JP3133555B2 - 半導体レーザ素子 - Google Patents

半導体レーザ素子

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JP3133555B2
JP3133555B2 JP05132816A JP13281693A JP3133555B2 JP 3133555 B2 JP3133555 B2 JP 3133555B2 JP 05132816 A JP05132816 A JP 05132816A JP 13281693 A JP13281693 A JP 13281693A JP 3133555 B2 JP3133555 B2 JP 3133555B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザ素子に関
する。
【0002】
【従来技術】従来のポリイミド埋め込みのリッジ導波路
型半導体レーザ素子は、例えば図2に示すような構造を
している。この素子は、以下のような工程で製作され
る。即ち、 1)先ず、n−GaAs基板1上にMOCVD法にて、
n−InGaPクラッド層2、InGaAs/GaAs
歪量子井戸SCH−SQW活性層3、p−InGaPク
ラッド層4、p−InGaAsコンタクト層5を順次積
層する。 2)次いで、SiO2 をマスクとして、p−InGaA
sコンタクト層5、p−InGaPクラッド層4の一部
分を硫酸系および塩酸系のエッチャントでエッチング
し、幅3〜4μmのストライプ状のリッジ11を形成す
る。 3)次いで、ポリイミド6を全面に塗布し、RIBE法
でポリイミド6をエッチングし、ストライプ状のp−I
nGaAsコンタクト層5を露出させる。 4)次いで、n−GaAs基板1の裏面を100μm程
度の厚さに研磨し両面に電極を形成した後、チップ化す
る。 5)最後に、素子分離を行いチップ化する。 このようにして製作されたポリイミド埋め込みのリッジ
導波路型半導体レーザ素子は、製造工程が簡単なため、
高歩留り、低コストで製作できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常は、素
子分離は半導体結晶のへき開性を利用し、特定の結晶面
を出すことにより原子レベルの平坦な面とし、これを共
振ミラーとする。しかしながら、上述の半導体レーザ素
子には次のような問題があった。即ち、ポリイミドはへ
き開性がないので、半導体のへき開に伴って、ちぎれて
いく感じで素子分離が行われる。従って、ポリイミドが
厚い場合には、切れにくくなり、へき開自体が困難にな
るとともに、へき開面形成の歩留りが低下する。このこ
とは、共振器面において特に問題になる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決した半導体レーザ素子を提供するもので、ストライプ
状リッジの両側を樹脂で埋め込んだリッジ導波路型半導
体レーザ素子において、樹脂は発振方向の端面部近傍を
除いて埋め込まれていることを特徴とするものである。
【0005】
【作用】上述のように、発振方向の端面部近傍を除い
て、ストライプ状リッジの両側を樹脂で埋め込むと、前
記端面部分は半導体のみからなるため、素子分離の工程
で半導体結晶をへき開したときに、原子レベルの平坦な
面が容易に得られる。
【0006】
【実施例】以下、図面に示した実施例に基づいて本発明
を詳細に説明する。図1は、本発明にかかる半導体レー
ザ素子の一実施例の部分断面斜視図である。本実施例は
以下の工程で製作した。即ち、 1)先ず、n−GaAs基板1上にMOCVD法にて、
n−InGaPクラッド層2、InGaAs/GaAs
歪量子井戸SCH−SQW活性層3、p−InGaPク
ラッド層4、p−InGaAsコンタクト層5を順次積
層する。 2)次いで、SiO2 をマスクとして、p−InGaA
sコンタクト層5、p−InGaPクラッド層4の一部
分を硫酸系および塩酸系のエッチャントでエッチング
し、チャンネル12を形成する。チャンネル12は、幅
3〜4μmのストライプ状リッジ11を残してリッジ1
1両側に形成され、長さは共振器長よりも20μm程度
短く(各共振器端面から10μm程度離す)、幅は素子
幅よりも20μm程度短くする(各素子端面から10μ
m程度離す)。 3)次いで、チャンネル12を含む全面にポリイミド6
を塗布し、RIBE法でポリイミド6をエッチングし、
チャンネル12領域以外のポリイミド6を除去する。 4)次いで、再度SiO2 をマスクとして、リッジ11
上部以外のp−InGaAsコンタクト層5を除去す
る。 5)次いで、n−GaAs基板1の裏面を100μm程
度の厚さに研磨し両面に電極を形成した後、結晶のへき
開により素子分離を行う。この際、へき開部分にはポリ
イミド6が塗布されていないので、きれいなへき開面が
容易に得られる。 なお、樹脂を端面部近傍を除いて埋め込むには、従来の
ように全面に樹脂を塗布後、除去すべき部分をRIBE
法により除去してもよい。なお、本実施例はGaAs系
について述べたが、本発明はGaAs系に限定されるも
のではないことはいうまでもない。
【0007】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
トライプ状リッジの両側を樹脂で埋め込んだリッジ導波
路型半導体レーザ素子において、樹脂は発振方向の端面
部近傍を除いて埋め込まれているため、素子分離の工程
で半導体結晶をへき開したときに、原子レベルの平坦な
面が容易に得られるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体レーザ素子の一実施例の部
分断面斜視図である。
【図2】従来の半導体レーザ素子の部分断面斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 n−GaAs基板 2 n−InGaPクラッド層 3 活性層 4 p−InGaPクラッド層 5 p−InGaAsコンタクト層 6 ポリイミド 11 リッジ 12 チャンネル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストライプ状リッジの両側を樹脂で埋め
    込んだリッジ導波路型半導体レーザ素子において、樹脂
    は発振方向の端面部近傍を除いて埋め込まれていること
    を特徴とする半導体レーザ素子。
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