JP3134390B2 - デジタルゲイン可変装置 - Google Patents

デジタルゲイン可変装置

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JP3134390B2 JP03239747A JP23974791A JP3134390B2 JP 3134390 B2 JP3134390 B2 JP 3134390B2 JP 03239747 A JP03239747 A JP 03239747A JP 23974791 A JP23974791 A JP 23974791A JP 3134390 B2 JP3134390 B2 JP 3134390B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1ビット方式のデジタ
ル・アナログ変換器と称されるデジタル・アナログ変換
器に適用されるデジタルゲイン可変装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタルオーディオ信号をアナロ
グオーディオ信号に変換するデジタル・アナログ変換器
の周辺に、出力オーディオ信号のレベル調整を行うゲイ
ン可変装置を構成することが行われている。図5は、そ
の一例を示す図で、図中1はデジタルオーディオ信号出
力端子を示し、この出力端子1に得られるデジタルオー
ディオ信号を、デジタル乗算器2に供給する。そして、
ゲイン設定信号入力端子3に得られるゲイン設定信号
(デジタルデータ)を、このデジタル乗算器2に供給
し、デジタルオーディオ信号のレベルデータとゲイン設
定信号とを乗算する。そして、この乗算出力をデジタル
・アナログ変換器4に供給し、このデジタル・アナログ
変換器4でデジタルオーディオ信号をアナログオーディ
オ信号に変換する処理を行う。そして、デジタル・アナ
ログ変換器4で変換されたアナログオーディオ信号を、
アナログオーディオ信号出力端子5に供給する。
【0003】このようにすることで、デジタルオーディ
オ信号がアナログ信号に変換される前に、ゲイン調整が
行われ、ゲイン設定信号の値を変化させるだけでゲイン
調整が行われ、いわゆる電子ボリュームが構成される。
【0004】また、別の構成として、例えば図6に示す
ように、デジタル・アナログ変換器4が出力するアナロ
グオーディオ信号を、所定の抵抗を介して出力回路を構
成する演算増幅器6の反転側入力端子に供給し、この演
算増幅器6の非反転側入力端子を接地する。そして、こ
の演算増幅器6の反転側入力端子側を、トランジスタ等
よりなる複数の半導体スイッチ7a,7b‥‥7iの一
端に接続する。この場合、複数ビットのゲイン設定信号
の入力端子8a,8b‥‥8iに得られる各ビットのゲ
イン設定信号を、それぞれの半導体スイッチ7a,7b
‥‥7iの制御端子に供給する。そして、この各半導体
スイッチ7a,7b‥‥7iの他端を、それぞれ異なる
抵抗値の抵抗器9a,9b‥‥9iを介して共通に接続
し、この接続点を演算増幅器6の出力端子に接続する。
そして、この演算増幅器6の出力端子を、アナログオー
ディオ信号出力端子5に接続する。
【0005】このようにすることで、入力端子8a,8
b‥‥8iに得られるゲイン設定信号に応じた半導体ス
イッチ7a,7b‥‥7iの接続状態により、演算増幅
器6の反転側入力端子側と出力端子側とを接続する抵抗
器の抵抗値が変化し、出力端子5に得られるアナログオ
ーディオ信号のゲインが変化する。
【0006】ところで、このようなゲイン可変装置を構
成すると、出力されるアナログオーディオ信号が劣化す
る虞れがあった。即ち、図5に示すように、デジタル乗
算器によりデジタル的に減衰させる場合には、デジタル
・アナログ変換器のダイナミックレンジに限界があるの
で、減衰量が大きくなるほど歪率が悪化してしまう。ま
た、図6に示すように、半導体スイッチ等のアナログス
イッチによりゲインを切換える場合には、アナログスイ
ッチの特性の非直線性により歪率が悪化したりして、音
質が悪化してしまう。
【0007】この問題点を解決するために、本出願人は
先に特願平2−274709号において、音質を悪化さ
せることのないこの種のゲイン可変装置を提案した。
【0008】このゲイン可変装置について説明すると、
この例ではデジタル・アナログ変換器として、1ビット
