JP3129792B2 - 塩化ビニル系単量体の重合方法 - Google Patents

塩化ビニル系単量体の重合方法

Info

Publication number
JP3129792B2
JP3129792B2 JP03295136A JP29513691A JP3129792B2 JP 3129792 B2 JP3129792 B2 JP 3129792B2 JP 03295136 A JP03295136 A JP 03295136A JP 29513691 A JP29513691 A JP 29513691A JP 3129792 B2 JP3129792 B2 JP 3129792B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
vinyl chloride
life temperature
present
chloride monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03295136A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05105709A (ja
Inventor
誠 山田
孝男 三輪
宗三 田野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kayaku Akzo Corp
Original Assignee
Kayaku Akzo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kayaku Akzo Corp filed Critical Kayaku Akzo Corp
Priority to JP03295136A priority Critical patent/JP3129792B2/ja
Publication of JPH05105709A publication Critical patent/JPH05105709A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3129792B2 publication Critical patent/JP3129792B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerization Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定のペルオキシエステ
ルと10時間半減期温度(以下半減期温度と略する。)
40℃〜65℃の特定の過酸化物を重合開始剤として使
用し、塩化ビニル系単量体色相良好でかつ加工時臭気の
少ない塩化ビニル系単量体の重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル製造メ−カ−に於いては汎用
樹脂の生産性の向上のため重合時間の短縮できる有機過
酸化物が求められている。 例えば、ジイソプロピルペ
ルオキシジカ−ボネ−ト、ジ−2−エチルヘキシルペル
オキシジカ−ボネ−ト等のジアルキルペルオキシジカ−
ボネ−ト類(半減期温度40℃〜45℃)は塩化ビニル
の重合開始剤として使用されるが、加工製品の色相が劣
る。 また従来より使用されてきたタ−シャリ−ブチル
ペルオキシピバレ−ト、タ−シャリ−ブチルペルオキシ
ネオデカノエ−ト等のペルオキシエステル類は半減期温
度が高すぎ短時間では高重合率が得られない。
【0003】一方、クミルペルオキシネオデカノエ−ト
は半減期温度が38℃と低温分解性のため重合時間を短
縮するのに使用されるが、重合体の加工時にアセトフェ
ノンやフェノ−ルに近い分解物の臭気が強いという欠点
がある。
【0004】これらの改良のためこれまで種々工夫がこ
らされてきた。 例えば特公昭58−120613号公
報ではタ−シャリ−オクチルパ−オキシネオデカノエ−
トを使用した重合体では加工時に臭気のない塩化ビニル
重合体を得られることが提示されている。 しかし、こ
の重合開始剤は半減期温度が若干高く(42℃)重合時
間短縮の効果はまだ不十分である。
【0005】また生産性の向上では、重合速度を一定に
するために半減期温度の低い開始剤と半減期温度の高い
開始剤を組合せて重合速度を均一にし生産性を向上する
方法が提案されている。
【0006】例えば、特公昭46−14670号公報で
は半減期温度の低い開始剤としてアセチルシクロヘキシ
ルスルホニルペルオキシドと半減期温度の高いジアルキ
ルペルオキシジカ−ボネ−トの組合せが使用されてい
る。 しかしながら、アセチルシクロヘキシルスルホニ
ルペルオキシドを多量に使用すると塩化ビニル系重合体
の熱安定性が悪くなるという欠点がある。
【0007】また、熱安定性の改良として特開昭56−
149407号公報ではクミルペルオキシネオデカノエ
−トとジアルキルペルオキシジカ−ボネ−トの組合せが
使用されている。 しかし、この組合せの場合は、クミ
ルペルオキシネオデカノエ−トを使用すると可塑剤等を
添加し混練りして加工製品を製造する際、クミルペルオ
キシネオデカノエ−ト分解物の独特の臭気がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、重合
時間を短縮し、生産性を向上させ、しかも重合により得
られた樹脂を可塑剤等を添加して加工製品を製造する
際、有機過酸化物の分解物による臭気が少なく、加工製
品の色相も改善される重合開始剤を使用した重合方法を
提案することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために種々の有機過酸化物を使用し、塩化ビ
ニル系単量体の重合方法について鋭意検討した結果、 (A)一般式(1)で表される1,1,2−トリメチル
プロピルペルオキシネオデカノエートと (B)半減期温度43℃〜ターシャリーブチルペルオキ
シネオデカノエートの半減期温度(48℃)以下の範囲
にあるジアルキルペルオキシジカーボネート及びペルオ
キシエステルの二者より選ばれる少なくとも1種と混合
した重合開始剤を使用する塩化ビニル系単量体の重合方
法を見出し、本発明を完成するに到った。
【化2】 (R1,R2,R3はそれぞれ炭素数1以上のアルキル
基であり、なおかつそれらの炭素数の総和は11であ
る。)
【0010】本発明は(A)成分の半減期温度が低くか
つ、重合物の着色および臭気が改善され、また(A)成
分の半減期温度が低いこと(38.0℃)および(B)
成分と併用することにより重合速度が一定化されると共
に重合時間の短縮がはかれたものと思われる。
【0011】本発明で使用される(B)成分としては、
ジセカンダリーブチルペルオキシジカーボネート、ジ−
2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ−1
−メチルヘプチルペルオキシジカーボネート、ジミリス
チルペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペル
オキシジカーボネート、ジ−4−ターシャリーブチルシ
クロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジオクチルペ
ルオキシジカーボネート、ジラウリルペルオキシジカー
ボネート等のジアルキルペルオキシジカーボネート類、
ターシャリーブチルペルオキシネオデカノエート等のペ
ルオキシエステル類が例示される。
【0012】また、半減期温度が65℃より高いものの
場合には、少ない開始剤量で重合時間を短縮するのは困
難である。 また、半減期温度が40℃より低いものの
場合には、重合速度が均一になりにくい。
【0013】本発明において、塩化ビニル系単量体の重
合時の一般的な重合開始剤の使用量は、塩化ビニル10
0重量部当り0.005〜0.5重量部である。0.0
05重量部未満では重合速度が極めて遅くなり、また
0.5重量部を越えると重合反応が急激におこり温度制
御が困難となる。
【0014】本発明において(A)成分と(B)成分の
混合モル比は通常1:0.1〜1:10 の範囲で使用
される。 この範囲外の場合は本発明の目的を達成する
ことが難しくなる。
【0015】本発明における塩化ビニル類としては、塩
化ビニル、塩化ビニリデンなどが例示される。
【0016】本発明における塩化ビニル単量体の重合に
は共重合可能な他のビニル単量体、例えばエチレン、酢
酸ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アクリル酸エス
テル類との共重合も含まれる。
【0017】尚、本発明で使用される(A)成分は、一
般的なペルオキシエステル類の製法により製造される。
一例を示すと5〜40重量%のアルカリ金属水酸化物
の存在下にタ−シャリ−ヘキシルヒドロペルオキシドと
ネオトリデカン酸クロライド(出光石油化学工業株式会
社製エクアシッド−13を常法により酸クロライド化し
たもの)を−10〜30℃で反応させることにより製造
される。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではな
い。
【0019】尚、本実施例および比較例で使用する開始
剤はすべて70重量%濃度(希釈剤:イソパラフィン)
のものを使用した。
【0020】
【実施例1】攪拌機を有する5lのステンレス製オ−ト
クレ−ブ中に、部分ケン化ポリビニルアルコ−ルを1g
とイオン交換水3000gを仕込みよく攪拌し溶解す
る。系内を充分窒素置換し1,1,2−トリメチルプロ
ピルペルオキシネオトリデカノエ−ト0.863g、ジ
−2−エチルヘキシルペルオキシジカ−ボネ−ト0.3
33gを溶解した1500gの塩化ビニル単量体を圧入
した。 攪拌しながら内温を57℃にして重合した。
4時間30分で内圧は平衡圧より4.5Kg/cm3
下した。 この時点で生成した塩化ビニルを濾過、洗浄
し40〜50℃で真空乾燥した。 重合率は92.4%
であった。
【0020】得られた塩化ビニルを用いて初期着色試験
を行った。 同時に臭気について調べた。 結果は表1
に示す。
【0021】[初期着色試験]塩化ビニル100gにジ
オクチルフタレ−ト50g、ジブチルスズマレ−ト2.
5gを混合し160℃で7分間混練し、シ−ト着色具合
を目視で観察した。
【0022】[臭気試験]初期着色試験で出来たシ−ト
の臭気を調べた。
【0023】
【実施例2】実施例1の重合開始剤を1,1,2−トリ
メチルプロピルペルオキシネオトリデカノエ−ト0.8
63g、タ−シャリ−ブチルペルオキシネオデカノエ−
ト0.336gにかえる以外は実施例1に準じて重合を
行なった。
【0024】参考例1 実施例1の重合開始剤を1,1,2−トリメチルプロピ
ルペルオキシネオトリデカノエーと1.079g、ジイ
ソノナノイルペルオキサイド0.215gにかえる以
は、実施例1に準じて重合をおこなった。また単量体を
塩化ビニル1200gと酢酸ビニル300gにかえ実施
例1に準じて重合をおこなった。
【0025】
【比較例1】実施例1の重合開始剤をクミルペルオキシ
ネオデカノエ−ト1.261gにかえる以外は実施例1
に準じて重合を行なった。
【0026】
【比較例2】実施例1の重合開始剤をクミルペルオキシ
ネオデカノエ−ト0.840g、ジ−2−エチルヘキシ
ルペルオキシジカ−ボネ−ト0.475gにかえる以外
は実施例1に準じて重合を行なった。
【0027】
【比較例3】実施例1の重合開始剤をジ−2−エチルヘ
キシルペルオキシジカ−ボネ−ト1.424gにかえる
以外は実施例1に準じて重合を行なった。
【0028】以上の結果を表1に示す。 その表より公
知の開始剤の組合せでは生産性が悪いかまたは初期着色
試験での結果や臭気の点で問題があったが、本発明の混
合開始剤の場合はその両者が改善されていることが分か
る。
【0029】
【発明の効果】本発明の混合系重合開始剤を使用すれ
ば、クミルペルオキシネオデカノエ−トの単独使用に比
べて重合時間は短く而も重合により得られた樹脂は可塑
剤等を添加し、混練りして加工製品を製造する際、有機
過酸化物の分解物による臭気が少なく、加工製品の色相
も改善されている。
【0030】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−139104(JP,A) 特開 平4−198306(JP,A) 特開 平3−20309(JP,A) 特開 平1−110511(JP,A) 特公 昭47−18852(JP,B1) 特公 昭51−38752(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/00 - 4/82 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式(1) 【化1】 (R1,R2,R3はそれぞれ炭素数1以上のアルキル
    基であり、なおかつそれらの炭素数の総和は11であ
    る。)で示される1,1,2−トリメチルプロピルペル
    オキシネオトリデカノエートと (B)10時間半減期温度が40℃以上で、かつターシ
    ャリブチルペルオキシネオデカノエートの10時間半減
    期温度(48℃)以下の範囲にあるジアルキルペルオキ
    シジカーボネート及びペルオキシエステルの二者より選
    ばれる少なくとも1種と混合した重合開始剤を使用する
    ことを特徴とする塩化ビニル系単量体の重合方法。
JP03295136A 1991-10-14 1991-10-14 塩化ビニル系単量体の重合方法 Expired - Fee Related JP3129792B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03295136A JP3129792B2 (ja) 1991-10-14 1991-10-14 塩化ビニル系単量体の重合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03295136A JP3129792B2 (ja) 1991-10-14 1991-10-14 塩化ビニル系単量体の重合方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05105709A JPH05105709A (ja) 1993-04-27
JP3129792B2 true JP3129792B2 (ja) 2001-01-31

Family

ID=17816748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03295136A Expired - Fee Related JP3129792B2 (ja) 1991-10-14 1991-10-14 塩化ビニル系単量体の重合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3129792B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05105709A (ja) 1993-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6639037B2 (en) Continuous dosing of very fast initiators during polymerization reactions
JP3129792B2 (ja) 塩化ビニル系単量体の重合方法
JP3339257B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
RU2295540C2 (ru) Совместное введение органических инициаторов и защитных коллоидов в ходе проведения реакций полимеризации
JP3158178B2 (ja) 塩化ビニル系単量体の重合方法
JP3013319B2 (ja) 塩化ビニル系単量体の重合方法
US4914169A (en) Method of polymerizing vinyl chloride
JP3210408B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3241883B2 (ja) 塩化ビニル系単量体の重合方法
JP2985101B2 (ja) 塩化ビニルの重合方法
JP3340492B2 (ja) ビニル系化合物の懸濁重合用分散助剤
JPH10338701A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3257174B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2781728B2 (ja) 塩化ビニル重合体の製造方法
JPH09263601A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH06199951A (ja) 塩化ビニル系単量体の重合方法
JPH10279634A (ja) 含フッ素共重合体の製造方法
JP3663500B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3484741B2 (ja) 塩化ビニルの重合方法
JPH0742370B2 (ja) 熱安定性の改良された塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法
JPH06136010A (ja) 塩化ビニル系単量体の懸濁重合法
JPH07292018A (ja) 塩化ビニルの重合方法
JPH11246613A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH07252307A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH10195145A (ja) 塩化ビニル系グラフト共重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees