JP2003228047A - 液晶表示装置および光学積層体 - Google Patents

液晶表示装置および光学積層体

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JP2003228047A
JP2003228047A JP2002025572A JP2002025572A JP2003228047A JP 2003228047 A JP2003228047 A JP 2003228047A JP 2002025572 A JP2002025572 A JP 2002025572A JP 2002025572 A JP2002025572 A JP 2002025572A JP 2003228047 A JP2003228047 A JP 2003228047A
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JP2002025572A
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Takamitsu Fujii
隆満 藤井
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色表示に優れ、軽量であるとともに可撓性を
具え破損しにくい液晶表示装置を提供すること。 【解決手段】 2枚の電極を有する基板に挟まれた液晶
セル層を有する液晶表示装置において、前記2枚の基板
のうち、少なくとも表示面側の基板がプラスチック基板
で構成されており、その固有複屈折(Δn)と厚み
(d)との積(Δnd)が0以上10nm以下である液
晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極を有する基板
に挟まれた液晶層を有する液晶表示装置において、2枚
の基板のうち、少なくとも表示面側がプラスチック基板
で構成されることを特徴とする液晶表示装置およびそれ
に用いる光学積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラスは、液晶表示装置の基板に要求さ
れる透明性、光学等方性、ガスバリア性、耐薬品性、耐
熱性、平滑性、寸法安定性等を満足する優れた材料であ
り、反射型液晶装置の液晶を挟持する基板として用いら
れている。しかし、柔軟性に欠けること、衝撃に弱いこ
とから、例えば電子手帳、ノート型パソコン等の携帯用
端末のディスプレーに用いられることが少なく、ガラス
基板の代替としてプラスチック基板を用いることが特開
平7−13176号、特開平10−142588号等で
検討されていた。これらプラスチック基板には屈折異方
性が存在し、液晶表示装置として用いた場合、色再現が
充分ではなかったり、性能の経時安定性が充分でなかっ
たり、視野角、映り込み等の問題があり改善が求められ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
携帯用として用いられる反射型液晶表示装置において、
色表示に優れ、軽量であるとともに可撓性を具え破損し
にくい液晶表示装置を提供することである。さらに本発
明の別の目的は、上記の目的を達成するための表示側の
プラスチック基板を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)から(16)の液晶表示装置、および(17)、
(18)の光学積層体によって達成された。 (1) 2枚の電極を有する基板に挟まれた液晶セル層
を有する液晶表示装置において、前記2枚の基板のう
ち、少なくとも表示面側の基板がプラスチック基板で構
成されており、その固有複屈折(Δn)と厚み(d)と
の積(Δnd)が0以上10nm以下であることを特徴
とする液晶表示装置。 (2) 前記プラスチック基板に偏光板が貼り合わされ
ていることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置。 (3) 前記プラスチック基板に円偏光板が貼り合わさ
れていることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装
置。 (4) 前記円偏光板がλ/4板を含むことを特徴とす
る(3)に記載の液晶表示装置。 (5) λ/4板が波長450nmで測定したレターデ
ーション値(Re450)が60乃至135nmであ
り、波長590nmで測定したレターデーション値(R
e590)が100乃至170nmであり、Re590
−Re450≧2nmの関係を満足することを特徴とす
る(4)に記載の液晶表示装置。 (6) 表示面側の前記プラスチック基板上の電極が透
明電極であることを特徴とする(1)から(5)いずれ
か1項に記載の液晶表示装置。 (7) 表示面側の前記プラスチック基板上にガスバリ
ア層を有することを特徴とする(1)から(6)いずれ
か1項に記載の液晶表示装置。 (8) 表示面側の前記プラスチック基板上にカラーフ
ィルター層を有することを特徴とする(1)から(7)
いずれか1項に記載の液晶表示装置。 (9) 表示面とは反対側の基板上にカラーフィルター
層を有することを特徴とする(1)から(9)いずれか
1項に記載の液晶表示装置。 (10) 前記カラーフィルター層が駆動回路上にある
ことを特徴とする(9)に記載の液晶表示装置。 (11) 表示面側の最表層が反射防止および/または
防眩処理が施されていることを特徴とする(1)から
(10)いずれか1項に記載の液晶表示装置。 (12) 前記カラーフィルター層が偏光板と透明電極
の間に設置されていることを特徴とする(8)に記載の
液晶表示装置。 (13) ガスバリア層が円偏光板もしくはカラーフィ
ルターよりも液晶セル側にあることを特徴とする(7)
に記載の液晶表示装置。 (14) 表示面側の前記プラスチック基板上に透明電
極、ガスバリア層、カラーフィルター層、および、反射
防止および/または防眩層を設置したことを特徴とする
(1)から(5)いずれか1項に記載の液晶表示装置。 (15) 液晶セルより表示面側の全ての層の厚みが
0.1mm以上1.0mm以下であることを特徴とする
(14)に記載の液晶表示装置。 (16) 反対側の電極が反射電極であることを特徴と
する(1)から(15)に記載の反射型の液晶表示装
置。 (17) プラスチック基板上に、少なくともカラーフ
ィルター層を有する光学積層体。 (18) 更に、電極、ガスバリア層、反射及び/また
は防眩層、および/または偏光素子を有する(17)に
記載の光学積層体。
【0005】
【発明の実施の形態】[液晶表示装置]本発明に用いら
れる液晶表示装置のモードは特に限定されないが、TN
(twisted nematic )型、VA(Ve
rtical Alingment)型、 HAN(H
ybrid Aliged Nematic)型、ST
N(Supper Twisted Nematic)
型、 または、GH(Guest Host)型である
ことが好ましい。また、透過型液晶表示装置、反透過型
液晶表示装置、反射型液晶表示装置などのいずれの型に
も限定されないが、反射型液晶表示装置であることが好
ましい。
【0006】TN型液晶セルのツイスト角は、40乃至
100゜であることが好ましく、50乃至90゜である
ことがさらに好ましく、60乃至80゜であることが最
も好ましい。液晶層の屈折率異方性(Δn)と液晶層の
厚み(d)との積(Δnd)の値は、0.1乃至0.5
μmであることが好ましく、0.2乃至0.4μmであ
ることがさらに好ましい。TN型液晶セルは、駆動回路
がない単純マトリックス方式、および駆動回路があるア
クティブマトリックス方式で使用できる。駆動回路のあ
るアクティブマトリックス方式の方がより好ましい。
【0007】STN型液晶セルのツイスト角は、180
乃至360゜であることが好ましく、220乃至270
゜であることがさらに好ましい。液晶層の屈折率異方性
(Δn)と液晶層の厚み(d)との積(Δnd)の値
は、0.3乃至1.2μmであることが好ましく、0.
