JP3126279U - ファイルに転用可能なバッグ - Google Patents

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誠 大森
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田中産業株式会社
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Abstract

【課題】ファイルの切断を容易かつ確実に行え、収納物の飛び出しを防止し、接着部の美観が損なわれない、ファイルに転用可能なバッグの提供。
【解決手段】一枚の長方形状の合成樹脂シート2に折曲部を設け、前記折曲部で前記シートを折り曲げ、前記シートの端縁同士及び下縁を接着して上部が開口した扁平袋体3とし、前記扁平袋体3には持ち手が形成され、前記扁平袋体3にはミシン目4が前記扁平袋体の一方の側縁33から下縁34に掛けて逆L字状に前記袋体の第1面31及び第2面32に形成され、このミシン目4に沿って切り取ることによってファイル5を得ることができ、扁平袋体3に形成された逆L字状のミシン目4の第1面側の縦ラインには、ファイル内側方向に凹入する追加ミシン目41,42が形成され、この追加ミシン目41,42の基部と縦ラインとの間には切断部43,44が形成される。
【選択図】図4

Description

この考案は、手提げバッグとして使用した後にファイルとしても利用可能なバッグに関するものである。
従来より、合成樹脂で形成され、手提げバッグとして使用した後に、不要な部分を切除してファイルとして使用できるバッグが提案されている。
実用新案登録第3112733号公報に記載された考案は、合成樹脂で形成された扁平袋体において、この袋体の開口部やや下方に持ち手としての横長長孔を設け、この横長長孔にはそれぞれ前記横長長孔の上辺に連接された横長舌片を設けて、この横長舌片を開口部方向にそれぞれ折り曲げ重ね合わせて、横長長孔の切断面が直接手に食い込まないように持ち手が構成されている。
そして、扁平袋体には逆L字状のミシン目が設けられ、このミシン目を切断してファイルを得るものとして構成されている。
ところで、この考案の扁平袋体に形成された逆L字状のミシン目の第1面側の縦ラインには、ファイル内側方向に凹入する追加ミシン目がそれぞれ追加的に形成されている。この追加ミシン目部分において切断方向が急激に変わることとなるため、ミシン目に沿って切断する際には、切断中に勢い余ってこの切断方向の変化に対応できず、ファイル側のシートを破損してしまうなどしてきれいに切断できないことがある。
また、ミシン目が一本しか設けられていないので、このミシン目を切断ラインとして切断するには、ファイル方向と持ち手方向とにそれぞれ引っ張らなければならず、切断作業が面倒であり、ミシン目方向がシートの軸と直交している部分においてはミシン目ではなくシートの軸方向に破断してしまいファイルとして使用できなくなる場合がある。
加えて、この文献に記載された考案は、上記の通り、持ち手用の横長長孔にそれぞれ設けられた横長舌片を互いに折り曲げ重ね合わせて持ち手を構成しているので、この重ね合わされた部分だけ開口部が常に開口し、半開き状態となってしまう。そうすると、この半開き状態の開口部から持ち運びの際などに収納物が飛び出してしまうおそれがある。また、横長舌片は単に互いに折り曲げ重ね合わされているだけなので、持ち手部分が不安定である。
実用新案登録第3112733号公報
また、従来シート側縁同士の接着は熱圧着によるものであったため、その接着部分には凹凸が形成されてしまい、見映えがよくないという問題もあった。特に、バッグ自体に印刷をする場合には、接着部の凹凸によりその美観が損なわれることが多かった。
この考案は、ファイルの切断作業を容易かつ確実に行うことができるファイルに転用可能なバッグを得ることを第1の課題とするものである。さらに、収納物が外部に飛び出してしまうことを可及的に防止し、接着部においても美観が損なわれない、ファイルに転用可能なバッグを得ることを第2の課題とするものである。
この考案は、一枚の長方形状の合成樹脂シートに折曲部を設け、前記折曲部で前記シートを折り曲げるとともに前記シートの端縁同士及び下縁を接着して上部が開口した扁平袋体とし、前記扁平袋体には持ち手が形成され、さらに、前記扁平袋体にはミシン目が前記扁平袋体の一方の側縁から下縁に掛けて逆L字状に前記袋体の第1面及び第2面に形成され、このミシン目に沿って切り取ることによってファイルを得ることができるファイルに転用可能なバッグであって、扁平袋体に形成された逆L字状のミシン目の第1面側の縦ラインには、ファイル内側方向に凹入する追加ミシン目が追加的に形成され、この追加ミシン目の基部と縦ラインとの間には切断部が形成されたファイルに転用可能なバッグとして構成する。
前記シート折曲部は、一枚の長方形状の合成樹脂シートの中心に一つだけ設けて折り曲げ、シートの両側縁部を接着するものとしてもよいし、一枚の長方形状の合成樹脂シートに二つ設けてそれぞれで折り曲げ、シートの両側縁部を接着するものとしてもよいが、収納物を出し入れする際に接着部に力がかかりにくく丈夫である上、見映えもよい後者の方が好ましい。
前記切断部は、切断方向を追加ミシン目に案内するために、追加ミシン目の基部にシート第1面を貫通した切断部として設けてあればよく、切り込みや小さな孔を設けることが考えられる。
請求項2の考案は、一枚の長方形状の合成樹脂シートに折曲部を設け、前記折曲部で前記シートを折り曲げるとともに前記シートの端縁同士及び下縁を接着して上部が開口した扁平袋体とし、前記扁平袋体には持ち手が形成され、さらに、前記扁平袋体にはミシン目が前記扁平袋体の一方の側縁から下縁に掛けて逆L字状に前記袋体の第1面及び第2面に形成され、このミシン目に沿って切り取ることによってファイルを得ることができるファイルに転用可能なバッグであって、前記扁平袋体には前記逆L字状のミシン目に沿ってミシン目を追加的に形成して帯状の切り取り部が形成され、前記切り取り部の端部には摘み部を形成したものとして構成する。
前記帯状の切り取り部は、前記扁平袋体の第1面及び第2面両面に設けるものとしてもよいが、少なくとも前記扁平袋体の第1面側の逆L字状ミシン目の横ライン上に設けられていればよい。また、前記帯状の切り取り部の幅は1mmないし10mm程度とするのが好ましい。
摘み部は前記切り取り部の端部を指で摘むことができる程度の大きさとしてあればよく、バッグ側縁から突出したものとしてもよい。
請求項3の考案は、扁平袋体の持ち手は前記扁平袋体の開口部やや下方に前記袋体の第1面及び第2面に連通して横長長孔状に形成され、前記持ち手の上縁又は下縁には両側部を折り曲げ可能とした封止片が連設され、前記封止片が形成された面と対向する面の横長長孔の上縁又は下縁の両側部には、前記封止片の両側部が挿入可能な縦方向のスリットを形成したものとして構成する。
前記封止片は、前記袋体の開口部やや下方に持ち手として形成された横長長孔にその下辺又は上辺の何れか一方のみを接続して設けられ、両側部は前記接続部両端より膨出し、折り曲げ可能に形成されていればよい。
前記スリットは、前記横長長孔の上縁又は下縁に前記横長長孔と連結しない縦方向のスリットとすることが好ましい。
請求項4の考案は、シートの両側縁の接着をホットメルト溶着としたものとして構成する。
この考案によれば、扁平袋体に形成された逆L字状のミシン目の第1面側の縦ラインには、ファイル内側方向に凹入する追加ミシン目が追加的に形成され、これらの追加ミシン目の基部と縦ラインとの間には切断部を形成したので、逆L字状のミシン目に沿って切断する際に急激に切断方向が変わっても、変化する切断方向の基点に形成された切断部によって切断方向が案内され、ミシン目に沿ってきれいに切断することができ、ファイル面の破損を防止することができる。
請求項2の考案によれば、逆L字状のミシン目を二本平行して設けて帯状の切り取り部を形成し、前記切り取り部の端部には摘み部を形成したので、この摘み部を引っ張ることにより容易にミシン目の切断を開始することができ、かつ不慮の方向に切断することもない。
請求項3の考案によれば、扁平袋体の開口部やや下方に前記袋体の第1面及び第2面に連通する横長長孔の持ち手が形成され、前記扁平袋体の第1面又は第2面の持ち手の上縁又は下縁には、両側部を折り曲げ可能とした封止片が連設され、前記封止片が形成された面と対向する面の横長長孔の上縁又は下縁の両側部には、前記封止片の両側部が挿入可能な縦方向のスリットを形成したので、収納物が収納された袋体を持ち運ぶ際などには、前記封止片をこの封止片が形成された面と対向する面側に折り曲げ、封止片両端部をその面に形成されたスリットに挿入して固定することができる。すなわち、袋体の開口部の一部を封止片を用いて簡易的に封止することができる。したがって、袋体内の収納物が袋体から外に出てしまうことを可及的に防止することができる。
