JP3130078B2 - 沸騰伝熱管 - Google Patents

沸騰伝熱管

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JP3130078B2
JP3130078B2 JP03162738A JP16273891A JP3130078B2 JP 3130078 B2 JP3130078 B2 JP 3130078B2 JP 03162738 A JP03162738 A JP 03162738A JP 16273891 A JP16273891 A JP 16273891A JP 3130078 B2 JP3130078 B2 JP 3130078B2
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長生 木戸
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松下冷機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気調和機や冷凍機器、
自動車機器等の冷媒と空気等の流体間で熱の授受を行う
熱交換器に用いられる沸騰伝熱管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、熱交換器は機器設計の面からコン
パクト化が要求されており、熱交換器の冷媒側流路を形
成する伝熱管についても、実公昭55−14956号公
報や実公昭55−26706号公報のように、管内周面
に螺旋状の溝を設ける等の工夫により高効率化が図られ
ている。
【0003】以下に従来の沸騰伝熱管について説明を行
う。図4は前記沸騰伝熱管の断面形状を示し、図5と図
6は従来の沸騰伝熱管の造管加工前の伝熱面形状を示し
ている。図4から図6において、1は断面がほぼ円筒状
の沸騰伝熱管で、内側に冷媒の流路2を形成している。
3は沸騰伝熱管1の管内周面1aに設けられた溝で、沸
騰伝熱管1の管軸方向mに対して螺旋状に連続して多数
設けられている。またこの沸騰伝熱管1は、造管及び溶
接加工を経て成形され、造管加工前の平板状の伝熱面4
の段階で溝3を加工した後、平板状から管状に造管さ
れ、更に伝熱面4両端の端面5aと5bを溶接して形成
される。
【0004】以上のように構成された沸騰伝熱管1は一
般的に熱交換器の一部として用いられる。図8は前記沸
騰伝熱管を用いた熱交換器の一例を示しており、6は熱
交換器で、一定間隔で平行に並べられたフィン7とフィ
ン7に直角に挿入された沸騰伝熱管1とから構成されて
おり、フィン7間を流れる気流と沸騰伝熱管1内の流路
2を水平方向に流れる冷媒との間で熱交換が行なわれ
る。その際、水平な沸騰伝熱管1の流路2の底部を流れ
る液冷媒が重力に逆らって螺旋状の溝3に沿って頂部へ
引き上げられ、管内周面1aと液冷媒とが接する有効伝
熱面積が増大する効果により、管内周面1aと冷媒の間
で見かけ上の熱伝達率の向上を得ていた。
【0005】また具体的に、フロン系の冷媒を使用して
いる一般的な沸騰伝熱管1の溝3の形状は、図7で定義
している溝形状寸法に対して、溝ピッチPが0.3〜
0.4mm、溝深さHが0.1〜0.2mm、また溝3
の連続方向と管軸方向mとずれを示す溝リ−ド角βが1
5〜25゜程度である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、螺旋状の溝3に沿った冷媒流れだけでな
く、溝3を乗り越える冷媒流れも生じ、液冷媒の一部は
溝3を乗り越えることにより管内周面1aから飛散し、
十分な有効伝熱面積の増大効果が得られていない。特
に、流路2の頂部では、重力の影響を受けるため溝3に
連続して保持できず落下する液冷媒が多く、更に流路2
の底部においても、頂部へ引き上げられる分を除いた余
分な液冷媒は重力の影響を受けて底部に滞留しながら溝
3を乗り越えて流れることとなり、管内周面1aからの
飛散を多く生じることとなる。その結果、管内周面1a
と冷媒の間の熱伝達率向上は小さく、期待される熱交換
器のコンパクト化に対して十分な熱伝達性能が得られて
いないという課題を有していた。
【0007】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、沸騰伝熱管の管内周面形状を工夫することによっ
て、管内周面と冷媒の間の熱伝達率を大幅に向上させ、
沸騰伝熱管を用いた熱交換器の性能向上を図ることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の沸騰伝熱管は、管軸方向とほぼ平行に連続す
る平行溝を管内周面の頂部及び底部に、管軸方向に対し
て傾斜して連続する傾斜溝を管内周面の側部に備えた構
成を有している。また、管軸方向とほぼ平行に連続する
平行溝と管軸方向に対して傾斜して連続する傾斜溝とを
管内周面に備え、平行溝の溝ピッチよりも傾斜溝の溝ピ
ッチを大きくした構成を有している。更に、平行溝の溝
ピッチを0.15〜0.25mm、溝深さを0.15〜
0.25mmに限定した構成を有している。
【0009】
【作用】この構成によって、管内周面の側部に設けた傾
斜溝により液冷媒の流路頂部へのはね上げ効果を従来と
同様に維持しながら、流路頂部では、管内周面の頂部に
設けられた冷媒主流方向とほぼ等しい方向に連続する平
行溝により、液冷媒の平行溝からの落下を少なくして平
行溝に沿った薄い冷媒液膜流が得られ、かつ流路底部で
も、管内周面の底部に設けられた平行溝により、液冷媒
の平行溝からの飛散を少なくして平行溝に沿った薄い冷
媒液膜流が得られ、有効伝熱面積の増大効果を従来より
大幅に高めて見かけの熱伝達率向上をはかると共に、流
路の頂部及び底部での冷媒液膜厚さの減少により実質の
熱伝達率向上もはかることができる。
【0010】また、平行溝は、連続する方向が冷媒主流
方向とほぼ等しいために、液冷媒の溝への侵入が容易で
あるのに対し、傾斜溝は、連続する方向が冷媒主流方向
とずれているため、液冷媒の溝への侵入は困難であり、
平行溝の溝ピッチよりも傾斜溝の溝ピッチを大きくする
ことにより、平行溝では細かい溝により薄い冷媒液膜流
の形成を可能にし、傾斜溝では粗い溝により液冷媒の飛
散を抑えることができ、平行溝、傾斜溝共にそれぞれの
効果を高めることができる。
【0011】更に、平行溝の溝ピッチを0.15〜0.
25mm、溝深さを0.15〜0.25mmに限定する
ことにより、液冷媒の表面張力による溝への保持力を大
幅に高めることができ、有効伝熱面積の増大効果を従来
より大幅に高めると共に、表面張力の増大によっても極
めて薄い冷媒液膜流を形成することもでき、実質の熱伝
達率向上を更にはかることができる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例の沸騰伝熱管について
図面を参照しながら説明する。
【0013】図1から図3において、8は断面がほぼ円
筒状の沸騰伝熱管で、内側に冷媒の流路9を形成してい
る。10は沸騰伝熱管8の管内周面8aの底部及び頂部
に形成された平行溝で、管軸方向nと平行な方向に連続
して設けられており、その溝ピッチPは0.15〜0.
25mm、溝深さHは0.15〜0.25mmの寸法に
してある。11は同じく沸騰伝熱管8の管内周面8aの
側部に設けられた傾斜溝で、管軸方向nと一定の傾斜を
もった方向に連続して設けられており、その溝ピッチP
は平行溝10の溝ピッチPよりも大きくしてある。また
この沸騰伝熱管8は、造管及び溶接加工を経て成形さ
れ、造管加工前の平板状の伝熱面12の段階で平行溝1
0及び傾斜溝11が成形された後、平板状から管状に造
管され、更に伝熱面12両端の端面13aと13bを溶
接して形成される。
【0014】以上のように構成された沸騰伝熱管8につ
いてその動作を説明する。まず沸騰伝熱管8は従来例と
同様に熱交換器の一部として用いられ、水平状態で管内
に冷媒を流して使用される。この使用状態において、管
内の流路9を流れる液冷媒の一部は、管内周面8aの側
部に設けられた溝ピッチPの粗い傾斜溝11に容易に入
り込み、重力に逆らって流路9の頂部へはね上げられる
と共に、流路9の頂部へはね上げられた液冷媒は、管軸
方向nに連続しかつ最適寸法化された平行溝10によっ
て冷媒主流方向に連続して保持され、流路9の頂部でも
常に液冷媒が管内周面8aと接触しながら極めて薄い冷
媒液膜流が形成される。
【0015】かつ、流路9の底部でも、平行溝10によ
り液冷媒の平行溝10からの飛散を少なくして平行溝1
0に沿った極めて薄い冷媒液膜流が得られ、有効伝熱面
積の増大効果を従来より大幅に高めて見かけの熱伝達率
向上をはかると共に、流路9の頂部及び底部での冷媒液
膜厚さの減少により実質の熱伝達率向上も更にはかるこ
とができる。
【0016】以上のように本実施例によれば、管軸方向
nとほぼ平行に連続する平行溝10を管内周面8aの頂
部及び底部に、管軸方向nに対して傾斜して連続する傾
斜溝11を管内周面8aの側部に備え、更に、平行溝1
0の溝ピッチPよりも傾斜溝11の溝ピッチPを大きく
し、かつ、平行溝10の溝ピッチPを0.15〜0.2
5mm、溝深さHを0.15〜0.25mmの寸法にす
ることにより、管内周面8aの側部に設けた傾斜溝11
により液冷媒の頂部へのはね上げ効果を従来と同様に維
持しながら、流路9の頂部では、管内周面8aの頂部に
設けられた冷媒主流方向とほぼ等しい方向に連続する平
行溝10により、液冷媒の平行溝10からの落下を少な
くして平行溝10に沿った薄い冷媒液膜流が得られる。
【0017】かつ、流路9の底部でも、管内周面8の底
部に設けられた冷媒主流方向とほぼ等しい方向に連続す
る平行溝10により、液冷媒の平行溝10からの飛散を
少なくして平行溝10に沿った薄い冷媒液膜流が得ら
れ、有効伝熱面積の増大効果を従来より大幅に高めて見
かけの熱伝達率向上をはかると共に、流路9の頂部及び
底部での冷媒液膜厚さの減少により実質の熱伝達率向上
もはかることができる。
【0018】また、管内周面8aの頂部及び底部に備え
た平行溝10の溝ピッチPよりも管内周面8aの側部に
備えた傾斜溝11の溝ピッチPを大きくすることによ
り、平行溝10では薄い冷媒液膜流を形成するのに適し
た細かい溝を、傾斜溝11では溝への液冷媒の侵入を容
易にして飛散を抑えるのに適した粗い溝を形成すること
ができ、それぞれの効果を高めることができる。更に、
