JP3130616B2 - キシリレンジイソシアナートの貯蔵及び輸送方法 - Google Patents
キシリレンジイソシアナートの貯蔵及び輸送方法Info
- Publication number
- JP3130616B2 JP3130616B2 JP03344654A JP34465491A JP3130616B2 JP 3130616 B2 JP3130616 B2 JP 3130616B2 JP 03344654 A JP03344654 A JP 03344654A JP 34465491 A JP34465491 A JP 34465491A JP 3130616 B2 JP3130616 B2 JP 3130616B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- xylylene diisocyanate
- transporting
- oxygen
- storing
- amount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は安定にキシリレンジイソ
シアナートを貯蔵及び輸送する方法に関する。
シアナートを貯蔵及び輸送する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】イソシアナート類はそのイソシアナート
基の示す高い反応性により不安定で、貯蔵及び輸送中に
容易に変質し、例えば着色したり、二量化、三量化、あ
るいはポリマー生成により製品が白濁するなどの欠点を
有する。
基の示す高い反応性により不安定で、貯蔵及び輸送中に
容易に変質し、例えば着色したり、二量化、三量化、あ
るいはポリマー生成により製品が白濁するなどの欠点を
有する。
【０００３】特にキシリレンジイソシアナートは反応性
が高く、自己重合による１−ナイロン型ポリマーが容易
に生成し白濁を起こし易い事で知られている〔ＪＡＣＳ
８２，８６６（１９６０）〕。
が高く、自己重合による１−ナイロン型ポリマーが容易
に生成し白濁を起こし易い事で知られている〔ＪＡＣＳ
８２，８６６（１９６０）〕。
【０００４】このイソシアナート化合物の持つ欠点を改
良する為に、従来より安定剤の検討が盛んに行われてき
た。
良する為に、従来より安定剤の検討が盛んに行われてき
た。
【０００５】例えば、２，６−ジ−ｔｅｒｔ−ブチル−
ｐ−クレゾール（ＵＳ ３７１５３８１）に代表される
アルキルフェノール類（特公昭４６−２７５９４、ＵＳ
３６８２９０２、Ｐｏｌ １００１５４、Ｇｅｒ １
９５２３９６）、リン酸エステル（Ｆｒ １４７８６６
４、Ｂｒｉｔ １３１５５２０）及び亜リン酸エステル
類（特開昭５７−８２３５８、特開昭５９−９８０５
０、特公昭４５−３３４３８、特開昭５１−４８６１
９）、尿素類、カーバメート類、酸アミド類（特公昭４
５−７０４４、特開昭５０−３６５４６）、過塩素酸や
トリフルオロメタンスルホン酸等の酸性物質（Ｇｅｒ
２８３７７７０）、二酸化炭素や二酸化硫黄（ＵＳ ３
２４７２３６）、有機アミン類（特開昭５０−１０１３
４４）、酸クロライド（特開昭６３−１７９９１７）、
シロキサン（Ｂｅｌｇ ８５８９２１）、有機スズ化合
物（Ｅｐ ２０３８７４）、アシルイソシアナート化合
物（特公昭４８−３８２５）等多数の安定剤が知られて
いる。
ｐ−クレゾール（ＵＳ ３７１５３８１）に代表される
アルキルフェノール類（特公昭４６−２７５９４、ＵＳ
３６８２９０２、Ｐｏｌ １００１５４、Ｇｅｒ １
９５２３９６）、リン酸エステル（Ｆｒ １４７８６６
４、Ｂｒｉｔ １３１５５２０）及び亜リン酸エステル
類（特開昭５７−８２３５８、特開昭５９−９８０５
０、特公昭４５−３３４３８、特開昭５１−４８６１
９）、尿素類、カーバメート類、酸アミド類（特公昭４
５−７０４４、特開昭５０−３６５４６）、過塩素酸や
トリフルオロメタンスルホン酸等の酸性物質（Ｇｅｒ
２８３７７７０）、二酸化炭素や二酸化硫黄（ＵＳ ３
２４７２３６）、有機アミン類（特開昭５０−１０１３
４４）、酸クロライド（特開昭６３−１７９９１７）、
シロキサン（Ｂｅｌｇ ８５８９２１）、有機スズ化合
物（Ｅｐ ２０３８７４）、アシルイソシアナート化合
物（特公昭４８−３８２５）等多数の安定剤が知られて
いる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、イソシ
アナート類の中でも特に不安定な化合物であるキシリレ
ンジイソシアナートはこれら安定剤を用いても、貯蔵及
び輸送中に製品が白濁を生ずる事があり、完全に安定化
されてはいなかった。このため、キシリレンジイソシア
ナートを安定に貯蔵及び輸送する方法の開発が強く望ま
れていた。
アナート類の中でも特に不安定な化合物であるキシリレ
ンジイソシアナートはこれら安定剤を用いても、貯蔵及
び輸送中に製品が白濁を生ずる事があり、完全に安定化
されてはいなかった。このため、キシリレンジイソシア
ナートを安定に貯蔵及び輸送する方法の開発が強く望ま
れていた。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題に鑑み、安定にキシリレンジイソシアナートを貯蔵及
び輸送する方法を鋭意検討した結果、以外にも酸素がキ
シリレンジイソシアナートと反応して容易にポリマーを
生成し白濁する事を突き止め、この酸素量を一定許容範
囲内に抑制する事によってポリマーの生成を抑止し白濁
を防止出来ることを見い出し、本発明に到達した。
題に鑑み、安定にキシリレンジイソシアナートを貯蔵及
び輸送する方法を鋭意検討した結果、以外にも酸素がキ
シリレンジイソシアナートと反応して容易にポリマーを
生成し白濁する事を突き止め、この酸素量を一定許容範
囲内に抑制する事によってポリマーの生成を抑止し白濁
を防止出来ることを見い出し、本発明に到達した。
【０００８】即ち、本発明はキシリレンジイソシアナー
トに対する酸素量を２０ｐｐｍ以下に管理する事によ
り、製品を安定に貯蔵及び輸送する方法である。
トに対する酸素量を２０ｐｐｍ以下に管理する事によ
り、製品を安定に貯蔵及び輸送する方法である。
【０００９】酸素量が２０ｐｐｍを超えると製品が白濁
する。酸素量とは製品が容器に充填された時に空間部に
内封される酸素量と、キシリレンジイソシアナート中に
溶存する酸素量のキシリレンジイソシアナートに対する
合計酸素量である。
する。酸素量とは製品が容器に充填された時に空間部に
内封される酸素量と、キシリレンジイソシアナート中に
溶存する酸素量のキシリレンジイソシアナートに対する
合計酸素量である。
