JP3135841B2 - グレ−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法 - Google Patents

グレ−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法

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JP3135841B2 JP08107508A JP10750896A JP3135841B2 JP 3135841 B2 JP3135841 B2 JP 3135841B2 JP 08107508 A JP08107508 A JP 08107508A JP 10750896 A JP10750896 A JP 10750896A JP 3135841 B2 JP3135841 B2 JP 3135841B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として建築物
における窓に装着されるグレ−ジングチャンネルを備え
パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パネルの周縁部のうち、少なくと
も一辺にグレ−ジングチャンネルを設けるために、パネ
ルの周縁部に対し、グレ−ジングチャンネルを直接に押
出成形することが知られている。このようなグレ−ジン
グチャンネルを備えたパネルの製造方法には、例えば、
特開平7-291678号公報に開示されたビ−ド付き複層ガラ
スの製造方法が知られている。また、このような製造方
法において、図16に示すように、複層ガラス101 の周
縁部一辺の表裏両面に対し、その一端から他端部に向け
てビ−ド111 が一体状に接合されて押出成形されるよう
になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、複層ガラス
101 の周縁部の一辺にビ−ド111 を一体状に接合して押
出成形すると、その後、前記ビ−ド111 に直角に隣接す
る側の他辺において前記複層ガラス101 にビ−ドを押出
成形したり、あるいは、あらかじめ形成されたビ−ドを
組付ける際、前記ビ−ド111 の両端部が妨害物となる問
題点があった。
【0004】また、図17の(A)及び(B)に示すよ
うに、複層ガラス101 の表裏両面に対しビ−ド111 が一
体状に接合されると、そのビ−ド111 の張出方向の伸縮
がガラス面との接合部において拘束されるため、窓枠12
1 の内周の縦横寸法の誤差(バラツキ)によって窓枠に
対しビ−ド付き複層ガラスを良好な状態で装着すること
ができなくなる場合がある。例えば、図17の(A)に
示すように、窓枠121 の内周の縦横寸法が小さい場合、
ビ−ド111 の張出端に突設された突起116 の当接面117
が、窓枠121 のパネル装着溝122 の開口縁に当たる正規
の位置から、前記寸法が小さくなった分だけ、パネル装
着溝122 内に変位することとなる。前記ビ−ド111 は、
その張出方向への伸縮がガラス面との接合部において拘
束されているから、前記変位に対応して伸長できなくな
り、窓枠121 に対しビ−ド付き複層ガラスを装着するこ
とができない場合がある。また、図17の(B)に示す
ように、窓枠121 の内周の縦横寸法が大きい場合、ビ−
ド111 の突起116 の当接面117 と窓枠121 のパネル装着
溝122 の開口縁との間に隙間Sが生じ、見栄えやシ−ル
性が悪くなる。
【0005】この発明の目的は、前記問題点に鑑み、パ
ネルの周縁部にグレ−ジングチャンネルを良好に設ける
ことができるグレ−ジングチャンネルを備えたパネルの
製造方法を提供することである。また、この発明の他の
目的は、窓枠の寸法にバラツキがあったとしても、その
窓部に対し装着不良なく良好に装着することができるグ
レ−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係るグレ−ジングチャンネルを備
えたパネルの製造方法は、パネルの端面に対向する基部
と、該基部から前記パネルの表裏両面にそれぞれ張出さ
れた表裏の張出部とを一体に有するグレ−ジングチャン
ネルを備えたパネルの製造方法であって、前記パネルの
周縁部の少なくとも一辺に前記グレ−ジングチャンネル
を押出成形すると同時に、そのグレ−ジングチャンネル
の基部のみを前記パネルの端面に接着剤を介して一体状
