JP3131843B2 - 液晶表示パネル用電極基板 - Google Patents

液晶表示パネル用電極基板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板の少なくとも片面
に透明電極を設けた液晶表示パネル用電極基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から液晶表示パネル(LCD)の主
流をなしてきているTN(Twisted Nemat
ic)モードは、表示内容が複雑になる(大容量化)ほ
ど、すなわち走査側電極の数が増加するにつれて、コン
トラストの低下、視野角度の減少が生ずるという欠点が
ある。これを改良した1つがSTN(Super Tw
isted Nematic)モードであり、液晶分子
の配向状態をTNモードの90゜のねじれよりも大幅に
増やし、180〜240゜の範囲内としたものである。
もう1つが、アクティブマトリックスであり、これは各
画素に薄膜のダイオードやトランジスタを設けるもので
ある。製造コスト面では、STNモードが有利である。
【0003】STN−LCDは、液晶の複屈折を用いた
干渉現象による色変化効果を表示に用いていることか
ら、LCDの表示が必然的に着色する。ブルーモード、
イエローモードといわれるものである。ところが表示の
コントラストの面などから、ディスプレイとしては白/
黒表示の要求が高く、STN−LCDがOA機器分野を
はじめとして広く普及していくためにはこの着色問題の
解決が必要である。このSTN−LCDの着色の解消に
当っていくつかの方式が提案されたが、その中でD・S
TN(DST,Double Layered Sup
er Twisted Nematic)が実用化され
ている。
【0004】D・STN−LCDはSTN−LCDを2
層に重ね合わせた構造となっている。1層目は通常のS
TN−LCDと同じものであり、2層目は1層目の複屈
折効果で生じるその光の位相差を補償する補償用STN
−LCDである。この補償効果により、色の変化の少な
い高品位なペーパーホワイト色調(白黒表示化)を実現
している。しかし、LCDを2枚使うために表示部が厚
くなり、さらにコスト高になる欠点があった。
【0005】そこでかかる欠点を解決するため、補償用
STN−LCDの代わりにSTN−LCDと同じリター
デーション値を有する位相差フィルム、例えば一軸延伸
配向させたポリカーボネートフィルム等を貼り合わすこ
とにより、D・STN−LCDとほとんど遜色のない白
黒表示液晶パネルが可能となった。しかし、液晶パネル
の製造工程で位相差フィルム、更に偏光フィルムを貼り
合わせるのは光軸を合わせることも含めてうまく積層す
ることが難しく、歩留り、コスト等、製造工程上の問題
があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に鑑みなされたもので、STN型白黒表示液晶パネルの
より一層の軽量化をはかると共に、位相差フィルム、偏
光フィルムを位置合わせして貼り合わせる工程を省略し
て、該液晶パネルの製造工程の簡略化、歩留り向上、コ
ストダウンをはかることの可能な液晶表示パネル用電極
基板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、リターデーシ
ョン値が30nm以下の保護フィルムG、偏光フィルム
A、位相差フィルムB、リターデーション値が30nm
以下の支持フィルムD、および透明導電膜Cが、順次、
積層されてなる、偏光フィルム、位相差フィルム、支持
フィルム、透明電極を一体型にした液晶表示パネル用電
極基板を提供するものである。
【0008】以下本発明を詳細に説明する。本発明に用
いられる偏光フィルムAとしては、ポリビニルアルコー
ル系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール
系フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フ
ィルム、セルロース系フィルムの如き親水性高分子系フ
ィルムに沃素および/または二色性有機染料を吸着配向
せしめてなる沃素および/または二色性有機染料系偏光
フィルム、ポリビニルアルコール系フィルムを脱水処理
してポリエンを形成して配向せしめてなるポリエン系偏
光フィルム、ポリ塩化ビニルフィルムを脱塩酸処理して
ポリエンを形成して配向せしめてなるポリエン系偏光フ
ィルムなどが挙げられ、これらは通常10〜80μmの
厚みを有するものが使用される。
【0009】また、偏光フィルムAとしては、疎水性ポ
リマーにあらかじめ二色性有機染料を配合した後、公知
の方法によりフィルム状に成形し、少なくとも一方向に
延伸し、さらに熱固定して製造したフィルムも使用でき
る。該疎水性ポリマーとしては、100℃以下の温度、
相対湿度80%の条件で収縮、膨潤等の変化を起こさな
い素材であれば良く、具体的にはポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト等のポリエステル系樹脂:ナイロン−6、ナイロン−
66、ナイロン−12等のポリアミド系樹脂:ポリ塩化
ビニル:ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂:ポ
リエーテル系樹脂:ポリサルフォン系樹脂等であり、特
に好ましくはポリエチレンテレフタート、ナイロン−
6、ナイロン−66、ナイロン−12である。
【0010】該二色性有機染料は、分子構造上二色性を
有するものであって、特に耐熱性、耐光性を有するもの
が好ましい。
【0011】この様な偏光フィルムAの製造は、上記疎
水性ポリマーに二色性有機染料をヘンシェルミキサー、
ブレンダー等を用いて配合し、その後、通常公知のTダ
イ押出法、インフレーション法、溶液流延法等の方法で
フィルム状に成形した後延伸工程に供給される。延伸工
程は、樹脂のガラス転移点以上融点以下の適当な温度で
一方向にできるだけ高倍率に延伸して表面積を増加させ
ると同時に厚みを減少させる。この場合、延伸方向は特
に一方向に限定されるものではなく、必要に応じ延伸方
向の直角方向に低倍率延伸し、フィルムの機械的強度を
向上させることもできる。
【0012】又、上記疎水性ポリマーに本発明の目的を
阻害しない範囲内で他種ポリマーをブレンドしても良い
し、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、核生
成剤、表面突起形成剤等の無機又は有機添加剤を添加し
ても良い。これらの偏光フィルムAの厚みは、20μm
〜200μmが望ましい。
【0013】本発明の液晶表示パネル用電極基板は、
らに、前記偏光フィルムAの位相差フィルムBとは反対
または両面に、リターデーション値が30nm以下の
非旋光性フィルムを保護フィルムとして積層したもの
である。位相差フィルムを積層する面と反対面に保護フ
ィルムを積層することが、本発明の偏光フィルムの信頼
を優れたものにする。
【0014】上記保護フィルムとして使用できるリター
デーション値が30nm以下の非旋光性フィルムとして
は、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルフォン、ポリエ
ーテルサルフォン、ポリアリルサルフォン等のポリサル
フォン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルローストリ
アセテート等のアセテート系樹脂またはポリアリレート
系樹脂のフィルムで厚さが10〜500μmのものが挙
げられる。
【0015】本発明に用いられる位相差フィルムBは、
複屈折性を有する透明な高分子フィルムで、そのリター
デーション値がSTN−LCDのそれとほぼ同じ値(Δ
n・dが、30〜1,000nm好ましくは100〜8
00nm)を有するように制御されたもの、例えばビニ
ロン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリ
スチレン、ナイロン、酢酸ブチルセルロース、セロハン
等の樹脂を一軸延伸配向させてできたフィルムであり、
厚さは50〜200μmである。位相差フィルムBは、
必要に応じて、上記フィルムのリターデーション値の異
なったものを2層以上積層した形態で使用することもで
きる。
【0016】本発明に用いられる透明導電膜Cとして
は、不純物としてスズ、テルル、カドミウム、モリブデ
ン、タングステン、フッ素等を添加した酸化インジウ
ム、不純物としてアンチモンを添加した酸化スズ、酸化
スズおよび酸化カドミウムよりなる酸化物等の金属酸化
物薄膜層が挙げられる。なかでも、透明性および導電性
の点で不純物としてスズを添加した酸化インジウム(I
TO)の薄膜層が好ましく用いられる。
【0017】該金属酸化物薄膜層の膜厚は、十分な導電
性を得るためには、100Å以上であることが好まし
く、より好ましくは150Å以上である。また、十分に
透明性の高い膜を得るためには、1,500Å以下であ
ることが好ましく、1,000Å以下がより好ましい。
【0018】また、透明導電膜Cのパターンの精細化等
