JP3136452U - 自立式可撓性枠体とそれを用いた自立式可撓性連結枠体 - Google Patents

自立式可撓性枠体とそれを用いた自立式可撓性連結枠体 Download PDF

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Abstract

【課題】可撓性を有する上部形状保持部や下部形状保持部を用途や袋体の種類等に応じて折曲、湾曲、伸張させて所望の形状に整形して最適の状態で自立させて使用でき、形状自在性、汎用性に優れ、使用中や袋体等の取出し時に形状を変えることもでき、袋体等の形状や寸法に応じて各部の寸法配分を変更でき、多様性、機能性に優れ、不使用時にはごく短時間で扁平状や棒状に変形させて折り畳むことができ、運搬や保管の際の取り扱い性、携帯性、省スペース性に優れ、軽量で簡素な構成で、材料の入手、製作が容易で、安全性、量産性、耐久性、省資源性に優れる自立式可撓性枠体の提供。
【解決手段】可撓性を有する上部形状保持部及び下部形状保持部と、上部形状保持部と下部形状保持部の両端部間に配設された自立保持部と、を有する扁平な枠状に形成され、上部形状保持部及び下部形状保持部が、三つ打ちロープ又はクロスロープのロープ体で形成されている。
【選択図】 図1

Description

本考案は、ゴミ収集拠点や一般家庭、建築現場など様々な場所から出される各種廃棄物を始め、農産物や海産物など様々な収容物を収容する際に用いるもので、不使用時には平面状(扁平状)であり、使用時には上部形状保持部を所要形状に折曲又は湾曲させて被収容物の収容に適合させ、下部形状保持部を所要形状に折曲又は湾曲させて基部を形成して自立させるとともに、用途・収容量・使用方法に適合させた形状とすることができ、片付けや運搬時には簡単に元の平面状に押し潰すことや、折畳むことができる自立式可撓性枠体とそれを用いた自立式可撓性連結枠体に関する。
従来、廃棄物や農産物・水産物などの収容や運搬等に使用される収容体としては可撓性を有する袋体や硬質性の容器が主であった。
しかしながら、網地、メッシュシート地、織編布地、シート地等で形成された可撓性袋体は自立せず、開口部の形状が保持されないので物が収容し難く、収容後に倒れ易いため、被収容物がこぼれないように開口部を閉じる作業を要する等、取扱い性に欠けるという問題があった。
そこで、可撓性袋体を支えて開口部を開口させる目的で金属製の円形や角形の開口保持部に3〜4本の支柱を取付けた支持用のスタンドが用いられることがあるが、スタンド自体が重く、折畳んだり、積み重ねたりすることができないため、撤去や片付けに手間がかかるという問題があった。
また、プラスチック製や金属製等のかごやコンテナ等を始めとする硬質性の容器は収容スペースを決める内寸に対して外形寸法が大きくなるために嵩張り、外周部分や角が硬いため扱い難く、容器の保管や回収に多大な労力を要し、特に金属製のものは重く、いずれも安全性や取扱い性に欠けるという問題があった。
容器の不使用時の嵩張りと取扱い性を改善するために用いられる折り畳み式プラスチックコンテナ等は、その材質と構造に起因する強度面が不十分であり、耐久性・省資源性に欠けるという問題があった。
これらの問題を解決するために、(特許文献1)には「平面状を成す枠体の2つが、床机状の開脚折り畳みが可能なように組付けられ、開脚を折り畳む時には2つの枠材が入れ子となるように形成されたゴミ袋用のスタンド」が開示されている。
(特許文献2)には「略円形又は略半円形、略円弧状若しくはコ字状に形成されゴミ袋体が掛け止めされる掛け止め枠部と、前記掛け止め枠部の直径方向又は円弧若しくはコ字形の両端部にそれぞれ連設された支柱と、前記支柱間に連設された基部と、を有することを特徴とする枠式ゴミ袋体保持具」が開示されている。
(特許文献3)には「可撓性シートからなる上部に開口部を設けた有底円筒状または箱状容器の側面において、側面部を構成するシートを外方に折り出して縦方向に少なくとも3条の稜線部を形成し、折り出されたシートを稜線部から所定幅の位置において稜線部と平行にシート同士を表裏から縫着して形成した凸条部と、可撓性シートからなる帯状体を長手方向に2つ折りにしてその側縁部を前記凸条部の根元部に縫着して形成した中空部とから構成され、該中空部に剛性を有する支持部材を嵌脱自在にしてなる自立性可撓容器」が開示されている。
(特許文献4)には「略正方形とされている底面と、前記底面を囲む4つの辺のそれぞれに、その下端の辺が接続されている、略正方形とされた4つの側面と、を組合せて、前記4つの側面の上端の辺によって囲まれた前記底面と略対応するようにされた開口を有する箱状に構成されているとともに、前記側面のそれぞれが、前記側面のそれぞれを正面から見たときに同じ位置関係となる対角線に略沿うようにしながら、内側に向かって折曲できるようにされており、前記側面のそれぞれを、前記側面を前記対角線で分けることによって作られる2つの略直角三角形のうち前記対角線と前記上端の辺の交点を含むものが有する前記底面に対して垂直な辺を、その垂直な辺をその略直角三角形と共有する側面の底辺である隣接底辺に重ねるようにしながら、内側に向かって折曲させて2つ折りにすることにより、前記開口を、前記底面に対して90°捻った状態で折畳めるようになっている、折畳容器であって、前記4つの側面のうちの対向する位置にある任意の2つの側面の前記対角線と交差する対角線の両端に沿うようにされた線状体が設けられており、それらを外側に引くことにより、折畳めるようにされてなる、折畳容器」が開示されている。
登録実用新案第3038240号公報 特開2005−22785号公報 特開2002−19879号公報 特開2005−314007号公報
しかしながら、上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)では、ゴミ袋が開脚スタンドの中に囲まれた状態になっているので、ゴミ袋が定形的で膨らんだりしないような場合でも、一旦、ゴミ袋を開脚スタンドの上端まで持ち上げなければならず、容易に取出すことができず、ゴミ袋が膨れると開脚スタンドにつかえてしまい、所要部分を開放できるような構造も有していないため、取出すことが困難であるという課題を有していた。
さらにゴミ袋の底が接地しているので、開脚スタンドへの負荷が少なく、重量のあるものでも収容できるとされているが、開脚する交差部分に局部的に外力がかかる構造であり、耐久性に欠け、早期に破損し易い傾向があり、省資源性に欠け、ゴミ問題における重要なテーマである、ゴミの減量化に反し地球温暖化防止の動きに逆行するという課題を有していた。
(2)(特許文献2)では、掛け止め枠部が略円形又は略半円形、略円弧若しくはコ字状に形成され、枠式ゴミ袋体保持具が開放部を有するので、ゴミ袋の掛け止めが容易にでき、ゴミ袋を開放部から容易に取出せるという優れた特長を備えているが、予め掛け止め枠部が所定の略円形又は略半円形等の定まった形状と寸法に形成されているので、用途や場所、ゴミ袋の形状や寸法によっては使用し難いか、使用できてもゴミ袋との適合性が充分でなく、作業性や取扱い性に欠ける場合があり、汎用性の向上が望まれていた。
また、支柱に対して掛け止め枠部が略水平方向に常時張り出しているので不使用時に嵩張り、片付けや搬送等において取扱い性、省スペース性に欠けるという課題を有していた。
(3)(特許文献3)では、側面部を構成する可撓性シートを外方に折り出して縦方向に少なくとも3条の稜線部を形成し、折り出された可撓性シートを表裏から縫着して凸状部を形成した上で、これに別体の支持部材を収容する中空部を縫着する工程や補強ロープを内包するために可撓性シートを縫着する工程など、複雑な工程が必要であり、構成が複雑で部品点数が多く、量産性に欠けるという課題を有していた。
また、中空部に剛性を有する支持部材を嵌装することにより自立する構造であるため、支持部材が嵌装されたままでは扱い難く、運搬時や不使用時には少なくとも3条の中空部に各々嵌装された全ての支持部材を取外す作業が必要となり、取扱い性、作業性に欠けるという課題を有していた。
(4)(特許文献4)では、縦・横・高さの寸法が略同一の立方体であって、柔軟な膜材によって形成された側面の上下に板状の支持材が取付けられ、側面の対角線の両端に沿うように線条体が設けられている構造であるため、自立した状態及び内容物が収容された状態では形状に融通性がなく、取扱い性に欠けるという課題を有していた。
また、縦・横・高さが略同一寸法で幅が広くなるため、持ち上げた時に一人では扱い難く、特に重量物を収容して持ち上げた時に一箇所に荷重が集中すると変形が発生し易いため、二人で把持することを余儀なくされるなど作業性に難があり、運搬時の省力性、取扱い性に欠けるという課題を有していた。
さらに、支持材や線条体が設けられた部分の膜材が局部的に磨耗や破損を受け易く、耐久性に欠け早期に破損し易い傾向があり、資源の節約や有効利用に反し、地球温暖化防止に逆行するという課題を有していた。
本考案は上記課題を解決するもので、可撓性を有する上部形状保持部や下部形状保持部を用途、場所、使用する袋体等に適合するように適宜、折曲、湾曲或いは伸張させることなどにより、所望の形状に整形することができ、最適の状態で自立させて使用することができ、形状自在性、汎用性に優れ、使用中や袋体等の取出しの際に形状を変えることもでき、袋体等の形状や寸法が変わる場合には各部の寸法配分を変えて対応することができ、多様性、機能性に優れ、また不使用時にはごく短時間で扁平状や棒状に変形させて折り畳むことができ、運搬や保管の際の取扱い性、携帯性、省スペース性に優れ、軽量で構成が簡素であり、製作に用いる材料が容易に入手でき、製作が容易で、安全性、量産性、耐久性、省資源性に優れる自立式可撓性枠体の提供、複数の自立式可撓性枠体を側部同士で連結して組合せることにより、様々な形状や容積に形成することができ、設計自在性、汎用性に優れる自立式可撓性連結枠体の提供を目的とする。
上記課題を解決するために本考案の自立式可撓性枠体とそれを用いた自立式可撓性連結枠体は、以下の構成を有している。
本考案の請求項1に記載の自立式可撓性枠体は、可撓性を有する上部形状保持部と、可撓性を有する下部形状保持部と、前記上部形状保持部と前記下部形状保持部の両端部間に配設された自立保持部と、を有する扁平な枠状に形成され、前記上部形状保持部及び前記下部形状保持部が、三つ打ちロープ又はクロスロープのロープ体で形成されている構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)上部形状保持部及び下部形状保持部を随意に折曲、湾曲又は伸張させることによって所望の形状に整形でき、袋体等を支持して自立させることができ、不使用時には、容易に元の扁平状にすることや折畳むことができ、片づけ、持ち運び、収納が容易で、機能性、取扱い性、利便性、形状の自在性、多様性、汎用性、携帯性、省スペース性に優れる。
