JP3135106B2 - 断熱発泡体およびその製造方法 - Google Patents

断熱発泡体およびその製造方法

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JP3135106B2 JP07028470A JP2847095A JP3135106B2 JP 3135106 B2 JP3135106 B2 JP 3135106B2 JP 07028470 A JP07028470 A JP 07028470A JP 2847095 A JP2847095 A JP 2847095A JP 3135106 B2 JP3135106 B2 JP 3135106B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫、冷凍室等に用
いられる断熱発泡体およびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、オゾン層破壊あるいは地球の温暖
化等フロンによる環境破壊が社会的問題となり、硬質ウ
レタンフォーム等の発泡断熱材の発泡剤であるトリクロ
ロモノフルオロメタンなど特定フロンの削減全廃が大き
な課題となっている。このため、発泡剤としてオゾン破
壊係数の小さな物質である例えば、1,1−ジクロロ−
1−フルオロエタン(HCFC−141b)、1,1−
ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(HCFC
−123)等が用いられ、ポリウレタンフォームを形成
している。オゾン層破壊あるいは地球の温暖化等の環境
破壊への影響を小さくするために、水のみを発泡剤とし
て用いた発泡断熱材の開発も進んでいるが、気泡中に残
る二酸化炭素の断熱性が悪いために、高い断熱性を得る
ことができない。また、同様に地球環境への負荷を小さ
くするために、シクロペンタンなど炭化水素を発泡剤と
して用いてポリウレタンフォームを製造することもよく
知られている(例えば1993年5月ポリウレタン国際
フォーラム93の発表予稿集197頁、ゲルハルトハイ
リッヒと木原良徳『ペンタン発泡硬質ウレタンフォー
ム』)。しかし、ウレタン発泡する限りにおいて、発泡
剤として水を併用しなくても、製造時に二酸化炭素が発
生するために、高い断熱性が得られないという問題があ
った。そこで、水単独発泡で発生した二酸化炭素をエポ
キシドとの反応により除いて真空減圧状態にし、高い断
熱性を得る方法も提案されている(特願平5ー3031
号)。また、ペンタン等の炭化水素と水とを発泡剤とし
て併用して発泡させ、気泡中に残る熱伝導率の高い二酸
化炭素をエポキシド等と反応させて固定化し、気泡中か
ら除くことで、高い断熱性を得る方法が提案されている
(特願平6ー0112号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにオゾン層
破壊や地球温暖化等の地球環境問題への負荷が小さい炭
化水素と水または水単独を発泡剤として用い、気泡中の
熱伝導率の高い二酸化炭素を固定化する方法によると、
断熱性の高い断熱発泡体を得ることができる。しかし、
この断熱発泡体においては、気泡内が低充填状態で低圧
あるいは真空となるために、断熱発泡体が収縮変形しや
すいという問題点があった。本発明は、真空減圧状態あ
るいは揮発性発泡剤の低圧充填状態にある気泡を有する
構成で、断熱特性に優れるとともに収縮変形しにくい断
熱発泡体を提供することを目的とする。また本発明は、
そのような断熱特性に優れ、かつ収縮変形しにくい断熱
発泡体の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の断熱発泡体は、
気泡内が真空減圧状態あるいは揮発性発泡剤の低圧充填
状態にある発泡ウレタン樹脂組成物よりなり、前記発泡
ウレタン樹脂組成物が、ベンジリックエーテル型結合、
芳香族エステル型結合、酸アミドN,N´ーメチレン架
橋型結合、カルボジイミド結合、イソシアヌレート結
合、および1,2−ジオールモノカルボキシレート結合
よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むものであ
る。
【0005】本発明の断熱発泡体の製造方法は、少なく
とも二酸化炭素を含む気泡を形成する工程と、前記気泡
