JP3129799B2 - 色彩安定化された成形用ポリオキシメチレン組成物 - Google Patents

色彩安定化された成形用ポリオキシメチレン組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は一般に成形用ポリオキシメチレン組成物に関す
るものである。より詳細には本発明は、少なくとも1種
の金属不活化剤を用いる、改良された色彩安定性を示す
成形用ポリオキシメチレン組成物に関するものである。
【0002】発明の背景 反復−CH2O−単位を含むオキシメチレンポリマーは
以前から知られている。それらはたとえば無水ホルムア
ルデヒドの重合により、またはホルムアルデヒドの環状
3量体であるトリオキサンの重合により製造しうる。
【0003】成形用組成物におけるオキシメチレンポリ
マーの有用性も以前から知られている。しかし、ポリオ
キシメチレンを含む成形用組成物は残念ながら周囲温度
または高い温度で経時的に退色する傾向のあることが周
知である。また同様に周知のように、成形用ポリオキシ
メチレン組成物の保色性はポリオキシメチレン組成物を
大部分の用途に用いる際に(たとえば自動車部品とし
て)必要な基準である。
【0004】長年にわたって、成形用ポリオキシメチレ
ン組成物のための色彩反応(たとえば退色)を効果的に
抑制する添加剤を見出す試みが多数なされた。たとえば
グリーンの米国特許第3,204,014号明細書(そ
の内容全体をそのままここに参考として引用する)に
は、ビニルピロリドン、フェノール系酸化防止剤、およ
び3,3′−チオジプロピオン酸のジアルキルエステル
を含むポリオキシメチレン組成物が良好な保色性を示す
ことが記載されている。
【0005】さらにハインツの米国特許第3,488,
303号明細書(その内容全体をそのままここに参考と
して引用する)から、ポリオキシメチレン組成物にラン
タニド塩を含有させることにより退色の問題はある程度
軽減されることが知られている。
【0006】上記のポリオキシメチレン配合物は確かに
ある程度の色彩安定性をもたらすが、これに関してはな
おさらに改良が必要である。これは比較的最近の熱安定
性ポリオキシメチレン組成物の開発に関して特にそうで
ある。追加の安定剤成分を含有する可能性のあるこれら
の新しい組成物は、それらの追加成分のためさらに色彩
反応を複雑にする。たとえばパウルらの米国特許第4,
727,106号明細書(その内容全体をそのままここ
に参考として引用する)を参照されたい。
【0007】さらに、退色を防止するほかに、商業的に
成功しうるポリオキシメチレン組成物は望ましい加工特
性をも示さなければならない。すなわち部品の成形に際
して、組成物は著しい量の金型付着物を形成することな
く金型から剥離し得なければならない。さもなければ成
形部品そのものを、不適切および/または不調和な部品
表面、あるいは許容し得ないほど高い表面光沢水準(特
に低い表面光沢をもつ部品が目的である場合)のため、
利用できない可能性がある。
【0008】従って本発明の目的は、加工の容易な安定
化用添加剤を含有させることによって改良された色彩安
定性ポリオキシメチレン組成物を得ることである。
【0009】発明の要約 要約すると、本発明は少なくとも1種の金属不活化剤を
含有する成形用ポリオキシメチレン組成物に関するもの
である。より詳細には、改良された周囲および熱老化色
彩安定性を示す本発明の組成物は、ポリオキシメチレン
樹脂および下記の少なくとも1種の金属不活化剤を含有
する:3−サリチロイルアマイド−1,2,4−トリア
ゾールまたはトリス−2−t−ブチル−4−チオ−
(2′−メチル−4′−ヒドロキシ−5′−t−ブチ
ル)フェニル−5−メチルフェニルホスファイト。
【0010】上記のうち少なくとも1種の金属不活化剤
を用いるほか、本発明の成形用ポリオキシメチレン組成
物は必ずヒドロキシステアリン酸カルシウムを含有す
る。
【0011】好ましくは本発明の組成物は他の成分、た
とえば既知の紫外線(UV)安定剤、酸化防止剤、着色
剤、帯電防止成分、滑剤、ならびに充填剤および/また
は強化材をも含有する(すなわち最終目的による)。
【0012】本発明の組成物は特に周囲温度および高い
温度に長期間暴露された際に優れた色彩安定性を示し、
さらに、不都合な金型付着物を形成することなく容易に
加工しうる。これらの卓越した特性の結果、本発明の組
成物はたとえば自動車部品に特に用いられる。もちろん
本発明の組成物は、物理的特性その他のポリオキシメチ
レンの特性と共に色彩安定性が望まれるいかなる使用環
境にも用いることができる。
【0013】これらおよび他の利点は本発明による組成
物に関する以下の詳細な説明から明らかになるであろ
う。
【0014】好ましい形態例の詳細な説明 以下に詳述する添加剤を用いることにより、成形用ポリ
オキシメチレン組成物は改良された色彩安定性を周囲温
度および高い温度の条件下で長期間示す。
【0015】本発明の新規組成物の成分について以下に
個別に詳述する。
【0016】A.オキシメチレンポリマー 一般に本発明の組成物に用いられるオキシメチレンポリ
マーは反復オキシメチレン基、すなわち−CH2O−単
位を含むことを特色とする。ここで用いるオキシメチレ
ンポリマーまたはポリオキシメチレンという語は、反復
−CH2O−単位を含み、かつ少なくとも50%がこの
反復単位からなるいずれかのオキシメチレンポリマー、
たとえばオキシメチレンホモポリマー、コポリマー、タ
ーポリマーなどを含むものとする。
【0017】一般にホモポリマーは無水ホルムアルデヒ
ドの重合により、またはホルムアルデヒドの環状3量体
であるトリオキサンの重合により製造される。たとえば
高分子量ポリオキシメチレンはトリオキサンを特定のフ
ッ化物触媒、たとえばフッ化アンチモンの存在下で重合
させることにより製造されており、フッ化ホウ素と有機
化合物の配位錯体からなる触媒を用いることによって高
収率および高い反応速度で製造することもできる。米国
特許出願第691,143号明細書(1957年10月
21日出願、ハギンおよびベラルディネリ、現在は放
棄)に記載。
【0018】本発明により用いられる好ましい1群のポ
リマーは次式の反復単位を含む構造をもつオキシメチレ
ン環状エーテルコポリマーである: (−O−CH2−(C)n−) 式中、nは0−5の整数であり、nは60−99.6%
の反復単位においてゼロである。
【0019】好ましい1群のコポリマーは次式の反復単
位を含む構造をもつものである: (−O−CH2−(CH2n−) 式中、nは0−2の整数であり、nは60−99.6%
の反復単位においてゼロである。これらのコポリマーは
トリオキサンを下記構造式の環状エーテルと共重合させ
ることにより製造される: 式中、nは0−2の整数である。
【0020】使用しうる個々の環状エーテルには下記の
ものが含まれる:エチレンオキシド、1,3−ジオキソ
ラン、1,3,5−トリオキセパン、1,3−ジオキサ
ン、トリメチレンオキシド、ペンタメチレンオキシド、
1,2−プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシ
ド、ネオペンチルホルマール、ペンタエリトリトールジ
ホルマール、パラアルデヒド、テトラヒドロフランおよ
びブタジエンモノオキシド。
【0021】目的コポリマーの製造に用いられる好まし
い触媒はフッ化ホウ素と有機化合物の配位錯体であり、
この場合酸素またはイオウがドナー原子である。フッ化
ホウ素の配位錯体は、たとえばフェノール、エーテル、
エステルまたはジアルキルスルフィドとの錯体である。
フッ化ホウ素ジブチルエーテレート、すなわちフッ化ホ
ウ素とジブチルエーテルの配位錯体、が好ましい配位錯
体である。フッ化ホウ素とジエチルエーテルの配位錯体
も極めて有効である。使用しうる他のフッ化ホウ素錯体
は酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸フェニル、ジメチルエ
ーテル、メチルフェニルエーテルおよびジメチルルスル
フィドとの錯体である。
【0022】フッ化ホウ素の配位錯体は、そのフッ化ホ
ウ素含量が重合帯域中のモノマーの重量に対して約0.
0001−約1.0重量%となる量で重合帯域中に存在
すべきである。連続法においては、好ましくは約0.0
03−約0.03重量%の量を使用すべきである。
【0023】オキシメチレンコポリマーの製造に用いら
れる好ましい触媒は三フッ化ホウ素であり、これは米国
特許第3,027,352号明細書(ウォーリングらに
付与)に述べられており、その内容全体をここに参考と
して引用する。重合条件、用いる触媒の量などに関する
詳細な情報についてはこの明細書が参照される。
【0024】反応帯域中のモノマーは無水または実質的
に無水であることが好ましい。少量の水分、たとえば商
業用反応体中に存在する可能性のある、または大気との
接触により導入される可能性のあるものは重合を妨害し
ないが、最適収率を得るためには本質的に除去すべきで
ある。
【0025】個々の例として、トリオキサン、環状エー
テルおよび触媒を一般的な無水の溶剤、たとえばシクロ
ヘキサンに溶解し、密閉した反応帯域内で反応させる。
反応帯域の温度は約0−約100℃に及びうる。反応期
間は約5分から約72時間に及びうる。減圧から約10
0気圧まで、またはそれ以上の圧力を採用しうるが、大
気圧が好ましい。
【0026】重合反応に用いたトリオキサン以外の比較
的少量の環状エーテルは、反応混合物から完全に消失す
る。従って反応混合物中に必要とされるトリオキサンと
環状エーテルの比率は、環状エーテルがすべて消費され
たと仮定することにより、かつ実質的に匹敵する条件下
での先の経験から個々の転化率を推定することにより、
ポリマー中の目的比率につきおおまかに予定することが
できる。
【0027】環状エーテルの化学構造も考慮しなければ
ならない。たとえば1,3−ジオキソランはオキシメチ
レン基およびオキシエチレン基の双方を含む。それをコ
ポリマー分子に取り込ませると、ポリマー分子中にオキ
シエチレン基が導入される。
【0028】一般に環状エーテルは反応混合物中に、モ
ノマーの全モル量に対して約0.2−約30モル%の量
で存在する。最適割合は目的とする個々のコポリマー、
予定する転化率、および使用する環状エーテルの化学構
造に依存するであろう。
【0029】本発明によって好ましい環状エーテルから
製造されるコポリマーは、実質的にオキシメチレン基お
よびオキシエチレン基を約1000:1−約6:1、好
ましくは250:1−1.5:1の比率で含む構造をも
つ。
【0030】触媒との長期間の接触はポリマーを劣化さ
せるので、重合反応が終了した時点で重合触媒の活性を
