JP3130821U - 果実保護用緩衝材 - Google Patents

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Abstract

【課題】緩衝性に優れ、しかも容器への装填作業性が良好で、かつ容器に装填した際に容器形状どおりに保持できる果実保護用緩衝材を提供すること。
【解決手段】容器に収納した果実の保護を目的として果実と容器との間に装填される果実保護用緩衝材であって、熱可塑性樹脂発泡シートを裁断してなり、厚みが0.3〜3mm、見掛け密度が15〜70kg/m3であり、矩形状の底面保護部1aと、該底面保護部1aの周縁に折線部2を介して連接された4面の側面保護部1bとを有し、前記折線部2は貫通部2aと非貫通部2bとの連設により構成されていると共に折線部2の両端には前記貫通部2aが配設され、該果実保護用緩衝材1の四隅に底面保護部1aの角部を頂点として外周方向に向かって10〜60度の角度で開いた略V字状の切欠き3が形成されている果実保護用緩衝材1とした。
【選択図】 図1

Description

本考案は、容器に収納した果実の保護を目的として果実と容器との間に装填される果実保護用緩衝材に関するものである。
柔らかい果実、例えばイチゴ,イチジク,サクランボ等の果実は、合成樹脂、段ボール等で形成された容器に詰められ、搬送、展示されるが、特にイチゴのように表面硬度の低いものは、搬送中の振動により、またはその自重により容器底面等に押し付けられることにより、その表面が傷みやすいと言う問題があった。
この問題を解消するために、容器内面に緩衝材を装填してイチゴ等の表面の傷みを緩和する試みがなされており、従来は緩衝材としてウレタン発泡体、不織布等が使用されていた(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2004−49205号公報 特開2004−67141号公報
搬送中等に生じるイチゴ等の果実の損傷を緩和するためには、容器の底面側だけではなく、側面側からの保護も必要となる。そこで、特許文献1,2に開示されているように、緩衝材を折り曲げて底面だけではなく側面側も保護できるようにしている。
しかし、ウレタン発泡体は緩衝性には優れるが、厚みの薄いシート状のものが製造しにくく、厚いシートとなってしまう。そのため、ウレタン発泡体を折り曲げて容器内へ装填した場合、容器の形状どおりに保持できないといった問題点があり、果実の包装作業性に劣るものとなっていた。
また、不織布は逆に容器形状に馴染みやすいが、緩衝性には劣るという問題点を有していた。また、不織布は糸くずが発生しやすく、発生した糸くずが果実表面等に付着する虞もあった。
本考案は、上述した背景技術が有する課題に鑑み成されたものであって、その目的は、緩衝性に優れ、しかも容器への装填作業性が良好で、かつ容器に装填した際に容器形状どおりに保持できる果実保護用緩衝材を提供することにある。
上記した目的を達成するため、請求項1の果実保護用緩衝材は、果実と容器との間に装填される果実保護用緩衝材であって、熱可塑性樹脂発泡シートを裁断してなり、厚みが0.3〜3mm、見掛け密度が15〜70kg/m3であり、矩形状の底面保護部と、該底面保護部の周縁に折線部を介して連接された4面の側面保護部とを有し、前記折線部は貫通部と非貫通部との連設により構成されていると共に折線部の両端には前記貫通部が配設され、該果実保護用緩衝材の四隅には前記底面保護部の角部を頂点として外周方向に向かって10〜60度の角度で開いた略V字状の切欠きが形成されていることを特徴とする。
また、請求項2の果実保護用緩衝材は、上記請求項1の考案において、上記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする。
また、請求項3の果実保護用緩衝材は、上記請求項1の考案において、上記熱可塑性樹脂が、脂肪族ポリエステル系樹脂であることを特徴とする。
また、請求項4の果実保護用緩衝材は、上記請求項1〜3のいずれかの考案において、上記折線部を構成する貫通部が、折線部に沿って形成された直線状の切り込みであることを特徴とする。
また、請求項5の果実保護用緩衝材は、上記請求項1〜4のいずれかの考案において、上記折線部の非貫通部の割合が20〜50%であり、かつ非貫通部の折線方向の長さが5mm以上であることを特徴とする。
また、請求項6の果実保護用緩衝材は、上記請求項1〜5のいずれかの考案において、上記熱可塑性樹脂発泡シートが押出発泡シートからなり、果実保護用緩衝材の長手方向が該押出発泡シートの押出方向と平行になるように裁断されていることを特徴とする。