中の二酸化炭素を二酸化炭素固定化触媒存在下でエポキ
シドと反応させることにより気泡内を真空減圧状態ある
いは揮発性発泡剤の低圧充填状態にする工程を有する発
泡ウレタン樹脂組成物よりなる断熱発泡体の製造方法で
あって、前記発泡ウレタン樹脂組成物形成用原料に加え
たカルボジイミド化触媒によりカルボジイミド結合を生
じさせることによって、ウレタン反応終了後に残留する
イソシアネート量を減少させるものである。また、本発
明の断熱発泡体の製造方法は、少なくとも二酸化炭素を
含む気泡を形成する工程と、前記気泡中の二酸化炭素を
二酸化炭素固定化触媒存在下でエポキシドと反応させる
ことにより気泡内を真空減圧状態あるいは揮発性発泡剤
の低圧充填状態にする工程を有する発泡ウレタン樹脂組
成物よりなる断熱発泡体の製造方法であって、前記発泡
ウレタン樹脂組成物形成用原料に加えたヌレート化触媒
によりイソシアヌレート結合を生じさせることによっ
て、ウレタン反応終了後に残留するイソシアネート量を
減少させるものである。
【0006】さらに、本発明の断熱発泡体の製造方法
は、少なくとも二酸化炭素を含む気泡を形成する工程
と、前記気泡中の二酸化炭素を二酸化炭素固定化触媒存
在下でエポキシドと反応させることにより気泡内を真空
減圧状態あるいは揮発性発泡剤の低圧充填状態にする工
程を有する発泡ウレタン樹脂組成物よりなる断熱発泡体
の製造方法であって、前記発泡ウレタン樹脂組成物形成
用原料に加えたメトキシメチル化ナイロンと架橋化触媒
の酸により酸アミドN,N´−メチレン架橋型構造を導
入するとともにアルコ−ルを発生させ、このアルコ−ル
をイソシアネ−トと反応させることによって、ウレタン
反応終了後に残留するイソシアネート量を減少させるも
のである。また、本発明の断熱発泡体の製造方法は、少
なくとも二酸化炭素を含む気泡を形成する工程と、前記
気泡中の二酸化炭素を二酸化炭素固定化触媒存在下でエ
ポキシドと反応させることにより気泡内を真空減圧状態
あるいは揮発性発泡剤の低圧充填状態にする工程を有す
る発泡ウレタン樹脂組成物よりなる断熱発泡体の製造方
法であって、前記発泡ウレタン樹脂組成物形成用原料に
第三級アミンオキシカルボキシレートを混合することに
より、ウレタン反応の進行時には前記第三級アミンオキ
シカルボキシレートとポリイソシアネ−トとの間でウレ
タン結合を形成し、これに引き続き前記カルボキシレー
ト部が熱分解して生じるカルボキシル基と前記エポキシ
ドとの反応により、2−ヒドロキシエチレンカルボキシ
レート結合を形成させるものである。
【0007】
【作用】本発明の断熱発泡体は、発泡ウレタン樹脂より
なり、気泡内は揮発性の発泡剤が低い圧力で充填されて
いるか真空減圧状態にある。そして、この断熱発泡体を
構成するウレタン樹脂が、ベンジリックエ−テル結合、
芳香族エステル型結合、酸アミド型N,N´−メチレン
架橋型結合、カルボジイミド結合、イソシアヌレ−ト及
び2−ヒドロキシエチレンカルボキシレート結合の少な
くとも1種を含んいることを特徴とする。この断熱発泡
体は、気泡内が減圧状態になっているために外気圧との
差が大きくなり収縮し易くなる。しかし、通常のウレタ
ン結合以外に上記のような剛体結合を形成しているため
に、強度は上昇し、収縮変形を起こし難くなる。ここで
言う酸アミド型N,N´−メチレン架橋型結合は、後述
の式(3)の右辺に示された二つの窒素原子間に形成さ
れた結合をいう。また、上述の2−ヒドロキシエチレン
カルボキシレート結合は式(4)の右辺に示されてい
る。
【0008】次に、本発明の断熱発泡体の製造方法の作
用について述べる。本発明の第一の製造方法では、ポリ
オ−ル、イソシアネ−ト、ウレタン触媒、整泡剤、発泡
剤等の通常のウレタン原料と二酸化炭素固定化触媒及び
エポキシドを用いるのに加えて、さらにカルボジイミド
化触媒を用いる。このカルボジイミド化触媒によりイソ
シアネートにカルボジイミド結合を導入する。その結
果、ウレタン反応終了後に残存するイソシアネ−ト量が
少なくなり、二酸化炭素の固定を進めることできる。こ
のように通常のウレタン結合に加えて、耐熱性に優れ強
度の強いカルボジイミド結合が導入されるため、得られ
る断熱発泡体の収縮は起き難くなる。ここで言う発泡剤
とは、化学反応によって気体を放出する水のようなも
の、および温度上昇により気化するシクロペンタンのよ
うな沸騰型の揮発性発泡剤をさす。さらに、こうして得
