JP3134891B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3134891B2
JP3134891B2 JP03356292A JP35629291A JP3134891B2 JP 3134891 B2 JP3134891 B2 JP 3134891B2 JP 03356292 A JP03356292 A JP 03356292A JP 35629291 A JP35629291 A JP 35629291A JP 3134891 B2 JP3134891 B2 JP 3134891B2
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泰男 片野
章 大山口
武 竹本
康之 岡田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な多色記録装置に関
し、詳しくは、表面が特定性状を示す記録体の表面に、
加熱温度に応じた後退接触角を示す領域が選択的に形成
されるようにし、この領域(潜像)に着色材(顕色材)を
含有する記録剤を供給して顕像化(現像)せしめ、これ
を普通紙等(転写紙)に転写せしめるようにした多色記
録方式に有用な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表面を液体付着性領域と非液体付着性領
域とに区分けして画像形成に供するようにした手段の代
表的なものとしては平版印刷版を用いたオフセット印刷
方式があげられる。だが、このオフセット印刷方式にお
いて原版からの製版工程及び刷版(印刷版)からの印刷工
程を一つの装置内に組込むことは装置の大型化が避けら
れない。例えば、比較的小型化されている事務用オフセ
ット製版印刷機においても、多くの場合、製版装置と印
刷装置とは別個になっているのが実情である。
【0003】このようなオフセット印刷方式の欠陥を解
消することを意図して、画像情報に応じた液体付着性領
域及び非液体付着性領域が形成でき、しかも、繰返し使
用が可能な(可逆性を有する)記録方法ないし装置が提案
されるようになってきている。その幾つかをあげれば次
のとおりである。 (1) 水性現像方式 疎水性の光導電体層に外部より電荷を与えた後、露光し
て光導電体層表面に疎水性部及び親水性部を有するパタ
ーンを形成し、親水性部のみに水性現像剤を付着させて
紙などに転写する(特公昭40-18992号、特公昭40-18993
号、特公昭44-9512号、特開昭63-264392号などの公
報)。 (2) フォトクロミック材料の光化学反応を利用した方式 スピロピラン、アゾ色素などの材料を含有した層に紫外
線を照射し、光化学反応により、これらフォトクロミッ
ク化合物を親水化する〔例えば「高分子論文集」第37巻4
号、287頁(1980)〕。 (3) 内部偏倚力の作用を利用した方式 不定形状態と結晶性状態とを物理的変化により形成し、
液体インクの付着・非付着領域を構成する(特公昭54-41
902号公報)。
【0004】前記(1)の方式によれば、水性インクを紙
などに転写した後、除電により親水性部は消去され、別
の画像情報の記録が可能となる。即ち、一つの原版(光
導電体)で繰り返し使用が可能となる。だが、この方式
は電子写真プロセスを基本としているため帯電→露光→
現像→転写→除電という長いプロセスを必要とし、装置
の小型化やコストの低減、メンテナンスフリー化が困難
であるといった欠点をもっている。前記(2)の方式によ
れば、紫外線と可視光との照射を選択的にかえることに
よって親水性、疎水性を自由かつ可逆的に制御できるも
のの、量子効率が悪いため反応時間が非常に長くて記録
速度が遅く、また安定性に欠けるといった欠点をもって
おり、いまだ実用レベルには達していないのが実情であ
る。更に、前記(3)の方式によれば、そこで使用され
る情報記録部材は、記録後のものでは安定性があるが、
記録前のものでは温度変化により物理的構造変化が生じ
るおそれがあることから保存性に問題が残されている。
これに加えて、記録された情報パターンの消去には熱パ
ルスを与え、次いで急冷する手段が採用されることか
ら、繰り返しの画像形成は繁雑さをまねがれ得ないとい
