JP3130681B2 - オルソキシレンおよびナフタレンの混合物の気相酸化による無水フタル酸の製造方法 - Google Patents

オルソキシレンおよびナフタレンの混合物の気相酸化による無水フタル酸の製造方法

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JP3130681B2 JP04283255A JP28325592A JP3130681B2 JP 3130681 B2 JP3130681 B2 JP 3130681B2 JP 04283255 A JP04283255 A JP 04283255A JP 28325592 A JP28325592 A JP 28325592A JP 3130681 B2 JP3130681 B2 JP 3130681B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オルソキシレンおよび
ナフタレンの混合物の気相酸化による無水フタル酸の製
造方法に関するものである。詳しく述べると、特定の触
媒を充填した多管式固定床反応器に、オルソキシレンお
よびナフタレンの混合物と分子状酸素含有ガスとを導入
し、接触気相酸化して無水フタル酸を製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】オルソキシレンおよびナフタレンの混合
原料から無水フタル酸を製造する方法としては、例え
ば、バナジウムーニ酸化チタン基剤触媒を用いる方法が
知られている(特開昭58−74675号)。しかしな
がら、ここで報告されているのはオルソキシレン酸化用
の触媒が経時劣化した場合に、劣化の程度に合わせてナ
フタレンを導入するというもので、特にオルソキシレン
のみでの反応を50ケ月行なったのちに、ナフタレンを
導入するというものである。この方法では、混合フィー
ドを行なうのに実施できるまでに時間がかかるうえ、そ
の時々の原料事情に合わせて経済的に有利な原料混合率
を選べない。また、触媒については組成等の特定がなさ
れておらず、一般的には実施できない。
【0003】実際に任意のオルソキシレン/ナフタレン
の混合率で無水フタル酸を製造したときの報告が、“A
romatics”,Vol38,Nos.9−10,
pages 12−18(1985)に開示されてい
る。しかしながら、この場合にも、1年間ナフタレンの
みの反応を行なったのちに実施されており、初期からの
実施の可能性については触れられていない。また、使用
された触媒についても詳しくは述べられておらず、触媒
を特定できるものではない。
【0004】触媒の組成および使用方法を示したものと
して特開昭63−253080号が知られており、ナフ
タレンの酸化反応触媒が示されているが、オルソキシレ
ン/ナフタレンの50/50混合物での実施例の実施例
も示されている(実施例3および25)。また、オルソ
キシレンのみの反応を行なった触媒と同一の触媒でナフ
タレンのみを反応させている(実施例24および1
0)。しかしながら、ナフタレンとオルソキシレンを混
合原料として使用してもよいとの記載があるとはいえ、
混合原料を用いる場合に発生する、混合率の差によるホ
ットスポット(触媒層最高発熱点)の変化に対応する方
法は示されていない。
【0005】上記特開昭63−253080号の発明者
は、混合原料の使用による無水フタル酸の製造方法につ
いて、特開平1−190677号で原料の混合方法につ
いて詳しく説明しているが、触媒については限定されて
いない。また、実施例によると、オルソキシレンのみか
らナフタレンのみに至までの全ての混合率での使用が可
能と思われるが、得られる無水フタル酸の収率は、前記
特開昭63−253080号の実施例に比べかなり低い
ものになっている。
【0006】以上のように、単一の混合比の原料に対し
て最適化された触媒に比べ、全ての混合比で使用可能な
触媒は、収率を犠牲にして混合率の変化に対応可能なよ
うにされなければならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、これま
でにオルソキシレンおよび/またはナフタレンの酸化に
よる無水フタル酸の製造用触媒を研究開発し(特開昭5
6−73543号、特開昭56−78635号および特
開昭57−105241号)、ある一定の幅での混合比
において高い生産性(高負荷および高選択性)と触媒寿
命を達成した。
【0008】しかしながら、従来の触媒を使用したと
き、上記混合原料の混合比率がある狭い範囲に限定され
その範囲を越えると無水フタル酸の収率、製品品質およ
び触媒寿命等に多くの問題点が発生する。特に、ナフタ
レン酸化に好適な触媒でオルソキシレンおよびナフタレ
ンとの混合比がオルキシレン50%以上の範囲、オルキ
シレン酸化に好適な触媒でオルキシレンおよびナフタレ
ンとの混合比がオルソキシレン50%以下の範囲で反応
したとき顕著である。
【0009】つまりナフタレン酸化に好適な触媒でオル
ソキシレンとナフタレンとの混合比がオルソキシレン5
0%以上の範囲で反応させた場合、製品品質に悪影響を
与えるフタライド発生量が大幅に増加する。
【0010】逆にオルソキシレン酸化に好適な触媒でオ
ルソキシレンとナフタレンとの混合比がオルソキシレン
50%以下の範囲で反応させた場合は高い収率を得よう
とすれば反応温度を下げる必要があり、この場合も製品
品質に悪影響を与えるナフトキノン発生量が大幅に増加
し、これを抑えるために反応温度を上げると収率の低下
と触媒層前部に異常な熱点が発生し触媒寿命に悪影響を
与えてしまう。これらの問題点は原料を高負荷にした場
合さらに顕著になる傾向がある。
【0011】したがって、本発明の目的は、オルソキシ
レンおよびナフタレンの混合物の気相酸化による新規な
無水フタル酸の製造方法を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、オルソキシレンおよ
びナフタレンとの混合比の広い範囲で、しかも原料が高
負荷であるとき長期間にわたって、高品質の無水フタル
酸を製造する方法を提供することにあり、さらにそのた
めに有用な触媒組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】これらの諸目的は、オル
ソキシレンおよびナフタレンの混合物を多管式固定床反
応器を用い、分子状酸素含有ガスにより接触気相酸化し
て無水フタル酸を製造する方法において、前段触媒とし
て、全触媒層高のうち原料ガス入口側より15〜85容
量%の層高に、酸化バナジウムをV2 5 換算で1〜2
0重量部、およびその粒子径が実質的に0.4〜0.7
ミクロンの直径よりなる多孔性で比表面積が10〜60
2 /gのアナターゼ型酸化チタンをTiO2 換算で9
9〜80重量部、さらにこれらの2成分の合計100重
量部に対して、ニオブがNb2 5 換算で0.01〜1
重量部、リンがP2 5 換算で0.2〜1.2重量部、
アンチモンがSb2 3 換算で0.5〜5重量部および
カリウム、セシウム、ルビジウムおよびタリウムよりな
る群から選ばれた少なくとも1種の成分が酸化物換算で
0.3〜1.2重量部含有してなる触媒物質を不活性担
体に5〜20g/100ml担持させた触媒を、また後
段触媒として、全触媒層高のうち原料ガス出口側より8
5〜15容量%の層高に、上記の前段触媒物質において
カリウム、セシウム、ルビジウムおよびタリウムよりな
る群から選ばれた少なくとも1種の成分が、酸化物換算
で当該前段触媒における量の17〜63重量%とした触
媒を、積層に充填し、次いで、この反応器にオルソキシ
レンおよびナフタレンの混合物と、分子状酸素含有ガス
とを、300〜450℃の温度で導通することを特徴と
するオルソキシレンおよびナフタレンの混合物の気相酸
化による無水フタル酸の製造方法により達成される。
【0014】
【作用】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0015】多管式固定床反応器を用い、この反応器に
触媒を充填する際に、前段触媒を、全触媒層高のうち原
料ガス入口側より15〜85%、好ましくは20〜80
%の層高に充填し、後段触媒を、全高層のうち原料ガス
出口側から85〜15%好ましくは80〜20%の層高
に充填するものである。
【0016】この層高の関係において、この範囲をはず
れると一方の触媒のみに負担がかかり、使用できるオル
ソキシレンおよびナフタレンとの混合比は狭い範囲に限
定されることとなる。本発明の使用される触媒物質につ
いて以下に述べる。
【0017】酸化バナジウム源としては、酸化バナジウ
ムの他、例えば、アンモニウム塩、硝酸塩、硫酸塩、ハ