られる発泡断熱体の断熱性も向上する。これは、カルボ
ジイミド化触媒を用いることにより、イソシアネ−トの
一部はポリオ−ルと反応する以外に、式(1)のよう
に、イソシアネ−ト自身と反応して速やかにカルボジイ
ミド結合を形成し、ウレタン反応がほぼ終了した時点で
残留するイソシアネ−トの量を減少させる作用があるた
めと考えられる。式(1)にイソシアネートのカルボジ
イミド反応を示す。
【0009】
【化1】
【0010】以下に、この断熱性向上の作用について詳
しく述べる。通常、二酸化炭素をエポキシドとの反応で
固定化するウレタン樹脂からなる断熱発泡体では、以下
に示す2つの基本反応の他に、好ましくない2つの副反
応が進行すると考えられる。まず、(I)各原料の混合
後数分でポリオ−ルとイソシアネ−トとのウレタン反応
の進行と水等の発泡剤の作用による発泡が進行終了し、
引き続いて(II)水等から発生した二酸化炭素が二酸化
炭素固定化触媒の作用によりエポキシドと反応して環状
あるいは重合したカ−ボネ−ト化合物となって固定化さ
れる。気泡内には、炭化水素等の沸騰型の揮発性発泡剤
が残り、断熱性の低い二酸化炭素の減少分だけ断熱性は
向上する。また、全水発泡の場合に、ほとんどの二酸化
炭素が固定化されれば、真空減圧状態となり高い断熱性
が得られる。
【0011】しかし、上記の基本反応以外に、気泡内の
二酸化炭素分圧の減少を妨げ断熱性を低化させる副反応
も進行し、それらはともに前記(I)の反応が数分でほ
ぼ終了した後に残留するイソシアネ−トに起因する。具
体的には、(III)残留イソシアネ−トが二酸化炭素を
固定するはずのエポキシドと反応して二酸化炭素固定化
能を低下させる反応と、(IV)残留イソシアネ−ト2分
子がカルボジイミド化して二酸化炭素を発生する反応で
ある。後者は数日オ−ダで進むために発泡にも寄与せ
ず、ここで発生した二酸化炭素は固定化もされ難くな
る。これは、数日後には(III)の反応により二酸化炭
素の固定化能が低下し易いからである。また、これらの
副反応は、二酸化炭素固定化触媒によって加速され易
く、エポキシドを用いて二酸化炭素を固定化する過程を
含む製造方法に特有の副反応であるといえる。これらを
鑑みるに、第一の製造方法では、カルボジイミド化触媒
が、好ましくない副反応(III)(IV)の原因となる残
留イソシアネ−トを減少させる作用を有することとな
り、このために断熱性能向上が達成されると考えられ
る。
【0012】また、本発明の第二の製造方法は、通常の
ウレタン原料と二酸化炭素固定化触媒及びエポキシドに
加えて、ヌレ−ト化触媒を用いて、ウレタン反応終了後
に、残存するイソシアネ−ト量を減少させて、二酸化炭
素の固定を進めることが特徴である。ヌレ−ト化触媒を
用いることにより、式(2)のようにイソシアネ−トの
一部は速やかに3量化して強固なイソシアヌレ−ト結合
を生成するため、収縮を防ぐことができる。さらに驚く
べきことには、第一の製造方法と同様、得られる発泡断
熱体の断熱性も向上する。これもヌレ−ト化触媒が、イ
ソシアヌレ−トの生成により、ウレタン反応終了後のイ
ソシアネ−トの残量を少なくする作用があるためであ
る。
【0013】
【化2】
【0014】また、本発明の第三の製造方法は、通常の
ウレタン原料、二酸化炭素固定化触媒およびエポキシド
に加えて、メトキシメチル化ナイロンと架橋化触媒とし
ての酸を用いるのが特徴である。メトキシメチル化ナイ
ロンとは、一部のアミド結合の−Hを−CH2OCH3
置換したものである。ポリオ−ルとイソシアネ−トとの
ウレタン反応にやや遅れて、架橋化触媒の作用により式
(3)のような脱メタノ−ル反応が進行して架橋構造が
導入される。また、メトキシメチル化ナイロンは、その
メトキシメチル化されていない活性水素がイソシアネ−
トと反応するために、結果としてウレタン樹脂中に共有
結合を介して取り込まれて、さらに前記の架橋構造を形
成する。こうして、強度に優れた断熱発泡体が得られ、
収縮変形も防ぐことができる。さらに、第一及び第二の
製造方法同様に、得られる断熱発泡体の断熱性も向上す
る。これは、式(3)で発生するメタノ−ルが容易に気
化して、ウレタン反応後に残ったイソシアネ−トと効率
的に反応して、残留イソシアネ−トの量が減少するため
と考えられる。
【0015】
【化3】
【0016】最後に、本発明の第四の製造方法は、通常
のウレタン原料、二酸化炭素固定化触媒およびエポキシ