前記封止片を、扁平袋体の第1面又は第2面の持ち手の上縁に連設した場合には、この封止片によって持ち手として形成された横長長孔の切断面を覆うこともでき、重量のある収納物が収納された袋体を持っても直接横長長孔の切断面が手に食い込むことがなく、持ちやすいバッグを得ることができる。
請求項4の考案によれば、シートの両側縁の接着はホットメルト溶着としたので、接着部に凹凸が形成されずにシート両側縁を接着することができる。したがって、シートに印刷をしてもその美観が損なわれることがない。
以下、この発明の実施例を説明する。
図1ないし7に、この考案の第1の実施例を示す。この考案のファイルに転用可能なバッグ1は、長方形状の合成樹脂シート2を第1折曲線21及び第2折曲線22で折り曲げ、シートの両縁をホットメルト方式で接着するとともに、シートの下縁は熱圧着方式で接着して、上部が開口した扁平袋体3を形成している。シートの両縁は熱に溶けやすい部材を挟んでホットメルト方式で接着しているので、接着部において一般の熱圧着方式にみられるようなシートの凹凸が発生せず、接着部の美観が損なわれることはない。
この扁平袋体3には、第1面31及び第2面32に貫通したミシン目4が扁平袋体の側縁33から下縁34に掛けて逆L字状に形成されている。このミシン目4に沿って扁平袋体3を切断することによって、ファイル5を得ることができる。この実施例においてミシン目4は、シートを貫通する切り込みを破線状に連続して設けてあるが、シートを貫通しない切り込み(シート厚の途中までの深さとした切り込み)を破線状に連続して設けるものとしてもよい。
図4に、ミシン目4の第1面側31における縦ラインに形成された追加ミシン目41及び∠状の追加ミシン目42の拡大図を示す。このミシン目4の第1面側における縦ラインには、ファイル内側方向に凹入する凹状の追加ミシン目41及び∠状の追加ミシン目42が追加的に形成され、これらの追加ミシン目の基部と縦ラインとの間にはそれぞれ略三角形小孔状の切断部43,44が形成されている。ミシン目4に沿って切断する際に、ファイル内側方向に凹入する凹状の追加ミシン目41及び∠状の追加ミシン目42方向に急激に切断方向が変わっても、この切断部43,44により切断方向が案内されるので、容易かつ確実に追加ミシン目41、42に沿って切断することができる。
この扁平袋体3の開口部やや下方には、持ち手としての横長長孔6が扁平袋体3の第1面31と第2面32とに貫通して設けられている。この横長長孔6の形状は扁平楕円形状としてある。
そして、第2面の横長長孔62には横長長孔62と同形でその下辺が横長長孔62の下縁と接続された封止片72が、その下辺を折り目として折り曲げ可能に設けられている。この封止片72は両端部74において前記接続部両端より突出して形成され、接続部に規制されることなく折り曲げ可能となっている。第1面31の横長長孔61の両端部下方には、それぞれスリット81が設けられており、第1面31側に折り曲げられた封止片72の両側部74を挿入することができる。
図5ないし7に、この考案の第1の実施例において、封止片72を折り曲げてその両側部74をスリット81に挿入した状態を示す。第2面32に設けられた封止片72を、その下辺を折り曲げ線として第1面31側に折り曲げ、第1面31の横孔長孔61下方の面を挟み込みながら、封止片72の両端部74を第1面に形成されたスリット81に挿入して封止片72を係止させる。これにより、扁平袋体3の開口部を簡易的に封止することができる。
図8ないし11に、この考案の第2の実施例を示す。第1面の横長長孔61には横長長孔61と同形でその上辺が横長長孔61の上縁と接続された封止片71が、その上辺を折り目として折り曲げ可能に設けられている。この封止片71は両端部74において前記接続部両端より突出して形成され、接続部に規制されることなく折り曲げ可能となっている。第2面32の横長長孔42の両端部下方には、それぞれスリット82が設けられており、第2面32側に折り曲げられた封止片71の両側部73を挿入することができる。その他の構成は第1の実施例と同様である。
すなわち、第2の実施例は、第1の実施例に封止片71を追加し、横長長孔6を通して第1面及び第2面を互いに挟み込むようにしたものである。これにより、扁平袋体3の開口部を封止しつつ、横長長孔6の上側の切断面が封止片71で覆われ、重量のある収納物が収納されたバッグを持ち運ぶ際にも、この切断面が直接手に食い込むことがなくなり、持ちやすい持ち手とすることができる。