ロゲン化物、有機酸塩、水酸化物等の加熱することによ
り酸化物となる化合物から適宜選択し用いることができ
る。
【0018】使用されるアナターゼ型酸化チタンは、粒
子径が実質的に0.4〜0.7μmの直径であり、好ま
しくは、0.45〜0.6μmである。比表面積とはB
ET(Brunauer−Emmett−Telle
r)表面積をいい、この比表面積は、10〜60m2
gであり、好ましくは、15〜40m2 /gである。こ
のアナターゼ型酸化チタンの比表面積が10m2 /g未
満では、得られる触媒の活性が悪く、一方、60m2
gを越えると触媒の耐久性が悪くなり、短期間で収率が
低下して好ましくない。
【0019】これらの性質を有する酸化チタンは、「溶
液法」として知られる方法で製造されるもので、イルメ
ナイト(FeOTiO2 )を硫酸で処理して製造される
が、固化法に比べ濃度の低い硫酸、通常は70〜80%
程度の硫酸で処理し、次いで150℃近辺で加圧下に加
水分解を行い、更に焼成されて製造される。特に本発明
で用いられる酸化チタンは、その原鉱石の関係で、鉄、
亜鉛、アルミニウム、マンガン、クロム、カルシウム、
鉛などが混入する場合があるが、酸化チタン(Ti
2 )に対して酸化物として0.5重量%以下であれば
触媒性能上とくに問題ない。
【0020】前段触媒において、酸化バナジウムとアナ
ターゼ型酸化チタンとの含有量は、酸化バナジウムをV
2 5 換算で1〜20重量部に対し、アナターゼ型酸化
チタンをTiO2 換算で99〜80重量部であり、好ま
しくは、酸化バナジウムをV2 5 換算で2〜15重量
部に対し、アナターゼ型酸化チタンをTiO2 換算で9
8〜85重量部である。
【0021】ニオブは、酸化バナジウムと酸化チタンの
合計100重量部に対してNb2 5 換算で0.01〜
1重量部、好ましくは0.015〜0.8重量部であ
る。リンは、酸化バナジウムと酸化チタンの合計100
重量部に対してP2 5 換算で0.2〜1.2重量部、
好ましくは0.25〜1重量部である。アンチモンは、
酸化バナジウムと酸化チタンの合計100重量部に対し
てSb2 3 換算で0.5〜5重量部、好ましくは1〜
4重量部である。
【0022】カリウム、セシウム、ルビジウムおよびタ
リウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種の成分は
酸化バナジウムと酸化チタンの合計100重量部に対し
て酸化物(例えばK2 O、Cs2 O、Rb2 Oおよび/
またはTl2 O)換算で0.3〜1.2重量部、好まし
くは0.4〜1.1重量部である。
【0023】本発明で用いられる不活性担体としては、
触媒の焼成温度および無水フタル酸を製造する際の反応
中の触媒の温度より十分高温で長時間安定であること
と、触媒成分と該不活性担体自身が反応しないことが重
要である。その意味から、アルミナ(Al2 3 )の含
量が10重量%以下、シリコンカーバイド(SiC)の
含量が80重量%以上の多孔性担体の使用が好ましい。
さらに好ましくはアルミナ(Al2 3 )の含量が5重
量%以下、シリコンカーバイド(SiC)の含量が95
重量%以上であり、かつ見掛気孔率が、10%以上、特
に15〜40%である多孔性担体を不活性担体として使
用することである。この代表的な不活性担体としては純
度98%以上のシリコンカーバイド(SiC)の粉末を
自焼結したものが挙げられる。上記耐熱性無機質不活性
担体の形状については、特に制限はなく、その平均粒径
が2〜15mm程度、特に3〜12mmのものであれば
どのようなものでもよい。代表的な例としては、球状、
ペレット状、シリンダー状、リング状等がある。
【0024】一方、本発明に用いる触媒を調製する際
の、バナジウム、ニオブ、リン、アンチモン、カリウ
ム、セシウム、ルビジウムおよびタリウムの各成分の出
発原料はV2 5 、Nb2 5 、P2 5 、Sb
2 3 、K2 O、Cs2 O、Rb2 O、Tl2 Oで示さ
れる各成分の酸化物に限らず、それら各金属のアンモニ
ウム塩、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、有機酸塩、水
酸化物など加熱によって上記の如き酸化物ないしはこれ
に近似する酸化物に変化する物質から適宜選択すること
ができる。
