JP3135360B2 - 電解液流通型電池用電解液タンク - Google Patents

電解液流通型電池用電解液タンク

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JP3135360B2
JP3135360B2 JP04145916A JP14591692A JP3135360B2 JP 3135360 B2 JP3135360 B2 JP 3135360B2 JP 04145916 A JP04145916 A JP 04145916A JP 14591692 A JP14591692 A JP 14591692A JP 3135360 B2 JP3135360 B2 JP 3135360B2
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tank
electrolytic solution
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pipe
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Kansai Electric Power Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電解液流通型電池用
電解液タンクに関するものであり、特に、電解液タンク
内に蓄えられた電解液の淀みを生じさせない電解液流通
型電池用電解液タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】揚水発電に代わる電力貯蔵用電池とし
て、種々の新型電池が開発されている。このような新型
電池として、たとえば、レドックスフロー型電池や亜鉛
臭素電池等の電解液流通型電池は、特に、注目されてい
る。
【0003】図3は、従来より提案されている電解液流
通型電池の代表例としてのレドックスフロー型電池の1
具体例を概略的に示す構成図である。
【0004】図3を参照して、このレドックスフロー型
電池60は、電池反応セル61、正極液タンク62、お
よび、負極液タンク63とを備える。電池反応セル61
内は、たとえば、イオン交換膜等からなる隔膜64によ
り仕切られており、一方側が正極セル61a、他方側が
負極セル61bを構成している。
【0005】正極セル61a内には、正極65が収容さ
れており、負極セル61b内には、負極66が収容され
ている。
【0006】正極セル61aと正極液タンク62とは、
正極液を正極セル61aに供給する正極液送液用管路6
7と、正極液を正極セル61aから正極液タンク62に
回収する正極液回収用管路68とにより連結されてい
る。
【0007】また、正極液送液用管路67には、正極液
の送液循環手段としてポンプ69が設けられており、正
極セル61aと、正極液タンク62との間において、正
極液が送液循環できるようになっている。
【0008】他方、負極セル61bと負極液タンク63
とは、負極液を負極液タンク63から負極セル61bに
供給する負極液送液用管路70と、負極液を負極セル6
1bから負極液タンク63に回収する負極液回収用管路
71とにより連結されている。
【0009】また、負極液送液用管路70には、負極液
の送液循環手段としてポンプ72が設けられており、負
極セル61bと負極液タンク63との間において、負極
液が送液循環できるようになっている。
【0010】正極液タンク62内には、反応液として正
極電解液が蓄えられており、また、負極液タンク63内
には、反応液として負極電解液が蓄えられている。
【0011】正極電解液としては、たとえば、鉄イオン
のような原子価の変化するイオンの水溶液が用いられ、
また、負極電解液としては、たとえば、クロムイオンの
ような原子価の変化するイオンの水溶液が用いられる。
【0012】たとえば、そのような正極電解液として、
正極活物質Fe3+/Fe2+を含む塩酸水溶液を用い、負
極電解液として、負極活物質Cr2+/Cr3+を含む塩酸
水溶液を用いることができる。
【0013】このような電解液を用いたレドックスフロ
ー型電池60を用いて、充電時においては、負極液タン
ク63に蓄えられたCr3+イオンを含む塩酸水溶液がポ
ンプ72により、負極セル61bに送られ、負極66に
おいて電子を受取り、Cr2+イオンに還元され、負極液
タンク63に回収される。
【0014】他方、正極液タンク62に蓄えられたFe
2+イオンを含む塩酸水溶液は、ポンプ69により、正極
セル61aに送られ、正極65において、外部回路に電
子を放出して、Fe3+イオンに酸化され、正極液タンク
62に回収される。
【0015】また、放電時においては、負極液タンク6
3に蓄えられたCr2+イオンを含む塩酸水溶液がポンプ
72により、負極セル61bに送られ、負極66におい
て、外部回路に電子を放出して、Cr3+イオンに酸化さ
れ、負極液タンク63に回収される。
【0016】他方、正極液タンク62に蓄えられたFe
3+イオンを含む塩酸水溶液は、ポンプ69により正極セ
ル61aに送られ、正極65において、外部回路から電
子を受取りFe2+イオンに還元され、正極液タンク62
に回収される。
【0017】このようなレドックスフロー型電池におい
て、正極65および負極66における充放電反応は、下
記の式のようになる。
【0018】
【化1】
【0019】上述の充放電反応により、約1Vの起電力
が得られる。
【0020】ところで、このようなレドックスフロー型
電池等の電解液流通型電池をスケールアップし、電力貯
蔵用電池として実用化するには、揚水発電と同等の経済
性が要求される。
【0021】このため、従来のレドックスフロー型電池
等の電解液流通型電池を用いた電力貯蔵用電池では、こ
のような経済性の問題を解決するため、電池反応セルへ
電解液を流通循環させるためのポンプに消費する動力を
減らすことを目的として、ポンプ台数を減らしている。
【0022】その結果、電解液送液用ポンプは1台とさ
れている。また、電解液送液用管路についても1本とさ
れ、電解液タンクの1の送液口に連結されている。ま
た、電解液回収用管路についても、1本とされ、電解液
タンクの一の回収口に連結されている。
【0023】図4、図5、図6は、従来の電解液タンク
の斜視図である。
【0024】図4を参照して、図4に示す電解液タンク
73は、円筒形の電解液タンクであり、その円筒の1端
面に電解液送液用管路用の送液口74が設けられてお
り、他端面に電解液回収用管路用の回収口75が設けら
れている。
【0025】図5を参照して、図5に示す電解液タンク
76は、四角柱の電解液タンクであり、その1つの面
に、電解液送液用管路用の送液口77と、電解液回収用
管路用の回収口78とがともに設けられている。
【0026】図6を参照して、図6に示す電解液タンク
79は、円筒形の電解液タンクであり、その円筒の1端
面に電解液送液用管路用の送液口80と電解液回収用管
路用の回収口81とがともに設けられている。
【0027】この種の電解液流通型電池の電池容量、す
なわち、放電容量または充電容量は、電解液量によって
決定される。
【0028】電池容量を大きくするには、多量の電解液
が必要となり、電解液タンクも大きなものが必要とな
る。
【0029】しかしながら、それにもまして、電池容量
を大きくするためには、電解液タンク内の電解液を万遍
なく有効に利用することが必要である。
【0030】図7は、従来の電解液タンク内の電解液の
様子を示した図である。
【0031】図7を参照して、この電解液タンク82
は、直方体形状の電解液タンクであり、その1つの面に
電解液送液用管路用の送液口83と、電解液回収用管路
用の回収口84とがともに設けられている。この電解液
タンク82内には、電解液85が蓄えられている。
【0032】このような従来の電解液タンク82では、
電解液85を撹拌するための手段が何ら設けられていな
いので、電解液85の淀み85aは、電解液送液用管路
の送液口83と、電解液回収用管路の回収口84が設け
られている側の角の部分に発生しやすい。
【0033】このような電解液の淀み85aがあると、
電解液タンク82内の電解液85を万遍なく有効に利用
することができないという問題が生じる。すなわち、淀
んでいる電解液は、充電、放電に利用されず、無駄な液
となっていた。
【0034】この淀んでいる電解液の液量は、電解液タ
ンクが大きくなるほど大きくなり、電解液流通型電池を
スケールアップする際の1つの大きな問題となってい
る。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の電解液流通型電池用電解液タンクでは、電解液タンク
を大きくするに従って、電解液タンク内の電解液の淀み
が大きくなり、電解液タンク内の電解液を有効に利用で
きないという問題があった。
【0036】この発明は、上述した問題を解決するため
になされたものであり、より簡便に電解液の淀みを生じ
させることのない電解液流通型電解液タンクを提供する
ことを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】この発明に従う電解液流
通型電池用電解液タンクは、電極に電解液を流通循環し
て電極上で充放電を行なわせる電解液流通型電池用電解
液タンクであって、電解液タンク壁に、電極へ配管を介
して電解液を送液するための送液口と、電極から配管を
介して電解液タンクへ電解液を回収するための回収口と
を備え、電解液タンク内の電解液の淀みを減らすよう
に、送液口および回収口の少なくとも一方が複数個設け
られていることを特徴とする。ここで、「壁」には、タ
ンクの天井壁、側壁、底壁等の壁が該当する。上記の本
発明に係る電解液流通型電池用電解液タンクにおいて
は、送液口は、同じ壁の2箇所において設けられている
ことが望ましい。また、この送液口が同じ壁の2箇所に
おいて設けられている電解液流通型電池用電解液タンク
においては、回収口は、前記送液口が設けられた壁に相
対向する壁の2箇所に設けられていることが望ましい。
上記の本発明に係る電解液流通型電池用電解液タンクに
おいては、送液口は、相対向する第1の側壁位置と第2
の側壁位置とに、それぞれ1つずつ備えられていること
が望ましい。また、この送液口が、相対向する第1の側
壁位置と第2の側壁位置とに、それぞれ1つずつ備えら
れている電解液流通型電池用電解液タンクにおいては、
回収口は、第1の側壁位置および第2の側壁位置に備え
られた送液口のある側壁に直交する壁に設けられている
ことが望ましい。さらに、上記した全ての電解液流通型
電池用電解液タンクにおいては、複数の、送液口または
回収口は、電解液タンクの外側に配された外付管路によ
って連結され、当該外付管路は1本の電解液送液用管路
または1本の電解液回収用管路にまとめられ、電解液は
1台のポンプによって駆動されることが望ましい。
【0038】
【作用】単純に考えてみると、電解液タンク内の電解液
を撹拌等し、淀みをなくせばよいこととなる。
【0039】図7を参照して、電解液タンク82内の電
解液の淀み85aをなくすためには、電解液85を撹拌
等し、淀みをなくせばよいということになる。
【0040】この淀み85aをなくすためには、撹拌機
を使用すること、または、電解液タンク自体に、さらに
電解液を撹拌するための別配管を取付け、電解液タンク
内の電解液を別配管に設けられたポンプ等を用いて高速
に循環させることが考えられる。
【0041】しかしながら、このような撹拌は、撹拌の
ためだけに電力を使用することになるので、その結果、
無駄な電力を使うこととなり、電力貯蔵用電池システム
全体のエネルギ効率の低下を招く。
【0042】これに対し、この発明に従う電解液流通型
電池用電解液タンクでは、電解液タンクに、送液口およ
び回収口の少なくとも一方が複数個設けられている。
【0043】電解液タンクに送液口が複数個設けられて
いる場合は、電解液タンク内の電解液の淀みが生じやす
い場所にそのような送液口を設けることにより、電解液
の淀みが生じやすい部分の電解液を電解液送液管路に送
り込むことができるので、電解液タンク内で電解液の淀
みを生じさせないようにすることができる。上記の複数
個の送液口は、同じ壁の2箇所において設けられても、
また相対向する第1の側壁位置と第2の側壁位置とにそ
れぞれ1つずつ備えられても、送液口を1箇所に設けた
場合よりも、タンク内での流れの範囲を大きくして、淀
みを小さくする。
【0044】また、電解液タンクの回収口が複数個設け
られている場合は、電解液タンク内の電解液の淀みが生
じやすい場所にそのような回収口を設けることにより、
複数の電解液回収用管路内を通ってきた電解液が電解液
タンク内の淀みに対して噴出されるので、電解液の淀み
が攪拌されるので電解液タンク内の電解液の淀みを生じ
させないようにすることができる。そのような回収口
は、送液口が設けられた壁に相対向する壁の2箇所に設
けられても、2つの送液口が設けられている壁に直交す
る壁に1つまたは2つ以上設けられても、タンク内での
電解液の流れる範囲を拡大して、淀みの領域を少なくす
る。
【0045】上述の複数の、送液口または回収口は、電
解液タンクの外側に配された外付管路で連結されるの
で、電解液タンクの中に電解液の流れの妨げとなる管路
を設ける必要がない。すなわち、複数の送液口または回
収口による電解液の流れの範囲を拡大することの障害物
となる管路を電解液タンク内に設ける必要がない。ま
た、外付管路は1本の電解液送液用管路または1本の電
解駅回収用管路にまとめられて、1本の電解液送液用管
路または1本の電解駅回収用管路のどちらかに設けられ
た1台のポンプで電解液が駆動されるので、電池の充放
電効率の低下が防止される。以上の結果、電解液タンク
内の電解液の淀みによる電池容量の低下および充放電効
率の低下を有効に防ぐことができる。
【0046】
【実施例】
実施例1 図1は、この発明に従う電解液流通型電解液タンクを用
いた電解液流通型電池の一具体例を概略的に示す構成図
である。
【0047】図1において、説明を簡単にするために、
電解液流通型電池の代表例であるレドックスフロー型電
池の片極のみを示している。レドックスフロー型電池
は、このような片極が正極側、負極側として一対で構成
されている。
【0048】図1を参照して、このレドックスフロー型
電池の片極1は、電解液タンク2と電池セルスタック部
3とから構成されている。
【0049】電解液タンク2の一端面には、送液口4
と、送液口5とが設けられている。また、電解液タンク
2の送液口4と、送液口5が設けられた一端面に相対す
る一端面に回収口6と、回収口7が設けられている。送
液口4と、送液口5には、それぞれ電解液送液用管路8
と、電解液送液用管路9が連結されている。
【0050】そして電解液送液用管路8と、電解液送液
用管路9は、電解液送液手段として設けられたポンプ1
0の手前で、1本の電解液送液用管路11とされ、電池
セルスタック部3に連結されている。
【0051】また、電池セルスタック部3には、電解液
回収用管路12が連結されている。
【0052】そして電解液回収用管路12は、電解液タ
ンク2の手前で、2本の電解液回収用管路、すなわち、
電解液回収用管路13と、電解液回収用管路14とさ
れ、電解液タンク2に設けられた回収口6と、回収口7
に各々連結されている。
【0053】以上のように構成すると、電解液タンク2
内の電解液は、2つの送液口、すなわち送液口4と、送
液口5から電解液送液用管路に送液される結果、送液口
4と、送液口5が設けられた一端面に生じやすい淀みの
量が減少する。
【0054】また、この実施例では、電解液回収用管路
13と、電解液回収用管路14内を通ってきた電解液
は、2ヵ所において電解液タンク2内の電解液を撹拌す
る。この結果、回収口6と、回収口7の設けられた一端
面に生じやすい淀みの量が減少する。
【0055】なお、この実施例では、電解液送液用管路
8と、電解液送液用管路9は、ポンプ10の手前で、1
本の電解液送液用管路11とされる結果、ポンプ10以
外のポンプを設けることなく、電解液を送液循環するこ
とができる。したがって、このように複数の電解液送液
用管路8と、電解液送液用管路9とを設けても、ポンプ
台数を増加させる必要がないため、ポンプに消費する動
力が増加することはほとんどない。
【0056】また、電解液タンク内の電解液の淀みは、
ポンプの電解液循環推進力によっているため特別の電力
を要しない。
【0057】また、この実施例では、送液口4と、送液
口5が設けられた一端面に相対する一端面に、回収口6
と、回収口7とを設けた結果、回収口側の電解液と送液
口側の電解液が混り合うのを防ぐことができる。電解液
回収用管路内の電解液は、充電の際においては、充電に
関与する活物質の量が少なく、また、放電の際において
は、放電に関与する活物質の量が少ないため、このよう
な電解液を再度電池セルスタック部3へ送液するのは、
エネルギ変換効率上好ましくないが、この実施例では、
かかる問題を解決することができる。
【0058】実施例2 図2は、この発明に従う電解液流通型電池用電解液タン
クを用いた電解液流通型電池の一具体例を概略的に示す
構成図である。
【0059】図2を参照して、この電解液流通型電池
は、レドックスフロー型電池19を示しており、電池セ
ルスタック部20と、この発明に従う正極液タンク21
と、この発明に従う負極液タンク22とから構成されて
いる。
【0060】電池セルスタック部20は、電池反応セル
を多数積層した構成となっている。
【0061】また、電池反応セルは、陽イオン交換膜の
隔膜により仕切られており、一方側が正極セル、他方側
が負極セルを構成している。
【0062】このレドックスフロー型電池19の電池セ
ルスタック部20の定格セルスタック出力は、6KWに
規定されている。正極液タンク21と負極液タンク22
としては、ともに直方体形状の電解液タンクを用い、こ
の電解液タンクは1辺の長さ2m、幅1m、高さ1.5
m程度で容積量が約3キロリットル(Kl)のものを使
用した。
【0063】正極液タンク21の側面の一端面の下部に
は、送液口23が設けられている。
【0064】そして、送液口23が設けられた側面の一
端面に相対する一端面の下部に、もう1つの送液口24
が設けられている。
【0065】一方、正極液タンク21の上面には、回収
口25が設けられている。
【0066】送液口23には、正極液送液用管路26が
連結されており、また、送液口24には、正極液送液用
管路27が連結されている。
【0067】正極液送液用管路26と、正極液送液用管
路27とは、ジョイント28で1本の正極液送液用管路
29とされている。そして、正極液送液用管路29は、
電池セルスタック部20を構成する電池反応セルの各々
の正極セルに正極液を送液循環できるよう、電池セルス
タック部20に連結されている。また、電池セルスタッ
ク部20を構成する電池反応セルの各々の正極セルと、
回収口25とは、正極液回収用管路30により連結され
ている。また、正極液送液用管路29には、正極液送液
循環手段として、ポンプ31が設けられており、正極液
タンク21と、電池セルスタック部20を構成する電池
反応セルの各々の正極セルとの間で、正極液が送液循環
できるようになっている。
【0068】他方、負極液タンク22の側面の一端面の
下部には、送液口43が設けられている。
【0069】そして送液口43が設けられた側面の一端
面に相対する一端面の下部に、もう1つの送液口44が
設けられている。
【0070】一方、負極液タンク22の上面には、回収
口45が設けられている。送液口43には、負極液送液
用管路46が連結されており、また、送液口44には負
極液送液用管路47が連結されている。
【0071】負極液送液用管路46と負極液送液用管路
47とは、ジョイント48で1本の負極液送液用管路4
9とされている。
【0072】そして、負極液送液用管路49は、電池セ
ルスタック部20を構成する電池反応セルの各々の負極
セルに負極液を送液循環できるよう、電池セルスタック
部20に連結されている。また、電池セルスタック部2
0を構成する電池反応セルの各々の負極セルと回収口4
5とは、負極液回収用管路50により連結されている。
また、負極液送液用管路49には、負極液送液循環手段
として、ポンプ51が設けられており、負極液タンク2
2と、電池セルスタック部20を構成する電池反応セル
の各々の負極セルとの間で負極液が送液循環できるよう
になっている。
【0073】正極液としては、FeCl2 1モルを3N
HClに溶解させた塩酸水溶液が用いられており、負極
液としては、CrCl3 1モルを3NHClに溶解させ
た塩酸水溶液が用いられている。
【0074】また、各々の電池反応セルの正極、負極と
しては、カーボン材料とグラファイト板を組合せたもの
が用いられている。
【0075】このレドックスフロー型電池19の正極液
の送液量は、36リットル(l)/minであり、ま
た、負極液の送液量は、36リットル(l)/minと
されている。
【0076】また、このレドックスフロー型電池19の
定格充電終了電圧は、電池反応セルの単セル当り、1.
2Vと規定されており、また、定格放電終了電圧は、電
池反応セルの単セル当り0.8Vと規定されている。ま
た、充放電の際の定格電流密度は40mA/cm2 とさ
れている。
【0077】このレドックスフロー型電池19を用い
て、通常の充放電試験を行ない、充放電効率と電池容量
を測定した。
【0078】充放電効率は、電池反応セル端子エネルギ
ー効率で、平均85〜86%であった。
【0079】比較例として、実施例2と同一規格の従来
のレドックスフロー型電池を用いて、通常の充放電試験
を行ない充放電効率と電池容量を測定した。
【0080】なお、比較例として用いた従来のレドック
スフロー型電池は、実施例2で用いたレドックスフロー
型電池19と、送液口24、送液口44、および、正極
液送液用管路27と、負極液送液用管路47とがない点
を除けば、同一の構造となっている。
【0081】実施例2の充放電効率は、比較例と同等で
あったが、実施例2は、比較例に比べ電池容量が10%
以上増加した。
【0082】なお、上述した実施例では、送液口が2個
かつ回収口が2個設けられた電解液タンク1、および、
送液口が2個かつ回収口が1個設けられた正極液タンク
21と、負極液タンク22を示しているが、これらは、
単に説明をするためにのみ用いたものであり、この発明
を送液口が2個かつ回収口が2個設けられた電解液タン
クや、送液口が2個かつ回収口が1個設けられた電解液
タンクに限定するものでない。
【0083】送液口のみが2個以上設けられ、回収口が
1個設けられた電解液タンクや、回収口のみが2個以上
設けられ、送液口が1個設けられた電解液タンクや、送
液口と回収口の双方が、各々2個以上設けられた電解液
タンクも本発明に含まれる。
【0084】そして、このような送液口や回収口の数、
位置、断面積等をどのように設けるかは、電解液タンク
の大きさ、形状等により、電解液タンク内のどのような
位置に淀みが生じやすいかを調査し、そのような淀みの
状態に応じて決めればよく、特に制限されることはな
い。
【0085】また、各々の回収口と電解液回収用管路と
の連結部や、各々の送液口や電解液送液用管路との連結
部にバルブ等を設け、そのようなバルブを開閉する等、
バルブ操作を適宜行なうことにより、各々の送液口や回
収口からの電解液の流量を変化させることにより、電解
液の淀みの量を減らすようにしてもよい。
【0086】また、この発明に従う電解液流通型電池用
電解液タンクを用いた場合、送液口に電解液送液用管路
を外付で取付ければよく、また、回収口に電解液回収用
回路を外付で取付ければよい。
【0087】したがって、この発明に従う電解液流通型
電池用電解液タンクを用いた電解液流通型電池では、電
力貯蔵用電池システムを組立てる際の手間を軽減するこ
とができ、また、電力貯蔵用電池システムを組立てた後
においても、電解液タンクと電解液送液用管路との連結
部、または、電解液タンクと電解液回収用管路との連結
部の修理、点検や、取換え等を容易に行なえるという利
点がある。
【0088】なお、上述した実施例において、この発明
に従う電解液流通型電池用電解液タンクをレドックスフ
ロー型電池を用いて説明したが、この発明に従う電解液
流通型電解液タンクは、レドックスフロー型電池用に限
定されるものではなく、ほかの、たとえば、亜鉛臭素電
池等の電解液タンクとしても用いることができる。
【0089】
【発明の効果】以上詳細に説明してきたように、この発
明に従う電解液流通型電池用電解液タンクは、送液口お
よび回収口の少なくとも一方が複数個設けられている結
果、電解液タンク内の電解液の淀みによる電池容量の低
下を有効に防ぐことができる。
【0090】また、この発明に従う電解液流通型電池を
電解液タンクを用いた場合、ポンプへ接続する手前で、
複数の電解液送液用管路を1本にすることで、ポンプの
台数を増やすことなく、電池反応セルに電解液を流通循
環させることができる。
【0091】このようにしてこの発明に従う電解液流通
型電池を電解液タンクを用いた場合は、特別な電力を用
いずに、電解液タンク内の電解液を淀みなく撹拌するこ
とができるので、充放電効率を低下させることなく、電
池容量の低下を有効に防ぐことができる。
【0092】また、この発明に従う電解液流通型電池用
電解液タンクは、電解液タンクの形状、大きさ等により
異なってくる電解液タンク内の電解液の淀みの場所に応
じて、電解液タンクに送液口、回収口の少なくとも一方
を複数個設ければよいので、任意形状、大きさの電解液
タンク内の電解液の淀みを減らすことができるという利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う電解液流通型電用電解液タンク
を用いたレドックスフロー型電池の片極の一具体例を概
略的に示す構成図である。
【図2】この発明に従う電解液流通型電池用電界液タン
クを用いたレドックスフロー型電池の一具体例を概略的
に示す斜視図である。
【図3】従来のレドックスフロー型電池の一具体例を概
略的に示す構成図である。
【図4】従来の電解液タンクの一具体例を概略的に示す
斜視図である。
【図5】従来の電解液タンクの一具体例を概略的に示す
斜視図である。
【図6】従来の電解液タンクの一具体例を概略的に示す
斜視図である。
【図7】従来の電解液タンクの電解液の様子を示した斜
視図である。
【符号の説明】
1 レドックスフロー型電池の片極 2、73、76、79、82 電解液タンク 3、20 電池セルスタック部 4、5、23、24、43、44、74、77、80、
83送液口 6、7、25、45、75、78、81、84 回収口 8、9、11 電解液送液用管路 10、31、51、69、72 ポンプ 12、13、14 電解液回収用管路 19、60 レドックスフロー型電池 21、62 正極液タンク 22、63 負極液タンク 26、27、29、67 正極液送液用管路 28、48 ジョイント 30、68 正極液回収用管路 46、47、49、70 負極液送液用管路 50、71 負極液回収用管路 61 電池反応セル 61a 正極セル 61b 負極セル 64 隔膜 65 正極 66 負極 85 電解液 85a 電解液の淀み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 合議体 審判長 綿谷 晶廣 審判官 能美 知康 審判官 三浦 悟 (56)参考文献 特開 平1−307174(JP,A) 特開 平2−98931(JP,A) 特開 平3−266431(JP,A) 特開 平3−286720(JP,A) 特開 昭61−101492(JP,A) 実開 昭59−91366(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/04,8/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極に電解液を流通循環して前記電極上
    で充放電を行なわせる電解液流通型電池用電解液タンク
    であって、前記電解液タンク壁に、 前記電極へ配管を介して前記電解液を送液するための送
    液口と、 前記電極から配管を介して前記電解液タンクへ前記電解
    液を回収するための回収口とを備え、前記電解液タンク内の電解液の淀みを減らすように、
    記送液口および前記回収口の少なくとも一方が複数個設
    けられていることを特徴とする、電解液流通型電池用電
    解液タンク。
  2. 【請求項2】 前記送液口は、同じ壁の2箇所において
    設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の電
    解液流通型電池用電解液タンク。
  3. 【請求項3】 前記回収口は、前記送液口が設けられた
    壁に相対向する壁の2箇所に設けられていることを特徴
    とする、請求項2に記載の電解液流通型電池用電解液タ
    ンク。
  4. 【請求項4】 前記送液口は、相対向する第1の側壁位
    置と第2の側壁位置とに、それぞれ1つずつ備えられて
    いることを特徴とする、請求項1に記載の電解液流通型
    電池用電解液タンク。
  5. 【請求項5】 前記回収口は、前記第1の側壁位置およ
    び第2の側壁位置に備えられた送液口のある側壁に直交
    する壁に設けられていることを特徴とする、請求項4に
    記載の電解液流通型電池用電解液タンク。
  6. 【請求項6】 前記複数の、送液口または回収口は、前
    記電解液タンクの外側に配された外付管路によって連結
    され、当該外付管路は1本の電解液送液用管路または1
    本の電解液回収用管路にまとめられ、前記電解液は1台
    のポンプによって駆動されることを特徴とする、請求項
    1〜5のいずれかに記載の電解液流通型電池用電解液タ
    ンク。
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