(2)自立させて使用する際に、上方や側方(自立保持部と自立保持部の間)が広く開放しているので、袋体等の取付けや被収容物が収容された袋体等の取出しを容易に行うことができるだけでなく、必要に応じて上部形状保持部や下部形状保持部を変形させることによって、袋体等の取付け、取出しなどを行うこともでき、取扱いが容易で、袋体等の着脱の作業性、迅速性に優れる。
(3)部品点数が少なく、簡素な構造で、各部分を用途に適合する材料を用いて容易に製作することができるだけでなく、使用する材質或いは熱処理や樹脂加工などの製法の選択により、単一の材料でも製作することができ、量産性、耐久性、省資源性に優れる。
(4)ロープ体は安全で扱い易く、ロープ体などの持ち手の取付けや、他の各種部材との連結が容易で、加工性、取扱い性、安全性に優れると共に、丸洗いすることもでき、衛生的で使用性に優れる。また、特別な取付け手段を用いなくとも取付け糸等によって容易に他の部材と連結することができるので、破損した場合の交換や修理を簡単に行うことができ、メンテナンス性に優れる。
(5)上部形状保持部や下部形状保持部を折曲又は湾曲させて、半円型、コ字型、く字型等に整形して用いることができ、さらに両端の側部同士を連結して閉じて、円筒型や矩形の筒型に形成することもでき、形状の自在性、多様性に優れる。
(6)複数の自立式可撓性枠体を組合せて連結することにより、所望の形状や大きさの連結枠体が形成できるとともに、使用時に所望の形状に整形することができ、設計自在性、作業性、機能性、利便性に優れる。
(7)簡素な構成で、濡れても短時間で乾燥させることができるので、手軽に丸洗いすることができ、衛生性、美観性に優れる。
ここで、自立式可撓性枠体は、上部形状保持部、下部形状保持部を形成するロープ体は可撓性を有し、適度な弾性と剛性を備えて所要の自立性及び保形性が維持されるものであればよい。また、自立保持部は所要の自立性、保形性を備えるものであれば可撓性を有しても有しなくてもよい。自立保持部は、上部形状保持部や下部形状保持部と同様のロープ体で形成できるほか、合成樹脂製や金属製などの管状体や棒状体などで形成することができる。
よって、自立式可撓性枠体の各部は、用途に応じて複数の材料を組合せて形成することもできるし、同一の材料を用いて自立式可撓性枠体の全体を形成することもできる。
尚、上部形状保持部と下部形状保持部の間には、必要に応じて、自立保持部と同様の自立補強部材を配設してもよい。これにより、保形性及び自立安定性を向上させることができる。
一般に、合成樹脂製や合成繊維製、及び天然繊維製のロープ体は軽く柔軟であり、充分な弾性や剛性が備わっていないので自立することがなく保形性が得られず、また、金属ワイヤ製のロープ体や金属ワイヤを混成したロープ体は、硬く形成されるが重いという難点があるとともに、やはり自立性がなく保形性に欠け、一般に弾性や剛性が強過ぎて可撓性に欠ける傾向があって扱い難く、いずれも袋体等を支持する枠体や収容部に配設する自立材や形状保持材として全く適していなかった。
本考案では、合成樹脂製や合成繊維製、及び天然繊維製のロープ体が軽く、好適な可撓性を備えていることに着目し、見掛けヤング率が比較的高く、単糸繊度が比較的大きい原料を選択して、撚り度や打ち込み度を大きくする等して製綱し、所要により延伸を伴った熱処理や樹脂加工を施した結果、所要の弾性、剛性、形状自在性を備えた上部形状保持部、下部形状保持部としての材料を得ることができ、用途に応じた適性が高い自立式可撓性枠体を形成することができた。
以下に、具体的に説明する。
ロープ体の材質は合成繊維ではポリアミド、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコ−ル、ポリエステル、PET(再生品を含む)などが好適に用いられ、天然繊維ではマニラ麻、サイザル麻、ラミーなどが好適に用いられる。
ロープ体の原糸として、単糸の断面は円形の他に、スプリットヤーン、フラットヤーン、フィルム或いは中空形状などの様々な形状から選択でき、繊度が大きい単糸や、単糸の集合体や合糸体など、ロープ体を作る原料として好適なものが採用される。
ロープ体の原料としては単一素材の他に各種材料を混成して形成することもでき、合成樹脂製や合成繊維製、或いは天然繊維製のロープ体に、金属製や合成樹脂製の線材又は金属製線材を軟質性合成樹脂で被覆した線材を芯材として用いることや、一定量混成させること、さらには融点の低い繊維を芯材や混成材として用いて形成したロープ体に熱処理や熱加工を施して(ロープ体製作工程内に組込む熱処理や熱加工を含む)、溶融、固化させること等によって、保形性、自立性等の性状を強化することもできる。
原糸の性状としては見掛けヤング率が2GPa〜100GPaのものが好ましく、3GPa〜80GPaのものがより好ましい。原糸の見掛けヤング率が3GPaより小さくなるにつれて剛性や弾性が不十分となり、保形性や自立性が不足する傾向があり、80GPaより大きくなるにつれて剛性や弾性が大きくなりすぎ、可撓性が不足する傾向があり、原糸の見掛けヤング率が2GPaより小さくなると、形状の保持や自立が困難となり、100GPaより大きくなると、所要の形状に折曲又は湾曲乃至は伸張させることが困難となる傾向があり、いずれも好ましくない。
また、用途によっては、さらに見掛けヤング率が大きい高強力繊維や超高強力繊維等を芯材に用いたり、混成したりすることによって、ロープ体の弾性や剛性などを補強することができ、性状の付加や強化も容易で設計自在性、機能性に優れる。
さらに、用途によっては金属製や合成樹脂製の線材等を芯材として用いることや、一定量混成させること等によって、ロープ体の弾性や剛性の強化を図ることができる。
尚、ロープ体の各種の性状を強化する目的で各種の樹脂加工を施すことができる。樹脂加工によって各部材に硬化処理を施した場合、耐磨耗性、耐候性を向上させることができ、経時劣化が発生し難く、耐久性に優れる。硬化処理に用いる処理剤としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂等が用いられる。具体的には、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、或いはウレタンアクリレート,エポキシアクリレート,メラミンアクリレート,アクリル樹脂アクリレート等のラジカル重合系樹脂等が好適に用いられる。処理剤の塗布は、各部材を処理剤中に浸漬するか、或いは各部材に処理剤を刷毛塗りしたり、スプレー等で吹き付けたりすることにより行うことができる。各部材を処理剤中に浸漬した場合、短時間で各部材の隅々まで斑なく処理剤を付着させることができ生産性、信頼性に優れる。
処理剤の塗布後は自然乾燥、ヒーターや送風機による強制乾燥、或いは紫外線照射等を行う。水溶性の樹脂で自然乾燥できる処理剤を用いた場合、硬化処理が容易で生産性に優れる。
尚、硬化処理を施すことによって、ロープ体の原糸として見掛けヤング率が小さい材質のものでも使用でき、材料の選択の幅を広げることができる。
自立保持部の可撓性の有無は用途に応じて選択することができ、可撓性を有するものを選択した場合、機能性、取扱い性、安全性、汎用性、携帯性、省スペース性がより優れたものになるので望ましい。
自立式可撓性枠体の製作において、上部形状保持部、下部形状保持部、自立保持部を各々分けて形成した後に接続することができるが、その場合、上部形状保持部、下部形状保持部、自立保持部をエンドレス状に接続して形成することにより弾性や剛性及び強度が増強され、堅牢性が高くなり、さらに自立式可撓性枠体全体を用途に適応する単一の材料を用いてエンドレス状に形成することにより、一層、耐久性、量産性、省資源性が優れたものになるのでより望ましい。各部を別々に形成して接続する場合、合成樹脂製や金属製の筒状体でL字型に形成された接続部材を用いることができ、接続部を保護でき、形状安定性に優れる。また、自立保持部を合成樹脂製や金属製などの管状体で形成した場合には、上部形状保持部や下部形状保持部を形成するロープ体の末端を、前記管状体で形成された自立保持部の両端の中空部に挿入することによって接続することもできる。
ロープ体として三つ打ちロープを用いる場合、撚り度を極力大きくすることによって剛性や弾性を増強させ、上部形状保持部、下部形状保持部、自立保持部としての適性を高めることができる。剛性や弾性を高めるには、ロープのヤーン工程及びストランド工程で下撚りや中撚り等を極力強くしておき、上撚りにおいてロープ直径に対する1ストランド当たりのピッチ幅をおよそ1以下として製綱することが望ましい。
クロスロープを用いる場合、剛性や弾性を高めるには、やはりロープのヤーン工程及びストランド工程で下撚りや中撚り等を極力強くしておくのが望ましく、仕立部材や取付け部材をロープ外周に露出させずに仕立てることができ、耐久性、美観性が向上するという特長を有する。
ロープ体の直径は、ロープ体の材質、原糸の見掛けヤング率、撚り度、熱処理や熱加工の有無などによって、適宜、選択することができる。
ロープ体は、元来、強度や耐屈曲性が高く、堅牢性に優れており、スプライスなどによる接続が容易であったが、前述のような材質で見掛けヤング率、撚り度、太さ等を組み合わせて選択し、必要に応じて、芯材を用いたり、熱処理や熱加工を施したりすることにより、上部形状保持部、下部形状保持部の材料として所要の性状を付加することができ、自立式可撓性枠体としての耐久性、加工性、量産性に優れる。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の自立式可撓性枠体であって、前記上部形状保持部,前記下部形状保持部,前記自立保持部が、1本のロープ体でエンドレス状の矩形枠状に形成されている構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)1本のロープ体の末端同士を接続することにより、単一材料のロープ体で全体をエンドレス状に形成することができ、弾性や剛性を増強することができ、製作が容易で、製作工数の軽減と量産性の向上、及びコスト削減が図れる。
(2)自立保持部もロープ体で一体に形成され可撓性を有するので、所要部分を随意に折曲、湾曲又は伸張させることができ、支持する袋体の寸法に適合するように自立式可撓性枠体全体の形状や寸法を簡便に調節でき、汎用性、取り扱い性に優れる。
(3)両端部の接続において、同一材料同士を接続するので、最も有力な接続方法である熱溶着加工が実施でき、接続部の強化が図られ、耐久性に優れる。
(4)両端部の接続において、筒状に形成された接続部材を用いる場合、容易に接続作業を行うことができると共に、所要によって接続部に接着剤などを充填することができ、簡便かつ効果的に接続部を補強することができ、耐久性に優れる。