った不都合がある。
【0005】本発明者らは従来のかかる欠点・不都合を
解消するための研究、検討を行ってきた。その結果、特
定の記録体(加熱状態でかつ液体と接触させた場合に後
退接触角が低下する表面を有する記録体で、便宜上、記
録体(A)又は単に「記録体」という)及び接触材料
(液体、蒸気又は記録体(A)にいう後退接触角の低下
開始温度以下で液体となるか液体もしくは蒸気を発生す
る固体で、便宜上、接触材料(B)又は単に「接触材
料」という)を用い、記録体(A)の表面を接触材料
(B)と接触させた状態で選択的に加熱することにより
又は記録体(A)の表面を選択的に加熱した状態で接触
材料(B)と接触させることにより記録体(A)の表面
に加熱温度に応じた後退接触角を示す潜像を形成せし
め、この潜像に着色材を含む記録剤で顕像化した後、続
いて、この可視像を記録紙等に転写する方法を並びにこ
れに関連した装置を提案した(西独公開特許第4010
275号公報)。ここに提案した方法等によれば、記録
体上への潜像並びに可視像の形成、可視像の普通紙等へ
の転写、及び潜像の消去が極めて簡単にかつ可逆的に行
えるため、多数枚複写画像が容易に行えることは勿論、
異なった複写画像でも連続的に得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】その一方、かかる提案
した記録体を用いてカラー画像を得ようとした場合に
は、単色の記録ユニットを直列に複数並べて、一色ごと
に普通紙に転写し、これを前記ユニットで行なうことが
必要になると考えられる。だが、そうした方法を採用し
た装置では装置自体が大きくなってしまい、勢いコスト
高となる。しかも、各色のドットが位置ずれを起しやす
く、良質の多色記録画像は得られにくいといった問題点
を有している。本発明の目的は、前記の問題点を解消
し、位置ずれが生じないか仮に生じたにしても位置ずれ
の生じない良質多色複写物が得られる記録装置を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の記録装置は、支
持体の周辺に、加熱状態でかつ液体と接触させたときに
後退接触角が低下する記録層を該支持体上に塗布形成す
るか又は既に該記録層上に形成された潜像が現像されて
いるときはその上から新たな記録層を塗布形成する手
段、その記録層に液体を接触させた状態で選択的に加熱
して潜像を形成する手段、及びその潜像を記録剤で現像
する手段からなる一連のユニットが複数直列に配置さ
れ、その後方に可視像を記録紙へ転写する手段、更に、
該支持体の表面から残存する記録層及び記録剤を除去す
るクリーニング手段が設けられていることを特徴として
いる。
【0008】上記のように、本発明の記録装置は、端的
にいえば、支持体上に多色画像を形成した後、この多色
画像を一度に記録紙に転写せしめるようにした装置であ
る。なお、本発明装置では転写が少なくとも最初の現像
に供された記録剤から最終の現像に供された記録剤まで
(場合によっては、最初に支持体上に塗工された記録層
から最終の現像に供された記録剤まで)のすべてが記録
紙になされることもあったり、また、画像部又はその周
囲に限られることもあったりして、転写工程後の支持体
上には、次の記録に不要なものが付着している場合があ
る。このため、転写後の支持体表面はクリーニングブレ
ード等で残存のものが除かれるようとしてある。
【0009】以下に本発明を添付の図面に従がいながら
さらに詳細に説明する。図1は本発明に係る代表的な装
置の概略を表わしたものである。既述のように、本発明
の装置は一色現像するごとにその上に記録層を形成し、
全色現像後に、これを一度に記録紙に転写する方式が採
用されている。図中、1は支持体(記録体基板)、2
a、2b及び2cはコートローラ(記録層形成液塗工手
段)、3a、3b及び3cは潜像形成手段、4a、4b
及び4cは現像手段、5は転写ローラ、6はクリーニン
グブレード、Pは記録紙(普通紙など)、71は駆動ロ
ーラ、72は従動ローラを示している。なお、本発明装
置においては、コートローラ2a、潜像形成手段3a及
び現像手段4aで一連のユニットが構成され、このユニ