5乃至1.0μmであることがさらに好ましい。STN
型液晶セルは、駆動回路がない単純マトリックス方式、
および駆動回路があるアクティブマトリックス方式で使
用できる。
【0008】HAN型液晶セルは、片方の基板上では液
晶が実質的に垂直に配向しており、他方の基板上のプレ
チルト角が0乃至45゜であることが好ましい。液晶層
の屈折率異方性(Δn)と液晶層の厚み(d)との積
(Δnd)の値は、0.1乃至1.0μmであることが
好ましく、0.3乃至0.8μmであることがさらに好
ましい。液晶を垂直配向させる側の基板は、反射板側の
基板であってもよいし、透明電極側の基板であってもよ
い。
【0009】GH型液晶セルは、液晶層が液晶と二色性
色素との混合物からなる。液晶、二色性色素ともに棒状
の化合物の場合、液晶のディレクタと二色性色素の長軸
方向が平行となる。電圧の印加によって液晶の配向状態
が変化すると、二色性色素も液晶と同様に長軸方向が変
化する。GH型液晶セルには、Heilmeir型や、
コレステリック液晶を用いたWhite−Taylor
型、二層型、λ/4板を用いた方式などが知られている
が、本発明においては、λ/4板を用いた方式を用いる
のが好ましい。λ/4板を備えたゲストホスト反射型液
晶表示素子については、特開平6−222350号、同
8−36174号、同10−268300号、同10−
292175号、同10−293301号、同10−3
11976号、同10−319442号、同10−32
5953号、同10−333138号、同11−384
10号の各公報に記載がある。λ/4板は、液晶層と反
射板との間に設けられる。液晶層は水平配向、垂直配向
のどちらを用いても構わないが、垂直配向を用いるのが
好ましい。液晶の誘電率異方性は負であることが好まし
い。
【0010】反射型液晶表示装置は、印加電圧が低い時
に明表示、高い時に暗表示であるノーマリーホワイトモ
ードでも、印加電圧が低い時に暗表示、高い時に明表示
であるノーマリーブラックモードでも用いることができ
る。ノーマリーホワイトモードの方が好ましい。
【0011】本発明の液晶表示装置の駆動方式について
は単純マトリックス方式よりも、アクティブマトリック
ス方式が好ましく、TFT(Thin Film Tr
ansistor)、TFD(Thin Film D
iode)またはMIM(Metal Insurat
or Metal)を使うことがより好ましい。TFT
については低温ポリシリコンを使うことがより好まし
い。
【0012】詳細については、「液晶デバイスハンドブ
ック」日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞
社、「液晶 応用編」岡野光治他、培風館、「カラー液
晶ディスプレイ」小林俊介他、産業図書、「次世代液晶
ディスプレイ技術」内田龍男、工業調査会、「液晶ディ
スプレイの最先端」液晶若手研究会編、シグマ出版、
「液晶:LCDの基礎と新しい応用」液晶若手研究会
編、シグマ出版等に記載されている。
【0013】本発明でのプラスチック基板とは、プラス
チック、および、また他の層からなり、偏光板もしくは
円偏光板と貼り合せてもよく、更にガスバリア層、透明
電極、反射防止や防眩層、カラーフィルター等を有して
いてもよい。
【0014】本発明では、少なくとも表示面側の基板に
プラスチック基板を用いることが好ましく、さらに反対
側にもプラスチック基板を用いる態様も好ましい。
【0015】本発明に用いられるプラスチック基板のプ
ラスチックとしては、例えば、ポリビニルアルコール系
樹脂、ポリカーボネート誘導体(帝人(株):変性、共
重合ポリカーボネート)、セルロース誘導体(セルロー
ストリアセテート、セルロースジアセテート)、ポリオ
レフィン系樹脂(日本ゼオン(株):ゼオノア、ゼオネ
ックス)、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホ
ン、ノルボルネン系樹脂(JSR(株):アートン)、
ポリエステル系樹脂(PET、PEN)、ポリイミド系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリ
エーテルケトン、などが挙げられ、中でもポリカーボネ
ート誘導体、セルロース誘導体、ポリオレフィン系樹
脂、ノルボルネン系樹脂が好ましい。特に、ガラス転移
点が230℃と高いポリカーボネート誘導体はさらに好
ましい。
【0016】プラスチック基板の固有複屈折(Δn)と
厚み(d)との積(Δnd)は0以上10nm以下であ
ることが好ましく、より好ましくは0以上5nm以下で
あり、さらに好ましくは0以上3nm以下である。
【0017】[偏光板]本発明に用いられる偏光板とし
ては、市販の偏光板または、従来の偏光板の保護フィル
ムの代わりに上記のプラスチック基板を用いたものでも
よい。さらに偏光板の偏光素子の作製方法は、ヨウ素ま
たは染料などの二色性分子を溶解又は吸着させ、その膜
を一方向に引き延ばして二色性分子を配列させる方法、
一軸方向に延伸したフィルムに上記の二色性分子を吸着
させる方法、ビスアゾ化合物、その互変異性体、又はそ
れらの塩の水溶性有機色素を含む二色性色素を用いて作
製する方法、あるいはビストリアジン化合物、その互変
異生体、およびそれらの塩から選択される水溶性化合物
を用いて作製する方法のいずれであってもよい。
【0018】本発明に用いる偏光板は、液晶表示装置の
コントラストを高める観点から、透過率は高い方が好ま