に接合し、かつ前記表裏の張出部は、前記パネルの表裏
両面に拘束されることなく弾性的に伸縮し得るように、
前記パネルの表裏両面に対し接合されることなく自由状
態に保って押出成形される工程を備えているしたがっ
て、グレ−ジングチャンネルの基部のみが前記パネルの
端面に接着剤を介して一体状に接合し、同グレ−ジング
チャンネルの表裏の張出部はパネルの表裏両面に対し接
合されることなく自由状態となる。このため、その張出
部の長手方向端部を、これと直角に隣接するグレ−ジン
グチャンネルに干渉することなく容易に除去したりある
いは折返すことができ、前記パネルの周縁部にグレ−ジ
ングチャンネルを良好に設けることができる。また、グ
レ−ジングチャンネルの各表裏の張出部がパネル面に拘
束されることなく自由状態で弾性伸縮するため、窓枠に
バラツキがある場合、そのバラツキは、各張出部が弾性
伸縮することによって吸収され、前記窓枠のパネル装着
溝の開口縁に対し各張出部の係合部が隙間なく良好に当
接する。この結果、見栄えの悪化やシ−ル不良を防止す
ることができる。
【0007】また、請求項2の発明に係るグレ−ジング
チャンネルを備えたパネルの製造方法は、パネルの端面
に対向する基部と、該基部から前記パネルの表裏両面に
それぞれ張出された表裏の張出部とを一体に有するグレ
−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法であっ
て、前記パネルの周縁部の少なくとも一辺に前記パネル
と相溶性のある材料よりなるグレ−ジングチャンネルを
押出成形すると同時に、そのグレ−ジングチャンネルの
基部のみを前記パネルの端面に一体状に接合し、かつ前
記表裏の張出部は、前記パネルの表裏両面に拘束される
ことなく弾性的に伸縮し得るように、前記パネルの表裏
両面に対し離反して押出成形される工程を備えている
したがって、グレ−ジングチャンネルの基部のみが前記
パネルの端面に一体状に溶着して接合し、同グレ−ジン
グチャンネルの表裏の張出部はパネルの表裏両面に対し
離反して自由状態となる。このため、その張出部の長手
方向端部を、これと直角に隣接するグレ−ジングチャン
ネルに干渉することなく容易に除去したりあるいは折返
すことができ、前記パネルの周縁部にグレ−ジングチャ
ンネルを良好に設けることができる。また、グレ−ジン
グチャンネルの各表裏の張出部がパネル面に拘束される
ことなく自由状態で弾性伸縮するため、窓枠にバラツキ
がある場合、そのバラツキは、各張出部が弾性伸縮する
ことによって吸収され、前記窓枠のパネル装着溝の開口
縁に対し各張出部の係合部が隙間なく良好に当接する。
この結果、見栄えの悪化やシ−ル不良を防止することが
できる。
【0008】また、請求項3の発明に係るグレ−ジング
チャンネルを備えたパネルの製造方法は、パネルの端面
に対向する基部と、該基部から前記パネルの表裏両面に
それぞれ張出された表裏の張出部とを一体に有するグレ
−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法であっ
て、前記パネルの周縁部の少なくとも一辺に押出成形さ
れた前記グレ−ジングチャンネルの長手方向端部におけ
る表裏の張出部を、これと直角状をなす他のグレ−ジン
グチャンネルの張出部と干渉することなく除去する端末
除去工程を備えている。したがって、端末除去工程にお
いて、パネルの周縁部の少なくとも一辺に押出成形され
たグレ−ジングチャンネルの長手方向端部における表裏
の張出部を他のグレ−ジングチャンネルの張出部と干渉
することなく除去することによってグレ−ジングチャン
ネルを備えたパネルを容易に製造することができる。
【0009】請求項4の発明に係るグレ−ジングチャン
ネルを備えたパネルの製造方法は、パネルの端面に対向
する基部と、該基部から前記パネルの表裏両面にそれぞ
れ張出された表裏の張出部とを一体に有するグレ−ジン
グチャンネルを備えたパネルの製造方法であって、前記
パネルの周縁部の少なくとも一辺に押出成形された前記
グレ−ジングチャンネルの長手方向端部において、基部
と表裏の張出部との各境界部に対し、張出部の張出長さ
寸法よりも長い寸法で切込み部をそれぞれ形成するとと
もに、前記張出部の端部を折返し状に屈曲して保持する
切込み折返し工程を備えている。
【0010】請求項5の発明に係るグレ−ジングチャン
ネルを備えたパネルの製造方法は、パネルの端面に対向
する基部と、該基部から前記パネルの表裏両面にそれぞ
れ張出された表裏の張出部とを一体に有するグレ−ジン
グチャンネルを備えたパネルの製造方法であって、パネ
ルの周縁部のうち、一方で対向する縁部に第1のグレ−
ジングチャンネルを同時に又は別々に押出成形するとと
もに、その押出成形と同時に第1のグレ−ジングチャン
ネルの基部のみを前記パネルの端面に一体状に接合する
第1押出成形工程と、前記第1のグレ−ジングチャンネ
ルの長手方向両端部において、基部と表裏の張出部との
各境界部に対し、張出部の張出長さ寸法よりも長い寸法
で切込み部をそれぞれ形成するとともに、前記張出部の
両端部を折返し状に屈曲して保持する切込み折返し工程
と、前記パネルの他方で対向する縁部に第2のグレ−ジ
ングチャンネルを同時に又は別々に押出成形するととも
に、その押出成形と同時に第2のグレ−ジングチャンネ
ルの基部のみを前記パネルの端面に一体状に接合する第
2押出成形工程と、前記第1,第2の各グレ−ジングチ
ャンネルの長手方向両端部における表裏の張出部が相互
に重ね合されることなく、これら第1,第2の各グレ−
ジングチャンネルの少なくとも一方のグレ−ジングチャ
ンネルの長手方向端部における表裏の張出部を除去して
角合せする角合せ工程と、を備えている。したがって、
第1押出工程、切込み折返し工程、第2押出成形工程、
及び角合せ工程の順を経てグレ−ジングチャンネルを備
えたパネルを容易に製造することができる。
【0011】請求項6の発明に係るグレ−ジングチャン
ネルを備えたパネルの製造方法は、請求項5に記載のグ
レ−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法におい
て、角合せ工程では、第1のグレ−ジングチャンネルの
長手方向両端部の表裏の張出部を、その張出長さ寸法に
対応する長さ寸法において除去することで、第1,第2
の各グレ−ジングチャンネルの表裏の張出部を角合せす
る。
【0012】請求項7の発明に係るグレ−ジングチャン
ネルを備えたパネルの製造方法は、請求項5に記載のグ
レ−ジングチャンネル枠を備えたパネルの製造方法にお
いて、角合せ工程では、第1,第2の各グレ−ジングチ
ャンネルの長手方向両端部の表裏の張出部の端末部を45
度の角度でそれぞれ除去することで、第1,第2の各グ
レ−ジングチャンネルの表裏の張出部を角合せする。
【0013】請求項8の発明に係るグレ−ジングチャン
ネルを備えたパネルの製造方法は、パネルの端面に対向
する基部と、該基部から前記パネルの表裏両面にそれぞ
れ張 出された表裏の張出部とを一体に有するグレ−ジン
グチャンネルを備えたパネルの製造方法であって、パネ
ルの周縁部のうち、一方で対向する縁部に第1のグレ−
ジングチャンネルを同時に又は別々に押出成形するとと
もに、その押出成形と同時に、第1のグレ−ジングチャ
ンネルの基部のみを前記パネルの端面に一体状に接合す
る押出成形工程と、前記パネルの他方で対向する縁部の
端面と、あらかじめ形成された第2のグレ−ジングチャ
ンネルの基部とのうち、少なくとも一方に接着剤を塗布
した後、前記パネルの他方で対向する縁部に前記第2の
グレ−ジングチャンネルを嵌込んで、その第2のグレ−
ジングチャンネルの基部のみを前記パネルの端面に一体
状に接合する第2のグレ−ジングチャンネル組付け工程
と、を備えている。したがって、押出成形工程と、第2
のグレ−ジングチャンネル組付工程によって、グレ−ジ
ングチャンネルを備えたパネルを容易に製造することが
できる。
【0014】請求項9の発明に係るグレ−ジングチャン
ネルを備えたパネルの製造方法は、請求項8に記載のグ
レ−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法におい
て、第2のグレ−ジングチャンネル組付け工程の前工程
で第1,第2の各グレ−ジングチャンネルの長手方向両
端部の表裏の張出部を45度の角度でそれぞれ除去し、第
2のグレ−ジングチャンネル組付け工程で、前記第1,
第2の各グレ−ジングチャンネルの表裏の張出部を角合
せする。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) この発明の実施の形態1を図1〜図3にしたがって説明
する。この実施の形態1においては、パネルが複層ガラ
スパネルである場合を例示するもので、二枚のガラスパ
ネル1a,1bの相対する内面の周縁部に乾燥剤が内設され
たスペ−サ2と封止材3とがそれぞれ組付けられて複層
ガラスパネル(以下、単にパネルという)1が構成され
ている。前記パネル1は、その四隅角部がそれぞれ直角
をなす方形に形成されており、そのパネル1の四周縁部
には、グレ−ジングチャンネル枠11が構成されている。
【0016】前記グレ−ジングチャンネル枠11は、軟質
塩化ビニル樹脂,オレフィン系樹脂,その他エラストマ
等の弾性体よりなり、パネル1の四周縁部のうち、縦方
向で対向する縁部にそれぞれ設けられた第1のグレ−ジ
ングチャンネル12と、横方向で対向する縁部にそれぞれ
設けられた第2のグレ−ジングチャンネル13とを備えて
方形枠状に構成されている。前記第1,第2の各グレ−
ジングチャンネル12,13は、パネル1の四周縁部の各端
面に対向する基部14と、その基部14からパネル1の表裏
両面にそれぞれ張出された表裏の張出部15を一体に有し
て断面略チャンネル形状をなしている。
【0017】前記表裏の張出部15の張出端部には窓枠21
のパネル装着溝22の開口縁に当接してシ−ル性を保つ当
接面17を有する係合部16がそれぞれ形成されている。さ
らに、パネル1の四隅角部に対応する第1,第2の各グ
レ−ジングチャンネル12,13の長手方向両端部におい
て、これら各グレ−ジングチャンネル12,13の表裏の張
出部15が相互に重ね合されることなく45°の角度をもっ
て切除されて直角に角合せされている。
【0018】前記第1,第2の各グレ−ジングチャンネ
ル12,13において、その基部14のみが前記パネル1の四
周縁部の端面に接着剤18等によってそれぞれ一体状に接
合されている。第1,第2の各グレ−ジングチャンネル
12,13における表裏の張出部15は、パネル1の表裏両面
に一体状に接合されておらず、これらパネル面に拘束さ
れることなく自由状態となっており、弾性伸縮されやす
い。
【0019】また、この実施の形態1では、相対する第
1のグレ−ジングチャンネル12の係合部16の当接面17の
間に距離寸法L1及び第2のグレ−ジングチャンネル13の
係合部16の当接面17の間の距離寸法L2において、窓枠21
の内周の縦横各寸法のバラツキを考慮し、窓枠製品とし
て許容される縦横の各最大寸法A1(A2)と略同じ又は若干
小さい距離寸法となるように前記各距離寸法L1,L2がそ
れぞれ設定されている。
【0020】この実施の形態1のグレ−ジングチャンネ
ル12,13を備えたパネル1は上述したように構成され
る。したがって窓枠21のパネル装着溝22にパネル1を装
着する場合、窓枠21の縦横の各枠材に形成されたパネル
装着溝22に第1,第2の各グレ−ジングチャンネル12,
13が嵌込まれた後、前記窓枠21の縦横の各枠材がねじに
よって締着されることで、窓枠21にパネル1が装着され
る。
【0021】前記窓枠の内周の縦横の各寸法にバラツキ
がある場合、例えば、図2に示すように、前記縦・横の
各寸法が窓枠製品として許容される縦横の各最大寸法A1
(A2)と同じ寸法である場合、第1のグレ−ジングチャン
ネル12の係合部16の当接面17の間の距離寸法L1及び第2
のグレ−ジングチャンネル13の係合部16の当接面17の間
の距離寸法L2は、前記最大寸法A1(A2)と略同じ、又は若
干小さい距離寸法にそれぞれ設定されるため、前記各突
部16の当接面17は、パネル装着溝22の開口縁に隙間なく
当接し、シ−ル性が確保される。
【0022】また、図3に示すように、窓枠21の内周の
縦横の各寸法が最小寸法B1(B2)である場合は、前記各係
合部16の当接面17がパネル装着溝22の開口縁に当接した
状態のもとで、第1,第2の各グレ−ジングチャンネル
12,13における表裏の張出部15がその張出方向に弾性的
に伸びる。前記したように、窓枠の内周の縦横の各寸法
にバラツキがある場合、第1,第2の各グレ−ジングチ
ャンネル12,13の表裏の張出部15がその張出方向に弾性
的に伸びることによって、前記バラツキを吸収すること
ができ、各係合部16の当接面17がパネル装着溝22の開口
縁に隙間なく当接し、これによって見栄えの悪化やシ−
ル不良を防止することができる。
【0023】(実施の形態2) 前記実施の形態1のグレ−ジングチャンネルを備えたパ
ネル1を、前処理工程,第1押出成形工程,切込み折返
し工程,第2押出成形工程及び角合せ工程の順を経て製
造するこの発明の実施の形態2の製造方法を、図4〜図
12にしたがって説明する。まず、前処理工程では、図
4に示すように、パネル1の四周縁部の端面に接着剤18
を塗布する。
【0024】次に、第1押出成形工程では、図5〜図7
に示すように、押出成形用ダイ31を用いて、パネル1の
四周縁部のうち、一方で対向する縁部に第1のグレ−ジ
ングチャンネル12を押出成形すると同時に、その第1の
グレ−ジングチャンネル12の基部14のみを、前記パネル
1の端面に接着剤18を介して一体状に接合する。そし
て、第1のグレ−ジングチャンネル12の表裏の張出部15
はパネル1の表裏両面に接合されることなく自由状態に
形成され、これによって表裏の張出部15は、パネル面に
拘束されることなく剥離が容易でかつその張出方向に弾
性伸縮されやすいとする。
【0025】また、パネル1の一方で対向する縁部に第
1のグレ−ジングチャンネル12を押出成形する第1押出
成形工程において、図8に示すように、パネル移送ライ
ンの両側部に押出成形用ダイ31をそれぞれ配設し、前記
パネル移送ライン上に直列で移送される各パネル1の一
方で対向する縁部に第1のグレ−ジングチャンネル12を
連続して同時に押出成形した後、隣接するパネル1の境
界部において第1のグレ−ジングチャンネル12を切離し
てもよい。これによって、生産性の向上を図ることがで
きる。また、一つのパネル1の縁部に対し、一つの押出
成形用ダイ31を用いて第1のグレ−ジングチャンネル12
を一つづく押出成形してもよい。この場合、ダイ31をパ
ネル1の一側の縁部に沿って移動してもよく、パネル1
を移動してもよい。
【0026】次に、切込み折返し工程では、図9と図1
0に示すように、第1のグレ−ジングチャンネル12の長
手方向両端部において、基部14と、表裏の張出部15との
各境界部に対し、張出部15の張出長さ寸法Qよりも長い
寸法Pで切込みを形成する。その後、第1のグレ−ジン
グチャンネル12の表裏の張出部15の長手方向両端部15a
を折返し状に屈曲し、仮止めテ−プ19などによって前記
両端部15a を折返し状態に保持する。
【0027】次に、第2押出成形工程では、図11に示
すように、前記パネル1の他方で対向する縁部に第2の
グレ−ジングチャンネル13を押出成形すると同時に、前
記第1のグレ−ジングチャンネル12と同様にして第2の
グレ−ジングチャンネル13においても、その基部14のみ
をパネル1の端面に接着剤18を介して一体状に接合し、
同第2のグレ−ジングチャンネル13の表裏の張出部15
を、パネル1の表裏両面に接合することなく形成して自
由状態とすることでその張出方向に弾性伸縮しやすくす
る。また、第2押出成形工程においても、第1押出成形
工程とほぼ同様にして、パネル移送ラインにおいて、直
列に移送される各パネル1の他方で対向する縁部に対し
第2のグレ−ジングチャンネル13を連続して押出成形す
ることもできるし、一つのパネル1の縁部に対し一つの
押出成形用ダイ31を用いて第2のグレ−ジングチャンネ
ル13を一つずつ押出成形することもできる。
【0028】最後に、角合せ工程では、図12に示すよ
うに、第1のグレ−ジングチャンネル12の両端部12a の
仮止めテ−プ19を剥離するとともに、第1,第2の各グ
レ−ジングチャンネル12,13の各端末部を45度の角度を
もつ切断線20において切断除去する。そして、第1のグ
レ−ジングチャンネル12と第2のグレ−ジングチャンネ
ル13との各端部を相互に重ね合せることなく直角に角合
せすることで、第1,第2の各グレ−ジングチャンネル
12,13によってパネル1の四周縁部にグレ−ジングチャ
ンネル枠11が構成される。
【0029】(実施の形態3) 前記実施の形態1のグレ−ジングチャンネルを備えたパ
ネルを、前処理工程,押出成形工程及び第2のグレ−ジ
ングチャンネル組付け工程の順で製造するこの発明の実
施の形態3の製造方法を図13の(A),(B)及び
(C)にしたがって説明する。まず、前処理工程では、
パネル1の四周縁部の一方で対向する縁部の各端面に接
着剤を塗布する。
【0030】次に、押出成形工程では、図13の(A)
に示すように、前記パネル1の一方で対向する縁部に第
1のグレ−ジングチャンネル12を押出成形すると同時
に、その第1のグレ−ジングチャンネル12の基部14のみ
を前記パネル1の端面に接着剤を介して一体状に接合
し、同第1のグレ−ジングチャンネル12の表裏の張出部
15を、パネル1の表裏両面に接合することなく自由状態
に形成し、剥離が容易でかつその張出方向に弾性伸縮し
やすくする。その後、第1のグレ−ジングチャンネル12
の長手方向両端部において、その表裏の張出部15の端末
部を45度の角度をもつ切断線20において切断し除去す
る。
【0031】次に、第2のグレ−ジングチャンネル組付
け工程では、図13の(B)に示すように、あらかじ
め、第2のグレ−ジングチャンネル13が押出成形や射出
成形によって形成され、その第2のグレ−ジングチャン
ネル13の長手方向の両端部において、表裏の張出部15の
端末部を45度の角度をもって除去する。そして、前記第
2のグレ−ジングチャンネル13の基部14とパネル1の他
方で対向する縁部の各端面とのうち、少なくとも一方に
接着剤を塗布してから、第1,第2の枠部12,13の各表
裏の張出部15を角合せしながら、第2のグレ−ジングチ
ャンネル13をパネル1の他方で対向する縁部に嵌込むこ
とで、図13の(C)に示すように、パネル1の四周縁
部に対し第1,第2の各グレ−ジングチャンネル12,13
によってグレ−ジングチャンネル枠11が構成される。
【0032】したがって、この実施の形態3において、
パネル1が一方向に長く他方向に短い長方形であり、そ
の一方の長い縁部に第1のグレ−ジングチャンネル12を
押出成形し、他方の短い縁部に、第2のグレ−ジングチ
ャンネル13を嵌込んでグレ−ジングチャンネル枠11を構
成する場合に効果が大きい。
【0033】(実施の形態4) この発明の実施の形態4を図14の(A)及び(B)に
したがって説明すると、この実施の形態4では、パネル
1の四周縁部にグレ−ジングチャンネル枠11を構成する
第1,第2の各グレ−ジングチャンネル12,13におい
て、その表裏の張出部15の各端末部を相互に重ね合せる
ことなく角合せするために、第1のグレ−ジングチャン
ネル12の長手方向両端部における表裏の張出部15の端末
部をその張出部15の張出長さ寸法に対応する長さ寸法に
おいて切断し除去することで、第1,第2の各グレ−ジ
ングチャンネル12,13の表裏の張出部15を角合せした。
また、第2のグレ−ジングチャンネル13の長手方向両端
部における表裏の張出部15の係合部16は、窓枠のパネル
装着溝内に位置する部分16a において切断され除去され
る。
【0034】なお、前記実施の形態1〜4においては、
パネル1が複層ガラスパネルである場合を例示したが、
これに限るものではない。例えば、パネル1が単板のガ
ラスパネルであってもよく合成樹脂パネルであってもよ
い。また、パネル1が合成樹脂パネルであり、そのパネ
ル1の四周縁に構成される第1,第2のグレ−ジングチ
ャンネル12,13がパネル1と相溶性を有する合成樹脂材
料で構成される場合、図15に示すように、パネル1の
四周縁に第1のグレ−ジングチャンネル12あるいは第2
のグレ−ジングチャンネル13を押出成形する際、これら
枠部12,13の表裏の張出部15はパネル1の表裏両面に接
することなく離反し、各グレ−ジングチャンネル12,13
の基部14はパネル1の端面に接して押出成形すればよ
い。この場合には、パネル1の端面に対しては、第1の
グレ−ジングチャンネル12あるいは第2のグレ−ジング
チャンネル13の基部14が溶着によって一体状に接合され
るため、パネル1の端面に対し接着剤を塗布する必要性
はない。また、パネル1の周縁部のうち、少なくとも一
辺にグレ−ジングチャンネル12を備えたパネル1として
取り扱うこともできる。この場合には、前記グレ−ジン
グチャンネル12の表裏の張出部15の長手方向両端部をパ
ネル面から容易に剥離したり、あるいは切断などによっ
て除去することができ、前記グレ−ジングチャンネル12
と直角な方向に別のグレ−ジングチャンネル13を容易に
設けることができる。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
パネルの周縁部にグレ−ジングチャンネルを容易に設け
ることができ、生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示すグレ−ジングチ
ャンネルを備えたパネルを破断して示す斜視図である。
【図2】同じく窓枠内周の縦横寸法が最大である場合の
窓枠とグレ−ジングチャンネルとの組付関係を示す断面
図である。
【図3】同じく窓枠内周の縦横寸法が最小である場合の
窓枠とグレ−ジングチャンネルとの組付関係を示す断面
図である。
【図4】この発明の実施の形態2の製造方法の各工程の
うち、前処理工程を示す説明図である。
【図5】同じく第1押出工程におけるパネルと押出成形
用ダイとの関係を示す斜視図である。
【図6】同じく断面図である。