ットが他の手段2b、3b及び4b、更に他の手段2
c、3c及び4cによっても構成されているが、これら
ユニットはその数が増えれば多色複写物を得るのに有利
であり、フルカラー画像では少なくとも3つのユニット
が必要である。
【0010】支持体1表面には、まず、コートローラ2
aによって、液体に接した状態で加熱されると冷却後に
おいてもその後退接触角が低くなり、かつ、液体不存在
下の加熱により後退接触角が高くなるという機能を有す
る部材で一層の表面層(記録層)7aが形成される。記
録層7a上の潜像が1色目の記録剤(以降「インク」と
称することがある)で現像されると、この画像8a及び
非画像部上から二層目の記録層7bが形成される(図
2)。
【0011】なお、潜像形成を行なうには、液体を含浸
させた多孔質体9を記録層表面に接触させ、加熱手段1
0で記録体の裏側(記録層のコートしていない側)から
加熱する(図3)。加熱手段10としてはサーマルヘッ
ド、レーザー光等がある。レーザー光の波長は基板によ
く吸収されるものが望ましい。あるいは、液体(潜像形
成液体)を含浸させる多孔質体9によく吸収されるもの
でもよい。この場合、多孔質体9の表面が加熱されるこ
とになるが、多孔質体9と記録層との間には潜像形成液
体の薄層があるだけなので、記録層1の表面に熱は充分
伝わる。また、潜像形成液体に吸収される波長のレーザ
ーが使用されてもかまわない。
【0012】記録層7b上に画像8bが得られると、こ
の上から更に三層目の記録層7cが塗工され、続いて、
画像8cが形成される(図4(a)、図5(a))。こ
れら画像(8a、8b、8c)は一時に記録紙Pに転写
される。なお、図4(a)では各色のインク8a、8
b、8cが若干位置を異にしているので、記録紙上のド
ット11は図4(b)のようになる。これに対して、図
5(b)の例では記録紙上のドット11′は8a、8
b、及び8cの混色8dとして表わされる。
【0013】ところで、記録層7a、7b及び7cはと
もに共通した機能を有しており、即ちその表面が(1)
疎水基の表面自己配向機能をもつ有機化合物を含む部
材、又は(2)疎水基をもつ有機化合物であって疎水基
を表面に配向した部材である。
【0014】(1)にいう“表面自己配向機能"とは、
ある化合物を支持体上に形成した固体又は或る化合物自
体による固体を空気中で加熱すると、表面において疎水
基が空気側(自由表面側)に向いて配向する性質があるこ
とを意味する。このことは、(2)においても同様にいえ
ることである。一般に、有機化合物では疎水基は疎水性
雰囲気側へ向きやすい性質をもっている。これは、固-
気界面の界面エネルギーが低くなる方に向うために生じ
る現象である。また、この現象は疎水基の分子長が長く
なるほどその傾向がみられるが、これは分子長が長くな
るほど加熱における分子の運動性が上がるためである。
【0015】更に具体的には、末端に疎水基を有する
(即ち表面エネルギーを低くする)分子であると、空気側
(自由表面側)を向いて表面配向しやすい。同様に(−CH2
−)nを含む直鎖状分子では(−CH2CH2−)の部分が平
面構造をしており、分子鎖どうしが配向しやすい。ま
た、(−Ph−)nを含む分子も−Ph−の部分が平面構造を
しており、分子鎖どうしが配向しやすい。なお、−Ph−
はp-フェニレン基である(以下同じ)。殊に、弗素など
の電気陰性度の高い元素を含む直鎖状分子は自己凝集性
が高く、分子鎖どうしが配向しやすい。
【0016】これらの検討結果をまとめると、より好ま
しくは、自己凝集性の高い分子を含んだり平面構造をも
つ分子を有し、かつ、末端に疎水基を有する直鎖状分
子、或いは、そうした直鎖状分子を含む化合物は表面自
己配向機能が高い化合物といえる。
【0017】これまでの記述から明らかなように、表面
自己配向状態と後退接触角とは関連があり、また、後退
接触角と液体付着性との間にも関係がある。即ち、固体
表面での液体の付着は、液体の固体表面での主にタッキ
ングによって生じる。このタッキングはいわば液体が固
体表面を滑べる時の一種の摩擦力とみなすことができ