上記した請求項1の本考案に係る果実保護用緩衝材によれば、熱可塑性樹脂発泡シートを使用し、特定の厚み、特定の発泡倍率(見掛け密度)とすることにより、折り曲げ性と緩衝性との兼ね合いが良好な緩衝材となり、容器への装填作業性がよく、また果実の損傷を効果的に防ぐことができる。また、折線部を貫通部と非貫通部との連設により構成することにより、緩衝材を折り曲げやすくし、かつ折った場合に適度な戻りを有するものとなり、緩衝材の容器への装填がしやすく、また緩衝材が容器の形状どおりに安定して保持できるものとなる。さらに、折線部の両端には貫通部を配設し、該果実保護用緩衝材の四隅に前記底面保護部の角部を頂点として外周方向に向かって特定の角度で開いた略V字状の切欠きを形成することにより、容器内に装填したときに緩衝材の底面保護部の角部が容器形状に添いやすく、また側面保護部同士が適度に重なり合うことにより、緩衝材が容器内に安定して装填される。
また、上記した請求項2の本考案に係る果実保護用緩衝材によれば、熱可塑性樹脂としてポリオレフィン系樹脂を使用することにより、さらに緩衝性に優れた緩衝材となる。
また、上記した請求項3の本考案に係る果実保護用緩衝材によれば、熱可塑性樹脂として脂肪族ポリエステル系樹脂を使用することにより、さらに緩衝性に優れたものとなると共に、環境的にも優れたものとなる。
また、上記した請求項4の本考案に係る果実保護用緩衝材によれば、折線部を構成する貫通部を切り込みとすることにより、緩衝材を容器内に装填したとき、折線部に隙間が生じにくく、果実の保護性がさらに優れたものとなる。また、切り込みの形成は、発泡シートを多数枚積み重ねた状態で容易に行なうことができると共に、打ち抜きとは異なり裁断屑が生じない。
また、上記した請求項5の本考案に係る果実保護用緩衝材によれば、折線部の非貫通部の割合を20〜50%とすることにより、折線部の折り曲げ性と折った場合の戻り性が適度なものとなり、より緩衝材の容器への装填が容易なものとなると共に、緩衝材が容器の形状どおりに安定して保持できるものとなる。また、非貫通部の折線方向の長さを5mm以上とすることにより、折線部の強度が確保され、ち切れにくいものとなる。
また、上記した請求項6の本考案に係る果実保護用緩衝材によれば、押出発泡シートを使用することにより、安価な緩衝材を提供することができ、また、該果実保護用緩衝材の長手方向が押出発泡シートの押出方向と平行になるように裁断することにより、押出発泡シート特有のコルゲートと呼ばれる山谷部の存在にかかわらず、折り曲げ性に支障のない緩衝材を提供することができる。
以下、上記した本考案に係る果実保護用緩衝材の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本考案に係る果実保護用緩衝材の一実施の形態を示した平面図、図2は、図1に示した果実保護用緩衝材を容器に装填した状態を示した斜視図である。また、図3は、本考案に係る果実保護用緩衝材を装填した容器を用いた果実の包装形態を示した斜視図、図4は、図3のA−A線に沿う部分の断面図である。
本考案に係る果実保護用緩衝材(以下、単に緩衝材ともいう。)1は、熱可塑性樹脂発泡シート(以下、単に発泡シートともいう。)を切断や打ち抜き等の裁断加工することにより形成され、厚みが0.3〜3mm、見掛け密度が15〜70kg/m3である。
ここで、緩衝材1の厚みが薄すぎると緩衝性が低下し、厚すぎると容器への装填の際に折り曲げにくく、作業性が低下する。また、同様に緩衝材1の見掛け密度が大きすぎると緩衝性が低下すると共に、折り曲げにくくなるために作業性も低下する。一方、見掛け密度が小さすぎると発泡シート自体を製造することが難しくなる。かかる観点から、緩衝材1の厚みは0.5〜2.5mmが好ましく、0.5〜2mmが特に好ましい。また、見掛け密度は18〜40kg/m3が好ましく、20〜35kg/m3が特に好ましい。
上記緩衝材1の厚み及び見掛け密度は、緩衝材1を構成する発泡シートを製造する際に、発泡剤の添加量と発泡シートの引取速度とを適宜調整することにより調整することができる。
なお、上記緩衝材1の厚みは、緩衝材1の切断面(緩衝材1が押出発泡シートからなる場合には、押出方向と直交する方向の切断面)の厚みを顕微鏡により等間隔に10点撮影を行い、撮影した各点における緩衝材1の厚みを測定し、得られた値の算術平均値を緩衝材1の厚みとする。また、緩衝材1の見掛け密度は、緩衝材1から測定片を切り出し、該測定片の重量を該測定片の外形寸法から求められる体積にて除した値をkg/m3に換算することにより求めることができる。
上記緩衝材1を形成する熱可塑性樹脂発泡シートの基材樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。
上記ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体、ポリスチレンとポリフェニレンエーテルとの混合物等が例示される。
