JP3130063B2 - 沸騰伝熱管 - Google Patents
沸騰伝熱管Info
- Publication number
- JP3130063B2 JP3130063B2 JP03044753A JP4475391A JP3130063B2 JP 3130063 B2 JP3130063 B2 JP 3130063B2 JP 03044753 A JP03044753 A JP 03044753A JP 4475391 A JP4475391 A JP 4475391A JP 3130063 B2 JP3130063 B2 JP 3130063B2
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- JP
- Japan
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- heat transfer
- tube
- transfer tube
- boiling heat
- groove
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- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は空気調和機や冷凍機器、
自動車機器等の冷媒と空気等の流体間で熱の授受を行う
熱交換器に用いられる沸騰伝熱管に関するものである。
自動車機器等の冷媒と空気等の流体間で熱の授受を行う
熱交換器に用いられる沸騰伝熱管に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、熱交換器は機器設計の面からコン
パクト化が要求されており、熱交換器の冷媒側流路を形
成する伝熱管についても、実公昭５５−１４９５６号公
報や実公昭５５−２６７０６号公報のように、管内周面
に螺旋状の溝を設ける等の工夫により高効率化が図られ
ている。
パクト化が要求されており、熱交換器の冷媒側流路を形
成する伝熱管についても、実公昭５５−１４９５６号公
報や実公昭５５−２６７０６号公報のように、管内周面
に螺旋状の溝を設ける等の工夫により高効率化が図られ
ている。
【０００３】以下に従来の沸騰伝熱管について説明を行
う。
う。
【０００４】図７は前記沸騰伝熱管の断面形状を示し、
図８と図９は従来の沸騰伝熱管の造管加工前の伝熱面形
状を示している。図７から図９において、１は断面がほ
ぼ円筒状の沸騰伝熱管で、内側に冷媒の流路２を形成し
ている。３は沸騰伝熱管１の管内周面１ａに設けられた
溝で、沸騰伝熱管１の管軸方向ｍに対して螺旋状に連続
して多数設けられている。またこの沸騰伝熱管１は、造
管及び溶接加工を経て成形され、造管加工前の平板状の
伝熱面４の段階で溝３を加工した後、平板状から管状に
造管され、更に伝熱面４両端の端面５ａと５ｂを溶接し
て形成される。
図８と図９は従来の沸騰伝熱管の造管加工前の伝熱面形
状を示している。図７から図９において、１は断面がほ
ぼ円筒状の沸騰伝熱管で、内側に冷媒の流路２を形成し
ている。３は沸騰伝熱管１の管内周面１ａに設けられた
溝で、沸騰伝熱管１の管軸方向ｍに対して螺旋状に連続
して多数設けられている。またこの沸騰伝熱管１は、造
管及び溶接加工を経て成形され、造管加工前の平板状の
伝熱面４の段階で溝３を加工した後、平板状から管状に
造管され、更に伝熱面４両端の端面５ａと５ｂを溶接し
て形成される。
【０００５】以上のように構成された沸騰伝熱管１は一
般的に熱交換器の一部として用いられる。図１１は前記
沸騰伝熱管を用いた熱交換器の一例を示しており、６は
熱交換器で、一定間隔で平行に並べられたフィン７とフ
ィン７に直角に挿入された沸騰伝熱管１とから構成され
ており、フィン７間を流れる気流と沸騰伝熱管１内の流
路２を水平方向に流れる冷媒との間で熱交換が行なわれ
る。その際、水平な沸騰伝熱管１の流路２の管底部を流
れる液冷媒が重力に逆らって螺旋状の溝３に沿って管頂