方式のデジタル・アナログ変換器を使用してゲイン調整
を行うもので、まずこの1ビット方式のデジタル・アナ
ログ変換器について説明する。この1ビット方式のデジ
タル・アナログ変換器は、変換された出力として、数又
は幅が変化するパルス信号が得られるもので、このパル
ス信号の数又は幅が変化する出力を、ローパスフィルタ
に供給して平均化することで、アナログオーディオ信号
が得られる。この場合、デジタル・アナログ変換器が出
力するパルス波形は、レベルがハイレベル又はローレベ
ルの2値の何れかであり、入力デジタルデータに応じて
パルス波形の数が変化するものがパルス数変調(PN
M)と称され、パルス波形の幅が変化するものがパルス
幅変調(PWM)と称される。このような方式のデジタ
ル・アナログ変換器によると、変換時に発生する歪みを
最小限に抑えることができ、歪みのない良好なアナログ
オーディオ信号に変換することができる。
【0009】この1ビット方式のデジタル・アナログ変
換器を使用したものに適用されるゲイン可変装置とした
もので、図7に全体構成を示す。この図7において、1
1はデジタルオーディオ信号入力端子を示し、このデジ
タルオーディオ信号入力端子11に得られるデジタルオ
ーディオ信号を、1ビット方式のデジタル・アナログ変
換器12に供給する。そして、このデジタル・アナログ
変換器12が変換して出力するパルス信号を、複数の論
理ゲート13a,13b‥‥13iに供給する。この論
理ゲートとしては、ANDゲート,トライステートゲー
ト,フリップフロップ等の各種ゲート素子が考えられる
が、以下の説明ではANDゲートとして説明する。
【0010】また、図中14a,14b‥‥14iは、
ゲイン設定信号入力端子を示し、この入力端子14a,
14b‥‥14iに、複数ビットのゲイン設定信号のそ
れぞれのビットデータが供給される。この場合、ゲイン
設定信号は、このデジタル・アナログ変換器が組み込ま
れたオーディオ機器の制御回路(図示せず)から供給さ
れ、設定されるゲインに応じていくつかのビットだけが
ハイレベル信号“1”とされ、他のビットはローレベル
信号“0”とされる。そして、入力端子14a,14b
‥‥14iに得られるそれぞれのビットのゲイン設定信
号を、論理ゲート13a,13b‥‥13iに供給す
る。そして、それぞれの論理ゲート13a,13b‥‥
13iの出力端子を、それぞれ抵抗値が異なる抵抗器2
0a,20b‥‥20iの一端に接続する。そして、こ
のそれぞれの抵抗器20a,20b‥‥20iの他端
を、演算増幅器21の反転側入力端子に共通に接続す
る。そして、演算増幅器21の非反転側入力端子を接地
し、演算増幅器21の反転側入力端子と出力端子とを、
抵抗器22で接続する。
【0011】そして、演算増幅器21の出力端子をロー
パスフィルタ23に接続し、演算増幅器21側から供給
されるパルス信号をローパスフィルタ23で平均化して
アナログオーディオ信号とし、このアナログオーディオ
信号を出力端子24に供給する。
【0012】この図7に示す構成によると、デジタル・
アナログ変換器12でパルス信号に変換されたデジタル
オーディオ信号は、論理ゲート13a,13b‥‥13
iに供給され、ゲイン設定信号としてハイレベル信号
“1”が供給されている論理ゲートだけから、このパル
ス信号化されたオーディオ信号が出力されるようにな
る。即ち、ゲイン設定信号としてローレベル信号“0”
が供給される論理ゲートは、デジタル・アナログ変換器
12側から供給されるパルス信号の状態に係わらず、常
に論理積出力がローレベル信号“0”になる。そして、
ゲイン設定信号としてハイレベル信号“1”が供給され
ている論理ゲートからは、パルス信号がハイレベル信号
“1”であるときハイレベル信号“1”となる論理積出
力が得られ、出力としてパルス信号の信号状態を変化さ
せない。
【0013】従って、ゲイン設定信号としてハイレベル
信号“1”が供給されている論理ゲートに接続された抵
抗器(抵抗器20a,20b‥‥20iの何れか)を介
して、パルス信号化されたオーディオ信号が演算増幅器
21側に供給されるようになり、この接続された抵抗器
の抵抗値に応じてパルス信号のレベル(即ちハイレベル
信号“1”の電位)が調整される。このため、ローパス
フィルタ23で平均化されて得られるオーディオ信号
は、ゲインが接続された抵抗器の抵抗値に応じて変化