上記熱可塑性樹脂の中でも、柔軟性に優れるので、高圧法により製造された低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等や、低圧法により製造された高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン、プロピレンとエチレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンとのブロック又はランダム共重合体等のプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。これらは単独で又は2種以上混合して使用してもよい。さらに、これらの樹脂のうち、ポリエチレン系樹脂がより好ましく、低密度ポリエチレンが特に好ましい。これは、ポリエチレン系樹脂はより柔軟であるので、発泡シートにしたとき、より緩衝性に優れたものとなる。中でも低密度ポリエチレンは、特に柔軟性に優れており、発泡性にも優れるため特に好ましい。また、低密度ポリエチレン発泡シートは滑りにくいため、OPS(二軸延伸ポリスチレン)等の樹脂製容器内に装填する場合、容器から逸脱しにくいと言う利点もある。
また、上記熱可塑性樹脂の中でも、生分解性を有しており環境的に優れることから、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートサクシネート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリ乳酸等の脂肪族ポリエステル系樹脂が好ましい。これらは単独で又は2種以上混合して使用してもよい。脂肪族ポリエステル系樹脂の中でも、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートサクシネート、ポリブチレンアジペートテレフタレートが柔軟性により優れるためさらに好ましく、ポリブチレンサクシネートが柔軟性により優れると共に発泡性にも優れるので特に好ましい。
また、熱可塑性樹脂発泡シートを得るに際して、発泡剤としては、無機物理発泡剤、有機物理発泡剤、分解型発泡剤等を用いることができる。上記の無機物理発泡剤としては、二酸化炭素、空気、窒素等が挙げられる。有機物理発泡剤としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、1,1−ジフルオロエタン、1,1−ジフルオロ−1−クロロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。これらの発泡剤は単独又は適宜混合して使用することができる。
また、熱可塑性樹脂発泡シートを得るに際して、基材樹脂と発泡剤との溶融混練物には、必要に応じて気泡調整剤を添加することができる。気泡調整剤としては、タルク、シリカ等の無機粉末や、多価カルボン酸等の酸性塩、多価カルボン酸と炭酸ナトリウム或いは重炭酸ナトリウムとの反応混合物等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂発泡シートの製造は、従来公知の方法によって製造することができるが、中でも、上記基材樹脂と発泡剤とを押出機により溶融混練した後、この溶融混練物を押出機先端に取り付けたダイスより低圧域下に押し出して発泡体(押出発泡シート)とする押出成形により製造することが、発泡シートを安価に製造できるために好ましい。
この押出成形により製造された押出発泡シートには、その押出方向に沿ってコルゲートと呼ばれる山谷部が形成されるため、該押出発泡シートを裁断して本考案に係る果実保護用緩衝材1を形成するに際しては、該緩衝材1の長手方向が前記押出発泡シートの押出方向と平行になるように裁断することが、形成される緩衝材1の折り曲げ性の観点から好ましい。即ち、緩衝材1の長手方向が押出発泡シートの押出方向に直交するように裁断すると、山谷部の存在により緩衝材1が折り曲げにくくなるために、容器内への装填作業性が低下する。
本考案に係る果実保護用緩衝材1は、熱可塑性樹脂発泡シートを裁断し、好ましくは熱可塑性樹脂押出発泡シートを緩衝材1の長手方向が押出方向と平行になるように裁断し、図1に示したように、矩形状の底面保護部1aと、該底面保護部1aの周縁(前後左右)に連接された4面の側面保護部1bとを有する緩衝材1に形成される。
上記底面保護部1aの形状寸法は、該緩衝材1が装填される容器の底壁と略同一の形状寸法に形成され、上記側面保護部1bの高さhは、容器の周壁の高さと略同一に形成される。また、側面保護部1bの周縁は、図示したように意匠性を考慮して波形状に裁断してもよい。
上記4面の側面保護部1bは、それぞれ上記底面保護部1aの周縁(前後左右)に折線部2を介して連接されている。この折線部2は、本考案においては、貫通部2aと非貫通部2bとを連設することにより構成されている。これは、折線部2は、鉄製の押し刃によるスジ押し加工等によっても形成することもできるが、この方法である場合には、発泡シート一枚一枚に対してその加工を行なう必要があり、作業性が悪く、製造コストが高騰する。これに対し、断続的な貫通部を形成する方法にあっては、多数枚重ね合わせた発泡シートに対してその加工を行なうことができ、作業性が良い。