部へ引き上げられ、管内周面１ａと液冷媒とが接する有
効伝熱面積が増大する効果と、液冷媒が螺旋状の溝３を
一部乗り越えることによる液冷媒の乱流促進とにより、
管内周面１ａと冷媒の間で熱伝達率の向上を得ていた。
般的に熱交換器の一部として用いられる。図１１は前記
沸騰伝熱管を用いた熱交換器の一例を示しており、６は
熱交換器で、一定間隔で平行に並べられたフィン７とフ
ィン７に直角に挿入された沸騰伝熱管１とから構成され
ており、フィン７間を流れる気流と沸騰伝熱管１内の流
路２を水平方向に流れる冷媒との間で熱交換が行なわれ
る。その際、水平な沸騰伝熱管１の流路２の管底部を流
れる液冷媒が重力に逆らって螺旋状の溝３に沿って管頂
部へ引き上げられ、管内周面１ａと液冷媒とが接する有
効伝熱面積が増大する効果と、液冷媒が螺旋状の溝３を
一部乗り越えることによる液冷媒の乱流促進とにより、
管内周面１ａと冷媒の間で熱伝達率の向上を得ていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、管軸方向ｍに流れる冷媒主流方向と溝３
の連続方向とが管内周面１０の頂部においても一致せず
傾斜しているために、液冷媒の多くは重力の影響を受け
て溝３に連続して保持できず落下し、十分な有効伝熱面
積の増大効果が得られていない。その結果、管内周面１
ａと冷媒の間の熱伝達率向上は小さく、期待される熱交
換器のコンパクト化に対して十分な熱伝達性能が得られ
ていないという問題点を有していた。
来の構成では、管軸方向ｍに流れる冷媒主流方向と溝３
の連続方向とが管内周面１０の頂部においても一致せず
傾斜しているために、液冷媒の多くは重力の影響を受け
て溝３に連続して保持できず落下し、十分な有効伝熱面
積の増大効果が得られていない。その結果、管内周面１
ａと冷媒の間の熱伝達率向上は小さく、期待される熱交
換器のコンパクト化に対して十分な熱伝達性能が得られ
ていないという問題点を有していた。
【０００７】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、沸騰伝熱管の管内周面形状を工夫することによっ
て、管内周面と冷媒の間の熱伝達率を大幅に向上させ、
沸騰伝熱管を用いた熱交換器の性能向上を図ることを目
的とする。
で、沸騰伝熱管の管内周面形状を工夫することによっ
て、管内周面と冷媒の間の熱伝達率を大幅に向上させ、
沸騰伝熱管を用いた熱交換器の性能向上を図ることを目
的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の沸騰伝熱管は、管軸方向とほぼ平行に連続す
る溝を管内周面頂部に、管軸方向に対して傾斜して連続
する溝を管内周面底部に備えた構成を有している。
に本発明の沸騰伝熱管は、管軸方向とほぼ平行に連続す
る溝を管内周面頂部に、管軸方向に対して傾斜して連続
する溝を管内周面底部に備えた構成を有している。
【０００９】
【作用】この構成によって、従来と同様に管底部を流れ
る液冷媒を管内周面底部の溝に沿って管頂部へはね上げ
る効果と、溝を一部乗り越えることによる液冷媒の乱流
促進効果とを維持し、かつ、管内周面頂部において管軸
方向に流れる冷媒の主流方向と等しい方向に連続する溝
により、液冷媒の溝からの落下を少なくし、有効伝熱面
積の増大効果を従来より大幅に高めることができる。そ
の結果、管内周面と冷媒の間の熱伝達率を大幅に向上さ
せ、沸騰伝熱管を用いた熱交換器の性能向上を図ること
ができる。
る液冷媒を管内周面底部の溝に沿って管頂部へはね上げ
る効果と、溝を一部乗り越えることによる液冷媒の乱流
促進効果とを維持し、かつ、管内周面頂部において管軸
方向に流れる冷媒の主流方向と等しい方向に連続する溝
により、液冷媒の溝からの落下を少なくし、有効伝熱面
積の増大効果を従来より大幅に高めることができる。そ
の結果、管内周面と冷媒の間の熱伝達率を大幅に向上さ
せ、沸騰伝熱管を用いた熱交換器の性能向上を図ること
ができる。
【００１０】
