各希釈列を調製し、各希釈列液10μl
に試薬1を320μl加え37℃、5分間反応させる。
次いで試薬2を80μl添加し、試薬2を添加後3〜4
分間における波長340nmにおける吸光度変化を測定
した。膵液希釈液に代えて精製水を用いて同様の操作を
行いこの値をブランク値とした。
【0029】結果を図4に示す。図4によれば、本法に
よる検量線は原点を通る直線性を示し、定量的にリパー
ゼ活性を測定することができることがわかる。
【0030】<実施例2> 脂肪酸含有試料中のリパー
ゼ活性の測定 実施例1で用いた膵液の希釈液に脂肪酸としてオレイン
酸を20mg/dlの濃度となるように添加したもの及
び管理血清について、実施例1と同様の試薬、同様の操
作によりリパーゼ活性を測定した。比較例として、試薬
1からICDHを除いた試薬(補酵素のリサイクルを行
わない)を用いて同様の操作により同検体中のリパーゼ
活性を測定した。結果を次の表1に示す。表1によれ
ば、本願発明の方法によれば人為的に脂肪酸を添加した
検体においても、リパーゼ活性を正確に測定できること
が確認できる。これに対し、比較例では、リパーゼ活性
は低値に測定されてしまう。
【0031】 前記表1の数値は10回の繰り返し測定値の平均値を示
す。管理血清CおよびDは、高脂質検体である。
【0032】
【発明の効果】本願のリパーゼ活性の測定方法及びリパ
ーゼ活性測定用試薬キットは、以上のように構成したの
で、従来の方法に比較して、検体中のリパーゼ活性を簡
便かつ精度良く測定することができるという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】リパーゼ活性を測定するために使用される反応
(酵素反応)を示す図である。
【図2】リパーゼ活性を測定するために使用される反応
(酵素反応)を示す図である。
【図3】リパーゼ活性を測定するために使用される反応
(酵素反応)を示す図である。
【図4】リパーゼ活性の測定方法における検量線を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/25 - 1/61 C12N 9/99 BIOSIS(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の行程を順次経ることを特徴とする生
    体試料中のリパーゼ活性の測定方法。 第1行程:リパーゼ活性測定前に、検体中に存在する脂
    肪酸を酵素共役反応系による酵素反応によって予め消去
    する行程。 第2行程:前記第1工程と同時、または第1工程終了
    後、前記第1工程の酵素反応により、NADHまたはN
    ADPHから夫々生成したNAD+ またはNADP+
    を、ICDHを用いた共役反応によって夫々NADHま
    たはNADPHに変換する行程。 第3行程:ICDH反応を胆汁酸またはその塩類から選
    択される1種類以上を添加して停止する行程。 第4行程:第3工程と同時、または第3工程終了後、リ
    パーゼに対する基質または/及びリパーゼ活性賦活剤を
    添加して検体中のリパーゼ活性を発現させ、それにより
    生じた脂肪酸を酵素共役反応系による酵素反応により測
    定する行程。 ただし、前記記載中NADHとは還元型ニコチンアミド
    アデニンジヌクレオチド、NADPHとは還元型ニコチ
    ンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート、NAD
    + とは酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、
    NADP+ とは酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレ
    オチドホスフェート、ICDHとはイソクエン酸脱水素
    酵素をいう。
  2. 【請求項2】 リパーゼ活性測定前に、検体中に存在す
    る遊離の脂肪酸を酵素共役反応系による酵素反応によっ
    て予め消去し、前記遊離の脂肪酸を消去する際に消費さ
    れるNADHまたはNADPHをICDH反応を用いて
    NAD+ またはNADP+ を変換(還元)してNADH
    またはNADPHにリサイクルさせ、前記ICDH反応
    を反応停止剤を用いて停止させた後、検体中に存在する
    リパーゼを賦活して遊離させた脂肪酸量を、NADHと
    NAD+ 、またはNADPHとNADP+ 量の増減に変
    換してリパーゼ活性を測定するために使用する下記の第
    1試薬及び第2試薬により構成されることを特徴とする
    リパーゼ活性測定用試薬キット。 第1試薬:検体中に存在する遊離の脂肪酸を消去する反
    応と、ICDHによるNAD(P)+ をNAD(P)H
    に変換する反応を行わせるための試薬 第2試薬:ICDH反応を完全に停止させ、検体中のリ
    パーゼ活性を発現させる(リパーゼを賦活させる)ため
    の試薬 ただし、前記記載中NADHとは還元型ニコチンアミド
    アデニンジヌクレオチド、NADPHとは還元型ニコチ
    ンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート、NAD
    + とは酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、
    NADP+ とは酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレ
    オチドホスフェート、ICDHとはイソクエン酸脱水素
    酵素をいう。
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