し、ゲイン設定信号により接続させる抵抗器を選定する
ことで、ゲイン調整を行うことができる。
【0014】このようにして行われるゲイン調整は、1
ビットデジタル・アナログ変換器12の出力パルスのレ
ベル調整を行うだけであり、抵抗器の切換え自体も論理
ゲートによる論理演算で行われ、ゲインの調整により歪
率が変化することがなく、出力端子24に良好なアナロ
グオーディオ信号が得られる。
【0015】ところで、このようなゲイン調整回路を組
む場合、実際にはデジタル・アナログ変換器の正転出力
と反転出力とを加算する構成にするのが一般的である。
この反転加算するようにした構成を図8に示すと、1ビ
ット方式のデジタル・アナログ変換器12の正転出力
を、複数個の論理ゲート(ここでは説明を簡単にするた
め3個の論理ゲート31a,31b,31cで示す)に
供給し、ゲイン設定信号入力端子32a,32b,32
cに得られるゲイン設定信号をそれぞれの論理ゲート3
1a,31b,31cに供給する。そして、各論理ゲー
ト31a,31b,31cの出力をそれぞれ異なる抵抗
値の抵抗器33a,33b,33cを介して演算増幅器
34の反転側入力端子に供給する。この演算増幅器34
は、非反転側入力端子が接地してあると共に、反転側入
力端子と出力端子とが抵抗器35により接続してあり、
演算増幅器34の出力を抵抗器36を介して反転加算用
の演算増幅器51の反転側入力端子に供給する。
【0016】また、デジタル・アナログ変換器12の反
転出力を、論理ゲート41a,41b,41cに供給
し、ゲイン設定信号入力端子42a,42b,42cに
得られるゲイン設定信号をそれぞれの論理ゲート41
a,41b,41cに供給する。そして、各論理ゲート
41a,41b,41cの出力をそれぞれ異なる抵抗値
の抵抗器43a,43b,43cを介して演算増幅器4
4の反転側入力端子に供給する。この演算増幅器44
は、非反転側入力端子が接地してあると共に、反転側入
力端子と出力端子とが抵抗器45により接続してあり、
演算増幅器44の出力を抵抗器46を介して反転加算用
の演算増幅器51の非反転側入力端子に供給する。この
場合、各抵抗器43a,43b,43cの抵抗値は、抵
抗器33a,33b,33cに対応させてある。
【0017】そして、演算増幅器51の反転側入力端子
と出力端子とを抵抗器52で接続すると共に、非反転側
入力端子を抵抗器53を介して接地する。そして、演算
増幅器51で反転加算された信号をローパスフィルタ5
4に供給し、ローパスフィルタ54で平滑化された信号
を出力端子55に供給する。
【0018】このように構成したことで、デジタル・ア
ナログ変換器12の正転出力が、ゲイン設定信号に基づ
いた各論理ゲート31a,31b,31cの制御で、ゲ
イン調整が行われ、同様にデジタル・アナログ変換器1
2の反転出力が、ゲイン設定信号に基づいた各論理ゲー
ト41a,41b,41cの制御で、ゲイン調整が行わ
れる。そして、それぞれのゲイン調整された出力が演算
増幅器51で反転加算され、この反転加算出力をローパ
スフィルタ54で平滑化することで、良好なアナログオ
ーディオ信号が得られる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
反転加算を行うゲイン調整装置では、出力端子55に得
られるアナログオーディオ信号に、大レベルのスパイク
ノイズが発生する不都合があった。即ち、上述した回路
でゲイン設定信号によりゲインを変更させるとき、この
ゲインが変わる瞬間にスパイクノイズが発生するが、こ
のスパイクノイズはそれぞれの出力(即ち正転出力と反
転出力)に発生し、このそれぞれの出力のスパイクノイ
ズが反転加算により2倍のレベルになり、出力されるア
ナログオーディオ信号に大レベルのスパイクノイズが発
生してしまう。
【0020】このスパイクノイズの発生状況を、図9を
参照して説明すると、デジタル・アナログ変換器12の
正転出力が図9のAに示すパルス信号であるとき、反転
出力は図9のCに示すパルス信号となる。このとき、ゲ
インの設定状態が図9のEに示すように、g1,g2,
g3‥‥と変化したとき、正転出力には図9のBに示す
下向きのスパイクノイズが発生し、反転出力には図9の
Dに示す上向きのスパイクノイズが発生する。このスパ
イクノイズは、ゲイン設定信号g1,g2,g3‥‥が
変化するタイミングで発生する。そして、それぞれの出
力を演算増幅器51で反転加算することで、演算増幅器
51の出力に図9のFに示す両ノイズを加算したスパイ
クノイズが含まれてしまう。
【0021】このようなノイズ成分が出力オーディオ信
号に重畳されると、この出力アナログオーディオ信号を
再生するときに、ゲインを変える毎に大レベルのノイズ
が出力されてしまう。
【0022】本発明はかかる点に鑑み、この種のゲイン
可変装置において、ゲイン変更時のノイズを抑えること
を目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば図1に
示すように、デジタル入力信号に対応して出力パルスの
数又は幅が変化する1ビット方式のデジタル・アナログ
変換器12の出力ゲインを変化させるデジタルゲイン可
変装置において、デジタル・アナログ変換器12の正転
出力と反転出力とのそれぞれを、論理ゲート素子31a
〜31c,41a〜41cの制御により異なる抵抗器3
3a〜33c,43a〜43cが接続された回路に選択
的に供給することでゲイン調整を行い、このゲイン調整
された信号を演算増幅器51の反転側入力端子及び非反
転側入力端子に供給して反転加算し、この反転加算され
た信号をローパスフィルタ54に供給することで、アナ
ログ出力信号を得るようにすると共に、抵抗器33a〜
33c,43a〜43cが接続された回路を、論理ゲー
ト素子31a〜31c,41a〜41cの制御により切
換えてゲイン調整量を変えるとき、正転出力が供給され
る側の回路(抵抗器33a〜33cの回路)と反転出力
が供給される側の回路(抵抗器43a〜43cの回路)
とで、切換えるタイミングを異ならしめて、切換え時に
発生するノイズがローパスフィルタ54で打ち消される
ようにしたものである。
【0024】
【作用】このようにしたことで、デジタル・アナログ変
換器12の出力の直流成分が演算増幅器21に供給され
るので、接続される抵抗器(即ち抵抗値)が変化して
も、演算増幅器21で直流成分の変動が打ち消され、ロ
ーパスフィルタ23の出力として直流成分一定のアナロ
グ信号が得られる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1を参照して
説明する。
【0026】本例においては、上述した図8に示したデ
ジタルゲイン可変装置に適用したもので、図1に示すよ
うに構成する。この図1において、図8に対応する部分
には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0027】本例においては、図1に示すように、ゲイ
ン設定信号入力端子32a,32b,32cに得られる
ゲイン設定信号を、それぞれDフリップフロップ37
a,37b,37cのD入力端に供給すると共に、Dフ
リップフロップ47a,47b,47cのD入力端にも
供給する。そして、Dフリップフロップ37a,37
b,37cのクロック入力CKに、1ビット方式のデジ
タル・アナログ変換器12の正転出力を供給する。さら
に、Dフリップフロップ47a,47b,47cのクロ
ック入力CKに、1ビット方式のデジタル・アナログ変
換器12の反転出力を供給する。
【0028】そして、Dフリップフロップ37a,37
b,37cのQ出力を、それぞれ対応した論理ゲート3
1a,31b,31cに供給する。また、Dフリップフ
ロップ47a,47b,47cのQ出力を、それぞれ対
応した論理ゲート41a,41b,41cに供給する。
従って、各Dフリップフロップ37a〜37c,47a
〜47cでは、デジタル・アナログ変換器12のパルス
出力(正転出力又は反転出力)が立ち上がるタイミング
で、供給されるゲイン設定信号がラッチされる。ここ
で、Dフリップフロップ37a〜37cに供給されるパ
ルス信号と、Dフリップフロップ47a〜47cに供給
されるパルス信号とでは、位相が逆なので、両系統のD
フリップフロップでゲイン設定信号がラッチされるタイ
ミングが逆になる。
【0029】その他の部分は、図8に示したデジタルゲ
イン可変装置と同様に構成する。
【0030】次に、この図1に示す構成のデジタルゲイ
ン可変装置でゲイン調整を行う場合の出力状態を図2を
参照して説明する。まず、デジタル・アナログ変換器1
2の正転出力が図2のAに示すパルス信号であるとき、
