JP2592490B2 - 芳香族炭化水素の酸化方法 - Google Patents

芳香族炭化水素の酸化方法

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JP2592490B2 JP63070892A JP7089288A JP2592490B2 JP 2592490 B2 JP2592490 B2 JP 2592490B2 JP 63070892 A JP63070892 A JP 63070892A JP 7089288 A JP7089288 A JP 7089288A JP 2592490 B2 JP2592490 B2 JP 2592490B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は触媒に関する。詳しくは本発明は特定形状を
有する担体に触媒成分を担持してなる触媒に関する。
更に詳しくは、本発明は例えば芳香族化合物を分子状
酸素含有ガスにより接触気相酸化してカルボン酸無水物
を製造するための触媒に関するものである。より具体的
には本発明は、オルソキシレンあたはナフタリンより無
水フタル酸、デュレンもしくはテトラアルキルベンゼン
より無水ピロメリット酸またはベンゼンより無水マイレ
ン酸を製造する上で好適な触媒を提供するものである。
従来の技術およびその問題点 カルボン酸無水物は多管式固定床反応器において、芳
香族化合物対空気または分子状酸素含有ガスの混合比が
5〜60g/Nm3、および空間速度が1.000〜15.000Hr-1の条
件下で相応せる芳香族化合物を接触酸化して得られる
が、これらの反応に使用される触媒は製造される製品が
高品質で高収率さらに長寿命であると同時に触媒の物理
的要因として幾何学表面積が大きく、充填使用時の圧力
損失が小さいことが望まれる。
かかる目的を満足するものの一つとして円筒形状を有
する触媒が知られている。しかしながら、近年単位反応
器あたりの生産性向上、および省エネルギーを目的とし
て原料の高負荷条件下操業が一般化する傾向にあり、そ
れにともない触媒もその高負荷条件下でも前期要求を満
足するものが要望されている。
このように高負荷操業条件下に耐え得る触媒はその触
媒活性成分組成が最適であることと同時にその単位容積
あたりの幾何学表面積が従来触媒よりさらに大である事
が必須要件である。単位容積あたりの幾何学表面積が増
大させる方法として円筒形状担体に内部区割壁を設ける
方法、担体の粒径を小さくする方法は、担体外部に突起
をつける方法等が考えられ、又提案されているが、これ
らの方法では触媒成分の被覆を触媒成分を含むスラリー
を吹きつけて行う際、円筒形内側への付着量が著しく少
なくなったり、触媒の充填使用時の圧力損失が異常に高
くなったり、又触媒製造時、触媒運搬及び充填時に摩擦
により触媒成分が剥離し、反応器への充填が不均一にな
りやすいという欠点がある。
上述のごとく従来技術での幾何学表面積を増大した触
媒では触媒製造時、触媒運搬時、触媒充填使用時種々の
問題点があり実使用に耐えないものである。
一方、芳香族化合物を分子状酸素含有ガスにより接触
気相酸化して相応するカルボン酸無水物を製造するに際
して、近年一般化している、生産効率の向上及び省エネ
ルギーを目的として高原料負荷操業条件下(たとえば、
オルソキシレン酸化無水フタル酸の場合65〜100g/Nm3
で高品質、高収率で長期使用に耐え得る触媒の開発が要
望されている。
これらのカルボン酸を工業材料として利用するうえ
で、より高品質のカルボン酸無水物取得に対する要求が
あり、上述の如き高負荷操業は低負荷操業に比べカルボ
ン酸無水物の品質を低下せしめる傾向にあり対応の望ま
れるところであった。カルボン酸無水物への中間酸化生
成としての例を挙げれば、ナフタリンより無水フタル酸
の場合1,4−ナフトキノンが、オルソキシレンより無水
フタル酸の場合でオルソトルアルデヒドおよびフタライ
ドが、ベンゼンより無水マイレン酸の場合p−ベンゾキ
