JP3135703B2 - 回転電気機械の組立方法 - Google Patents

回転電気機械の組立方法

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JP3135703B2 JP04260873A JP26087392A JP3135703B2 JP 3135703 B2 JP3135703 B2 JP 3135703B2 JP 04260873 A JP04260873 A JP 04260873A JP 26087392 A JP26087392 A JP 26087392A JP 3135703 B2 JP3135703 B2 JP 3135703B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステータコアまたはロ
ータコアをケース等の他の構成部材に組み付けてなる電
動機或は発電機等の回転電気機械を組み立てるための組
立方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
電動機にあっては、ステータコアやロータコアをケース
に圧入や焼ばめにより結合する場合、ステータコアまた
はロータコアとケースとの間に組付用治具等を挿入し得
るに十分なスペースがないため、ロータコアまたはステ
ータコアをケース内に、それらの中心を整合させた状態
で能率的に組み付けることが困難であった。
【0003】また、特にステータコアが多数の分割型ス
テータコアからなる場合、巻線を付けた多数の分割型ス
テータコアを周方向に並設して円筒形状とするが、この
ようなステータコアをケース内に組み付ける場合に、予
め各分割型ステータコアによる円筒形状を保持しておく
ことが困難であり、分割型ステータコアをケース内に、
それらの中心を整合させた状態で能率的に組み付けるこ
とが困難であった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的とするところは、ステータコアまた
はロータコアをケース等の他の構成部材に能率的に組み
付けることができる回転電気機械の組立方法を提供する
ことにある。
【0005】また、本発明の第2の目的とするところ
は、多数の分割型ロータコアまたは分割型ステータコア
を容易且つ確実に円筒形状に保持して、ケース等の他の
構成部材に能率的に組み付けることができる回転電気機
械の組立方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した第1の目的を達
成するため本発明の請求項1に記載の回転電気機械の組
立方法は、ステータコアまたはロータコアの少なくとも
一方を有する回転電気機械において、巻線に通電するこ
とによって発生する磁力によって前記ステータコアまた
はロータコアと治具とを固定し、この状態で組み立てを
行なうことを特徴とする。また、上述した第1の目的を
達成するため本発明の請求項2に記載の回転電気機械の
組立方法は、請求項1に記載の回転電気機械の組立方法
において、前記ステータコアまたはロータコアが分割型
の構成をとり、前記磁力を用いて前記分割型ステータコ
ア同士または分割型ロータコア同士を組み立てることを
特徴とする。
【0007】また、上述した第2の目的を達成するため
本発明の請求項3に記載の回転電気機械の組立方法は、
分割型ステータコアまたは分割型ロータコアで構成され
る回転電気機械において、磁力を用いて前記分割型ステ
ータコア同士または分割型ロータコア同士を組み立てる
ことを特徴とする。 また、上述した第1または第2の目
的を達成するため本発明の請求項4に記載の回転電気機
械の組立方法は、請求項2または3に記載の回転電気機
械の組立方法において、前記分割型ステータコアまたは
分割型ロータコアに巻線を施した後に、磁力を用いて前
記分割型ステータコア同士または分割型ロータコア同士
を組み立てることを特徴とする。また、上述した第1の
目的を達成するため本発明の請求項5に記載の回転電気
機械の組立方法は、請求項1または2に記載の回転電気
機械の組立方法において、前記ステータコアまたはロー
タコアを組み付けた後、前記磁力を解除することを特徴
とする。
【0008】
【0009】
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図1は本発明方法を説明するための斜視図、図2
〜図4は同縦断面図である。各図中、1は回転電気機械
である電動機のケース、2はこのケース1内に組み込ま
れるステータコア、3はこのステータコア2をケース1
内に組み込むための治具(電磁チャック)である。
【0011】ケース1は、一側面が開口し且つ他側面中
央部に軸支持孔4を有する円筒形状をなしている。この
ケース1の周側壁所定箇所には、その軸方向に貫通する
ボルト挿通孔5が設けられている。このボルト挿通孔5
内に挿通したボルト6によって、ケース1の一側面にそ
の軸線方向に向けて突出する位置決め用のガイドピン7
が取り付けられている。
【0012】ステータコア2は、略T字状のケイ素鋼板
を積層してなる分割型ステータコア8を多数備え、これ
ら分割型ステータコア8を周方向に並設し、且つ各分割
型ステータコア8のポール8a相互間のスロット9に巻
線10を付けてなる円筒形状をなしている。これらの多
数の分割型ステータコア8は、ケース1内に組み付ける
に際して、予め後述する如く磁力を用いて円筒形状に仮
組みされる。
【0013】治具3は、セットコア11と、巻線12
と、ガイドプレート13とを有している。セットコア1
1は軟磁性金属よりなるもので、円板部14の一側面中
央に同心状の第1円筒部15を一体に突設すると共に、
円板部14の他側面中央に同心状の第2円筒部16を一
体に突設してなる。第2円筒部16は第1円筒部15よ
り大径に設定されている。第2円筒部16の突出端側外
周面所定箇所には、位置決め用のノックピン17が突設
されている。このノックピン17は、図5に示す如く分
割型ステータコア8のポール8aの先端部相互間に挿入
される。
【0014】巻線12は、図2〜図4に示す如く第2円
筒部16の外周面所定箇所に設けられた環状溝18内に
装着されている。巻線12は、第1,第2円筒部15,
16内を挿通するリード線19及びスイッチ20を介し
て電源21に接続されている。
【0015】ガイドプレート13は位置決め用で、セッ
トコア11の円板部14の一側面にボルト22により取
り付けられている。ガイドプレート13は、ガイドピン
7を嵌挿し得る嵌挿孔23が穿設されている。
【0016】以上の構成において、まず、図1の状態か
ら図2に示す如くステータ2の中心孔2a内に治具3の
第2円筒部16を嵌合し、ノックピン17を図5に示す
如くステータコア2のスロット9の先端側(中心側)開
口部に挿入する。これにより、ステータコア2が治具3
に対して位置決めされる。この状態でスイッチ20を閉
成して巻線12に通電すると、治具3とステータコア2
との間に図2に示す如く2つの磁束G1,G2が通る。
【0017】第1の磁束G1によりステータコア2を軸
線方向に、第2の磁束G2によりステータコア2を半径
方向に吸着する吸引力が作用することによって、ステー
タコア2が治具3に保持固定される。この第2の磁束G
2によりステータコア2を半径方向に吸着する吸引力に
より、図示の如くステータコア2が多数の分割型ステー
タコア8からなる分割構造(周方向分割タイプ)をして
いても、図5に示す如く仮組みされて円筒形状を保持す
るものである。
【0018】このようにしてステータコア2を、治具3
に巻線12の磁力によって保持固定した状態のまま、図
3に示す如くケース1内に所定位置まで挿入すると共
に、ガイドピン7を嵌挿孔23内に嵌挿する。
【0019】この後、スイッチ20を開成して巻線12
への通電を遮断して、治具3をステータコア2から引き
抜くことにより、図4に示す如くステータコア2がケー
ス1内に組み付けられるものである。
【0020】なお、上記実施例においては、ケース1内
にステータコア2を組み付ける場合について説明した
が、これに限られることなく、アウタロータコアの場合
等のようにケース内にロータコア(図示省略)を組み付
ける場合についても本発明は適用し得るものである。ま
た、ステータコアまたはロータコアを組み付ける他の構
成部材としては、上述したケース1のみに限られるもの
ではない。更に、回転電気機械としては、上述した電動
機のみならず、発電機等でもよい。
【0021】
【発明の効果】以上の如く本発明の回転電気機械の組立
方法によれば、巻線に通電することによって発生する
によって前記ステータコアまたはロータコアと治具と
を固定し、この状態で組み立てを行なうので、ステータ
コアまたはロータコアを他の部材に能率的に組み付ける
ことができる。
【0022】また、本発明の回転電気機械の組立方法に
よれば、磁力を用いて分割型ステータコア同士または分
割型ロータコア同士を組み立てるので、分割型ステータ
コア同士または分割型ロータコア同士を容易且つ確実に
円筒形状に保持して、ケース等の他の構成部材に能率的
に組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を説明するための斜視図である。
【図2】同断面図である。
【図3】同断面図である。
【図4】同断面図である。
【図5】図2のA−A矢視図である。
【符号の説明】
1 ケース(他の構成部材) 2 ステータコア 3 治具(電磁チャック) 8 分割型ステータコア 12 巻線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 15/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータコアまたはロータコアの少なく
    とも一方を有する回転電気機械において、巻線に通電す
    ることによって発生する磁力によって前記ステータコア
    またはロータコアと治具とを固定し、この状態で組み立
    てを行なうことを特徴とする回転電気機械の組立方法。
  2. 【請求項2】 前記ステータコアまたはロータコアが分
    割型の構成をとり、前記磁力を用いて前記分割型ステー
    タコア同士または分割型ロータコア同士を組み立てる
    とを特徴とする請求項1に記載の回転電気機械の組立方
    法。
  3. 【請求項3】 分割型ステータコアまたは分割型ロータ
    コアで構成される回転電気機械において、磁力を用いて
    前記分割型ステータコア同士または分割型ロータコア同
    士を組み立てることを特徴とする回転電気機械の組立方
    法。
  4. 【請求項4】 前記分割型ステータコアまたは分割型ロ
    ータコアに巻線を施した後に、磁力を用いて前記分割型
    ステータコア同士または分割型ロータコア同士を組み立
    てることを特徴とする請求項2または3記載の回転電
    気機械の組立方法。
  5. 【請求項5】 前記ステータコアまたはロータコアを組
    み付けた後、前記磁力を解除することを特徴とする請求
    項1または2記載の回転電気機械の組立方法。
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