【図7】同じく第1押出工程においてパネルの縁部に第
1のグレ−ジングチャンネルを押出成形した状態を示す
平面図である。
【図8】同じくパネルの連続移送して第1のグレ−ジン
グチャンネルを連続して押出成形する説明図である。
【図9】同じく切込み折返し工程を示す斜視図である。
【図10】同じく平面図である。
【図11】同じく第2押出成形工程を示す平面図であ
る。
【図12】同じく角合せ工程を示す説明図である。
【図13】この発明の実施の形態3の製造方法を順に示
す説明図である。
【図14】この発明の実施の形態4の製造方法を示す説
明図である。
【図15】この発明の他の実施の形態の製造方法を示す
説明図である。
【図16】従来のビ−ド付き複層ガラスを示す説明図で
ある。
【図17】同じく従来のビ−ド付き複層ガラスを示す断
面図である。
【符号の説明】
1 パネル 11 グレ−ジングチャンネル枠 12 第1のグレ−ジングチャンネル 13 第2のグレ−ジングチャンネル 14 基部 15 張出部 16 係合部 17 当接面 18 接着剤 19 仮止めテ−プ 21 窓枠 22 パネル装着溝

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネルの端面に対向する基部と、該基部
    から前記パネルの表裏両面にそれぞれ張出された表裏の
    張出部とを一体に有するグレ−ジングチャンネルを備え
    たパネルの製造方法であって、 前記パネルの周縁部の少なくとも一辺に前記グレ−ジン
    グチャンネルを押出成形すると同時に、そのグレ−ジン
    グチャンネルの基部のみを前記パネルの端面に接着剤を
    介して一体状に接合し、かつ前記表裏の張出部は、前記
    パネルの表裏両面に拘束されることなく弾性的に伸縮し
    得るように、前記パネルの表裏両面に対し接合されるこ
    となく自由状態に保って押出成形される工程を備えてい
    ることを特徴とするグレ−ジングチャンネルを備えたパ
    ネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 パネルの端面に対向する基部と、該基部
    から前記パネルの表裏両面にそれぞれ張出された表裏の
    張出部とを一体に有するグレ−ジングチャンネルを備え
    たパネルの製造方法であって、 前記パネルの周縁部の少なくとも一辺に前記パネルと相
    溶性のある材料よりなるグレ−ジングチャンネルを押出
    成形すると同時に、そのグレ−ジングチャンネルの基部
    のみを前記パネルの端面に一体状に接合し、かつ前記表
    裏の張出部は、前記パネルの表裏両面に拘束されること
    なく弾性的に伸縮し得るように、前記パネルの表裏両面
    に対し離反して押出成形される工程を備えていることを
    特徴とするグレ−ジングチャンネルを備えたパネルの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 パネルの端面に対向する基部と、該基部
    から前記パネルの表裏両面にそれぞれ張出された表裏の
    張出部とを一体に有するグレ−ジングチャンネルを備え
    たパネルの製造方法であって、 前記パネルの周縁部の少なくとも一辺に 押出成形された
    前記グレ−ジングチャンネルの長手方向端部における表
    裏の張出部を、これと直角状をなす他のグレ−ジングチ
    ャンネルの張出部と干渉することなく除去する端末除去
    工程を備えていることを特徴とするグレ−ジングチャン
    ネルを備えたパネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 パネルの端面に対向する基部と、該基部
    から前記パネルの表 裏両面にそれぞれ張出された表裏の
    張出部とを一体に有するグレ−ジングチャンネルを備え
    たパネルの製造方法であって、 前記パネルの周縁部の少なくとも一辺に 押出成形された
    前記グレ−ジングチャンネルの長手方向端部において、
    基部と表裏の張出部との各境界部に対し、張出部の張出
    長さ寸法よりも長い寸法で切込み部をそれぞれ形成する
    とともに、前記張出部の端部を折返し状に屈曲して保持
    する切込み折返し工程を備えていることを特徴とするグ
    レ−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 パネルの端面に対向する基部と、該基部