ロープ体同士を接続する場合は、ショートスプライス加工、熱溶着、各種の接続部材による加工等によって接続することができるが、熱溶着加工は同一種類、又は近似の種類の合成繊維等に限って実施できるもので、容易に且つ強固に接続でき、加工性、接続部の耐久性に優れ、加工によって接続部が太くならない利点があり、熱収縮チューブ等によって接続部を被覆して補強することもできる。
ロープ体の中でもポリプロピレンのスプリットヤーン製ロープは比重が0.9前後で非常に軽く、その上強度及び耐磨耗性が高く、前記のような製法によって自立式可撓性枠体の上部形状保持部、下部形状保持部、自立保持部の材料として好適な性状が得られ、熱溶着による末端同士の接続が強固にできる利点も有している。
また、マニラ麻等の天然繊維製のロープ体を用いる場合は、材料として栽培できるとともに廃棄時の焼却による温室効果ガスの発生を抑制でき、地球温暖化防止に寄与することができ、環境保護性に優れ、筒状の接続部材による接続において接着剤によって強固に接続できる。
自立式可撓性枠体を矩形枠状に形成する際に、屈曲部に前述の樹脂加工によって硬化処理を施せば、形状安定性を向上させることができる。
請求項3に記載の考案は、請求項1又は2に記載の自立式可撓性枠体であって、前記ロープ体の直径が、8mm〜30mmに形成され、各部の接続部又は屈曲部に筒状体でL字型に形成された接続部材又は補強部材が配設されている構成を有している。
この構成により、請求項1又は2と同様の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)ロープ体の直径が、8mm〜30mmに形成されていることにより、適度な剛性及び弾性を確保することができ、可撓性に優れると共に、自立性、保形性に優れる。
(2)各部の接続部又は屈曲部に筒状体でL字型に形成された接続部材又は補強部材を配設することにより、ロープ体を容易に矩形枠状に形成することができ、量産性、形状安定性に優れると共に、接続部又は屈曲部を保護することができ、堅牢性、耐久性に優れる。
ここで、ロープ体の直径が8mmより細くなるにつれて剛性や弾性が不足して自立性や保形性が不充分になるとともに、強度が不足して破損し易くなる傾向があり、直径が30mmより太くなるにつれて重くなり、嵩張るようになって扱い難くなる傾向があり、いずれも好ましくない。
接続部材や補強部材としては、ポリアミド,ポリエチレン,ポリプロピレン等の合成樹脂製やアルミニウム,アルミニウム合金,鉄,ステンレススチール等の金属製のものが好適に用いられる。筒状体でL字型に形成された接続部材に接続する部材の末端を挿入固定すること、又は、筒状体でL字型に形成された補強部材にロープ体を挿通して屈曲させることにより、容易に自立式可撓性枠体を矩形枠状に形成することができる。
1本のロープ体を補強部材に挿通して自立式可撓性枠体を形成している場合は、補強部材の位置を移動させることにより、エンドレス状のロープ体の所望の位置に屈曲部を形成することができ、エンドレス状に形成された1本のロープ体から様々な縦横比の自立式可撓性枠体を形成することができ、汎用性に優れる。
尚、接続部材又は補強部材を半割にして着脱自在に形成しておけば、不使用時には接続部材又は補強部材を取外して自立式可撓性枠体を分解すること又は折り畳むこと或いは伸張させることができ、省スペース性に優れる。
請求項4に記載の考案は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の自立式可撓性枠体であって、少なくとも前記上部形状保持部,前記下部形状保持部,前記自立保持部で囲まれた開口部分に網地、メッシュシート地、織編布地、シート地の内のいずれか1種以上で形成された可撓性を有する面状体が配設されている構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)少なくとも上部形状保持部,下部形状保持部,自立保持部で囲まれた開口部分に可撓性を有する面状体を配設することにより、袋体等の側面部を保護することができると共に、面状体を所望の形状に整形することができ、用途が広がり、特に両側部の自立保持部同士又は面状体の側部同士或いは一方の自立保持部と他方の面状体の側部を連結し、上部形状保持部及び下部形状保持部を円形状、楕円形状、矩形状等に整形して全体を筒状に形成した場合、袋体等を内設しなくても被収容物を収容することができ、汎用性、取扱い性に優れる。
(2)可撓性の面状体の外周部を上部形状保持部,下部形状保持部,自立保持部で補強することができ、取扱い性、安全性、耐久性に優れる。
(3)面状体が、網地、メッシュシート地、織編布地、シート地の内のいずれか1種以上で形成されていることにより、面状体を軽量化して取扱い性を向上させることができ、搬送性に優れ、比較的安価で加工や製品仕立が容易で量産性に優れると共に、被収容物の排出時に傾けたり、逆さにしたりする等の作業が容易で、被収容物の排出作業性に優れる。
(4)面状体が、網地、メッシュシート地、織編布地、シート地の内のいずれか1種以上で形成されていることにより、ロープ体などで形成された上部形状保持部,下部形状保持部,自立保持部への配設を容易に行うことができ、大きな補強効果を得ることができ、耐久性、量産性に優れる。
ここで、面状体の材料としては、単一の材質のみを用いてもよいし、異なった複数の材質を組合せてもよい。製作時の材料選択により、用途に応じた所期の性状(可撓性、保形性など)を得ることができ、さらに前述の熱処理や樹脂加工等によって剛性、耐久性、保形性、自立性などの所要の性状を付加してもよい。
網地としては、ポリアミド製、ポリエチレン製、ポリエステル製等の無結節網、有結節網、ラッセル網、ラッセルモジ網等が好適である。メッシュシート地としては、各種合成繊維製の経メリヤス編みものや、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂製のもの等が好適である。織編布地としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等のフラットヤーン製や天然繊維製の各種生地が用いられる。シート地としては、合成樹脂製シートや、格子状の芯地にターポリン加工したもの、各種フィルム等が用いられる。
網地やメッシュシート地を用いた場合は、被収容物を容易に確認でき、被収容物の臭いがこもらず通気性、保管性に優れ、被収容物を収容したまま或いは不使用時に手軽に洗浄、乾燥することができ、衛生的に優れる。
織編布地やシート地で形成した場合は、被収容物が引っ掛ったり、外部に洩れたりすることがなく、粒度の微細なものや、水分を含むものを収容することができ、作業性、取扱い性に優れる。
これらの材料の内、網地では高密度ポリエチレン製の無結節網が特に軽量で、強度、耐磨耗性、耐久性に優れ、好ましい。自立式可撓性枠体自身が自立性及び保形性を有するので、面状体を形成する網地が必ずしも自立性や保形性を有する必要はなく、網地を形成する原糸の材質の選択の幅を広げることができるが、見掛けヤング率、原糸繊度、網糸太さ、目合、網糸径に対する網目合の比率、熱処理他の加工や製法の選択によって弾性や剛性を増強させることができ、面状体も自立性や保形性を備えるようにでき、好適な自立式可撓性枠体を形成することができる。
自立式可撓性枠体を円筒型や矩形の筒型に形成してその開放部を覆うように、上部形状保持部や下部形状保持部に所要の部材を展開して配設することにより、自立式可撓性枠体内部に収容される被収容物を保護することができ、用途を拡大することができる。特に網地、メッシュシート地、織編布地、シート地等で形成された可撓性を有する面状体を所要の開放部に配設した場合、フレキシブルな容器やカバーとして使用できるとともに、持ち手を配設した場合には持ち運びが容易になり、作業性、機能性が向上する。
さらに可撓性を有する自立式可撓性枠体の特長を応用して、複数の自立式可撓性枠体を組合せることにより、容易に自立式可撓性連結枠体を形成することができ、可撓性を有する底部と持ち手を配設した場合には、可撓性を有した自立容器として、収容及び運搬における機能性、汎用性が一層向上し、持ち運びの際には大型のものでも相向かう位置の持ち手を片手で掴むことができ、軽いものは一人で扱うことができ、使用性に優れる。また、持ち手を利用してクレーン等で容易に吊ることができるので、重量物が収容されている場合でも、収集、運搬作業を機械化して作業時間を短縮することができ、機械化導入が容易で、機能性、使用性、省力性に優れる。
尚、面状体の上端側に開口孔を形成し、上部形状保持部を持ち手として利用することもできる。
本考案の請求項5に記載の自立式可撓性連結枠体は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の複数の自立式可撓性枠体が対向又は連設して配置され、複数の前記自立式可撓性枠体の相接する側部が連結されて形成されている構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)複数の自立式可撓性枠体が対向又は連設して配置され、複数の自立式可撓性枠体の相接する側部が連結されて扁平状に形成されているので、不使用時の省スペース性、搬送性に優れると共に、使用時の自立の確実性、保形性、形状自在性を向上させることができ、用途や設置場所、袋体の形状や寸法等の選択の幅を拡げることができ、汎用性に優れる。
(2)自立式可撓性連結枠体を支持スタンドとして用いる場合に、袋体等の取付けが強固になり、上部形状保持部によって形成される上端側の開口部が広がるので収容作業が容易になり、袋体等に局部的な力がかかり難く、変形や破損を防止することができ、取扱い性、耐久性に優れる。
(3)2つの自立式可撓性枠体を対向させ連結して支持スタンドとして用いる場合には、上部形状保持部を対向する方向に湾曲又は折曲させて上端部に円弧状や矩形状などの係止部を形成し、袋体等の取付けを安定させることや、上部形状保持部を同じ方向に並行させて湾曲又は折曲させて上端部に半円弧状やく字状などの係止部を形成し、袋体等の取付け取外しを迅速にすることができ、用途に応じた使用方法が採用でき、汎用性、取扱い性に優れる。また、対向する側部が連結されて2箇所に集約されているので側方の開放部が広く、袋体が被収容物で膨らんだ場合や重量物等を収容した場合でも開放部から容易に取出すことができ、作業性、取扱い性に優れる。
(4)2つの自立式可撓性枠体を対向させ連結して支持スタンドとして用いる場合には、下部形状保持部を対向する方向に折曲又は湾曲させることにより、円形状や矩形状の基部を形成して自立保持部を確実に支持することができ、ごく短時間で自立させることができ、使用性、自立安定性に優れる。
(5)3つ以上の自立式可撓性枠体を連結した自立式可撓性連結枠体を支持スタンドとして用いる場合には、自立の安定性をさらに高めることができるとともに、袋体等の取付けがさらに強固になり、重量物用や大型の袋体にも適用でき、耐久性に一層優れる。