【実施例】（実施例１） 以下本発明の一実施例の沸騰伝熱管について図面を参照
しながら説明する。
しながら説明する。
【００１１】図１から図３において、８は断面がほぼ円
筒状の沸騰伝熱管で、内側に冷媒の流路９を形成してい
る。１０及び１１はそれぞれ沸騰伝熱管８の管内周面８
ａの底部及び頂部に形成された溝で、溝１０は管軸方向
ｎと一定の傾斜をもった方向に、溝１１は管軸方向ｎと
平行な方向にそれぞれ連続して設けられている。またこ
の沸騰伝熱管８は、造管及び溶接加工を経て成形され、
造管加工前の平板状の伝熱面１２の段階で溝１０及び溝
１１が成形された後、平板状から管状に造管され、更に
伝熱面１２両端の端面１３ａと１３ｂを溶接して形成さ
れる。
筒状の沸騰伝熱管で、内側に冷媒の流路９を形成してい
る。１０及び１１はそれぞれ沸騰伝熱管８の管内周面８
ａの底部及び頂部に形成された溝で、溝１０は管軸方向
ｎと一定の傾斜をもった方向に、溝１１は管軸方向ｎと
平行な方向にそれぞれ連続して設けられている。またこ
の沸騰伝熱管８は、造管及び溶接加工を経て成形され、
造管加工前の平板状の伝熱面１２の段階で溝１０及び溝
１１が成形された後、平板状から管状に造管され、更に
伝熱面１２両端の端面１３ａと１３ｂを溶接して形成さ
れる。
【００１２】以上のように構成された沸騰伝熱管８につ
いてその動作を説明する。まず沸騰伝熱管８は従来例と
同様に熱交換器の一部として用いられ、水平状態で管内
に冷媒を流して使用される。この使用状態において、管
内の流路９を流れる液冷媒は、まず管軸方向ｎと傾斜し
て連続する溝１０により管底部から重力に逆らって管頂
部へはね上げられると共に一部は管内周面と接触しなが
ら溝１０を乗り越えて流れ乱流促進が図られる。次に管
頂部へはね上げられた液冷媒は管軸方向ｎに連続する溝
１１によって冷媒主流方向に連続して保持され、管頂部
でも常に液冷媒が管内周面８ａと接触することとなり、
従来に比べて有効伝熱面積が大幅に増大することにな
る。
いてその動作を説明する。まず沸騰伝熱管８は従来例と
同様に熱交換器の一部として用いられ、水平状態で管内
に冷媒を流して使用される。この使用状態において、管
内の流路９を流れる液冷媒は、まず管軸方向ｎと傾斜し
て連続する溝１０により管底部から重力に逆らって管頂
部へはね上げられると共に一部は管内周面と接触しなが
ら溝１０を乗り越えて流れ乱流促進が図られる。次に管
頂部へはね上げられた液冷媒は管軸方向ｎに連続する溝
１１によって冷媒主流方向に連続して保持され、管頂部
でも常に液冷媒が管内周面８ａと接触することとなり、
従来に比べて有効伝熱面積が大幅に増大することにな
る。
【００１３】以上のように本実施例によれば、管軸方向
ｎとほぼ平行に連続する溝１１を管内周面８ａの頂部
に、管軸ｎ方向に対して傾斜して連続する溝１０を管内
周面８ａの底部に備えることにより、有効伝熱面積を大
幅に増大して、管内周面８ａと冷媒の間の熱伝達率を大
幅に向上させ、沸騰伝熱管を用いた熱交換器の性能向上
を図ることができる。
ｎとほぼ平行に連続する溝１１を管内周面８ａの頂部
に、管軸ｎ方向に対して傾斜して連続する溝１０を管内
周面８ａの底部に備えることにより、有効伝熱面積を大
幅に増大して、管内周面８ａと冷媒の間の熱伝達率を大
幅に向上させ、沸騰伝熱管を用いた熱交換器の性能向上
を図ることができる。
【００１４】なお、実施例１において、管軸方向ｎに対
する溝１０の連続する傾斜方向は一方向のみとしたが、
図４から図６に示したように、異なる傾斜方向に連続す
る溝１０、２０を組み合わせた沸騰伝熱管の仕様でも同
等の効果が得られる。
する溝１０の連続する傾斜方向は一方向のみとしたが、
図４から図６に示したように、異なる傾斜方向に連続す
る溝１０、２０を組み合わせた沸騰伝熱管の仕様でも同
等の効果が得られる。
【００１５】
【発明の効果】以上のように本発明は、管軸方向とほぼ
平行に連続する溝を管内周面頂部に、管軸方向に対して
傾斜して連続する溝を管内周面底部に設けることによ
