JP3134490B2 - ガラス成形装置 - Google Patents

ガラス成形装置

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JP3134490B2
JP3134490B2 JP04116701A JP11670192A JP3134490B2 JP 3134490 B2 JP3134490 B2 JP 3134490B2 JP 04116701 A JP04116701 A JP 04116701A JP 11670192 A JP11670192 A JP 11670192A JP 3134490 B2 JP3134490 B2 JP 3134490B2
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修一 長尾
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/50Structural details of the press-mould assembly

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ等のガラス製品
を成形するためのガラス成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レンズ等の精密光学ガラスを製造するに
当って、ガラス素材を成形型内で加熱して軟化させた状
態で、プレス作動手段によりプレス成形する方法は、例
えば特開昭62−29236号公報等により知られてい
る。この従来技術によるガラス成形方法は、胴型と、こ
の胴型にガイドされる下型と上型とから構成される成形
型を用い、まず成形型における上下の両成形型間に形成
される成形部にガラス素材をセットして、このガラス素
材を加熱することにより軟化させた状態で、上型を下降
させることによって、ガラス素材に加圧力を作用させて
そのプレス成形を行うようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、成形型を前述
のように構成すると、ガラス素材を成形部内にセットし
たり、またプレス成形された成形加工品を取り出したり
する作業は、上型を胴型から脱着させることにより行う
が、下型は胴型に囲繞され、しかもこの胴型の内奥部に
位置することから、上型を脱着させても、ガラス素材の
セット及び成形加工品の取り出しを円滑かつ迅速に行う
ことができない。特に、ガラス素材の成形型へのセット
から、その加熱による軟化,加圧によるプレス成形及び
成形後の冷却を経て、成形加工品の取り出しに至る全工
程を自動化しようとする場合に、このガラス素材のセッ
ト及び成形加工品の取り出し作業の困難性が大きな障害
となるために、ガラス素材のプレス成形加工全体の自動
化は不可能であるとされていた。
【0004】また、ガラス素材を成形型にセットした状
態では、ガラス素材は下型のみならず、上型とも当接し
ており、このためにガラス素材には上型の荷重が直接作
用する。従って、ガラス素材を加熱して軟化が開始する
と、この上型の荷重によってガラス素材が変形して、成
形加工品の成形精度に悪影響を与えるといった問題点も
ある。
【0005】本発明は、以上のような従来技術の課題を
解決するためになされたものであって、その目的とする
ところは、成形型へのガラス素材のセット及び成形加工
品の成形型からの取り出しを極めて容易に行うことがで
き、もってガラス成形の全工程の自動化を可能ならし
め、しかもガラス素材の加熱による軟化を行っている間
に上型の荷重が直接ガラス素材に作用するのを防止でき
る構成のガラス成形装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、下部胴型部内に下部成形型を昇降可
能に装着され、かつその最下降位置を位置決めする手段
を有する下型ユニットと、下部胴型部に印籠嵌合により
着脱可能に連結される上部胴型部に上部成形型を所定の
高さ位置となるように位置決めした状態に装着した上型
ユニットとからなる成形型と、上型ユニットに接離可能
に設けられ、この上型ユニットを上方から加圧するため
の上型押圧手段と、この上型押圧手段によって上下の胴
型部を圧接状態に保つと共に、上部成形型を固定した状
態で、下部成形型を下方から突き上げる突き上げ手段と
からなるプレス作動機構とを有し、前記成形型における
両成形型間にガラス素材をセットして加熱軟化させた後
にプレス作動機構を作動させてプレス成形を行う構成と
したことをその特徴とするものである。
【0007】
【作用】このように構成することによって、上型ユニッ
トを上昇させることによって、この上型ユニットを下型
ユニットから分離できる。従って、まず上型ユニットを
適宜のハンドリング手段によって上昇させる。また、下
型ユニットの下部成形型は、下部胴型部に対して昇降可
能となっているから、この下部成形型を上昇させること
によって、この下部成形型の型面を下部胴型部の上端位
置より上方に突出させて、ガラス素材を下部成形型の型
面にセットする。而して、このように、上型ユニットを
上昇させることにより下部成形型の上端面における型面
が開放されると共に、下部胴型部より上方にまで変位さ
せることにより、ピックアンドプレイス手段を用いてガ
ラス素材を容易に、しかも正確に位置制御した状態でセ
ットできる。
【0008】ガラス素材のセットが完了すると、下部成
形型を所定位置まで下降させ、次いで上型ユニットを下
降させることによって、この上型ユニットを下型ユニッ
トに接合させる。上型ユニットにおける上部胴型部と下
型ユニットの下部胴型部との接合は印籠嵌合により連結
する構成となっており、また上型ユニットの自重が作用
するので、両者は連結状態で安定する。ここで、上部成
形型は上部胴型部に所定の高さ位置となるように位置決
めされているので、下部成形型の位置を制御することに
よって、両成形型間の間隔を任意に設定できる。而し
て、後続の工程でガラス素材を加熱することによって軟
化させるが、成形型からガラス素材への熱伝達を効率的
に行うには、ガラス素材と成形型との間に隙間をなくす
か、または隙間はできるだけ少なくする必要がある。た
だし、加熱による軟化中はできるだけガラス素材に荷重
をかけないようにするのが成形精度の向上を図る上で好
ましい。以上の点から、下部成形型の最下降位置を、上
部成形型と下部成形型との間の間隔が、上部成形型がガ
ラス素材に荷重をかけない状態で当接させることができ
る位置とする。これによってガラス素材を軟化中には変
形させることなく、効率的に加熱できる。ここで、ガラ
ス素材の加熱は、成形型にガラス素材をセットする位置
で行うこともできるが、この位置には上型ユニットのハ
ンドリング手段やガラス素材のピックアンドプレイス手
段等が設けられている関係から、これらを熱から隔離す
るために、コンベア等の搬送手段によって加熱ステーシ
ョンに移行させて行うのが好ましい。
【0009】ガラス素材が所定程度まで軟化すると、そ
の位置またはプレス成形ステーションに移行させて、上
型押圧手段を上型ユニットに当接させて、この上型ユニ
ットを上方から加圧して、胴型部を圧接状態に保つと共
に、上部成形型を固定し、この状態で突き上げ手段によ
って下部成形型を下方から突き上げて、ガラス素材を成
形し、レンズその他の成形加工品を形成する。
【0010】このプレス成形が終了すると、その位置ま
たは冷却ステーションに移行させて、成形型を冷却す
る。成形型が冷却されると、その位置または前述したロ
ード位置に移行させて、上型ユニットをハンドリング手
段によって持ち上げ、かつ下部成形型を上昇させて、ピ
ックアンドプレイス手段により成形加工品を取り出し、
次いで新たなガラス素材をセットすることによって、次
のガラス素材のプレス成形が行われる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず、図1及び図2にプレス成形装置の全
体構成を示す。なお、本実施例においては、ガラス素材
からレンズを製造するようにしたものとして説明する
が、他の光学ガラス製品等の製造にも適用できることは
いうまでもない。
【0012】図中において、1は下型ユニット、11は
上型ユニットであって、これら下型ユニット1と上型ユ
ニット11とによって成形型10が構成される。下型ユ
ニット1は、下部胴型部2を有し、この下部胴型部2
は、下端部に外方への張り出し部を備えた円筒状の部材
からなり、その中心部には下型挿通部2aが軸線方向に
貫通するように穿設されている。この下型挿通部2aに
は、上端面に型面3aを形成した下部成形型3がほぼ密
嵌状態に挿通されており、この下部成形型3は下型挿通
部2aに沿って昇降可能となっている。また、下部胴型
部2の張り出し部より上方の位置には、その周胴部を囲
繞するように、誘導加熱等により成形型10を加熱する
ためのヒータ4が嵌合されている。
【0013】上型ユニット11は、上部胴型部12を有
し、この上部胴型部12は、下部胴型部2と同様に、上
端部に外方への張り出し部を備えた円筒状の部材からな
り、その中心部には、軸線方向に貫通する上型挿通部1
2aが穿設され、この上型挿通部12aには、下端面に
型面13aを形成した上部成形型13が挿通されてい
る。上部成形型13の上端部にはフランジ部13bが形
成されており、このフランジ部13bは上型挿通部12
aの上端部近傍を拡径することによって形成される段差
部12bに当接して、その上下方向の位置決めが行われ
るようになっている。また、この上部胴型部12におけ
る張り出し部より下方の位置の周胴部には、ヒータ4と
同様の構成を有するヒータ14を囲繞させている。
【0014】下型ユニット1と上型ユニット11とは着
脱可能に連結され、図1に示した両ユニット1,11の
連結状態と、図2に示したように、上型ユニット11を
上方に変位させることによって、分離状態とに変位可能
となっている。このように、上型ユニット11を上昇さ
せて分離でき、また下降させて下型ユニット1と連結さ
せるが、連結状態で安定させるために、上型ユニット1
1と下型ユニット1との間を印籠嵌合により連結させる
構成となっている。即ち、下型ユニット1を構成する下
部胴型部2の上端部の外径部は縮径された雄印籠部2b
となっており、また上型ユニット11の上部胴型部12
における下端部には、この下部胴型部2の雄印籠部2b
に嵌合する雌印籠部12cが形成されている。従って、
この雄,雌の印籠部2b,12cを嵌合することによっ
て、上型ユニット11を下型ユニット1に連結した時
に、上型ユニット11が水平方向に相対移動しないよう
に保持される。さらに、上型ユニット11を下型ユニッ
ト1に連結する際に、その雌印籠部12cを雄印籠部2
bに円滑に嵌合させるために、雄印籠部2bの上方位置
には呼び込みテーパ壁2cが形成されている。
【0015】下部成形型3及び上部成形型13の型面3
a,13a間にガラス素材20が設置される成形部21
が形成される。而して、上部成形型13の型面13aを
下部胴型部2内に入り込んだ位置まで延在させ、これに
より成形部21は下部胴型部12と上部胴型部2との間
の接合部を避けて、両型面3a,13aと下部胴型部2
の下型挿通部2aの上部とによって区画形成される領域
となる。そして、この成形部21内にガラス素材20を
セットした状態では、成形型10からガラス素材20に
効率よく熱伝達を行うために、上部成形型13はガラス
素材20に当接させるか、または可及的に近接するよう
になされている。ただし、上部成形型13の荷重が直接
ガラス素材20に作用すると、ガラス素材20が軟化開
始した時点からこのガラス素材20に荷重が作用して変
形してしまうという不都合が生じる。
【0016】以上の点から、下部成形型3,上部成形型
13における型面3aと型面13aとの間隔をガラス素
材20の厚みとほぼ一致させる。上部成形型13は、そ
のフランジ部13bが上型挿通部12aの段差部12b
に係合することにより予め位置決めされた状態となって
いる。一方、下部成形型3は下型挿通部2aに沿って昇
降可能となっている。このために、下部成形型3に位置
決め機構を持たせる。この位置決め機構としては、下部
成形型3の周胴部にその軸線と直交する方向に貫通する
状態に穿設され、上下方向に長手となった透孔22を設
け、この透孔22に位置決めロッド23を挿通し、この
位置決めロッド23の両端を下部胴型2に固定すること
により構成される。而して、常時においては、下部成形
型3は下降した状態となって、位置決めロッド23が透
孔22の上端部に当接し、これによって下部成形型3は
最下降位置に位置決めされる。また、下部成形型3を上
昇させると、位置決めロッド23は透孔22の下端部と
当接せしめられ、これによって下部成形型3が最上昇位
置に位置決めされる。そして、図1から明らかなよう
に、この位置決めロッド23による下部成形型3の最下
降位置を、下部成形型3の型面3aと上部成形型13の
型面13aとの間の間隔がガラス素材20の厚みと等し
くなるように設定している。また、図2に示した最上端
位置は、下部成形型3の型面3aが下部胴型部2の上端
面より上方に位置するように設定しておく。
【0017】ガラス素材20をプレス成形する際には、
ヒータ4,14によって成形型10全体を加熱して、例
えば500℃程度にまで上昇させて、このガラス素材2
0を軟化させる。ガラス素材20を酸素を含む気体中で
加熱すると、成形型10、特にその型面3a,13aの