の要求に対応するためには低抵抗にする必要があり、こ
の様な場合は金属薄膜層からなる透明導電膜を用いるこ
とができる。金属薄膜層は、金、銀、銅よりなる群から
選ばれた少なくとも1種の金属を含むことが透明性、導
電性の点から好ましい。
【0019】金属薄膜としては、例えば、金薄膜、銀薄
膜、銅薄膜、金銀合金薄膜、金銅合金薄膜、金銀銅合金
薄膜、銀銅合金薄膜およびこれらにさらにアルミニウ
ム、ニッケル、パラジウム、白金、インジウム、スズ、
亜鉛などを添加した合金薄膜が挙げられる。特に、銅を
1〜30重量%含む銀、または金を3〜30重量%含む
銀が、金属薄膜の透明性、導電性、熱や光に対する安定
性に優れ好ましく用いられる。
【0020】金属薄膜層の厚さは、導電性および透明性
の点から50〜300Åが好ましく、特に70〜200
Åが好ましい。
【0021】また、金属薄膜層としては、金、銀、銅よ
りなる群から選ばれた少なくとも1種の金属を含む層C
1と、チタン、ジルコニウム、インジウム、ケイ素、炭
素、コバルト、ニッケルからなる群から選ばれた少なく
とも1種の金属を含む層C2とからなり、かつ後者の層
C2が前者の層C1の上側または両側に接して設けられ
た構成であると、熱や光に対する安定性が向上する場合
が多い。後者の層C2は、わずかに酸化されていてもよ
い。
【0022】また、かかる膜構成をとる場合、前者の層
C1の膜厚は、導電性および透明性の点から50〜30
0Åが好ましく、特に70〜200Åが好ましい。一
方、後者の層C2の膜厚は、熱や光に対する安定性の向
上効果および透明性の点から3〜100Åが好ましく、
特に5〜50Åが好ましい。
【0023】金属薄膜層の片面または両面に、さらに透
明高屈折率薄膜層を設けてもよい。透明高屈折率薄膜層
としては、チタン、インジウム、亜鉛、スズ、イットリ
ウム、エルビウム、ジルコニウム、セリウム、タンタル
およびハフニウムから選ばれた1種以上の金属の酸化物
または硫化亜鉛などを挙げることができる。
【0024】前記金属酸化物薄膜層または前記金属薄膜
層は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ
リング法などの物理的製膜法や化学メッキ法などの化学
的製膜法およびそれらの組合わせの方法のいずれでも形
成可能であるが、形成薄膜の均一性、膜形成速度および
製造の容易性の点から物理的製膜法が適している。ま
た、透明高屈折率薄膜層は、前記の物理的製膜法や塗工
法などによって形成することができる。
【0025】本発明において、支持フィルムDを用いる
ことで、液晶表示パネル用電極基板の製造工程でのハン
ドリングが容易になるほか、液晶表示パネル用電極基板
の製造工程の自由度が増す。支持フィルムDを用いた作
製方法としては、例えば、保護フィルムG、偏光フィル
ムA、位相差フィルムBおよび支持フィルムDを積層し
た後、支持フィルムD上に透明導電膜Cを形成しても良
いし、保護フィルムG上に、偏光フィルムAおよび位相
差フィルムBを積層したものと、支持フィルムD上に透
明導電膜Cを積層したものを別々に作製した後、位相差
フィルムB面と支持フィルムD面を貼り合わせても良
い。後者の方法は、偏光フィルムAが透明導電膜Cの製
造工程時の雰囲気(真空、熱等)にさらされることがな
いので、偏光フィルムAが同雰囲気で品質変化する心配
がある場合には好ましい方法である。
【0026】かかる支持フィルムDとしては、リターデ
ーション値30nm以下の非旋光性フィルム、例えばポ
リカーボネート系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテル
サルフォン、ポリアリルサルフォン等のポリサルフォン
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂またはポリアリレート系
樹脂などの厚さが10〜500μmのものが挙げられ
る。
【0027】本発明において、支持フィルムDの少なく
とも透明導電膜Cの形成される側の面上に保護層Eを積
層すると、液晶表示パネルの信頼性が向上し好ましい。
【0028】保護層Eとしては、例えばポリアクリロニ
トリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン
ビニルアルコール系共重合体、ハロゲン化ビニリデン系
樹脂、フェノキシ系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系
樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン系
樹脂またはこれらに多官能性化合物を架橋反応させた樹
脂、あるいはこれらを混合あるいは共重合させた樹脂、
さらにエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等
をベースにした紫外線硬化樹脂を、1層または2層以上
積層したものが挙げられる。
【0029】保護層Eとしては、さらに、有機ケイ素化
合物等の有機金属化合物の加水分解により生成された重
合体層、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム等
の金属酸化物薄膜層、チッ化アルミニウム、チッ化チタ
ン等の金属チッ化物薄膜層、フッ化マグネシウム等の金
属フッ化物薄膜層の1層または2層以上を積層したも
の、あるいはこれらの層と前記樹脂層を積層したものが
挙げられる。
【0030】かかる保護層Eの厚みは、5〜100μm
とすることが好ましい。前記保護層Eを積層するのに先
立って、位相差フィルムB上または支持フィルムD上に
密着性向上のためアンカーコート層を設けても良い。該
アンカーコート層は、例えば水性媒体に溶解または分散
したアンカー剤を用いて形成することができる。
【0031】かかるアンカー剤としては、各種の水溶性
樹脂(水溶性ポリエステル樹脂、水溶性ポリアミド樹
脂、水溶性ポリウレタン樹脂など)や水分散性樹脂〔エ
チレン−酢酸ビニル系エマルジョン、(メタ)アクリル
系エマルジョンなど〕が挙げられるが、親水基を有する
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂
またはイオン高分子錯体を用いることが特に好ましい。
親水基としては、スルホン酸金属塩基、カルボキシル
基、アルキル基置換三級窒素およびアルキレン基置換三
級窒素よりなる群から選ばれた少なくとも1種の親水基
が挙げられる。
【0032】前記アンカー剤は、水、さらには必要に応
じ水溶性有機溶剤、界面活性剤、塩基性中和剤等を含有
する水溶性媒体中に溶解ないし微小な粒子状に分散した
状態で支持フィルムD上にコーティングされる。
【0033】本発明において、保護フィルムGの、偏光
フィルムAが積層された側と反対側に、さらに保護層F
を必要に応じてアンカーコート層を介して積層すること
により、液晶表示パネルの信頼性をなお一層向上させる
ことができる。該保護層Fを構成する材料は、保護層E
を構成する材料の中から選ぶことができる。該保護層F
は保護層Eと同一であっても異なっていても良い。ま
た、必要に応じて該保護層Fに紫外線吸収剤等を含有さ
せることもできる。
【0034】本発明の液晶表示パネル用電極基板は、先
に1例を紹介したように、最終的に本発明の構成になっ
ていれば良く、各フィルム、各層の積層順序は特に限定
されない。また、各フィルム間、各層間、各フィルム−
層間には、公知の粘着剤層、接着剤層等を入れても良
い。接着剤としては、熱硬化性、光硬化性、感熱性、感
圧性等のものを適宜選択して使用することができる。
【0035】
【実施例】以下本発明を実施例によってさらに詳細に説
明する。実施例中、部および%は、特に断らない限り重
量基準である。 実施例1 厚さ80μm、リターデーション値7nmのポリカーボ
ネートフィルム上に、水/アルコール(50/50重量
比)を溶剤成分とするイオン高分子錯体(東洋曹達工業
株式会社製、トヨバイン210K)からなる溶液(樹脂
濃度5%、pH10.2)を0.2mmφのワイヤーラ
ウンドドクターを使用して塗布し、90℃で約5分間乾
燥させて、厚さ0.5μmのアンカーコート層を形成し
た。 このアンカーコート層上に、下記組成の樹脂溶液
(第1液)をギャップ85μmに塗布したのち、70〜
110℃で10分間乾燥させて、厚さ約10μmの保護
層1を形成した。
【0036】次に、保護層1の上に下記組成の樹脂溶液
(第2液)をアプリケーターを使用してギャップ35μ
mで塗布し、80℃で4分間乾燥させた後、130℃で
20分間加熱架橋させて厚さ約10μmの保護層2を形
成することにより、複合基板を作製した。該複合基板
の、アンカーコート層、保護層1および保護層2を積層
しない面を以後無塗工面と称する。なお、該複合基板は
2枚作製した。1枚を複合基板1、もう一枚を複合基板
2と称する。
【0037】第1液組成エチレン/ビニルアルコール共
重合体(モル比=32/68、株式会社クラレ 製、F101) 20部 水 48部 ノルマルプロピルアルコール 32部 メチロール化メラミン(住友化学工業株式会社製、スミテックM−3)4部
