JP3132968U - 水質浄化、稚魚、幼魚、幼虫育成をする護岸ロール - Google Patents

水質浄化、稚魚、幼魚、幼虫育成をする護岸ロール Download PDF

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Abstract

【課題】水辺の緑化、護岸に加え、稚魚、幼魚、幼虫の保護、水質の浄化作用を有する植生ロールを提供する。
【解決手段】芯材パイプの両端に多数の小さな孔を開けたキャップを装着してキャップに取り付けた炭素繊維人工藻のロープを芯材パイプの内側に張り、芯材パイプの外側に天然ヤシ繊維シートを巻着し、側面を貫通する複数の大きな貫通孔を穿ち、メッシュ状の繊維を装着して貫通孔を覆い、上部に天然植物繊維の網を巻いてロールを固定する。
【選択図】図1

Description

本考案は、天然ヤシ繊維ロールにより湖沼、池、河川等の水質を浄化し、稚魚、幼魚、幼虫に隠れ家を与え、護岸植生を行うことに関している。
湖沼、池、河川の環境を保全するため、コンクリートブロックに代わり、緑化と護岸工事用に植生ロールを水際部分に敷設して植生繁茂に供する方法が取られている。従来の植生ロールは合成樹脂を芯材として繊維を固く巻回したロールであり、植生繁茂のため種子をロール内に包含させた製品も供給されている。
稚魚、幼魚、幼虫等は水際で成長することが多く、捕食成魚や鳥獣から保護する必要があるが、従来の植生ロールは稚魚、幼魚、幼虫に安住の地を提供していない。また、水質浄化に植生ロールを利用することを考慮していない。
考案が解決しようとする問題
湖沼、池、河川の水質汚染は社会問題となっている。城址のお濠、都市公園池、ため池などでは生活排水の流入などにより水質が悪化し、対策が必要となっている。水辺の緑化と護岸のため植生ロールが使用されているが、これからは、水辺の緑化、護岸に加え、稚魚、幼魚、幼虫の保護、水質の浄化作用を有する植生ロールが要求されている。
課題を解決するための手段
上記課題を解決するために、本考案では、植生ロールに天然ヤシ繊維を使用している。
天然ヤシ繊維シートをロール状にして固定するために、芯材に合成樹脂製パイプを使用する。金網をロール状に巻いて使用することもできる。
芯材パイプの両端にキャップを装着する。キャップには稚魚、幼魚、幼虫が通過する多数の小さな孔と炭素繊維人工藻のロープの端末を固定する孔を中央に開けてある。芯材パイプの内部に炭素繊維人工藻のロープを張ると、炭素繊維の高い生物親和性により活発な生物膜を形成し、その微生物の働きで汚染物質を補修、分解し、炭素繊維から発せられるという音波は、微生物を活性化し、プランクトン、魚類を呼び寄せ、産卵や稚魚の養育環境機能を発揮する。このように、芯材パイプ内の水質を浄化することで、稚魚、幼魚、幼虫に最適の環境を提供することができる。
炭素繊維人工藻ロープの端末を固定するため、合成樹脂キャップの替わりに固定具を芯材パイプの両端に装着し、その上にメッシュ繊維や金網を張る方法もある。
芯材パイプの外側に天然ヤシ繊維シートを巻着し、植生ロールとして使用する。巻着した天然ヤシ繊維ロールと芯材パイプの側面に複数の大きな貫通孔を穿ち稚魚、幼魚、幼虫が芯材パイプ内に出入りできるようにする。成魚が芯材パイプ内に侵入しないように、メッシュ状の繊維或いは金網を芯材パイプに複数回巻きつける天然ヤシ繊維シートの巻きの重なった間に挟んで貫通孔をメッシュで覆う。
芯材パイプに天然ヤシ繊維シートを巻いてロール状にした形状を保つため、天然ヤシ繊維シートの上に網を巻いて固定する。網は天然植生繊維が植生と環境保全に適している。
考案の効果
本考案の効果は下記の通りである。
[イ]水際の緑化に役立つ。
[ロ]水質を浄化する。
[ハ]稚魚、幼魚、幼虫を成魚や鳥獣の捕食から守る。