表面に酸化皮膜が形成されるという不都合がある。この
ような事態を防止するために、成形部20の内部を不活
性ガス雰囲気に置換する構成となされている。このため
に、下型ユニット1及び上型ユニット11にはそれぞれ
ガス流路5,15が設けられている。下型ユニット1に
おけるガス流路5は、下部胴型部2に設けた通路5aを
有し、この通路5aは下部成形型3に設けた透孔22に
開口している。また、下部成形型3における透孔22の
形設位置と型面3aとの間の部位の外周部に溝5bが設
けられており、この溝5bと下部胴型部2の内周面との
間にガスの通路が形成される。上型ユニット11側のガ
ス流路15は上部胴型部12に設けた通路15aを有
し、この通路15aは上部成形型13の周胴部に形成し
た円環状溝15bに開口している。そして、上部成形型
13の外周面における円環状溝15bの形成部と型面1
3aとの間の部位に溝15cを設けて、この溝15cと
上部胴型部13の内周面との間にガスの通路を形成して
いる。
【0018】これらガス流路5,15における通路5
a,15aには不活性ガスとしての窒素ガスが供給され
る。そして、雰囲気置換をより効率的かつ完全に行うた
めに、図3に示したように、下型ユニット1側のガス流
路5に接続した配管30には窒素ガス供給源31に接続
され、また上型ユニット11側のガス流路15への配管
32には窒素ガス供給源31と負圧源33とに切り換え
接続可能となっている。配管30の途中には流量制御弁
34が設けられ、また配管32は切換弁35を介して窒
素ガス供給源31または負圧源33に選択的に接続され
るようになされ、かつ流量制御弁36が設けられてい
る。そして、これら流量制御弁34,切換弁35及び流
量制御弁36は制御手段37からの信号に基づいて作動
する電磁弁であり、また流量制御弁34,36は制御手
段37からの制御信号に基づいて開口面積が0(即ち、
閉弁状態)から全開状態まで変化させることができる電
磁比例弁で構成される。
【0019】ガラス素材21の成形部20へのセットか
らプレス成形を経て加工終了後のレンズの取り出しまで
の全工程が自動化されている。このために、図4に示し
たように、ローダ・アンローダステーション40と、加
熱・冷却ステーション41と、プレス成形ステーション
42とからなり、成形型10はローダ・アンローダステ
ーション40においてガラス素材20を成形部21にセ
ットし、次いで加熱・冷却ステーション41移行させ
て、ガラス素材20をプレス成形を行うのに必要な程度
にまで軟化させ、プレス成形ステーション42において
プレス成形され、再び加熱・冷却ステーション41に戻
されて冷却され、ローダ・アンローダステーション40
でプレス成形されたレンズを取り出して、新たなガラス
素材20がセットされるようになっている。
【0020】ローダ・アンローダステーション40に
は、上型ユニット11を昇降させるためのハンドリング
手段43と、ガラス素材20をセットしたり、成形後の
レンズの取り出しを行うためのピックアンドプレイス手
段44とが設けられている。また、このピックアンドプ
レイス手段44によってガラス素材20をセットした
り、レンズを取り出したりする際に、その作業を容易な
らしめるために、下部成形型3を上昇させるためのプッ
シャ45が設けられている。また、プレス成形ステーシ
ョン42には、下部成形型3を突き上げるためのプラン
ジャン46が昇降可能に設けられると共に、上型ユニッ
ト11を上方から押圧する上型押圧手段47が昇降可能
に設けられている。
【0021】このように、成形型10は各ステーション
40,41,42間を往復移動するようになっているの
に対して、その成形部21へのガラス素材20のセット
及びレンズの取り出し作業を容易に行うために、上型ユ
ニット11と下型ユニット1との間の連結は上下の胴型
部2,12に形成した雌,雄の両印籠部2b,12cに
よる印籠嵌合により行う構成としている。このために、
搬送中に上型ユニット11が下型ユニット1から脱落す
るようなことはないが、搬送時に生じる振動等によっ
て、上型ユニット11が揺れたり、がたついたり、位置
ずれしたりするおそれがある。そこで、下型ユニット1
と上型ユニット11との間の連結をより安定させるため
に、型締め機構が設けられている。
【0022】型締め機構としては、下型ユニット1にお
ける下部胴型部2の外周部に、この下部胴型部2と一体
または別体に4箇所設けた負圧室形成体50と、上型ユ
ニット11の上部胴型部12の延在部から垂設された負
