JP3128739B2 - 送電系統の再閉路方法およびその装置 - Google Patents

送電系統の再閉路方法およびその装置

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JP3128739B2 JP01158113A JP15811389A JP3128739B2 JP 3128739 B2 JP3128739 B2 JP 3128739B2 JP 01158113 A JP01158113 A JP 01158113A JP 15811389 A JP15811389 A JP 15811389A JP 3128739 B2 JP3128739 B2 JP 3128739B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、送電系統の再閉路方法およびその装置に係
り、特に、送電系統に地絡が発生したときには高速度多
相再閉路条件に従った再閉路を行ない、短絡が発生した
ときには中速度3相再閉路条件に従った再閉路を行なう
に好適な送電系統の再閉路方法およびその装置に関す
る。
〔従来の技術〕
送電系統における事故の多くは雷害事故によって占め
られている。この雷害事故は永久故障、例えば送電線が
断線する事故は非常に少なく、そのほとんどがアークに
よる1線地絡、線間短絡、接地短絡などである。このよ
うな事故の場合には、送電系統のしゃ断器を開放して一
旦無電圧状態にすると、これらの事故が消滅し、その後
にしゃ断器を投入すれば正常な運転を続行できる場合が
多い。例えば、第11図に示されているように、端子母線
Aと端子母線Bとを送電線a,b,cを介して接続し、各送
電線中にしゃ断器ACBa,BCBa,ACBb,BCBb,ACBc,BCBcを挿
入した送電系統において、送電線cの線路途中の点Fで
雷害事故が発生すると、送電線cに異常電流が流れ、第
11図(b)に示されるようにしゃ断器ACBc,BCBcがトリ
ップする。このトリップによりアークが消滅し事故が除
去されると、第11図の(c),(d)図に示されるよう
に、しゃ断器ACBc,BCBcを再投入しても定常運転を断続
することができる。
これら一連の再閉路動作は系統の安定度を向上させる
ことができると共に、事故後即座に定常運転を回復して
電力の質を向上させることができるため、系統運用上不
可欠なものとなっている。
また、再閉路動作を行なうに際して、系統の安定度を
向上させることは、特に超高圧の直接接地系などにおい
て重要視されており、この系統では、無電圧時間を15〜
25サイクルとする高速度多相再閉路方式が採用されてい
る。一方、系統の安定度向上よりも電力の質的向上を重
要視する系統においては、無電圧時間を2〜5秒とする
中速度3相再閉路方式が採用されている。
これら2つの再閉路方式は送電系統の事故の様相、系
統の状態によって選択されるようになっているが、通常
は、送電系統に地絡が発生したときには高速度多相再閉
路方式を採用し、短絡が発生したときには中速度3相再
閉路方式を採用するようになっている。例えば、降雪地
帯で風雪により送電線の3相中2相が短絡する現象、一
般にストリートジャンプと言われる現象が生じ、送電系
統に短絡が発生したときに高速度多相再閉路方式を実施
しても、ストリートジャンプによって送電線の振動が数
秒間以上断続するため、高速度多相再閉路方式によって
は送電系統の定常運転を回復できないことが多い。この
ため、短絡事故のときには、残りの健全相もしゃ断する
中速度3相再閉路方式を採用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来技術においては、再閉路方式を選択
する場合、自端側の零相電流を基に選択し、相手端側の
零相電流の有無を確認することには配慮されておらず、
事故の内容によっては地絡事故を短絡事故と判定する恐
れがある。例えば、相手端の至近端で2回線に跨がる3
相地絡事故が発生した場合、相手端側には不平衡電流が
流れるため、相手端側では零相電流が検出され、この零
相電流の検出によって高速度多相再閉路方式が選択され
る。しかし、自端側においては、事故点までの距離が長
いため、自端側には平衡電流が流れ零相電流が検出され
ない場合がある。自端側の電流が3相平衡によって零相
電流が発生しないときには、送電系統の事故によってし
ゃ断器がトリップされても、零相電流が検出されないこ
とろから短絡事故と判定し、中速度3相再閉路方式が採