る。従って、本発明でいう“後退接触角"θrには、 cosθr=γ(γs-γse-πe+γf)/γev (但し、 γ :真空中の固体の表面張力 γse:固-液界面張力 γev液体がその飽和蒸気と接しているときの表面張力 πe :平衡表面張力 γf :摩擦張力 γs :吸着層のない固体の表面張力である) といった関係式が成立つ(斉藤、北崎ら「日本接着協会
誌」Vol.22、No.12,1986)。従って、θrの値が低くな
るときγf値は大きくなる。即ち、液体は固体面を滑べ
りにくくなり、その結果、液体は固体面に付着するよう
になる。
【0018】これら相互の関連から推察しうるように、
液体付着性は後退接触角θrがどの程度であるかに左右
され、その後退接触角θrは表面自己配向機能を表面に
有する部材の何如により定められる。それ故、本発明装
置においては、記録層はその表面に所望パターン領域の
形成及び/又は記録剤による顕像化の必要から、必然的
に、表面自己配向機能を表面に有する部材が選択されね
ばならない。
【0019】これまで後退接触角と液体付着性との関係
等を縷縷述べてきたが、これらの事項については前記の
西独公開特許第4010275号公報により詳しく記載
されている。
【0020】本発明装置で多色画像を得るためには、例
えば二層目の記録層7bがコートされる前に1色目のイ
ンク8aは固化又は高粘度化していなければならない。
このことは、三層目の記録層7cがコートされる前に2
色目のインク8bが固化又は高粘度化していなければな
らないことと同様である。従って、いずれのインクであ
っても常温で固形であって熱により溶融されるタイプの
ものに限られるのが望ましい。従って前記のように、イ
ンクは現像時に加熱されており、現像後は速やかに固化
又は高粘度化されるものが有利である。このため、図示
されていないが、現像手段4aと記録層形成手段2bと
の間、現像手段4bと記録層形成手段2cとの間などに
は、冷却装置を設けて置くのが好ましい。
【0021】全色の現像が完了したら支持体1上の画像
は加熱・加圧しながら記録紙Pへと転写される。この転
写の際、1色目や2色目のインク8a、8b上に記録層
7b、7cが形成されていても、転写時の加熱・加圧に
より、簡単にインクは記録紙Pへ転写する。同時に、少
なくともインク8a、8b、8cに接する記録層7a、
7b、7cは幾らかが記録紙Pへ転写する。転写操作
後、記録層7a、7b及び7cはクリーニングブレード
6で支持体1から掻き落され、次の記録サイクルに入
る。
【0022】ここで、支持体及び各ユニットについてよ
り具体的に説明を加えておけば下記のとおりである。
【0023】本発明に係る支持体(記録体基板)1は絶
縁性で好ましくは耐熱性のものであり、樹脂やNi、A
l、Cu、Cr、Ptなど金属の酸化物等を円筒状、ベ
ルト状(エンドレスベルト状を含む)にしたものであ
る。
【0024】記録層形成手段においては、記録層形成溶
液を含浸させた多孔質体(コートローラ2aなど)を支
持体表面に接触させることにより記録層を形成する。こ
の場合、記録層形成液塗布直後に位置にヒーターを設置
し、記録層形成溶液中の溶媒を蒸発させ、記録層を速や
かに乾燥するのが望ましい。
【0025】潜像形成手段は、図3に示したように潜像
形成用液体(接触材料(B))を含浸させた多孔質体9
を記録層7の表面に接触させ、記録体の裏側(記録層の
コートしていない側即ち支持体表面1)から加熱する。
加熱方法としてはサーマルヘッド、レーザー光等10が
ある。レーザー光の波長は基板(支持体)1によく吸収
されるものが望ましい。あるいは、接触材料(B)を含
浸させる多孔質体によく吸収されるものでもよい。この
場合、多孔質体表面が加熱されることになるが、多孔質
体と記録層との間には接触材料(B)の薄層があるだけ
なので、記録層表面に熱は充分伝わる。また、接触材料
(B)に吸収される波長のレーザーを使ってもよい。
【0026】接触材料(B)は、端的にいえば、当初か
ら液体あるいは蒸気であるか、又は、記録体(A)にい
う後退接触角θrの低下開始温度以下で結果的に液体を
生じさせる固体である。ここでの蒸気は、記録体(A)
の表面又は表面近傍で、少なくともその一部が凝縮して
液体を生ぜしめ、その液体が記録体(A)の表面を濡ら
すことができるものであれば充分である。一方、ここで
の固体は、前記後退接触角θrの低下開始温度以下で液