【0038】第2液組成 フェノキシエーテル樹脂(ユニオン・カーバイド社製) 40部 メチルエチルケトン 40部 セロソルブアセテート 20部 トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロンとのアダクト体の75% 溶液(日本ポリウレタン株式会社製、コロネートL) 40部
【0039】次に、ヨウ素を偏光素子として含有した一
軸延伸ポリビニルアルコールフィルム上に前記複合基板
1の無塗装工面側を向け、接着剤を介して貼り合わせて
厚さ150μmの偏光フィルムを得た。また、位相差フ
ィルムとして、ポリカーボネート樹脂を一軸延伸配向し
て、リターデーション値を800nmに制御したものを
用意した。位相差フィルムの厚さは50μmである。前
記偏光フィルムのポリビニルアルコール面側に、前記位
相差フィルムを両フィルムの光軸の向きを調整しつつ接
着剤を介して貼り合わせた。さらに、位相差フィルム上
に、支持フィルムとして前記複合基板2を無塗工面側を
位相差フィルム側に向け接着剤を介して貼り合わせた。
【0040】しかる後、スパッタリング装置内の基板保
持台にセットして、真空槽を1×10-5Torr以下に
排気後、Ar−O2 混合ガス(O2 25%)を導入し圧
力を4×10-3Torrに調整した後、In−Sn合金
ターゲット(Sn5%)を用い、反応性スパッタリング
法により複合基板2面上に膜厚900ÅのITO膜を形
成した。
【0041】以上のようにして得られた偏光フィルム、
位相差フィルム、支持フィルムおよび透明電極を一体型
にした液晶表示パネル用電極基板の透明導電膜のパター
ニングを行ない電極部を作製した。これに対向する下部
電極基板には、位相差フィルムがない以外は全く同様に
して作製した液晶表示パネル用電極基板の透明導電膜を
同様にパターニングを行ない電極部を作製したものを用
いた。
【0042】この両電極基板の電極部上部にポリイミド
系の配向膜を形成し、液晶の配向を制御するためにラビ
ング処理を行なった。なお、ラビング処理は上下電極基
板間で液晶が240゜ねじれるようにし、なおかつ偏光
フィルムと位相差フィルムの光軸の向きを考慮して両電
極基板のラビング方向を決めた。ラビング処理を終えた
電極基板の一方の電極側にエポキシ系樹脂接着剤をスク
リーン印刷し、もう一方の電極側に平均粒径5μmのポ
リマービーズをスペーサーとして散布し、両電極基板を
重ねて加熱することにより、接着剤を硬化せしめて、セ
ルを組み立てた。
【0043】次に、真空注入法により、あらかじめ設け
ておいた液晶注入口より、5μmで240゜のらせんピ
ッチをもつようにカイラル剤を添加したネマティック型
液晶を注入した後、液晶注入口を接着剤で封止して、S
TN型白黒表示液晶パネルを作製した。
【0044】得られたSTN型白黒表示液晶パネルの表
示品質は良好であった。また、従来のガラス基板を用い
た液晶表示パネルと比較して軽量かつ薄型であり耐衝撃
性にも優れている。
【0045】
【発明の効果】本発明は、保護フィルム、偏光フィル
ム、位相差フィルム、支持フィルムおよび透明電極を一
体型にした液晶表示パネル用電極基板であり、STN型
白黒表示液晶パネルをより一層軽量化することができる
とともに、位相差フィルム、偏光フィルムを位置合わせ
して貼り合わせる工程を省略することができ、該液晶パ
ネルの製造工程の簡略化、歩留り向上、コストダウンを
はかることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−66518(JP,A) 特開 平2−262616(JP,A) 特開 平3−12632(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リターデーション値が30nm以下の保
    護フィルムG、偏光フィルムA、位相差フィルムB、リ
    ターデーション値が30nm以下の支持フィルムD、お
    よび透明導電膜Cが、順次、積層されてなる液晶表示パ
    ネル用電極基板。
  2. 【請求項2】 透明導電膜Cが保護層Eを介して設けら
    れた請求項1記載の液晶表示パネル用電極基板。
  3. 【請求項3】 上記リターデーション値が30nm以下
    の保護フィルムGの、偏光フィルムAが積層された
    反対側に、さらに保護層F積層されている請求項1ま
    たは2記載の液晶表示パネル用電極基板。
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