用される。
ところが、自端側で中速度3相再閉路方式を採用し、
相手端側で高速度多相再閉路方式を採用すると、自端側
で再閉路を実施する前に、相手端側によって高速度多相
再閉路方式が採用されているため、送電線路が充電状態
となって中速度3相再閉路条件が満たされず、自端側で
中速度3相再閉路方式を実施できない場合がある。
本発明の目的は、送電系統の保護対象エリア内で発生
した事故の内容を判別し、事故の内容に応じてしゃ断器
を再投入することができる送電系統の再閉路方法および
その装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するために、本発明は、自端と相手端
とを結ぶ送電系統の再閉路方法において、自端および相
手端の各端子で前記送電系統の自端の各相の電流を検出
すると共に、相手端の各相の電流を検出し、自端の電流
値と相手端の電流値とを加算して零相電流を算出し、算
出した零相電流値と設定値とを比較し前記零相電流値が
前記設定値を越えたときに地絡検出信号を出力し、所定
の期間内に自端のいずれかの相よりトリップ信号が出力
され、かつ、前記地絡検出信号が出力されたことを条件
に地絡判別信号を出力し、また、前記所定の期間内に自
端のいずれかの相よりトリップ信号が出力され、かつ、
前記地絡検出信号が出力されなかったことを条件に短絡
判別信号を出力し、前記地絡判別信号の出力と保護対象
送電系統の高速多相再閉路条件の成立により高速再閉路
指令を出力し、前記短絡判別信号の出力と保護対象送電
系統の中速多相再閉路条件の成立により中速再閉路指令
を出力し、いずれか一方の再閉路指令により保護対象送
電系統の遮断器を再投入する送電系統の再閉路方法を採
用したものである。
前記送電系統の再閉路方法を採用するに際しては、以
下の要素を付加することができる。
前記保護対象送電系統の高速多相再閉路条件として、
遮断器のトリップ条件が成立し、かつ該トリップ条件の
信号が高速無電圧確認タイマを起動することを条件と
し、また、前記保護対象送電系統の中速多相再閉路条件
として、遮断器のトリップ条件が成立し、かつ該トリッ
プ条件の信号が中速無電圧確認タイマを起動するこを条
件とする。
また、本発明は、自端と相手端とを結ぶ送電系統の再
閉路装置において、自端および相手端の各端子で前記送
電系統の自端の各相の電流を検出する自端電流検出手段
と、相手端の各相の電流を検出する相手端電流検出手段
と、前記自端電流検出手段による自端の電流値と前記相
手端電流検出手段による相手端の電流値とを加算して零
相電流を算出し、算出された零相電流値と設定値とを比
較し前記零相電流値が前記設定値を越えたときに地絡検
出信号を出力する地絡検出手段と、所定の期間内に自端
のいずれかの相よりトリップ信号が出力され、かつ、前
記地絡検出信号が出力されたことを条件に地絡判別信号
を出力し、また、前記所定の期間内に自端のいずれかの
相よりトリップ信号が出力され、かつ、前記地絡検出信
号が出力されなかったことを条件に短絡判別信号を出力
する事故判別手段と、該事故判別手段から地絡判別信号
を入力するとともに保護対象送電系統の高速多相再閉路
条件が成立したことにより高速再閉路指令を出力する第
1再閉路指令手段と、前記事故判別手段から短絡判別信
号を入力するとともに保護対象送電系統の中速多相再閉
路条件が成立したことにより中速再閉路指令を出力する
第2再閉路指令手段と、前記第1再閉路指令手段または
前記第2再閉路指令手段からの再閉路指令により保護対
象送電系統の遮断器を再投入する遮断器再投入手段とを
備えてなる送電系統の再閉路装置を構成したものであ
る。
前記送電系統の再閉路装置を構成するに際しては、以
下の要素を付加することができる。
前記第1再閉路指令手段の高速多相再閉路条件とし
て、遮断器のトリップ条件が成立し、かつ該トリップ条
件の信号が高速無電圧確認タイマを起動することを条件
とし、また、前記第2再閉路指令手段の中速多相再閉路
条件として、遮断器のトリップ条件が成立し、かつ該ト
リップ条件の信号が中速無電圧確認タイマを起動するこ
とを条件とする。
[作用] 保護対象送電系統で事故が発生して遮断器がトリップ
した場合、保護対象送電系統の自端の各相の電流と相手
端の各相の電流を検出し、自端の電流値と相手端の電流
値とを加算して零相電流を算出し、算出した零相電流値
と設定値とを比較し、この比較結果を基に地絡事故と判
別したときには保護対象送電系統の高速多相再閉路条件
の成立により高速再閉路指令に従って保護対象送電系統
の保護対象送電系統の遮断器を再投入し、前記比較結果
を基に短絡事故と判別したときには保護対象送電系統の
中速多相再閉路条件の成立により中速再閉路指令に従っ
て保護対象送電系統の遮断器を再投入するようにしてい
るため、事故の内容を確実に判別することができ、事故
の内容に応じて遮断器を再投入することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図には、3相交流電線を単線表示した送電系統の
全体構成が示されている。第1図において、自端側の端
子Aには所内母線10、電圧変成器12などが設けられてお
り、端子Aと電力の授受を行なうための相手端側の端子
Bには所内母線14、電圧変成器16などが設けられてい
る。端子Aと端子Bとは送電線18、20を介して接続され
ており、各送電線18、20にはしゃ断器22、24、26、28が
設けられている。そして各しゃ断器の開閉を制御するた
めに、端子A側には各送電線の相電流を検出する変流器
30、32が設けられており、端子B側には変流器34、36が
設けられている。変流器30、32の出力はリレー装置38に
供給されており、変流器34、36の出力はリレー装置40に
供給されるようになっている。またリレー装置38には電
圧変成器12を介して電力が供給されており、リレー装置
40には電圧変成器16を介して電力が供給されるようにな
っている。またリレー装置38は信号伝送装置42に接続さ
れており、リレー装置40は信号伝送装置44に接続されて
いる。各信号伝送装置42、44は信号電送路46を介して接
続されており、各装置間で情報の授受が行なわれるよう
に構成されている。
リレー装置38は、第2図に示されるように、短絡検出
回路48、事故判別回路50、再閉路指令回路52などから構
成されており、しゃ断器24をトリップさせたり、あるい
はしゃ断器24を再投入するように構成されている。な
お、しゃ断器24をトリップするための回路は省略されて
いる。地絡検出回路48は加算器54、比較器56から構成さ
れている。加算器54には、相電流検出手段を構成する変
流器32の出力が入力されていると共に、相手端側の変流
器36の出力信号がリレー装置40、信号伝送装置44、伝送
路46、信号伝送装置42を介して入力されている。すなわ
ち、リレー装置40、信号伝送装置42、44、伝送路46は相
手端側の各相の電流情報を入力する電流情報入力手段と
して構成されており、加算器54には自端側の相電流と相
手端側の相電流が入力されるようになっている。加算器
54は自端側の各相の電流と相手端側の各相の電流を加算
し、零相電流を算出するように構成されている。そして
算出した零相電流を比較器56へ出力するようになってい
る。比較器56は加算器54からの入力信号と設定値とを比
較し、入力信号が設定値を越えたときには地絡検出信号
を出力するようになっている。すなわち地絡検出回路48
は地絡検出手段として構成されている。
事故判別回路50は、第3図に示されるように、ORゲー
ト58、ピックアップタイマ60、62、限時タイマ64、AND
ゲート66を備えており、ORゲート58にはリレー装置38か
ら出力されるA相トリップ指令68、B相トリップ指令7
0、C相トリップ指令72が入力されるようになってい
る。限時タイマ64には地絡検出回路48の出力信号が入力
されるようになっている。そしてピックアップタイマ62
の出力が端子74を介して再閉路指令回路52に入力される
ようになっている。
ピックアップタイマ60と限時タイマ64は、第4図に示
されるように、入力側のレベルが“1"になったときに時
間t1、t2で立ち上がるように構成されており、ピックア
ップタイマ62は、第5図に示されるように、ANDゲート6
6の出力が“1"になったときに時間t4で立ち上がるよう
に構成されている。なお、限時タイマ64は出力が“1"に
なった後時間t3で“0"に戻るように構成されている。
上記構成による事故判別回路50は、いずれかの相で事
故が生じ、送電系統の保護対象エリア内のいずれかのし
ゃ断器がトリップされるとORゲート58の出力が“1"とな
り、ピックアップタイマ60がt1時間後に起動する。この
とき地絡検出回路48の出力が“1"になると、時間t2後に
限時タイマ64が起動する。このためANDゲート66の出力
が一旦“1"のレベルになるが、限時タイマ64の起動によ
ってANDゲート66の出力が“0"に反転し、ピックアップ
タイマ62起動が途中で停止される。このためピックアッ
プタイマ62の出力は“0"に維持され、この信号が端子74
から地絡判別信号として再閉路指令回路52に入力され
る。
一方、トリップ指令が出力されたときに地絡検出回路
48の出力が“0"の状態に維持されているときには、AND
ゲート66の一方の入力端子が“1"に維持されているた
め、第5図に示されるように、トリップ指令が出力され
た後ピックアップタイマ60が時間t1で起動するとANDゲ
ート66の出力は“1"になり、ピックアップタイマ62が時
間t4で起動する。これにより端子74の出力が“0"から
“1"に反転し、この信号が端子74から短絡判別信号とし
て再閉路指令回路52に入力される。
再閉路指令回路52は、第6図に示されるように、AND
ゲート76、78、ORゲート80を備えており、ANDゲート7
6、78の一方の入力端子に端子74からの信号が入力さ
れ、ANDゲート76の他方の入力端子には高速度多相再閉
路可能条件に関する情報82が入力され、ANDゲート78の
他方の入力端子には中速度3相再閉路可能条件に関する
情報84が入力されるようになっている。
情報82は、第7図に示されるように、自端側の状態を
監視する監視装置からの情報を基にして生成された系統
事故無し条件情報86、母線電圧有り条件情報88、しゃ断
器の連形条件が成立した情報90、しゃ断器のトリップ条
件が成立した情報92を基に生成されるようになってい
る。このうち情報92は高速無電圧確認タイマ94の起動を
条件として出力される。そして各情報86、88、90、94の
情報がすべて成立したときに、ANDゲート96からの出力
によって高速度多相再閉路可能条件に関する情報82が
“1"の信号として出力されるようになっている。
一方、情報84は、第8図に示されるように、系統事故
無し条件情報98、母線電圧有り条件情報100、線絡電圧
無し条件情報102、トリップ条件情報104を基に生成され
るようになっている。このうちトリップ条件情報104は
中速無電圧確認タイマ106の起動を条件として出力され
る。そしてすべての条件が成立したときに、ANDゲート1
08から“1"の信号が出力される。この信号は中速3相再
閉路可能条件84が成立した情報として出力される。
事故判別回路50からレベル“0"の地絡判別信号が出力
され、かつ高速度多相再閉路可能条件が成立したとして
情報82の論理が“1"になると、ANDゲート76の出力が
“1"となり、ORゲート80から再閉路指令が出力される。
この信号はしゃ断器24を再投入するための投入手段(図
示省略)に供給されしゃ断器24が再投入される。すなわ
ち、情報82、ANDゲート76、ORゲート80は第1再閉路指
令手段として構成されている。なお、この再閉路される
タイミングは、ANDゲート76のレベルが“1"になるタイ
ミングによって決定され、通常15〜25サイクルである。
一方、事故判別回路50の出力が“1"となり、短絡判別
信号が再閉路指令回路52に入力されると、ANDゲート76
の出力は“0"の状態に保持されるが、ANDゲート78の出
力は、情報84の論理“1"になったときに“1"に反転す
る。これによりORゲート80から再閉路指令が出力され、
投入手段によってしゃ断器24の再投入が行なわれる。す
なわち、情報84とANDゲート78、ORゲート80は第2再閉
路指令手段として構成されている。また、このとき出力
される再閉路指令はANDゲート78の出力が“1"になる時
間によって決定され、通常この時間は2〜5秒程度であ
る。
上記構成において、第1図に示されるように、相手端
側の至近端で2回線に跨がる3相地絡事故が発生した場
合、2回線のうち3相又は2相が健全なときには運転が
継続され、事故相のしゃ断器のみがトリップされる。す
なわち、しゃ断器22、24、26、28のみがトリップされ
る。このとき自端側と事故点F1、F2までの距離が長いた
め、自端側を流れる各相の電流は平衡しており、変流器
30、32の出力信号を加算しても零相電流は得られない。
しかし、相手端側には不平衡電流が流れるため、変流器
34、36により検出された電流を加算すると零相電流が検
出される。すなわち、地絡検出回路48において自端側お
よび相手端側の相電流を加算して零相電流を求めれば、
2回線に跨がる2相地絡事故が発生した場合でも、地絡
事故を短絡事故と見誤まることなく短絡事故を確実に検
出することができる。そして地絡検出回路48により地絡
が検出され事故判別回路50によって事故の内容が地絡と
判別されたときには、地絡判別回路50の地絡判別信号に
よってしゃ断器22、24が高速度多相再閉路方式に従って
再投入される。
次に、第9図および第10図に示されるように、地絡検
出回路48の代りに、零相過電流リレー120、信号判別回
路122、ORゲート124を設け、ORゲート124の出力信号を
事故判別回路50へ出力するようにすることも可能であ
る。この場合、電流器32の出力信号を零相過電流リレー
120へ入力し、各相の零相電流の値が設定値を越えたと
きに零相過電流リレー120から“1"の信号を出力するよ
うに構成する。すなわち、変流器32、零相過電流リレー
120により地絡検出手段を構成する。さらに相手端側に
も零相過電流リレー120と同一機能を有する零相過電流
リレー126を設け、変流器36の出力信号を過電流リレー1
26へ入力する。そして相手端側の相電流を求め、この零
相電流が一定値を越えたか否かの情報を信号伝送装置4
4、伝送路46、信号伝送装置42を介して信号判別回路122
へ入力する。この信号判別回路122において零相過電流
リレー126の作動状態を判別する。例えば、過電流リレ
ー126の作動によって“1"の信号が伝送されたときに
は、この信号を判別して“1"の信号をORゲート124へ出
力する。すなわち、信号伝送装置42、44、伝送路46、信
号判別回路122は地絡情報入力手段として構成されてい
る。この場合には、相手端側から電流データではなく零
相過電流リレー126の作動状態に関する情報のみを入力
すればよいので、少ない情報で相手端側に零相電流が発
生したか否かを検出することができる。
本実施例においては、零相過電流リレー126又は信号
判別回路122の出力が“1"となり、ORゲート124の出力が
“1"となったときには地絡が検出されたことになり、前
記実施例と同様に高速度多相再閉路方式によって保護対
象エリア内のしゃ断器の再投入が行なわれる。なおORゲ
ート124の出力が“0"のときには中速度3相再閉路方式
に従ってしゃ断器の再投入が行なわれる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、保護対象送電
系統で事故が発生して遮断器がトリップした場合、保護
対象送電系統の自端の各相の電流と相手端の各相の電流
を検出し、自端の電流値と相手端の電流値とを加算して
零相電流を算出し、算出した零相電流値と設定値とを比
較し、この比較結果を基に地絡事故と判別したときには
保護対象送電系統の高速多相再閉路条件の成立により高
速再閉路指令に従って保護対象送電系統の保護対象送電
系統の遮断器を再投入し、前記比較結果を基に短絡事故
と判別したときには保護対象送電系統の中速多相再閉路
条件の成立により中速再閉路指令に従って保護対象送電
系統の遮断器を再投入するようにしているため、事故の
内容を確実に判別することができ、事故の内容に応じて
遮断器を再投入することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す全体構成図、第2図は
リレー装置の構成図、第3図は事故判別回路の構成図、
第4図は地絡事故の作用を説明するための波形図、第5
図は短絡事故の作用を説明するための波形図、第6図は
再閉路指令回路の構成図、第7図は高速度多相再閉路可
能条件に関する情報を生成するための説明図、第8図は
中速度3相再閉路可能条件情報を生成するための説明
図、第9図は他の実施例を示す要部構成図、第10図は事
故判別回路の他の実施例を示す構成図、第11図は従来方
式の説明図である。 10,14……所内母線、12,16……電圧 変成器、18,20……送電線、22,24,26,28……しゃ断器、
30,32,34,36……変流器、38,40……リレー装置、42,44
……信号伝送装置、46……伝送路、48……地絡検出回
路、50……事故判別回路、52……再閉路指令回路、120,
126……零相過電流リレー、122……信号判別回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩谷 二三夫 茨城県日立市国分町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 小林 順治 宮城県仙台市青葉区一番町3丁目7番1 号 東北電力株式会社内 (72)発明者 佐藤 今朝生 宮城県仙台市青葉区一番町3丁目7番1 号 東北電力株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−3518(JP,A) 特開 昭63−52621(JP,A) 特開 昭53−53748(JP,A) 特開 昭63−52624(JP,A) 特開 昭52−6951(JP,A) 実公 昭61−38364(JP,Y2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自端と相手端とを結ぶ送電系統の再閉路方
    法において、 自端および相手端の各端子で前記送電系統の自端の各相
    の電流を検出すると共に、相手端の各相の電流を検出
    し、自端の電流値と相手端の電流値とを加算して零相電
    流を算出し、 算出した零相電流値と設定値とを比較し前記零相電流値
    が前記設定値を越えたときに地絡検出信号を出力し、 所定の期間内に自端のいずれかの相よりトリップ信号が
    出力され、かつ、前記地絡検出信号が出力されたことを
    条件に地絡判別信号を出力し、 また、前記所定の期間内に自端のいずれかの相よりトリ
    ップ信号が出力され、かつ、前記地絡検出信号が出力さ
    れなかったことを条件に短絡判別信号を出力し、 前記地絡判別信号の出力と保護対象送電系統の高速多相
    再閉路条件の成立により高速再閉路指令を出力し、 前記短絡判別信号の出力と保護対象送電系統の中速多相
    再閉路条件の成立により中速再閉路指令を出力し、 いずれか一方の再閉路指令により保護対象送電系統の遮
    断器を再投入することを特徴とする送電系統の再閉路方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1の送電系統の再閉路方法におい
    て、 前記保護対象送電系統の高速多相再閉路条件として、遮
    断器のトリップ条件が成立し、かつ該トリップ条件の信
    号が高速無電圧確認タイマを起動することを条件とし、
    また、前記保護対象送電系統の中速多相再閉路条件とし
    て、遮断器のトリップ条件が成立し、かつ該トリップ条
    件の信号が中速無電圧確認タイマを起動するこを条件と
    することを特徴とする送電系統の再閉路方法。
  3. 【請求項3】自端と相手端とを結ぶ送電系統の再閉路装
    置において、 自端および相手端の各端子で前記送電系統の自端の各相
    の電流を検出する自端電流検出手段と、 相手端の各相の電流を検出する相手端電流検出手段と、 前記自端電流検出手段による自端の電流値と前記相手端
    電流検出手段による相手端の電流値とを加算して零相電
    流を算出し、算出された零相電流値と設定値とを比較し
    前記零相電流値が前記設定値を越えたときに地絡検出信
    号を出力する地絡検出手段と、 所定の期間内に自端のいずれかの相よりトリップ信号が
    出力され、かつ、前記地絡検出信号が出力されたことを
    条件に地絡判別信号を出力し、また、前記所定の期間内
    に自端のいずれかの相よりトリップ信号が出力され、か
    つ、前記地絡検出信号が出力されなかったことを条件に
    短絡判別信号を出力する事故判別手段と、 該事故判別手段から地絡判別信号を入力するとともに保
    護対象送電系統の高速多相再閉路条件が成立したことに
    より高速再閉路指令を出力する第1再閉路指令手段と、 前記事故判別手段から短絡判別信号を入力するとともに
    保護対象送電系統の中速多相再閉路条件が成立したこと
    により中速再閉路指令を出力する第2再閉路指令手段
    と、 前記第1再閉路指令手段または前記第2再閉路指令手段
    からの再閉路指令により保護対象送電系統の遮断器を再
    投入する遮断器再投入手段とを備えてなることを特徴と
    する送電系統の再閉路装置。
  4. 【請求項4】請求項3の送電系統の再閉路装置におい
    て、 前記第1再閉路指令手段の高速多相再閉路条件として、
    遮断器のトリップ条件が成立し、かつ該トリップ条件の
    信号が高速無電圧確認タイマを起動することを条件と
    し、また、前記第2再閉路指令手段の中速多相再閉路条
    件として、遮断器のトリップ条件が成立し、かつ該トリ
    ップ条件の信号が中速無電圧確認タイマを起動すること
    を条件とすることを特徴とする送電系統の再閉路装置。
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