(6)自立式可撓性枠体の開口部分に可撓性を有する面状体が配設されている場合は、所要により底部や持ち手又は蓋部を配設することにより、フレキシブルな容器や保護枠体として用いることができ、設計自在性、作業性、機能性、利便性、汎用性に優れる。
(7)自立式可撓性連結枠体の内側に別体の各種の袋体等を内設させることができ、収容や運搬に伴う負荷や損耗を外側の自立式可撓性連結枠体で負担することによって、内側の袋体等を防護することができ自立式可撓性連結枠体単独又は袋体単独では使用できないような被収容物の収容、運搬が可能になり、被収容物が袋体等に収容された状態でも、簡便に取外しを行うことができ、取扱い性、汎用性、迅速性に優れる。
(8)用途に応じて、材質、部材の太さ、外形寸法等が異なる複数の自立式可撓性枠体を組合せることができ、例えば4つの自立式可撓性枠体で形成された自立式可撓性連結枠体の連結された部分を外して1対の自立式可撓性連結枠体に分けて用いることや、自立式可撓性枠体単体で用いることもでき、設計の自在性、機能性、多様性に優れる。
ここで、自立式可撓性連結枠体はその構成によって、袋体等を支えるスタンドとして用いることや、容器や保護枠体として用いることができる。特に、可撓性を有する面状体が配設された自立式可撓性枠体を組合せて自立式可撓性連結枠体を形成した場合は、袋体等を内設することなく被収容物の収容を行うこともできる。また、蓋部や底部を配設することによって、容器や保護枠体としての機能性が向上し、さらに所要により持ち手や吊り手を配設することにより取扱い性、機能性が一層向上し、大量の被収容物や重量物にも適用でき、クレーン等の機械化にも対応できる。別体の各種形状の袋体等を内設して使用する場合は、蓋部や底部によって、袋体等の内部に収容される被収容物、若しくは袋体等の上部や底部を保護することができる。
複数の自立式可撓性枠体を連結する際には、相接する側部の自立保持部同士を連結してもよいし、自立式可撓性枠体に面状体が配設されている場合には、面状体の側部同士或いは一方の自立保持部と他方の面状体の側部を連結してもよい。尚、自立式可撓性枠体は、特別な取付け手段を用いずに取付け糸等によって容易に連結することもできるし、嵌脱自在な連結部材を用いて着脱自在に連結することもできる。
以上のように、本考案の自立式可撓性枠体とそれを用いた自立式可撓性連結枠体によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の考案によれば、以下のような効果を有する。
(1)用途や設置場所、使用する袋体の形状等に応じて、上部形状保持部や下部形状保持部を随意に折曲、湾曲又は伸張させて所望の形状に整形させることができ、上部形状保持部に袋体等を係止した状態で自立することができると共に、不使用時には容易に元の扁平状にすることや折畳むことができ、片づけ、持ち運び、収納が容易で、形状自在性、汎用性、機能性、携帯性、省スペース性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
(2)自立させて使用する際に、広く開放した上方や側方(自立保持部と自立保持部の間)から、袋体等の取付けや被収容物が収容された袋体等の取出しを容易に行うことができるだけでなく、必要に応じて上部形状保持部や下部形状保持部を変形させることによって、袋体等の取付け、取出しなどを行うこともでき、取扱いが容易で、袋体等の着脱の作業性、迅速性、省力性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
(3)原料、製法、加工等の選択の幅が広いロープ体を用いることにより、上部形状保持部、下部形状保持部に必要な可撓性、自立性、保形性が得られ易く、容易に所望の形状に整形でき、形状の自在性、多様性に優れると共に、強度や耐屈曲性が高く、堅牢性に優れている上、部材同士の接続や他の部材への取付けが容易で、耐久性、加工性、量産性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
(4)単独で或いは複数連結して使用することにより、様々な形状や大きさに形成することができ、形状自在性、設計自在性、汎用性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
請求項2に記載の考案によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)1本のロープ体の末端同士を接続するだけで全体をエンドレス状に形成することができ、自立保持部もロープ体で一体に形成されているので、各部を随意に折曲、湾曲又は伸張させることができ、支持する袋体の寸法に適合するように自立式可撓性枠体全体の形状や寸法を簡便に調節することができる汎用性、取り扱い性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
(2)1本のロープ体をエンドレス状に接続する際に、最も有力な接続方法である熱溶着加工が実施でき、弾性や剛性を増強することができ、耐久性に優れ、製作が容易で、製作工数の軽減によるコスト削減が図れる量産性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
請求項3に記載の考案によれば、請求項1又は2の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)ロープ体の直径が、8mm〜30mmに形成されていることにより、適度な剛性及び弾性を確保することができ、上部形状保持部及び下部形状保持部の可撓性、保形性に優れ、自立保持部の自立安定性に優れ、各部の接続部又は屈曲部に配設された接続部又は補強部材によってロープ体を容易に矩形枠状に形成することができ、量産性、形状安定性に優れると共に、接続部又は屈曲部を保護することができ、堅牢性、耐久性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
請求項4に記載の考案によれば、請求項1乃至3の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)上部形状保持部,下部形状保持部,自立保持部で囲まれた開口部分に配設された面状体により、袋体等の側面部を保護することができると共に、面状体を所望の形状に整形することができ、用途が広く、特に両側部を連結し、上部形状保持部及び下部形状保持部を円形状、楕円形状、矩形状等に整形して全体を筒状に形成した場合、袋体等を内設しなくても被収容物を収容することができる汎用性、取扱い性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
(2)使用条件に合わせて面状体の形状や膨らみを変えて被収容物を収容することができ、収容状態での持ち運びや搬送、保管が容易で、取扱い性に優れると共に、不使用時には迅速に元の平面状に押し潰したり、折畳んだりすることができ、使用後の片づけや収納が容易で、汎用性、携帯性、省スペース性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
(3)面状体が、網地、メッシュシート地、織編布地、シート地の内のいずれか1種以上で形成されていることにより、面状体を軽量化して取扱い性を向上させることができ、搬送性に優れ、ロープ体などで形成された上部形状保持部,下部形状保持部,自立保持部への配設を容易に行うことができ、大きな補強効果を得ることができる耐久性、量産性に優れた自立式可撓性枠体を提供することができる。
請求項5に記載の考案によれば、以下のような効果を有する。
(1)自立の確実性、保形性、形状自在性を向上させることができ、用途や設置場所、袋体の形状や寸法等の選択の幅を拡げることができ、汎用性に優れ、袋体等を強固に保持することができ、袋体等の変形や破損を防止することができ、収容作業が容易で取扱い性、耐久性に優れると共に、不使用時には容易に元の扁平状にすることや折畳むことができ、片づけ、持ち運び、収納が容易で、形状自在性、機能性、省スペース性に優れた自立式可撓性連結枠体を提供することができる。
(2)上部形状保持部や下部形状保持部を変形させることによって、被収容物が収容された袋体等を持ち上げることなく、取付け、取外しなどを簡便に行うことができ、取扱いが容易で、袋体等の着脱の作業性、迅速性、省力性に優れた自立式可撓性連結枠体を提供することができる。
(3)用途に応じて、材質、部材の太さ、外形寸法等が異なる複数の自立式可撓性枠体を組合せることができ、必要に応じて連結部分を外して分割して使用することや、分解して自立式可撓性枠体を単体で使用することもできる設計の自在性、機能性、多様性に優れた自立式可撓性連結枠体を提供することができる。
(実施の形態1)
本考案の実施の形態1における自立式可撓性枠体について、以下図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態1の自立式可撓性枠体の斜視図である。
図1中、1は可撓性を有するエンドレス状のロープ体で略平面矩形状に形成された実施の形態1における自立式可撓性枠体、2は自立式可撓性枠体1の上部形状保持部、3は自立式可撓性枠体1の下部形状保持部、4は上部形状保持部2と下部形状保持部3の両端部間に配設された自立式可撓性枠体1の自立保持部、5はロープ体の端部同士を接続して自立式可撓性枠体1をエンドレス状に形成するための接続部、6はエンドレス状の自立式可撓性枠体1を略平面矩形状に形成するための屈曲部である。
本実施の形態では、屋外使用における紫外線劣化を防止する効果を付加されて作られた黒色のポリプロピレンスプリットヤーン製の三つ打ちロープを材料として、一例として分径18mmのロープを用いて、上部形状保持部2、下部形状保持部3、自立保持部4を一体にして自立式可撓性枠体1を形成した。
まず、所要の自立性と保形性を得るために、ヤーン及びストランドの下撚りや中撚りを極力強くして、ロープ直径に対するストランドのピッチ幅の比で1以下にした撚りで製綱された硬打ちの長尺ロープに、熱処理加工を施して弾性等を補強し、自立式可撓性枠体1の仕上がり寸法に合わせて全体の所定寸法の長さ4.5mに裁断し、その両端部を熱溶着加工によって接続した接続部5でエンドレス状に形成し、接続部分に熱収縮チューブを被覆加工した。
前記の工程によりリング状(エンドレス状)に形成されたロープ体の内、使用時に上部形状保持部2、下部形状保持部3、自立保持部4となる各部の寸法を定め、その各々の境界点付近を屈曲部6として所定の方向に鋭角に折曲した後、略直角に整形して所要により硬化性樹脂加工を加えることによって、重量が約0.8kgの非常に軽量な平面矩形状の自立式可撓性枠体1を形成した。
以上のように構成された実施の形態1の自立式可撓性枠体の使用方法について、図面を参照しながら以下に説明する。
図2は実施の形態1の自立式可撓性枠体の第一の使用例を示す斜視図である。
図2中、40は略半円弧状に湾曲させた上部形状保持部2に上部を折り返して掛け止めされた袋体である。
