JP3127466B2 - 電子管用陰極構体 - Google Patents

電子管用陰極構体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子管用陰極構体に関する。
〔従来の技術〕
従来の電子管用陰極抗体を第3図を参照して説明す
る。
尚、第3図においては、スリーブ2を支持する構造体
及びヒータ3に電力を供線するリード線は省略してい
る。
当初の電子管用陰極抗体は、第3図に示すように、熱
電子を放出する陰極ペレット1と、陰極ペレット1にろ
う付接合されるスリーブ2及びスリーブ2内に挿入され
陰極ペレット1を加熱するヒータ3により構成されてい
た。ヒータ3から陰極ペレット1への熱伝達は、熱輻射
によるものである。熱輻射による熱伝達の場合、ヒータ
3の動作温度を上げることにより熱伝達率は増加するが
ヒータ3の線材の素材特性(例えば、融点,脆化温度な
ど)により、ヒータ3の動作温度には上限がある(例え
ばタングステン線の場合動作温度は一般に1600℃以下と
されている)。
その後、熱伝達率を増加する方法としてヒータ3のコ
イル部をスリーブ2内に例えば、アルミナ粉末からなる
ヒータ充填材4により埋め込む技術が導入された。
この場合には、ヒータ3の埋め込み技術によりヒータ
3の動作温度が低減でき、ヒータ3の信頼性が向上した
ばかりでなく、ヒータ3の小型化が可能となり、スリー
ブ2の小型化に伴う省電力化及びヒータ3自体の設計の
自由度が向上した。
さらに、電子管は、高周波帯域化及び高出力化が進ん
でいるが、高周波帯域用電子管では、陰極ペレット1の
直径が小さくなり、それに伴い、ヒータ3も小型化され
る様になる。ヒータ3の小型化により、ヒータ線材も細
線化される。
ヒータ3において、ヒータ充填材4により露出した部
分(以下ヒータ脚部と記す)5に注目した場合、ヒータ
3の小型化すなわち、ヒータ3線材の細線化によりヒー
タ脚部5の表面積,断面積は減少し、電気抵抗は増加す
る。
ここで、ヒータ3の電極印加初期時を考えた場合、電
気抵抗の増加によりヒータ脚部5に発生する熱量は増加
し、表面積が減少した分熱輻射量が減少するし又断面積
が減少した分熱伝導量が減少する為、ヒータ脚部5は、
一時的に高温に加熱される傾向にある。このヒータ脚部
5の加熱は、ヒータ3線材の脆化温度を越える傾向にあ
る。このヒータ脚部5の加熱は、ヒータ3線材の脆化温
度を越える危険性があり、ヒータ脚部5の温度を下げる
為、ヒータ脚部5の周囲にコイル状の高融点金属線材か
らなるクーリングコイル6を挿着するようになった。
一方、陰極ペレット1の大型化に伴い、ヒータ3も大
型化されるが、ヒータ3線材の加工技術の問題より、ヒ
ータ3線径に上限がある。例えば、タングステンワイヤ
の場合、直径1mmを越えるヒータを精度よく製作するこ
とは多くの困難が生ずる。故に、陰極ペレット1の大型
化に伴い、ヒータ3投入電極の増加にもかかわらずヒー
タ脚部5の線形は増えない為、ヒータ3の小型化と同様
にヒータ脚部5のヒータ3電力印加時の温度上昇がはげ
しくなり、クーリングコイル6の挿着が必要となった。
〔発明が解決しようする課題〕
この従来の電子管用陰極構体では、前述したクーリン
グコイル6によるヒータ脚部5の冷却効果を大きく期待
する場合、クーリングコイル6を多重に巻くことにより
対応している。しかし、クーリングコイル6を多重に巻
くことは、ヒータ脚部5に応力が加わった場合に、クー
リングコイル6端部にあるヒータ脚部5の部分に応力が
集中し、ヒータ脚部5の折れが発生しやすいという問題
点があった。
又、クーリングコイル6の自重が増加するにつれ、電
子管用陰極構体に振動衝撃が加わった場合にヒータ脚部
5に応力が加わりやすく、ヒータ脚部5の折れが発生し
やすいという問題点があった。
本発明の目的は、ヒータ脚部の折れの発生がなく、信
頼性の高い電子管用陰極構体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、熱電子を放出する円盤状の陰極ペレット
と、円筒形で一方の開口部が前記陰極ペレットとろう付
接合されるスリーブと、1本ないし2本のヒータ端子を
有するコイル状ヒータと、前記ヒータ端子に挿入される
タングステン線もしくはモリブデン線製のクーリングコ
イルとを有し、かつ、前記コイル状ヒータが電気絶縁性
の充填材で前記スリーブ内に埋設されている電子管用陰
極構体において、前記クーリングコイル外周にタグステ