しく、偏光度は高い方が好ましい。透過率は好ましくは
550nmで30%以上が好ましく、40%以上がさら
に好ましい。偏光度は550nmで95.0%以上が好
ましく、99%以上がさらに好ましく、特に好ましくは
99.9%以上である。
【0019】さらに本発明に用いる偏光板の透過軸の傾
斜角度が、長手方向に対して好ましい40〜50°を持
つフィルムは、連続的に供給されるポリマーフィルムの
両端を保持手段により保持し、該保持手段をフィルムの
長手方向に進行させつつ張力を付与し、ポリマーフィル
ムの一方端の実質的な保持開始点から実質的な保持解除
点までの保持手段の軌跡L1及びポリマーフィルムのも
う一端の実質的な保持開始点から実質的な保持解除点ま
での保持手段の軌跡L2と、二つの実質的な保持解除点
の距離Wが、下記式(1)を満たし、かつポリマーフィ
ルムの支持性を保ち、揮発分率が5%以上の状態を存在
させて延伸、その後収縮させ揮発分率を低下させること
で、得ることができる。 式(1) |L2−L1|>0.4W このような傾斜角度をもつ偏光板は、本発明の反射型液
晶表示装置を製造する際に、従来のように偏光板を斜め
に切出す必要がなく、液晶セルにそのまま貼り合わせる
ことができ、偏光板を有効に使用することができる。
【0020】[円偏光板]本発明の円偏光板は上記の偏
光板と下記のλ/4板との組み合わせからなる。本発明
のプラスチック基板に、λ/4板および/または偏光板
を貼り合わせることも可能である。
【0021】[λ/4板]本発明の反射型液晶表示装置
に用いられるλ/4板としては、高分子フィルムを一軸
延伸したもの、または上記のプラスチック基板に液晶等
の塗布によりλ/4板の機能を持たせたものが好まし
い。
【0022】本発明のλ/4板としては、広い波長領域
でλ/4であることが好ましい。すなわち、波長450
nmで測定したレターデーション値(Re450)が6
0乃至135nm、より好ましくは108乃至120n
mであり、かつ波長590nmで測定したレターデーシ
ョン値(Re590)が100乃至170nmであり、
そして、Re590−Re450≧2nmの関係を満足
する。Re590−Re450≧5nmであることがさ
らに好ましく、Re590−Re450≧10nmであ
ることが最も好ましい。
【0023】レターデーション値(Re)は、下記式に
従って算出する。 レターデーション値(Re)=(nx−ny)×d 式中、nxは、位相差板の面内の、遅相軸方向の屈折率
(面内の最大屈折率)であり;nyは、位相差板の面内
の遅相軸に垂直な方向の屈折率であり;そして、dは、
位相差板の厚さ(nm)である。
【0024】一軸延伸によってλ/4板を構成する樹脂
としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ
カーボネート、ポリカーボネート誘導体(帝人(株):
変性、共重合ポリカーボネート)、セルロース誘導体
(セルローストリアセテート、セルロースジアセテー
ト)、ポリオレフィン系樹脂(日本ゼオン(株):ゼオ
ノア、ゼオネックス)、ポリサルホン系樹脂、ポリエー
テルサルホン、ノルボルネン系樹脂(JSR(株):ア
ートン)、ポリエステル系樹脂(PET、PEN)、ポ
リイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系
樹脂、ポリエーテルケトン、ポリスチレン等が好まし
い。
【0025】特にポリカーボネート誘導体、セルロース
誘導体、ポリオレフィン系樹脂を一軸延伸したもの(W
O―00/6584号等)をプラスチック基板に貼り合
わせて用いることが好ましい。またはプラスチック基板
にポリビニルアルコール誘導体、ポリイミド誘導体から
なる配向膜を設け、ラビング処理した後に、ディスコテ
ィック液晶または棒状液晶を塗布し、ネマチック液晶相
を形成させ、λ/4板機能を付与することも可能であ
る。本発明の反射型液晶表示装置のモードがVA型の場
合、遅相軸が長手方向に対して45°傾いているλ/4
板を用いることは、λ/4板の有効利用になり好まし
い。
【0026】位相差板をλ/2板として使用する場合
は、波長450nmで測定したレターデーション値(R
e450)が200乃至250nmであり、かつ波長5
90nmで測定したレターデーション値(Re590)
が240乃至320nmであり、そして、Re590−
Re450≧4nmの関係を満足する。Re590−R
e450≧10nmであることがさらに好ましく、Re
590−Re450≧20nmであることが最も好まし
い。波長450nmで測定したレターデーション値(R
e450)が216乃至240nmであり、波長550
mで測定したレターデーション値(Re550)が25
0乃至284nmであり、波長590nmで測定したレ
ターデーション値(Re590)が260乃至304n
mであり、そして、Re590−Re550≧4nmの
関係を満足することが好ましい。またRe590−Re
550≧10nmであることがさらに好ましく、Re5
90−Re550≧20nmであることが最も好まし
い。また、Re550−Re450≧20nmであるこ
とも好ましい。素材等についてはλ/4板と同様であ
る。
【0027】[透明電極]プラスチック基板に用いる透
明電極としての表面抵抗率は、103 Ω/□以下である
ことが好ましく、100Ω/□以下であることがさらに
好ましい。透明電極の表面抵抗率を上記のような値にす