自立式可撓性枠体1の第一の使用例として、略平面矩形状の自立式可撓性枠体1の上部形状保持部2を平面状の位置から外方に張り出すように略半円弧状に湾曲させて、袋体が取付けられた時に所要の開口部が得られるように整形した。下部形状保持部3についても、上部形状保持部2と同様に平面状の位置から外方に張り出すように略半円弧状に湾曲させて、安定した基部として自立式可撓性枠体1が自立できるように整形した。
これによって袋体40は自立式可撓性枠体1に支持されて被収容物を容易に収容でき、収容後には掛け止めした部分を外して、上方や側方の開放部(2本の自立保持部4の間)から容易に取出すことができる。状況によっては、上部形状保持部2や自立保持部4の所要の箇所の形状を変形させて袋体40の取外しや取出しを容易にすることもできる。
さらに接続部5を熱溶着で固定せずに、合成樹脂製や金属製の筒状の接続部材を用いて嵌脱自在に接続することができ、所要により各部を取外すこともできる。
本実施の形態では、上部形状保持部2、下部形状保持部3を各々略半円弧状に整形したが、袋体40の寸法形状や使用条件などに合わせて、く字型やコ字型などの他の形状に整形することもでき、様々な条件に適合させることができる。
図3は実施の形態1の自立式可撓性枠体の第二の使用例を示す斜視図である。
図3中、7は自立式可撓性枠体1の両側の自立保持部4同士を連結する連結部材である。連結部材7としては、仕立糸や嵌脱自在な部材等を用いることができる。
第二の使用例では、自立式可撓性枠体1の上部形状保持部2及び下部形状保持部3を各々略円形状や略楕円形状に整形し、自立保持部4同士を連結部材7で連結して略円筒状の枠体を形成した。
上部形状保持部2及び下部形状保持部3を略円形状や略楕円形状に整形することにより、袋体40の固定安定性に優れると共に自立安定性に優れ、自立保持部4が1ケ所に集約されるので開放部がさらに広がり、袋体40の取付けや取外しがさらに容易になり、袋体40の取付け及び取外し作業の迅速性が向上する。
尚、第一及び第二の使用例において、必要に応じて、上部形状保持部2と下部形状保持部3の間に自立保持部4と同様の自立補強部材を配設することにより、保形性及び自立安定性を向上させることができる。
自立保持部4も可撓性を有するので、袋体40の幅や高さが異なる場合には、各部を随意に折曲又は湾曲乃至は伸張させて上部形状保持部2の高さ方向の位置を調節することや屈曲部6の位置を変えることができ、各部の寸法が袋体40の寸法に適合するように自立式可撓性枠体1の形状を調節できる。
屈曲部6に硬化性樹脂加工を施す代わりに、合成樹脂製や金属製の筒状体でL字型に形成された補強部材を配設して形状安定性を向上させることもできる。この場合、補強部材の位置を変えるだけで、エンドレス状に形成された1本のロープ体から様々な縦横比の自立式可撓性枠体1を形成することができ、汎用性に優れる。また、補強部材を半割にして着脱自在に形成しておけば、不使用時には補強部材を取り外して自立式可撓性枠体1を折り畳むことができ省スペース性に優れる。
収容作業を連続して行う場合は、被収容物が収容された袋体40を取出し、次々に袋体40を取付けることができ、袋体40の形状や寸法が変わる場合には各部を所定の形状や寸法に随意整形して使用することができ、自立式可撓性枠体1を有効に用いることができる。
自立式可撓性枠体1を合成繊維中で最も比重が小さいポリプロピレンスプリットヤーン製の硬打ちの三つ打ちロープで形成したことにより、非常に軽く形成され、前記製法で弾性や剛性が強化されていて、所期の自立性、保形性が長期間維持され、取扱い性に優れ、充分な強度と耐摩耗性を備え、紫外線劣化が小さい。特に、単一材料でエンドレス状に形成されているので構成が簡素で、強度や弾性が増強され、使用中の変形や破損が少なく、製作が容易でコスト低減が図れる上、耐久性に優れた構成となっている。
図4は実施の形態1の自立式可撓性枠体を押し潰した状態を示す斜視図である。
自立式可撓性枠体1は、使用後には図1の略平面矩形状に容易に戻すことができるほか、さらに図4に示すように、直線状に押し潰して棒状体に整形することもでき、片づけや収納が容易にできる。尚、図3の第二の使用例では自立保持部4同士を連結部材7で連結していたが、連結部材7を取外すことにより、図1の略平面矩形状又は図4の棒状体に整形することができる。
本実施の形態では、自立式可撓性枠体1全体をロープ体で一体に形成したが、例えば自立保持部4を合成樹脂製の管状体や棒状体で形成し、上部形状保持部2、下部形状保持部3をロープ体で形成して、各部を接続して全体を構成してもよい。
尚、各部を別々に形成した後に接続して全体を構成する場合は、1対の自立保持部4に対して各々上部形状保持部及び/又は下部形状保持部を複数配設して自立式可撓性枠体1を形成することもできる。各部の接続には、合成樹脂製や金属製の筒状体でL字型に形成された接続部材を用いることができ、屈曲部6に相当する接続部を接続部材で保護でき、形状安定性、耐久性に優れる。また、接続部材を半割にして着脱自在に形成しておけば、接続作業を容易に行うことができ、不使用時には接続部材を取外して自立式可撓性枠体1を分解して収容することや運搬することができ省スペース性に優れる。
以上のように実施の形態1の自立式可撓性枠体は構成されているので、以下の作用が得られる。
(1)製作時に自立式可撓性枠体1を平面矩形状に形成しておき、使用時に用途や設置場所、使用する袋体40の材質や形状に対して適合するように、可撓性を有する上部形状保持部2及び下部形状保持部3の所要部分を随意に折曲又は湾曲させて、各々所望の形状に整形することによって安定した状態で自立させることができ、袋体40等を好適な状態で取付けて使用することができ、不使用時や運搬時、保管時には、容易に元の平面状や略棒状体に変形させることができ、簡便に持ち運び、片づけ、収納を行うことができ、機能性、作業性、取扱い性、利便性、携帯性、省スペース性に優れる。
(2)袋体40の形状や寸法、使用場所等の使用条件が変わる場合に、屈曲部6を移動させて各部の寸法配分を任意に変えることができ、自立保持部4を折曲又は湾曲乃至は伸張させて高さを調節することができ、所要部位を随意所望の形状に整形して使用することができ、汎用性、多様性に優れる。
(3)上部形状保持部2、下部形状保持部3、自立保持部4だけで形成され、部品点数が少なく、簡素な構造で量産性、省資源性に優れると共に、立設時の開放部が広いので、袋体40の取出しの際に被収容物が収容された袋体40を任意の方向から取出すことができ、所要時には上部形状保持部2や下部形状保持部3の所要部分を随意に変形させて袋体40を取外したり、取出したりすることができ、作業性、取扱い性、迅速性に優れる。
(4)比重が最も小さく、自立式可撓性枠体1の材料として優れた性状を有しているポリプロピレンスプリットヤーン製の三つ打ちロープに所要の加工を施した単一材料を用いて簡素に形成されているので、非常に軽く堅牢性が高いものが安価に製作でき、機能性、取扱い性、安全性、低コスト性、量産性、耐久性、省資源性に優れる。
(5)ロープ体で作製された自立式可撓性枠体1は安全で扱い易く、ロープ体などの持ち手の取付けや、他の各種部材との連結が容易で、加工性、取扱い性、安全性に優れると共に、丸洗いすることもでき、衛生的で使用性に優れる。また、特別な取付け手段を用いなくとも取付け糸等によって容易に他の部材と連結することができるので、破損した場合の交換や修理を簡単に行うことができ、メンテナンス性に優れる。
(6)1本のロープ体の末端同士を接続することにより、単一材料のロープ体で自立式可撓性枠体1全体をエンドレス状に形成することができ、弾性や剛性を増強することができ、製作が容易で、製作工数の軽減と量産性の向上、及びコスト削減が図れる。
(7)両端部の接続において、同一材料同士を接続するので、最も有力な接続方法である熱溶着加工が実施でき、接続部5の強化が図られ、耐久性に優れる。
(実施の形態2)
本考案の実施の形態2における自立式可撓性連結枠体について、以下図面を参照しながら説明する。
図5は実施の形態2の自立式可撓性連結枠体の斜視図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図5において、実施の形態2の自立式可撓性連結枠体11が実施の形態1の自立式可撓性枠体1と異なるのは、2つの自立式可撓性枠体1を対向配置し、相接する自立保持部4同士を仕立糸等の連結部材7で連結している点である。これによって自立式可撓性連結枠体11は自立式可撓性枠体1の重量の約2倍となるが、わずか1.6kg前後であり、非常に軽量に形成されている。
連結部材7は外れないように固定されてもよいし、嵌脱自在の部材を用いて所要時に嵌脱できるようにしてもよい。
以上のように構成された実施の形態2の自立式可撓性連結枠体の使用方法について、図面を参照しながら以下に説明する。
図6は実施の形態2の自立式可撓性連結枠体11の第一の使用例を示す斜視図である。
図6においては、上部形状保持部2,2を並行して同じ側の外方に湾曲させて略水平半円弧状に整形して袋体40が取付けられるようにした。また、下部形状保持部3,3を対向する外方に湾曲させて、略水平円形状の基部として安定して自立式可撓性連結枠体11が自立できるように整形した。
袋体40は実施の形態1と同様に、上部を折り返し、上部形状保持部2,2に掛け止めした。
これによって、安定して自立させることができ、上部形状保持部2,2が重なって開放部が広くなるとともに、袋体40が取付けられる上部形状保持部2,2の保形性が強化され、袋体40を迅速に取付け、取外しできる。
図7は実施の形態2の自立式可撓性連結枠体11の第二の使用例を示す斜視図である。
図7中、41は略水平円形状に整形された上部形状保持部2,2に上部を折り返して掛け止めされた袋体である。
図7においては、上部形状保持部2,2及び下部形状保持部3,3をそれぞれ対向する外方に湾曲させて、略水平円形状に整形しており、袋体41は前記袋体40よりも開口部が大きく形成されている。
これによって、袋体41の開口部の周縁全体が均等に上部形状保持部2,2に掛け止めされ、取付けが強固になり充分な開口が得られるので、被収容物の投入や排出を容易に行うことができ、取扱い性に優れる。また、被収容物の負荷が、支持されている袋体41の開口部付近に平均してかかるので、袋体41が保護されて破損が防止できるとともに、自立式可撓性連結枠体11の形状も安定するので重量物の収容にも適用でき、大型の袋体41にも使用できるようになる。
袋体41が有底の立体状(円筒状)に形成されている場合は、図7に示したように、対向している上部形状保持部2,2を略半円形に変形させて掛け止めする部分を略円形に整形し、袋体が無底の平面状に形成されたものでは全体を楕円形に整形する等、袋体の形状に応じて自立式可撓性連結枠体11の要所を所望の形状に整形して使用することができる。
ここで、被収容物の収容後に袋体41を取出す場合には、通常は開放部から取出すが、自立式可撓性連結枠体11の所要部分の形状を変えて袋体41を取出すこともできる。
また、被収容物が重量物等の場合は、袋体41を移動させる前に、軽量な自立式可撓性連結枠体11を除去するのが望ましい。例えば、連結部材7を嵌脱自在なものにしておき、袋体41の掛け止めを外した後に、片側の自立保持部4同士の連結を外して開放し、自立式可撓性連結枠体11を除去することができる。或いは、予め下部形状保持部3,3を上部形状保持部2,2より20〜25%程度長く整形しておき、袋体41の掛け止めを外した後に、そのまま自立式可撓性連結枠体11を持ち上げて、下部形状保持部3,3で構成された略水平円形状の基部を袋体41の下方から上方にくぐらせて除去することができる。いずれの場合も自立式可撓性連結枠体11が従来の金属製スタンド等と比較して格段に軽量で且つ扱い易いので迅速に除去することができ、省力性、取扱い性に優れる。
自立式可撓性連結枠体11は、使用後には押し潰すことにより、図5の略平面矩形状に容易に戻すことができるほか、さらに図4の形状と同様に伸張させて棒状体に整形することもでき、場所をとらずに片づけ、運搬、収納をすることができる。
尚、第二の使用例では第一の使用例よりも、掛け止めできる袋体41の開口部の寸法が大きくなるので、二つの使用方法を使い分けることによって、1つの自立式可撓性連結枠体11に取付けできる袋体40,41の開口部の寸法の許容範囲が大きくなり、汎用性に優れる。さらに、袋体40,41の高さに応じて、自立保持部4,4を折曲又は湾曲させたり伸張させたりすることによって、上部形状保持部2,2の高さ方向の位置を調節できるので、多様性、機能性に優れる。
本実施の形態では、1対の自立式可撓性枠体1,1をそれぞれ1本のロープ体で同じ寸法に形成し、自立式可撓性連結枠体11を構成したが、用途によって異なる材料や異なる寸法で形成した自立式可撓性枠体を組み合わせることもでき、多様な用途に適合させることもできる。また、連結部材7を嵌脱自在にすることにより、所要時に嵌脱して組合せを変えたり、二つに分けた自立式可撓性枠体1をそれぞれ単体で使用したりすることもできる。
以上のように実施の形態2の自立式可撓性連結枠体は構成されているので、以下の作用が得られる。
(1)2つの自立式可撓性枠体1を対向して配置することにより、自立式可撓性連結枠体11の各部が補強されて堅牢性が向上し、自立性、保形性が強化され、使用時に最適の形状に整形して自立させ、袋体40(41)を取付けることができ、形状の安定性が増すので被収容物の収容が容易になり、不使用時、運搬時、収納時には容易に平面状や略棒状体に変形させることができ、機能性、作業性、取扱い性、携帯性、省スペース性に優れる。
(2)用途や袋体40,41の形状や寸法等の使用条件によって、上部形状保持部2,2、下部形状保持部3,3を同じ方向に平行に折曲或いは湾曲させることも、対向する方向に折曲或いは湾曲させることもでき、作業性、取扱い性、汎用性、多様性に優れる。
(3)上部形状保持部2,2を、同じ方向に平行に折曲或いは湾曲させて整形した場合は、袋体40の取付け、取外しが容易で、頻繁に袋体40を交換する場合に好適で作業性、迅速性に優れるという長所が得られ、対向する方向に折曲或いは湾曲させて整形した場合は、袋体41の取付けが確実になり、袋体41の開口付近の形状が安定し、被収容物の負荷が袋体41に局部的にかかり難く、破損が防止でき、自立式可撓性連結枠体11自体の形状も安定し、機能性、取扱い性、耐久性に優れるという長所が得られ、前者と後者において取付けできる袋体40,41の開口部寸法の許容幅が拡大し、さらに後者の場合は袋体41が平面状に形成されているか、立体状に形成されているかによって袋体41が掛け止めされる上部形状保持部2,2の形状を楕円形又は略円形に整形して好適な状態で使用することができ、取扱い性、汎用性に優れる。
(4)下部形状保持部3,3を対向する方向に折曲又は湾曲させて整形した場合には、安定した基部が構成でき、自立式可撓性連結枠体11の変形が防止でき、重量物や、嵩張るもの等を収容する大型の袋体41にも適用でき、機能性、汎用性、耐久性、省資源性に優れる。
(5)袋体40,41等の取外し、取出しの際に、自立保持部4,4同士の所要部位が相向かう位置に連結されているので開放部が広く、袋体40,41を容易に取出すことができ、所要時には上部形状保持部2,2及び/又は下部形状保持部3,3の形状を随意変えて袋体40,41を取出すこともでき、重量物等を収容する場合は、自立式可撓性連結枠体11が非常に軽量で且つ扱い易い特長を活かして、予め連結部材7を嵌脱自在なものにしておくことによって連結部分を開放して除去することができ、さらに下部形状保持部3,3を上部形状保持部2,2より大きく作製しておくことによって、自立式可撓性連結枠体11のみを持ち上げて下部形状保持部3,3側から袋体40,41を容易に除去することも可能で、作業性、取扱い性に優れる。
(6)優れた性状を有しているポリプロピレンスプリットヤーン製の三つ打ちロープを用いた単体の自立式可撓性枠体1を1対連結させただけの簡素な構造で形成されているので、機能性、取扱い性、安全性、低コスト性、量産性、耐久性、省資源性に優れる。
(実施の形態3)
本考案の実施の形態3における自立式可撓性連結枠体について、以下図面を参照しながら説明する。
図8は実施の形態3の自立式可撓性連結枠体の第一の使用例を示す斜視図である。尚、実施の形態1又は2と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
本実施の形態3の自立式可撓性連結枠体21が実施の形態2の自立式可撓性連結枠体11と異なるのは、2つの自立式可撓性枠体1を対向して配置する代わりに、4つの自立式可撓性枠体1を連設して組合せ、配置している点である。これによって自立式可撓性連結枠体21は自立式可撓性連結枠体11より全体が大きくなり、重量も約2倍ほどになるが、大きさ及び堅牢な構造の割りにごく軽量に形成されている。
以上のように構成された実施の形態3の自立式可撓性連結枠体の使用方法について、図面を参照しながら以下に説明する。
図8においては、初期状態(不使用状態)で扁平に形成された自立式可撓性連結枠体21に対して、連設された4つの上部形状保持部2及び下部形状保持部3をそれぞれ湾曲させ、袋体を掛け止めする部分及び自立保持部4を支持して自立式可撓性連結枠体21を自立させるための基部を全体として略楕円形に整形した。
この状態では、主として無底の平面状に形成された袋体が好適に取付けられ、実施の形態2と同様に、袋体の上部を折り返し、4つの上部形状保持部2に掛け止めすることができる。
実施の形態2の自立式可撓性連結枠体11では、相接する自立保持部4,4同士が連結されて支柱となる連結部が2ケ所形成されたが、本実施の形態では4ケ所形成されているので自立性が補強されているとともに、保形性が強化されて各々の上部形状保持部2が変形し難くなっており、実施の形態2より大型の袋体や重量物を収容する袋体を支持するのに適している。
本実施の形態では、実施の形態2よりも側方の開放部が狭くなっているので、相接する自立保持部4,4を連結した4ケ所の連結部の内の少なくとも1ケ所の連結部材7にすべて嵌脱自在な部材を用いておき、所要時に連結部材7を外して連結部を開放し、袋体を取り出すことができる。
また、袋体を移動させずに、自立式可撓性連結枠体21がごく軽量で扱い易い特長を活かして自立式可撓性連結枠体21を除去することもでき、前述の4ケ所の連結部の内の少なくとも1ケ所を開放した上で自立式可撓性連結枠体21を除去するか、予め下部形状保持部3を上部形状保持部2より20〜25%程度長く作製しておき、袋体の掛け止めを外した後に、自立式可撓性連結枠体21を持ち上げて4つの下部形状保持部3で構成されている基部を袋体の下方から上方にくぐらせるように、自立式可撓性連結枠体21を除去することができる。
これによって袋体が大きい場合や、重量物を収容した場合でも、自立式可撓性連結枠体21を迅速に開放、又は除去できるので、搬送時の障害物がなくなり、フォークリフトやクレーン等を利用して袋体のみを簡便に運搬又は移動することができ、機械化及び省力化された作業が導入できる。
図9は実施の形態3の自立式可撓性連結枠体の第二の使用例を示す斜視図である。
図9においては、各々の上部形状保持部2及び下部形状保持部3を直線状に伸張し、袋体を掛け止めする部分(上部開口部)及び自立保持部4を支持して自立式可撓性連結枠体21を自立させるための基部を全体として略矩形状に整形した。
袋体は前記と同様に上部を折り返し、4つの上部形状保持部2に掛け止めできる。
これによって、丸型や角型の有底の立体形状の大型袋体にも自在に使用できる。
特にフレキシブルコンテナバッグは広い分野で収集や運搬及び保管に使用され、構造上クレーン等を利用した機械化に適しており、廃棄物では瓦礫や建築廃材など重量物等の収容・運搬に適している。自立式可撓性連結枠体21の第二の使用例は、フレキシブルコンテナバッグに好適に適用でき、丸型でも角型でも対応できるという利点を有する。
尚、丸型のフレキシブルコンテナバッグを袋体として使用する場合は、図示しないが、自立式可撓性連結枠体21全体を円筒状に整形して形状を適合させることができ、袋体が角型の場合は、図9に示したように自立式可撓性連結枠体21全体を略立方体状に整形して用いることができるが、収容に伴って袋体が丸みを帯びた時に、各々の上部形状保持部2が自然に順応して袋体と同様の形状に変形するので、袋体にフィットして負荷が部分的にかかることがなく、収容作業中に掛け止め部分が外れたり、袋体が破損したりするのを防ぎ、取外す時は、第一の使用例の場合と同様の方法で、自立式可撓性連結枠体21を迅速に除去できるので、容易にフォークリフトやクレーン等で収容状態の袋体を運搬又は移動することができ、機能性、作業性、に優れる。
図10は実施の形態3の自立式可撓性連結枠体を折り畳んだ状態の一例を示す斜視図である。
自立式可撓性連結枠体21は、不使用時には押し潰すことにより平面矩形状に容易に戻すこともできるが、図10に示すように、対向する1対の上部形状保持部2及び下部形状保持部3を内側にくの字に折曲し、連結された自立保持部4,4同士を束ねるようにしてコンパクトに折り畳むこともでき、これによって場所をとらずに片づけ、運搬、収納をすることができる。
本実施の形態では、4つの自立式可撓性枠体1を全て同じロープ体で、同じ寸法で形成し、自立式可撓性連結枠体21を得たが、用途によって異なる材料や異なる寸法で形成して多様な用途に適合させることもでき、自立式可撓性枠体1と同様の矩形状に形成した可撓性を有する面状体を自立式可撓性枠体1の外周部或いは内側に配設したものを自立式可撓性連結枠体21の一部又は全部に用いることもできる。また、連結部材7を嵌脱自在にすることにより、袋体を取外す時に連結部を開放できる他、所要時に嵌脱して組合せを変えることができる。例えば自立式可撓性枠体1を2つ増して大きく形成したり、2つに分割して実施の形態2の自立式可撓性連結枠体11のように使用したり、4つに分解して自立式可撓性枠体1としてそれぞれ単体で使用したりすることもできる。