体となるか、液体を発生させるか、又は、蒸気を発生さ
せるものである。固体から発生された蒸気は記録体
(A)の表面又はその近傍で凝縮して液体を生じさせる
ことは前記の場合と同様である。
【0027】これら接触材料(B)をより具体的にいえ
ば次のとおりである。即ち、接触材料(B)の一つであ
る液体としては、水の他に、電解質を含む水溶液、エタ
ノール、n-ブタノール等のアルコール、グリセリン、エ
チレングリコール等の多価アルコール、メチルエチルケ
トン等のケトン類のごとき有極性液体や、n-ノナン、n-
オクタン等の直鎖状炭化水素、シクロヘキサン等の環式
状炭化水素、m-キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素
のごとき無極性液体があげられる。また、これらの混合
体でもよいし、各種分散液や液状インクも使用できる。
さらに望ましくは極性液体の方がよりすぐれている。接
触材料(B)の他の一つである蒸気としては水蒸気の外
に、接触材料(B)の液体の蒸気であれば使用できる
が、特にエタノール蒸気やm−キシレン蒸気などの有機
化合物の蒸気(噴霧状態のものを含む)があげられる。
この有機化合物蒸気の温度は記録体(A)の表面を形成
する化合物の融点或いは軟化点以下である必要がある。
接触材料(B)の他のもう一つである固体としては、高
級脂肪酸、低分子量ポリエチレン、高分子ゲル(ポリア
クリルアミドゲル、ポリビニルアルコールゲル)、シリ
カゲル、結晶水を含んだ化合物などがあげられる。
【0028】現像手段では、熱伝導率の大きい部材例え
ばペルチェ素子などの使用により溶融インクから熱を奪
い、インクの固化又は高粘度化を速めるのが望ましい。
潜像の顕像化に用いられるインクは溶媒及び顕色剤を主
成分としたものである。溶媒は1種類でも2種類以上組
み合わせてもよい。また、物性値を調整するため、添加
物を入れてもよい。溶媒としては天然及び合成ワックス
高級アルコール及びそのエステル類、高級脂肪酸及びそ
のエステル類、水溶性高分子、汎用溶剤などがある。顕
色剤には染料、顔料等が用いられる。染料としては酸
性、塩基性、直接等の水性染料、油性染料が用いられ
る。油性染料としては以下のものを単独もしくはまぜて
用いることができる。ソルベントイエロー56、ソルベ
ントイエロー93、ソルベントイエロー16、ディスパ
ースイエロー3、ソルベントイエロー33、ソルベント
イエロー14、ソルベントレット4とソルベントイエロ
ー14との混合物、ソルベントイエロー14とソルベン
トレッド24との混合物、ソルベントレッド24、ソル
ベントレッド27、ソルベントレッド18、ソルベント
レッド49、ソルベントレッド3、ソルベントブルー2
5、ソルベントブルー74、ベーンックブルー7(誘導
体)、ソルベントバイオレット8、ソルベルトグリーン
3とソルベントブルー25との混合物、ソルベントブラ
ック7、ソルベントブラック3。
【0029】記録紙(被転写体)としては、透明又は不透
明樹脂フィルム、普通紙、合成紙、インクジェット記録
用紙、タイプ用紙などを用いることができる。
【0030】
【実施例】次に実施例により本発明をより具体的に説明
する。
【0031】実施例1 記録体基板:シームレスポリイミドフィルム(東レ・デ
ュポン社製、直径約30mm) 記録層材料:含フッ素アクリレート材料TG702(ダ
イキン工業社製)をフレオンTF(三井フロロケミカル
社製)で3倍に希釈 コートローラー:ルビセル(トーヨーポリマー社製、気
孔径約100μm) 潜像形成加熱手段:サーマルヘッド 潜像形成用液体:水 潜像形成用液体保持多孔質体:ベルイーターA−420
0KD(A)(鐘紡社製) インク:マゼンタ)ラウリン酸及びPink1(保土谷
化学工業社製) シアン)ラウリン酸及びBlue4(保土谷化学工業社
製) イエロー)ラウリン酸及びYellow3(保土谷化学
工業社製) 画像記録装置:図1に示したもの (試験結果)ドット位置ずれのない良好なカラー記録が
行なえた。
【0032】実施例2 記録体基板、記録体材料、コートローラー、潜像形成用
液体、潜像形成用液体保持多孔質体、インクは実施例1
と同じ。 潜像形成加熱手段:レーザーダイオードLN9850