ドに加えて、第三級アミンオキシカルボキシレートを用
いることが特徴である。前記のカルボキシレ−トは、ウ
レタン反応進行時中には、その水酸基とポリイソシアネ
−トの反応によりウレタン結合を形成することにより、
ウレタン樹脂中に取り込まれる。さらに、ウレタン反応
の進行により温度が上昇すると、式(4)に従い熱分解
してカルボキシル基と水酸基を有する2−ヒドロキシエ
チレンカルホ゛キシレート結合を生じ、このカルボキシ
ル基がエポキシドと反応してエステル結合を生じて架橋
する。上記のようなウレタン結合及び架橋構造を形成す
ることで樹脂強度が改善され、得られる断熱発泡体の収
縮変形は抑えられる。また、前記の熱分解で形成される
水酸基は、第三の製造方法で発生するメタノ−ル程では
ないが、ウレタン反応終了後の残留イソシアネ−トと反
応してその量を減少させる弱い作用を有するために、断
熱性が高いものが得易くなる。
【0017】
【化4】
【0018】
【実施例】以下本発明を具体的な実施例に基づいて説明
する。既に述べたように本発明の断熱発泡体は、発泡ウ
レタン樹脂よりなり、気泡内は揮発性の発泡剤が低い圧
力で充填されているか真空減圧状態にあり、この断熱発
泡体を構成するウレタン樹脂が、ベンジリックエ−テル
結合、芳香族エステル型結合、酸アミド型N,N´−メ
チレン架橋型結合、カルボジイミド結合、イソシアヌレ
−ト等の剛体結合を含んでいるために、収縮変形を起こ
し難くなる。二酸化炭素は、エポキシドと反応してカ−
ボネ−ト化合物となるが、断熱発泡体の強度を向上させ
るためには、エポキシドがイソシアネ−トと非常に反応
し易いアミノ基あるいは水酸基を有してカ−ボネ−ト化
合物が共有結合でウレタン樹脂中に取り込まれているこ
とが好ましい。
【0019】次に本発明の製造方法について詳しく説明
する。まず、本発明の第一の製造方法で、使用するカル
ボジイミド化触媒としては、既知のカルボジイミド化触
媒が用いられ、フォスフォレンオキシド等がある。具体
的には、1−メチルフォスフォレンオキシド、3−メチ
ル−1−フェニルフォスフォレンオキシド、3−メチル
−1−ベンジルフォスフォレンオキシド、3−メチル−
1−エチルフォスフォレンオキシド、3−メチル−1−
エチルフェニルフォスフォレンオキシド、1−フェニル
−3−(4−メチル−3−ペンテニル)フォスフォレン
オキシド等が用いられる。また、この製造方法では、カ
ルボジイミド反応によって二酸化炭素が発生するため
に、シクロペンタンのような揮発性発泡剤の使用量を削
減することができる。本発明の第二の製造方法で使用す
るヌレ−ト化触媒としては、既知のヌレ−ト化触媒が用
いられ、ナフテン酸鉛、オレイン酸カリウム、安息香酸
鉛、ナトリウムフェノラ−ト、ナトリウムクロルフェノ
ラ−ト、2,4,6−トリ−(ジメチルアミノ)フェノ
−ル等が用いられる。
【0020】また、本発明の第三の製造方法では、架橋
化触媒として酸が用いられるが、このような酸として
は、マレイン酸、しゅう酸、マロン酸、クエン酸、酒石
酸、グルタ−ル酸、イタコン酸、次亜燐酸等を用いるこ
とができる。また、用いるメトキシメチル化ナイロン
は、ポリオ−ルとの相溶性がある程度ある必要があるた
め、メトキシメチル化の割合が25%程度以上あること
が好ましい。また、後で述べる二酸化炭素固定化触媒
は、ポリオ−ルとイソシアネ−トとのウレタン反応を加
速するために、現場発泡の際に注入を行う場合、流れ性
が悪くなることがある。上記の酸の添加は、反応初期に
ウレタン触媒として用いられるアミン触媒の活性を低下
させるため、流れ性を改善するのに役立つ。本発明の第
四の製造方法は、既に述べたように第三級アミンオキシ
カルボキシレ−トを用いるが特徴である。生成するエス
テル結合がより強固な芳香族エステルとなるように、芳
香族性のカルボン酸であることが好ましい。また、前記
の塩構造を形成する三級アミンとして、温度上昇によっ
て分解し易い分子量の小さな三級アミンが好ましく、ト
リメチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチ
ルアミン、トリエチルアミン等が適している。この三級
アミンのウレタン触媒としての活性は、反応初期におい
ては塩となっているために低く、温度上昇にともないア
ミンが遊離すると活性が高くなる。従って、二酸化炭素