るためには、導電性微粒子分散物、金属アルコキシドな
どの塗布による方法、スパッタリング、真空蒸着法、イ
オンプレーティング法、CVD法などの真空成膜法、ま
たは大気圧での気相成長法などが好ましい。
【0028】透明電極の材料としては金属酸化物として
は、In23 系(Snなどドープ品含む)、SnO2
系(F、Sbなどドープ品含む)、ZnO系(Al、G
aなどのドープ品含む)、TiO2 、Al23 、Si
2 、MgO、BaO、MoO3 、V25 、またはこ
れらの複合品In23 −ZnO系などが挙げられる。
さらに金属窒化物としては、TiNなどが挙げられる。
【0029】スパッタ法により酸化インジウムを主とし
て含む膜を成膜する方法としては、インジウムを主成分
とする金属ターゲット、または酸化インジウムを主成分
とする焼結体であるターゲットを用いた反応性スパッタ
リングを行うことができる。反応の制御上、後者が好ま
しい。反応性スパッタリング法においてはスパッタリン
グガスとしては、アルゴンなどの不活性ガスを用い、反
応性ガスとしては酸素を用いる。放電形式としてはDC
マグネトロンスパッタ、RFマグネトロンスパッタなど
が利用できる。また、酸素の流量を制御する方法として
はプラズマエミッションモニター法で行うことが好まし
い。
【0030】[ガスバリア層]本発明におけるガスバリ
ア層は、プラスチック基板、あるいはカラーフィルター
からの水、有機物、空気などが液晶の状態を変化させ、
液晶表示装置としての耐久性が悪化することを防止す
る。したがって、ガスバリア層としては、水、有機物、
空気などの透過性の低い材料、例えば、酸化珪素、金
属、非金属、亜金属の酸化物等の無機酸化物からなるも
のが好ましい。ガスバリア層はλ/4板と透明電極の
間、またはカラーフィルターと透明電極の間にあること
が好ましい。
【0031】本発明における酸化珪素とはSiO、Si
2 などのSiの酸化物でありSiOxと表す。中でも
ガスバリア性、透明性、表面平滑性、屈曲性等の点から
珪素原子数に対する酸素原子数の割合が1.5〜2.0
の珪素酸化物を主成分とする金属酸化物が良好である。
珪素酸化物に対する酸素原子数の割合は、X線電子分光
法、X線マイクロ分光法、オージェ電子分光法、ラザホ
ード後方散乱法などにより分析、決定される。この割合
が1.5よりも小さくなると透明性が悪くなることか
ら、1.5〜2.0が好ましい。
【0032】ガスバリア層として好ましい具体例として
は、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸
化インジウム、酸化カルシウム、酸化カドミウム、酸化
銀、酸化金、酸化クロム、珪素酸化物、酸化コバルト、
酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化鉄、酸
化銅、酸化ニッケル、酸化白金、酸化パラジウム、酸化
ビスマス、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化モリ
ブデン、酸化バナジウム、酸化バリウム等が挙げられる
が、珪素酸化物、酸化アルミニウムが高度な酸素バリア
性、水蒸気バリア性及び透明性とを兼ね備え、かつ工業
的に安価であるので特に好ましい。
【0033】かかる珪素酸化物、酸化アルミニウムは各
々単独で使用しても良いし、混合物として用いても良
い。なお、金属酸化物には、微量の金属、非金属、亜金
属単体やそれらの水酸化物、また、可塑性を向上させる
ために適宜炭素、フッ素、フッ化マグネシウムが含まれ
ていても良い。
【0034】該金属酸化物層の厚さとしては、5〜20
0nmの範囲が好ましい。5nmよりも薄くなると均一
に膜を形成することは困難であり、膜が形成されない部
分が発生し、この部分からガスが浸透し、ガスバリア性
が悪くなることがある。また、200nmよりも厚くな
ると透明性を欠くだけでなくクラックが発生しやすくな
りガスバリア性が損なわれることがある。
【0035】本発明の方法には、主にスパッタリング法
が使用される。例えば珪素酸化物SiOxを含む層を形
成するスパッタリング法には、シリコン、酸化珪素を主
成分とする焼結体をターゲットとして用いることができ
る。前者はアルゴンなどの不活性ガスおよび酸素ガスな
どの反応性ガスを真空槽内に導入して、反応性スパッタ
リングを行う。後者においては、アルゴンなどの不活性
ガスに微意量の酸素ガスなどの反応性ガスを混合したも
のを用いてスパッタリングを行う。スパッタリングの方
式は、直流または高周波二極スパッタリング、直流また
は高周波マグネトロンスパッタリング、イオンビームス
パッタなど公知の方式が適用できる。中でもマグネトロ
ン方式は基板へのプラズマ衝撃が少なく、高速成膜が可
能で好ましい。本発明においては特に成膜速度を速くす
るためにSi金属ターゲットを用い直流マグネトロンス
パッタリングによって成膜を行うことが好ましい。Si
酸化物ターゲットを用いる場合もあるが、成膜速度が極
端に遅くまた放電安定性も悪いために生産性の観点から
は好ましくない。また、スパッタリング装置としてはそ
の生産性の観点からロールツーロール方式が望ましいが
バッチ式も使用しうる。
【0036】[カラーフィルター層]本発明に用いるカ
ラーフィルター層は、染料法、顔料分散法、印刷法、電
着法、スピンコート法などのどの方法によって作製する
ことが好ましい。特開平5−80503号公報記載の感
光性転写材料を用いる転写法や、特開平7―29471