また、本考案においては、上記折線部2の両端には、上記貫通部2aを配置する。即ち、底面保護部1aの角部(図1において○で囲んだ部分)は、側面保護部1bと貫通部2aによって切り離された状態とする。これによって、容器内に装填したときに、緩衝材1の底面保護部1aの角部が容器形状に添いやすく、装填作業性がよいものとなると共に、安定的に緩衝材1が容器内に装填される。
また、上記折線部2を構成する貫通部2aは、図1に示したように、折線部2に沿って形成された直線状の切り込みとすることが好ましい。これは、緩衝材1を容器に装填したとき、折線部2に隙間が生じにくく、果実の保護性がさらに優れたものとなる。また、発泡シートを多数枚重ね合わせて貫通部2を形成する際、切り込みであると容易にその加工を行なうことができると共に、打ち抜きの場合のように細かな切断屑が生じないために好ましい。
また、上記折線部2における非貫通部2bの割合は20〜50%とし、かつ非貫通部2bの折線方向の長さは5mm以上とすることが好ましい。これは、折線部2における非貫通部2bの割合が上記範囲であると、折線部2の折り曲げ性と折り曲げた場合の戻り性が適度なものとなり、より緩衝材1の容器への装填が容易なものとなると共に、緩衝材1が容器の形状どおりに安定して保持できるものとなる。また、非貫通部2bの折線方向の長さを5mm以上とすることにより、折線部の強度が確保され、ち切れにくいものとなるために好ましい。かかる観点から、折線部2における非貫通部2bの割合は25〜45%がより好ましい。また、非貫通部2bの折線方向の長さは5〜30mmがより好ましく、10〜20mmが特に好ましい。
また、本考案に係る果実保護用緩衝材1は、該緩衝材1の四隅に底面保護部1aの角部を頂点として外周方向に向かって10〜60度の角度で開いた略V字状の切欠き3が形成されている。これによって、それぞれの側面保護部1bの両端部が分断され、容器内に装填したときに側面保護部1bの余分な部分が弛んでシワとなることなく、側面保護部1bの端部同士が適度に重なり合うことにより、緩衝材1が容器内に安定して装填される。すなわち、略V字状の切欠きの頂部の角度が小さすぎると容器内に装填しづらくなり、逆に大きすぎると重なり合う部分が少なくなり、形状が保持しにくくなる。かかる観点から、略V字状の切欠き3の頂部の角度は、容器の形状にも左右されるが、15〜50度がより好ましく、20〜45度が特に好ましい。
上記した構成の本考案に係る果実保護用緩衝材1は、図2に示したように、容器10に装填され、容器内に収納するイチゴ等の果実の保護に使用される。
容器10としては、合成樹脂、段ボール等で形成された公知の種々の容器が使用できるが、イチゴ、イチジク、サクランボ等の果実の容器として、一般的に広く使用されているポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、その他の熱可塑性合成樹脂等からなる樹脂シートの真空成形又は圧空成形等の熱成形手段により形成された合成樹脂製の容器10が特に好適に使用することができる。
容器10の形状は、容器が略矩形状の底壁と該底壁の周縁から立ち上がる周壁とを有すること以外は特に限定されるものではないが、容器内に収納される果実が大粒のイチゴ等の非常に表面硬度の低い果実である場合には、果実が傷みやすいために果実を積み重ねて収納することが難しいことから、周壁の高さが収納された状態にある果実の高さと略同一である容器10が、収納効率に優れるといった点で特に好適に使用することができる。
本考案に係る果実保護用緩衝材1を装填した容器10は、図2乃至図4に示したように、容器10の底壁10a及び周壁10bの各々の内面側に、本考案に係る果実保護用緩衝材1の底面保護部1a及び側面保護部1bが各々配置され、該容器10にイチゴ等の果実Kを収納し、その後、例えば容器10の全体をストレッチフィルムFにて覆うことにより、イチゴ等の果実Kの包装が完了する。
上記のように本考案に係る果実保護用緩衝材1を使用したイチゴ等の果実Kの包装形態によれば、本考案に係る果実保護用緩衝材1が、上記に詳述した構成のものであることから、容器10への装填作業性が良好であり、かつ容器10内に収納したイチゴ等の果実Kの傷みを効果的に防止することができるものとなる。
次に、本考案に係る果実保護用緩衝材の一実施例を記載するが、本考案は、何ら下記の実施例に限定されるものではない。
〔果実保護用緩衝材〕
密度が922kg/m3である低密度ポリエチレンを押出発泡することにより製造された、厚み1mm、見掛け密度26kg/m3の低密度ポリエチレン押出発泡シートから、最大外寸法220mm×150mmの略矩形状の本考案に係る果実保護用緩衝材1を、その長手方向が発泡シートの押出方向と平行となるように裁断して形成した。周縁は、意匠性を考慮して波形状に裁断した。
