JP3127898U - ソケットレンチ - Google Patents

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敦 森生
健治 黒木
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Abstract

【課題】組立容易でしかも組立パーツ数も少ない摺動性に優れるソケットレンチを提供する。
【解決手段】ソケットレンチの軸方向に延在し上記マグネットホルダーの外周を覆うように形成された収縮可能な一対の弾性体によりマグネットホルダーを保持し、当該弾性体の力がバランスする点をマグネットホルダー原点位置とする一方、上記収容部へのボルト頭等の挿入時、マグネットホルダーに内蔵された磁石にボルト等を吸着し、かつ上記マグネットホルダーが軸方向に摺動可能で、また上記収容部からのボルト頭等の取出し時、上記マグネットホルダーを上記原点位置に復帰可能とし、上記ソケットレンチの先端付近に上記弾性体固定用円環状溝部を設けるとともに、上記一対の弾性体の、ソケットレンチ先端付近の端部の径を他の部分の径に比し大きく形成し、上記端部を上記溝部に係止させる。
【選択図】図1

Description

本考案は、ナットやボルト等の鋼材を締め付けたり若しくは緩めたりするためのソケットレンチに関する。
ソケットレンチは、例えばボルト等の鋼材を、当該ソケットレンチ先端に設けられた収容部に挿入し、当該ソケットレンチを回転させることにより、ボルト等をねじ穴に螺着させるためのものである。
鋼材を螺着させるに際し、ソケットレンチからナットやボルト等の鋼材が脱落しないよう磁石等の吸着手段により当該鋼材を引きつける工夫が成されている。
例えば、特許文献1では、ソケットレンチの先端のボルト収容部の内側面に磁石嵌着孔を設け、当該磁石嵌着孔に永久磁石を嵌着させ、当該永久磁石によりナット等の脱落を防止する試みが成されている(特許文献1)。
しかしながら、このようなソケットレンチでは、ナットやボルト頭の摺動方向並びにこれらの外側面に対して垂直に設置されているため、不意にこれらの鋼材に触れた際に当該鋼材が収容部から脱落しやすいという問題を有している。収容部の奧側に永久磁石を設置したとしても、特にボルト頭の下端につば部が設けられたボルトにおいて、ボルト頭の高さ(厚さ)によっては、ボルト頭の頂部と、当該ボルトの収容部の奧側に固定して設けられた永久磁石との間に空間ができることがあり、これが鋼材に対する吸着力を弱めることになる。
特開平9−109045号公報
このような問題を解決するため、摺動性を有するマグネットホルダーをソケットレンチの奧側に収容し弾性体を用いてソケットレンチの先端側方向に対して反対方向に押しつけ、鋼材をボルト頭収容部に挿入したときにこの弾性体に対抗してソケットレンチの先端方向に摺動し当該鋼材を吸着保持するソケットレンチを提案した。
このような摺動型ソケットレンチにおいて、弾性体A’及びB’は、図18に示すように、マグネットホルダー102の外周と当該マグネットホルダー102が収容された中空孔107の内壁との間であって、マグネットホルダーの外周の一部に設けられた第1突起部104と、当該第1突起部104よりソケットレンチ先端側であって上記中空孔107の内壁の一部に設けられた第2突起部103との間に配置されており、鋼材をボルト頭収容部106に挿入したときにマグネットホルダー102はこの弾性体A’及びB’に対抗してソケットレンチ101の先端方向に摺動する。このようなソケットレンチ101によれば、ボルト等の鋼材の頂部と鋼材を保持するための磁石110とが接触して鋼材が保持されるため、磁石110と鋼材との間に上述のような空間が形成されず保持力を保つことができる。
しかしながら、上記ソケットレンチにおいて、第2突起部103として止め輪を用いた場合、止め輪の収縮率によりマグネットホルダーの摺動動作に不具合が生じる場合があり、止め輪の設置時の寸法管理が非常に困難となる。特にC−リングによる固定の場合、これを設置する際、C−リングをこの中心方向に撓ませ配置した後再度ソケットレンチの内壁に設けられた溝部に沿って外周方向に拡張することが必要であるが、このC−リングの拡張が一定とならず、摺動動作に影響を与える等の問題を有している。
また、円環状突起部が形成された別の部材を備え、マグネットホルダー等の挿入後上記別の部材を螺着させ取り付けるタイプのソケットレンチでは、別体としてそれぞれ製造しなければならないため製造コストがかさむ。さらに、マグネットホルダーをソケットレンチに挿入する前に第2係止部として突起部を形成するとなると当該突起部がマグネットホルダーの挿入を阻害しソケットレンチの組立が困難となる。
そこで、本考案は、組立容易でしかも組立パーツ数も少なく摺動性に優れるソケットレンチを提供することを目的とする。
本考案者らは、上述のような摺動性ソケットレンチにおいて、ソケットレンチの中空孔の内壁に設けられた円環状突起部を円環状の溝部とし、ソケットレンチの中空孔に収容された円柱状の弾性体の一方の端部の直径を他の部分の直径に比し大きく設定し、当該弾性体の端部を上記円環状溝部に係止させれば、組立を困難なものとしていた突起部が不要となり、そのため、ソケットレンチの組立の容易化に帰することを見出し、本考案を完成するに至った。
したがって、本考案は、ソケットレンチ先端に設けられたボルト頭を収容する収容部と、該収容部奥側に設けられた磁石内蔵マグネットホルダーとを有し、
上記マグネットホルダーが、ソケットレンチの軸方向に延在し上記マグネットホルダーの外周を覆うように形成された収縮可能な一対の弾性体により保持され、上記弾性体の力がバランスする点をマグネットホルダー原点位置とする一方、上記収容部へのボルト頭等の挿入時、マグネットホルダーに内蔵された磁石にボルト等が吸着され、かつ上記マグネットホルダーが軸方向に摺動可能で、また上記収容部からのボルト頭等の取出し時、上記マグネットホルダーが上記原点位置に復帰可能であるソケットレンチであって、
上記ソケットレンチの先端付近の内壁に円環状の弾性体固定用溝部が設けられるとともに、上記一対の弾性体の、ソケットレンチ先端側の端部の少なくとも一部が他の部分の径に比し大きく形成され、上記弾性体の端部が上記溝部に係止されることを特徴とするソケットレンチにある。
また、本考案に係るソケットレンチは、ナットヘのボルトネジの螺入時ナットからボルトネジが突出するに伴い、上記マグネットホルダーが軸方向奥側に後退可能であることを特徴とする。これにより、ナットの位置は変わらず収容部にナットが収容された状態が保たれるためソケットレンチの操作性は向上する。
また、本考案は、ソケットレンチ先端に設けられたボルト頭を収容する収容部と、該収容部奥側に設けられた磁石内蔵マグネットホルダーとを有し、
上記マグネットホルダーが、ソケットレンチの軸方向に延在し上記マグネットホルダーの外周を覆うように形成された収縮可能な弾性体により保持され、上記弾性体が無負荷状態にある点をマグネットホルダーの原点位置とする一方、上記収容部へのボルト頭等の挿入時、マグネットホルダーに内蔵された磁石にボルト等が吸着され、かつ上記マグネットホルダーが軸方向に摺動可能で、また上記収容部からのボルト頭等の取出し時、上記マグネットホルダーが上記原点位置に復帰可能であるソケットレンチであって、
上記ソケットレンチの先端付近の内壁に弾性体固定用溝部が設けられるとともに、上記弾性体の、ソケットレンチ先端側の端部の少なくとも一部が他の部分の径に比し大きく形成され、上記弾性体の端部が上記溝部に係止されることを特徴とするソケットレンチにある。
このような構成とすることにより、上記同様マグネットホルダーを中空孔に収容する際突起部が邪魔にならず、ソケットレンチの組立が容易となる一方、つば付のボルトやナット等を収容部に挿入したとき、ボルト頭の下端に設けられたつば部がソケットレンチの収容部の先端に接触したまま、マグネットホルダーに内蔵された磁石とボルト等との吸着によりマグネットホルダーがソケットレンチ先端側へ移動しボルトやナット等を吸着保持するため、つば部とソケットレンチの端部との間に空間が形成されず操作性が良好となる。また、マグネットホルダーの原点位置をボルト頭の略最大厚さの位置よりもソケットレンチの先端側の位置とする場合においては、マグネットホルダーに内蔵された磁石によりボルト等を吸着保持する一方、ソケットレンチをボルトに押しつけボルトをねじ穴に螺着させる際、マグネットホルダーはボルト頭により押圧されソケットレンチ後端側へ移動可能である。
ここで、弾性体が無負荷状態にあるとは、マグネットホルダーが磁力を受けることなく弾性体によりソケットレンチに固定され、この弾性体に負荷がかかっていない状態にあることをいう。
本考案は、上記マグネットホルダーの原点位置がボルトの略最大厚さの位置にあり、最大厚さより薄いボルト頭を上記収容部へ挿入する時、マグネットホルダーに内蔵された磁石によりマグネットホルダーがソケットレンチ先端側へ移動可能であり、また上記収容部からのボルト頭等の取出し時、上記マグネットホルダーが上記原点位置に復帰可能であることを特徴とする。
また、本考案は、上記マグネットホルダーが、その軸方向に空洞部を有し、上記収容部にナットが挿入され、さらにボルトネジがナットヘ螺入されナットからボルトネジが突出するに伴い、ボルトネジがマグネットホルダーの空洞部に進入可能であることを特微とする。
このような構成とすることにより、ボルトネジのナットへの螺入時、ナットからボルトネジが突出したとしても、ボルトネジがマグネットホルダーの空洞部に進入し、ボルトネジの先端部分がソケットレンチを押圧することがない。そのため、ナットの位置は変わらず収容部にナットが収容された状態が保たれるためソケットレンチの操作性は向上する。
本考案に係るソケットレンチによれば、つば付のボルトやナット等の鋼材を収容部に挿入したとき、当該つば部がソケットレンチの収容部の先端に接触した状態で、マグネットホルダーが磁石による吸着作用によりソケットレンチ先端側へ移動し当該鋼材を吸着保持するため、つば部とソケットレンチの端部との間に空間が形成されずソケットレンチを操作しやすくなるとともに、弾性体の端部を円環状溝部に係止させることにより、ソケットレンチの組立を困難なものとしていた突起部を設ける必要が無くなり、ソケットレンチの組立が容易となる。また、部品点数を少なくすることができるため、製造・組立コストを削減することができる。さらに、本考案に係るソケットレンチによれば、円環状溝部は、マグネットホルダーの摺動動作に影響を与えないため、優れた摺動性を得ることができる。
以下図面を参照しながら本考案に係るソケットレンチの実施の形態を詳細に説明するが、これらの実施の形態は例示するものであってこれらに限定するものではない。また、本明細書を通して同一の部材については同一の参照番号を付し、重複した説明は省略している。
(実施の形態1)
図1を参照しながら、本考案の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本考案の一実施の形態であるソケットレンチ1の長手方向の断面図を示している。ソケットレンチ1には、図1に示すように、その先端部に、ボルト頭やナットを収容する収容部6が設けられ、収容部6の奧側に、この収容部6と連通するように中空孔7が形成されており、この中空孔7内には、マグネットホルダー2が収容され、当該マグネットホルダーは収縮可能な一対の弾性体(例えばバネ)A及びBにより保持されている。当該弾性体A及びBは上記ソケットレンチの軸方向に延在し上記マグネットホルダーの外周を覆うように形成されている。そして、上記収容部の先端付近に上記弾性体固定用円環状溝部3が設けられるとともに、上記弾性体Aの、ソケットレンチ先端側の端部の少なくとも一部が他の部分の径に比し大きく形成され、上記弾性体Aの端部が上記溝部に係止されている。当該弾性体の力がバランスする点をマグネットホルダー原点位置として、上記収容部へのボルト頭等の挿入時、マグネットホルダーに内蔵された磁石にボルト等が吸着され、かつ上記マグネットホルダーが軸方向に摺動可能で、また上記収容部からのボルト頭等の取出し時、上記マグネットホルダーが上記原点位置に復帰可能である。
図2(a)は、弾性体として用いる略円筒状のバネAの斜視図を、図2(b)はその断面図を示している。当該バネAは、マグネットホルダーの外周に沿って形成された円筒状のバネであって、当該バネの一端における直径が、他の部分における直径に比して大きくなるように拡径して形成されている。バネAの当該一端は、少なくとも一部又は全部が他の部分に比して広く形成されていればよい。当該一端が、中空孔7内壁の円環状溝部に係止されるようバネAの当該一端の直径は中空孔7の直径より大きく設定される。また、当該一端の直径は、円環状溝部の深さ分を中空孔7の直径に足し合わせた大きさより大きく設定してもよいが、この場合バネAを円環状溝部に係止するに際し当該バネAの端部を径中心方向に押し縮めた状態で係止することが必要である。
また、拡径していない他の部分の直径は、バネAがマグネットホルダーの外周上に形成され、且つバネAの他端が第2係止部に配置されるように設定することが必要である。
図3(a)は、弾性体として用いるバネBの斜視図を、図3(b)はその断面図を示している。バネBは、第1係止部より奧側に設けられるものであり、円環状の突起部である第1係止部に当接される。当該バネBは上記のバネAのように一端が拡径していることは必要でなく通常一定となっている。
バネAについては、円柱状体の外周を螺旋状に周回するように形成し、ある一定の位置から徐々に拡径するように形成する。また、バネBについては、一定の大きさの径を有する円柱状体の外周を螺旋状に周回するように形成する。続いて、マグネットホルダーを収容することができる中空孔7、ナット等の鋼材を収容することができる収容部6及びソケットレンチの内壁に第2係止部として円環状溝部が形成されたソケットレンチに、バネA及びB並びにマグネットホルダーを組み込む。まず、当該ソケットレンチの中空孔7に直径が一定であるバネBを軸方向に挿入する。その後、周囲に第1係止部として円環状突起部が形成されたマグネットホルダーを中空孔7に挿入し、当該マグネットホルダーを先に挿入されたバネBに嵌合させ、バネBの一端を当該円環状突起部に当接させる。更にその後、バネAの拡径したもう一方の端部を径中心方向に収縮させた状態で、バネAの拡径していない方の端部からバネAを中空孔7に挿入し、バネAの拡径したもう一方の端部を、ソケットレンチの内壁に設けられた円環状溝部に嵌め込む。
収容部6の形状は、六角頭のボルトと対応するように六角形に形成されることが好ましい。しかしながら、六角形に限定されず、ボルト頭の形状と対応させて正方形、三角形、他の多角形としてもよい。また、収容部6の奧側に、この収容部6と連通するように中空孔7が形成されており、この中空孔7内には、マグネットホルダー2が挿入されている。このマグネットホルダー2は、ソケットレンチ1の軸方向に摺動可能である。この中空孔7の形状は実質的に円柱状であることが好ましいが、マグネットホルダーの形状と略一致し摺動可能である限り如何なる形状であってもよい。
本実施の形態1に係るソケットレンチ1は、中空孔7の内壁に設けられた第1係止部(バネA係止用円環状溝部)3と、上記第1係止部3よりソケットレンチ後端側であって、上記マグネットホルダーの外表面に設けられた第2係止部(バネA及びB係止用円環状突起部)4との間に収縮可能なコイル状のバネAが、また第2係止部4と上記ソケットレンチ中空孔7奧側端部11との間に収縮可能なコイル状のバネBがそれぞれ設けられている。
バネA及びBは、無負荷状態においてマグネットホルダー2の先端表面8がボルト等の最大厚さの位置となる点で釣り合っていることが好ましい。この最大厚さの位置とは、例えばボルト頭の下端に設けられたつば部5をソケットレンチ先端9に接触させた状態で、現在市場で入手可能なボルトの中で最大の厚さを有するボルト等を収容部6に挿入した場合にボルト頭の先端部分が存在する位置をいう。バネAとバネBとが釣り合った点をマグネットホルダーの原点位置とすると、この原点位置は最大厚さの位置よりソケットレンチの先端側の位置にあっても良いし、又はソケットレンチ後端側の位置にあっても良い。この原点位置が最大厚さの位置よりソケットレンチの先端側の位置にある場合には、略最大厚さのボルトを収容部に挿入したとき、ボルト頭の先端部分によりマグネットホルダー2がソケットレンチ後端側へ押し込まれる。また、この原点位置が最大厚さの位置よりソケットレンチの後端側の位置にある場合には、略最大厚さのボルトを収容部に挿入したとき、ボルトとマグネットホルダー2に内蔵された磁石10との吸着によりマグネットホルダー2がソケットレンチ先端側へ引き出される。この原点位置が最大厚さの位置よりソケットレンチの先端側の位置にある場合にも、この原点位置が最大厚さの位置よりソケットレンチの後端側の位置にある場合にも、ボルトを収容部6から取り外した時は、マグネットホルダー2は原点位置に復帰することができ、また、例えばナットにボルトネジを螺入させ、ボルトネジの先端20がナットから突出する場合は、マグネットホルダー2は、ボルトネジの先端20に押されて後退可能である。これにより、ナットが収容部6から外れにくくなるためソケットレンチの操作性が向上する。
また、上記のように、上下2段にバネが設けられた構成とすることにより、マグネットの吸着力が小さくてもマグネットホルダーは摺動可能である。即ち、上記のように上下2段にバネが設けられたソケットレンチでは、一方のみからバネ力の付勢を受けるものに比べ、作動開始が容易であり、このことより、マグネットの磁力が弱いものでも吸着に関して同じ効力が発揮できコスト引き下げにも寄与する。
さらに、バネA及びBは、収縮可能なコイル状バネであり、マグネットホルダー2の外表面に接するように設けることが好ましい。このように設けることにより、中空孔7の内壁とマグネットホルダー2の外表面との間にバネが固定され、マグネットホルダーの摺動時のバネの離脱を防止することができる。
また、磁石10は、マグネットホルダー2の先端部の表面8に設けることが好ましいが、表面8付近内部に設けてもよい。
図6は、図4に示すような最大厚みより薄いナットを挿入した場合のソケットレンチ1を示している。この場合、マグネットホルダー2は、マグネットホルダー2に内蔵された磁石10によりソケットレンチ先端9側に移動する。マグネットホルダー2がナットを吸着し保持するまでにこれが移動する距離は大きい。また、図7は、図5に示すような厚みが大きいナット(最大厚さのナット)を挿入した場合のソケットレンチ1を示している。この場合、マグネットホルダー2は殆ど移動しなくともナットを吸着し保持することができる。いずれの場合も、厚みが違うにも関わらず、つば部5は一定の位置、即ちソケットレンチの収容部の先端9に接触した状態で配置される。そのため、厚みが大きいナットを上記ソケットレンチに挿入した場合でも、つば部5がソケットレンチの端部9から離れることがないので、ナットのソケットレンチからの脱落の問題を解消することができる。
図8は、ナットへのボルトネジの螺入時ナットからボルトネジが突出するに伴い、マグネットホルダーが軸方向奧側に後退する場合を示している。ボルトネジのナットへの螺入により、ボルトネジの先端20がマグネットホルダー2を押圧するが、バネBによりボルトネジの動きを吸収し、ナットが収容部6から外れることがない。そのため、良好な操作性を有するソケットレンチとすることができる。
(実施の形態2)
本考案の実施の形態2に係るソケットレンチについて、図9を参照して説明する。図9は、ソケットレンチ後端側にマグネットホルダー2がバネ付勢されるように、第1係止部(バネA係止用円環状溝部)3と第2係止部(バネA係止用円環状突起部)4との間にコイル状のバネAを設けたソケットレンチ1を示している。図9に示すように、バネAを1つのみ有する点が、実施の形態1に係るソケットレンチと異なるが、それ以外の構成は実施の形態1と同様である。
ソケットレンチの収容部6にボルト等を挿入した場合、マグネットホルダー2が、第1係止部3と第2係止部4との間に設けられたバネAの付勢力に対抗してボルトに吸着されるよう、バネAの付勢力を磁石10とボルトとの吸着力より小さく設定することが好ましい。
図12には、図10に示すような、最大厚みより薄いボルト頭を有するボルトを本実施の形態2に係るソケットレンチ1に挿入した場合を示している。また、図13には、図11に示すような最大厚みのボルトを上記ソケットレンチに挿入した場合を示している。この場合、マグネットホルダーは殆ど移動しなくともナットを吸着し保持することができる。いずれの場合も、厚みが違うにも関わらず、つば部5は一定の位置、即ちソケットレンチの収容部の先端9に接触するように配置される。そのため、ボルト頭の厚みが大きいボルトを上記ソケットレンチに挿入した場合でも、つば部5がソケットレンチの端部9から離れることがないので、ボルトのソケットレンチからの脱落の問題を解消することができる。
(実施の形態3)
図14を参照して、本考案の実施の形態3に係るソケットレンチに関して説明する。
本実施の形態3に係るソケットレンチ1の構成は、上記実施の形態1に係るソケットレンチの構成と略同様であるが、実施の形態3に係るソケットレンチは、その軸方向に貫通する空洞部21を有する点で異なる。
図15は、図4に示すような最大厚みより薄いナットを本実施の形態3に係るソケットレンチに挿入し、ボルトネジにナットを螺入させている場合を示している。また、図16は、図5に示すような厚みが大きいナット(最大厚さのナット)をソケットレンチに挿入し、ボルトネジにナットを螺入させている場合を示している。厚みが小さいナットを挿入した場合、マグネットホルダー2は磁石によるナットへの吸着により移動するが、最大厚さのナットを挿入した場合は、マグネットホルダー2は移動することなくナットを吸着する。
ナットを収容部6に挿入した場合、図15や図16に示すようにつば部5をソケットレンチの端部9に接触させることができ、またボルトネジ22のナットへの螺入時にナットから突出するボルトネジ22がマグネットホルダー2内の空洞部21に進入することにより、ナットがボルト頭収容部6から押し出されることがないため、当該ソケットレンチは操作性に優れる。
上記マグネットホルダー2において、空洞部21とこの空洞部21を周回するように形成されたリング状磁石23との間に保護層24を設けることが好ましい。図17のように、保護層24がないソケットレンチにおいては、ボルトネジ22とリング状磁石23とが直接接触するので、リング状磁石23は破損しやすいが、図15又は図16に示すように、保護層24をボルトネジ22とリング状磁石23との間に設けることにより、リング状磁石23とボルトネジ22との接触を無くしリング状磁石23が破壊されるのを防止することができる。
図1は、中空孔7の内表面に設けられた第1係止部3と、上記第1係止部3よりソケットレンチ後端側であって、上記マグネットホルダーの外表面に設けられた第2係止部4との間、及び第2係止部4と上記ソケットレンチ中空孔7奧側端部11との間にコイル状のバネBを設けたソケットレンチを示している。 図2(a)はバネAの斜視図を、図2(b)はその断面図を示している。 図3(a)はバネBの斜視図を、図3(b)はその断面図を示している。 図4は、最大厚さより薄いつば付ナットを示している。 図5は、最大厚さのつば付ナットを示している。 図6は、図4に示す最大厚さより薄いつば付ナットを図1のソケットレンチのボルト頭収容部に挿入した場合を示している。 図7は、図5に示す最大厚さのつば付ナットを図1のソケットレンチのバルト頭収容部に挿入した場合を示している。 図8は、ナットへのボルトネジの螺入時ナットからネジが突出するに伴い、マグネットホルダーが軸方向奧側に後退している場合を示している。 図9は、ソケットレンチ後端部側にマグネットホルダー2がバネ付勢されるように、第1係止部3と第2係止部4との間にコイル状のバネAを設けたソケットレンチ1を示している。 図10は、最大厚さより薄いつば付ボルトを示している。 図11は、最大厚さのつば付ボルトを示している。 図12は、図10に示す最大厚さより薄いボルトを図8のソケットレンチのボルト頭収容部に挿入した場合を示している。 図13は、図11に示す最大厚さのつば付ボルトボルトを図8のソケットレンチのボルト頭収容部に挿入した場合を示している。 図14は、マグネットホルダーに空洞部を有するソケットレンチを示している。 図15は、図4に示す最大厚さより薄いナットを図14のソケットレンチのボルト頭収容部に挿入した場合を示している。 図16は、図5に示す最大厚さのナットを図14のソケットレンチのバルト頭収容部に挿入した場合を示している。 図17は、保護層を有さない従来型のソケットレンチを示している。 図18は、第1係止部として円環状突出部を用いた場合のソケットレンチの断面図を示している。
符号の説明
1 ソケットレンチ
2、102 マグネットホルダー
3、103 第1係止部(バネ係止用円環状溝部)
4、104 第2係止部(バネ係止用円環状突起部)
5 つば部
6 収容部
7、107 中空孔
8 マグネットホルダーの端部
9 ソケットレンチの端部
10、110 磁石
11 中空孔奧側端部
20 ボルトネジ先端部
21 空洞部
22 ボルトネジ
23 リング状磁石
24 保護層
A、B、A’、B’ バネ

Claims (5)

  1. ソケットレンチ先端に設けられたボルト頭を収容する収容部と、該収容部奥側に設けられた磁石内蔵マグネットホルダーとを有し、
    上記マグネットホルダーが、ソケットレンチの軸方向に延在し上記マグネットホルダーの外周を覆うように形成された収縮可能な一対の弾性体により保持され、上記弾性体の力がバランスする点をマグネットホルダー原点位置とする一方、上記収容部へのボルト頭等の挿入時、マグネットホルダーに内蔵された磁石にボルト等が吸着され、かつ上記マグネットホルダーが軸方向に摺動可能で、また上記収容部からのボルト頭等の取出し時、上記マグネットホルダーが上記原点位置に復帰可能であるソケットレンチであって、
    上記ソケットレンチの先端付近の内壁に弾性体固定用溝部が設けられるとともに、上記一対の弾性体の、ソケットレンチ先端側の端部の少なくとも一部が他の部分の径に比し大きく形成され、上記弾性体の端部が上記溝部に係止されることを特徴とするソケットレンチ。
  2. ナットヘのボルトネジの螺入時ナットからボルトネジが突出するに伴い、上記マグネットホルダーが軸方向奥側に後退可能であることを特徴とする請求項1記載のソケットレンチ。
  3. ソケットレンチ先端に設けられたボルト頭を収容する収容部と、該収容部奥側に設けられた磁石内蔵マグネットホルダーとを有し、
    上記マグネットホルダーが、ソケットレンチの軸方向に延在し上記マグネットホルダーの外周を覆うように形成された収縮可能な弾性体により保持され、上記弾性体が無負荷状態にある点をマグネットホルダーの原点位置とする一方、上記収容部へのボルト頭等の挿入時、マグネットホルダーに内蔵された磁石にボルト等が吸着され、かつ上記マグネットホルダーが軸方向に摺動可能で、また上記収容部からのボルト頭等の取出し時、上記マグネットホルダーが上記原点位置に復帰可能であるソケットレンチであって、
    上記ソケットレンチの先端付近の内壁に弾性体固定用溝部が設けられるとともに、上記弾性体の、ソケットレンチ先端側の端部の少なくとも一部が他の部分の径に比し大きく形成され、上記弾性体の端部が上記溝部に係止されることを特徴とするソケットレンチ。
  4. 上記マグネットホルダーの原点位置がボルトの略最大厚さの位置にあり、最大厚さより薄いボルト頭を上記収容部へ挿入する時、マグネットホルダーに内蔵された磁石によりマグネットホルダーがソケットレンチ先端側へ移動可能であり、また上記収容部からのボルト頭等の取出し時、上記マグネットホルダーが上記原点位置に復帰可能であることを特徴とする請求項3記載のソケットレンチ。
  5. 上記マグネットホルダーが、マグネットホルダーの軸方向に空洞部を有し、上記収容部にナットが挿入され、さらにボルトネジがナットヘ螺入されナットからボルトネジが突出するに伴い、ボルトネジがマグネットホルダーの空洞部に進入可能であることを特微とする請求項1〜4のいずれかに記載のソケットレンチ。
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