(松下電子工業製、波長830nm) (試験結果)実施例1と同様、良好な画像が得られた。
ただし、基板のポリイミドは830nmの光の吸収が弱
いため、レーザーの出力を大きくする必要があった。
【0033】実施例3 記録体基板、記録体材料、コートローラー、潜像形成用
液体、インクは実施例1と同じ。 潜像形成液体保持多孔質体:ルビセル(トーヨーポリマ
ー社製、気孔径約50μm、黒色) 潜像形成加熱手段:レーザーダイオードLN9850
(松下電子工業製、波長830nm) (試験結果)実施例1と同様、良好な画像が得られた。
この場合、レーザー光は黒色の潜像形成液体保持多孔質
体に吸収させて発熱させているので、実施例2のように
レーザー光出力を大きくしなくても充分吸収、加熱が行
なえた。
【0034】
【発明の効果】本発明の装置は、一つの記録体上に複数
色のインクを現像し、全色現像後1度に記録紙へ転写す
るので、装置の小型化、低コスト化が可能となる。また
全色を1度に転写しているので、記録紙上でのドット位
置ずれが少なく、記録画質が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の全体を概略的に表わした図
である。
【図2】本発明装置により画像が形成されていく過程を
説明するための図である。
【図3】記録層上に潜像を形成する手段の一例を示した
図である。
【図4】(a)は支持体上に3色からなる画像が形成さ
れた状態の図である。(b)は前記(a)の画像が記録
紙上に転写された際の1ドット画素を表わした図であ
る。
【図5】(a)は支持体上に3色からなる画像が形成さ
れた状態の図である。(b)は前記(a)の画像が記録
体上に転写された際の1ドット画素を表わした図であ
る。
【符号の説明】
1 支持体 2a、2b、2c 記録層形成液塗布手段(コントロー
ラ) 3a、3b、3c 潜像形成手段 4a、4b、4c 現像手段 5 転写ローラ 6 クリーニングブレード 7 記録層 8a、8b、8c、8d インク 9 多孔質体 10 加熱手段
フロントページの続き (72)発明者 竹本 武 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 岡田 康之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 加藤 知己 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平3−178479(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41L 19/00 - 19/16 B41C 1/00 - 1/16 B41M 1/00 - 5/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の周辺に、加熱状態でかつ液体と
    接触させたときに後退接触角が低下する記録層を該支持
    体上に塗布形成するか又は既に該記録層上に形成された
    潜像が現像されているときはその上から新たな記録層を
    塗布形成する手段、その記録層に液体を接触させた状態
    で選択的に加熱して潜像を形成する手段、及びその潜像
    を記録剤で現像する手段からなる一連のユニットが複数
    直列に配置され、その後方に可視像を記録紙へ転写する
    手段、更に、該支持体の表面から残存する記録層及び記
    録剤を除去するクリーニング手段が設けられていること
    を特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記液体として常温では固体であるが加
    熱により液体となる記録剤を液体状で用いることによっ
    て、記録層に液体を接触させる操作と現像とを一体的に
    行なわしめる請求項1記載の記録装置。
JP03356292A 1991-12-24 1991-12-24 記録装置 Expired - Fee Related JP3134891B2 (ja)

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