ンもしくはモリブデンを含む高融点金属粉末と該高融点
金属粉末より融点が低い焼結金属粉末の混合焼結体層を
被覆することより前記クーリングコイルを固着されてい
る。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の第1の実施例の断面図である。
第1の実施例は、第1図に示すように、熱電子を放出
する陰極ペレット1は、円筒形のスリーブ2にろう付接
合されている。ヒータ3のコイル部は、スリーブ2内に
挿入され、300メッシュのアルミナ粉末及び焼結助材か
らなるヒータ充填材4により埋め込まれている。ヒータ
3は、線形0.15mmの3%レニウムタングステン合金線か
らなり、ヒータ3の一部でヒータ充填材4から露出した
部分がヒータ脚部5である。
ヒータ脚部5は、線形0.08mmのタングステンワイヤを
コイル状に巻いたクーリングコイル6に挿入されてお
り、クーリングコイル6はヒータ3がスリーブ2に挿入
される前にかしめにより固定されている。
クーリングコイル6外周には、平均粒径5μmのタン
グステン95%ハフニウム5%混合粉末からなる焼結体層
7が平均厚み20μmで被覆されている。焼結体層7は、
ヒータ充填材4の焼結工程後に被覆され、約1600℃の水
素還元雰囲気中で焼結されている。
この結果、試作陰極構体において、焼結体層7がない
場合、ヒータ脚部5の温度は1300℃まで上昇するが、焼
結体層7を被覆した場合には、ヒータ脚部5の温度は二
重クールングコイルを装着した場合と同等の1,220℃に
低減できた。
第2図は本発明の第2の実施例の断面図である。
第2の実施例は、第2図に示すように、陰極ペレット
1,スリーブ2,ヒータ3,ヒータ充填材4,ヒータ脚部5,クー
リングコイル6は、第1図に示す第1の実施例と同様で
ある。
クーリングコイル6外周には、平均粒径5μmのモリ
ブラン95%シルコニウム5%混合粉末かからなる焼結体
層8が平均20μmの厚みで被覆されている。焼結体層8
は、第1図の第1の実施例における焼結体層7と同様の
工程で形成される。
尚、第1図及び第2図において、スリーブ2を支持す
る構造物及びヒータ3にヒータ電力を供給するリード線
は省略している。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、クーリングコイル6の
外周に焼結体層7,8を設けることにより、ヒータ脚部5
の熱を放出する表面積が増加する為熱輻射量が増加し、
又クーリングコイル6間に焼結体層7,8を有する為、ク
ーリングコイル6長尺方向の熱伝達量が増加するので、
多重巻のクーリングコイル6装着時と同等にヒータ脚部
5の温度上昇を低減する効果を有する。
以上のように本発明により、ヒータ脚部5まわりの外
径及び重量が従来に比べ低減できる為、ヒータ脚部5へ
加わる応力は低減し電子管用陰極構体の信頼性を向上さ
せる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例の断面図、第2図は本発
明の第2の実施例の断面図、第3図は従来の電子管用陰
極構体の一例の断面図である。 1……陰極ペレット、2……スリーブ、3……ヒータ、
4……ヒータ充填材、5……ヒータ脚部、6……クーリ
ングコイル、7,8……焼結体層。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱電子を放出する円盤状の陰極ペレット
    と、円筒形で一方の開口部が前記陰極ペレットとろう付
    接合されるスリーブと、1本ないし2本のヒータ端子を
    有するコイル状ヒータと、前記ヒータ端子に挿入される
    タングステン線もしくはモリブデン線製のクーリングコ
    イルとを有し、かつ、前記コイル状ヒータが電気絶縁性
    の充填材で前記スリーブ内に埋設されている電子管用陰
    極構体において、前記クーリングコイル外周にタグステ
    ンもしくはモリブデンを含む高融点金属粉末と該高融点
    金属粉末より融点が低い焼結金属粉末の混合焼結体層を
    被覆することより前記クーリングコイルを固着する事を
    特徴とする電子管用陰極構体。
JP30223690A 1990-11-07 1990-11-07 電子管用陰極構体 Expired - Fee Related JP3127466B2 (ja)

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