中和することが望ましい。反応生成物中の遊離触媒の量
より化学量論的に過剰の脂肪族アミン、たとえばトリ−
n−ブチルアミンで、好ましくは未反応トリオキサンに
対する溶剤である有機洗浄液中において、重合生成物を
処理することができる。あるいは所望により、触媒活性
を中和する水で反応生成物を洗浄してもよい。触媒活性
の中和法に関する詳細な記述はハギンらの米国特許第
2,989,509号明細書中に見られ、その内容全体
をここに参考として引用する。好ましいオキシメチレン
コポリマーはヘキスト・セラニーズ・コーポレーション
からセルコン(Celcon、登録商標)アセタールコ
ポリマーの表示で市販されている。
【0031】本発明に用いられるオキシメチレンコポリ
マーは少なくとも150℃の融点をもつ熱可塑性材料で
あり、普通は約200℃の温度で微粉砕または加工しう
る。それらは少なくとも10,000の数平均分子量を
もつ。好ましいオキシメチレンポリマーは少なくとも
1.0の対数粘度数をもつ(2重量%のα−ピネンを含
有するp−クロロフェノール中の0.1重量%溶液とし
て60℃で測定)。
【0032】オキシメチレンコポリマー成分は、好まし
くは予め実質的に安定化されたオキシメチレンコポリマ
ーである。この安定化法は、ポリマー鎖の分子末端を各
末端に比較的安定な炭素−炭素結合が存在する地点まで
分解することによる形をとる。たとえばこの分解は加水
分解により行うことができ、これは同一出願人による米
国特許第3,219,623号明細書(ベラディネリに
付与)に示され、その内容全体をここに参考として引用
する。
【0033】所望によりオキシメチレンコポリマーを当
業者の既知の方法で末端キャップしてもよい。好ましい
末端キャップ法は、酢酸ナトリウム触媒の存在下に無水
酢酸でアセチル化することにより達成される。
【0034】B.金属不活化剤 本発明の新規なオキシメチレン組成物は必ず少なくとも
1種の金属不活化剤を含有する。金属不活化剤は本発明
の組成物中に約0.01−1.0重量%(組成物の全重
量に対して)、好ましくは約0.01−約0.05重量
%の量で存在しうる。
【0035】本発明に有効に使用される金属不活化剤は
市販されている。たとえばこの種の金属不活化剤の1種
は3−サリチロイルアマイド−1,2,4−トリアゾー
ルであり、ウィトコ・コーポレーション、アーガス・デ
ィビジョンから商品名MARK 1475で市販され、
アモルファス粉末として供給される。
【0036】本発明に用いるのに特に好ましい他の金属
不活化剤はトリス−2−t−ブチル−4−チオ−(2′
−メチル−4′−ヒドロキシ−5′−t−ブチル)フェ
ニル−5−メチルフェニルホスファイトである。この化
合物はヘキスト・セラニーズから商品名ホスタノックス
(Hostanox)VP OSP1で市販されてお
り、これは微細な白色のさらさらしたアモルファス粉末
として供給される。この製品は分子量1103、DIN
1995による軟化点約110℃、および20℃で約
1.10の比重(DGF−M−III 2A(57))
をもつ。
【0037】C.ヒドロキシステアリン酸カルシウム 本発明の新規なオキシメチレン組成物は必ずヒドロキシ
ステアリン酸カルシウムを含有する。ヒドロキシステア
リン酸カルシウムは本発明の組成物中に約0.01−
1.0重量%(組成物の全重量に対して)、好ましくは
約0.05−約0.15重量%の量で存在しうる。
【0038】本発明に有効に使用されるヒドロキシステ
アリン酸カルシウムは12−ヒドロキシステアリン酸カ
ルシウムであり、コーセイ社から商品名CS−6で市販
されており、融点約140℃の白色粉末の形で供給され
る。
【0039】D.他の添加剤 本発明の実施に際して有効に使用される添加剤は一般
に、酸化防止剤、UV安定剤、遊離基スキャベンジャ
ー、着色剤、帯電防止成分、および他の添加剤(たとえ
ば滑剤、充填剤、強化材など)に分類される。
【0040】酸化防止剤は本発明の組成物中に約0.2
−1.0重量%(組成物の全重量に対して)、好ましく
は約0.4−約0.6重量%の量で存在する。
【0041】本発明に有効に使用される酸化防止剤は市
販されている。たとえばこの種の酸化防止剤の1種はテ
トラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシヒドロシンナメート))メタンであり、チバ・
ガイギーから商品名イルガノックス(Irganox)
1010で市販されている。同様にこの種の他の酸化防
止剤は1,6−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)であり、
チバ・ガイギーから商品名イルガノックス259で市販
されている。他の同様な酸化防止剤またはそれらのブレ
ンドも本発明に有効に使用される(たとえばトリエチレ
ングリコールビス−3(3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−5−メチルフェノール)プロピオネート、チバ・ガ
イギーから商品名イルガノックス245で市販される;
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ボル
グ・ワーナーから商品名ウルトラノックス(Ultra
nox)226で市販される;2,2′−メチレンビス
(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、アッシュ
ランド・ケミカルから商品名CAO−5で市販される;
1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ
−2,6−ジメチルベンジル)1,3,5−トリアジン
−2,4,6(1H,3H,5H)トリオン、商品名サ
イアノックス(Cyanox)1790;1,1,3−
トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチル
フェニル)ブタン、ICIアメリカンズから商品名トパ
ノール(Topanol)CAで市販される)。
【0042】UV光安定剤も組成物中に約2.0重量%
を越えない量、好ましくは1.0重量%を越えない量で
存在しうる(組成物の全重量に対して)。これに関して
2種以上のUV光安定剤が本発明のポリオキシメチレン
組成物中に存在してもよい。本発明に使用しうる一般的
なUV光安定剤は2−(2−ヒドロキシ−5−t−オク
チルフェニル)ベンゾトリアゾール(サイアナミッド・
カンパニーから商品名サイアソルブ(Cyasorb、
登録商標)UV5411で市販される)およびビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)
セバケート(チバ・ガイギーから商品名チヌビン(Ti
nuvin)770で市販される)である。他の同様な
光安定剤も本発明に有効に使用される(たとえば2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、アメリカン・
サイアナミッドから商品名サイアソルブUV−2で市販
される;2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフ
ェノン、アメリカン・サイアナミッドから商品名サイア
ソルブUV−531で市販される;2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、チ
バ・ガイギーから商品名チヌビンPで市販される;ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニ
ル)(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ブチルプロパンジオエート、チバ・ガイギーから商
品名チヌビン144で市販される)。
【0043】遊離ホルムアルデヒドスキャベンジャーも
本発明の組成物中に存在しうる。特に好適な遊離ホルム
アルデヒドスキャベンジャーの1種はアメリカン・サイ
アナミッドから市販される2,4,6−トリアミノ−s
ym−トリアジンであり、これは一般にメラミン(Me
lamine)と呼ばれる。遊離ホルムアルデヒドスキ
ャベンジャーは組成物中に約0.015−0.4重量%
(組成物の全重量に対して)、より好ましくは約0.0
15−約0.045重量%の量で存在する。他の同様な
ホルムアルデヒドスキャベンジャーも本発明に有効に使
用される(たとえばシアノグアニジン、フィリップ・ブ
ラザーズから商品名ディシー(Dicy)で市販され
る;2,4,6−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5
−トリアジン、ジャパン・キャタリティック・ケミカル
から商品名ベンゾグアナミン(Benzoguanam
ine)で市販される;カプロラクタム、ヘキサメチレ
ンジアミンアジペートおよびヘキサメチレンジアミンセ
バケートの3元重合体(ナイロン6/6,6/6,10
ターポリマー)、デュポンから商品名エルブアミド(E
lvamide)8063で市販される;高分子脂肪酸
と脂肪族ジアミンの重縮合物、シェレックスから商品名
ユーレロン(Eurelon)975で市販される)。
【0044】滑剤も本発明の組成物中に存在しうる。特
に好適な滑剤の1種はグリコ・ケミカル(現在はロンザ
の一部)から商品名アクラワックス(Acrawax)
Cで市販される、融点約140−145℃および分子量
約580のN,N′−エチレンビスステアルアミドであ
る。滑剤は組成物中に約0.05−約1.0重量%(組
成物の全重量に対して)、より好ましくは約0.1−約
0.3重量%の量で存在しうる。
【0045】意外にも、前記ポリオキシメチレン組成物
に有効量の金属不活化剤およびヒドロキシステアリン酸
カルシウムを含有させることにより色彩安定性が得られ
ることが見出された。本発明の組成物における金属不活
化剤とヒドロキシステアリン酸カルシウムの化学的相互
作用は現時点では必ずしも完全に理解されてはいない
が、金属不活化剤はキレート化作用または金属不活化作
用を示し、これが得られたポリオキシメチレン組成物の
退色を抑制すると考えられる。
【0046】本発明の成形用組成物は周囲および熱老化
色彩安定性ならびに耐熱性を示す(改良されたハンター
カラー値および低下した熱分解速度(Kd値))。さら
に本発明の組成物が示すハンターカラーb値(後記)の
増大は約113℃で約7日後に約8.0以下であり、熱
分解速度(後記)は約0.028以下である。
【0047】本発明による特に好ましい1形態は下記よ
りなる:組成物の全重量に対し(a)約95重量%以上
(好ましくは約97重量%)のポリオキシメチレン、
(b)約0.01−約0.1重量%(好ましくは約0.
02重量%)の3−サリチロイルアマイド−1,2,4
−トリアゾールまたはトリス−2−t−ブチル−4−チ
オ−(2′−メチル−4′−ヒドロキシ−5′−t−ブ
チル)フェニル−5−メチルフェニルホスファイト、
(c)約0.015−約0.4重量%(好ましくは約
0.04重量%)の2,4,6−トリアミノ−sym−
トリアジン、(d)約0.25−約1.0重量%(好ま
しくは約0.38重量%)のテトラキス(メチレン
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシン
ナメート)メタン、(e)約0.05−約0.2重量%
(好ましくは約0.1重量%)の12−ヒドロキシステ
アリン酸カルシウム、および(f)約0.1−約0.3
重量%(好ましくは約0.2重量%)のN,N′−エチ
レンビスステアルアミド。
【0048】本発明による特に好ましい他の1形態は下
記よりなる:組成物の全重量に対し(a)約95重量%
以上(好ましくは約99重量%)のポリオキシメチレ
ン、(b)約0.01−約0.1重量%(好ましくは約
0.02重量%)の3−サリチロイルアマイド−1,
2,4−トリアゾールまたはトリス−2−t−ブチル−
4−チオ−(2′−メチル−4′−ヒドロキシ−5′−
t−ブチル)フェニル−5−メチルフェニルホスファイ
ト、(c)約0.25−約1.0重量%(好ましくは約
0.5重量%)の1,6−ヘキサメチレンビス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメー
ト)(イルガノックス259)、(d)約0.05−約
0.2重量%(好ましくは約0.1重量%)の12−ヒ
ドロキシステアリン酸カルシウム、および(e)約0.
1−約0.3重量%(好ましくは約0.2重量%)の
N,N′−エチレンビスステアルアミド。
【0049】本発明のブレンドは約1−50重量%(組
成物の全重量に対し)の充填剤を含有しうる。代表的な
充填剤には炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、シリ
カ、クレー、タルク、マイカ、ポリテトラフルオロエチ
レン、グラファイト、アルミナ3水和物、炭酸アルミニ
ウムナトリウム、バリウムフェライト、顔料などが含ま
れる。
【0050】本発明の組成物には約1−60重量%(組
成物の全重量に対し)の強化材をもブレンドしうる。こ
れら強化材の個々の例にはガラス繊維、グラファイト質
炭素繊維、アモルファス炭素繊維、合成高分子繊維、ア
ルミニウム繊維、チタン繊維、鋼繊維、タングステン繊
維およびセラミック繊維が含まれるが、これはごく数種
を挙げたにすぎない。
【0051】添加剤はいずれか好都合な様式でポリオキ
シメチレンと混合することができる。たとえば添加剤お
よびポリオキシメチレンを強力ミキサーで乾式ブレンド
し、次いで溶融押出しおよびペレット化することによ
り;2個の加熱ロール間で微粉砕し、そして細断して成
形用グラニュールにすることにより;またはバンバリー
ミキサーもしくはブラベンダープラストグラフで微粉砕
することにより混合しうる。
【0052】別法として、ポリマーおよび添加剤を共通
の溶剤に溶解し、次いで溶剤を蒸発させることにより添
加剤をポリオキシメチレンと混合することができる。あ
るいは添加剤を適切な溶剤中の溶液として微粉砕した固
体ポリオキシメチレンに付与し、次いで溶剤を蒸発させ
ることにより、ポリオキシメチレンと密に混合すること
ができる。
【0053】本発明の成形用ポリオキシメチレン組成物
は天然の色であってもよく、ポリオキシメチレンと混和
性の各種色素を含有してもよい。たとえば赤色色素、た
とえばアゾ色素およびカドミウムスルフィド−カドミウ
ムセレニドレッドおよび″メルカディウム(Merca
dium)″レッド、青色色素、たとえばフタロシアニ
ンブルー、緑色色素、たとえば酸化クロムグリーン、白
色色素、たとえば二酸化チタンホワイト、ならびに黒色
色素、たとえばカーボンブラックを、組成物の全重量に
対し最高約5重量%の量で本発明の組成物に含有させる
ことができる。
【0054】本発明を以下の実施例によりさらに説明す
る。これらは説明のためのものにすぎず、限定ではない
と解すべきである。実施例に示す各種分析は下記により
行われた:ハンターカラー(Hunter Colo
r)−−ハンターカラーは着色および天然プラスチック
材料の試験に用いられる標準色彩測定法である。測定用
に約51cm(2インチ)のディスクを成形した。この
ディスクを反射モードに設定した較正済みハンターカロ
リメーターに挿入した。ディスクの明度および色彩を定
めるハンターカラーパラメーター(b)を求めた。
【0055】抽出性ホルムアルデヒド−−抽出性ホルム
アルデヒドは100gの試料を100mlの蒸留水中で
還流下に60分間煮沸することにより測定された。次い
で抽出液を水酸化カリウム(0.1N)溶液で中和し、
最終pHを記録した。50mlの亜硫酸ナトリウム
(0.1N)溶液を抽出液に添加した。次いでこの最終
溶液を硫酸(0.1N)で先に記録した初期pH水準に
なるまで滴定した。抽出性ホルムアルデヒド値は次式に
より計算された: 抽出性ホルムアルデヒド%=(T×N×3)/W 式中、 T=硫酸のミリリットル数 N=硫酸の規定度 W=試料の正確なグラム数ポリマーの熱分解速度(KD230 −−ポリマーの熱分解
速度は、230℃の空気循環炉内で解放容器中において
加熱したポリマー試料の減量%を測定することにより調
べられた。たとえば安定化されていないトリオキサンと
エチレンオキシドのコポリマー(加水分解して不安定な
末端基を除去したもの)のKD230(ここではKdとも呼
ぶ)は1%/分よりはるかに高く、一般に230℃で4
5分後に完全に消失する。
【0056】
【実施例】ヘキスト・セラニーズ・コーポレーションか
セルコン−グレードM90アセタールコポリマー(登
録商標)の商品名で市販される成形用ポリアセタール樹
脂(ポリオキシメチレン)を含む成形用ポリオキシメチ
レン組成物を調製した。これらの組成物は一般的な成形
用ポリオキシメチレン組成物成分ならびに各種添加剤を
含有し、これらの添加剤が色彩安定性、熱分解性、およ
び成形用組成物の抽出性ホルムアルデヒドに及ぼす作用
を調べた。各種組成物中に下記の成分および添加剤を用
いた: A.金属不活化剤 3−サリチロイルアマイド−1,2,4−トリアゾー
ル: ウィトコ・コーポレーション、アーガス・ディビジョ
ン、MARK 1475トリス−2−t−ブチル−4−
チオ−(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−
ブチル)フェニル−5−メチルフェニルホスファイト: ヘキスト・セラニーズ、ホスタノックスVPOSP 1 B.酸スキャベンジャー 12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム: コーセイ社、CS−6(以下カルシウムOHステアレー
トと表示する) C.酸化防止剤 テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシヒドロシンナメート))メタン: チバ・ガイギー、イルガノックス1010 1,6−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシヒドロシンナメート): チバ・ガイギー、イルガノックス259 1,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シヒドロシンナモイル)ヒドラジン: チバ・ガイギー、イルガノックスMD1024 D.ホルムアルデヒドスキャベンジャー 2,4,6−トリアミノ−sym−トリアジン: アメリカン・サイアナミッド、メラミン E.滑剤 N,N’−エチレンビスステアルアミド: グリコ・ケミカル、アクラワックスC F.他の添加剤 分枝鎖セルコン(ポリアセタール):ヘキスト・セラニ
ーズ、U10−01(適切な成核剤) ポリエチレングリコール:ユニオン・カーバイド、カー
ボワックス3350 グリセリルモノステアレート:プロタミーン・ケミカル
ズ社、GMS−450 エチレンジアミン四酢酸:アルドリッヒ、EDTA 2,2’−オキサミドビス−[エチル−3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート:ユニロイヤル、ナウガードXL−1 クエン酸:アルドリッヒ、クエン酸 比較例1−9および実施例A−D バージンアセタールコポリマーを強力ミキサーにより表
1および3(本発明の新規組成物は実施例A−Dと表示
する)に示す配合に従って添加剤とプレブレンドするこ
とにより成形用ポリアセタール組成物を調製した。乾燥
ブレンドを1軸スクリュー押出し機により190℃およ
び75rpmで押出し、ペレット化した。次いでこのペ
レット化した試料を往復スクリュー機により195℃で
射出成形して被験プラックとなした。
【0057】組成物はすべてポリオキシメチレン(溶液
加水分解コポリマー)、ヒドロキシステアリン酸カルシ
ウム、酸化防止剤および滑剤を含有していた。成形され
た被験試料を熱分解速度(Kd)、抽出性ホルムアルデ
ヒドおよびハンターカラーにつき評価した。結果を表2
および4にまとめる。各成形用組成物の退色の程度を時
間ゼロにおける(初期、室温)、または設定温度におけ
る(たとえば113℃で7日、または116℃で5日)
ハンターカラーb値として定量した。下記の各表に示す
ように、金属不活化剤MARK 1475またはホスタ
ノックスVPOSP 1を含む本発明の組成物(実施例
A−D)は、卓越した老化ハンターカラーb値により証
明されるように退色防止において極めて有効であった。
【0058】
【表1】 配 合 ─────────────────────────────────── 成分(重量%) 1 2 3 4 5 A B ─────────────────────────────────── ポリオキシメチレン 99.2 99.2 99.2 99.2 99.2 99.2 99.2 イルガノックス259 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 カルシウムOH 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 ステアレート アクラワックスC 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 MD 1024 0.03 EDTA 0.03 ナウガードXL-1 0.03 クエン酸 0.03 MARK 1475 0.03 ホスタノックス 0.03 VPOSP 1 ───────────────────────────────────
【表2】 特 性 ───────────────────────────────── 配 金 属 抽出性 Kd ハンターカラー,b値 ─────────── 合 不活性剤 ホルムアル 初期 113℃ Δb 物 デヒド % %/分 ───────────────────────────────── 1 MD 1024 0.004 0.029 3.8 15.6 11.8 2 EDTA 0.004 0.032 3.4 18.1 14.7 3 ナウガードXL-1 0.005 0.022 3.3 22.5 19.2 4 クエン酸 0.081 0.060 4.3 31.7 27.4 5 対照 0.005 0.019 2.8 18.7 15.9 A MARK 1475 0.004 0.016 3.3 7.2 3.9 B ホスタノックス 0.004 0.028 2.3 7.5 5.2 VPOSP 1 ─────────────────────────────────
【表3】 特 性 ─────────────────────────────────── 成分(重量%) 6 7 8 9 C D ─────────────────────────────────── ポリオキシメチレン 96.92 96.92 96.92 96.92 96.92 96.92 イルガノックス1010 0.40 0.32 0.20 0.38 0.38 0.38 アクラワックスC 0.20 0.20 0.20 0.20 0.20 0.20 U10-01 1.10 1.10 1.10 1.10 1.10 1.10 カルシウムOH 0.10 0.10 0.10 0.10 0.10 0.10 ステアレート メラミン 0.04 0.04 0.04 0.04 0.04 0.04 カルボワックス3350 0.90 0.90 0.90 0.90 0.90 0.90 GMS-450 0.36 0.36 0.36 0.36 0.36 0.36 MD 1024 --- 0.08 0.20 0.02 --- --- MARK 1475 0.02 ホスタノックス 0.02 VPOSP 1 ───────────────────────────────────
【表4】 116℃オブン中で老化、安定剤の効果 ────────────────────────────── 配合物 ハンターカラー,b値 ────────────────── 初期 116℃,5日 Δb ────────────────────────────── 6 6.5 22.5 16.0 7 6.4 17.5 11.1 8 6.4 17.0 10.6 9 6.7 22.0 15.3 C 6.4 12.5 6.1 D 7.2 14.5 7.3 ────────────────────────────── 上記表1−4のデータは、金属不活化剤、たとえば3−
サリチロイルアマイド−1,2,4−トリアゾールまた
はトリス−2−t−ブチル−4−チオ−(2′−メチル
−4′−ヒドロキシ−5′−t−ブチル)フェニル−5
−メチルフェニルホスファイトをヒドロキシステアリン
酸カルシウムと併用することが本発明の成形用ポリオキ
シメチレン組成物の退色を抑制するのに有効であること
を証明する。本発明組成物の色彩安定性向上は、特に高
い温度における経時的ハンターカラーb値の差から明ら
かである。すなわち本発明組成物が示すハンターカラー
b値の増大(Δb)は、組成物の初期(室温、すなわち
約21℃)ハンターカラーb値に対し、約113℃で約
7日後に約8.0以下である。
【0059】たとえば各表から分かるように、本発明組
成物の一例(実施例A、B、CおよびD)のΔbはそれ
ぞれ3.9、5.2、6.1および7.3である。約
8.0以下のΔbは良好な色彩安定性を示す。
【0060】以上、本発明を現在において最も実際的か
つ好ましい形態であると考えられるものに関して記述し
たが、本発明はここに記載された形態に限定されるので
はなく、むしろ特許請求の範囲に記載される精神および
範囲に含まれる各種の変更および均等組成物を包含する
と解すべきである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 59/00 - 59/04

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシメチレン樹脂、ヒドロキシス
    テアリン酸カルシウム、ならびに色彩安定化に有効な量
    の少なくとも1種の金属不活化剤であって3−サリチロ
    イルアマイド−1,2,4−トリアゾールおよびトリス
    −2−t−ブチル−4−チオ−(2’−メチル−4’−
    ヒドロキシ−5’−t−ブチル)フェニル−5−メチル
    フェニルホスファイトよりなる群から選ばれ、得られる
    成形用ポリオキシメチレン組成物のハンターカラー(Hun
    ter Color)b値の増大を21℃で時間ゼロにおける組成
    物の初期ハンターカラーb値に対して113℃で7日後
    に8.0以下となすのに十分なものを含む、雰囲気およ
    び熱老化色彩安定性を示す成形用ポリオキシメチレン組
    成物。
  2. 【請求項2】 ポリオキシメチレン樹脂がトリオキサン
    および少なくとも2個の隣接炭素原子を含む環状エーテ
    ルを共重合させることにより誘導される、請求項1に記
    載の成形用組成物。
  3. 【請求項3】 ポリオキシメチレン樹脂が無水ホルムア
    ルデヒドを重合させることにより誘導される、請求項1
    に記載の成形用組成物。
  4. 【請求項4】 色彩安定化に有効な量の少なくとも1種
    の金属不活化剤が組成物の全重量に対して1.0重量%
    以下である、請求項1に記載の成形用組成物。
  5. 【請求項5】 色彩安定化に有効な量の少なくとも1種
    の金属不活化剤が組成物の全重量に対して0.1重量%
    以下である、請求項1に記載の成形用組成物。
  6. 【請求項6】 色彩安定化に有効な量の少なくとも1種
    の金属不活化剤が組成物の全重量に対して0.01−
    0.05重量%である、請求項1に記載の成形用組成
    物。
  7. 【請求項7】 ポリオキシメチレン樹脂が組成物の全重
    量に対して95重量%以上の量で存在する、請求項1に
    記載の成形用組成物。
  8. 【請求項8】 ヒドロキシステアリン酸カルシウムが組
    成物の全重量に対して1.0重量%以下の量で存在す
    る、請求項1に記載の成形用組成物。
  9. 【請求項9】 ヒドロキシステアリン酸カルシウムが組
    成物の全重量に対して0.15重量%以下の量で存在す
    る、請求項1に記載の成形用組成物。
  10. 【請求項10】 ヒドロキシステアリン酸カルシウムが
    組成物の全重量に対して0.15−0.05重量%の量
    で存在する、請求項1に記載の成形用組成物。
  11. 【請求項11】 さらに、目的とする色彩を成形用組成
    物に付与するのに十分な量の着色剤を含む、請求項1に
    記載の成形用組成物。
  12. 【請求項12】 さらに酸化防止剤を含む、請求項1に
    記載の成形用組成物。
  13. 【請求項13】 組成物の全重量に対し: (a)オキシメチレンコポリマー; (b)0.01−0.1重量%の、3−サリチロイルア
    マイド−1,2,4−トリアゾールおよびトリス−2−
    t−ブチル−4−チオ−(2’−メチル−4’−ヒドロ
    キシ−5’−t−ブチル)フェニル−5−メチルフェニ
    ルホスファイトよりなる群から選ばれる少なくとも1種
    の金属不活化剤; (c)0.05−0.2重量%のヒドロキシステアリン
    酸カルシウム; (d)0.25−1.0重量%の、テトラキス(メチレ
    ン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシ
    ンナメート))メタンおよび1,6−ヘキサメチレンビ
    ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシ
    ンナメート)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の
    酸化防止剤を含む、雰囲気および加熱老化色彩安定性を
    示す成形用組成物。
  14. 【請求項14】 さらに0.1−0.3重量%のN,
    N’−エチレンビスステアルアミドを含む、請求項13
    に記載の成形用組成物。
  15. 【請求項15】 さらに、目的とする色彩を成形用組成
    物に付与するのに十分な量の着色剤を含む、請求項13
    に記載の成形用組成物。
  16. 【請求項16】 さらに0.015−0.4重量%の
    2,4,6−トリアミノ−sym−トリアジンを含む、
    請求項13に記載の成形用組成物。
  17. 【請求項17】 成分(a)が95重量%以上の量で存
    在する、請求項13に記載の成形用組成物。
  18. 【請求項18】 成分(b)が0.02−0.03重量
    %の量で存在する、請求項13に記載の成形用組成物。
  19. 【請求項19】 成分(c)が0.1重量%の量で存在
    する、請求項13に記載の成形用組成物。
  20. 【請求項20】 成分(d)が0.3−0.5重量%の
    量で存在する、請求項13に記載の成形用組成物。
  21. 【請求項21】 成分(b)、(c)および(d)が合
    計1.0重量%以下の量で存在する、請求項13に記載
    の成形用組成物。
  22. 【請求項22】 さらに充填剤、滑剤、スキャベンジャ
    ーおよび強化材から選ばれる少なくとも1種の成分を含
    む、請求項13に記載の成形用組成物。
  23. 【請求項23】 ハンターカラーb値の増大が21℃で
    時間ゼロにおける組成物の初期ハンターカラーb値に対
    し113℃で7日後に8.0以下であり、Kd分解速度
    が0.028を越えない、請求項13に記載の成形用組
    成物。
  24. 【請求項24】 本質的に、組成物の全重量に対し: (a)オキシメチレンコポリマー; (b)0.01−0.1重量%の、3−サリチロイルア
    マイド−1,2,4−トリアゾールおよびトリス−2−
    t−ブチル−4−チオ−(2’−メチル−4’−ヒドロ
    キシ−5’−t−ブチル)フェニル−5−メチルフェニ
    ルホスファイトよりなる群から選ばれる少なくとも1種
    の金属不活化剤; (c)0.05−0.2重量%のヒドロキシステアリン
    酸カルシウム; (d)0.25−1.0重量%の、テトラキス(メチレ
    ン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシ
    ンナメート))メタンおよび1,6−ヘキサメチレンビ
    ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシ
    ンナメート)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の
    酸化防止剤を含む組成物からなる、雰囲気および熱老化
    色彩安定性を示す成形部品。
  25. 【請求項25】 成分(a)が95重量%以上の量で存
    在する、請求項24に記載の成形部品。
  26. 【請求項26】 成分(b)が0.02−0.03重量
    %の量で存在する、請求項24に記載の成形部品。
  27. 【請求項27】 成分(c)が0.1重量%の量で存在
    する、請求項24に記載の成形部品。
  28. 【請求項28】 成分(d)が0.3−0.5重量%の
    量で存在する、請求項24に記載の成形部品。
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