[ニ]炭素繊維が微生物を活性化し、プランクトン魚類を呼び寄せ、産卵や稚魚の養育環境機能を発揮する。
[ホ]軽量であり、敷設が容易である。
以下、本考案の実施の形態について説明する。
図1は本考案の水質浄化、稚魚、幼魚、幼虫育成をする護岸植生ロールの一部を切欠した斜視図である。
網状合成樹脂製パイプを芯材パイプ(1)とし、その上に天然ヤシ繊維シート(2)をロール状に三重に巻いている。天然ヤシ繊維シート(2)の上に天然植物繊維製の網(3)を巻いて護岸植生ロールを固定している。
芯材パイプ(1)の両端にキャップ(4)が装着され、キャップ(4)には稚魚、幼魚、幼虫を通過させるため多数の小さな孔(5)とロープ固定用孔(6)が開けてある。
芯材パイプ(1)の内部に、本考案の特徴の一つである炭素繊維人工藻の百足式ロープ(7)を両端のキャップ(4)に取り付けて張っている。
巻着した天然ヤシ繊維シート(2)と芯材パイプ(1)の側面に複数の大きな貫通孔(8)を穿ち、メッシュ状の繊維(8)を天然ヤシ繊維シート(2)の巻きの重なった間に挟んで貫通孔(8)をメッシュ状の繊維(9)で覆っている(図2参照)
芯材パイプ(1)には金網及び合成樹脂メッシュをロールに巻いて使用することもできる。
炭素繊維ロープ固定用孔(6)を設けたキャップ(4)にネットを張って使用することもできる。ネットの素材は繊維製、金網、合成樹脂成型品等が考えられる。
キャップの替わりに固定具を芯材パイプ(1)の両端に装着し、その上にメッシュ(5)を張る方法もある。
貫通孔(8)を覆うメッシュ状の繊維(9)も素材は繊維製、金網、合成樹脂成型品等が考えられる。
天然ヤシ繊維シート(2)の上に巻く天然植物繊維製の網(3)は、金網や合成繊維ネットを使用することもできる。
炭素繊維人工藻の形状は固定したものでなく、使用場所に合わせて選択することができる。
キャップ(4)を他の芯材パイプ(1)と接続可能な形状とすることもできる。
湖沼、池、河川等において護岸工事を行う際に環境保全の植生ができ、更に、水質を浄化し、稚魚、幼魚、幼虫に隠れ家を与える。設置場所は、お濠、人工池、ため池、海岸等植生や水質浄化を行う場所に使用できる。
本考案の水質浄化、稚魚、幼魚、幼虫育成をする護岸植生ロールの一部を切欠した斜視図である。 図1のA−A’線に沿った断面図である。 本考案の水質浄化、稚魚、幼魚、幼虫育成をする護岸植生ロールの使用例である。
符号の説明
1 芯材パイプ
2 天然ヤシ繊維シート
3 網
4 キャップ
5 小さな孔
6 ロープ固定用孔
7 炭素繊維人工藻のロープ
8 貫通孔
9 メッシュ状の繊維

Claims (1)

  1. 湖沼、池、河川等の水質を浄化し、稚魚、幼魚、幼虫に隠れ家を与え護岸、植生を行うことを目的とした天然ヤシ繊維ロールであって、芯材パイプの両端に稚魚、幼魚、幼虫が通過する多数の小さな孔を開けたキャップを装着してキャップに取り付けた炭素繊維人工藻のロープを芯材パイプの内部に張り、芯材パイプの外側に天然ヤシ繊維シートを巻着し、巻着した天然ヤシ繊維シートと芯材パイプの側面を貫通する複数の大きな貫通孔を穿ち、天然ヤシ繊維シートをロールに巻いた間にメッシュ状の繊維を挟んで貫通孔を覆い、上部に天然植物繊維の網を巻いてロールを固定したことを特徴とする水質浄化、稚魚、幼魚、幼虫育成をする護岸植生ロール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012112217A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co Ltd 濾過材収納体を備えた石詰め構造物及び鋼製枠堰堤

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