裁断した緩衝材1には、170mm×100mmの矩形状の底面保護部1aと、該底面保護部1aの周縁に折線部2を介して連接された最大高さが25mmとなる4面の側面保護部1bが形成されている。
緩衝材1の厚みは1mmであり、見掛け密度は26kg/m3であった。
上記折線部2は、緩衝材1の裁断時に、刃を用いて切り込みを断続的に設けることにより形成した。
長辺側の折線部2は、その末端から15mmの切り込み、10mm間隔を開けて30mmの切り込み、15mmの間隔を開けて30mmの切り込み、15mmの間隔を開けて30mmの切り込み、さらに10mmの間隔を開けて末端まで15mmの切り込みを形成し、折線部に対する非貫通部の比率を29%とした。
短辺側の折線部2は、その末端から10mmの切り込み、15mm間隔を開けて20mmの切り込み、10mmの間隔を開けて20mmの切り込み、さらに15mmの間隔を開けて末端まで10mmの切り込みを形成し、折線部に対する非貫通部の比率を40%とした。
緩衝材1の四隅には、底面保護部1aの角部に達する頂部の角度が30度のV字状の切欠き3を形成した。
〔容器〕
厚み0.25mmのOPSシート(二軸延伸ポリスチレンシート)を熱成形して形成された、底壁が170mm×100mmの略矩形状であり、周壁高さが25mmであるトレー状の容器10を使用した。
〔果実の包装形態〕
上記容器10に、上記本考案に係る果実保護用緩衝材1を装填し、続いて、大粒のイチゴKを緩衝材1を装填した容器10内にイチゴKが上下に重なり合わないように収納し、該容器10の全体をストレッチフィルムFにて覆った。
〔評価〕
緩衝材1の容器10への装填作業性は非常に良好であった。
緩衝材1が適度なクッション性を有し、容器10の底壁のみならず周壁にも配置されているため、果実Kの傷みを効果的に防止することができるものであった。
本考案に係る果実保護用緩衝材の一実施の形態を示した平面図である。 図1に示した果実保護用緩衝材を容器に装填した状態を示した斜視図である。 本考案に係る果実保護用緩衝材を装填した容器を用いた果実の包装形態を示した斜視図である。 図3のA−A線に沿う部分の断面図である。
符号の説明
1 果実保護用緩衝材
1a 底面保護部
1b 側面保護部
2 折線部
2a 貫通部
2b 非貫通部
3 切欠き
10 容器
10a 底壁
10b 周壁
K 果実
F ストレッチフィルム

Claims (6)

  1. 果実と容器との間に装填される果実保護用緩衝材であって、熱可塑性樹脂発泡シートを裁断してなり、厚みが0.3〜3mm、見掛け密度が15〜70kg/m3であり、矩形状の底面保護部と、該底面保護部の周縁に折線部を介して連接された4面の側面保護部とを有し、前記折線部は貫通部と非貫通部との連設により構成されていると共に折線部の両端には前記貫通部が配設され、該果実保護用緩衝材の四隅には前記底面保護部の角部を頂点として外周方向に向かって10〜60度の角度で開いた略V字状の切欠きが形成されていることを特徴とする、果実保護用緩衝材。
  2. 上記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の果実保護用緩衝材
  3. 上記熱可塑性樹脂が、脂肪族ポリエステル系樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の果実保護用緩衝材
  4. 上記折線部を構成する貫通部が、折線部に沿って形成された直線状の切り込みであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の果実保護用緩衝材。
  5. 上記折線部の非貫通部の割合が20〜50%であり、かつ非貫通部の折線方向の長さが5mm以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の果実保護用緩衝材。
  6. 上記熱可塑性樹脂発泡シートが押出発泡シートからなり、果実保護用緩衝材の長手方向が該押出発泡シートの押出方向と平行になるように裁断されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の果実保護用緩衝材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013039951A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Zenkoku Nogyo Kyodo Kumiai Rengokai 青果の包装方法及び青果の包装形態

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