ノンが、デュレンより無水ピロメリット酸の場合ジメチ
ル無水フタル酸がそれぞれ副生物として挙げられる。こ
れらは高負荷操業ではその副生率が上昇し、製品品質の
悪化を招く原因となっている。とくにフタライドは無水
フタル酸との比揮発度がほぼ1に等しいため蒸留分離が
困難で製品である無水フタル酸の熱安定性を低下せしめ
るため、反応器出口部でのフタライド発生率を出来るだ
け低減する必要があるといわれる。そのため反応器出口
でのこれらの反応中間体の副生を抑制するためには反応
温度を高めることによって可能となるが、この方策では
カルボン酸無水物の収率低下の犠牲が伴うので経済的で
はない。さらに収率の面でも高負荷条件下では単位触媒
表面積当りの原料負荷が高く発熱量が増大しその結果収
率低下さらに寿命も短くなる傾向にある。高負荷操業条
件下で高品質、高収率、長寿命を達成出来る触媒の具備
する条件としては、その触媒活性成分組成が最適である
ことと同時に触媒単位面積当りの原料負荷を減少させる
ために、触媒単位容積あたりの幾何学表面積を増大させ
る事が必須要件である。
発明の目的 従って、本発明の目的は上記欠点を解消し、幾何学表
面積を増大さし高負荷操業条件下でもその製造される製
品が高品質で高収率さらに長寿命である触媒を提供する
ことにある。
さらに本発明の別の目的は芳香族化合物の接触気相酸
化によってカルボン酸無水物を製造するに際して、高負
荷操業条件下で高品質、高収率、長寿命の製品を取得し
うる触媒を提供することにある。
発明の構成 かかる目的を達成するために、本発明者らは種々の担
体形状について検討を加えた結果、円筒形状担体の内面
にその高さ方向にほぼ平行に突起を有する担体に触媒成
分を担持した触媒が、高負荷操業条件下で高品質、高収
率、長寿命であることを満足し、さらに触媒物質吹付時
に円筒内側への付着量が著しく低下したり、触媒製造
時、運搬時に摩擦により触媒成分が剥離したり、さらに
触媒充填使用時の圧力損失が異常に高くなったりする欠
点が解消されるという事を見出し本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、芳香族炭化水素を分子状酸素含
有ガスを用いて接触気相酸化してカルボン酸無水物を製
造する際に、該反応を下記担体にバナジウム含有触媒活
性物質を担持させた触媒の存在下に行うことを特徴とす
る芳香族炭化水素の酸化方法である。
担体 円筒形の内面に3〜5個の突起部を有する円筒形状の
担体であって、円筒の大きさが外径4〜11mm、内径2〜
9mm、高さ3〜11mmであり、且つその円筒形内面に、そ
の高さ方向にほぼ平行に、突起部高さ/内径=0.05〜0.
3、突起物厚み/内径=0.1〜0.2を満足する突起部を有
し、さらに突起部を設けることによる幾何学表面積の増
大が突起部を設けてない同サイズの担体に比較して5〜
25%の範囲内にある担体。
本発明の円筒形内面に突起部を有する無機質不活性担
体は、比表面積として5m2/g以下、とくに1m2/g以下が好
ましく、また担体の素材としてα−Al2O3、シリコンカ
ーバイド、ジルコニア、ステアタイト等が好ましいが、
とくにアルミナ含有量が3重量%以下、SiC含有量が50
重量%以上、とくに80重量%以上であり、かつ見掛け気
孔率5〜50%の多孔性成形体が好ましい。担体内面の突
起物の個数は3〜5個が好ましく、突起物を付けること
による幾何学的表面積の増大は突起物を付けない同サイ
ズの担体に比較し6〜25%の範囲が好ましく、これ以下
では本発明の効果がなく、これ以上であると担体内面へ
の触媒物質の付着が著しく減少したり、触媒充填時の圧
力損失が増大する等の問題が生じてくる。
以下、本発明において使用される担体の形状の一例を
図面を参照しながら説明する。
第1図は、本発明で使用する担体の平面図、第2図は
縦断面図、図中1は担体内面に設けられた突起を示し、
2は円周壁を示す。aは担体内径、bは突起物の高さ、
cは突起物の厚みを示し本発明の担体はb/a=0.05〜0.
3、c/a=0.1〜0.2を満足する突起を担体内面に3〜5個
有するものである。
上記担体に担持される触媒成分は使用対象反応に応じ
て種々選択されるが酸化触媒または脱水素触媒等の還元
触媒成分が好適である。
例示すれば、ナフタリンまたはオルトキシレンより無
水フタル酸を製造する場合には、担体に担持される物質
としては、バナジウムを含む触媒活性物質であれば、と
くに限定されないが、バナジウム酸化物(以下V2O5とす
る)とチタン酸化物(以下TiO2とする)および/または
スズ酸化物(以下SnO2とする)および/またはジルコニ
ウム酸化物(以下ZrO2とする)を主成分とする混合物に
リン、アルカリ金属等の助触媒物質を加えたものが好ま
しく、例えば特公昭49−41036号、特開昭52−4538号、
特開昭57−105241号公報等に示された触媒活性物質が好
ましい。とりわけ本発明触媒においては、V2O5が1〜20
重量部および実質的に0.4〜0.7ミクロンの平均直径より
なり、かつ比表面積が10〜60m2/gの多孔性アナターゼ型
TiO299〜80重量部、さらにこれら2成分の合計100重量
部に対してニオブが0.01〜1重量部、カリウム、セシウ
ム、ルビジウムおよびタリウムよりなる群から選ばれた
少なくとも1成分が酸化物として0.05〜1.2重量部、リ
ンがP2O5として0.05〜1.2重量部およびアンチモンがSb2
O5として0.5〜10重量部を含有してなる活性物質を前記
の如き寸法形状を有する円筒形の内面に突起部を有する
円筒形状の無機質不活性担体100ccに対して5〜30g担持
せしめ、空気流通下200〜600℃の温度で0.5〜10時間焼
成して触媒が調製される。
ベンゼンより無水マイレン酸を製造する場合も同様に
触媒活性物質は限定されないが、とくにV2O51モルに対
してモリブデンがMoO3として0.01〜1.0モル、リンがP2O
5として0.01〜0.05モル、ナトリウムがNa2Oとして0.03
〜0.2モルおよびカリウムがK2OとしてO〜0.05モルより
なる活性物質を前記形状担体100ccに対して3〜30g担持
させ、空気流通下で温度300〜600℃にて2〜10時間焼成
して触媒が調製される。
デュレンより無水ピロメリット酸を製造する場合も同
様に担持される触媒活性物質はとくに限定されないが、
とりわけV2O51〜20重量部および実質的に0.4〜0.7ミク
ロンの平均直径よりなり、かつ比表面積が10〜60m2/gの
多孔性アナターゼ型TiO299〜80重量部、さらにこれら2
成分の合計100重量部に対してニオブがNb2O5として0.01
〜1重量部、カリウム、セシウム、ルビジウムおよびタ
リウムよりなる群から選ばれた1成分またはそれ以上が
酸化物としてO〜1.2重量部、リンがP2O5として0.05〜
1.2重量部およびアンチモンがSb2O5として0.5〜10重量
部よりなる触媒活性物質を前記形状寸法を有する円筒形
の内面に突起部を有する円筒形状無機質不活性担体100c
cに対して5〜30g担持せしめ空気流通下200〜600℃の温
度で2〜10時間焼成して触媒が調製される。
触媒活性物質の担体への担持方法は従来公知の方法で
行われるが、好ましい方法としては含浸法、加熱せられ
た担体に触媒活性物質を含んだ溶液を噴霧させる焼付担
持法等が挙げられる。
このようにしてえられた触媒は高負荷操業条件下にお
いても高収率で長寿命であり且つ高品質なカルボン酸無
水物を生成せしめる。しかし原料負荷をさらに高めた場
合、これらの芳香族化合物から各々相応せるカルボン酸
無水物への反応速度が非常に速いため触媒充填層の前半
部に非常に高い発熱点(Hot spot)が顕われる。このた
めこの部位での焼成反応が増大しカルボン酸無水物への
選択率が大きく低下しさらに触媒寿命も短くなる。この
ような場合には触媒相前半部での芳香族化合物の反応量
を抑え過度な発熱点が顕われないような工夫を要し、こ
のためには従来公知の手段が採用される。例えば、主反
応部の触媒を担体で希釈するとか、担持率を減じると
か、あるいは前記の触媒組成範囲内でアルカリ金属やP2
O5の添加量をコントロールし低活性にするとかいった方
法が採用される。本発明触媒でオルトキシレンまたはナ
フタレンより無水フタル酸を製造する場合、触媒は内径
15〜40mm、好ましくは15〜27mmの管に1〜5メートル、
好ましくは1.5〜4メートルの高さに充填され、管は熱
媒体によって250〜450℃、とくに300〜400℃の温度に保
持されこれに原料のオルトキシレンまたはナフタレンを
酸化剤として空気または分子状酸素含有ガス(酸素:5〜
21容量%)とともにオルトキシレンまたはナフタレン/
空気または分子状酸素含有ガスの比5〜120g/Nm3、空気
速度1000〜6000Hr-1、とくに2000〜4000Hr-1(STP)の
条件下で導通され、ナフタレンよりはナフトキノン副生
率0.5重量%以下で104〜106重量%の収率で、オルトキ
シレンよりはフタライド副生率0.1重量%以下で113〜11
8重量%の収率でそれぞれ無水フタル酸が得られる。ベ
ンゼンより無水マイレン酸を製造する場合、触媒は内径
15〜40mm、好ましくは15〜27mmの管に1〜5メートル、
好ましくは1.5〜4メートルの高さに充填し、管は熱触
媒によって350〜450℃、好ましくは370〜420℃の温度に
保持され、これにベンゼンを酸化物として空気または分
子状酸素含有ガス(酸素5〜21容量%)とともにベンゼ
ン/空気または分子状酸素含有ガスの比5〜80g/Nm3
間速度2000〜4000Hr-1、好ましくは2000〜3000Hr-1の条
件下で導通されパラベンゾキノン副生率0.05重量%以下
で95〜100重量%の収率で無水マイレン酸が得られる。
デュレンより無水ピロメリット酸を製造する場合、触
媒は内径15〜30mm、好ましくは15〜27mmの管に1〜5メ
ートル、好ましくは1.5〜4メートルの高さに充填し、
管は熱媒体によって300〜450℃、好ましくは350〜400℃
の温度に保持され、これにデュレンを酸化剤として空気
または分子状酸素含有ガス(酸素5〜21容量%)ととも
に、デュレン/空気または分子状酸素含有ガスの比10〜
60g/Nm3および空間速度2000〜8000Hr-1の条件下で導通
され、ジメチル無水フタル酸副生率1重量%以下で110
〜125重量%の収率で無水ピロメリット酸が得られる。
以下、実施例に基づき、本発明触媒について、さらに
詳しく説明する。
実施例1 常法に基きイルメナイトより含水酸化チタンをえ、こ
れを800℃の温度で空気流通化下で4時間焼成し、平均
粒子径0.5ミクロンでBET法比表面積22m2gの多孔性アナ
ターゼ型TiO2を調製した。
水6400ccに蓚酸200gを溶解させ、これにメタバナジン
酸アンモニウム42.73g、第1リン酸アンモニウム5.98
g、塩化ニオブ18.79g、硫酸セシウム7.11gおよび三酸化
アンチモン36.94gを添加し充分撹拌したのち、上記TiO2
1800gを加え乳化機により触媒スラリー液を調製した。
外部加熱式の回転炉中に、見掛気孔率35%、円筒の大
きさが外径7mm、内径4mm、高さ7mmであり、且つその円
筒形内面に、その高さ方向にほぼ平行に高さ0.7mm、厚
み0.6mmの突起部を4ヶ有する形状のSiC自焼結多孔性担
体200ccを入れ200〜250℃に予熱し、これに上記触媒液
を噴霧し触媒活性物質を160g担持せしめ、空気流通下で
570℃の温度にて6時間焼成した。このようにしてえら
れた触媒を触媒−Aとする。一方、第1リン酸アンモニ
ウムの添加量を17.94gとした以外は触媒−Aの調製法と
同様にし触媒−Bを調製した。350℃に保持された内径2
5mm、長さ3.5メートルの鉄製反応管に先ず触媒−Bを1.
5メートルの層高に充填し、その上に触媒−Aを1.5メー
トル充填した。
なお、上記担体の突起部を設けることによる幾何学表
面積の突起部のない担体(円筒)の幾何学表面積に対す
る増加割合は14.5%である。
反応管上部よりオルトキシレン/空気の比が75g/Nm3
である120℃に予熱された混合ガスを空間速度3000Hr-1
(STP)で通じたところ初期113.8重量%、6ヶ月後113.
6重量%の収率で無水フタル酸が得られ、その際のフタ
ライド副生率は各々0.05重量%、0.06重量%であった。
担体として円筒形内面に突起部の無い以外は前記と同形
状の担体にかえた以外は触媒−Aおよび触媒−Bの調製
法に準じてそれぞれ比較触媒を調製し、前記に基づきオ
ルトキシレンの酸化を行なったところ357℃の温度で初
期112.3重量%、6ヶ月後111.7重量%の無水フタル酸収
率しか達成できず、その際のフタライド副生率は各々0.
09重量%、0.01重量%であった。
実施例2 実施例1におけると同様にしてえた含水酸化チタンを
650℃の温度で空気流通下、4時間焼成し平均粒子径0.4
6ミクロン、BET法比表面積38m2/gの多孔性アナターゼ型
TiO2を得た。水6400ccに蓚酸200gを溶解させ、これにメ
タバナジン酸アンモニウム96.43g、第1リン酸アンモニ
ウム12.15g、塩化ニオブ38.09g、硫酸カリウム13.87gお
よび三酸化アンチモン18.75gを添加し充填撹拌したのち
上記TiO21800gを加え乳化機による触媒スラリー液を調
製した。外部加熱式の回転炉中に円筒の大きさが外径7m
m、内径4mm、高さ7mmであり、且つその円筒形内面に、
その高さ方向にほぼ平行に高さ0.7mm、厚み0.6mmの突起
部を4ヶ有する形状でAl2O3含有量3重量%、SiC含有量
84重量%、残部SiO2よりなる見掛気孔率40%の多孔性担
体2000ccに上記触媒液を噴霧し触媒活性物質を140g担持
せしめ空気流通下540℃で3時間焼成して触媒−Cを得
た。
なお、上記担体の突起部を設けることによる幾何学表
面積の増加割合(対円筒)は14.5%である。
また、第1リン酸アンモニウムの添加量を36.44gとし
た以外は触媒−Cの調製法と同様にし触媒−Dを得た。
347℃に保持された内径25mm、長さ3.5メートルの鉄製
反応管に先ず触媒−Dを1.8メートルの層高に、その上
に触媒−Cを1.2メートル充填した。
反応管上部よりイオウ含有量0.65重量%、純度95%の
タール系ナフタリを70g/Nm3の割合で空気と混合し120℃
に予熱したものを空間速度3000Hr-1(STP)で通じたと
ころ、1,4−ナフトキノン副生率0.3重量%で104.8重量
%の収率で無水フタル酸が得られた。担体として円筒形
内面に突起部の無い以外は前記と同形状の担体にかえて
比較触媒を調製し前記に基づきナフタレンの酸化を行な
ったところ353℃の温度で103.5重量%の無水フタル酸収
率しか達成できず、その際の1,4−ナフトキノン副生率
は0.5重量%であった。
実施例3 水1500ccに蓚酸258gを溶解し、つづいてメタバナシン
酸アンモニウム230g、モリブデン酸アンモニウム139g、
リン酸三ナトリウム22.4g、塩化ナトリウム3.5gおよび
硫酸カリウム5.2gを順次溶解して触媒液とした。
外部加熱式の回転炉中に、見掛気孔率45%、円筒の大
きさが外径9mm、内径6mm、高さ4mmであり、且つその円
筒形内面に、その高さ方向にほぼ平行に高さ1.0mm、厚
み1.0mmの突起部を4ヶ有する形状の、アルミナ含有量9
5.5重量%、不純物および結合剤よりの成分としてSiO
23.5重量%、Fe2O30.2重量%、CaO0.2重量%、MgO0.1重
量%、Na2O+K2O0.15重量%よりなる多孔性担体2000cc
に上記触媒液を噴霧し触媒活性物質を200g担持させ空気
流通下で420℃にて6時間焼成して触媒−Eをえた。
なお、上記担体の突起部を設けることによる幾何学表
面積の増加割合(対円筒)は15.4%である。
また、硫酸カリウムの添加量を1.1gとした以外は触媒
−Eの調製法と同様にして触媒−Fをえた。
360℃に保持された内径25mm、長さ3.5メートルのステ
ンレス反応管に先ず触媒−Fを充填層高1.25メートルに
詰め、さらにそのうえに触媒−Eを1.25メートルの高さ
に充填した。反応管上部よりベンゼン/空気の割合が55
g/Nm3である混合ガスを120℃に予熱し、空間速度2600Hr
-1(STP)で通じたところ98.0重量%の収率で無水マイ
レン酸が得られ、パラベンゾキノンの副生率は0.01重量
%であった。担体として円筒形状内面に突起部の無い以
外は前記と同形状の担体にかえて比較触媒を調製し、前
記に基づきベンゼンの酸化を行なったところ温度365℃
で96.0重量%の無水マイレン酸収率しか達成できず、そ
の際のパラベンゾキノンの副生量は0.20重量%であっ
た。
実施例4 水6400ccに蓚酸514gを溶解させ、これにメタバナジン
酸アンモニウム257g、第1リン酸アンモニウム19.4g、
塩化ニオブ12.2g、硝酸ルビジウム3.2gおよび三酸化ア
ンチモン120gを添加し充分撹拌したのち、実施例1で得
られたのと同じTiO21800gを加え乳化機により触媒スラ
リー液とした。
外部加熱式の回転炉に、円筒の大きさが外径6mm、内
径3mm、高さ5mmであり、且つその円筒形内面に、その高
さ方向にほぼ平行に高さ0.4mm、厚み0.5mmの突起部を4
個有する形状のSiC80重量%、MgO6重量%、SiC214重量
%よりなる見掛気孔率45%の多孔性担体2000ccに触媒活
性物質を80g担持せしめ空気流通下560℃の温度で6時間
焼成して触媒−Gをえた。同様にして触媒活性物質の担
持量を180gとしたものを触媒−Hとしてえた。
なお、上記担体の突起部を設けることによる幾何学表
面積の増加割合(対円筒)は5.2%である。
370℃に保持された内径25mm、長さ3.5メートルの鉄製
反応管に先ず触媒−Hを1.5メートルの高さに充填し、
次いでその上に触媒−Gを1.0メートルの高さに充填し
た。
反応管上部よりデュレン/空気の割合が30g/Nm3であ
る混合ガスを120℃に予熱し空間速度5000Hr-1(STP)で
通じたところ114.0重量%の収率で無水ピロメリット酸
が得られ、ジメチル無水フタル酸の副生量は0.4重量%
であった。
担体として円筒形内面に突起部の無い以外は前記と同
形状の担体にかえて比較触媒を調製し、前記に基づきデ
ュレンの酸化を行なったところ375℃の温度で112.7重量
%の無水ピロメリット酸収率しか達成出来ず、その際、
ジメチル無水フタル酸の副生量は0.6重量%であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明触媒において使用する担体の平面図、第
2図は縦断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 493/04 101 C07D 493/04 101B (72)発明者 田中 信也 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地 の1 日本触媒化学工業株式会社触媒研 究所内 審査官 新居田 知生 (56)参考文献 特開 昭50−51991(JP,A) 実開 昭51−156050(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族炭化水素を分子状酸素含有ガスを用
    いて接触気相酸化してカルボン酸無水物を製造する際
    に、該反応を下記担体にバナジウム含有触媒活性物質を
    担持させた触媒の存在下に行うことを特徴とする芳香族
    炭化水素の酸化方法。 担体 円筒形の内面に3〜5個の突起部を有する円筒形状の担
    体であって、円筒の大きさが外径4〜11mm、内径2〜9m
    m、高さ3〜11mmであり、且つその円筒形内面に、その
    高さ方向にほぼ平行に、突起部高さ/内径=0.05〜0.
    3、突起物厚み/内径=0.1〜0.2を満足する突起部を有
    し、さらに突起部を設けることによる幾何学表面積の増
    大が突起部を設けてない同サイズの担体に比較して5〜
    25%の範囲内にある担体。
  2. 【請求項2】オルソキシレンまたはナフタリンを接触気
    相酸化して無水フタル酸を製造する請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】デュレンまたはテトラアルキルベンゼンを
    接触気相酸化して無水ピロメリット酸を製造する請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】ベンゼンを接触気相酸化して無水マイレン
    酸を製造する請求項1記載の方法。
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