り、従来と同様に管内周面底部における液冷媒のはね上
げ効果と乱流促進効果を維持しながら、管内周面頂部で
の溝部での液冷媒の保持力を高め、有効伝熱面積の増大
により管内周面と冷媒の間の熱伝達率を大幅に向上さ
せ、沸騰伝熱管を用いた熱交換器の性能向上を図ること
ができる。
平行に連続する溝を管内周面頂部に、管軸方向に対して
傾斜して連続する溝を管内周面底部に設けることによ
り、従来と同様に管内周面底部における液冷媒のはね上
げ効果と乱流促進効果を維持しながら、管内周面頂部で
の溝部での液冷媒の保持力を高め、有効伝熱面積の増大
により管内周面と冷媒の間の熱伝達率を大幅に向上さ
せ、沸騰伝熱管を用いた熱交換器の性能向上を図ること
ができる。
【図１】本発明の第１の実施例における沸騰伝熱管の形
状を示す円周方向断面図
状を示す円周方向断面図
【図２】図１の沸騰伝熱管の製造工程における造管工程
前の伝熱面形状を示す平面図
前の伝熱面形状を示す平面図
【図３】図２の伝熱面のＢ−Ｂ断面図
【図４】本発明の他の実施例における沸騰伝熱管の円周
方向断面図
方向断面図
【図５】図４の沸騰伝熱管の製造工程における造管工程
前の伝熱面形状を示す平面図
前の伝熱面形状を示す平面図
【図６】図５の伝熱面のＢ−Ｂ断面図
【図７】従来の沸騰伝熱管の形状を示す円周方向断面図
【図８】図８の沸騰伝熱管の製造工程における造管工程
前の伝熱面形状を示す平面図
前の伝熱面形状を示す平面図
【図９】図８の伝熱面のＡ−Ａ断面図
【図１０】沸騰伝熱管の溝形状寸法を説明する円周方向
部分断面図
部分断面図
【図１１】沸騰伝熱管を用いた熱交換器を示す斜視図
８、１９ 沸騰伝熱管 ８ａ 管内周面 １０、１１、２０ 溝
Claims (1)
- 【請求項１】 管軸方向とほぼ平行に連続する溝を管内
周面の頂部に、管軸方向に対して傾斜して連続する溝を
管内周面の底部に備えた沸騰伝熱管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03044753A JP3130063B2 (ja) | 1991-03-11 | 1991-03-11 | 沸騰伝熱管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03044753A JP3130063B2 (ja) | 1991-03-11 | 1991-03-11 | 沸騰伝熱管 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04283397A JPH04283397A (ja) | 1992-10-08 |
| JP3130063B2 true JP3130063B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=12700202
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03044753A Expired - Fee Related JP3130063B2 (ja) | 1991-03-11 | 1991-03-11 | 沸騰伝熱管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3130063B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3751393B2 (ja) * | 1997-01-17 | 2006-03-01 | 株式会社コベルコ マテリアル銅管 | 管内面溝付伝熱管 |
-
1991
- 1991-03-11 JP JP03044753A patent/JP3130063B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04283397A (ja) | 1992-10-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |