JP3134327U - マルチシート用作業機 - Google Patents

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則光 高尾
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Abstract

【課題】装置を大型化することなくマルチシートの巻き取り速度の調整を容易にすることができるマルチシート用作業機を提供する。
【解決手段】ロール状部材Rを保持するロール保持部12,13と、ロール保持部12,13に保持されたロール状部材Rをその軸まわりに回転させる回転手段とを有する本体部10を備えており、回転手段は、インバータによって作動が制御されるモータ15を備えている。モータ15がインバータによって作動されているから、作業状況や作業者の体力などに合わせて、モータ15の回転数、つまり、マルチシートSの巻き取り速度や繰り出し速度を所望の速度に簡単に調整することができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、マルチシート用作業機に関する。圃場において、地面の保温や地面に雑草が生えること等を防止するために畝にマルチシートを敷設することが行われている。かかるマルチシートは作物が収穫されると回収され、次回使用されるときまで納屋等で保管される。
本考案は、かかるマルチシートの回収敷設に使用されるマルチシート用作業機に関する。
従来より、マルチシートを回収する装置として、モータやエンジンによって駆動されるロールや軸を備えたものが開発されている(例えば、特許文献1〜4)。
かかる回収装置では、マルチシートの一端をロールに固定し、ロールを回転させることによってマルチシートを巻き取ることができるように構成されている。
また、巻き取るときに強い張力や衝撃力が加わるとマルチシートが破れるので、特許文献3、4の回収装置には、マルチシートに一定以上の張力が加わるとロールの回転を停止し、マルチシートの損傷を防止する機能も設けられている。
そして、直流電動機(直流モータ)を使用した特許文献1、2の回収装置では、マルチシートに発生する張力に応じてロール回転数が自動的に増減するから、マルチシートに衝撃が加わることを防止できる旨の記載がある。
ところで、マルチシートはしわにならないように広げてから巻き取らなければならないので、巻き取られるまえにマルチシートを広げる必要がある。現状でも、マルチシートは巻き取られる前に人手によって広げられているため、マルチシートを回収する速度は、マルチシートを広げる作業を行う作業者の体力や現場の状況に合わせて調整できることが好ましい。
しかし、従来例の回収装置はいずれもマルチシートに加わる張力に着目して巻き取り速度を調整するように構成されているにすぎず、作業者等の状況に合わせて巻き取り速度を調整する構成とはなっていない。つまり、従来例の回収装置は、シート回収作業を行う作業者の便宜を考慮されているとはいえないのである。
また、従来例の回収装置に巻き取り速度を調整する機能を設けたとしても、エンジン駆動ではその調整が困難である。直流電動機を駆動源とすれば調整は容易であるものの、回収装置自体が大型化してしまうという問題が生じる。なぜなら、直流電動機の場合、マルチシートの巻き取り開始時には非常に大きな起動電流が必要となり、かかる大きな起動電流を発生させるには非常に大型のバッテリを使用しなければならないからである。
そして、回収装置が大型化すると、圃場において回収装置を移動させることが大変であり、とくに、畝間の移動が困難になるので、回収装置を使用したことによってかえって作業者の負担が増大したり回収作業の作業効率が悪くなったりする恐れもある。
特許第3662553号 特許第3871664号 特開2005−245250号 特開2006−14717号
本考案は上記事情に鑑み、装置を大型化することなくマルチシートの巻き取り速度の調整を容易にすることができるマルチシート用作業機を提供することを目的とする。
第1考案のマルチシート用作業機は、ロール状部材を保持するロール保持部と、該ロール保持部に保持された前記ロール状部材をその軸まわりに回転させる回転手段とを有する本体部を備えており、前記回転手段は、インバータによって作動が制御されるモータを備えていることを特徴とする。
第2考案のマルチシート用作業機は、第1考案において、前記インバータが、入力単相交流100V出力三相交流200Vのものであり、前記モータが、三相交流モータであることを特徴とする。
第3考案のマルチシート用作業機は、第1または第2考案において、前記ロール保持部は、前記ロール状部材をその軸方向から挟んで保持する一対の保持部材を備えており、該一対の保持部材は、互いに接近離間可能に設けられていることを特徴とする。
第4考案のマルチシート用作業機は、第1、第2または第3考案において、前記本体部を自立した状態で移動させる移動手段を備えており、該移動手段は、前記ロール状部材の軸方向において間隔を空けて配設された一対の車輪部と、該一対の車輪部と前記本体部とを連結する連結部とからなり、各連結部は、前記一対の車輪部と前記本体部との間に設けられた連結脚を備えており、各連結部の連結脚は、前記車輪部と前記本体部とを、鉛直な軸まわりにおける相対的な回転が可能な状態と、鉛直な軸まわりにおける相対的な回転が固定された状態とを切換可能に連結するものであるであることを特徴とする。
第5考案のマルチシート用作業機は、第1、第2、第3または第4考案において、前記ロール状部材に巻き取られる前のマルチシートに接触してマルチシートのしわを伸ばすしわ伸ばし部材と、該しわ伸ばし部材と前記ロール状部材との間に設けられ、前記ロール状部材に巻き取られるマルチシートに張力を発生させる張力発生部とを備えており、前記しわ伸ばし部材は、マルチシートと接触する部分が、前記ロール状部材の軸方向に沿って略円弧状であってかつマルチシートと接触する側に向かって凸となるように形成されていることを特徴とする。
第6考案のマルチシート用作業機は、第1、第2、第3、第4または第5考案において、前記モータの作動を緊急停止させる緊急停止スイッチを備えていることを特徴とする。
第1考案によれば、モータがインバータによって作動されているから、作業状況や作業者の体力などに合わせて、モータの回転数、つまり、マルチシートを巻き取ったり繰り出したりする速度を、所望の速度に簡単に調整することができる。
第2考案によれば、三相交流モータを使用しているので安定したトルクが得られ、起動時に要求される電流が直流モータのように大きくならない。よって、電源を大型化しなくてもよくなるから、装置の大型化も防ぐことができる。しかも、入力単相交流100V出力三相交流200Vのインバータを使用するので、三相交流モータを使用しても、小型化かつ安価で連続使用できる電源装置の使用が可能できるし、家庭用商業電源を使用することもできる。
第3考案によれば、どのような幅のマルチシートであっても巻き取ることができる。また、紐などの巻き取りにも使用することができる。
第4考案によれば、一方の連結脚において車輪部と本体部との相対的な回転を固定し、他方の連結脚では車輪部と本体部とが相対的に回転可能な状態とすれば、一方の連結脚まわりに本体部を回転させることができる。すると、本体部の進行方向を180度変える場合には、装置の方向転換を容易にすることができる。また、両方の連結脚において車輪部と本体部との相対的な回転が可能な状態とすれば、本体部の進行方向を自由に変えることができる。
第5考案によれば、しわ伸ばし部材に接触させた状態で張力発生部によってマルチシートに張力を発生させれば、しわ伸ばし部材の円弧状の部分に沿ってマルチシートが伸ばされるので、ロール状部材に巻き取る前に、マルチシートしわを伸ばすことができ、きれいにマルチシートを巻き取ることができる。
第6考案によれば、作業者が危険を感じたときにモータを緊急停止できるので、安全性を確保できる。
つぎに、本考案の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態のマルチシート用作業機1の概略背面図である。図2は本実施形態のマルチシート用作業機1の概略平面図である。図3は本実施形態のマルチシート用作業機1の概略側面図である。
図1〜図3において、符号Sはマルチシートを示している。マルチシートSは、圃場の畝Uに設けられるものである。このマルチシートSは、一筋の畝Uに一枚設けられる場合もあれば、長いマルチシートS(例えば、100m以上のもの)の場合には、マルチシートSを折り曲げて、一枚のマルチシートSを複数筋の畝Uにわたって設ける場合もある(図4参照)。
本実施形態のマルチシート用作業機1は、かかる圃場の畝Uに設けられるマルチシートSの回収や敷設に適しており、複数筋の畝Uにわたって設けられるマルチシートSの回収や敷設に特に適している
図1および図2に示すように、本実施形態のマルチシート用作業機1は、本体部10と移動手段20とを備えたものであり、移動手段20によって、上述したような圃場を移動しながらマルチシートSの回収敷設を行うことができるものである。
なお、本実施形態のマルチシート用作業機1を固定設置した状態で使用してもよく、かかる場合でも、本体部10によってマルチシートSをロール状に巻き取ったりロール状に巻き取られた状態からマルチシートSを繰り出したりすれば、マルチシートSの回収敷設は可能である。そして、マルチシート用作業機1を固定設置した状態で使用するのであれば、移動手段20はとくに設けなくてもよい。
まず、本体部10を説明する。
図1および図2に示すように、本体部10は、梁状のフレーム11を備えており、この梁状のフレーム11の上面には、一対のロール保持部12,13が設けられている。この一対のロール保持部12,13は、マルチシートSを巻き取る芯となる円筒状のロール状部材Rを保持するためのものであり、一方のロール保持部12はその下端がフレーム11に固定されている。他方のロール保持部13は、フレーム11に対して着脱可能に設けられており、所定の位置でフレーム11に固定可能に設けられている。
なお、ロール保持部13は、フレーム11の軸方向における位置を変えることができるのであれば必ずしも着脱できるようになっていなくてもよい。例えば、フレーム11に対してその軸方向に沿って摺動できかつ移動を固定できる構成としてもよい。
図1および図2に示すように、前記一対のロール保持部12,13の互いに対向する面には、それぞれロール保持部材12a,13aが設けられている。この一対のロール保持部材12a,13aは、実質同一の構造を有しており、その先端同士を対向させた状態で一対のロール保持部12,13に取り付けられている。
ロール保持部12に設けられたロール保持部材12aは、先端に向かって軸径が細くなる略円錐台状に形成された先端部と、この先端部と同軸となるように設けられた棒状の後端部とを備えている。
このロール保持部材12aは、その後端部がロール保持部12に回転可能に保持されており、しかも、フレーム11の一端部に設けられた回転手段のモータ15と連結されている。そして、ロール保持部材12aは、モータ15が作動すると軸まわりに回転するように構成されている。
一方、ロール保持部13に設けられたロール保持部材13aは、実質的にロール保持部材12aと同じ構造を有している。つまり、略円錐台状の先端部と、先端部と同軸な棒状の後端部とを備えている。なお、ロール保持部材13aでは、その先端部がベアリング等を介して棒状の後端部に回転可能に取り付けられている。
このロール保持部材13aは、その後端部がネジ軸となっており、このネジ軸がロール保持部13に形成されたネット部に螺合している。そして、ロール保持部材13aの後端部にはハンドル13bが連結されている。このため、ハンドル13bをまわすと、ロール保持部材13aをロール保持部13に対して進退させることができる。換言すれば、ハンドル13bをまわすと、ロール保持部材13aがロール保持部材12aに対して進退するように構成されているのである。
以上のごとき構成であるから、一対のロール保持部材12a,13a間に筒状のロール状部材Rを配置し、ロール保持部材13aをロール保持部材12aに向けて移動させれば、一対のロール保持部材12a,13aによってロール状部材Rを挟んで保持することができる。そして、ロール状部材Rを挟んだ状態から、ロール保持部材13aをロール保持部材12aに向けてさらに移動させれば、ロール状部材Rと、ロール保持部材12aおよびロール保持部材13aの先端部との相対的な回転を固定することができる。
この状態において、回転手段のモータ15を作動させれば、ロール保持部材12aが軸まわりに回転し、保持部材12aとともにロール状部材Rを回転させることができる。
よって、ロール状部材RにマルチシートSの一端を固定しておき、モータ15を作動させれば、ロール状部材Rの周囲にマルチシートSをロール状に巻き取り、マルチシートSを回収することができる。
逆に、マルチシートSがロール状に巻き付けられているロール状部材Rであれば、巻き取る場合と逆方向にロール状部材Rを回転させれば、ロール状部材RからマルチシートSを繰り出し、マルチシートSを敷設することができる。
本実施形態のマルチシート用作業機1では、回転手段のモータ15をインバータによってその作動を制御しているので、モータ15の回転数、つまり、マルチシートSをロール状部材Rに巻き取る速度や、マルチシートSをロール状部材Rから繰り出す速度を、所望の速度に簡単に調整することができる。すると、圃場の状態やマルチシートSの状態などの作業を行う状況や、作業者の年齢、人数等などに合わせてロールの巻き取り繰り出し速度を、簡単に、そして現場の状況に合わせて最適な状態で調整できる。
また、本実施形態のマルチシート用作業機1では、回転数を容易に変更できるようにするためにモータ15に三相交流モータを使用しているのである。かかるモータ15を使用することによって、誘導電動機の最大の難点である起動時に要求される起動電流を直流モータを使用する場合に比べて低減することができる。しかも、インバータの立ち上がり特性を利用して低い周波数からモータ15を起動させているので、起動電流をさらに軽減することができる。すると、モータ15に電力を供給する電源17を大型化しなくてもよくなるから、装置の大型化も防ぐことができ、軽重量化でき、しかも、安価に製造することができる。そして、低い周波数からモータ15を起動させれば、巻き取り速度が低速度から始動するので、作業開始時における作業者の安全性も確保できる。
さらに、インバータとして、入力単相100V出力三相交流200Vのインバータを使用しているので、三相交流モータを使用しても、単相100Vの電源を使用することができる。つまり、小型化かつ安価な電源17を使用することができるから、装置が大型化することを防ぐことができる。
そして、入力単相100V出力三相交流200Vのインバータを使用すれば、家庭用商業電源を使用してモータ15を駆動することも可能となるので、納屋等の中でも巻き取り作業を行う場合には、電源17より安価な家庭用商業電源を使用することができる。なお、納屋等の中でも巻き取り作業を行う場合とは、従来のようにマルチシートSを折り畳んだ状態で回収したのち、納屋等で巻き取りを行う場合などが挙げられる。例えば、本実施形態のマルチシート用作業機1による屋外での巻き取り作業中において、雨が降ってきたときに、まだ巻き取られていない残りのマルチシートSを折り畳んだ状態で回収しておき、納屋等において残りのマルチシートSを巻き取る場合などが考えられる。
なお、モータ15の駆動停止、およびモータ15の回転速度は制御盤16およびインバータ本体の操作パネルによって調整されるが、モータ15の回転速度の調整はボリュームつまみ等のようにアナログ調整できる調整器によって行うようにしている。このため、高齢者等でも簡単にロールの巻き取り速度を調整することができる。
また、図2および図3に示すように、フレーム11には、その前方に突き出した支持アーム11aと、支持アーム11aの上方に立設された支持柱11bが、左右にそれぞれ設けられている。この左右の支持アーム11aと左右の支持柱11bの間には、それぞれ張力発生部材30のロール軸31,32が設けられている。
ロール状部材RにマルチシートSを巻き取るときには、ロール軸31,32の両方にマルチシートSが巻き掛けられており、ロール状部材Rに巻き取るマルチシートSに対してある程度の張力が加わるようにしている。すると、マルチシートSをしっかりと巻くことができるので、ロール状に巻き取られたマルチシートSの径を小さくでき、保存スペースをさらに少なくすることができる。
なお、張力発生部材30のロール軸31,32に対してマルチシートSを巻き掛ける方向は図3の方向に限られず、マルチシートSに対してある程度の張力が加わるように巻き掛けられていればよい。
なお、図7、8に示すように、ロール軸31,32よりも前方にしわ伸ばし部材35を設けてもよい。このしわ伸ばし部材35は、ロール状部材Rの軸方向に沿って設けられた棒状の部材であり、上方かつ前方に凸の円弧状に形成されている。このため、図7に示すようにしわ伸ばし部材35の上方を通過するようにマルチシートSを通せば、マルチシートSはしわ伸ばし部材35に押し付けられるように力が加わる。すると、マルチシートSに張力が発生し、しわ伸ばし部材35は上方かつ前方に凸の円弧状であるから、マルチシートSはしわ伸ばし部材35の円弧状の部分に沿って伸展する。よって、ロール状部材Rに巻き取る前に、マルチシートSのしわを伸ばすことができるから、マルチシートSきれいにロール状部材Rに巻き取ることができる。