圧作用杆51とから構成される。負圧室形成体50内に
は負圧室50aが形成され、この負圧室50aには雰囲
気置換を行うために設けられる負圧源33からの吸引配
管52が接続されている。この負圧室50aの負圧作用
杆51に対面する位置には引き込み孔53が形成されて
いる。この引き込み孔53は負圧作用杆51の外形より
僅かに大きな孔径となっており、負圧作用杆51を引き
込み孔53から負圧室50a内に進入させた状態で負圧
室50aを負圧状態にすると、この負圧作用杆51が負
圧室50a内に引き込まれる方向に力が作用し、上型ユ
ニット11を下型ユニット1に圧接する方向に力が作用
し、型締め力が発揮する。さらに、負圧作用杆51が引
き込み孔53に嵌入する際に、この負圧作用杆51を呼
び込むために、引き込み孔53にはテーパ壁からなる呼
び込み部53aが形成されている。
【0023】本実施例は以上のように構成されるもので
あって、まず成形型10をロード・アンロードステーシ
ョン40に位置させて、成形部21にガラス素材20を
セットする。この作業は、まずハンドリング手段43で
上型ユニット11を持ち上げることによって、下型ユニ
ット1における下部成形型3の型面3aを開放する。ま
た、この型面3aは下部胴型部12の内部に位置してい
ることから、プッシャ45を作動させて、下部胴型部1
2の上端部より高い位置にまで上昇させる。これによっ
て、ピックアンドプレイス手段44を作動させて行うガ
ラス素材20のセットが極めて容易になる。而して、ハ
ンドリング手段43は上下方向に変位可能な1軸ロボッ
トで構成でき、またピックアンドプレイス手段44は前
後方向及び上下方向に変位可能な2軸ロボットで構成で
きるので、ロード,アンロード作業を行う機構が比較的
簡単なものとなる。
【0024】ガラス素材20がセットされると、ハンド
リング手段43を作動させて、上型ユニット11を下型
ユニット1に連結する。ここで、上型ユニット11には
負圧作用杆51が垂設されており、この負圧作用杆51
が負圧室50aに通じる引き込み孔53に嵌入するが、
この嵌入時に呼び込み部53aに呼び込まれるので、上
型ユニット11の下型ユニット1に対する調芯作用を発
揮させることができる。そして、上型ユニット11の上
部胴型部12に形成した雌印籠部12cが下型ユニット
1の下部胴型部2における雄印籠部2bに嵌合すること
によって、両ユニット1,11は印籠嵌合せしめられ
る。ここで、上型ユニット11は、負圧作用杆51が引
き込み孔53に挿嵌される際に下型ユニット1と調芯さ
れ、また印籠嵌合する際に、雄印籠部2b側に呼び込み
テーパ壁2cが形成されているから、この印籠嵌合部分
をほぼ隙間がない密嵌状態にしても、この連結が困難と
なることはない。なお、この印籠嵌合を行う際に、上部
成形型13と下部成形型3との間に空気が封じ込められ
ないようにするには、ガス流路15に通じる配管32を
負圧源33に接続して内部を真空吸引すれば、抵抗なく
円滑に嵌合できる。
【0025】以上のようにして成形型11がアセンブル
されると、まずガラス素材20が配設されている成形部
21の雰囲気置換を行う。このために、下型ユニット1
側のガス流路5と窒素ガス供給源31とを接続して、窒
素ガスを供給すると共に、上型ユニット11のガス流路
15を負圧源33と接続して、成形部21内の空気を吸
引する。これによって、窒素ガスは円滑に成形部21内
に流れ込み、極めて効率的に、しかも澱み部等がなく、
完全に雰囲気置換が行われる。ここで、迅速な雰囲気置
換を行うためには、電磁比例弁で形成されている流量制
御弁34,36を全開状態とすればよい。また、これと
同時に負圧室50aに接続した吸引配管52を負圧源と
接続して、負圧室50a内を負圧にする。これによっ
て、負圧作用杆51に負圧が作用して、負圧室50a内
に引き込まれる方向に力が作用して、上型ユニット11
は下型ユニット1に圧接されて、所謂型締め力が発揮
し、上下のユニット1,11間が強固に連結される。
【0026】成形部21内の雰囲気置換が終了すると、
切換弁35を切り換えて、ガス流路15と負圧源33と
の連通を遮断して、窒素ガス供給源31と接続する。ま
た、流量制御弁34,36を絞り、ガス流路5,15に
微小量の窒素ガスを供給し続ける。これによって、成形
部21内は常に外気より高い圧力状態となり、下部胴型
部2と下部成形型3との間,上部胴型部12と上部成形
型13との間及び印籠嵌合部2b,12cの接合部等か
ら外気が成形部21内に侵入するのを防止できる。ま