図12ないし14に、この発明の第3の実施例を示す。扁平袋体3には、第1面31及び第2面32に貫通した逆L字状のミシン目4を二本平行して設けて帯状の切り取り部9が形成されている。この切り取り部9の幅は5mmとしてある。そして、この切り取り部9の端部には摘み部91が設けられている。この摘み部91は、扁平袋体3の側縁33付近のミシン目4部分を、第1面31及び第2面32に貫通した5mm程度長さの切り込みとすることで形成することができる。この摘み部91を摘んでミシン目4方向に引っ張ると切り取り部9が切断され、ファイル5を得ることができる。切り取り部9の端部には摘み部91を形成したので、この摘み部91を引っ張ることにより容易にミシン目の切断を開始することができる。その他の構成は、実施例1又は実施例2と同様である。
この実施例においては、切り取り部9は逆L字状のミシン目4全体に沿って、扁平袋体3の第1面及び第2面に貫通して設けるものとしてあるが、扁平袋体の第1面31又は第2面32側の何れか片面側にのみ、あるいは逆L字状のミシン目4の横ライン部分に沿ってのみ設けるものとしてもよい。
この考案は、合成樹脂シートを用いたファイルに転用可能なバッグに関するものであって、産業上の利用可能性を有するものである。
この考案の第1の実施例を第1面側から見た斜視図 同じく第2面側から見た斜視図 同じく展開図 同じくミシン目の凹状部及び∠状部の部分拡大図 同じく持ち手部の部分拡大図 同じく持ち手部のA−A’断面図 同じく封止状態を示すB−B’断面図 この考案の第2の実施例の第2面側から見た斜視図 同じく展開図 同じく持ち手部の部分拡大図 同じく持ち手部のA−A’断面図 この考案の第3の実施例を第1面側から見た斜視図 同じく第2面側から見た斜視図 切り取り部を示す図 この考案のファイルを分離した状態を示す図
符号の説明
1 ファイルに転用可能なバッグ
2 合成樹脂シート
21 第1折曲線
22 第2折曲線
3 扁平袋体
31 第1面
32 第2面
33 側縁
34 下縁
4 ミシン目
41 凹状追加ミシン目
42 ∠状追加ミシン目
43,44 切断部
5 ファイル部
6 横長長孔
71,73 封止片
72,74 封止片両側部
81,82 スリット
9 切り取り部
91 摘み部

Claims (4)

  1. 一枚の長方形状の合成樹脂シートに折曲部を設け、前記折曲部で前記シートを折り曲げるとともに前記シートの端縁同士及び下縁を接着して上部が開口した扁平袋体とし、前記扁平袋体には持ち手が形成され、さらに、前記扁平袋体にはミシン目が前記扁平袋体の一方の側縁から下縁に掛けて逆L字状に前記袋体の第1面及び第2面に形成され、このミシン目に沿って切り取ることによってファイルを得ることができるファイルに転用可能なバッグであって、
    扁平袋体に形成された逆L字状のミシン目の第1面側の縦ラインには、ファイル内側方向に凹入する追加ミシン目が追加的に形成され、この追加ミシン目の基部と縦ラインとの間には切断部が形成されたファイルに転用可能なバッグ
  2. 一枚の長方形状の合成樹脂シートに折曲部を設け、前記折曲部で前記シートを折り曲げるとともに前記シートの端縁同士及び下縁を接着して上部が開口した扁平袋体とし、前記扁平袋体には持ち手が形成され、さらに、前記扁平袋体にはミシン目が前記扁平袋体の一方の側縁から下縁に掛けて逆L字状に前記袋体の第1面及び第2面に形成され、このミシン目に沿って切り取ることによってファイルを得ることができるファイルに転用可能なバッグであって、
    前記扁平袋体には前記逆L字状のミシン目に沿ってミシン目を追加的に形成して帯状の切り取り部が形成され、前記切り取り部の端部には摘み部が形成されたファイルに転用可能なバッグ
  3. 扁平袋体の持ち手は前記扁平袋体の開口部やや下方に前記袋体の第1面及び第2面に連通して横長長孔状に形成され、前記持ち手の上縁又は下縁には両側部を折り曲げ可能とした封止片が連設され、前記封止片が形成された面と対向する面の横長長孔の上縁又は下縁の両側部には、前記封止片の両側部が挿入可能な縦方向のスリットが形成された請求項1又は2記載のファイルに転用可能なバッグ
  4. シートの両側縁の接着はホットメルト溶着とした請求項1ないし3の何れか記載のファイルに転用可能なバッグ
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