つぎに、移動手段20について説明する。
図1および図3に示すように、前記本体部10のフレーム11の下面には、一対の連結脚21,21が設けられている。一対の連結脚21,21は、フレーム11の軸方向において間隔を空けて、言い換えれば、ロール状部材Rの軸方向において間隔を空けて配設されている。なお、一対の連結脚21,21の間隔は、畝Uの幅とほぼ同じ長さに調整されている。
この一対の連結脚21,21の下端には、マルチシート用作業機1の前後方向(図2では上下方向)に沿って延びたブラケット22がそれぞれ設けられており、ブラケット22の前端および後端に一対の車輪25,25が設けられている。
以上のごとく、移動手段20は間隔を空けて設けられた一対の連結脚21,21を有しており、しかも、各連結脚21には間隔を空けて一対の車輪25,25が設けられているので、マルチシート用作業機1は移動手段20だけで自立させておくことができるし、自立した状態で移動させることも可能である。
図1および図3に示すように、前記連結脚21は、上端がフレーム11に固定された棒状の上部脚21bと、下端がブラケット22に固定された下部脚21aとを備えている。下部脚21aは筒状の部材であってその内径が上部脚21bの外形よりも大きくなっている。そして、下部脚21aに、その上端から上部脚21bの下端部が挿入されている。つまり、上部脚21bと下部脚21aは互いに回転可能な状態で連結されている。しかも、連結脚21は、下部脚21aの上端から上部脚21bの下端部が挿入された状態において、両者を側方から挿通する連結部材21cを備えている。
このため、連結部材21cを連結脚21に挿通離脱させれば、上部脚21bと下部脚21aが相対的に回転可能な状態としたり、上部脚21bと下部脚21aの相対的な回転を固定したりすることができるのである。
上述した連結脚21が特許請求の範囲にいう連結部であり、ブラケット22と車輪25が特許請求の範囲にいう車輪部である。
つぎに、図4〜図6に基づいて、本実施形態のマルチシート用作業機1による圃場に敷設されていたマルチシートSの回収作業を説明する。
なお、以下の例では、複数筋の畝Uにわたって設けられるマルチシートSの回収作業について説明する。
また、移動手段20の動きが分かり易いように、図5および図6では、本体部10はフレーム11以外の部材は省略している。
図4に示すように、本実施形態のマルチシート用作業機1によってマルチシートSの回収作業を行う前には、あらかじめマルチシートSを畝Uの上に広げた状態にしておく。
まず、本実施形態のマルチシート用作業機1を圃場まで移動させ、その前方(図2では上方、図3では右方)を畝Uに向け、マルチシート用作業機1の進行方向と畝U1が延びている方向を一致させる。
ついで、マルチシートSの一端を、一対のロール保持部12,13に保持されたロール状部材Rに固定する。このとき、張力発生部材30のロール軸31,32にもマルチシートSを巻き掛けて、ロール状部材Rに巻き取られるマルチシートSには、若干の張力が発生するように調整する。
マルチシートSの一端がロール状部材Rに固定されると、マルチシート用作業機1を畝U1に沿って前方に移動させながら、モータ15を駆動させて、マルチシートSの巻取りを開始する。このとき、マルチシート用作業機1の前方において、張力発生部材30に供給される直前のマルチシートSを広げてしわを伸ばす作業が作業者によって行われる。
マルチシート用作業機1は人手によって押されながら移動されるので、移動速度は、圃場の状況やしわを伸ばす作業の速度によって変化する。すると、マルチシートSの巻き取り速度が速すぎたり遅すぎたりする場合があるが、巻き取り速度は制御盤16のつまみを使用して簡単かつ連続的に変化させることができるので、作業者自身が作業状況に適した巻き取り速度に容易に調整できる。
なお、マルチシートSを巻き取るときに、マルチシートSに発生する張力によってマルチシート用作業機1も前方に引っ張られるので、マルチシート用作業機1を移動させるために必要な力の一部をマルチシートSの張力に負担させることができる。すると、マルチシート用作業機1を移動させる労力を軽減させることができる。
とくに、モータ15の出力が大きい場合、例えば、モータ15の出力が200w以上あるような場合において、マルチシートSにおける巻き取られていない部分が十分長ければ、マルチシートSの張力だけでマルチシート用作業機1が移動できる状況も生じる。かかる場合には、作業者はマルチシート用作業機1の移動する力を加えなくてもよくなる。すると、作業者はマルチシート用作業機1の移動方向を調整するだけでよくなるので、作業者の負担をより一層軽減することができる。
一つの畝U1の終端までマルチシート用作業機1が移動すると、モータ15を停止して、マルチシート用作業機1の方向転換を行う。
まず、一方の連結脚21(図4、図5および図6(A)では左方の連結脚21)から、連結部材21cを取り外す。すると、左方の連結脚21は、その上部脚21bと下部脚21aとが相対的に回転可能な状態となる。言い換えれば、左方の連結脚21に設けられた車輪25と本体部10とは、鉛直な軸周りに互いに相対的な回転が可能となる。
上記状態で左方の連結脚21の車輪25が転動しないように保持しておき、他方(右方)の連結脚21の車輪25を転動させて本体部10を移動させる。すると、本体部10は左方の連結脚21の軸周りに回転移動し(図6(A))、180度回転すると、本体部10は、一対の連結脚21,21の間隔分だけ側方に移動しかつ逆向きになった状態で配設される。しかも、一対の連結脚21,21の間隔が畝Uの幅とほぼ同じであるから、上記方向転換を行うと、本体部10は、畝U1上から畝U2上に移動する。(図6(B))。
ここで、方向転換時において、本体部10は、マルチシートSにおいて隣接する畝U1,U2間に位置する部分が並んでいる方向に沿って移動するので、方向転換し畝U1から畝U2へ移動するときに、マルチシートSを切断したり、マルチシートSとマルチシート用作業機1が交差することがない。
したがって、方向転換が終了すると、本体部10のロール状部材Rに巻き取られているマルチシートSと連続しかつ畝U2上に配置されているマルチシートSが、本体部10の前方に位置するのである。
なお、方向転換時において、左方の連結脚21の車輪25を畝Uに沿って移動させながら、右方の連結脚21の車輪25を移動させれば、右方の連結脚21の車輪25が通過する位置を極力畝Uに近づけることができる。すると畝Uの外方(図5(B)および図6(A)では上方)の場所が狭くても、方向転換時を行うことができる。
方向転換が終了すると、一方の連結脚21(図6(B)では右方の連結脚21)に連結部材21cを取り付け、上部脚21bと下部脚21aとの相対的な回転を固定すし、再びモータ15を作動させる。そして、マルチシート用作業機1を、畝U2に沿って、前記畝U1に沿って移動した方向と逆方向に移動させれば、畝U2条のマルチシートSの巻き取り作業を行うことができる。
以上のごとく、本実施形態のマルチシート用作業機1によれば、複数筋の畝Uにわたって設けられるマルチシートSであっても、隣接する畝U間の移動が容易であり、かつ、マルチシートSの巻取りを行う畝Uが変わっても、ほぼ同じ状況でマルチシートSの巻き取り作業を行うことができる。
また、本実施形態のマルチシート用作業機1によって、巻き取られたマルチシートSはロール状となるし、また、張力を加えた状態で巻き取られているので、そのロール直径を小さくできる。しかも、ロール状部材Rに巻きつけられているので、ロール状のマルチシートSは、納屋などの壁に立てかけて置いたりすることができるので、保管が簡単になるしその保管場所も少なくできる。そして、廃棄予定のマルチシートSであっても、ロール状とすれば、コンパクトになり廃棄時の運搬が容易になるし、廃棄までの保管場所も少なくできるので、好適である。
そして、ロール状に巻き取られたマルチシートSは、再使用が行い易いという利点もある。かかる再使用の際には本実施形態のマルチシート用作業機1を使用できる。具体的には、ロール状のマルチシートSをマルチシート用作業機1に取り付け、マルチシート用作業機1を畝Uに沿って移動させる。同時に、モータ15を作動させてマルチシートS順次繰り出せば、畝U沿って簡単かつきれいにマルチシートSを敷設することができる。
なお、上記の例では、本実施形態のマルチシート用作業機1における本体部10が180度方向転換する場合を説明したが、両方の連結脚21において、上部脚21bと下部脚21aとが相対的に回転可能な状態とすれば、マルチシート用作業機1の進行方向を自由に変えることができる。すると、本体部10の前後方向に対して、両方の連結脚21における車輪25の回転面が傾いた状態とすれば、マルチシート用作業機1の移動方向に対して、本体部10を傾けた状態でとすることも可能である。