【0025】触媒活性物質を不活性担体に担持せしめる
方法はとくに限定しないが、外部より加熱できる回転ド
ラムに一定量の不活性担体を入れ、200〜300℃に
保ちつつ触媒活性物質を含有する液状物(スラリー)を
噴霧し活性物質を担持せしめる方法が最も簡便である。
この際、活性物質の不活性担体に対する担持量は使用す
る不活性担体の大きさおよび形状によって異なるが、球
形または円筒状のものであれば3〜30g活性物質/1
00ml不活性担体、特に5〜20g活性物質/100
ml不活性担体が好適である。
【0026】上記のように耐熱性不活性担体に触媒活性
物質層を担持した後、450〜700℃、好ましくは5
00〜600℃の温度にて空気流通下2〜10時間、好
ましくは4〜8時間焼成して本発明に係る触媒が得られ
る。
【0027】本発明で使用される後段触媒は、カリウ
ム、セシウム、ルビジウムおよびタリウムよりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の成分(以下、「アルカリ」
という)が、前段触媒におけるそれに対して17〜63
重量%、好ましくは20〜60重量%にした以外は、前
段触媒と同様である。すなわち、この量が17重量%未
満では、後段触媒の活性が支配的となり、一方、63重
量%を越えると、前段触媒の活性が支配的となり、いず
れの場合もオルソキシレンとナフタレンとの混合比は狭
い範囲に限られる。
【0028】また、本発明においては、後段触媒層高/
全触媒層高比(%)と後段触媒中のアルカリ(K、C
s,Rbおよび/またはTl)/前段触媒中のアルカリ
の重量比(%)との関係は、前記のとおりであり、これ
をグラフに示すと、図1のとおりであるが、好ましく
は、下記式を満す範囲であることが好ましい。
【0029】20≦y≦60 20≦x≦80 0.5≦y≦x+20 (ただし、xは後段触媒層高/全触媒層高比(%)であ
り、またyは後段触媒中のアルカリ/前段触媒中のアル
カリの重量比(%)である)。これらの関係をグラフに
示すと、図1における斜線の部分である。)つぎに、本
発明による無水フタル酸の製造方法を示す。
【0030】上記触媒を用いた本発明によるオルソキシ
レンおよびナフタレンの混合物の分子状酸素含有ガスと
の接触気相酸化による無水フタル酸への反応は、つぎの
ごとき条件下に実施することができる。例えば、触媒を
内径15〜40mm、好ましくは15〜27mmの管に
1〜5m、好ましくは1.5〜3mの高さに充填する。
このときの前段触媒と後段触媒との容量比は、15:8
0〜85:15、好ましくは20:80〜80:20で
ある。
【0031】この反応管を熱媒体によって300〜40
0℃、好ましくは330〜380℃の温度に保持し、こ
の反応管に原料のオルソキシレンおよびナフタレンの混
合物を空気または5〜21容量%の分子状酸素を含有す
るガスとともに導入でき、空気の場合は5〜70g原料
/Nm3 、また分子状酸素の場合は5〜120g原料/
Nm3 分子状酸素含有ガス、空間速度1,000〜6,
000hr-1(STP;標準状態)、とくに1,000
〜4,000hr-1(STP)で導通させる。原料ガス
中のオルソキシレンとナフタリンとの重量比は1:99
〜99:1、好ましくは5:95〜95:5、さらに好
ましくは10:90〜90:10である。
【0032】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0033】触媒の調製 触媒調製1 イルメナイトに80%の濃硫酸を混合し、充分反応を行
なった後、水で希釈して硫酸チタン水溶液を得た。これ
に還元剤として鉄片を加え、イルメナイト中の鉄分を第
一鉄イオンに還元した後、冷却して硫酸第一鉄として析
出分離した。このようにして得られた硫酸チタン水溶液
に150℃に加熱された水蒸気を吹き込み、含水酸化チ
タンを沈澱させた。これを水洗、酸洗および二次水洗し
たのち、800℃の温度で空気流通下4時間焼成した。
これをジェット気流粉砕処理し、平均粒子径約0.5μ
mでBET法比表面積22m2 /gの多孔性アナターゼ
型酸化チタンを得た。
【0034】脱イオン水6,400mlに蓚酸250g
を溶解させて蓚酸水溶液とし、そこへメタバナジン酸ア
ンモニウム121.87g、第一燐酸アンモニウム9.
21g、塩化ニオブ15.41g、硫酸セシウム20.
38g、硫酸カリウム0.79gおよび三酸化アンチモ
ン37.89gを添加し十分撹拌した。この様にして得
られた溶液に上記酸化チタン(TiO2 )1,800g
を加え、乳化機により撹拌して触媒スラリー液を調製し
た。
【0035】外部により加熱できる直径35cm、長さ
80cmのステンレス製回転炉中に直径6mmの球状、
見掛け気孔率35%の純度98.5重量%のSiC自焼
結担体2000mlを入れ、200〜250℃に予熱し
ておき、炉を回転させながら担体上に上記触媒スラリー
液を噴霧して触媒活性物質を8.0g/100ml一担
体の割合で担持させた。その後、空気を流通させながら
電気炉中560℃の温度にて6時間焼成した。この触媒
を(A)とする。
【0036】触媒調製2 前記触媒(A)の調製の手順において、硫酸セシウムの
量を13.86gとする以外は触媒(A)と同じ組成お
よび手法で触媒(B)を得た。
【0037】触媒調製3 前記触媒(A)の調製の手順において、硫酸セシウムの
量を13.04gとする以外は触媒(A)と同じ組成お
よび手法で触媒(C)を得た。
【0038】触媒調製4 前記触媒(A)の調製の手順において、硫酸セシウムの
量を10.60gとする以外は触媒(A)と同じ組成お
よび手法で触媒(D)を得た。
【0039】触媒調製5 前記触媒(A)の調製の手順において、硫酸セシウムの
量を7.34g、硫酸カリウムの量を0.39gとする
以外は触媒(A)と同じ組成および手法で触媒(E)を
得た。
【0040】触媒調製6 前記触媒(E)の調製の手順において、硫酸セシウムの
量を6.33gとする以外は触媒(E)と同じ組成およ
び手法で触媒(F)を得た。
【0041】触媒調製7 前記触媒(E)の調製の手順において、硫酸セシウムの
量を5.71gとする以外は触媒(E)と同じ組成およ
び手法で触媒(G)を得た。
【0042】触媒調製8 前記触媒(E)の調製の手順において、硫酸セシウムの
量を5.30gとする以外は触媒(E)と同じ組成およ
び手法で触媒(H)を得た。
【0043】触媒調製9 前記触媒(E)の調製の手順において、硫酸セシウムの
量を4.08gとする以外は触媒(E)と同じ組成およ
び手法で触媒(I)を得た。
【0044】触媒調製10 前記触媒(A)の調製の手順において、硫酸セシウムの
量を2.04g、硫酸カリウムの量を0.02gとする
以外は触媒(A)と同じ組成および手法で触媒(J)を
得た。
【0045】触媒調製11 イルメナイトに80%の濃硫酸を混合し、充分反応を行
なった後、水で希釈し硫酸チタン水溶液を得た。これに
還元剤として鉄片を加え、イルメナイト中の鉄分を第一
鉄イオンに還元した後、冷却して硫酸第一鉄として析出
分離した。このようにして得られた硫酸チタン水溶液に
150℃に加熱された水蒸気を吹き込み含水酸化チタン
を沈澱させた。これを水洗、酸洗および二次水洗したの
ち、700℃の温度で空気流通下4時間焼成した。これ
をジェット気流粉砕処理し、平均粒子径約0.45μm
でBET法比表面積33m2 /gの多孔性アナターゼ型
酸化チタンを得た。
【0046】脱イオン水6,400mlに蓚酸520g
を溶解させ蓚酸水溶液とし、そこへメタバナジン酸アン
モニウム257.27g、第一燐酸アンモニウム12.
97g、塩化ニオブ16.26g、硫酸セシウム28.
53g、硫酸カリウム1.18g、硫酸ルビジウム0.
72gおよび三酸化アンチモン40.00gを添加し十
分撹拌した。このようにして得られた溶液に上記TiO
2 を1,800g加え、乳化機により撹拌して触媒スラ
リー液を調製した。
【0047】外部より加熱できる直径35cm、長さ8
0cmのステンレス製回転炉中に直径6mmの球状、見
掛け気孔率35%の純度98.5重量%SiC自焼結担
体2,000mlを入れ、200〜250℃に予熱して
おき、炉を回転させながら担体上に上記触媒スラリー液
を噴霧して触媒活性物質を8.0g/100ml一担体
の割合で担持させた。その後、空気を流通させながら電
気炉中560℃の温度にて6時間焼成した。この触媒を
(K)とする。
【0048】触媒調製12 上記触媒(K)の調製手順において、硫酸セシウムの量
を16.30g、硫酸カリウムの量を0.39g、硫酸
ルビジウムの量を0.36gとする以外は触媒(K)と
同じ組成および手法で触媒(L)を得た。
【0049】触媒調製13 前記触媒(K)の調製手順において、硫酸セシウムの量
を8.15g、硫酸カリウムの量を0.20g、硫酸ル
ビジウムの量を0.12gとする以外は触媒(K)と同
じ組成および手法で触媒(M)を得た。
【0050】触媒調製14 前記触媒(M)の調製手順において、硫酸セシウムの量
を4.08gとする以外は触媒(M)と同じ組成および
手法で触媒(N)を得た。
【0051】触媒調製15 イルメナイトに80%の濃硫酸を混合し、充分反応を行
なった後、水で希釈し硫酸チタン水溶液を得た。これに
還元剤として鉄片を加え、イルメナイト中の鉄分を第一
鉄イオンに還元した後、冷却して硫酸第一鉄として析出
分離した。このようにして得られた硫酸チタン水溶液に
150℃に加熱された水蒸気を吹き込み含水酸化チタン
を沈澱させた。これを水洗、酸洗および二次水洗した
後、800℃の温度で空気流通下4時間焼成した。これ
をジェット気流粉砕処理し、平均粒子径約0.5μmで
BET法表面積22m2 /gの多孔性アナターゼ型酸化
チタンを得た。
【0052】脱イオン水6,400ccに蓚酸250g
を溶解させ蓚酸水溶液とし、そこへメタバナジン酸アン
モニウム121.87g、第一燐酸アンモニウム9.2
1、塩化ニオブ15.41g、硫酸セシウム8.15
g、硝酸タリウム6.00gおよび三酸化アンチモン3
7.89gを添加し十分撹拌した。このようにして得ら
れた溶液に上記TiO2 を1,800g加え、乳化機に
より撹拌して触媒スラリー液を調製した。
【0053】外部より加熱できる直径35cm、長さ8
0cmのステンレス製回転炉中に直径6mmの球状、見
掛け気孔率35%の純度98.5重量%の自焼結担体
2,000mlを入れ、200〜250℃に予熱してお
き、炉を回転させながら担体上に上記触媒スラリー液を
噴霧して触媒活性物質を8.0g/100ml一担体の
割合で担持させた。その後、空気を流通させながら電気
炉中560℃の温度にて6時間焼成した。この触媒を
(O)とする。
【0054】触媒調製16 上記触媒(O)の調製手順において、硫酸セシウムの量
を0.08g、硝酸タリウムの量を3.00gとする以
外は触媒(O)と同じ組成および手法で触媒(P)を得
た。
【0055】(A)から(P)の触媒の組成を表1およ
び表2に、前段触媒と後段触媒に分けてまとめた。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】酸化反応 実施例1 溶融塩浴中に浸した内径25mm、長さ3mの鉄製の反
応管に、先ず触媒(I)を後段触媒として原料ガス出口
部に0.5mの高さに充填し、次いで触媒(A)を前段
触媒として原料ガス入口部に2.0mの高さに充填し
た。
【0059】オルソキシレンとナフタレンとの容量比
1:1の混合物を酸素21容量%および窒素79容量%
よりなる合成ガスに対して70g/Nm3 (合成ガス)
の割合で混合した混合ガスを360℃の温度に保たれた
溶融塩浴中に浸した上記反応管の上部入口から空間速度
(SV)3,000hr-1(STP)で導入してオルソ
キシレンおよびナフタレンの混合物の酸化反応を行なっ
た。
【0060】反応温度を調製し、発生するフタライドお
よびナフトキノンの量を各々0.1重量%と0.3重量
%以下になるようにし、無水フタル酸の収率を測定し
た。次ぎに、混合原料の合成ガスに対する割合が70g
/Nm3 を越えないようにしながらオルソキシレンとナ
フタレンとの混合比を1:9または9:1に設定し混合
物の合成ガスに対する割合を70g/Nm3 にした。反
応温度を調製し、発生するフタライドおよびナフトキノ
ンの量を各々0.1重量%と0.3重量%以下になるよ
うにし、無水フタル酸の収率を測定した。
【0061】実施例2 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(H)を後段触媒
として原料ガス出口部に1.0mの高さに充填し、次い
で触媒(B)を前段触媒として原料ガス入口部に1.5
mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件下、同
様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合比が
1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収率を
測定した。その後、オルソキシレンとンフタレンとの混
合比1:1で反応を行ない、3ケ月毎に同様の測定を行
ない、一年間反応を継続した。
【0062】実施例3 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(G)を後段触媒
として原料ガス出口部に1.25mの高さに充填し、次
いで触媒(C)を前段触媒として原料ガス入口部に1.
25mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件
下、同様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合
比が1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収
率を測定した。
【0063】実施例4 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(F)を後段触媒
として原料ガス出口部に2.0mの高さに充填し、次い
で触媒(D)を前段触媒として原料ガス入口部に0.5
mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件下、同
様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合比が
1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収率を
測定した。
【0064】比較例1 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(I)を後段触媒
として原料ガス出口部に0.25mの高さに充填し、次
いで触媒(A)を前段触媒として原料ガス入口部に2.
25mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件
下、同様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合
比が1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収
率を測定した。
【0065】比較例2 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(J)を後段触媒
として原料ガス出口部に0.5mの高さに充填し、次い
で触媒(A)を前段触媒として原料ガス入口部に2.0
mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件下、同
様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合比が
1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収率を
測定した。
【0066】比較例3 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(F)を後段触媒
として原料ガス出口部に2.25mの高さに充填し、次
いで触媒(D)を前段触媒として原料ガス入口部に0.
25mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件
下、同様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合
比が1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収
率を測定した。
【0067】比較例4 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(E)を後段触媒
として原料ガス出口部に2.0mの高さに充填し、次い
で触媒(D)を前段触媒として原料ガス入口部に0.5
mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件下、同
様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合比が
1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収率を
測定した。
【0068】実施例5 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(P)を後段触媒
として原料ガス出口部に1.25mの高さに充填し、次
いで触媒(O)を前段触媒として原料ガス入口部に1.
25mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件
下、同様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合
比が1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収
率を測定した。
【0069】実施例6 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(P)を後段触媒
として原料ガス出口部に0.5mの高さに充填し、次い
で触媒(O)を前段触媒として原料ガス入口部に2.0
mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件下、同
様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合比が
1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収率を
測定した。
【0070】実施例7 実施例1と同様の反応管に、先ず触媒(I)を後段触媒
として原料ガス出口部に2.0mの高さに充填し、次い
で触媒(A)を前段触媒として原料ガス入口部に0.5
mの高さに充填した。実施例1と同様の反応条件下、同
様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合比が
1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収率を
測定した。
【0071】上記実施例1から7および比較例1から4
の測定結果を表3に示した。また、この酸素21容量%
での反応を表中反応条件1とした。
【0072】
【表3】
【0073】実施例8 溶融塩浴中に浸した内径25mm、長さ3mの鉄製の反
応管に、先ず触媒(M)を後段触媒として原料ガス出口
部に0.5mの高さに充填し、次いで触媒(K)を前段
触媒として原料ガス入口部に2.0mの高さに充填し
た。オルソキシレンとナフタレンとの混合比1:1の混
合物を酸素10容量%、水蒸気10容量%および窒素8
0容量%よりなる合成ガスに対して85g/Nm3 (合
成ガス)の割合で混合した混合ガスを、355℃の温度
に保たれた溶融塩欲中に浸した上記反応管の上部入口か
ら空間速度(SV)2,500hr-1(STP)で導入
してオルソキシレンおよびナフタレンの混合物の酸化反
応を行なった。反応温度を調製し、発生するフタライド
およびナフトキノンの量を各々0.1重量%と0.3重
量%以下になるようにし、無水フタル酸の収率を測定し
た。次ぎに、混合原料の合成ガスに対する割合が85g
/Nm3 を越えないようにしながらオルソキシレンとナ
フタレンとの混合比を1:9または9:1に設定し混合
物の合成ガスに対する割合を85g/Nm3 にした。反
応温度を調製し、発生するフタライドおよびナフトキノ
ンの量を各々0.1重量%と0.3重量%以下になるよ
うにし、無水フタル酸の収率を測定した。
【0074】実施例9 実施例8と同様の反応管に、先ず触媒(L)を後段触媒
として原料ガス出口部に1.25mの高さに充填し、次
いで触媒(K)を前段触媒として原料ガス入口部に1.
25mの高さに充填した。実施例8と同様の反応条件
下、同様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合
比が1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収
率を測定した。その後、オルソキシレンとナフタレンと
の混合比1:1で反応を行ない、3カ月毎に同様の測定
を行ない、1年間反応を継続した。
【0075】比較例5 実施例8と同様の反応管に、先ず触媒(M)を後段触媒
として原料ガス出口部に0.25mの高さに充填し、次
いで触媒(K)を前段触媒として原料ガス入口部に2.
25mの高さに充填した。実施例8と同様の反応条件
下、同様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合
比が1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収
率を測定した。
【0076】比較例6 実施例8と同様の反応管に、先ず触媒(N)を後段触媒
として原料ガス出口部に0.50mの高さに充填し、次
いで触媒(K)を前段触媒として原料ガス入口部に2.
0mの高さに充填した。実施例8と同様の反応条件下お
よび同様の手順でオルソキシレンとナフタレンとの混合
比が1:1、1:9および9:1での無水フタル酸の収
率を測定した。
【0077】上記実施例8と9および比較例5と6の測
定結果を表4に示した、またこの酸素10容量%での反
応を表中反応条件2とした。
【0078】
【表4】
【0079】
【発明の効果】本発明に係る方法によって、上述のよう
に層高比に触媒層を分割し、且つ触媒の活性をカリウ
ム、セシウム、ルビジウムおよびタリウムよりなる群の
成分の含有量を上述のように前段に対し後段の含有量を
17〜63%とする事により調整し、広範囲なオルソキ
シレンとナフタレンとの混合比で異常な熱点の発生を防
ぐことができるものである。
【0080】オルソキシレンおよびナフタレンの混合物
から広範囲の混合比で、高生産性を維持しながら安定し
て無水フタル酸を製造することができる。従って、原料
事情が大きく変化しても安価に高品質の無水フタル酸を
安定して得ることができる。以上のように、本発明の方
法は、無水フタル酸の製造に極めて有用な方法であると
いうことができる。
【0081】また、本発明を用いることにより、オルソ
キシレン50%以上の範囲で使用した場合のフタライド
の発生、さらにオルソキシレン50%以上の範囲で使用
した場合のナフトキノンの発生を抑えることができ、高
収率に無水フタル酸を製造することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明方法における前段触媒/後段触媒層
高比と後段触媒/全触媒アルカリ比との関係を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 信也 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地 の1 株式会社日本触媒 触媒研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−78635(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/89 B01J 27/198 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルソキシレンおよびナフタレンの混
    合物を多管式固定床反応器を用い、分子状酸素含有ガス
    により接触気相酸化して無水フタル酸を製造する方法に
    おいて、 前段触媒として、全触媒層高のうち原料ガス入口側より
    15〜85容量%の層高に、酸化バナジウムをV2 5
    換算で1〜20重量部、およびその粒子径が実質的に
    0.4〜0.7ミクロンの直径よりなる多孔性で比表面
    積が10〜60m2 /gのアナターゼ型酸化チタンをT
    iO2 換算で99〜80重量部、さらにこれらの2成分
    の合計100重量部に対して、ニオブがNb2 5 換算
    で0.01〜1重量部、リンがP2 5 換算で0.2〜
    1.2重量部、アンチモンがSb23 換算で0.5〜
    5重量部およびカリウム、セシウム、ルビジウムおよび
    タリウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の成分
    が酸化物換算で0.3〜1.2重量部含有してなる触媒
    物質を不活性担体に5〜20g/100ml担持させた
    触媒を、 また後段触媒として、全触媒層高のうち原料ガス出口側
    より85〜15容量%の層高に、上記の前段触媒物質に
    おいてカリウム、セシウム、ルビジウムおよびタリウム
    よりなる群から選ばれた少なくとも1種の成分が、酸化
    物換算で当該前段触媒における量の17〜63重量%と
    した触媒を、積層に充填し、次いで、この反応器にオル
    ソキシレンおよびナフタレンの混合物と、分子状酸素含
    有ガスとを、300〜450℃の温度で導通することを
    特徴とするオルソキシレンおよびナフタレンの混合物の
    気相酸化による無水フタル酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 原料ガス中のオルソキシレンのナフタリ
    ンに対する重量比が1:99〜99:1である請求項1
    に記載の無水フタル酸の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応は300〜400℃の温度かつ1
    000〜6000hr-1の空間速度で行なわれる請求
    項1または2に記載の無水フタル酸の製造方法。
  4. 【請求項4】 後段触媒層高/全触媒層高比(%)と後
    段触媒中のカリウム、セシウム、ルビジウムおよびタリ
    ウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の成分/前
    段触媒中のカリウム、セシウム、ルビジウムおよびタリ
    ウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の該成分重
    量比(%)との関係が下記式を満たす範囲内である請求
    項1ないし3のいずれか一つに記載の無水フタル酸の製
    造方法。 20≦y≦60 20≦x≦80 0.5x≦y≦x+20 (ただし、xは後段触媒層高/全触媒層高比(%)であ
    り、またyは後段触媒中のカリウム、セシウム、ルビジ
    ウムおよびタリウムよりなる群から選ばれた少なくとも
    1種の成分/前段触媒中のカリウム、セシウム、ルビジ
    ウムおよびタリウムよりなる群から選ばれた少なくとも
    1種の成分の重量比(%)である。)
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