固定化触媒とともに使用しても反応初期の活性が高くな
り過ぎず、注入成形時に好ましい流れ性が実現される。
また、第三級アミンオキシカルボキシレ−トは、分子量
が小さい低分子でも良いが、樹脂中に第三級アミンカル
ボキシレ−ト部と水酸基を有する高分子であることが、
収縮の防止のためにはより好ましい。
【0021】本発明の断熱発泡体の構成に用いられる充
填気体となる発泡剤としては、環状炭化水素が断熱特性
の向上のためには好ましい。この例として、環状炭化水
素のシクロペンテン(分子量68.12)、シクロペン
タン(分子量70.14)、シクロヘキサン(分子量8
4.16)、シクロヘキセン(分子量82.15)、
1,4−シクロヘキサジエン(分子量80.13)、
1,3−シクロヘキサジエン(分子量80.13)、ク
アドリサイクラン(分子量92.14)や芳香族化合物
であるベンゼン(分子量78.11)、トルエン(分子
量92.14)、チオフェン(分子量84.1)、フル
オロベンゼン(分子量96.1)、クロロベンゼン(分
子量113.56)等が好適に用いられる。沸点が比較
的低く室温での飽和蒸気圧が比較的高い炭素数5〜6の
ものが、空気等の不純物気体の影響を受けにくいために
最も適している。他にも、熱伝導率の観点から、ピリミ
ジン(分子量80.09)、ピラジン(分子量80.0
9)、ピリジン(分子量79.10)、テトラヒドロフ
ラン(分子量)、テトラヒドラピラン(分子量86.1
3)、1,3−ジオキソラン(分子量74.1)、ジオ
キサン(分子量88.1)、1,4−ジオキセン(分子
量86.1)、トリオキサン(分子量90.07)、チ
アゾ−ル(分子量85.12)、2−メトキシ−1,3
−ジオキソラン(分子量104.11)等を用いること
ができる。また、弗素化炭化水素、弗化エーテル、弗化
第三級アミンを発泡剤として用いることもできる。特に
大気中での寿命が短いヘプタフルオロアイオドプロパン
のようなヨウ素化弗化炭素や、弗化アルケンなどが地球
環境への負荷低減の観点から好ましい。
【0022】また、本発明の製造方法では、二酸化炭素
はエポキシドと反応して、交互共重合によりポリカーボ
ネートを生成するか、あるいは環状カ−ボネ−トとなっ
て固定化される。エポキシト゛としては、各種のグリシジ
ルエーテル、トリエチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド等がある。例えば、プロピレンオキシドは、二酸化炭
素と環化反応をして、常温で液体のカ−ボネ−トを生成
するが、得られる断熱発泡体の強度や断熱性の観点から
は、フェニルグリシジルエーテルのような沸点の高いエ
ポキシドを用いて常温で固体の環状カーボネートを生成
させることが好ましい。また既に述べたように、より強
度を上げるためには、生成したカ−ボネ−トがウレタン
樹脂に共有結合を介して取り込まれることが好ましい。
従って、エポキシドとしてはイソシアネ−トと反応する
アミノ基、水酸基等の官能基を有していることが望まし
い。二酸化炭素固定化触媒としては、交互共重合には、
塩化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化コバルト等の金属ハロゲン
化物や有機金属化合物が用いられる。また、環化反応に
は、塩化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化コバルト、塩化銅等の
金属ハロゲン化物と、テトラブチルアンモニウムブロマ
イド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド等のハロ
ゲン化アンモニウムやハロゲン化ホスホニウムに代表さ
れるオニウム塩との組み合わせ等を用いることができ
る。また、環化反応には、塩化リチウム、臭化リチウ
ム、ヨウ化ナトリウム等のアルカリ金属のハロゲン化物
も用いることができる。また、酸化マグネシウム、水酸
化マグネシウム等の金属酸化物や水酸化物を用いて、気
泡内の二酸化炭素を固定化してウレタン樹脂からなる断
熱発泡体を形成することも可能である。この様な場合に
も本発明の製造方法を組み合わせて樹脂強度の向上が得
られるのはもちろんである。
【0023】本発明の方法は、従来の真空断熱体のよう
にコアを詰めた後に脱気して真空化するものではなく、
コア材自身を容器内で発泡構造体に形成させた後に、反
応性発泡剤を固定化して気泡を減圧化するとともに発泡
構造体に充分な強度与える。このため、種々の形状の断
熱体を容易に得ることができる。また、適切な形状の密
封可能な金属層含有剛体容器中で直接、発泡成形するこ
とにより、減圧化された断熱発泡体を形成することがで
きる。特に、この金属層含有剛体容器を金属製外箱と硬
質樹脂製内箱を組み合せて構成された注入口を有する密
閉性の冷蔵庫用箱体で構成すれば、本発明によって容易
に減圧化された断熱発泡体を得ることができ、電気冷蔵
庫の断熱箱体として好適に用いることができる。また、
上記のポリオール、ポリイソシアネートとしては、一般
の硬質ウレタン発泡に用いられる材料を用いることがで
きる。本発明においては、発泡成形の後独立気泡内が減
圧化されるため、硬質の変形し難いウレタン樹脂を形成
するポリオール、ポリイソシアネート等の原料を選択す
るのが好ましい。
【0024】ポリオ−ルについては、従来使われている
ポリエ−テル系ポリオ−ル、ポリエステル系ポリオ−ル
の他、硬度を得るためあるいは反応性を制御するため
に、多価アルコ−ルから合成される水酸基を多く分子内
に有するポリオ−ルが適している。また、減圧下で発泡
させる場合には、用いる発泡剤の量が少ないため、粘度
の低いポリオ−ルが好ましい。本発明に用いられるポリ
イソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネート
系、トリレンジイソシアネート系、キシリレンジイソシ
アネート系、メタキシリレンジイソシアネート系、ヘキ
サメチレンジイソシアネート系、リジンジイソシアネー
ト系、イソホロンジイソシアネート系、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート系、ダイマー酸ジイソシア
ネート系等が適しており、これらに難燃性を付与したポ
リイソシアネートが最も適している。本発明において
は、ウレタン反応触媒に、一般的なものを用いることが
できるが、二酸化炭素固定化触媒がウレタン反応を加速
する作用を有することから、反応初期において反応が速
くなりすぎて流れ性が悪くならないように、遅延触媒を
用いることが好ましい。
【0025】以下の具体的実施例では、ウレタン反応触
媒Aとしてサンアプロ(株)製のイミダゾ−ル系遅延触
媒U−CAT2030、整泡剤Aとして信越化学(株)
製F373、エポキシドAとして水酸基を有するエポキ
シ等量141のエポキシドであるナガセ化成(株)製デ
ナコ−ルEX−313、ポリオ−ルAとして芳香族アミ
ン系ポリエーテルポリオールで水酸基価460mgKO
H/g、イソシアネ−トAとしてアミン等量150のポ
リイソシアネ−トをそれぞれ用いた。また、発泡剤Aと
してシクロペンタンを用い、二酸化炭素固定化触媒Aと
してヨウ化亜鉛/テトラブチルアンモニウムブロマイド
=1/3(モル比)混合物を用いた。
【0026】[実施例1]本実施例では、カルボジイミ
ド化触媒として、1−メチルフォスフォレンオキシドを
用いて断熱発泡体を形成した。用いた原料の重量比は以
下のとおりである。ポリオ−ルA/エポキシドA/整泡
剤A/ウレタン反応触媒A/二酸化炭素固定化触媒A/
カルボジイミド化触媒/水/発泡剤A/イソシアネ−ト
=100/37/3/1/3/0.2/1/16/15
0。まず、ポリオ−ルA、整泡剤A、ウレタン反応触媒
A、二酸化炭素固定化触媒A、カルボジイミド化触媒、
および発泡剤Aを混合し、さらにポリイソシアネ−トA
を混合し、この樹脂原料混合物を金属製外箱と樹脂製内
箱からなる密閉可能な容器中に注入して断熱発泡体を発
泡成形した。また、比較例1としてカルボジイミド化触
媒を用いずに他の条件は同じにして、断熱発泡体を形成
した。
【0027】得られた断熱発泡体は、実施例1、比較例
1ともに独立気泡体からできていた。また、断熱発泡体
形成後30分後に、断熱発泡体の同じ体積に含まれるイ
ソシアネ−ト量を赤外分光分析により調べたところ、実
施例1の発泡体は比較例1の1/5程度であった。実施
例1および比較例で得られた断熱発泡体について、断熱
性能と収縮の度合を製造5日後に比較した。断熱性の比
較試験は25℃の室内で、50℃のホットプレ−ト上に
厚さ5cmの断熱発泡体を乗せて上面と下面の温度差を
測定して熱伝導率を求めた。このような温度差から求め
られた熱伝導率の比較では、実施例1の断熱発泡体は、
比較例1に比べて5%優れていた。また、比較例1では
僅かに収縮が観測されたが、実施例1では収縮は観測さ
れなかった。このように収縮がなくなり断熱特性が向上
したのは、強固なカルボジイミド結合が形成され、さら
にウレタン反応終了後に残留するイソシアネ−トが減少
したためと考えられる。
【0028】[実施例2]本実施例では、ヌレ−ト化触
媒として、2,4,6−トリ−(ジメチルアミノ)フェ
ノ−ルを用いて断熱発泡体を形成した。用いた原料の重
量比は以下のとおりである。ポリオ−ルA/エポキシド
A/整泡剤A/ウレタン反応触媒A/二酸化炭素固定化
触媒A/ヌレ−ト化触媒/水/発泡剤A/イソシアネ−
ト=100/30/3/1/3/0.2/1/20/1
55。まず、ポリオ−ルA、整泡剤A、ウレタン反応触
媒A、二酸化炭素固定化触媒A、ヌレ−ト化触媒、およ
び発泡剤Aを混合し、さらにポリイソシアネ−トAを混
合して、以下実施例1と同様にして断熱発泡体を発泡成
形した。得られた断熱発泡体は、実施例1同様に独立気
泡体からなっていた。また、断熱発泡体形成後30分後
に、断熱発泡体の同じ体積に含まれるイソシアネ−ト量
を赤外分光分析により調べたところ、実施例2は比較例
1の1/6程度であった。実施例1と同様にして、断熱
発泡体の断熱性能と収縮の度合を製造5日後に比較し
た。実施例2の断熱発泡体は、比較例1に比べて4%優
れていた。また、比較例1では僅かに収縮が観測された
が、実施例2では収縮は観測されなかった。このように
収縮がなくなり断熱特性が向上したのは、強固なイソシ
アヌレ−ト結合が形成され、さらにウレタン反応終了後
に残留するイソシアネ−トが減少したためと考えられ
る。
【0029】[実施例3]本実施例では、メチロ−ル化
ナイロンとしてメトキシメチル化率約35%のナイロン
で(株)鉛市製のEXP−102F、架橋化触媒として
クエン酸を用いて断熱発泡体を形成した。用いた原料の
重量比は以下のとおりである。ポリオ−ルA/エポキシ
ドA/整泡剤A/ウレタン反応触媒A/二酸化炭素固定
化触媒A/架橋化触媒/水/発泡剤A/イソシアネ−ト
/メチロ−ル化ナイロン=100/30/3/1/3/
5/1/20/155/25。まず、ポリオ−ルA、整
泡剤A、ウレタン反応触媒A、二酸化炭素固定化触媒
A、架橋化触媒、および発泡剤Aを混合し、さらにポリ
イソシアネ−トAを混合して、以下実施例1と同様にし
て断熱発泡体を発泡成形し、注入5分後から10分間1
20℃の恒温槽中において架橋反応を進めた。この時、
実施例1に比べて発泡時のクリ−ムタイムが20%遅く
なった。得られた断熱発泡体は、実施例1同様に独立気
泡体からなっていた。また、恒温槽から取り出した直後
に、断熱発泡体の同じ体積に含まれるイソシアネ−ト量
を赤外分光分析により調べたところ、実施例3は比較例
1の1/4程度であった。実施例1と同様にして、断熱
発泡体の断熱性能と収縮の度合を製造5日後に比較し
た。実施例3の断熱発泡体は、比較例1に比べて3.5
%優れていた。また、収縮は観測されなかった。このよ
うに収縮がなくなり断熱特性が向上したのは、強固な酸
アミドN,N´ーメチレン型架橋構造が導入され、発生
したメタノ−ルとの反応によりウレタン反応終了後に残
留するイソシアネ−トが減少したためと考えられる。
【0030】[実施例4]本実施例では、第三級アミン
カルボキシレ−トとして酒石酸のジメチルエチルアミン
塩を用いて断熱発泡体を形成した。用いた原料の重量比
は以下のとおりである。ポリオ−ルA/エポキシドA/
整泡剤A/ウレタン反応触媒A/二酸化炭素固定化触媒
A/酒石酸のジメチルエチルアミン塩/水/発泡剤A/
イソシアネ−ト=100/50/3/1/3/10/1
/20/150。まず、ポリオ−ルA、整泡剤A、ウレ
タン反応触媒A、二酸化炭素固定化触媒A、および発泡
剤Aを混合し、さらにポリイソシアネ−トAを混合し
て、以下実施例1と同様にして断熱発泡体を発泡成形し
た。この時、実施例1に比べて発泡時のクリ−ムタイム
が15%遅くなった。得られた断熱発泡体は、実施例1
同様に独立気泡体からなっていた。また、発泡成形30
分後に、断熱発泡体の同じ体積に含まれるイソシアネ−
ト量を赤外分光分析により調べたところ、実施例4は比
較例1の2/3程度であった。実施例1と同様にして、
断熱発泡体の断熱性能と収縮の度合を製造5日後に比較
した。実施例4の断熱発泡体は、比較例1に比べて1.