以上のように実施の形態3の自立式可撓性連結枠体は構成されているので、実施の形態2と同様の作用に加え、以下の作用が得られる。
(1)自立式可撓性連結枠体21の自立保持部4が連結されて支柱となった部分が増えて堅牢性が向上し、自立性、保形性が強化され、使用時に最適の形状に整形して自立させて、袋体を取付けることができ、形状の安定性が増すので大型や重量のある被収容物の収容が容易になり、不使用時、運搬時、収納時には容易に平面状に変形させることができ、機能性、作業性、取扱い性、携帯性、省スペース性に優れる。
(2)自立式可撓性連結枠体21は、平面状に形成された袋体でも、丸型または角型の有底の立体状に形成された袋体でも使用でき、袋体の形状に合わせて全体を楕円形或いは円形や矩形に整形することによって、好適な状態で使用でき、取扱い性、汎用性、多様性に優れる。
(3)自立式可撓性連結枠体21は自立式可撓性連結枠体11より全体が大きくなり、重量も2倍ほどになるが、大きさ及び堅牢な構造の割りにごく軽量に形成されているので、大きな袋体や重量物を収容した場合に袋体を移動させずに自立式可撓性連結枠体21を迅速に除去することができ、作業性、取扱い性、機械化への適応性に優れる。
(4)特に、広い分野で使用されているフレキシブルコンテナバッグに好適に利用でき、クレーン等の機械化導入に対応でき、機能性、作業性、省力化性、汎用性、に優れる。
(5)各種の材料や寸法で作製した自立式可撓性枠体1を組合せることにより、自立式可撓性連結枠体21を多様な用途に適合させることができ、連結部材7を嵌脱自在にすることによって、容易に組合せを変えることができ、二つに分けて、それぞれ実施の形態2の自立式可撓性連結枠体11のように使用することや、4つに分けて実施の形態1の自立式可撓性枠体1としてそれぞれ単体で使用することができ、汎用性、多様性に優れる。
(実施の形態4)
本考案の実施の形態4における自立式可撓性枠体について、以下図面を参照しながら説明する。
図11は実施の形態4の自立式可撓性枠体の斜視図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図11中、実施の形態4の自立式可撓性枠体1aが実施の形態1の自立式可撓性枠体1と異なるのは、高密度ポリエチレン製無結節網地が角目に形成された可撓性を有する面状体8を備えている点である。尚、矩形状に形成した面状体8の周縁を折返し、外周部に実施の形態1と同様の上部形状保持部2,下部形状保持部3,自立保持部4を配設するための配設部8aを形成した。
面状体8を形成する網地は、各々直径1.5〜2.5mmの網糸を用いて網目の1辺の長さが20mmとなるように形成した。
本実施の形態では、ロープ体で形成された上部形状保持部2,下部形状保持部3,自立保持部4を筒状に形成された配設部8aに封入するようにして配設したが、面状体8の外側周縁に仕立糸等を用いて結着することもできる。また、本実施の形態では、面状体8として網地を用いたが、これに限定されるものではなく、網地、メッシュシート地、織編布地、シート地の内のいずれか1種以上で面状体8を形成することができる。
以上のように構成された実施の形態4の自立式可撓性枠体の使用方法は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
以上のように実施の形態4の自立式可撓性枠体は構成されているので、以下の作用が得られる。
(1)扁平な矩形枠状に形成された上部形状保持部2,下部形状保持部3,自立保持部4と、可撓性を有する面状体8の組合せによって、自立式可撓性枠体1aが簡単な製法で容易に形成でき、生産性、量産性、省資源性、低コスト性に優れる。
(2)自立式可撓性枠体1aを形成する上部形状保持部2,下部形状保持部3,面状体8が可撓性を有するので、使用時に用途や設置場所、使用する袋体40の材質や形状に対して適合するように、所要部分を随意に折曲又は湾曲させて、各々所望の形状に整形することによって安定した状態で自立させることができ、袋体40等を好適な状態で取付けて使用することができ、不使用時や運搬時、保管時には、容易に元の平面状や略棒状体に変形させることができ、簡便に持ち運び、片づけ、収納を行うことができ、機能性、作業性、取扱い性、利便性、携帯性、省スペース性に優れる。
(3)上部形状保持部2,下部形状保持部3,自立保持部4で囲まれた開口部分に可撓性を有する面状体8を配設することにより、袋体40等の側面部を保護することができると共に、面状体8を所望の形状に整形することができ、用途が広く、特に両側部の自立保持部4同士又は面状体8の側部同士或いは一方の自立保持部4と他方の面状体8の側部を連結し、上部形状保持部2及び下部形状保持部3を円形状、楕円形状、矩形状等に整形して全体を筒状に形成した場合、袋体40等を内設しなくても被収容物を収容することができ、汎用性、取扱い性に優れる。
(4)可撓性の面状体8の外周部を上部形状保持部2,下部形状保持部3,自立保持部4で補強することができ、取扱い性、安全性、耐久性に優れる。
(5)面状体8が、網地、メッシュシート地、織編布地、シート地の内のいずれか1種以上で形成されていることにより、面状体8を軽量化して取扱い性を向上させることができ、搬送性に優れ、比較的安価で加工や製品仕立が容易で量産性に優れると共に、被収容物の排出時に傾けたり、逆さにしたりする等の作業が容易で、被収容物の排出作業性に優れる。
(6)面状体8が、網地、メッシュシート地、織編布地、シート地の内のいずれか1種以上で形成されていることにより、ロープ体などで形成された上部形状保持部2,下部形状保持部3,自立保持部4への配設を容易に行うことができ、大きな補強効果を得ることができ、耐久性、量産性に優れる。
(実施の形態5)
本考案の実施の形態5における自立式可撓性連結枠体について、以下図面を参照しながら説明する。
図12は実施の形態5の自立式可撓性連結枠体の斜視図である。尚、実施の形態1乃至4と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図12中、31は実施の形態5の自立式可撓性連結枠体、32は実施の形態4と同様の2つの自立式可撓性枠体1aの相接する側部同士の要所が連結されて形成された自立式可撓性連結枠体31の可撓性連設部、32aは面状体8と同様の網地を可撓性連設部32の下部に配設して形成された自立式可撓性連結枠体31の底部、32bは自立式可撓性連結枠体31の上部開口部、33は下部形状保持部3,3の周りに配設され自立式可撓性連結枠体31の底部32aを補強する高密度ポリエチレン製クロスロープの底部補強材、34は可撓性連設部32の上部の相向かう位置で上部形状保持部2,2に配設された高密度ポリエチレン製クロスロープの持ち手、37は2つの自立式可撓性枠体1aの相接する側部同士を連結する連結部材である。
底部32aを形成する網地には、面状体8と同様のものを用いた。底部32aは可撓性連設部32を平面状に押し潰したり、楕円形や円形に整形したりする際に、下部形状保持部3,3の形状に合わせてフレキシブルに変形するので、自立式可撓性連結枠体31全体を容易に所要形状に変形させることができる。
ここでは2つの自立式可撓性枠体1aの相接する側部同士を連結する連結部材37として仕立糸を連続的に用いて強固且つ柔軟に連結している。尚、自立式可撓性枠体1aを連結する際には、相接する側部の自立保持部4同士を連結してもよいし、面状体8の側部同士或いは一方の自立保持部4と他方の面状体8の側部を連結してもよい
また、底部補強材33や持ち手34は、上記の材質や形状に限らず、用途などに応じて選択的に配置することができ、用途によっては必ずしも設ける必要はない。
以上のように構成された実施の形態5の自立式可撓性連結枠体の使用方法について、図面を参照しながら以下に説明する。
図13は実施の形態5の自立式可撓性連結枠体の第一の使用例を示す斜視図である。
図13においては、各々の自立式可撓性枠体1aにおける上部形状保持部2,2及び下部形状保持部3,3をそれぞれ対向する外方に湾曲させて、可撓性連設部32を略楕円筒形状に整形した。これにより、底部32aも略楕円形に広がり、自立式可撓性連結枠体31が有底の略楕円筒状に整形されている。
可撓性連設部32の幅を狭めて嵩張りを小さくしたり、可撓性連設部32をさらに膨らませて略円形に変形させて容量を大きくしたりすることができるので、被収容物の量や設置場所などの状況に合わせたフレキシブルな使い方ができる。
また、可撓性連設部32が可撓性を有しているので、二つの持ち手34を引き寄せることによって上部開口部32bの幅を容易に狭めることができ、持ち手を片手で把持して持ち運びすることができる。
従来の自立式容器の多くは略立方体状に形成され、主に芯材や板材で形状を保持する構造であるために持ち手を引き寄せることが困難であり、無理に引き寄せることによって芯材や板材が曲がったり、変形したりして、破損する事例が非常に多く、軽いものでも持ち手を両手で1ケ所ずつ掴むか、二人で持ち運びをしていたという実態が随所で見られたが、本考案によって大きく改善された。
また、従来のほとんどの袋体や自立式容器は、ゴミ収集に用いた時の耐用年数が2〜3年と非常に短いという実情があり、特に、自立用、保形用の芯材や板材が配設された自立式容器は稜部、角部及び底部付近の生地及び芯材や板材の磨耗や損耗、によって寿命が非常に短くなっていた。これに対して、自立式可撓性連結枠体31の可撓性連設部32と底部32aが強度や耐摩耗性が高いポリプロピレンスプリットヤーン製ロープ体と高密度ポリエチレン製無結節網で形成されているので堅牢性が非常に高く、さらに、底部32aの下側周縁に仕立糸等の取付け部材が接地しない仕立方法(特許第3541146号)で高密度ポリエチレン製クロスロープの底部補強材33が配設され、さらに同じ材質のクロスロープの持ち手34も配設されており、磨耗や破損を受け易い底部周辺及び上部の荷重がかかる部位が確実に保護されているので、耐久性が著しく向上しており、従来のものより大幅に耐用年数を延ばすことができる。
本考案の自立式可撓性連結枠体31は被収容物の種類や状態が外から容易に確認できるので、様々な作業がし易く、取扱い性に優れる。また、従来のメッシュ地製やシート製の自立式容器は汚れ易く、洗浄しても汚れが落ち難いのに対して、本考案の自立式可撓性連結枠体31は汚れ難く、汚れた場合でも洗浄が容易で衛生的で美観性に優れ、用途によっては被収容物を収容した状態で自立式可撓性連結枠体31ごと被収容物の洗浄や乾燥を行うこともでき、作業性、使用性に優れる。
図14は実施の形態5の自立式可撓性連結枠体の第二の使用例を示す斜視図である。
図14中、42は図13に示した第一の使用例と同様の形状に整形した自立式可撓性連結枠体31の可撓性連設部32に内設され、その上部を折り返して上部形状保持部2,2に掛け止めされた別体の自立しない袋体、42aは袋体42の開口部、42bは自立式可撓性連結枠体31の持ち手34を挿通するための持ち手挿通孔である。
この状態では、袋体42に収容された被収容物の負荷は、堅牢性に優れた可撓性連設部32と底部32aにかかり、袋体42自体にはほとんど負荷がかからないので、仮に袋体42の強度が荷重に対して不充分であっても使用することができ、袋体の選択の幅を広げることができ、汎用性に優れる。また、重量物等を袋体に収容したままでも持ち運びでき、所定場所で袋体42ごと取外したり、被収容物のみを排出したりすることもでき、多様な使用方法が選択できる。
図14では袋体42の上部を上部形状保持部2,2に掛け止めした事例を示したが、袋体42が多少剛性を備えている場合には掛け止めしなくとも内設させて使用することができ、袋体42の内設作業及び収容状態や使用後の取外し作業がより簡単で迅速にできる。
このように、別体の袋体42を利用することにより、自立式可撓性連結枠体31単体又は袋体42単体では適合しないような被収容物も収容でき、自立しない袋体42を自立する袋体と同様に使用できるので、被収容物の種類に応じた袋体を使用することによって汎用性が広がり、多様なものの収容及び運搬ができる。
例えば、袋体42の種類として、メッシュシート地製の袋体を使用した場合は、自立式可撓性連結枠体31の網目から洩れるような細かいものでも収容できるとともに、被収容物を外側から直視して確認することができ、視認性に優れた特長を維持することができる。また、水密性シート製の袋体を使用した場合は、粒度が微細なものや水分を含んだものを収容でき、袋体の構造によっては液体の収容や運搬にも対応でき、硬質の容器による液体等の収容や運搬における、扱いにくいという課題を解決することができる。
本実施の形態では、対向配置した1対の自立式可撓性枠体1a,1aを連結して可撓性連設部32を有する自立式可撓性連結枠体31を形成する基本的な構造について説明したが、これに限定されるものではなく、3つ或いは4つ以上の自立式可撓性枠体1aを連結して形成することもできる。
例えば実施の形態3の自立式可撓性連結枠体21が4つの自立式可撓性枠体1で形成されているのと同様に、自立式可撓性枠体1aを4つ連結して矩形の可撓性連設部を形成した上で、底網及び/又は蓋部を配設することによって、図8乃至10に示した自立式可撓性連結枠体21の使用例と同様に形状を変えることができる自立式可撓性連結枠体を形成することができる。これにより、サイズにおいても大小様々なものを簡単な製法で製造することができるとともに、いずれの場合でも自立式可撓性連結枠体31を構成する、上部形状保持部2、下部形状保持部3、自立保持部4、面状体8、底部32a、持ち手34が可撓性を有していて、硬質材を一切用いず、大きな荷重に耐える構造になっているので、対向する位置に二つの持ち手を配設した場合には片手で掴むことができ、持ち運びが容易である。また、収集、運搬、排出等の作業を機械化、省力化するために、持ち手の代わりにロープ製の吊り手を配設する等して、フォークリフトやクレーンなどの機械を導入することも容易にできる。
可撓性連設部32を構成する複数の自立式可撓性枠体1aは同じ構成である必要はなく、各部を異なる材料や異なる寸法で形成することもできる。
本実施の形態では、可撓性連設部32に底部32aを設けたが、被収容物が収容された袋体42を自立式可撓性連結枠体31に取り付けたまま持ち運ぶことがなければ、必ずしも底部32aを設けなくてもよい。また、可撓性連設部32の上部開口部32bに蓋部を配設した場合、例えば食品や生ごみ等を収容した場合に、からす等の鳥やその他の諸動物の攻撃から防御できる等、被収容物を保護できると共に、被収容物がこぼれるのを防ぐことができ、機能性、汎用性を高めることができる。
尚、底部32aや蓋部の材質は、自立式可撓性枠体1aの面状体8と同一のものでも異なるものでもよいが、可撓性を有するものを用いることにより、自立式可撓性連結枠体31全体として可撓性を有した取扱い性に優れたものとすることができる。特に、底部32aや蓋部を面状体8と同一の材質で形成した場合は、機能性がより高まるとともに生産工数の軽減と量産化を図ることができる。
以上のように実施の形態5の自立式可撓性連結枠体は構成されているので、以下の作用が得られる。
(1)自立式可撓性連結枠体31の可撓性連設部32が、可撓性を有する面状体8が配設されて一体となって形成された自立式可撓性枠体1aによって構成されているので、別途、支持用枠体などに取付けたり取外したりする作業が不要で、使用時にはすぐ自立させて使用することができ、使用条件に合わせて形状や膨らみを随時変えて被収容物を収容することができると共に、不使用時には迅速に平面状にしたり、折畳んだりすることができ、収容状態での持ち運びや搬送及び保管、使用後の片づけや収納が容易にでき、機能性、作業性、取扱い性、迅速性、利便性、汎用性、携帯性、省スペース性に優れる。
(2)1対の自立式可撓性枠体1aと底部32aで構成される簡素な構造で、材質の選択性が広く、容易に製作することができ、様々な用途に利用でき、汎用性、多様性、低コスト性、量産性に優れる。
(3)自立式可撓性連結枠体31を構成する、上部形状保持部2、下部形状保持部3、自立保持部4、面状体8,底部32a、持ち手34が可撓性を有しているので持ち手34を合わせて片手で掴むことができ、持ち運びが容易で、収集、運搬、排出等の作業を機械化、省力化するためにクレーンなどの機械を導入して対応することもでき、機能性、作業性、利便性、携行性に優れる。
(4)自立式可撓性連結枠体31全体が、軽くて強度や対磨耗性が高いロープ体と無結節網で形成され、軽量で堅牢性が高く且つ安全で扱い易く形成されており、被収容物が外側から視認でき、汚れ難く洗浄が容易で、機能性、取扱い性、安全性、衛生性、耐久性、省資源性に優れる。
(5)用途に応じて別体のメッシュシート地、織編布地、シート地等で形成された自立しない袋体42を、上部形状保持部2,2に掛け止めする等の簡便な手段で随時内設させて使用することができ、機能性、作業性、取扱い性、利便性、汎用性、多様性に優れる。
本考案は、可撓性を有する枠体を立設させて自立しない袋体等の支持に用いるもの、及び可撓性を有する収容部を自立させて被収容物を容易に収容し運搬できるようにするもので、可撓性を有して随意に形状を変えることができるのが最大の特長であり、使用中にも形状を変えることができ、使用後は迅速に元の扁平にしたり折畳んだりしてコンパクトにすることができ、多様な被収容物の収容、運搬、選別、保管用として使用できる自立式可撓性枠体とそれを用いた自立式可撓性連結枠体を提供するものである。特に、現在の地球における最重要テーマである温暖化防止に寄与することができるように、最大限の軽量化を図り、構成を簡素化するとともに耐久性の大幅な向上を図り、各種品目の運搬や保管等において、作業性を向上させてコスト削減を実現するとともに、収容量、収集量、運搬量に対して使用する枠体や容器の資材消耗量が最小となるように形成された、省資源型の自立式可撓性枠体及び自立式可撓性連結枠体として、廃棄物、農・林・漁業、工業、物流・運搬、さらには各種スポーツなどの広い分野で、工場、事業所、一般家庭等における各種原料や製品、用品、廃棄物等の運搬、保管、収納等の用途に利用できる。
実施の形態1の自立式可撓性枠体の斜視図 実施の形態1の自立式可撓性枠体の第一の使用例を示す斜視図 実施の形態1の自立式可撓性枠体の第二の使用例を示す斜視図 実施の形態1の自立式可撓性枠体を押し潰した状態を示す斜視図 実施の形態2の自立式可撓性連結枠体の斜視図 実施の形態2の自立式可撓性連結枠体の第一の使用例を示す斜視図 実施の形態2の自立式可撓性連結枠体の第二の使用例を示す斜視図 実施の形態3の自立式可撓性連結枠体の第一の使用例を示す斜視図 実施の形態3の自立式可撓性連結枠体の第二の使用例を示す斜視図 実施の形態3の自立式可撓性連結枠体を折り畳んだ状態の一例を示す斜視図 実施の形態4の自立式可撓性枠体の斜視図 実施の形態5の自立式可撓性連結枠体の斜視図 実施の形態5の自立式可撓性連結枠体の第一の使用例を示す斜視図 実施の形態5の自立式可撓性連結枠体の第二の使用例を示す斜視図
符号の説明
1,1a 自立式可撓性枠体
2 上部形状保持部
3 下部形状保持部
4 自立保持部
5 接続部
6 屈曲部
7,37 連結部材
8 面状体
8a 配設部
11,21,31 自立式可撓性連結枠体
32 可撓性連設部
32a 底部
32b 上部開口部
33 底部補強材
34 持ち手
40,41,42 袋体
42a 開口部
42b 持ち手挿通孔

Claims (5)

  1. 可撓性を有する上部形状保持部と、可撓性を有する下部形状保持部と、前記上部形状保持部と前記下部形状保持部の両端部間に配設された自立保持部と、を有する扁平な枠状に形成され、前記上部形状保持部及び前記下部形状保持部が、三つ打ちロープ又はクロスロープのロープ体で形成されていることを特徴とする自立式可撓性枠体。
  2. 前記上部形状保持部,前記下部形状保持部,前記自立保持部が、1本のロープ体でエンドレス状の矩形枠状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自立式可撓性枠体。
  3. 前記ロープ体の直径が、8mm〜30mmに形成され、各部の接続部又は屈曲部に筒状体でL字型に形成された接続部材又は補強部材が配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自立式可撓性枠体。
  4. 少なくとも前記上部形状保持部,前記下部形状保持部,前記自立保持部で囲まれた開口部分に網地、メッシュシート地、織編布地、シート地の内のいずれか1種以上で形成された可撓性を有する面状体が配設されていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の自立式可撓性枠体。
  5. 請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の自立式可撓性枠体が、対向又は連設して複数配置され、複数の前記自立式可撓性枠体の相接する側部が連結されて形成されていることを特徴とする自立式可撓性連結枠体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018023233A (ja) * 2016-08-04 2018-02-08 日本無線株式会社 ケーブルガイド
KR20200089035A (ko) * 2019-01-16 2020-07-24 (주)엔티코리아 십자형 내피를 포함하는 컨테이너 백

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