    から前記パネルの表裏両面にそれぞれ張出された表裏の
    張出部とを一体に有するグレ−ジングチャンネルを備え
    たパネルの製造方法であって、 パネルの周縁部のうち、一方で対向する縁部に第1のグ
    レ−ジングチャンネルを同時に又は別々に押出成形する
    とともに、その押出成形と同時に第1のグレ−ジングチ
    ャンネルの基部のみを前記パネルの端面に一体状に接合
    する第1押出成形工程と、 前記第1のグレ−ジングチャンネルの長手方向両端部に
    おいて、基部と表裏の張出部との各境界部に対し、張出
    部の張出長さ寸法よりも長い寸法で切込み部をそれぞれ
    形成するとともに、前記張出部の両端部を折返し状に屈
    曲して保持する切込み折返し工程と、 前記パネルの他方で対向する縁部に第2のグレ−ジング
    チャンネルを同時に又は別々に押出成形するとともに、
    その押出成形と同時に第2のグレ−ジングチャンネルの
    基部のみを前記パネルの端面に一体状に接合する第2押
    出成形工程と、 前記第1,第2の各グレ−ジングチャンネルの長手方向
    両端部における表裏の張出部が相互に重ね合されること
    なく、これら第1,第2の各グレ−ジングチャンネルの
    少なくとも一方のグレ−ジングチャンネルの長手方向端
    部における表裏の張出部を除去して角合せする角合せ工
    程と、を備えていることを特徴とするグレ−ジングチャ
    ンネルを備えたパネルの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のグレ−ジングチャンネ
    ルを備えたパネルの製造方法において、角合せ工程で
    は、第1のグレ−ジングチャンネルの長手方向両端部の
    表裏の張出部を、その張出長さ寸法に対応する長さ寸法
    において除去することで、第1,第2の各グレ−ジング
    チャンネルの表裏の張出部を角合せすることを特徴とす
    るグレ−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のグレ−ジングチャンネ
    ル枠を備えたパネルの製造方法において、角合せ工程で
    は、第1,第2の各グレ−ジングチャンネルの長手方向
    両端部の表裏の張出部の端末部を45度の角度でそれぞれ
    除去することで、第1,第2の各グレ−ジングチャンネ
    ルの表裏の張出部を角合せすることを特徴とするグレ−
    ジングチャンネルを備えたパネルの製造方法。
  8. 【請求項8】 パネルの端面に対向する基部と、該基部
    から前記パネルの表裏両面にそれぞれ張出された表裏の
    張出部とを一体に有するグレ−ジングチャンネルを備え
    たパネルの製造方法であって、 パネルの周縁部のうち、一方で対向する縁部に第1のグ
    レ−ジングチャンネルを同時に又は別々に押出成形する
    とともに、その押出成形と同時に、第1のグレ−ジング
    チャンネルの基部のみを前記パネルの端面に一体状に接
    合する押出成形工程と、 前記パネルの他方で対向する縁部の端面と、あらかじめ
    形成された第2のグレ−ジングチャンネルの基部とのう
    ち、少なくとも一方に接着剤を塗布した後、前記パネル
    の他方で対向する縁部に前記第2のグレ−ジングチャン
    ネルを嵌込んで、その第2のグレ−ジングチャンネルの
    基部のみを前記パネルの端面に一体状に接合する第2の
    グレ−ジングチャンネル組付け工程と、を備えているこ
    とを特徴とするグレ−ジングチャンネルを備えたパネル
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のグレ−ジングチャンネ
    ルを備えたパネルの製造方法において、第2のグレ−ジ
    ングチャンネル組付け工程の前工程で第1,第2の各グ
    レ−ジングチャンネルの長手方向両端部の表裏の張出部
    を45度の角度でそれぞれ除去し、第2のグレ−ジングチ
    ャンネル組付け工程で、前記第1,第2の各グレ−ジン
    グチャンネルの表裏の張出部を角合せすることを特徴と
    するグレ−ジングチャンネルを備えたパネルの製造方
    法。
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