管内周面8aの頂部及び底部に備えた平行溝10の溝ピ
ッチPを0.15〜0.25mm、溝深さHを0.15
〜0.25mmに限定することにより、液冷媒の表面張
力による溝への保持力を大幅に高めることができ、有効
伝熱面積の増大効果を従来より大幅に高めると共に、表
面張力の増大によっても極めて薄い冷媒液膜流を形成す
ることもでき、実質の熱伝達率向上も更にはかることが
でき、この沸騰伝熱管8を用いた熱交換器の性能向上を
図ることができる。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明は、管軸方向とほぼ
平行に連続する平行溝を管内周面の頂部及び底部に、管
軸方向に対して傾斜して連続する傾斜溝を管内周面の側
部に備えることにより、管内周面の側部に設けた傾斜溝
により液冷媒の流路頂部へのはね上げ効果を従来と同様
に維持しながら、流路頂部では、管内周面の頂部に設け
られた冷媒主流方向とほぼ等しい方向に連続する平行溝
により、液冷媒の平行溝からの落下を少なくして平行溝
に沿った薄い冷媒液膜流が得られ、かつ流路底部でも、
管内周面の底部に設けられた平行溝により、液冷媒の平
行溝からの飛散を少なくして平行溝に沿った薄い冷媒液
膜流が得られ、有効伝熱面積の増大効果を従来より大幅
に高めて見かけの熱伝達率向上をはかると共に、流路の
頂部及び底部での冷媒液膜厚さの減少により実質の熱伝
達率向上もはかることができ、この沸騰伝熱管を用いた
熱交換器の性能向上を図ることができる。
【0020】また、管軸方向とほぼ平行に連続する平行
溝と管軸方向に対して傾斜して連続する傾斜溝とを管内
周面に備え、前記平行溝の溝ピッチよりも傾斜溝の溝ピ
ッチを大きくすることにより、平行溝では、細かい溝に
より液冷媒の保持力を高めて薄い冷媒液膜流の形成を可
能にし、傾斜溝では、粗い溝により液冷媒の溝の乗り越
え及び溝からの飛散を抑えることができ、平行溝、傾斜
溝共にそれぞれの熱伝達率向上効果を高めることができ
る。
【0021】更に、平行溝の溝ピッチを0.15〜0.
25mm、溝深さを0.15〜0.25mmに限定する
ことにより、液冷媒の表面張力による溝への保持力を大
幅に高めることができ、有効伝熱面積の増大効果を従来
より大幅に高めると共に、表面張力の増大によっても極
めて薄い冷媒液膜流を形成することもでき、実質の熱伝
達率向上を更にはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における沸騰伝熱管の形状を示
す円周方向断面図
【図2】図1の沸騰伝熱管の製造工程における造管工程
前の伝熱面形状を示す平面図
【図3】図2のB−B線における伝熱面の断面図
【図4】従来の沸騰伝熱管の形状を示す円周方向断面図
【図5】図4の沸騰伝熱管の製造工程における造管工程
前の伝熱面形状を示す平面図
【図6】図5のA−A線における伝熱面の断面図
【図7】従来の沸騰伝熱管の溝形状寸法を説明する円周
方向部分断面図
【図8】従来の沸騰伝熱管を用いた熱交換器を示す斜視
【符号の説明】 8 沸騰伝熱管 8a 管内周面 10 平行溝 11 傾斜溝

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管軸方向とほぼ平行に連続する平行溝を
    管内周面の頂部及び底部に、管軸方向に対して傾斜して
    連続する傾斜溝を管内周面の側部に備えた沸騰伝熱管。
  2. 【請求項2】 管軸方向とほぼ平行に連続する平行溝と
    管軸方向に対して傾斜して連続する傾斜溝とを管内周面
    に備え、前記平行溝の溝ピッチよりも傾斜溝の溝ピッチ
    を大きくした沸騰伝熱管。
  3. 【請求項3】 平行溝の溝ピッチを0.15〜0.25
    mm、かつ溝深さを0.15〜0.25mmに限定した
    請求項1または請求項2記載の沸騰伝熱管。
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