4号公報記載のハロゲン化銀カラー感光材料を用いる写
真法、特開平7−290731号公報記載の画像形成シ
ステムを用いるレーザー法で作製されることが特に好ま
しい。
【0037】カラーフィルター層は、λ/4板とガスバ
リア層の間に設置してもよいし、λ/4板、ガスバリア
層、カラーフィルター層の順に設置してもよい。本発明
のカラーフィルター層は表示側のプラスチック基板に設
置すること、または反体側の駆動回路上に設置すること
が好ましい。
【0038】[反射防止/防眩層]本発明の反射防止/
防眩層としては、薄膜の干渉層による反射防止層が好ま
しい。また、防眩層としては、表面凹凸または内部に屈
折率の違う粒子を入れた散乱層が好ましい。
【0039】特公昭60−59250号公報は、微細空
孔と微粒子状無機物とを有する反射防止層を開示してい
る。特開昭59−50401号公報は、支持体、高屈折
率層および低屈折率層の順に積層した反射防止膜を開示
している。同公報は、支持体と高屈折率層の間に中屈折
率層を設けた反射防止膜も開示している。低屈折率層
は、ポリマーまたは無機微粒子の塗布により形成されて
いる。特開平2−245702号公報は、二種類以上の
超微粒子(例えば、MgF2 とSiO2 )を混在させ
て、膜厚方向にその混合比を変化させた反射防止膜を開
示している。混合比を変化させることにより屈折率を変
化させ、上記特開昭59−50401号公報に記載され
ている高屈折率層と低屈折率層を設けた反射防止膜と同
様の光学的性質を得ている。超微粒子は、エチルシリケ
ートの熱分解で生じたSiO2 により接着している。エ
チルシリケートの熱分解では、エチル部分の燃焼によっ
て、二酸化炭素と水蒸気も発生する。特開平2−245
702号公報の第1図に示されているように、二酸化炭
素と水蒸気が層から離脱することにより、超微粒子の間
に間隙が生じている。
【0040】特開平5−13021号公報は、上記特開
平2−245702号公報記載の反射防止膜に存在する
超微粒子間隙をバインダーで充填することを開示してい
る。特開平7−48527号公報は、多孔質シリカより
なる無機微粉末とバインダーとを含有する反射防止膜を
開示している。また、特開2001−100004号公
報は、少なくとも1層の、屈折率が1.38以上1.4
9以下の含フッ素樹脂を含む低屈折率層を設けた防眩性
反射防止フィルムであって、基材と低屈折率層の間に屈
折率が1.57〜2.00であるバインダを含む防眩層
を設けた防眩性反射防止フィルムを形成する方法を開示
している。本発明の反射防止/防眩層は、前記基材上
に、前記防眩層と前記低屈折率層とを順に設けることで
構成されていればよく、低屈折率層については、規定す
る屈折率層の間に、前記ハードコート層をさらに設ける
ことが好ましく、構成成分の異なるハードコート層を2
層以上設けていてもよい。本発明の反射防止/防眩層の
形成は、液晶表示セルの表示面側最表面に形成すること
が好ましい。
【0041】
【実施例】以下に、実施例をもって本発明を詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】[実施例1] (表示面側のプラスチック基板の作製)厚さ100μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に
下記の処方H1からなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥
膜厚が20μmの熱可塑性樹脂層を設けた。 熱可塑性樹脂層処方H1: メチルメタクリレート/2
−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレー
ト/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=
55/28.8/11.7/4.5、重量平均分子量=
90000)15質量部、ポリプロピレングリコールジ
アクリレート(平均分子量=822)6.5質量部、テ
トラエチレングリコールジメタクリレート1.5質量
部、p−トルエンスルホンアミド0.5質量部、ベンゾ
フェノン1.0質量部、メチルエチルケトン30質量
部。 次に上記熱可塑性樹脂層上に下記処方B1から成る塗布
液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が1.6μmの中間層を
設けた。 中間層処方B1: ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製PVA205、鹸化率=80%)130質量
部、ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション社
製PVP、K−90)60質量部、弗素系界面活性剤
(旭硝子(株)社製サーフロンS−131)10質量
部、蒸留水3350質量部。 上記熱可塑性樹脂層及び中間層を有する4枚の仮支持体
の上に、黒色(Bl層用)、赤色(R層用)、緑色(G
層用)及び青色(B層用)の4色の感光性溶液を塗布、
乾燥させ、乾燥膜厚が2μmの着色感光性樹脂層を形成
した。さらに上記感光性樹脂層の上にポリプロピレン
(厚さ12μm)の被覆シートを圧着し、赤色、青色、
緑色および黒色感光性転写材料を作成した。
【0043】この感光性転写材料を用いて、以下の方法
でカラーフイルターを作製した。赤色感光性転写材料の
被覆シートを剥離し、感光性樹脂層面を、ロール状の長