5%優れていた。また、収縮は観測されなかった。この
ように収縮がなくなり断熱特性が向上したのは、ウレタ
ン結合に加えてエステル結合が導入され、生成した水酸
基との反応によりウレタン反応終了後に残留するイソシ
アネ−トが僅かに減少したためと考えられる。以上の具
体的実施例では、発泡剤として水も併せて用いたが、水
を用いない場合にも同様の効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の断熱発泡体は、発
泡ウレタン樹脂よりなり、気泡内は揮発性の発泡剤が低
い圧力で充填されているか真空減圧状態にあるが、この
断熱発泡体を構成するウレタン樹脂は、ベンジリックエ
−テル結合、芳香族エステル型結合、酸アミドN,N´
−メチレン架橋型結合、カルボジイミド結合、イソシア
ヌレ−トおよび2−ヒドロキシエチレンカルボキシレー
ト結合より選ばれる剛体結合を含んいるために、収縮変
形を起こし難くなる効果がある。また、本発明の製造方
法によると、収縮が抑えられ、かつ断熱性の向上した断
熱発泡体を得ることができる。さらに、カルボジイミド
化触媒を用いる製造方法によると、発泡剤を削減できる
効果がある。また、メチロ−ル化ナイロンと架橋化触媒
としての酸または第三級アミンオキシカルボキシレ−ト
を用いる製造方法によると、反応初期の速度が過度に速
くなるのを防ぎ、流れ性を改善できる効果が得られる。
このように本発明は、地球環境への負荷が小さく、収縮
に強く、断熱特性に優れた、気泡中が真空減圧状態ある
いは揮発性発泡剤の低圧充填状態にある発泡ウレタン樹
脂組成物よりなる断熱発泡体を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 貴由 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 岸本 良雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−72293(JP,A) 特開 平7−294111(JP,A) 特開 平7−83383(JP,A) 特開 平2−154894(JP,A) 特開 平6−93129(JP,A) 特開 平1−103619(JP,A) 特表 平6−507697(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 59/06 B65D 81/38 C08J 9/02 CFF C08L 75/04 F25D 23/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気泡内が真空減圧状態あるいは揮発性発
    泡剤の低圧充填状態にある発泡ウレタン樹脂組成物より
    なり、前記発泡ウレタン樹脂組成物が、ベンジリックエ
    ーテル型結合、芳香族エステル型結合、酸アミドN,N
    ´ーメチレン架橋型結合、カルボジイミド結合、イソシ
    アヌレート結合、および1,2−ジオールモノカルボキ
    シレート結合よりなる群から選ばれる少なくとも1種を
    含むことを特徴とする断熱発泡体。
  2. 【請求項2】 少なくとも二酸化炭素を含む気泡を形成
    する工程と、前記気泡中の二酸化炭素を二酸化炭素固定
    化触媒存在下でエポキシドと反応させることにより気泡
    内を真空減圧状態あるいは揮発性発泡剤の低圧充填状態
    にする工程を有する発泡ウレタン樹脂組成物よりなる断
    熱発泡体の製造方法であって、前記発泡ウレタン樹脂組
    成物形成用原料に加えたカルボジイミド化触媒によりカ
    ルボジイミド結合を生じさせることによって、ウレタン
    反応終了後に残留するイソシアネート量を減少させるこ
    とを特徴とする断熱発泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも二酸化炭素を含む気泡を形成
    する工程と、前記気泡中の二酸化炭素を二酸化炭素固定
    化触媒存在下でエポキシドと反応させることにより気泡
    内を真空減圧状態あるいは揮発性発泡剤の低圧充填状態
    にする工程を有する発泡ウレタン樹脂組成物よりなる断
    熱発泡体の製造方法であって、前記発泡ウレタン樹脂組
    成物形成用原料に加えたヌレート化触媒によりイソシア
    ヌレート結合を生じさせることによって、ウレタン反応
    終了後に残留するイソシアネート量を減少させることを
    特徴とする断熱発泡体の製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも二酸化炭素を含む気泡を形成
    する工程と、前記気泡中の二酸化炭素を二酸化炭素固定
    化触媒存在下でエポキシドと反応させることにより気泡
    内を真空減圧状態あるいは揮発性発泡剤の低圧充填状態
    にする工程を有する発泡ウレタン樹脂組成物よりなる断
    熱発泡体の製造方法であって、前記発泡ウレタン樹脂組
    成物形成用原料に加えたメトキシメチル化ナイロンと架
    橋化触媒の酸により酸アミドN,N´−メチレン架橋型
    構造を導入するとともにアルコ−ルを発生させ、このア
    ルコ−ルをイソシアネ−トと反応させることによって、
    ウレタン反応終了後に残留するイソシアネート量を減少
    させることを特徴とする断熱発泡体の製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも二酸化炭素を含む気泡を形成
    する工程と、前記気泡中の二酸化炭素を二酸化炭素固定
    化触媒存在下でエポキシドと反応させることにより気泡
    内を真空減圧状態あるいは揮発性発泡剤の低圧充填状態
    にする工程を有する発泡ウレタン樹脂組成物よりなる断
    熱発泡体の製造方法であって、前記発泡ウレタン樹脂組
    成物形成用原料に第三級アミンオキシカルボキシレート
    を混合することにより、ウレタン反応の進行時には前記
    第三級アミンオキシカルボキシレートとポリイソシアネ
    −トとの間でウレタン結合を形成し、これに引き続き前
    記カルボキシレート部が熱分解して生じるカルボキシル
    基と前記エポキシドとの反応により、2−ヒドロキシエ
    チレンカルボキシレート結合を形成させることを特徴と
    する断熱発泡体の製造方法。
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