た、負圧室50aは負圧源33と接続した状態に保持し
ておく。
【0027】この状態で、成形型10を加熱・冷却ステ
ーション41に移行させて、ヒータ4及び14を作動さ
せて、ガラス素材20を加熱して軟化させる。この移行
は成形型10をコンベア等の搬送手段で搬送するが、型
締め機構によって上型ユニット11は下型ユニット1に
強固に連結した状態に保持されているから、搬送途中に
おいて多少振動したとしても、上型ユニット11が揺れ
たり、がたついたりして、下型ユニット1に対してずれ
たりする不都合はない。なお、成形型10をローダ・ア
ンローダステーション40から加熱・冷却ステーション
41に移行させて加熱を行うようにしているが、これは
ローダ・アンローダステーション40にはハンドリング
手段43やピックアンドプレイス手段44が設けられて
いる関係から、これらの手段に熱の影響が生じるのを可
及的に少なくしようとするためのものであり、その必要
がなければ、ローダ・アンローダステーション40の位
置で加熱を行うようにしても良い。
【0028】ここで、上部成形型13は、そのフランジ
部13bが上部胴型部12の段差部12bに当接した状
態に位置決めされており、また下部成形型3は位置決め
ロッド23が透孔22の上端部と当接した最下降位置に
位置決めされて、上下の型面3a,13a間の間隔はガ
ラス素材20の厚みとほぼ同じとなっているから、ガラ
ス素材20は両型面3a,13aに当接して、上下から
効率的に熱が伝達される。しかも、上部成形型13の荷
重はそのフランジ部13bと段差部12bとの当接部に
より支承され、ガラス素材20に対して荷重がかからな
い状態となっているので、ガラス素材20の軟化が開始
しても、変形するおそれはない。
【0029】ガラス素材20がプレス成形可能な状態に
まで軟化せしめられると、成形型10をプレス成形ステ
ーション42に移行させる。そして、このプレス成形ス
テーション42に設置されている上型押圧手段47を作
動させて、上型ユニット11の上部に当接させる。これ
によって、上型ユニット11と下型ユニット1との間が
強固に連結・固定される。この状態で、プランジャ45
を突き上げることによって、ガラス素材20がプレス成
形されて、レンズが形成される。
【0030】プレス成形が終了すると、プランジャ45
を下降させ、また上型押圧手段47を上型ユニット11
から離間させて、成形型10を加熱・冷却ステーション
42に戻して、成形型10を冷却する。この時に、配管
32に設けられている流量制御弁36による流量を増大
させて、多量の窒素ガスを上型ユニット11側に供給す
ることによって、上部成形型13を下部成形型3より早
く冷却する。これによって、上部成形型13とレンズと
の間の離型が促進されることになる。
【0031】成形型10がある程度冷却すると、ローダ
・アンローダステーション40に移行させる。そして、
ハンドリング手段43を作動させて、上型ユニット11
を下型ユニット1から分離する。前述した如く、窒素ガ
スの供給により上部成形型13の冷却を促進させて、レ
ンズの上部成形型13からの離型を促進しているので、
上型ユニット11を持ち上げた時に、レンズがこの上部
成形型13に付着して持ち上がる不都合を確実に防止で
きる。この後、プッシャ45を作動させて、下部成形型
3を、その型面3aが下部胴型部2の上端より高い位置
まで上昇させて、ピックアンドプレイス手段44によっ
てレンズを取り出し、新たなガラス素材20をセットす
る。
【0032】以上のようにしてガラス素材20を自動的
に、しかも連続してプレス成形を行って、レンズを形成
することができるようになる。
【0033】なお、前述した実施例においては、下型ユ
ニット1側に雄印籠部2bを形成し、上型ユニット11
側に雌印籠部12cを形成する構成としたが、雄雌の印
籠部の位置を反対にしても良い。また、下部成形型3を
最下降位置と最上昇位置とに位置決めできる構成となさ
れているが、このように最上昇位置に正確に位置決めで
きるようにすることによって、ピックアンドプレイス手
段44によるロード,アンロード作業をより円滑に行え
るようになるが、プッシャ45のストロークを厳格に制
御する構成とすることによっても、最上昇位置の位置決
めを行うことができる。要は、下部成形型3は最下降位
置に位置決めできるようになっておれば良く、従って、
例えば下型胴型部2の下端部の内面を内向きに突出さ
せ、この突出部上に下部成形型3を位置決めする等の構