手方向に遅相軸があり、ポリカーボネート誘導体からな
るプラスチック基板にラミネータ(大成ラミネータ
(株)製VP−II)を用いて加圧(0.8kg/cm
2)、加熱(120℃)して貼り合わせ、続いて仮支持
体と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、仮支持体を除去
した。次に所定のフォトマスクを介して露光し、1%ト
リエタノールアミン水溶液で熱可塑性樹脂層及び中間層
を除去した。この際、感光性樹脂層は実質的に現像され
ていなかった。次いで、1%炭酸ナトリウム水溶液で感
光性樹脂層を現像して不要部を除去し、プラスチック基
板上に赤色画素パターンを形成した。次いで、赤色画素
パターンが形成されたプラスチック基板上に、緑色感光
性転写材料を上記と同様にして貼り合わせ、剥離、露
光、現像を行ない、緑色画素パターンを形成した。同様
な工程を青色、黒色感光性転写材料で繰り返し、プラス
チック基板上にカラーフィルターを形成した。これらの
工程において、仮支持体は熱可塑性樹脂層からの申し分
の無い剥離性を示し、得られたカラーフィルターは画素
の欠落がなく、下地との密着性が良好で、更に汚れも無
かった。
【0044】さらに、このカラーフィルターを形成した
プラスチック基板を巻取り型のスパッタリング装置にセ
ットして、カラーフィルター上に厚み10nmのSiO
xのガスバリア層を、さらにその上に150nmのIn
23 系の透明電極を形成し、カラーフィルター層、ガ
スバリア層、透明電極を有する有効幅680mmのプラ
スチック基板を得た。透明電極の表面抵抗率をJIS
H 0602:1995記載の4端子法にて測定した結
果、15Ω/□であった。このプラスチック基板のΔn
dを測定したところ、5nmであった。また、酸素透過
性を異圧法で測定したところ、1.0×10-2ml/平
方m・24Hr・kPa以下であった。
【0045】(円偏光板の作製)PVAフィルムをヨウ
素1.0g/l、ヨウ化カリウム60.0g/lの水溶
液に25℃にて30秒浸漬し、さらにホウ酸40g/
l、ヨウ化カリウム30g/lの水溶液に25℃にて1
20秒浸漬後、吸収軸が長手方向に対して45°傾いた
方向に延伸するためのテンター延伸機に導入し、60℃
90%雰囲気下で2倍に延伸し、テンターを延伸方向に
対し屈曲、収縮を繰り返し、80℃雰囲気で乾燥させた
後テンターから離脱した。延伸開始前のPVAフィルム
の含水率は31%で、乾燥後の含水率は1.5%であっ
た。左右のテンタークリップの搬送速度差は、0.05
%未満であり、導入されるフィルムの中心線と次工程に
送られるフィルムの中心線のなす角は0゜であった。こ
こで|L1−L2|は0.7m、Wは0.7mであり、
|L1−L2|=Wの関係にあった。テンター出口にお
ける実質延伸方向は、次工程へ送られるフィルムの中心
線に対し45゜傾斜していた。テンター出口におけるシ
ワ、フィルム変形は観察されなかった。このようにして
延伸して吸収軸が長手方向に45°傾いた偏光素子を作
製した。上記の偏光素子の両側にポリビールアルコール
系粘着剤を塗工し、長手方向に遅相軸がある共重合ポリ
カーボネート誘導体からなるλ/4板と、あらかじめ反
射防止層/防眩層を付与したセルローストリアセテート
フィルム(保護フィルム)の反射防止層/防眩層の無い
側を、偏光素子を中心としてロールツーロールで貼り合
わせた。さらに80℃で乾燥して有効幅680mmの円
偏光板を得た。なお、このときのλ/4板の波長450
nm、550nmおよび590nmにおけるレターデー
ション値(Re)を測定したところ、それぞれ、12
5.2nm、137.8nmおよび141.1nmであ
り、広い波長領域でλ/4を達成していた。
【0046】得られたプラスチック基板はほぼ完全な円
偏光板としての機能を実現しており、透明電極の表面抵
抗率をJIS H 0602:1995記載の4端子法
にて測定した結果、15Ω/□であった。また、このプ
ラスチック基板の酸素透過性を異圧法で測定したとこ
ろ、1.0×10-2ml/平方m・24Hr・kPa以
下であった。
【0047】(反射型液晶表示装置の作製)反射電極と
13.3インチの駆動用ポリシリコンからなるTFTア
レイが形成されている反対側ガラス基板を用意した。こ
のガラス基板の電極側に、ポリイミド配向膜(SE−7
992、日産化学(株)製)を形成し、ラビング処理を
行ない、スペーサーを介して、あらかじめポリイミド配
向膜(SE−7992、日産化学(株)製)を形成しラ
ビング処理をした前記表示面側のプラスチック基板を、
配向膜が向かい合うように重ねた。基板の間隙に、液晶
(MLC−6252、メルク社製)を注入し、液晶層を
形成した。さらに、上記円偏光板をTN型液晶表示装置
のコントラストが最大となるようにプラスチック基板上
に貼り合せて、TN型液晶表示装置を作製した。
【0048】作製したそれぞれの反射型液晶表示装置に
1kHzの矩形波電圧を印加した。いずれの装置も白表
示1.5V、黒表示4.5Vとして分光測色計(CM−
2002 ミノルタ(株))にて評価を行ったところ、
白表示(x=0.31、y=0.32)、黒表示(x=
0.31、y=0.31)となり白表示、黒表示とも
に、色味がなく、ニュートラルグレイが表示されている
ことが確認でき、また優れた色再現範囲を示し良好に動
作した。また、この液晶表示装置について−20℃と+
70℃のヒートサイクル試験を行なった。すなわち、そ
の各温度を2時間ずつ保持し、これを250サイクル繰
り返した。この試験に供した液晶表示装置のセル内に気
泡は認められなかった。図1は本発明の実施例1で作製
した反射型液晶表示装置の断面図を現す模式図である。
【0049】[実施例2] (表示面側のプラスチック基板の作製)幅680mmの
ロール状でポリマーフィルムにビスフェノールAとビス
クレゾールフルオレンを共重合させたポリカーボネート
共重合体(帝人(株)製 WRF−5)からなり、Δn
dが4nmであるプラスチック基板に特開平7―294
714号公報記載の写真法にてRGBのカラーフィルタ
ーを形成した。さらに、このカラーフィルター上に実施
例1と同様の方法によって、ガスバリア層、透明電極を
形成し、カラーフィルター、ガスバリア層、透明電極を
有するプラスチック基板を得た。このときの透明電極の
表面抵抗率をJIS H 0602:1995記載の4
端子法にて測定した結果、19Ω/□であった。また、
このプラスチック基板の酸素透過性を異圧法で測定した
ところ、1.0×10-2ml/平方m・24Hr・kP
a以下であった。
【0050】(液晶表示セルの作製)反射電極と13.
3インチの駆動用ポリシリコンからなるTFTアレイが
形成されている反対側ガラス基板を用意した。このガラ
ス基板の電極側に、ポリイミド配向膜(SE−799
2、日産化学(株)製)を形成し、ラビング処理した
後、スペーサーを介して、あらかじめポリイミド配向膜
(SE−7992、日産化学(株)製)を形成し、ラビ
ング処理した前記表示面側のプラスチック基板を、配向
膜が向かい合うように重ねた。基板の間隙に、液晶(M
LC−6252、メルク社製)を注入し、液晶層を形成
し、液晶セルを作製した。
【0051】(反射防止層/防眩層の形成)偏光板の保
護フィルム上の反射防止層/防眩層は、特開2001−
100004号公報、実施例1記載と同じ方法で、トリ
アセチルセルロースフイルム(商品名:TAC−TD8
0U、富士写真フイルム(株)製)上に、防眩層用塗布
液Aをバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の
後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイ
グラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/
cm2 、照射量300mJ/cm2 の紫外線を照射して
塗布層を硬化させ、厚さ約1.5μmの防眩層を形成し
た。その上に、低屈折率層用塗布液をバーコーターを用
いて塗布し、80℃で乾燥の後、さらに120℃で10
分間熱架橋し、厚さ0.096μmの低屈折率層を形成
し、反射防止層/防眩層付きの偏光板を得た。
【0052】(円偏光板の作製)上記偏光板に、共重合
ポリカーボネート誘導体からなるλ/4板を粘着材を介
して、反射防止層/防眩層、偏光板、λ/4板からなる
円偏光板を作製した。このときのλ/4板の波長450
nm、550nmおよび590nmにおけるレターデー
ション値(Re)を測定したところ、それぞれ、12
6.0nm、138.8nmおよび142.1nmであ
り、広い波長領域でλ/4を達成していた。
【0053】(反射型液晶表示装置の作製)上記円偏光
板を前記TN型液晶セルにコントラストが最大となるよ
うに貼り付け、TN型液晶表示装置を得た。
【0054】作製したそれぞれの反射型液晶表示装置に
1kHzの矩形波電圧を印加した。いずれの装置も白表
示1.5V、黒表示4.5Vとして分光測色計(CM−
2002 ミノルタ(株))にて評価を行ったところ、
白表示(x=0.32、y=0.33)、黒表示(x=
0.32、y=0.31)となり白表示、黒表示とも
に、色味がなく、ニュートラルグレイが表示されている
ことが確認でき、また優れた色再現範囲を示し良好に動
作した。また、この液晶表示装置について−20℃と+
70℃のヒートサイクル試験を行なった。すなわち、そ
の各温度を2時間ずつ保持し、これを250サイクル繰
り返した。この試験に供した液晶表示装置のセル内に気
泡は認められなかった。図2は本発明の実施例2で作製
した反射型液晶表示装置の断面図を現す模式図である。
【0055】[実施例3] (表示面側のプラスチック基板の作製)幅680mmの
ロール状でポリカーボネート誘導体からなり、Δndが
3nmであるプラスチック基板上に実施例1と同様の方
法によって、ガスバリア層、透明電極を形成した。この
ときの透明電極の表面抵抗率をJIS H 0602:
1995記載の4端子法にて測定した結果、14Ω/□
であった。また、このプラスチック基板の酸素透過性を
異圧法で測定したところ、1.0×10-2ml/平方m
・24Hr・kPa以下であった。 (反射型液晶表示装置の作製)反射電極と13.3イン
チの駆動用回路がポリシリコンからなるTFTアレイが
形成され、さらにTFTアレイ上に実施例1と同様に転
写法でカラーフィルターを設置した反対側ガラス基板を
用意した。このガラス基板の電極側に、ポリイミド配向
膜(SE−7992、日産化学(株)製)を形成し、ラ
ビング処理を行ない、スペーサーを介して、あらかじめ
ポリイミド配向膜(SE−7992、日産化学(株)
製)を形成し、ラビング処理を行なった前記表示面側の
プラスチック基板を、配向膜が向かい合うように重ね
た。基板の間隙に、液晶(MLC−6252、メルク社
製)を注入し、液晶層を形成した。さらに、実施例1で
作製した円偏光板をTN型液晶表示装置のコントラスト
が最大となるように貼り合せTN型液晶表示装置を作製
した。
【0056】作製したそれぞれの反射型液晶表示装置に
1kHzの矩形波電圧を印加した。いずれの装置も白表
示1.4V、黒表示4.4Vとして分光測色計(CM−
2002 ミノルタ(株))にて評価を行ったところ、
白表示(x=0.33、y=0.33)、黒表示(x=
0.31、y=0.32)となり白表示、黒表示とも
に、色味がなく、ニュートラルグレイが表示されている
ことが確認でき、また優れた色再現範囲を示し良好に動
作した。また、この液晶表示装置について−20℃と+
70℃のヒートサイクル試験を行なった。すなわち、そ
の各温度を2時間ずつ保持し、これを250サイクル繰
り返した。この試験に供した液晶表示装置のセル内に気
泡は認められなかった。図3は本発明の実施例3で作製
した反射型液晶表示装置の断面図を現す模式図である。
【0057】[比較例1] (表示面側のプラスチック基板の作製)幅680mmの
ロール状でポリカーボネート誘導体からなり、Δndが
15nmであるプラスチック基板上に実施例1と同様の
方法によって、ガスバリア層、透明電極を形成した。こ
のときの透明電極の表面抵抗率をJIS H 060
2:1995記載の4端子法にて測定した結果、18Ω
/□であった。また、このプラスチック基板の酸素透過
性を異圧法で測定したところ、1.0×10-2ml/平
方m・24Hr・kPa以下であった。 (反射型液晶表示装置の作製)反射電極と13.3イン
チの駆動用回路がポリシリコンからなるTFTアレイが
形成され、さらにTFTアレイ上に実施例1と同様に転
写法でカラーフィルターを設置した反対側ガラス基板を
用意した。このガラス基板の電極側に、ポリイミド配向
膜(SE−7992、日産化学(株)製)を形成し、ラ
ビング処理を行ない、スペーサーを介して、あらかじめ
ポリイミド配向膜(SE−7992、日産化学(株)
製)を形成し、ラビング処理を行なった前記表示面側の
プラスチック基板を、配向膜が向かい合うように重ね
た。基板の間隙に、液晶(MLC−6252、メルク社
製)を注入し、液晶層を形成した。さらに、実施例1で
作製した円偏光板をTN型液晶表示装置のコントラスト
が最大となるように貼り合せTN型液晶表示装置を作製
した。作製したそれぞれの反射型液晶表示装置に1kH
zの矩形波電圧を印加した。いずれの装置も白表示1.
4V、黒表示4.4Vとして分光測色計(CM−200
2 ミノルタ(株))にて評価を行ったところ、白表示
(x=0.30、y=0.34)、黒表示(x=0.3
0、y=0.26)となり白表示、黒表示ともに着色が
認められた。以上の実施例から明らかなように、本発明
によって、特に携帯用として用いられる反射型液晶表示
装置において、軽量であるとともに可撓性を具え基板が
破損しにくい液晶表示装置とその目的達成するための表
示側の光学積層体を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】本発明により、色表示に優れ、軽量であ
るとともに可撓性を具え破損しにくい、携帯に便利な液
晶表示装置を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施例1における液晶表示装
置の構成を示す断面図である。
【図2】 図2は本発明の実施例2における液晶表示装
置の構成を示す断面図である。
【図3】 図3は本発明の実施例3における液晶表示装
置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 反射防止/防眩層 2 保護フィルム 3 偏光素子 4 λ/4板 5 プラスチック基板 6 カラーフィルター層 7 ガスバリア層 8 透明電極 9 配向膜 10 液晶層 11 反射電極 12 駆動回路つき下ガラス基板
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 510 G02F 1/1335 510 520 520 Fターム(参考) 2H048 BA02 BB02 BB15 BB43 2H049 BA02 BA07 BB03 BB62 BC10 BC22 2H090 JA06 JA07 JA09 JA18 JB03 JB06 JB10 JB11 JB13 JC07 JD05 JD06 JD11 JD12 LA01 LA06 LA08 LA09 LA15 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA14Y FA37X FB02 GA01 GA16 KA02 LA02 LA03 LA16 LA30 MA10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の電極を有する基板に挟まれた液晶
    セル層を有する液晶表示装置において、前記2枚の基板
    のうち、少なくとも表示面側の基板がプラスチック基板
    で構成されており、その固有複屈折(Δn)と厚み
    (d)との積(Δnd)が0以上10nm以下であるこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 プラスチック基板上に、少なくともカラ
    ーフィルター層を有することを特徴とする光学積層体。
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