反転出力は図2のDに示すパルス信号となる。このと
き、端子32a〜32cに得られるゲイン設定信号が、
g1,g2,g3‥‥と随時変化するとすると、正転出
力を処理する系統のDフリップフロップ37a〜37c
では、図2のBに示すように、正転出力の立ち上がりに
同期して変化するゲイン設定信号となる。また、反転出
力を処理する系統のDフリップフロップ47a〜47c
では、図2のEに示すように、反転出力の立ち上がりに
同期して変化するゲイン設定信号となる。そして、それ
ぞれの系統の回路で、ゲイン設定信号に基づいたゲイン
調整を行うことで、ゲイン設定信号の変化時に下向きの
スパイクノイズが発生する。即ち、正転出力を処理する
系統の回路では、演算増幅器34の出力に図2のCに示
すスパイクノイズが発生し、反転出力を処理する系統の
回路では、演算増幅器44の出力に図2のFに示すスパ
イクノイズが発生する。
【0031】ここで、ラッチされた両ゲイン設定信号を
比較すると、正転出力を処理する系統に比べ、反転出力
を処理する系統では、デジタル・アナログ変換器12の
出力パルスの半周期分ゲイン設定信号が遅れる。従っ
て、両系統の回路で発生するスパイクノイズも出力パル
スの半周期分遅れ、反転加算を行う演算増幅器51の出
力に含まれるスパイクノイズ成分も、図2のGに示すよ
うに、両系統の信号がずれて加算される。そして、この
演算増幅器51の出力に含まれるスパイクノイズ成分
は、ローパスフィルタ54で平滑化されることで、図2
のHに示すように、ほぼ平坦なものになり、スパイクノ
イズ成分の出力アナログオーディオ信号への影響がほと
んどなくなる。
【0032】なお、1ビット方式のデジタル・アナログ
変換器が、PWM方式(即ちパルス幅変調方式)のもの
であるときには、変換器の出力パルスの立ち上がりタイ
ミング及び立ち下がりタイミングが変動するので、ゲイ
ン設定信号を直接変換器の出力パルスで行うことは出来
ず、別の構成とする必要がある。
【0033】図3はこの場合の回路構成例を示す図で、
図中12′は1ビットPWM方式のデジタル・アナログ
変換器を示し、このデジタル・アナログ変換器12′の
正転出力及び反転出力を、論理ゲート31a〜31c及
び41a〜41cの制御により、ゲイン調整する。この
場合、ゲイン設定信号生成回路56によりゲイン設定信
号を生成させる。このゲイン設定信号生成回路56に
は、デジタル・アナログ変換器12′から変換用クロッ
クが供給され、このクロックに同期したタイミングで変
化するゲイン設定信号が作成される。そして、生成回路
56が出力する3ビットのゲイン設定信号を、Dフリッ
プフロップ37a,37b,37cのD入力端に供給
し、このDフリップフロップ37a〜37cに供給され
るデジタル・アナログ変換器12′の正転出力によりラ
ッチされたゲイン設定信号を、論理ゲート31a〜31
cに供給する。
【0034】また、生成回路56が出力する3ビットの
ゲイン設定信号を、Dフリップフロップ48a,48
b,48cのD入力端に供給する。このDフリップフロ
ップ48a〜48cのクロック入力端には、デジタル・
アナログ変換器12′の変換用クロックがインバータゲ
ート57を介して供給される。従って、デジタル・アナ
ログ変換器12′の変換クロックの反転信号により、D
フリップフロップ48a〜48cでゲイン設定信号がラ
ッチされる。
【0035】そして、Dフリップフロップ48a〜48
cでラッチされたゲイン設定信号を、Dフリップフロッ
プ47a,47b,47cのD入力端に供給し、このD
フリップフロップ47a〜47cに供給されるデジタル
・アナログ変換器12′の反転出力によりラッチされた
ゲイン設定信号を、論理ゲート41a〜41cに供給す
る。
【0036】その他の部分は、図1に示したデジタルゲ
イン可変装置と同様に構成する。
【0037】次に、この図3に示す構成のデジタルゲイ
ン可変装置でゲイン調整を行う場合の出力状態を図4を
参照して説明する。まず、デジタル・アナログ変換器1
2′の正転出力が図4のAに示すパルス信号であると
き、反転出力は図4のBに示すパルス信号となる。ここ
で、デジタル・アナログ変換器12′はPWM方式であ
るので、出力パルスの幅が変化するもので、入力データ
の状態により、図4のA,Bに斜線を付して示す範囲内
で立ち上がり及び立ち下がりのタイミングが変動する。
このように出力パルスは変動するが、デジタル・アナロ
グ変換器12′の変換クロックは、図4のCに示すよう
に一定周期のパルスであり、このクロックに基づいたタ
イミングで図4のDに示すようにゲイン設定信号が生成
される。即ち、ゲイン設定信号がg1,g2,g3‥‥
と随時変化する場合、この変化する時点で変換器12′
の出力パルスの状態が確定している。このタイミングの
ゲイン設定信号に基づいて、正転出力を処理する系統で
ゲイン調整が行われる。
【0038】また、このゲイン設定信号が図4のEに示
すように反転されたものに基づいて、反転出力を処理す
る系統でゲイン調整が行われる。この場合にも、ゲイン
設定信号がg1,g2,g3‥‥と変化するとき、この
変化する時点で変換器12′の出力パルス(反転出力)
の状態が確定している。
【0039】このようにしてタイミング制御が行われる
ことで、出力パルスの幅が変化するPWM方式のデジタ
ル・アナログ変換器の出力も、良好にゲイン調整ができ
る。この場合、各論理ゲート31a〜31c及び41a
〜41cの制御によるゲイン調整は図1の例と同様に行
われるので、図1の例と同様に、スパイクノイズ成分の
出力アナログオーディオ信号への影響がほとんどない。
【0040】
【発明の効果】本発明のゲイン可変装置によると、論理
ゲート素子の制御で、1ビットデジタル・アナログ変換
器の出力パルスのレベル調整によるゲイン調整が行わ
れ、簡単な構成で歪率が悪化することのない良好なゲイ
ン調整が行え、ゲイン調整された良好なアナログオーデ
ィオ信号が得られると共に、このゲイン切換え時に出力
アナログオーディオ信号にノイズ成分がほとんど重畳さ
れない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】一実施例の説明に供するタイミング図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図4】他の実施例の説明に供するタイミング図であ
る。
【図5】従来のゲイン可変装置の一例を示す構成図であ
る。
【図6】従来のゲイン可変装置の一例を示す構成図であ
る。
【図7】従来のゲイン可変装置の一例を示す構成図であ
る。
【図8】本発明が適用される従来のゲイン可変装置の一
例を示す構成図である。
【図9】図8の例の説明に供するタイミング図である。
【符号の説明】
11 デジタルオーディオ信号入力端子 12 1ビット方式のデジタル・アナログ変換器 12′ 1ビットPWM方式のデジタル・アナログ変換
器 31a,31b,31c,41a,41b,41c 論
理ゲート 32a,32b,32c ゲイン設定信号入力端子 37a,37b,37c,47a,47b,47c D
フリップフロップ 51 反転加算用演算増幅器 54 ローパスフィルタ 55 アナログオーディオ信号出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03G 1/00 - 3/18 H03M 1/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル入力信号に対応して出力パルス
    の数又は幅が変化する1ビット方式のデジタル・アナロ
    グ変換器の出力ゲインを変化させるデジタルゲイン可変
    装置において、 上記デジタル・アナログ変換器の正転出力と反転出力と
    のそれぞれを、論理ゲート素子の制御により異なる抵抗
    器が接続された回路に選択的に供給することでゲイン調
    整を行い、該ゲイン調整された信号を演算増幅器の反転
    側入力端子及び非反転側入力端子に供給して反転加算
    し、該反転加算された信号をローパスフィルタに供給す
    ることで、アナログ出力信号を得るようにすると共に、 上記抵抗器が接続された回路を、上記論理ゲート素子の
    制御により切換えてゲイン調整量を変えるとき、上記正
    転出力が供給される側の回路と上記反転出力が供給され
    る側の回路とで、切換えるタイミングを異ならしめて、
    切換え時に発生するノイズが上記ローパスフィルタで打
    ち消されるようにしたことを特徴とするデジタルゲイン
    可変装置。
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