成を採用することも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、成形型
を下部胴型部内に下部成形型を昇降可能に装着した下型
ユニットと、下部胴型部に印籠嵌合により着脱可能に連
結される上部胴型部に上部成形型を所定の高さ位置とな
るように位置決めした状態に装着した上型ユニットとか
ら構成しているので、上型ユニットを上下動させるだけ
で、下型ユニットと連結・分離でき、しかも分離状態で
は下型ユニットの下部成形型を上昇させることによっ
て、この下部成形型を完全に外部に露出させることがで
きるようになり、ガラス素材のセット及び成形加工品の
取り出しが極めて容易になって、ガラス成形の全工程を
自動化する上で、最も必要な作業の自動化を容易に行う
ことができ、またガラス素材のプレス成形は下部成形型
を突き上げることによって行い、しかもこの下部成形型
の最下降位置を位置決めする手段を備えているので、こ
の下部成形型と上部成形型との間の相対位置を調整する
ことによって、ガラス素材を加熱する際に、最も効率的
に加熱でき、かつガラス素材を加熱して軟化させている
間に、このガラス素材に上方から荷重がかかって部分的
に変形させてしまう等の不都合を確実に防止できる等の
諸効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すプレス成形装置の成形
型の断面図である。
【図2】図1のX−X位置での断面で、図1とは異なる
作動状態を示す成形型の断面図である。
【図3】成形部の雰囲気置換機構の構成説明図である。
【図4】プレス成形装置の全体構成の一例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 下型ユニット 2 下部胴型部 2a 下型挿通部 2b 雄印籠部 3 下部成形型 3a 型面 11 上型ユニット 12 上部胴型部 12a 上型挿通部 12b 段差部 12c 雌印籠部 13 上部成形型 13a 型面 13b フランジ部 20 ガラス素材 21 成形部 22 透孔 23 位置決めロッド 40 ローダ・アンローダステーション 41 加熱・冷却ステーション 42 プレス成形ステーション 45 プッシャ 46 プランジャ 47 上型押圧手段

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部胴型部内に下部成形型を昇降可能に
    装着し、かつその最下降位置を位置決めする手段を有す
    る下型ユニットと、下部胴型部に印籠嵌合により着脱可
    能に連結される上部胴型部に上部成形型を所定の高さ位
    置となるように位置決めした状態に装着した上型ユニッ
    トとからなる成形型と、上型ユニットに接離可能に設け
    られ、この上型ユニットを上方から加圧するための上型
    押圧手段と、この上型押圧手段によって上下の胴型部を
    圧接状態に保つと共に、上部成形型を固定した状態で、
    下部成形型を下方から突き上げる突き上げ手段とからな
    るプレス作動機構とを有し、前記成形型における両成形
    型間にガラス素材をセットして加熱軟化させた後にプレ
    ス作動機構を作動させてプレス成形を行う構成としたこ
    とを特徴とするガラス成形装置。
  2. 【請求項2】 前記上部成形型を前記下部胴型部内に延
    在させて、この上部成形型と下部成形型との間に形成さ
    れるガラス素材の成形部を下部胴型部内の位置に形成す
    る構成としたことを特徴とする請求項1記載のガラス成
    形装置。
  3. 【請求項3】 前記下部成形型を、この下部成形型上に
    セットされたガラス素材に上部成形型の自重が作用しな
    いで接触する状態に保持する最下降位置と、プレス成形
    加工が完了した後に、下部成形型の型面を所定の高さ位
    置まで押し上げて、成形加工品の取り出しを可能ならし
    める最上昇位置との間に位置決めする位置決め手段を備
    える構成としたことを特徴とする請求項1または2記載
    のガラス成形装置。
  4. 【請求項4】 前記位置決め手段を、前記下部成形型の
    周胴部に上下方向に所定の長さを有するように穿設した
    透孔と、この透孔に挿嵌されて、両端が下部胴型部に固
    着された位置決めロッドとから構成したことを特徴とす
    る請求項3記載のガラス成形装置。
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