さらになお、マルチシートSの巻き取り速度は、制御盤16のつまみで自由に調整できるのであるが、巻き取り速度の調整が間に合わない場合には、モータ15の作動を緊急停止させる緊急停止スイッチ40を設けておけば、作業者が危険を感じたときにモータ15を緊急停止できるので、作業の安全性を確保できる。
本発明のマルチシート用作業機は、圃場に使用するマルチシートSを回収したり敷設したりする機械に適しており、また、農作業に使用する各種シートや紐等の回収や敷設にも適している。
本実施形態のマルチシート用作業機1の概略背面図である。 本実施形態のマルチシート用作業機1の概略平面図である。 本実施形態のマルチシート用作業機1の概略側面図である。 マルチシートSを敷設した圃場の概略説明図である。 本実施形態のマルチシート用作業機1の方向転換状況を概略説明図である。 本実施形態のマルチシート用作業機1の方向転換状況を概略説明図である。 しわ伸ばし部材35を設けたマルチシート用作業機1の概略側面図である。 しわ伸ばし部材35を設けたマルチシート用作業機1の概略平面図である。
符号の説明
1 マルチシート用作業機
10 本体部
12,13 ロール保持部
12a,13a ロール保持部材
13 ロール保持部
15 モータ
20 移動手段
21 連結脚
30 張力発生部
35 しわ伸ばし部材
40 緊急停止スイッチ
S マルチシート
U 畝
R ロール状部材

Claims (6)

  1. ロール状部材を保持するロール保持部と、
    該ロール保持部に保持された前記ロール状部材をその軸まわりに回転させる回転手段とを有する本体部を備えており、
    前記回転手段は、
    インバータによって作動が制御されるモータを備えている
    ことを特徴とするマルチシート用作業機。
  2. 前記インバータが、入力単相交流100V出力三相交流200Vのものであり、
    前記モータが、三相交流モータである
    ことを特徴とする請求項1記載のマルチシート用作業機。
  3. 前記ロール保持部は、前記ロール状部材をその軸方向から挟んで保持する一対の保持部材を備えており、
    該一対の保持部材は、互いに接近離間可能に設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2記載のマルチシート用作業機。
  4. 前記本体部を自立した状態で移動させる移動手段を備えており、
    該移動手段は、
    前記ロール状部材の軸方向において間隔を空けて配設された一対の車輪部と、
    該一対の車輪部と前記本体部とを連結する連結部とからなり、
    各連結部は、
    前記一対の車輪部と前記本体部との間に設けられた連結脚を備えており、
    各連結部の連結脚は、
    前記車輪部と前記本体部とを、鉛直な軸まわりにおける相対的な回転が可能な状態と、鉛直な軸まわりにおける相対的な回転が固定された状態とを切換可能に連結するものである
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載のマルチシート用作業機。
  5. 前記ロール状部材に巻き取られる前のマルチシートに接触してマルチシートのしわを伸ばすしわ伸ばし部材と、
    該しわ伸ばし部材と前記ロール状部材との間に設けられ、前記ロール状部材に巻き取られるマルチシートに張力を発生させる張力発生部とを備えており、
    前記しわ伸ばし部材は、
    マルチシートと接触する部分が、前記ロール状部材の軸方向に沿って略円弧状であってかつマルチシートと接触する側に向かって凸となるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のマルチシート用作業機。
  6. 前記モータの作動を緊急停止させる緊急停止スイッチを備えている
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のマルチシート用作業機。
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