【００１０】従って、酸素量を２０ｐｐｍ以下にする為
には、製品の容器充填時には気相部を窒素等の不活性ガ
スで十分置換する事、移液ポンプによる製品の空気のま
き込み、容器の気密性等には、十分注意する必要があ
る。酸素量２０ｐｐｍ以下で安定化される本発明のキシ
リレンジイソシアナートは単品でも、異性体混合物、さ
らには他イソシアナートとの混合物でも良い。
には、製品の容器充填時には気相部を窒素等の不活性ガ
スで十分置換する事、移液ポンプによる製品の空気のま
き込み、容器の気密性等には、十分注意する必要があ
る。酸素量２０ｐｐｍ以下で安定化される本発明のキシ
リレンジイソシアナートは単品でも、異性体混合物、さ
らには他イソシアナートとの混合物でも良い。
【００１１】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例により具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【００１２】実施例１〜８及び比較例１〜５ 表１に示す安定剤が添加されたｍ−キシリレンジイソシ
アナート（純度９９．８％、加水分解性塩素０．０１０
％、溶存酸素濃度＜１ｐｐｍ）をガラス容器に１／２迄
充填し、酸素を加える場合は乾燥空気（無水塩化カルシ
ウムに通気）をバブリングした後気相部を窒素で置換
し、酸素を加えない場合は気相部を窒素で置換して封入
した。この容器を５℃の恒温槽で保存し、目視で白濁す
る迄の期間を測定した。
アナート（純度９９．８％、加水分解性塩素０．０１０
％、溶存酸素濃度＜１ｐｐｍ）をガラス容器に１／２迄
充填し、酸素を加える場合は乾燥空気（無水塩化カルシ
ウムに通気）をバブリングした後気相部を窒素で置換
し、酸素を加えない場合は気相部を窒素で置換して封入
した。この容器を５℃の恒温槽で保存し、目視で白濁す
る迄の期間を測定した。
【００１３】尚、酸素量は酸素濃度計〔セントラル科学
（株）ＤＯメーター ＵＣ−１２−ＳＯＬ型〕で封入直
前に気相部とキシリレンジイソシアナート部（液相部）
を測定して算出した。
（株）ＤＯメーター ＵＣ−１２−ＳＯＬ型〕で封入直
前に気相部とキシリレンジイソシアナート部（液相部）
を測定して算出した。
【００１４】結果は表１の通りであった。この目視白濁
試験は白濁した時点で中止することとし、最長で６ケ月
間試験を行った。
試験は白濁した時点で中止することとし、最長で６ケ月
間試験を行った。
【００１５】
【表１】
【００１６】実施例９〜１５及び比較例６〜１１ｍ−キ
シリレンジイソシアナートに異性体及び他イソシアナー
トを加えて混合物とした以外は実施例１〜８及び比較例
１〜５と同様の方法で試験を行った。尚、安定剤は
シリレンジイソシアナートに異性体及び他イソシアナー
トを加えて混合物とした以外は実施例１〜８及び比較例
１〜５と同様の方法で試験を行った。尚、安定剤は
【００１７】
【化１】 を使用した。結果を表２に示す。
【００１８】
【表２】
【００１９】
【発明の効果】本発明の方法により安定に貯蔵及び輸送
をする事が出来、工業的に価値が高い。
をする事が出来、工業的に価値が高い。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−125616（ＪＰ，Ａ) 特公 昭48−3825（ＪＰ，Ｂ１) 特公 昭43−6454（ＪＰ，Ｂ１) 特公 昭44−3330（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C07C 263/18 C07C 265/14
Claims (1)
- 【請求項１】 キシリレンジイソシアナートが容器に充
填された時に空間部に内封される酸素量と、キシリレン
ジイソシアナート中に溶存する酸素量のキシリレンジイ
ソシアナートに対する合計酸素量２０ｐｐｍ以下でキシ
リレンジイソシアナートを貯蔵及び輸送する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03344654A JP3130616B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | キシリレンジイソシアナートの貯蔵及び輸送方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03344654A JP3130616B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | キシリレンジイソシアナートの貯蔵及び輸送方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05178811A JPH05178811A (ja) | 1993-07-20 |
| JP3130616B2 true JP3130616B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=18370946
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03344654A Expired - Lifetime JP3130616B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | キシリレンジイソシアナートの貯蔵及び輸送方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3130616B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0722843A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-01-24 | Nec Corp | 変調度制御回路 |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4331083A1 (de) * | 1993-09-13 | 1995-03-16 | Basf Ag | Lagerstabile, nach phosgenfreien Verfahren erhältliche Polyisocyanatzusammensetzungen, ein Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung |
| DE102004058173A1 (de) * | 2004-12-02 | 2006-06-08 | Degussa Ag | Lagerstabile aliphatische, cycloaliphatische oder (cyclo)aliphatische Diisocyanate |
| KR102256867B1 (ko) * | 2019-11-06 | 2021-05-27 | 금호미쓰이화학 주식회사 | 폴리이소시아네이트의 품질 개선 방법 및 이를 통해 품질이 개선된 폴리이소시아네이트 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4152348A (en) * | 1978-02-22 | 1979-05-01 | The Upjohn Company | Stabilized isocyanate compositions |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP03344654A patent/JP3130616B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0722843A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-01-24 | Nec Corp | 変調度制御回路 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05178811A (ja) | 1993-07-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP2552894B1 (en) | Method to produce uretonimine-modified isocyanate composition | |
| JP3130616B2 (ja) | キシリレンジイソシアナートの貯蔵及び輸送方法 | |
| US10633330B2 (en) | Process for preparing liquid, storage-stable organic isocyanates having carbodiimide and/or uretonimine groups and having low colour number | |
| DE4331083A1 (de) | Lagerstabile, nach phosgenfreien Verfahren erhältliche Polyisocyanatzusammensetzungen, ein Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung | |
| RU2008139871A (ru) | Улучшенная стабильная при хранении однокомпонентная полиуретановая система | |
| US2957903A (en) | Stabilization of organic isocyanates | |
| US20070155938A1 (en) | Process for the preparation of liquid, storage-stable organic isocyanates containing carbodiimide and/or uretonimine groups | |
| US3970600A (en) | Stable, liquid solutions of isocyanurate-polyisocyanates containing amide and/or acylurea groups | |
| JP2890069B2 (ja) | 有機ポリイソシアネート用安定剤 | |
| US3660456A (en) | Stabilized isocyanate composition | |
| ES2331380T3 (es) | Procedimiento para la fabricacion de isocianatos organicos liquidos estables al almacenamiento que presentan grupos carbodiimida y/o uretonimina. | |
| JPH07149705A (ja) | ホスゲン不存在法により得られるポリイソシアネート安定組成物 | |
| JPH01104059A (ja) | イソチアゾリノン類を安定化する方法 | |
| JPH0565264A (ja) | 芳香族イソシアネート化合物の着色防止法 | |
| US3247236A (en) | Stabilization of isocyanates | |
| CN1268100A (zh) | 稳定的羟胺溶液 | |
| JPH055814B2 (ja) | ||
| Lowe | Isocyanates in Industry: The Chemistry of Isocyanates | |
| CN114031745A (zh) | 一种无色多异氰酸酯组合物的制备方法 | |
| EP2990429A1 (en) | Process for the preparation of light coloured, stable to storage uretonimine-modified polyisocyanate | |
| US3743665A (en) | Stabilized isocyanate composition | |
| US3555072A (en) | Stabilization of tolylene diisocyanate | |
| US3226415A (en) | Stabilized organic isocyanates | |
| KR20010042135A (ko) | 유기 폴리이소시아네이트의 안정화 | |
| US3284480A (en) | Stabilization of organic isocyanates with organic aldoximes |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081117 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117 Year of fee payment: 12 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117 Year of fee payment: 12 |